JP2008231087A - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】γ−オリザノールが安定に配合されているとともに、肌に適用した際に、べたつきがなく、みずみずしい等、肌感触が良好な皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】以下の成分(a)、(b)及び(c)を含有することを特徴とする皮膚外用剤である。
(a)γ−オリザノール
(b)水素添加リン脂質
(c)C8〜18の脂肪族有機酸から選ばれる1種または2種の有機酸と、2価アルコールとからなるジエステル
【選択図】なし

Description

本発明は、γ−オリザノールを含有する化粧料等の皮膚外用剤に関する。
γ−オリザノールは、米ぬか中に含有される成分であり、従来、皮脂分泌促進作用、皮膚温上昇作用、及び血流量増大作用が知られている。また、美白剤等として化粧料にも使用されている(例えば、特許文献1及び2)。しかし、γ−オリザノールは、油剤に対する溶解性が低く、多量に安定的に配合することは困難である。γ−オリザノールの溶解性を向上させる試みとして、動植物油脂にC12〜C18の特定のモノグリセリドを添加し、γ−オリザノールの溶解度を向上させること(特許文献3);液状の油性成分からなる溶媒と固形脂肪酸エステルとを組み合わせた油剤総量中に5%安定に配合すること(特許文献4);N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルジエステルを用い、油剤中に安定に配合すること(特許文献5);卵黄油又はラノリン又はラノリン誘導体に溶解させるか或はγ−オリザノールを用いた処方中に該油剤を添加し安定化を図ること(特許文献6);及び特定炭素数を有する液状のエステルとアシル化加水分解コラーゲンとγ−オリザノールとを組み合わせ、保存安定化を図ること(特許文献7);等が提案されている。
特許第372538号公報 特許第3747053号公報 特公昭51−11168号公報 特公昭59−23292号公報 特公平1−40806号公報 特開昭56−161315号公報 特開平06−048940号公報
しかし、これらの方法では、γ−オリザノールに対して油剤を多く配合しなければならず、みずみずしい使用感を求められる化粧水、美容液、乳液等の化粧料等に応用した場合には感触上の制約があり、十分満足できるものではない。
本発明は、上記諸問題に鑑みなされたものであり、γ−オリザノールが安定に配合されているとともに、肌に適用した際に、べたつきがなく、みずみずしい等、肌感触が良好な皮膚外用剤を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の皮膚外用剤は、(a)γ−オリザノール;(b)水素添加リン脂質;及び(c)C8〜18の脂肪族有機酸から選ばれる1種または2種の有機酸と2価アルコールとからなるジエステル;を含有することを特徴とする。
成分(C)の有機酸の少なくとも1種は、2−エチルヘキサン酸、カプリル酸、又はカプリン酸であるのが好ましい。また、成分(C)の2価アルコールは、プロピレングリコール又はネオペンチルグリコールであるのが好ましい。
本発明の実施形態として、成分(a)の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする前記皮膚外用剤;及び成分(a)及び(c)の含有量の合計に対する成分(a)の含有量の比率((a)/(a)+(c))が、1/4〜1/25であることを特徴とする前記皮膚外用剤が提供される。
また、別の観点から、本発明によって、成分(b)及び(c)をそれぞれ添加することを含む、γ−オリザノール含有皮膚外用剤の製造方法;成分(b)及び(c)をそれぞれ添加することを含むγ−オリザノールの溶解性向上方法又は安定化方法;が提供される。
本発明によれば、γ−オリザノールが安定に配合されているとともに、肌に適用した際に、べたつきがなく、みずみずしい等、肌感触が良好な皮膚外用剤を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明の皮膚外用剤は、(a)γ−オリザノール、(b)水素添加リン脂質、及び(c)所定のジエステルとを含有する。
本発明に用いられる成分(a)γ−オリザノールは、フェルラ酸トリテルペンアルコールエステルである。成分(a)は、皮膚外用剤の主有効成分であってもよく、例えば、美白化粧料において、美白剤として用いられていてもよい。また、成分(a)以外に、主有効成分を含有していてもよい。本発明に用いるγ−オリザノールは、その由来については特に制限されず、イネ(Oryza sativa Linne)の種皮から抽出・精製して得られたものであっても、全部もしくは一部合成により得られたものであってもよい。また、市販品を使用しても勿論よい。
本発明に用いられる成分(b)は水素添加リン脂質である。いずれの製造方法で製造されたものも用いることができ、卵黄レシチン、大豆レシチン等の天然レシチンを水素添加した天然物由来のもの;及びホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、中性リン脂質等を水素添加したもの;等を用いることができる。これらの水素添加リン脂質は、異なる二種以上を組み合せて使用してもよい。γ−オリザノールの製剤中の安定性の観点では、ホスファチジルコリンの含有量が70質量%以上であるのが好ましい。
なお、本発明の皮膚外用剤中、成分(b)である水素添加リン脂質は、該脂質の二分子膜により形成されるリポソームの形態として使用されていてもよい。例えば、成分(a)及び成分(c)を内包したリポソームとして、皮膚外用剤中に含有されていてもよい。
本発明に用いられる成分(c)は、C8〜18の脂肪族有機酸から選ばれる1種または2種の有機酸と2価アルコールとからなるジエステルである。前記脂肪族有機酸のC7〜17の炭化水素鎖(有機酸のCOOH部分以外)は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。中でも、C7〜9の直鎖状又は分岐状のアルキル鎖を有する脂肪族有機酸であるか、C17の分岐鎖状もしくは不飽和結合を含む脂肪族有機酸であるのが好ましい。前記脂肪族有機酸の好ましい例には、2−エチルヘキサン酸、カプリル酸、及びカプリン酸、カプリル・カプリン酸、イソステアリン酸、及びオレイン酸が含まれる。一方、前記2価アルコールは、2つのOH間がアルキレン鎖で連結されたグリコールであるのが好ましい。アルキレン鎖は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。2つのOH間には、C2のアルキレン鎖が存在しているのが好ましく、該アルキレン鎖の中の炭素原子は、メチル基、エチル基等の他のアルキル基で置換されていてもよい。2価アルコールの例としては、エチレングリコール、プロビレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチルペンタンジオール、ブチルエチルペンタンジオールが挙げられ、好ましい例には、プロピレングリコール及びネオペンチルグリコールが含まれる。
成分(c)として用いられるジエステルのエステル部は、同一の脂肪族有機酸残基であってもよいし、異なる二種の脂肪族有機酸残基であってもよい。前記ジエステルとしては、2−エチルヘキサン酸、カプリル酸及びカプリン酸から選ばれる一種又は二種の脂肪族有機酸と、プロピレングリコール又はネオペンチルグリコールとのジエステルが好ましい。より具体的には、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ2−エチルへキサン酸ネオペンチルグルコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール等が好ましい。
本発明では、前記所定のジエステルの一種又は二種以上を用いることができる。本発明の皮膚外用剤において、前記所定のジエステルは、油剤として用いられてもよい。また、本発明の効果を損なわない限り、本発明の皮膚外用剤は、前記ジエステル以外の油剤を含有していてもよい。
本発明の皮膚外用剤中の成分(a)の含有量については、特に制限されず、皮膚外用剤の用途等に応じて好ましい範囲を決定することができる。本発明では、成分(c)を併用することで、成分(a)の溶解性が向上し、更に成分(b)を併用することで成分(a)の安定性が向上しているので、従来、不可能であった高濃度配合に特に有利である。かかる観点から、成分(a)の含有量は、0.1〜5質量%(以下、単に「%」という)であるのが好ましく、0.2〜2%であるのがより好ましい。但し、本発明は、上記範囲、即ち高濃度で成分(a)を含有する皮膚外用剤に限定されるものではない。
本発明の皮膚外用剤中の成分(a)と成分(c)との割合(質量比)については特に制限はないが、成分(a)の溶解性の向上、安定性の向上の観点では、組成物中の成分(a)及び成分(c)の総質量に対する成分(a)の割合((a)/(a)+(c))は、1/4〜1/25であるのが好ましく、1/5〜1/10であるのがより好ましい。
本発明の皮膚外用の製造方法については特に制限されず、剤型に応じて、従来の方法を参考にして製造することができる。成分(a)を系中に添加する際は、既に成分(c)が存在している系中に添加するか、もしくは成分(c)と同時に系中に添加するのが、好ましい。成分(c)の存在下で、成分(a)と成分(b)とを混合するのが好ましい。例えば、成分(b)を含む第1の油性成分を調製し、別途、成分(a)及び(c)を含む第2の油性成分を調製し、第1及び第2の油性成分を混合すると、成分(a)は油性の系中で安定的な溶解状態となる。その後、水性成分と混合して、水中油型又は油中水型の皮膚外用剤を製造してもよい。
但し、本発明の皮膚外用剤の製造方法は、これらの方法に限定されるものではない。
本発明の皮膚外用剤等の形態については特に制限はなく、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗顔料、メーキャップ化粧料等の皮膚用化粧料に属する形態;シャンプー、ヘアートリートメント、ヘアースタイリング剤、養毛剤、育毛剤等の頭髪化粧料に関する形態;及び分散液、軟膏、エアゾール、貼付剤、パップ剤、リニメント剤等の外用医薬品の形態;のいずれであってもよい。
又、本発明の皮膚外用剤は、前記成分(a)及び(b)以外に、化粧料や医薬部外品、外用医薬品等に通常使用される各種の成分、即ち、水、アルコール、油剤、界面活性剤、増粘剤、粉体、キレート剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、動植物・微生物由来の抽出物、保湿剤・美白剤・抗炎症剤・細胞賦活剤等の各種薬効剤、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
[実施例1]
下記表1に示す組成の化粧料1〜9(実施例)、及び下記表2に示す組成の化粧料10〜16(比較例)をそれぞれ、以下の方法により製造した。
A 表中の成分1〜8を混合し、75℃に加熱溶解する。
B 表中の成分9〜17を混合し、85℃に加熱溶解する。
C 表中の成分19の一部を75℃に加熱する。
D AにBを攪拌しながら添加混合する。
E DにCを攪拌しながら乳化する。
F Eを室温に冷却する。
G Fに表中の成分19の残部に溶解した成分18を添加混合する。
得られた各化粧料1〜16について、以下の方法で製造直後の状態、安定性、及び使用感(みずみずしさ・べたつきのなさ)について評価した。
[製造直後の状態の評価]
製造直後の各化粧料の状態(主にブツの発生の有無;配合成分の結晶析出物又は乳化粒子や分散粒子等の凝集物)を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
○: ブツの発生が全くない。
×: ブツの発生がある。
[安定性評価]
化粧料1〜16のそれぞれを、40℃及び5℃に1ヶ月保存し、外観の変化(分離・キメ・ブツ)を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
◎: 外観の変化は全くない。
○: 外観にわずかに変化が見られるが、使用には問題ない程度である。
△: 外観にやや変化があり、使用にはやや問題がある。
×: 外観上明らかな変化があり、使用には問題がある。
[使用感(みずみずしさ・べたつきのなさ)評価]
専門パネル員10名が、使用テストを行った。より具体的には、パネル員10名が、化粧料1〜16のそれぞれについて、肌に塗布した際のみずみずしさ及びべたつきを絶対評価して、以下の基準で点数をつけた。
(みずみずしさ)
5点:みずみずしさが大いに感じられる。
4点:みずみじしさがかなり感じられる。
3点:みずみずしさが感じられる。
2点:それほどみずみずしさが感じらえらない。
1点:みずみずしさは感じられない。
(べたつき)
5点:べたつきは全くない。
4点:ほとんどべたつきは感じられない。
3点:ややべたつきは感じられるが気にならない程度。
2点:べとつきがあり気になる。
1点:かなりべたつく。
各化粧料について、10人がつけたみずみずしさ、及びべたつき感についての点数の平均点をそれぞれ算出し、みずみずしさ及びべたつきのなさについて、下記判断基準で評価した。
◎:4.0以上
○:3.0以上4.0未満
△:2.0以上3.0未満
×:2.0未満
上記評価の結果、表1及び2に示す。
Figure 2008231087
Figure 2008231087
表1に示す通り、本発明の実施例である化粧料1〜9はいずれも、γ−オリザノールを高濃度で含有しているにもかかわらず経時安定性が良好であり、しかも使用感にも優れていた。
一方、表2に示す通り、水素添加リン脂質又は所定のジエステルを使用せずに、水素未添加リン脂質や、本発明の成分(c)の条件を満足しないジエステルを使用した化粧料10〜16は、いずれも経時安定性及び使用感(べたつきのなさ)の双方の点で、化粧料1〜9と比較して劣っていた。
[実施例2:化粧水]
以下の方法で化粧水を製造した。
A.下記成分1〜4を混合し、75℃に加熱溶解する。
B.下記成分5〜6を混合し、85℃に加熱溶解する。
C.下記成分7の一部を75℃に加熱する。
D.AにBを撹拌しながら添加混合する。
E.DにCを撹拌しながら添加混合する。
F.Eを室温まで冷却する。
G.Fに下記成分7の残部に溶解した下記成分8〜10を添加混合し、化粧水を得た。
(成分) (%)
1.水素添加大豆リン脂質 2.0
2.フィトステロール 0.5
3.グリセリン 10.0
4.ジプロピレングリコール 10.0
5.γ−オリザノール 0.3
6.ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 1.5
7.精製水 残量
8.アルブチン 3.0
9.エデト酸3ナトリウム 0.1
10.エタノール 10.0
[実施例3:化粧水]
以下の方法で化粧水を製造した。
A.下記成分1〜4を混合し、75℃に加熱溶解する。
B.下記成分5〜6を混合し、85℃に加熱溶解する。
C.下記成分7の一部を75℃に加熱する。
D.AにBを撹拌しながら添加混合する。
E.DにCを撹拌しながら添加混合する。
F.Eを室温まで冷却する。
G.Fに下記成分7の残部に溶解した8〜10を添加混合し、化粧水を得た。
(成分) (%)
1.水素添加大豆リン脂質 2.0
2.フィトステロール 0.5
3.グリセリン 10.0
4.ジプロピレングリコール 10.0
5.γ−オリザノール 0.3
6.ジカプリル酸プロピレングリコール 1.5
7.精製水 残量
8.アルブチン 3.0
9.エデト酸3ナトリウム 0.1
10.エタノール 10.0
実施例2及び3は、軽やかな伸びひろがりがあり、べたつきがなくみずみずしい肌にする化粧水であった。また、いずれも経時安定性も良好であった。
[実施例4:クリーム]
以下の方法でクリームを製造した。
A.下記成分1〜3を混合し、75℃に加熱溶解する。
B.下記成分4〜10を混合し、85℃に加熱溶解する。
C.下記成分13の一部を75℃に加熱する。
D.AにBを撹拌しながら添加混合する。
E.DにCを撹拌しながら添加混合する。
F.Eを室温まで冷却する。
G.Fに下記成分13の残部に溶解した、下記成分11、12、14及び15を添加混合し、クリームを得た。
(成分) (%)
1.水素添加大豆リン脂質 1.5
2.グリセリン 5.0
3.1,3−ブチレングリコール 10.0
4.γ−オリザノール 1.0
5.セタノール 2.0
6.ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 8.0
7.ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール 2.0
8.ホホバ油 5.0
9.ワセリン 0.2
10.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
11.ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
12.L−セリン 0.5
13.精製水 残量
14.水酸化ナトリウム 0.06
15.カルボキシビニルポリマー 0・2
実施例4は、滑らかな伸びひろがりがあり、べたつきもなくみずみずしく、肌を柔らかにするクリームであった。また、経時安定性も良好であった。
[実施例5:ファンデーション]
以下の方法でファンデーションを製造した。
A.下記成分1〜3を混合し、75℃に加熱溶解する。
B.下記成分4〜9を混合し、85℃に加熱溶解する。
C.下記成分10の一部、及び下記成分11を75℃に加熱溶解する。
D.AにBを撹拌しながら添加混合する。
E.DにCを撹拌しながら添加混合する。
F.Eを室温まで冷却する。
G.Fに下記成分10の一部に溶解した下記成分12を添加混合する。
H.下記成分13〜21を三本ローラーで均一に分散する。
I.Hを下記成分10の残部に分散し、Gに混合し、ファンデーションを得た。
(成分) (%)
1.水素添加大豆リン脂質 2.0
2.グリセリン 5.0
3.ジプロピレングリコール 5.0
4.γ−オリザノール 0.5
5.セタノール 1.0
6.ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 5.0
7.パルミチン酸セチル 1.0
8.ワセリン 2.0
9.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
10.精製水 残量
11.水酸化ナトリウム 0.06
12.カルボキシビニルポリマー 0.2
13.レシチン処理酸化チタン 4.0
14.N−ラウロイルリジン処理酸化チタン 4.0
15.シリコーン処理ベンガラ 0.2
16.シリコーン処理黄酸化鉄 0.8
17.シリコーン処理黒酸化鉄 0.05
18.シリコーン処理タルク 2.0
19.ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル 0.5
20.ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナトリウム 0.5
21.1,3−ブチレングリコール 10.0
実施例5は、伸びひろがりが良く、べたつきもなくみずみずしく、仕上がりの美しいファンデーションであった。また、経時安定性も良好であった。
[実施例6:クレンジングシート]
以下の方法でクレンジングシートを製造した。
A.下記成分1〜4を混合し、75℃に加熱溶解する。
B.下記成分5〜9を混合し、85℃に加熱溶解する。
C.下記成分10を75℃に加熱溶解する。
D.AにBを撹拌しながら添加混合する。
E.DにCを撹拌しながら添加混合する。
F.Eを室温まで冷却する。
G.Fに下記成分11を添加混合する。
H.不織布に含浸させて、クレンジングシートを得た。
(成分) (%)
1.水素添加大豆リン脂質 1.0
2.フィトステロール 0.1
3.グリセリン 5.0
4.ジプロピレングリコール 5.0
5.γ−オリザノール 0.2
6.ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 1.8
7.流動パラフィン 5.0
8.軽質流動パラフィン 0.5
9.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
10.精製水 残量
11.エタノール 10.0
実施例6は、汚れとのなじみや落ちがよく、べたつきもなく、みずみずしい肌にするクレンジングシートであった。また、経時安定性も良好であった。
本発明によれば、γ−オリザノールが安定に配合されているとともに、肌に適用した際に、べたつきがなく、みずみずしい等、肌感触が良好な皮膚外用剤を提供することができる。

Claims (6)

  1. 以下の成分(a)、(b)及び(c)を含有することを特徴とする皮膚外用剤:
    (a)γ−オリザノール
    (b)水素添加リン脂質
    (c)C8〜18の脂肪族有機酸から選ばれる1種または2種の有機酸と、2価アルコールとからなるジエステル。
  2. 成分(c)の脂肪族有機酸の少なくとも1種が、2−エチルヘキサン酸、カプリル酸、又はカプリン酸であることを特徴とする請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 成分(c)の2価アルコールがプロピレングリコール又はネオペンチルグリコールであることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
  4. 成分(a)の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
  5. 成分(b)中のホスファチジルコリン含有量が70質量%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
  6. 成分(a)及び(c)の含有量の合計に対する成分(a)の含有量の比率((a)/(a)+(c))が、1/4〜1/25であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
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