JP2008231364A - 非水系顔料インク - Google Patents

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Abstract

【課題】高い保存安定性と顔料分散性を備え、かつ、普通紙等のインクが浸透しやすい記録媒体であっても、印刷物の印刷物濃度および耐擦過性を良好に確保できる非水系顔料インクを提供する。
【解決手段】着色剤と非水系溶剤を含む非水系顔料インクにおいて、前記着色剤が、顔料と分散剤とアミン化合物との顔料複合体であって、前記アミン化合物が、1分子中に1級および/または2級アミノ基を2個以上有するジアミンおよび/またはトリアミンであり、かつ、前記分散剤が、前記アミン化合物のアミノ基との反応性を有する反応性官能基を1分子中に2個以上含む分散剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水系顔料インクに関し、特にインクジェット記録システムへの使用に適した非水系顔料インクに関する。
インクジェット記録システムは、流動性の高い液体インクを微細なノズルから噴射し、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷システムである。このシステムは、比較的安価な装置で、高解像度、高品位の画像を、高速かつ低騒音で印刷可能、という特徴を有し最近急速に普及している。
このインクジェット記録システムに用いられるインクの色材としては、顔料を利用したものと染料を利用したものに大別される。このうち、高画質印刷に必要な耐光性、耐候性および耐水性に優れていることから、顔料を色材とするインクが増加する傾向にある。
溶剤からみると、インクは大きく、水系タイプインクと非水系タイプインクに分けられる。水系タイプインクは、水系溶剤と水がインクの媒体であるので、ここに顔料を微細に分散させ且つその安定性を確保することは極めて困難である。
このような観点から、顔料をカプセル化して水系媒体に分散させることを可能とした水系顔料インク提案されている(特許文献1、2)。しかし、水系であるが故に、耐水性が悪いという問題は否めない。
これに対し、揮発性溶剤を主体とする溶剤系インクや不揮発性溶剤を主体とするオイル系インクのように、インク用溶媒として水を使用しない非水系インクが注目されている。非水性インクは水系インクに比べると乾燥性が良く、印刷適性にも優れている。
この非水系インクは、非水系の溶剤、バインダー樹脂、顔料等から構成される。ここで、インクジェット用顔料インクの問題点の一つは、ヘッド部分での目詰まりである。これを回避するために、たとえば、溶剤の量を増やして、インクの粘度をインクジェット噴射の適正粘度に調整する方法がある。
しかし、溶剤の量を増やすことにより、樹脂濃度が低下し、溶剤と共に樹脂が記録媒体に浸透してしまうためにバインダー力が不足し、顔料固着性が低下するという問題が起こる。これは、記録媒体が普通紙等の浸透しやすい紙の場合に顕著である。
一方、樹脂量を増やして記録媒体への顔料の固着性、耐擦過性を向上させると、インクが高粘度となって、ノズルの目詰まりが生じやすくなるといった問題がある。
したがって、インクの粘度と顔料固着性のどちらかを優先して調整を図っているのが現状である。
さらに、水系インクに比べ、非水系インクでは色材と溶剤の親和性が高いために、インクが紙に付着した際、色材が紙の表面にとどまることなく、溶剤とともに紙内部に浸透してしまい、印刷物の印刷面(表面)におけるインク濃度が低下し、非印刷面(裏面)に裏抜けするという問題がある。また、顔料インクの場合、顔料の分散性を高めるために通常は顔料分散剤が配合されるが、保存安定性を確保するための分散剤の配合量が増えると、それに伴って耐擦過性が低下するという問題もある。
特開平9−151342号公報 特開平11−140343号公報
そこで、本発明は、高い保存安定性と顔料分散性を備え、かつ、普通紙等のインクが浸透しやすい記録媒体であっても、印刷物の印刷物濃度および耐擦過性を良好に確保できる非水系顔料インクを提供することを目的とする。
本発明は、着色剤と非水系溶剤を含む非水系顔料インクにおいて、前記着色剤が、顔料と分散剤とアミン化合物との顔料複合体であって、前記アミン化合物が、1分子中に1級および/または2級アミノ基を2個以上有するジアミンおよび/またはトリアミンであり、かつ、前記分散剤が、前記アミン化合物のアミノ基との反応性を有する反応性官能基を1分子中に2個以上含む分散剤である、非水系顔料インクに関する。
別の本発明は、上記本発明に係る水系顔料インクを用いて印刷された印刷物に関する。
さらに別の本発明は、顔料と、1級および/または2級アミノ基との反応性を有する反応性官能基を1分子中に2個以上含む分散剤と、非水系溶剤とを含む顔料分散体に、1分子中に1級および/または2級アミノ基を2個以上有するジアミンおよび/またはトリアミンであるアミン化合物を加え、前記分散剤と前記アミン化合物とを反応させて得られる着色剤に関する。
本発明に係る非水系顔料インク(以下、単に「インク」と記す場合もある。)は、着色剤として、顔料と、分散剤と、この分散剤の反応性官能基と反応して分散剤に化学結合したアミン化合物との3者の複合体となった着色剤を使用している。その結果、本発明に係るインクは、高い保存安定性と顔料分散性、ならびにノズル部での目詰まりが起きない吐出安定性を備えている。さらに本発明に係るインクは、普通紙等のインクが浸透しやすい記録媒体であっても、インクないし印刷画像の裏抜けを抑制して高い印刷物濃度を確保できるとともに、耐擦過性も良好である。
本発明に係るインクに含まれる着色剤は、顔料と分散剤とアミン化合物とを含む顔料複合体である。さらに詳しくは、アミン化合物は1分子中に1級および/または2級アミノ基を2個以上含むジアミンおよび/またはトリアミンであり、分散剤がこれらのアミノ基との反応性を有する反応性官能基を含むものである。顔料複合体において、アミン化合物のアミノ基と分散剤の反応性官能基とが反応して、アミン化合物と分散剤の両者が結合した状態で存在している。そして、両者にはそれぞれ反応サイトが複数個存在するので、両者の結合が各分子の2箇所以上で生じることにより、少なくとも部分的には、このアミン化合物が、分散剤に吸着された顔料を被覆していると考えられる。すなわち、少なくとも部分的には、このアミン化合物がシェル成分となって、カプセル化顔料の形態、あるいはそれに類似の形態を形成していると推測でき、これが本発明における顔料複合体の好ましい形態である。
顔料としては、たとえば、アゾ系、フタロシアニン系、染料系、縮合多環系、ニトロ系、ニトロソ系等の有機顔料(ブリリアントカーミン6B、レーキレッドC、ウォッチングレッド、ジスアゾイエロー、ハンザイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アルカリブルー、アニリンブラック等);コバルト、鉄、クロム、銅、亜鉛、鉛、チタン、バナジウム、マンガン、ニッケル等の金属類、金属酸化物および硫化物、ならびに黄土、群青、紺青等の無機顔料、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック類を用いることができる。これらの顔料は、いずれか1種が単独で用いられるほか、2種以上が組み合わせて使用されてもよい。
顔料の平均粒径は、分散性と保存安定性の観点から300nm以下であることが好ましく、150nm以下であることがより好ましく、100nm以下であることがさらに好ましい。ここで、顔料の平均粒径は、(株)堀場製作所製の動的光散乱式粒度分布測定装置LB−500により測定された値である。
インク中の顔料の含有量は、通常0.01〜20重量%であり、印刷濃度とインク粘度の観点から1〜15重量%であることが好ましく、5〜10重量%であることが一層好ましい。
分散剤は、反応性顔料分散剤であり、反応性官能基として、少なくとも、1級または2級アミノ基との反応性を有する官能基を1分子中に2個以上含んでいる。このように、反応性官能基を複数個含むことにより、アミン化合物による顔料被覆性(カプセル化)を好ましく実現することができる。好ましくはこの分散剤は、高分子分散剤である。
反応性官能基としては、グリシジル基、オキセタン基、イソシアネート基などが挙げられるが、なかでも反応性の観点から、グリシジル基が最も好ましい。
分散剤は、上記反応性官能基に加え、溶媒親和サイトとなる親油性基と、顔料吸着サイトとなる官能基(顔料吸着性官能基)とを含むことが好ましく、さらに、これらを含む高分子分散剤であることが好ましい。
親油性基(媒体親和性基)は、非水系溶剤に対する溶剤親和サイトとなる基であるため、炭素数7以上の炭化水素基であることが好ましく、特に、炭素数12以上の直鎖アルキル基(ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコサニル基、ヘンイコサニル基、ドコサニル基等)、および/または、炭素数8以上の分岐鎖アルキル基(イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、イソステアリル基、tert−オクチル基等)、炭素数7以上の芳香環含有基(ベンジル基、フェニルエチル基等)であることが好ましい。
この長鎖アルキル基または芳香環を含む基の存在により、立体障害の効果が得られ、粒子間の凝集が抑制されて、顔料複合体である着色剤が溶媒中に安定に分散されると考えられる。さらに、仮にアミン化合物が複数の分散剤分子の分子間をつなげるようにこれと反応(架橋)してしまうと、かえって着色剤同士を凝集させてしまうために好ましくないが、この親油性基の存在が、立体障害となり、分散剤の分子間にまたがるアミン化合物の反応を起こり難くし、分散剤の同一分子内における複数箇所での反応を促進していると考えられる。
顔料吸着性官能基は、顔料吸着サイトとなる基であり、1級、2級、3級アミノ基、窒素複素環化合物等の塩基性官能基;カルボキシ基(酸、またはその塩/エステル等)、スルホ基(酸、またはその塩/エステル等)、グリシジル基等の酸性官能基;ベンジル基等の芳香環含有基が選ばれる。たとえば、顔料がカーボンブラックの場合は、酸性サイトを有するので、分散剤の顔料吸着性官能基としてはアミノ基、なかでも3級アミノ基が好ましい。
上記反応性官能基に加えて、このような親油性基および顔料吸着性官能基を含む高分子分散剤は、親油性基を含むモノマー(M1)と、顔料吸着性官能基を含むモノマー(M2)と、アミノ基との反応性を有する反応性官能基を含むモノマー(M3)とを含む共重合体であることが好ましい。さらには、これらの各モノマー(M1、M2、M3)がアクリル系モノマーであって、これらを含むアクリル系共重合体であることが好ましい。ここで、モノマーには、重合可能な官能基を有する高分子量モノマーであるマクロモノマーも含まれる。
たとえば、親油性基を含む上記モノマー(M1)としては、顔料分散能のある官能基を有するモノマーであれば、特に限定はされず、たとえば、先に例示した親油性基(長鎖アルキル基または芳香環含有基等)をエステル部分に有する(メタ)アクリレート(ラウリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等)、またはマクロモノマー等を好ましく使用できる。これらのモノマーは、単独で用いられるほか、2種以上のM1を組み合わせて用いることもできる。
たとえば、顔料吸着性官能基を含む上記モノマー(M2)としては、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基、ベンジル基等の顔料吸着能のある官能基を有するモノマーであれば、特に限定されない。具体的には、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートモノマー、スチレン、N−メチルピロリドン、またはスチレンマクロモノマー等が使用できる。これらは、単独で用いられるほか、2種以上のM2を組み合わせて用いることもできる。
上記M1に相当するマクロモノマーとしては、市販品として、東亞合成株式会社製「マクロモノマー AS−6」(エステル部分にポリスチレン鎖を有するメタアクリレート)等が挙げられる。
上記M2に相当するマクロモノマーとしては、市販品として、東亞合成株式会社製「マクロモノマー AA−6」(エステル部分にポリメチルメタクリレート鎖を有するメタクリレート)等が挙げられる。
反応性官能基を有する上記モノマー(M3)としては、1級、2級アミノ基との反応性を有する官能基を有する限り特に限定されないが、グリシジル(メタ)アクリレート、イソシアナトエチル(メタ)アクリレート等を好ましく挙げることができる。
特に好ましくは、この高分子分散剤は、炭素数12以上の直鎖アルキル基および/または炭素数8以上の分岐鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレート(M1)と、3級アミノ基を有する(メタ)アクリレート(M2)と、グリシジル(メタ)アクリレート(M3)とを含むアクリル系共重合体である。
上記M1、M2およびM3を含む高分子分散剤において、M1、M2、M3の割合(順にl、m、n)は、重合時のゲル化防止の観点から、l+m+n=1とした場合、m<0.3、0.01<n<0.2であることが好ましい。
共重合形式は、通常のランダム重合でよく、一部ブロック単位が含まれていてもよく、特に規則性は必要とされない。
このM1、M2、M3を含む共重合体は、これらのモノマーと共重合しうる他のモノマーを含んでいてもよい。こうした他のモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー:マレイン酸エステル、フマル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、α−オレフィン等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。
さらに、1級または2級アミノ基との反応性を有する官能基を有するものであれば、上記例示以外の顔料分散剤を使用することもできる。
分散剤が高分子化合物である場合、その分子量(重量平均分子量)は、インクの吐出性の観点から15000〜35000程度であることが好ましく、20000〜30000程度であることがより好ましい。
上記の各モノマーは、公知のラジカル共重合により、容易に重合させることができる。反応系としては、溶液重合または分散重合で行うことが好ましい。
この場合、重合後の高分子分散剤の分子量を上記好ましい範囲とするために、重合時に連鎖移動剤を併用することが有効である。連鎖移動剤としては、たとえば、n−ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、ステアリルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタンなどのチオール類が用いられる。
重合開始剤としては、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)等のアゾ化合物、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート(パーブチルO、日本油脂(株)製)等の過酸化物など、公知の熱重合開始剤を使用することができる。
溶液重合に用いる重合溶媒には、たとえば石油系溶剤(アロマフリー(AF)系)などを使用できる。この重合溶媒は、そのままインクの非水系溶剤として使用できる溶媒(後述)のなかから1種以上を選択することが好ましい。
重合温度については、M3モノマーがグリシジル基を有する場合に、このグリシジル基の重合時の開環を防止するために、あまり高温ではないほうが好ましく、65℃以下程度で重合させることが好ましい。この観点からは、油溶性低温型アゾ系重合開始剤である、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65、和光純薬工業(株)製)の使用が適している。その他にも、活性エネルギー線照射によりラジカルを発生する光重合型開始剤も用いることができる。
重合反応に際し、その他、通常使用される重合禁止剤、重合促進剤、分散剤等を反応系に添加することもできる。
インク中の分散剤の配合量は、顔料分散性の観点から、重量比で、顔料1に対し0.05〜1.0程度であることが好ましく、0.1〜0.5であることがより好ましい。
インク総量に対しては、分散剤は、0.5〜10重量%程度含まれていることが好ましく、1〜5重量%であることが一層好ましい。
次に、1分子中に1級および/または2級アミノ基を2個以上含むアミン化合物であるジアミンおよびトリアミンについて説明する。
このアミン化合物1分子中に含まれるアミノ基の数は、印刷物(表側)の画像濃度の観点から、実験的に3個以下であることが好ましく、2個であることが最も好ましい。
さらに、このアミン化合物は、ハンドリング性の観点から、常温で液体のものを用いることが好ましい。常温で固体あるいは粘稠性の高いアミン化合物を使用する場合は、必要に応じて使用時に加温することが好ましい。
ジアミンとしては、好ましくは、一般式(1)NHR−(X)n−NHR(式(1)中、RおよびRはそれぞれ独立に水素または任意の1価の基であり;Xは直鎖アルキル鎖、分岐鎖アルキル鎖、エチレンオキシド鎖、プロピレンオキシド鎖、またはブチレンオキシド鎖のいずれかである、少なくとも1種の炭素数3以上の2価の基であり;nは1以上の整数である。)で表されるジアミンが用いられる。ここで、nが2以上であるとき、Xは異なる2価の基の、2以上の組み合わせであってもよい。
この2つのアミンの結合鎖である2価の基Xは、油性溶剤への溶解性の観点から、炭素数3以上の直鎖または分岐鎖アルキル鎖であることがさらに好ましい。このXの炭素数が2または1であると、分散剤の反応性官能基との反応時に顔料の凝集が生じやすく、インクの保存安定性が低下する恐れがある。一方、ハンドリング性の観点から、Xの炭素数は12以下であることが好ましい。さらに、Xは1以上の任意の置換基、たとえばヒドロキシ基、アルコキシ基等を有していてもよい。nは、溶剤への溶解性の観点から1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。
アミノ基の置換基であるRおよびRは、水素、炭素数1〜18の置換または無置換の直鎖アルキル基、炭素数1〜18の置換または無置換の分岐鎖アルキル基、炭素数3以上の置換または無置換のシクロアルキル基等が例示できる。アルキル基に置換していてもよい置換基としては、ヒドロキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。
なかでも、RおよびRのどちらか少なくとも一方は、保存安定性の観点から、炭素数12以上の置換または無置換の直鎖または分岐鎖アルキル基であることがより好ましい。さらに、アルキル基は不飽和結合を持たない飽和アルキル基であることが好ましい。
このようなジアミン化合物としては、具体的には、1,3−プロパンジアミン、N−メチル−1,3−プロパンジアミン、2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス(3−アミノプロポキシ)2,2−ジメチルプロパン、1,3−ビス(3−アミノプロポキシ)2,2−ジメチルプロパン、1,4−ジアミノブタン、ラウリルアミノプロピルアミン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリエチレングリコールエーテル、ポリ(エチレングリコール)ビス(3−アミノプロピル)、N−オレイル−1,3−ジアミノプロパン、N−ヤシアルキル−1,3−ジアミノプロパン(アルキル基はC12、C14、C16、C18等の混合物)、N−牛脂アルキル−1,3−ジアミノプロパン(アルキル基はC14、C16、C18等の混合物)、N−硬化牛脂アルキル−1,3−ジアミノプロパン(アルキル基はC14、C16、C18等の混合物)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて使用してもよい。
市販品としては、広栄化学工業(株)製の各種ジアミン、ライオンアクゾ(株)製の商品名「デュオミン」シリーズ(デュオミンC、CD、M、O、OX、T、HT等)、花王(株)製の商品名「ジアミンR−86」、「ジアミンRRT」、日本油脂(株)製の商品名「アスファゾール#10、#20」等が挙げられる。
トリアミンとしては、好ましくは、一般式(2)NHR−(X)n−NR−(Y)m−NHR(式(2)中、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素または任意の1価の基であり;XとYはそれぞれ独立に直鎖アルキル鎖、分岐鎖アルキル鎖、エチレンオキシド鎖、プロピレンオキシド鎖、またはブチレンオキシド鎖のいずれかである、少なくとも1種の炭素数3以上の2価の基であり;nおよびmはそれぞれ独立に1以上の整数である。)で表されるトリアミンが用いられる。ここで、nとmが、それぞれ2以上であるときは、XおよびYは異なる2価の基の、2以上の組み合わせであってもよい。
この3つのアミンの結合鎖である2価の基XおよびYは、油性溶剤への溶解性の観点から、炭素数3以上の直鎖または分岐鎖アルキル鎖であることがさらに好ましい。このXおよびYの炭素数が2または1であると、分散剤の反応性官能基との反応時に顔料の凝集が生じやすく、インクの保存安定性が低下する恐れがある。一方、ハンドリング性の観点から、XおよびYの炭素数は12以下であることが好ましい。さらに、XおよびYは1以上の任意の置換基、たとえばヒドロキシ基、アルコキシ基等を有していてもよい。nおよびmは、溶剤への溶解性の観点から1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。
アミノ基の置換基であるR、RおよびRは、水素、炭素数1〜18の置換または無置換の直鎖アルキル基、炭素数1〜18の置換または無置換の分岐鎖アルキル基、炭素数3以上の置換または無置換のシクロアルキル基等が例示できる。アルキル基に置換していてもよい置換基としては、ヒドロキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。
なかでも、R、RおよびRのいずれか1以上が、保存安定性の観点から、炭素数12以上の置換または無置換の直鎖または分岐鎖アルキル基であることがより好ましい。さらに、アルキル基は不飽和結合を持たない飽和アルキル基であることが好ましい。
このようなトリアミン化合物としては、具体的には、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて使用してもよい。
市販品としては、広栄化学工業(株)製の各種トリアミン、ライオンアクゾ(株)製の商品名「トリアミン」シリーズ(トリアミンC、OV、T、Y12D、YT等)を好ましく用いることができる。
顔料複合体中のフリーのアミノ基、すなわち上記アミン化合物のアミノ基のうち、分散剤の反応性官能基との反応に関与していないアミノ基の量は、印刷物の高濃度化の観点からみて、あまり多すぎないことが好ましい。したがって、これらのアミン化合物の配合量は、上記分散剤の反応性官能基1当量に対し、アミノ基が1〜2.5当量となる量であることが好ましい。
インク総量に対しては、アミン化合物は、0.1〜5重量%程度含まれていることが好ましく、0.5〜1.5重量%であることが一層好ましい。
アミン化合物のアミノ基のうち、分散剤の反応性官能基との反応に関与していない(フリーの)アミノ基は、カルボン酸と酸アミドを形成していることが好ましい。つまり、アミン化合物のアミノ基のうちフリーのアミノ基を、カルボン酸と反応させて酸アミドに変性させることが好ましく、それにより、さらに印刷物の濃度を高め、かつ、画像の裏抜けをより一層防止することができる。
酸アミド形成のためのカルボン酸は、油性溶剤への溶解性およびインクの保存安定性の観点から、ポリカルボン酸ではなく、モノカルボン酸であることが好ましい。これは、ポリカルボン酸であると、経時的に、カルボキシル基による顔料粒子間の架橋が生じ、顔料が凝集してしまうためではないかと推測できる。
さらに、油性溶剤への溶解性や、画像の裏抜け防止の観点から、分子量100以下のカルボン酸であることがさらに好ましい。これは、カルボン酸の分子量が大きすぎると分子の非極性部分の割合が高くなって、油性溶剤への親和性が高まるため、顔料複合体が溶剤に伴われて紙内部に浸透しやすくなるためではないかと推測できる。
したがって、分子量100以下のモノカルボン酸を最も好ましく用いることができ、具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、および酪酸のなかから選ばれる1種以上を好ましく使用できる。
カルボン酸の配合量は、アミン化合物におけるフリーのアミノ基の当量に対し、カルボキシル基が1〜2当量となる量であることが好ましい。
フリーのアミノ基の酸アミド変性は、常温でも進行するが、80〜100℃程度に加温して行うことが好ましい。また、反応後の過剰のカルボン酸は、エバポレータ等の溶剤蒸留装置を用いて流去することが好ましい。
上記本発明における顔料複合体である着色剤は、たとえば、顔料と、アミノ基との反応性を有する反応性官能基を1分子中に2個以上含む分散剤と、非水系溶剤とを含む顔料分散体に、1分子中に1級および/または2級アミノ基を2個以上含むアミン化合物を加え、分散剤の反応性官能基とアミン化合物のアミノ基とを反応させて得ることができる。この場合の非水系溶剤(あるいは希釈溶剤)は、インクに含まれる非水系溶剤(後述)と同じであることが好ましく、さらには分散剤を上述のように溶液重合により合成する場合には、その重合溶媒と同じであることが好ましい。
顔料と分散剤と非水系溶剤とを含む顔料分散体は、これら3者を混合し、ボールミル、ビーズミル等の任意の分散手段を用いて顔料を分散させることにより、好ましく得ることができる。
本発明で好ましく用いられるアミン化合物は、汎用の非水系インクジェット溶剤に溶解しやすい。アミン化合物が溶剤に微溶もしくは難溶である場合にはアミン化合物と分散剤との反応にシェアをかける必要があるが、溶解性のよいアミン化合物の場合は、分散剤との反応に際しそのようなシェアをかける必要がなく、この点からもハンドリング性が良好である。
アミン化合物と分散剤との反応は、攪拌下で行うことが好ましい。さらにこの反応は、一般に加熱により反応効率が上がるため、加熱下で行うことが好ましい。たとえば、60℃以上の加熱下で行うことが好ましいが、一方、あまり高温にすると熱による顔料の凝集が生じやすくなるため、100℃以下程度で行うことが好ましい。
ここで、あまり低温下で両者が反応をするようでは、両者の混合時の反応を防ぐために冷却下で混合する必要があり、むしろ非効率的である。したがって、両者は、熱を加えた状態で反応するものであることが好ましい。すなわち、分散剤の反応性官能基は、アミノ基との熱時反応性を有する官能基であって、分散剤とアミン化合物との反応は加熱反応(熱時反応)であることが好ましい。
得られた顔料複合体である着色剤の平均粒径は、500nm以下程度であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましく、150nm以下であることが一層好ましい。一方、印刷物の裏抜けを抑制するため、この平均粒径は50nm以上程度であることが好ましい。ここで、顔料複合体の平均粒径は、(株)堀場製作所製の動的光散乱式粒度分布測定装置LB−500により測定された値である。
非水系溶剤とは、非極性有機溶剤および極性有機溶剤であって、50%留出点が150℃以上の溶剤をいう。50%留出点は、JIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定される、重量で50%の溶剤が揮発したときの温度を意味する。
たとえば、非極性有機溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素溶剤等を好ましく挙げることができる。脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤としては、たとえば、日本石油(株)製「テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、日石ナフテゾールL、日石ナフテゾールM、日石ナフテゾールH、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、日石アイソゾール300、日石アイソゾール400、AF−4、AF−5、AF−6、AF−7」、Exxon社製「Isopar(アイソパー)G、IsoparH、IsoparL、IsoparM、ExxolD40、ExxolD80、ExxolD100、ExxolD130、ExxolD140」等を好ましく挙げることができる。芳香族炭化水素溶剤としては、日本石油(株)製「日石クリーンソルG」(アルキルベンゼン)、Exxon社製「ソルベッソ200」等を好ましく挙げることができる。
極性有機溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、エーテル系溶剤、およびこれらの混合溶剤を用いることができる。より具体的には、ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルなどのエステル系溶剤;イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコールなどのアルコール系溶剤;イソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキサデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの高級脂肪酸系溶剤;ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルなどのエーテル系溶剤、が好ましく挙げられる。
これらの非水系溶剤は、単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
インク中の着色剤(固形分)の配合量は、0.1〜25重量%程度であることが好ましく、1〜20重量%であることがより好ましく、5〜15重量%であることが一層好ましい。
以上の着色剤および非水系溶剤に加え、インクには、必要に応じて、本発明の目的を阻害しない範囲内で、当該分野において通常用いられている各種添加剤を含ませることができる。
具体的には、顔料分散剤、消泡剤、表面張力低下剤等として、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、または高分子系、シリコーン系、フッ素系の界面活性剤をインクに含有させることができる。
インクの粘度を調整するために、インクに電解質を配合することもできる。電解質としては、たとえば、硫酸ナトリウム、リン酸水素カリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸カリウム、ホウ酸ナトリウムが挙げられ、2種以上を併用してもよい。硫酸、硝酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン等も、インクの増粘助剤として用いることができる。
酸化防止剤を配合することにより、インク成分の酸化を防止し、インクの保存安定性を向上させることができる。酸化防止剤としては、たとえば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムを用いることができる。
防腐剤を配合することにより、インクの腐敗を防止して保存安定性を向上させることができる。防腐剤としては、たとえば、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾロン系防腐剤;ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン等のトリアジン系防腐剤;2−ピリジンチオールナトリウム−1−オキシド、8−オキシキノリン等のピリジン・キノリン系防腐剤;ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム等のジチオカルバメート系防腐剤;2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン等の有機臭素系防腐剤;p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、サリチル酸を用いることができる。
さらに、インクにポリオキシエチレンアルキルアミン(酸化エチレン付加脂肪族アミン:C2n+1N[(EO)H][(EO)H])を添加することにより、吐出安定性をより向上させ、かつ、普通紙への印刷においてより高い印刷濃度を得ることができる。上記一般式において、EOはオキシエチレン基を表し、xとyはそれぞれ独立に、0以上の整数であって、両者が共に0であることはない。
アルキルアミンとしては、ラウリルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン等が用いられる。なかでも、さらなる吐出安定性と低温保存安定性の確保の点から、ラウリルアミンであることが好ましい。
高い吐出安定性と普通紙での高濃度化、および低温環境下での保存安定性の観点から、酸価エチレンの付加モル数(上記一般式におけるxとyの合計量)は2〜8であることが好ましく、3〜7であることがより好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルアミンを配合する場合のインク中への配合量は、高い吐出安定性と普通紙での高濃度化の観点から、1.0〜5.0重量%であることが好ましい。
インクの粘度は、吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜30mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることがより好ましく、約10mPa・s程度であることが、インクジェット記録装置用として適している。ここで粘度は、23℃において0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおける値を表す。
本発明の効果が得られる理由としては、あくまで推論であるが、以下のように考えることができる。すわなち、本来顔料は、分散剤の吸着サイトに吸着して溶剤中に分散されるが、この吸着サイトからの脱着もしやすいものであるところ、本発明で用いられる着色剤においては、分散剤に化学結合したアミン化合物が、分散剤に吸着した顔料を取り囲むように存在することにより、顔料の分散剤からの脱着が生じにくくなり、その結果、顔料の分散性が高まることが推測できる。同時に、分散剤の分散効率が高まるので、分散剤の使用量を適性に保つことができ、したがって、過量の分散剤による耐擦過性の低下を回避できると考えられる。
さらに、このアミン化合物は、1分子中に2個以上のアミノ基を有するものであって、それ自身が極性の高い化合物であるので、これが顔料を取り囲むように存在することにより、顔料の非水系溶剤に対する溶剤リリース性が高まり、その結果、高い印刷物濃度が得られ、かつ、裏面へのインクの裏抜けが防止できると推測できる。
加えて、ジアミンおよびトリアミンは非水系溶剤に可溶であってハンドリング性がよいとの利点があるが、顔料と分散剤とアミン化合物とが顔料複合体を形成することにより溶剤に不溶化する。その結果、記録媒体にインクが転移した際、溶剤のリリース速度が速くなり、インクの裏抜けが防止できることも考えられる。
次に、本発明に係る印刷物は、上記の本発明のインクを用いて印刷されたものである。本発明に係るインクを用いることにより、印刷濃度が高く、インクの裏抜けが防止され、耐擦過性にも優れた印刷物となっている。
印刷方法は、特に限定されないが、インクジェット記録装置を用いて行われることが好ましい。インクジェットプリンタは、ピエゾ方式、静電方式、サーマル方式など、いずれの方式のものであってもよい。インクジェット記録装置を用いる場合は、デジタル信号に基づいてインクジェットヘッドから本発明に係るインクを吐出させ、吐出されたインク液滴を記録媒体に付着させるようにする。
以下に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、「重量%」を単に「%」と記す。
<分散剤の合成>
500ml四つ口フラスコに、ベヘニルメタクリレート(日本油脂(株))32.1g、ラウリルメタクリレート(日本油脂(株))57.9g、ジメチルアミノエチルメタクリレート(和光純薬工業(株))5.0g、グリシジルメタクリレート(日本油脂(株))5.0gを混合し、さらにアゾ系重合開始剤として V−65(和光純薬工業(株))1.5g、連鎖移動剤として ステアリルメルカプタン(和光純薬工業(株))0.9g、 AF7(AFソルベント7号、ナフテン系溶剤、新日本石油(株))230.9gを加え、61℃±3℃の条件下で、還流させながら5時間反応を行って、分散剤溶液A(固形分30%)を得た。反応後に、重合禁止剤としてメトキノン(p−メトキシフェノール)を微量(0.002g)添加した。
<実施例1>
250mlのポリプロピレン製容器に、上記の分散剤溶液Aを54.0g、黒色顔料MA11(三菱化学(株)製カーボンブラック、一次粒子径29nm)30.0g、希釈溶剤としてIOP(パルミチン酸イソオクチル、日光ケミカルズ(株))66.0gを混合し、ジルコニアビーズ(直径0.5mm)450gを入れて、ロッキングミル((株)セイワ技研)にて 60分間分散し、顔料分散体を得た。
上記得られた顔料分散体からジルコニアビーズを濾別し、顔料分散体150g、およびアミン化合物としてデュオミンT(N−牛脂アルキル−1,3−ジアミノプロパン、ライオンアクゾ(株)製)0.972gを500mlビーカーに入れ、80℃で3時間攪拌した。さらに、酢酸0.342gを添加して、80℃で3時間攪拌した。用いたアミン化合物は、全アミン価が323〜356であり、アルキル組成はC16が30%、C18が64%の化合物である。
得られた着色剤溶液に、AF7(上記同)88.3gおよびIOP(上記同)60.3g加え、内容物を3.0μmおよび0.8μmのメンブランフィルターで濾過してゴミおよび粗大粒子を取り除いて、実施例1のインクを得た。
<実施例2〜9、比較例1〜2>
表1に示した組成で、上記実施例1と同様にして、各インクを製造した。カルボン酸を使用しない場合は、顔料分散体とアミン化合物とを反応させた後、得られた着色剤溶液に溶剤を加えてインクとした。表1に、各成分の商品名、製造元等を併せて記載した。製造元の記載のない試薬は、すべて和光純薬工業(株)製である。トリアミンY12Dは、アルキル組成C12が98%であるアミン価335〜365のアルキルトリアミンである。また、PEG2(3−AP)Tは、分子量約1500のジアミンである。
Figure 2008231364
インクの初期粒径は、インク製造後直ちに、(株)堀場製作所製の動的光散乱式粒度分布測定装置LB−500により顔料複合体の粒径を測定して得た値である。
各インクの特性は、以下のようにして評価した。
<保存安定性>
各インクを密閉容器に入れて、70℃の環境下で4週間放置し、その後インクの粘度変化および粒度変化を測定し、その測定結果を以下のように評価した。
粘度変化率:
[(4週間後の粘度値×100)/(粘度の初期値)]−100(%)
粒度変化率:
[(4週間後の粒度値×100)/(粒度の初期値)]−100(%)
粘度変化率および粒度変化率がどちらも5%未満のものを○、粘度変化率または粒度変化率の少なくとも一方が5%以上10%未満のものを△、粘度変化率または粒度変化率の少なくとも一方が10%以上のものを×とした。
<低温保存安定性>
各インクを、密閉容器に入れて−5℃の環境下で3日間放置し、その後インクの粘度変化および粒度変化を測定し、その測定結果を以下のように評価した。
粘度変化率:
[(3日後の粘度値×100)/(粘度の初期値)]−100(%)
粒度変化率:
[(3日後の粒度値×100)/(粒度の初期値)]−100(%)
粘度変化率および粒度変化率がどちらも5%未満のものを○、粘度変化率または粒度変化率の少なくとも一方が5%以上10%未満のものを△、粘度変化率または粒度変化率の少なくとも一方が10%以上のものを×とした。
<印刷物の濃度>
各インクを、インクジェット記録装置「HC5000」(理想科学工業(株))に装填し、普通紙(理想用紙薄口(理想科学工業(株))に印字して、印刷物を得た。HC5000は、300dpiのライン型インクジェットヘッド(各ノズルが約85μm間隔で並ぶ)を使用し、主走査方向(ノズルが並んでいる方向)に直交する副走査方向に用紙を搬送して、印字を行うシステムである。
得られた印刷物の印刷面(表)のOD値を光学濃度計(RD920、マクベス社製)で測定して、1.1以上のものを○、1.0以上1.1未満のものを△、1.0未満のものを×として評価した。
<印刷物の裏抜け>
上記得られた印刷物の非印刷面(裏)を目視で観察し、目立った裏抜けが無いものを○、裏抜けはあるが軽度のものを△、裏抜けが目立つものを×として評価した。
<インクの耐擦過性>
上記得られた印刷物を放置して、1日経過後のベタ部のOD値を光学濃度計(RD920、マクベス社製)で測定した。その後ベタ部を、プラスチック製消しゴムを使用して、約9Nの荷重をかけて5往復擦り、再度OD値を測定した。消しゴムで擦る前と後の濃度差が0.02未満のものを○、濃度差が0.02以上0.1未満のものを△、濃度差が0.1以上のものを×として評価した。
以上の結果を、同じく表1に示す。
分散剤溶液として、表2に示す各モノマーを用いて、上記の分散剤溶液Aと同様に調製した。これら分散剤溶液B〜Fを用いて、上記実施例と同様にインクを調製し、その評価をしたところ、分散剤溶液Aの場合と同様の結果が得られた。
Figure 2008231364

Claims (10)

  1. 着色剤と非水系溶剤を含む非水系顔料インクにおいて、
    前記着色剤が、顔料と分散剤とアミン化合物との顔料複合体であって、
    前記アミン化合物が、1分子中に1級および/または2級アミノ基を2個以上有するジアミンおよび/またはトリアミンであり、かつ、
    前記分散剤が、前記アミン化合物のアミノ基との反応性を有する反応性官能基を1分子中に2個以上含む分散剤である、非水系顔料インク。
  2. 前記ジアミンが、一般式(1)NHR−(X)n−NHR(式(1)中、RおよびRはそれぞれ独立に水素または任意の1価の基であり;Xは直鎖アルキル鎖、分岐鎖アルキル鎖、エチレンオキシド鎖、プロピレンオキシド鎖、またはブチレンオキシド鎖のいずれかである少なくとも1種の炭素数3以上の、置換されていてもよい2価の基であり;nは1以上の整数である。)で表されるジアミンであり、
    前記トリアミンが、一般式(2)NHR−(X)n−NR−(Y)m−NHR(式(2)中、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素または任意の1価の基であり;XとYはそれぞれ独立に直鎖アルキル鎖、分岐鎖アルキル鎖、エチレンオキシド鎖、プロピレンオキシド鎖、またはブチレンオキシド鎖のいずれかである少なくとも1種の炭素数3以上の、置換されていてもよい2価の基であり;nおよびmはそれぞれ独立に1以上の整数である。)で表されるトリアミンである、請求項1記載の非水系顔料インク。
  3. 前記一般式(1)のジアミンにおいて、RおよびRのいずれか一方または双方が炭素数12以上の、置換されていてもよい直鎖または分岐鎖アルキル基であり、
    前記一般式(2)のトリアミンにおいて、R、RおよびRのいずれか1以上が炭素数12以上の、置換されていてもよい直鎖または分岐鎖アルキル基である、請求項2記載の非水系顔料インク。
  4. 前記アミン化合物のアミノ基のうち、前記分散剤の反応性官能基との反応に関与していないアミノ基が、分子量100以下のモノカルボン酸との酸アミドを形成している、請求項1〜3のいずれか1項記載の非水系顔料インク。
  5. 前記分散剤の反応性官能基が、グリシジル基である、請求項1〜4のいずれか1項記載の非水系顔料インク。
  6. 前記分散剤が、さらに、溶媒親和サイトとなる親油性基と、顔料吸着サイトとなる顔料吸着性官能基とを含む高分子分散剤である、請求項1〜5のいずれか1項記載の非水系顔料インク。
  7. 前記高分子分散剤の親油性基が炭素数7以上の炭化水素基であり、かつ、吸着性官能基がアミノ基である、請求項6記載の非水系顔料インク。
  8. 前記高分子分散剤が、親油性基を含むモノマー(M1)と、顔料吸着性官能基を含むモノマー(M2)と、1級および/または2級アミノ基との反応性を有する反応性官能基を含むモノマー(M3)とを含む共重合体である、請求項6または7記載の非水系顔料インク。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項記載の非水系顔料インクを用いて印刷された印刷物。
  10. 顔料と、1級および/または2級アミノ基との反応性を有する反応性官能基を1分子中に2個以上含む分散剤と、非水系溶剤とを含む顔料分散体に、1分子中に1級および/または2級アミノ基を2個以上有するジアミンおよび/またはトリアミンであるアミン化合物を加え、前記分散剤と前記アミン化合物とを反応させて得られる着色剤。
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