JP2008230190A - 流体噴射装置、メンテナンス方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流体噴射ヘッドから被流体噴射材Pに向けて流体を噴射する流体噴射装置100において、流体噴射ヘッドのノズル面を撮像可能な撮像部を備える。撮像部により撮像された画像を本体筐体外面に配設された表示部130に表示する。また、その画像を被流体噴射材Pに記録する。
【選択図】図1
Description
流体噴射装置の代表的なものとして、例えば、インクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドのノズル(開口)から液体状のインクをインク滴として記録紙等の被記録材に向けて吐出・着弾させてドットを形成することで記録を行うインクジェット式プリンタ等の画像記録装置がある。
また、近年においては、この画像記録装置に限らず、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造装置等、各種の製造装置にも流体噴射装置が応用されている。
そして、このようなクリーニング処理を行うことで、各核ノズルから増粘した流体や気泡等を排出して、流体噴射ヘッドの各ノズルの状態を好適に保っている。
そして、噴射不良の原因が取り除ける場合は原因を取り除いて同じ流体噴射ヘッドを再度取り付る作業を行っていた。また、噴射不良の原因が取り除けない場合は、流体噴射ヘッドを交換して再度取り付けを行っていた。
しかしながら、流体噴射ヘッドの取り付けは、その位置調整を高精度に行う必要があり、必ずしも容易でない。特に、複数の流体噴射ヘッドを有する場合には、各流体噴射ヘッド同士の位置調整(アライメント)が困難であり、また、調整作業に長時間を要してしまうという問題がある。
第1の発明は、流体噴射ヘッドから被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置において、前記流体噴射ヘッドのノズル面を撮像可能な撮像部を備えることを特徴とする。
これにより、流体噴射ヘッドを取り外すことなく、ノズル面の状態を観察・点検したり、ノズル詰まりを観察・点検したりすることが可能となる。
また、前記表示部は、前記流体噴射ヘッドの流体噴射処理に関する情報を表示する案内表示部であることを特徴とする。
これにより、ノズル面やノズルの画像を、即座に、また簡単に、目視確認することができる。
これにより、表示部がない場合であっても、ノズル面やノズルの画像を簡単に目視観察することが可能となる。
これにより、流体噴射ヘッドを取り外すことなく、ノズル面の状態を観察・点検したり、ノズル詰まりを観察・点検したりすることが可能となる。
また、前記撮像部は、前記流体噴射ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンス領域とは異なる領域に配設されることを特徴とする。
これにより、流体噴射ヘッドを取り外すことなく、ノズル面の状態を観察・点検したり、ノズル詰まりを観察・点検したりすることが可能となる。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。
図2は、インクジェットプリンタの内部構造の概略を示す斜視図である。
図3は、インクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図である。
図4は、インクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図である。
液晶表示部130は、文字、画像等の各種情報が表示可能であって、例えば、印刷処理の際に印刷用紙Pに印刷される画像を表示したり、操作手順等の案内(ガイド情報)を表示したりすることができる。これにより、所望の画像等を印刷用紙Pに所望の通りに印刷することが可能となっている。
そして、搬送ユニット60の上側にキャリッジユニット20が、側方にインクシステムユニット80がそれぞれ連結し、キャリッジユニット20の背面側に給紙ユニット10が連結し、4つのユニットが合体するように構成されている。
キャリッジモータ27には、駆動プーリ28が取り付けられ、駆動プーリ28と従動プーリ29との間にキャリッジベルト26が掛架される。そして、キャリッジベルト26には、キャリッジ22に固定され、キャリッジモータ27の回動によって、キャリッジガイド軸25に沿って主走査方向に往復動するようになっている。
キャップ装置は、キャリッジ22がホームポジションに移動した際に、インクジェット記録ヘッド24をキャップしてノズル面210aを保護する。ポンプ装置は、キャップ状態のキャップ装置に負圧を供給し、インクジェット記録ヘッド24のノズル開口からのインク吸引を行う。ブレードユニットは、キャリッジ22の往復動領域を横切る位置と往復動領域から退避する位置とを移動可能に構成され、例えば、キャリッジ22が印字領域からホームポジションに移動する際に、インクジェット記録ヘッド24のノズル面210aを払拭することでインクや異物の除去を行う。
なお、インク・カートリッジ23は、例えば、4つのカートリッジ(すなわち、4色のインク(ブラック、イエロー、シアン、マゼンダ)がそれぞれ別個独立に充填された容器)からなり、それぞれが別個独立に交換可能となっている。
インクジェット記録ヘッド24は、ノズル211が設けられたノズルプレート210及び振動板230が設けられた圧力室基板220を、筐体250に嵌め込んで構成されている。このインクジェット記録ヘッド24の主要部構造は、圧力室基板220をノズルプレート210と振動板230で挟み込んだ構造を備える。
ノズルプレート210には、圧力室基板220と貼り合わせられたときにキャビティ221に対応することとなる位置にノズル211が形成されている。
圧力室基板220には、シリコン単結晶基板等をエッチングすることにより、各々が圧力室として機能可能にキャビティ221が複数設けられている。各キャビティ221間は、側壁(隔壁)222で分離されている。また、各キャビティ221は、供給口224を介して共通の流路であるリザーバ223に繋がっている。
振動板230上のキャビティ221に相当する位置には、圧電体素子(不図示が配設されている。圧電体素子は、ピエゾ素子等の圧電性セラミックスの結晶を上部電極及び下部電極(不図示)で挟んだ構造を備える。圧電体素子は、制御部150から供給される電圧波形に対応して体積変化を生ずることが可能に構成されている。
インクはインクジェット記録ヘッド24のキャビティ221に流入しており、電圧波形が供給されたインクジェット記録ヘッド24では、その圧電体素子がその上部電極と下部電極との間に加えられた電圧により体積変化を生ずる。この体積変化は振動板230を変形させ、キャビティ221の体積を変化させる。
その結果、そのキャビティ221のノズル211からインクの液滴が吐出される。そして、インクが吐出されたキャビティ221には吐出によって減ったインクが新たにインク・カートリッジ23から供給される。
第一領域AR1は印字領域である。すなわち、キャリッジ22はこの第一領域AR1において定速(V)で主走査しつつ、印刷用紙Pにインク滴を吐出して印刷を行う。
第二領域AR2は待機領域及び加減速領域である。すなわち、キャリッジ22は第二領域AR2に設定されたホームポジションにおいて待機状態となる。そして、インクシステムユニット80によってキャッピング及びインク吸引等のメンテナンスを受ける。
更に、キャリッジ22は、第一領域AR1に向かう際に、第二領域AR2において主走査速度(V)に達するように加速する。逆に、キャリッジ22は、第二領域AR2において主走査速度(V)から停止するために減速する。
また、キャリッジ22は、第一領域AR1に向かう際に、第三領域AR3において主走査速度(V)に達するように加速する。逆に、キャリッジ22は、第三領域AR3において主走査速度(V)から停止するために減速する。
CCDカメラ90は、インクジェット記録ヘッド24のノズル面210aの全面を撮影したり、ノズル面210aに形成された各ノズル211等を撮影したりする。なお、CCDカメラ90には、ノズル面210aを照明するLED(不図示)も併設される。
同様に、各ノズル211内でインクが増粘・固化した場合(ノズル詰まり)にも、インク吐出不良が発生する。
しかし、キャッピングやワイピングを行っても、インクの吐出不良が完全に解消されない場合がある。例えば、ノズル211内でインクが固化してへばり付いてしまった場合や、ノズル面210aに傷・変形が発生した場合等である。
そこで、キャリッジ22の第三領域AR3の下方に配設されたCCDカメラ90を用いて、インクジェット記録ヘッド24のノズル面210a及び各ノズル211の観察を行う。
メンテナンス処理を複数回行っても、インクの吐出不良が完全に解消されない場合には、ハウジング120の正面に配設された複数のキー、ボタン(操作部140)を操作して、キャリッジ22(インクジェット記録ヘッド24)を第三領域AR3に移動させる。
そして、キャリッジ22(インクジェット記録ヘッド24)が第三領域AR3に移動すると、CCDカメラ90によるノズル面210aの撮像を開始する。この際、LEDが点灯して、ノズル面210aに照明光が照射される。
更に、各ノズル211内の状態(ノズル詰まり)を目視・観察したい場合には、操作部140の操作により、CCDカメラ90の倍率や撮像位置を調整して、所望のノズル211の映像を取得する。ノズル211の映像も同様に、液晶表示部130に表示される。
これにより、ノズル面210aに形成された複数のノズル211のうちの任意或いは全てについて、ノズル詰まり(付着物)の有無を目視・観察して確認することができる。
液晶表示部130の画面サイズは、例えば、3.5型程度である。このため、液晶表示部130に表示された映像(画像)だけでは、ノズル面210aやノズル211の状態(傷や付着物の有無等)を目視・観察しづらい場合がある。
そこで、例えば、CCDカメラ90により撮像されたノズル面210aやノズル211の映像を、A4サイズ等の印刷用紙Pに拡大等して印刷・記録することで、より明確にノズル面210aやノズル211の状態を目視・観察することができる。
また、ノズル211付近に固化したインクや異物が付着している場合、ワイピングにより払拭できないような強固な付着である。この場合は記録ヘッド24を取り外さずに、洗浄液を染み込ませた綿棒などで強く拭くことで解消できる。
また、ノズル面210aにはキャッピングした部分にインクが残るが、このインクが途中で切れている場合、キャップがノズル面210aに密接しておらず、ノズル211内のインクの蒸発を抑制できない状態となる。この場合はキャップが変形しているかキャップの密着部に傷がある場合であるのでキャップ装置の交換が必要となる。
ノズル面210aに前述のような異常が見られない場合は記録ヘッド24そのものに不具合が生じていると考えられる。
こうして、吐出不良の原因が、ノズル面210aやノズル211の不具合・異常に起因するか否かを確認・判断することができる。
従来は、インクジェット記録ヘッド24のメンテナンス処理(キャッピング、ワイピング等)を行っても吐出不良が解消されない場合には、インクジェット記録ヘッド24を必ず取り外す必要があった。
これに対して、本実施形態では、吐出不良があった場合には、CCDカメラ90によりインクジェット記録ヘッド24のノズル面210aを撮像し、この映像(画像)を液晶表示部130に表示するので、容易かつ確実に、ノズル面210aやノズル211の不具合・異常を確認・判断できる。したがって、インクジェット記録ヘッド24を取り外すことなく、吐出不良の原因を除去することも可能となる。
特に、インクジェット記録ヘッド24を取り外すことなく、吐出不良の原因を除去できた場合には、インクジェット記録ヘッド24を取り付ける際に、位置ずれが発生して、その後の印刷処理に悪影響を及ぼすという虞がなくなる。
例えば、第一領域AR1(印字領域)の下方にCCDカメラ90を配設してもよい。この場合には、プラテン66にCCDカメラ90を露出させる開口を設ける等すればよい。
また、撮像部としては、CCDカメラ90に限らず、CMOSセンサ等を用いてもよい。また、CCDカメラ90をインクジェット記録ヘッド24の下方に配置するスペースが殆どないような場合には、複数のミラー等の光学系をインクジェット記録ヘッド24の下方に配置し、この光学系を介してCCDカメラ90により撮像を行うようにしてもよい。
また、ファイバースコープ、マイクロスコープ等を用いてもよい。
例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する流体噴射装置であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置であってもよい。更に、トナー等の粉体を例とする固体を噴射するトナージェット式記録装置であってもよい。
そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置において、本発明を適用することができる。
90…CCDカメラ(撮像部)
100…インクジェットプリンタ(流体噴射装置)
120…ハウジング(本体筐体)
130…液晶表示部(表示部、案内表示部)
150…制御部(流体噴射処理部)
210a…ノズル面
211…ノズル
AR1…第一領域(流噴射領域)
AR2…第二領域(メンテナンス領域)
AR3…第三領域
P…印刷用紙(被流体噴射材)
Claims (8)
- 流体噴射ヘッドから被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置において、
前記流体噴射ヘッドのノズル面を撮像可能な撮像部を備えることを特徴とする流体噴射装置。 - 前記撮像部により撮像した画像を表示可能な表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
- 前記表示部は、前記流体噴射ヘッドの流体噴射処理に関する情報を表示する案内表示部であることを特徴とする請求項2に記載の流体噴射装置。
- 前記撮像部により撮像した画像を前記被流体噴射材に記録する流体噴射処理部を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の流体噴射装置。
- 前記撮像部は、前記ノズル面に開口するノズルを拡大撮像可能であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の流体噴射装置。
- 前記撮像部は、前記被流体噴射材に対する流噴射領域外に配設されることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の流体噴射装置。
- 前記撮像部は、前記流体噴射ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンス領域とは異なる領域に配設されることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の流体噴射装置。
- 流体噴射ヘッドから被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置のメンテナンス方法において、
前記流体噴射ヘッドのノズル面を、前記流体噴射ヘッドの下方に配設された撮像部により撮像する工程を有することを特徴とする流体噴射装置のメンテナンス方法。
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