JP2008225289A - 光学システム、光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

光学システム、光走査装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】無反射コーティングを施すことなく、回折光学素子の厚さ変化に対して安定した回折効率を得ることができる光学システムを提供する。
【解決手段】レーザービームと、回折面と平面からなる平板状の回折光学素子とを用いる光学システムにおいて、前記回折光学素子の平面に入射する全てのレーザービームはP偏光であり、かつ、各々の入射角θは、0°<θ<θo、または、θc<θ<90°(θoは、入射角αでのP偏光時のフレネル反射率をRp(α)としたとき、Rp(0°)=Rp(θo)となる入射角、θcは臨界角)を満たすように設定する。このようにフレネル反射率を垂直入射時に比べて小さくすることで、無反射コーティングを施さなくとも、斜め入射することで回折光学素子の厚さ変化に対する透過率変化の影響を低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザービームを用いた光学システムと、それを用いた光走査装置、および、その光走査装置を備えたデジタル複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機等の画像形成装置に関する。
近年は電子写真プロセスを利用した画像形成装置のカラー化が進み、像担持体である感光体に対して各色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)に対応した光走査を行い潜像を形成し、この潜像を各色の現像剤で現像して各色の画像を形成し、この各色の画像を記録紙等の記録媒体あるいは中間転写体に重ねて転写することでカラーの画像を形成している。このとき、各色の画像書き込み開始位置がずれると、重ねてできたカラー画像には、所謂色ずれと呼ばれる画像劣化が生じてしまい、これが大きな課題となっている。しかし、このような場合においても、各色に対する光ビームの位置が検出できれば、適当な補正手段を用いて、それぞれの書き込み開始位置を補正して、各色で揃えることにより、良好なカラー画像を得ることができる。
また、画像形成装置の高速化も合わせて進んでおり、複数の光ビームを一括して光走査する光走査装置も盛んに使用されてきている。この場合の光源には、従来は1つの発光点を持つシングルビーム光源であったところを、シングルビーム光源を複数合成したマルチビーム光源や、数十μm程度の微小な間隔の発光点を複数持つビームアレイ光源が用いられている。このタイプの光走査装置では、被走査面上を光走査するときの、光ビームの間隔(ピッチ)がずれることで、特に副走査方向のずれ(走査線ピッチずれ)に対して、所謂濃度むらと呼ばれる画像劣化を引き起こし、大きな課題となっている。しかし、このような場合においても、各光ビームの位置が検出できれば、適当な補正手段を用いて光ビーム間隔を補正し、濃度むらのない良好な画像を得ることができる。
以上の要求を受けて、光走査している光ビームの位置を検出することが重要であり、特に副走査方向の光ビーム位置や、副走査方向の光ビーム間隔を検出する手段が切望されている。
ここで、副走査方向の光ビーム位置を検出する光学システム、光走査装置、画像形成装置に関して、特許文献1には、2つの光ビーム検知手段を、それぞれの光ビーム検知領域の主走査方向始端側の端縁が相互に非平行となるように主走査方向に並べて配設して、複数の光ビームの副走査方向における間隔のずれを検知する検知手段が開示されている。
しかしながら、この従来技術では、複数の検知手段を主走査方向に並べているため、光検出器の大きさが主走査方向に大きくなりがちであるという課題がある。
一般に光検出器は、主走査方向の有効画像領域よりも外側に配置される。従って、走査光学系は有効画像領域幅に加え、光検出器まで光ビームが到達できるようにする必要がある。そのため、光検出器が主走査方向に大きくなってしまうと、走査光学系の大型化、強いては光走査装置の大型化を引き起こす。また、走査光学系の大型化は光路長の増大、高画角化、有効径の拡大といった問題も引き起こす。
特開平7−72399号公報 特開2002−40350号公報
前述の従来技術の問題を解決するため、本発明者らは、光走査装置の有効画像領域外の光ビームを副走査方向に複数のビームに分離し、その分離した光ビームを副走査方向に配置した複数の光検出器で検出して、副走査方向の光ビーム位置や光ビーム間隔を検出する光学システムを検討している。
光ビーム(例えばレーザービーム)を分離する手段としては、例えば平行平板状のハーフミラーが考えられ、特許文献2には、光走査装置のビーム分離手段としてハーフミラーを用いた構成が記載されている。
しかし、レーザービームを用いた光学システム中にハーフミラーや光学フィルタ(例えば濃度フィルタや波長フィルタなど)のような平行平板状の光学素子を用いる場合、その光学素子内では光学面(平面)での反射によって内部干渉が生じる。そのため、光学素子の厚さが波長オーダーで変化するだけで、透過率や反射率の変化が生じてしまう。特許文献2には、平行平板状のハーフミラーの内部干渉による影響に関する記載が段落[0025]にあるが、平行平板の厚さによる透過率変化については言及されていない。
ここで、図2に平行平板の厚さ変化に伴う透過率変化の計算結果を示す。これは、空気中(屈折率1.0)に置かれた両面が平面からなる平行平板(屈折率1.5)に、波長633nmのレーザービームが垂直に入射したときの平行平板の透過率を示している。横軸は平行平板の厚さ(μm)、縦軸は透過率である。
図2に示すように、波長の約1/3の周期で透過率の変化が見られている。そのため、この透過率の変化を回避するために、通常は平行平板の入射面と出射面には無反射コーティングが施されている。
なお、図2の横軸は0〜0.5μmと非常に薄い値での計算結果を示しているが、厚さが大きくなっても透過率の変化の様子は等しいことは言うまでもない。
近年、加工技術の進歩に伴い、マイクロメートル〜サブミクロンオーダーの構造を持つ回折光学素子が用いられるようになってきた。中でも加工の容易性から、バイナリー型またはマルチステップ型の回折面をもつような平行平板状の回折光学素子が出てきている。このような回折光学素子はレーザービームを垂直に入射して光軸上で使用されることが多く、やはり平面側には無反射コーティングが施されている。
本発明者らは、光走査装置のビーム分離手段として、回折光学素子の特徴の1つであるレーザービームの分離機能を用いた光学システムを検討している。そこで、このような回折面を持つ平行平板状の回折光学素子について考察する。
回折面と平面を備えた回折光学素子に垂直入射されたレーザービームが、回折面で0次透過光と高次透過回折光に分離される様子を図3に示す。この回折光学素子の平面には通常、無反射コーティングが施されている。
図3に示すように、回折面と平面を備えた回折光学素子(屈折率1.5)に垂直入射されたレーザービームは、回折面で0次透過光と高次透過回折光に分離される。一般に無反射コーティングは入射角依存性を持っているため、平面に垂直に入射される0次透過光と、平面に斜めに入射される高次透過回折光のすべてを無反射化するようなコーティングを施すことは難しい。
次に図4に、平面と回折面を備えた回折光学素子に垂直入射されたレーザービームが回折面で正反射した0次反射光と高次反射回折光に分離される様子を示す。
上記と同じように、図4に示すような平面と回折面を備えた回折光学素子(屈折率1.5)に垂直入射されたレーザービームは、回折面で正反射した0次反射光と、斜めに反射される高次反射回折光に分離されるが、0次反射光と高次反射回折光の両方に対して適切な無反射コーティングを施すことは難しい。
0次透過光、0次反射光成分は上記の屈折率1.5の場合でも4%と大きく(屈折率が高い場合にはもっと大きくなる)、平行平板状の回折光学素子であれば、少なくともこれらに対する無反射コーティングは必要であり、すなわち高次回折光に対して適切な処置ができないのである。したがって、レーザービームの分離を有効に行うことが難しい。
以下に具体的な計算例を示す。図5に回折面と平面を備えた回折光学素子(屈折率1.5)の模式図を、図6にこの回折光学素子に回折面側からレーザービームを垂直入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率(0次透過光の回折効率)変化を示す。回折面の構造は格子周期P=0.75μm、W/Pで表されるフィルファクターF=0.5、格子高さHは3水準とり、格子高さH=0.25μm,0.5μm,0.75μmとした。
図6に示すように、いずれの格子高さHにおいても、回折光学素子の厚さDに対して透過率が波打っていることが見て取れる。この変化量を小さく抑えることが、回折光学素子の回折効率ばらつきを抑える上で重要である。なお、図中の点線は、平面がレーザービームを100%透過するとしたときの透過率であり、もちろん厚さDに対する変化はない。なお、後述する計算例において、回折光学素子の厚さDは5〜5.5μmと非常に薄い値での計算結果を示しているが、厚さが大きくなっても透過率の変化の様子が変わらないことは言うまでもない。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、回折面を持つ平行平板状の回折光学素子を用いてレーザービームの分離を有効に行うために、無反射コーティングを施すことなく、回折光学素子の厚さ変化に対して安定した回折効率を得ることができる光学システムを提供することを目的とする。
なお、光学コーティングを用いないことは製造時の環境負荷低減になるだけでなく、光学素子の低コスト化やリサイクルの面でも有効である。
さらに本発明では、上記の光学システムを用いて副走査方向の光ビーム位置や、副走査方向の光ビーム間隔を検出することができる手段を有する光走査装置及び、その光走査装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では以下のような手段を採っている。
本発明の第1の手段は、レーザービームと、回折面と平面からなる平板状の回折光学素子とを用いる光学システムにおいて、前記回折光学素子の平面に入射する全てのレーザービームはP偏光であり、かつ、各々の入射角θは、
0°<θ<θo、または、θc<θ<90°
を満たすように設定されたことを特徴とする。
ここで、θoは、入射角αでのP偏光時のフレネル反射率をRp(α)としたとき、Rp(0°)=Rp(θo)となる入射角、θcは、臨界角である。
本発明の第2の手段は、レーザービームと、回折面と平面からなる平板状の回折光学素子とを用いる光学システムにおいて、前記レーザービームは前記回折光学素子の回折面から出射してP偏光で前記平面に入射するとともに、前記平面から射出されるレーザービームの射出角φはいずれも、
θ’<φ<θ”
を満たすように設定されたことを特徴とする。
ここで、θ’,θ”は、射出角αでのP偏光時のフレネル透過率をTp(α)としたとき、Tp(θ’)=Tp(θ”)=0.98、かつ、θ’<θ”となる射出角とする。
本発明の第3の手段は、第2の手段の光学システムにおいて、前記平面から射出されるレーザービームは2つであり、その射出角が等しいことを特徴とする。
また、本発明の第4の手段は、第3の手段の光学システムにおいて、前記平面から射出されるレーザービームの射出角が、ブリュースター角であることを特徴とする。
本発明の第5の手段は、レーザービームと、回折面と平面からなる平板状の回折光学素子とを用いる光学システムにおいて、前記レーザービームはP偏光で前記回折光学素子の平面に入射して、回折面から射出するとともに、該回折面から反射され前記平面に入射するレーザービームの入射角ψは、
ψ’<ψ<ψ”
を満たすように設定されたことを特徴とする。
ここで、ψ’,ψ”は、入射角αでのP偏光時のフレネル透過率をTp(α)としたとき、Tp(ψ’)=Tp(ψ”)=0.98、かつ、ψ’<ψ”となる入射角とする。
本発明の第6の手段は、第5の手段の光学システムにおいて、前記回折面から射出されるレーザービームは2つであり、その射出角が等しいことを特徴とする。
また、本発明の第7の手段は、第6の手段の光学システムにおいて、前記回折面から反射され、前記平面に入射するレーザービームの射出角が、ブリュースター角であることを特徴とする。
さらに本発明の第8の手段は、第1〜第7のいずれか1つの手段の光学システムにおいて、前記レーザービームを複数に分離する機能を有することを特徴とする。
本発明の第9の手段は、光源手段からの光ビームを光偏向手段で偏向し、走査結像光学系を介して被走査面上を走査する光走査装置において、第1〜第8のいずれか1つの手段の光学システムを用いたことを特徴とする。
また、本発明の第10の手段は、第9の手段の光走査装置において、前記光学システムは、前記走査結像光学系の有効画像形成領域外に配置され、光ビーム検出手段として用いることを特徴とする。
本発明の第11の手段は、像担持体と、該像担持体に潜像を形成する手段と、前記像担持体上の潜像を現像して顕像化する手段を備えた画像形成装置において、前記潜像を形成する手段として、第9または第10の手段の光走査装置を備えたことを特徴とする。
さらに本発明の第12の手段は、第11の手段の画像形成装置において、前記像担持体を複数備え、該複数の像担持体に潜像を形成し、各像担持体上の潜像を色の異なる現像剤で顕像化した後、各像担持体上の顕像を直接または中間転写体を用いて記録媒体に転写し、多色またはカラー画像を形成することを特徴とする。
第1の手段の光学システムでは、回折光学素子の平面に入射する全てのレーザービームはP偏光であり、かつ、各々の入射角θは、0°<θ<θo、または、θc<θ<90°を満たすように設定されたことを特徴とするので、フレネル反射率を垂直入射時に比べて小さくすることで、無反射コーティングを施さなくとも、斜め入射することで回折光学素子の厚さ変化に対する透過率変化の影響を低減することができる。
第2の手段の光学システムでは、レーザービームは前記回折光学素子の回折面から出射してP偏光で前記平面に入射するとともに、前記平面から射出されるレーザービームの射出角θはいずれも、θ’<φ<θ”を満たすように設定されたことを特徴とするので、レーザービームを回折光学素子の回折面から出射して、平面に入射するように用いる光学システムにおいて、すべてのレーザービームに対して平面でのフレネル透過率を低減することで、回折光学素子の厚さ変化に対する透過率変化の影響を低減することができる。
第3の手段の光学システムでは、第2の手段の構成に加え、前記平面から射出されるレーザービームは2つであり、その射出角が等しいことを特徴とするので、レーザービームを回折光学素子の回折面から出射して、平面に入射するように用いる光学システムにおいて、ブラッグ条件を用いて射出角を等しくすることで、各レーザービームに対する透過率変化を等しくして、レーザービーム毎のばらつきを抑えることができる。
また、第4の手段の光学システムでは、第3の手段の構成に加え、前記平面から射出されるレーザービームの射出角が、ブリュースター角であることを特徴とするので、レーザービームを回折光学素子の回折面から出射して、平面に入射するように用いる光学システムにおいて、射出角をブリュースター角と等しくすることで、平面での透過率を1.0とし、透過率変化をなくすことができる。
第5の手段の光学システムでは、レーザービームはP偏光で前記回折光学素子の平面に入射して、回折面から射出するとともに、該回折面から反射され前記平面に入射するレーザービームの入射角ψは、ψ’<ψ<ψ”を満たすように設定されたことを特徴とするので、レーザービームを回折光学素子の平面から出射して、回折面に入射するように用いる光学システムにおいて、回折面から反射され平面に戻って入射する、すべてのレーザービームに対して平面でのフレネル透過率を低減することで、回折光学素子の厚さ変化に対する透過率変化の影響を低減することができる。
第6の手段の光学システムでは、第5の手段の構成に加え、前記回折面から射出されるレーザービームは2つであり、その射出角が等しいことを特徴とするので、レーザービームを回折光学素子の平面から出射して、回折面に入射するように用いる光学システムにおいて、ブラッグ条件を用いて射出角を等しくすることで、各レーザービームに対する透過率変化を等しくして、レーザービーム毎のばらつきを抑えることができる。
また、第7の手段の光学システムでは、第6の手段の構成に加え、前記回折面から反射され、前記平面に入射するレーザービームの射出角が、ブリュースター角であることを特徴とするので、レーザービームを回折光学素子の平面から出射して、回折面に入射するように用いる光学システムにおいて、射出角をブリュースター角と等しくすることで、平面での透過率を1.0とし、透過率変化をなくすことができる。
さらに第8の手段の光学システムでは、第1〜第7のいずれか1つの手段の構成に加え、前記レーザービームを複数に分離する機能を有することを特徴とするので、レーザービームを複数に分離する光学システムにおいて、無反射コーティングを施すことなく、低コストに回折光学素子の透過率変動を低減することが可能になり、安定したビーム分離システムを得ることができる。
第9、第10の手段の光走査装置では、第1〜第8のいずれか1つの手段の光学システムを用いたことを特徴とするので、例えば、その光学システムを光ビーム検出手段として用いることで、特に副走査方向の光ビーム位置や光ビーム間隔を検出することができ、高精細化、カラー化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
第11、第12の手段の画像形成装置では、第9または第10の手段の光走査装置を用いることにより、高精細、高速化、カラー化に適応する画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の構成、動作及び作用効果を、図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
[実施例1]
図1は本発明の第1の実施例を示す光学システムの概略構成図であり、これは回折面と平面からなる平板状の回折光学素子に対して、回折面側からレーザービームを入射するような光学システムの例である。
回折光学素子の回折面に入射したレーザービームは、いわゆるグレーティング方程式に従って2以上のレーザービームに透過回折し、分離される。透過回折光は様々な入射角θで平面に入射する。平面ではフレネル反射が発生し、その反射光との干渉によって、回折光学素子の厚さに応じて、回折光学素子を透過するレーザービームの透過率が変化する。
レーザービームが回折光学素子の回折面に垂直に入射した場合には、回折面の格子周期に因らず、少なくとも0次透過回折光は発生し、平面に対して垂直に入射するので、このときの平面でのフレネル反射率R0に起因して、回折光学素子を透過するレーザービームの透過率が変化する。したがって、回折面で分離されたすべてのレーザービームに対して、平面でのフレネル反射率をR0より小さくすることにより、回折光学素子を透過するレーザービームの透過率変化を減少させることができる。
図1に示す回折光学素子の屈折率1.5から屈折率1.0への界面である平面に回折光が入射したときの各偏光に対するフレネル反射率を図7に示す(図8に、そのフレネル反射率の拡大図を示す)。
図7、図8より、R0=0.04であり、平面でのフレネル反射率をR0より小さくするためには、平面にP偏光を入射し、その入射角θを、
0°<θ<θo
とすればよい。
ここで、θoは入射角αでのP偏光時のフレネル反射率をRp(α)としたとき、
Rp(0°)=Rp(θo)
となる入射角である。
楕円偏光を入射することにより、R0よりも小さいフレネル反射率を得ることもできるが、同じ入射角であれば、楕円偏光よりも直線偏光の方がフレネル反射率を小さく抑えられるし、また、半導体レーザーに代表されるレーザービームは、一般に直線偏光となっているものが多く、そのまま使用できるメリットがある。
また、入射角θは、臨界角をθcとしたとき、
θc<θ<90°
としてもよい。
より高次の回折光は大きな入射角で平面に入射してくる。入射角が臨界角より大きければ、このレーザービームは回折光学素子から外にでることはできない。例外的に、回折面が持つ格子ベクトルと、回折光学素子構造から決まる導波ベクトルとのカップリングによる、いわゆる共鳴効果を引き起こす場合があるが、本発明ではそのような特殊な状況はもちろん除外して回折光学素子は設定されるべきである。
すなわち、回折光学素子の回折面で透過された透過回折光のすべてのレーザービームを、P偏光で平面に入射するとともに、その入射角θを、
0°<θ<θo、またはθc<θ<90°
と設定した光学システムとすれば、レーザービームを有効に分離することができる。
[実施例2]
図9は本発明の第2の実施例を示す光学システムの概略構成図であり、これは回折面と平面からなる平板状の回折光学素子に対して、平面側からレーザービームを入射するような光学システムの例である。
回折光学素子の平面側に垂直に入射したレーザービームは、平面を透過し、回折面では、回折面の格子周期に因らず、少なくとも0次反射回折光となって平面側へ戻り、さらに平面でのフレネル反射が発生し、この干渉により、回折光学素子の厚さに応じて、回折光学素子を透過するレーザービームの透過率が変化する。したがって、回折面から戻ってきたレーザービームの平面でのフレネル反射率をR0より小さくすることにより、回折光学素子を透過するレーザービームの透過率変化を減少させることができる。
屈折率1.5から屈折率1.0への平面に垂直に入射したときの各偏光に対するフレネル反射率は前述の図7、図8に示す通りであり、前述と同様に、平面でのフレネル反射率をR0より小さくするためには、平面にP偏光を入射し、その入射角θを、
0°<θ<θo
とすればよい。
さらには、
θc<θ<90°
としても良いのは前述の通りである。
すなわち、回折光学素子の回折面で反射された反射回折光のすべてのレーザービームを、P偏光で平面に入射するとともに、その入射角θを、
0°<θ<θo、またはθc<θ<90°
と設定した光学システムとすれば、レーザービームを有効に分離することができる。
[実施例3]
図10は本発明の第3の実施例を示す光学システムの概略構成図であり、これは回折面と平面からなる平板状の回折光学素子に対して、回折面側からレーザービームを入射するような光学システムの例である。
回折光学素子の回折面に入射したレーザービームは、いわゆるグレーティング方程式に従って、1以上のレーザービームに透過回折し、分離される。透過回折光は様々な入射角θで平面に入射する。平面ではスネルの法則に従って屈折し、分離されたレーザービームは射出角φで回折光学素子から射出してくる。ここで平面でのフレネル反射率を小さく抑えるために、平面にP偏光入射としている。
次に図11は図10の光学システムに用いる回折光学素子の第一の例(以下、回折光学素子(例1)とする)を示している。また、図12(a),(b)は、図11に示す回折光学素子(例1)(屈折率1.5)に、回折面側からレーザービーム(波長633nm)を入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率(0次透過光と−1次透過光の回折効率)変化を示している。回折光学素子の回折面は格子周期P=0.38μm、F=0.5、格子高さH=0.25μm,0.5μm,0.75μmとした。
図11に示すように、回折光学素子の回折面に対して、レーザービームを56.4°で入射させると、グレーティング方程式に従って、0次と−1次の透過回折光に分離される。いずれの透過回折光とも33.7°の入射角で平面に入射し、スネルの法則に従って屈折し、分離されたレーザービームは射出角56.4°で回折光学素子から射出してくる。なお、角度は正負の区別を付けずに大きさで表している。図12(a),(b)に、このときの0次透過光および−1次透過光の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率を示す。縦軸に透過率、横軸に回折光学素子の厚さDを示す。図12(a),(b)に示すように、厚さDの変化に対して透過率はほぼ一定となっていることがわかる。
ここで、図11に示す回折光学素子(例1)の屈折率1.5から屈折率1.0への界面である平面から回折光が射出したときの各偏光に対するフレネル透過率を図13に示す。また、そのフレネル透過率の拡大図を図14に示す。ここで、θ’,θ”は、射出角αでのP偏光時のフレネル透過率をTp(α)としたとき、
Tp(θ’)=Tp(θ”)=0.98、かつ、θ’<θ”
となる射出角とする。この実施例においては、θ’=34.7°、θ”=66.7°である。
図11に示す回折光学素子(例1)では、P偏光で平面に入射するとともに、平面から射出される射出角はいずれもφ=56.4°となり、
θ’<φ<θ”
を満たしており、分離されたレーザービームは安定した透過率を示している。
なお、φ=56.4°でのフレネル透過率は1.0であり全透過である。そのため回折面で分離された0次透過光および−1次透過光は、平面からの反射光と干渉せず、回折光学素子の厚さの変化に依存することなく、透過率は一定となっている。
次に図15は図10の光学システムに用いる回折光学素子の第二の例(以下、回折光学素子(例2)とする)を示している。また、図16(a),(b)は、図15に示す回折光学素子(例2)(屈折率1.5)に、回折面側からレーザービーム(波長633nm)を入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率(0次透過光と−1次透過光の回折効率)変化を示している。回折光学素子の回折面は格子周期P=0.46μm、F=0.5、格子高さH=0.25μm,0.5μm,0.75μmとした。
図15に示すように、回折光学素子の回折面に対して、レーザービームを43.5°で入射させると、グレーティング方程式に従って、0次と−1次の透過回折光に分離される。いずれの透過回折光とも27.3°の入射角で平面に入射し、スネルの法則に従がって屈折し、分離されたレーザービームは射出角43.5°で回折光学素子から射出してくる。図16(a),(b)に、このときの0次透過光および−1次透過光の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率を示す。縦軸に透過率、横軸に回折光学素子の厚さDを示す。図16(a),(b)に示すように、前述の実施例(図12)に比べれば、厚さDの変化に対して透過率の変化はあるものの、変化量は実用レベルに抑えられている。
図15に示す回折光学素子(例2)では、P偏光で平面に入射するとともに、平面から射出される射出角はいずれもφ=43.5°となり、
θ’<φ<θ”
を満たしており、分離されたレーザービームの透過率変化は小さい。
なお、φ=43.5°でのフレネル透過率は0.99であり、ほぼ全透過である。そのため回折面で分離された0次透過光および−1次透過光は、平面からの反射光と干渉せず、回折光学素子の厚さの変化に依存することなく、透過率の変化は抑えられている。
次に図17は図10の光学システムに用いる回折光学素子の第三の例(以下、回折光学素子(例3)とする)を示している。また、図18(a),(b)は、図17に示す回折光学素子(例3)(屈折率1.5)に、回折面側からレーザービーム(波長633nm)を入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率(0次透過光と−1次透過光の回折効率)変化を示している。回折光学素子の回折面は格子周期P=0.55μm、F=0.5、格子高さH=0.25μm,0.5μm,0.75μmとした。
図17に示すように、回折光学素子の回折面に対して、レーザービームを35.1°で入射させると、グレーティング方程式に従って0次と−1次の透過回折光に分離される。いずれの透過回折光とも22.6°の入射角で平面に入射し、スネルの法則に従がって屈折し、分離されたレーザービームは射出角35.1°で回折光学素子から射出してくる。図18(a),(b)に、このときの0次透過光および−1次透過光の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率を示す。縦軸に透過率、横軸に回折光学素子の厚さDを示す。図18(a),(b)に示すように、前述の実施例(図12、図16)に比べれば、厚さDの変化に対して透過率の変化は大きいものの、変化量は実用レベルに抑えられている。
図17に示す回折光学素子(例3)では、P偏光で平面に入射するとともに、平面から射出される射出角はいずれもφ=35.1°となり、
θ’<φ<θ”
を満たしており、分離されたレーザービームの透過率変化は小さい。
なお、φ=35.1°でのフレネル透過率は0.98であり、透過率は高い。そのため回折面で分離された0次透過光および−1次透過光は、平面からの反射光と干渉せず、回折光学素子の厚さの変化に依存することなく、透過率の変化は抑えられている。
一般に無反射コーティングといっても民生用途の光学部品であれば、使用波長範囲や角度特性に対してその透過率は0.98程度以上である。すなわち上記実施例に示す条件を満たす範囲であれば、無反射コーティングを施さなくとも、無反射コーティングを施したと同程度の透過率変化に抑えることができるのである。すなわち無反射コーティングにかかるコスト、時間の削減が可能となる。
図11、図15、図17の実施例においては、いずれも回折面に入射させる角度にいわゆるブラッグ条件を適用した。すなわち、波長λと回折面の格子周期Pとから入射角θBは次式で決定される。
sinθB=λ/2P
この条件を用いると回折面で分離されるレーザービームは0次透過光と−1次透過光の2つとなり、回折面からの射出角も等しくなる。すなわち、平面へ入射する角度も等しく、しいては平面からの射出角φも等しくなる。したがって、分離された2つのレーザービームの透過率も同じような変化を示し、レーザービーム間のばらつきはなくなる。
さらに、図11の実施例においては、平面からの射出角が、いわゆるブリュースター角φB(P偏光時のフレネル透過率が1.0となる角度)となるように設定した。ここで空気中(屈折率1.0)に置かれた回折光学素子の屈折率をNとしたとき、ブリュースター角は次式で決定される。
tanφB=N
このブリュースター角ではフレネル透過率が1.0となることから、透過率変化はゼロとすることができる。
なお、上記の実施例ではブラッグ条件やブリュースター角を適用した例を示したが、もちろんブラッグ条件やブリュースター角を適用しなくても良い。以下に、その実施例を示す。
図19は図10の光学システムに用いる回折光学素子の第四の例(以下、回折光学素子(例4)とする)を示している。また、図20(a),(b)は、図19に示す回折光学素子(例4)(屈折率1.5)に、回折面側からレーザービーム(波長633nm)を入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率(0次透過光と−1次透過光の回折効率)変化を示している。回折光学素子の回折面は格子周期P=0.38μm、F=0.5、格子高さH=0.25μm,0.5μm,0.75μmとした。
図19に示すように、回折光学素子の回折面に対して、レーザービームを50.0°で入射させると、グレーティング方程式に従って、0次と−1次の透過回折光に分離される。0次透過回折光は30.7°で、−1次透過回折光は36.9°の入射角で平面に入射し、スネルの法則に従って屈折し、回折光学素子から射出してくるレーザービームの射出角はそれぞれ50.0°と64.1°となる。図20(a),(b)に、このときの0次透過光および−1次透過光の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率を示す。縦軸に透過率、横軸に回折光学素子の厚さDを示す。図20(a),(b)に示すように、厚さDの変化に対して透過率は実用レベルに抑えられている。なお、回折光学素子の平面から射出されるそれぞれの射出角φは条件、
θ’<φ<θ”
を満たしている。
[実施例4]
図21は本発明の第4の実施例を示す光学システムの概略構成図であり、これは回折面と平面からなる平板状の回折光学素子に対して、平面側からレーザービームを入射するような光学システムの例である。
回折光学素子の平面に入射したレーザービームはスネルの法則に従って屈折し、回折面に入射する。回折面に入射されたレーザービームはグレーティング方程式に従って1以上のレーザービームに透過回折し、分離され、様々な射出角で回折光学素子から射出してくる。一方で、回折面で反射回折されたレーザービームは再び平面に戻り、さらに平面で反射される。本実施例では、ここでのフレネル反射率を小さく抑えるためにP偏光入射としている。
図22は図21の光学システムに用いる回折光学素子の一例(以下、回折光学素子(例5)とする)を示している。また、図23(a),(b)は、図22に示す回折光学素子(例5)(屈折率1.5)に、平面側からレーザービーム(波長633nm)を入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率(0次透過光と−1次透過光の回折効率)変化を示している。回折面は格子周期P=0.38μm、F=0.5、格子高さH=0.25μm,0.5μm,0.75μmとした。
図22に示すように、回折光学素子の平面に対して、レーザービームを56.4°で入射させると、スネルの法則に従って屈折し、33.7°の入射角で回折面に入射する。回折面では、グレーティング方程式に従って、0次と−1次の透過回折光に分離され、いずれの透過回折光とも射出角56.4°で回折光学素子から射出してくる。なお、角度は正負の区別を付けずに大きさで表している。図23(a),(b)に、このときの0次透過光および−1次透過光の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率を示す。縦軸に透過率、横軸に回折光学素子の厚さDを示す。図23(a),(b)に示すように、厚さDの変化に対して透過率はほぼ一定となっていることがわかる。
干渉により透過率変動を引き起こすレーザービームは、回折面で反射され、平面へ戻る回折反射光であり、グレーティング方程式に従って、0次と−1次の反射回折光が発生し、いずれも入射角は33.7°で平面に入射されることになる(図22中に破線で示す)。ここで、図22に示す回折光学素子の屈折率1.5から屈折率1.0への界面である平面に回折反射光が入射したときの各偏光に対するフレネル透過率を図24に示す。また、そのフレネル透過率の拡大図を図25に示す。なお、図25のψ’,ψ”は、入射角αでのP偏光時のフレネル透過率をTp(α)としたとき、
Tp(ψ’)=Tp(ψ”)=0.98、かつ、ψ’<ψ”
となる射出角とする。この実施例においては、ψ’=22.3°,ψ”=37.7°である。
図22に示す回折光学素子(例5)では、P偏光で平面に入射するとともに、平面に入射する回折反射光の入射角はいずれもψ=33.7°となり条件、
ψ’<ψ<ψ”
を満たしており、分離されたレーザービームは安定した透過率を示している。なお、ψ=33.7°でのフレネル透過率は1.0であり全透過である。そのため回折面で分離された0次透過光および−1次透過光は、回折光学素子の厚さDの変化に依存することなく、透過率は一定となっている。
なお、上記の実施例では、回折面に入射する条件としてブラッグ条件を適用し、平面に入射する条件にブリュースター角を適用した例を示したが、もちろん、ブラッグ条件やブリュースター角を適用しなくても良い。以下に、その実施例を示す。
図26は図21の光学システムに用いる回折光学素子の別の例(以下、回折光学素子(例6)とする)を示している。また、図27(a),(b)は、図26に示す回折光学素子(例6)(屈折率1.5)に、平面側からレーザービーム(波長633nm)を入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率(0次透過光と−1次透過光の回折効率)変化を示している。回折光学素子の回折面は格子周期P=0.38μm、F=0.5、格子高さH=0.25μm,0.5μm,0.75μmとした。
図26に示すように、回折光学素子の平面に対して、レーザービームを50.0°で入射させると、スネルの法則に従って屈折し、30.7°の入射角で回折面に入射する。回折面では、グレーティング方程式に従って、0次と−1次の透過回折光に分離され、回折光学素子から射出してくるレーザービームの射出角はそれぞれ50.0°と64.1°となる。図27(a),(b)に、このときの0次透過光および−1次透過光の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率を示す。縦軸に透過率、横軸に回折光学素子の厚さDを示す。図27(a),(b)に示すように、前述の実施例(図23)に比べれば、厚さDの変化に対して透過率の変化はあるものの、変化量は実用レベルに抑えられている。
干渉により透過率変動を引き起こすレーザービームは、回折面で反射され、平面へ戻る回折反射光であり、グレーティング方程式に従って、0次と−1次の反射回折光が発生し、0次反射光は30.7°で、−1次反射光は36.9°で平面に入射されることになる(図26中に破線で示す)。
図26に示す回折光学素子の例では、P偏光で平面に入射するとともに、回折面で反射され、平面に戻る回折反射光の入射角ψは、いずれも条件、
ψ’<ψ<ψ”
を満たしており、分離されたレーザービームは安定した透過率を示している。
[実施例5]
次に本発明の光学システムを用いた光走査装置と、その光走査装置を備えた画像形成装置の一例について説明する。
図28は本発明に係る画像形成装置の一例を示すレーザープリンタの概略構成図である。図28に示されるレーザープリンタ100は、光走査装置900、走査対象物としての感光体ドラム901、帯電チャージャ902、現像装置の現像ローラ903、トナーカートリッジ904、クリーニング装置のクリーニングブレード905、給紙トレイ906、給紙コロ907、レジストローラ対908、転写チャージャ911、定着ローラ909、排紙ローラ912、及び排紙トレイ910などを備えている。
帯電チャージャ902、現像ローラ903、転写チャージャ911及びクリーニングブレード905は、それぞれ感光体ドラム901の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム901の回転方向に関して、帯電チャージャ902、現像ローラ903、転写チャージャ911、クリーニングブレード905の順に配置されている。
像担持体である感光体ドラム901の表面には、感光層が形成されている。ここでは、感光体ドラム901は、図28における面内で時計回り(矢印方向)に回転するようになっている。
そして画像形成が開始されると、感光体ドラム901が回転し、帯電チャージャ902は、感光体ドラム901の表面を均一に帯電させる。
光走査装置900は、帯電チャージャ902で帯電された感光体ドラム901の表面に、上位装置(例えばパーソナルコンピュータ等)からの画像情報に基づいて変調された光を照射する。これにより、感光体ドラム901の表面では、光が照射された部分だけ電荷が消失し、画像情報に対応した潜像が感光体ドラム901の表面に形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム901の回転に伴って現像ローラ903の方向に移動する。
ところで、感光体ドラム901の長手方向(回転軸に沿った方向)は「主走査方向」と呼ばれ、感光体ドラム901の回転方向は「副走査方向」と呼ばれている。また、感光体ドラム901における走査開始位置から走査終了位置までの主走査方向の走査領域のうち、潜像が形成される領域を「有効画像形成領域」ともいう。なお、この光走査装置900の構成については後述する。
現像装置に付設されるトナーカートリッジ904にはトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ903に供給される。このトナーカートリッジ904内のトナー量は、電源投入時や印刷終了時などにチェックされ、残量が少ないときには不図示の表示部に交換を促すメッセージが表示される。
現像ローラ903は、回転に伴ってその表面にトナーカートリッジ904から供給されたトナーが帯電されて薄く均一に付着される。また、この現像ローラ903には、感光体ドラム901における帯電している部分(光が照射されなかった部分)と帯電していない部分(光が照射された部分)とで互いに逆方向の電界が生じるような電圧が印加されている。そして、この電圧によって、現像ローラ903の表面に付着しているトナーは、感光体ドラム901の表面の光が照射された部分にだけ付着する。すなわち、現像ローラ903は、感光体ドラム901の表面に形成された潜像にトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着された潜像は、感光体ドラム901の回転に伴って転写チャージャ911の方向に移動する。
給紙トレイ906には転写対象物としての記録紙913が格納されている。この給紙トレイ906の近傍には給紙コロ907が配置されており、該給紙コロ907は、上記の画像形成動作に合せて記録紙913を給紙トレイ906から1枚づつ取り出して給紙し、レジストローラ対908に搬送する。該レジストローラ対908は、転写ローラ911の近傍に配置され、給紙コロ907によって給紙された記録紙913を一旦保持するとともに、該記録紙913を感光体ドラム901の回転に合わせて感光体ドラム901と転写チャージャ911との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ911には、感光体ドラム901の表面上のトナーを電気的に記録紙913に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム901の表面の潜像が記録紙913に転写される。ここで転写された記録紙913は、定着ローラ909に送られる。
この定着ローラ909では、熱と圧力とが記録紙913に加えられ、これによってトナーが記録紙913上に定着される。ここで定着された記録紙913は、排紙ローラ912を介して排紙トレイ910に送られ、排紙トレイ910上に順次スタックされる。
クリーニングブレード905は、感光体ドラム901の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。なお、除去された残留トナーは、再度利用されるようになっている。残留トナーが除去された感光体ドラム901の表面は、再度帯電チャージャ902の位置に戻り、次の画像形成の待機状態となる。
なお、上記の例では画像形成装置をレーザープリンタとしたが、原稿画像の読取装置(スキャナ)や画像処理装置を備えた構成とすればデジタル複写機となり、さらに通信機能を付加して電話回線、光ケーブル、LAN等と接続すれば、ファクシミリやデジタル複合機として利用することができる。
次に、前記光走査装置900の構成及び動作について説明する。図29は、図28の画像形成装置に用いられる光走査装置900の一例を示す概略構成図である。
この光走査装置900は、光源手段20と、カップリングレンズ21,アパーチャ22,シリンドリカルレンズ23からなる整形光学系24と、光偏向手段25と、2枚の走査結像レンズ26,27からなる走査結像光学系28と、分離光学系29と光検出器30とからなる光ビーム検出手段31と、図示を省略した処理装置などを備えている。
光源手段20は、一般にシングルビーム光源として、半導体レーザーが用いられる。また、マルチビーム光源としてもよく、その場合には、複数の光ビームを構成する手段として、複数の半導体レーザーを近接して実装した半導体レーザアレイや、近年開発が進んでいる面発光レーザーアレイ(VCSELアレイ)などが用いられる。
カップリングレンズ21は、光源手段20から出射された光を略平行光に整形する。もちろん,若干の収束光であったり、発散光であったりしてもよい。
アパーチュ22によって光ビームの一部が遮光された後、シリンドリカルレンズ23によって副走査方向に収束されて、光偏向手段25の偏向反射面近傍に主走査方向に長い線像として結像される。
光偏向手段25は、例えばモータによって回転駆動されるポリゴンミラー(回転多面鏡)やピラミダルミラー等からなり、光偏向手段25が回転駆動されることにより、光ビームは偏向走査され、2枚の走査結像レンズ26,27からなる走査結像光学系28によって、被走査面である感光体ドラム901上に光スポットを形成する。
走査結像光学系28を介して主走査方向の有効画像形成領域外に向かう光ビームの一部は、該有効画像形成領域外に配置された光ビーム検出手段31に入射され、光ビームの位置を検出する。
また、この光ビーム検出手段31では、主走査方向の光ビームの位置を検出して、主走査方向の書き込み開始位置までのタイミングを調整する、所謂同期検知を行っている。
次に、図30に図29に示す光走査装置の光ビーム検出手段の概略構成を示す。これは、本発明の光学システムを光ビーム検出手段として光走査装置に用いた1つの例を示している。以下、光ビーム検出手段31の構成および作用について図30を用いて説明する。
走査結像光学系28を介して有効画像形成領域外に向かう光ビームの一部は、分離光学系29であるバイナリー型の回折光学素子(前述の実施例1〜4で説明した光学システムの回折光学素子(例1〜6のいずれか1つの回折光学素子))に入射され、そこで副走査方向に2つの分離光ビームC1,C2に分離される。分離された光ビームC1,C2は、副走査方向に配置された2つの光検出器30−1,30−2によって、各々検出される。
図31は図30に示す光ビーム検出手段の光検出器の概略構成を示している。以下、光検出器の配置の様子について図31を用いて説明する。
光検出器30−1,30−2は副走査方向に配置されており、各光検出器30−1,30−2は、光ビームに対して光電変換を行うスリット状の受光部32−1,32−2を備えている。図31の実施例では、2つの光検出器30−1,30−2は形状が等しい光検出器であるが、一方の光検出器30−2は傾けて配置している。
光偏向手段25によって偏向走査される光ビームは、分離光学系である回折光学素子29によって2つの分離光ビームC1,C2に分離され、図31の矢印に示す方向に各光検出器30−1,30−2の受光部32−1,32−2を走査し、各々検出される。これにより、一方の光検出器30−1を用いて、主走査方向の書き込み開始位置までのタイミングを調整する、所謂同期検知を行い、他方の光検出器30−2を用いて、ビーム検出手段31に入射する光ビームの副走査方向の位置を検出することができる。
以上のように、本実施例の光走査装置では、前述の実施例1〜4で説明した回折光学素子を用いた光学システムを、光ビーム検出手段31の分離光学系29として用いることにより、特に副走査方向の光ビーム位置を検出することができ、また、光源手段20にマルチビーム光源を用いた場合には、副走査方向の光ビーム間隔も検出することができるので、高精細化、カラー化に適応する画像形成装置のための光走査装置を実現することができる。
[実施例6]
次に本発明に係る画像形成装置の別の例を図32に示す。この画像形成装置は、図28と略同様の構成の画像形成部を4つ並設した多色対応のタンデム型カラープリンタの例である。4つの画像形成部は、現像剤に用いるトナーの色(例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)が異なるだけで、基本的には同一構成である。一つの画像形成部の構成について説明すると、像担持体である感光体ドラム901の周囲には、該感光体ドラム901を高圧に帯電する帯電チャージャ902、光走査装置900からの光ビームの露光部、その露光により記録された静電潜像に帯電したトナーを付着して顕像化する現像装置の現像ローラ903、現像ローラにトナーを補給するトナーカートリッジ904、感光体ドラム901に残ったトナーを掻き取るクリーニング装置のクリーニングブレード905などが配置されている。
図32の画像形成装置では、4つの画像形成部を備えているので、光走査装置900は、前述の図29に示した光源手段20と、カップリングレンズ21,アパーチャ22,シリンドリカルレンズ23からなる整形光学系24を、4系統備えており、1つの光偏向手段25で4系統の光ビームを偏向走査する。そして、光偏向手段25から4つの感光体ドラムに至る光路には、共通の走査結像レンズ26と個別の走査結像レンズ27からなる4系統の走査結像光学系28を備えている。また、各走査結像光学系には、図30、図31に示したような、分離光学系(回折光学素子)29と光検出器30とからなる光ビーム検出手段31を備えている。
上記した画像形成部は中間転写体である中間転写ベルト920の移動方向(図中の矢印方向)に沿って4つ並列されており、この4つの画像形成部によりイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー画像が各感光体ドラム901上に形成された後、図示しない一次転写手段(各感光体ドラムと対向する位置のベルト裏面側に配設される転写チャージャ、転写ローラ、転写ブラシ等)により中間転写ベルト920上にタイミングを合わせて順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。
一方、記録紙913は給紙トレイ921から給紙コロ922により1枚づつ取り出されて給紙され、レジストローラ対923により副走査方向の記録開始のタイミングに合わせて送りだされ、二次転写手段(二次転写ローラ、転写ブラシ、転写チャージャ等)924により中間転写ベルト920から記録紙913にトナー画像が転写される。記録紙913に転写された未定着トナー画像は、定着装置925のローラ対で定着され、排紙ローラ926を介して排紙トレイ927に排出される。以上のようにして、カラー画像が得られる。
なお、図32に示す例では中間転写ベルト920を用いた構成としたが、この中間転写ベルトに代えて記録紙を各画像形成部に搬送する転写搬送ベルトを用い、該転写搬送ベルトで搬送される記録紙に各画像形成部で直接画像を転写する方式としてもよく、この場合には、カラー画像形成装置の構成の簡易化、小型化を図ることができる。
また、図32はタンデム型カラープリンタの例であるが、原稿画像の読取装置(スキャナ)や画像処理装置を備えた構成とすればデジタルカラー複写機となり、さらに通信機能を付加して電話回線、光ケーブル、LAN等と接続すれば、カラーファクシミリやデジタルカラー複合機として利用することができる。
本実施例のカラー画像形成装置では、前述の図29〜31を参照して説明した光走査装置と同様に、実施例1〜4で説明した光学システムを光ビーム検出手段31の分離光学系29として用いた光走査装置900を備えることにより、特に副走査方向の光ビーム位置を検出することができ、また、光源手段にマルチビーム光源を用いた場合には副走査方向の光ビーム間隔も検出することができるので、高精細化、高速化が可能なカラー画像形成装置を実現することができる。
本発明の第1の実施例を示す光学システムの概略構成図である。 平行平板の厚さ変化に伴う透過率変化の計算結果を示す図である。 回折面と平面を備えた回折光学素子に垂直入射されたレーザービームが、回折面で0次透過光と高次透過回折光に分離される様子を示す図である。 平面と回折面を備えた回折光学素子に垂直入射されたレーザービームが回折面で正反射した0次反射光と高次反射回折光に分離される様子を示す図である。 回折面と平面を備えた回折光学素子の模式図である。 図5の回折光学素子に回折面側からレーザービームを垂直入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する透過率(0次透過光の回折効率)変化を示す図である。 図1に示す回折光学素子の屈折率1.5から屈折率1.0への界面である平面に回折光が入射したときの各偏光に対するフレネル反射率を示す図である。 図7のフレネル反射率の図を拡大して示す図である。 本発明の第2の実施例を示す光学システムの概略構成図である。 本発明の第3の実施例を示す光学システムの概略構成図である。 図10の光学システムに用いる回折光学素子の第一の例を示す図である。 図11に示す回折光学素子に、回折面側からレーザービームを入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する0次透過光と−1次透過光の透過率(回折効率)変化を示す図である。 図11に示す回折光学素子(例1)の屈折率1.5から屈折率1.0への界面である平面から回折光が射出したときの各偏光に対するフレネル透過率を示す図である。 図13のフレネル透過率の図を拡大して示す図である。 図10の光学システムに用いる回折光学素子の第二の例を示す図である。 図15に示す回折光学素子に、回折面側からレーザービームを入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する0次透過光と−1次透過光の透過率(回折効率)変化を示す図である。 図10の光学システムに用いる回折光学素子の第三の例を示す図である。 図17に示す回折光学素子に、回折面側からレーザービームを入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する0次透過光と−1次透過光の透過率(回折効率)変化を示す図である。 図10の光学システムに用いる回折光学素子の第四の例を示す図である。 図19に示す回折光学素子に、回折面側からレーザービームを入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する0次透過光と−1次透過光の透過率(回折効率)変化を示す図である。 本発明の第4の実施例を示す光学システムの概略構成図である。 図21の光学システムに用いる回折光学素子の一例を示す図である。 図22に示す回折光学素子に、平面側からレーザービームを入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する0次透過光と−1次透過光の透過率(回折効率)変化を示す図である。 図22に示す回折光学素子の屈折率1.5から屈折率1.0への界面である平面に回折反射光が入射したときの各偏光に対するフレネル透過率を示す図である。 図24のフレネル透過率の図を拡大して示す図である。 図21の光学システムに用いる回折光学素子の別の例を示す図である。 図26に示す回折光学素子に、平面側からレーザービームを入射した場合の回折光学素子の厚さDの変化に対する0次透過光と−1次透過光の透過率(回折効率)変化を示す図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示すレーザプリンタの概略構成図である。 図28の画像形成装置に用いられる光走査装置の一例を示す概略構成図である。 図29に示す光走査装置の光ビーム検出手段の概略構成を示す副走査方向断面図である。 図30に示す光ビーム検出手段の光検出器の概略構成及び配置例を示す図である。 本発明に係る画像形成装置の別の例を示すタンデム型画像形成装置の概略構成図である。
符号の説明
20:光源手段
21:カップリングレンズ
22:アパーチャ
23:シリンドリカルレンズ
24:整形光学系
25:光偏向手段
26,27:走査結像レンズ
28:走査結像光学系
29:分離光学系(回折光学素子)
30(30−1,30−2):光検出器
31:光ビーム検出手段
32−1,32−2:受光部
100:レーザープリンタ(画像形成装置
900:光走査装置
901:感光体ドラム(像担持体)
902:帯電チャージャ
903:現像ローラ
904:トナーカートリッジ
905:クリーニングブレード
906:給紙トレイ
907:給紙コロ
908:レジストローラ対
909:定着ローラ
910:排紙トレイ
911:転写チャージャ
912:排紙ローラ
913:記録紙
920:中間転写ベルト(中間転写体)
921:給紙トレイ
922:給紙コロ
923:レジストローラ対
924:二次転写手段
925:定着装置
926:排紙ローラ
927:排紙トレイ

Claims (12)

  1. レーザービームと、回折面と平面からなる平板状の回折光学素子とを用いる光学システムにおいて、
    前記回折光学素子の平面に入射する全てのレーザービームはP偏光であり、かつ、各々の入射角θは、
    0°<θ<θo、または、θc<θ<90°
    (ここで、θoは、入射角αでのP偏光時のフレネル反射率をRp(α)としたとき、Rp(0°)=Rp(θo)となる入射角、θcは、臨界角である)
    を満たすように設定されたことを特徴とする光学システム。
  2. レーザービームと、回折面と平面からなる平板状の回折光学素子とを用いる光学システムにおいて、
    前記レーザービームは前記回折光学素子の回折面から出射してP偏光で前記平面に入射するとともに、前記平面から射出されるレーザービームの射出角φはいずれも、
    θ’<φ<θ”
    (ここで、θ’,θ”は、射出角αでのP偏光時のフレネル透過率をTp(α)としたとき、Tp(θ’)=Tp(θ”)=0.98、かつ、θ’<θ”となる射出角とする)
    を満たすように設定されたことを特徴とする光学システム。
  3. 請求項2記載の光学システムにおいて、
    前記平面から射出されるレーザービームは2つであり、その射出角が等しいことを特徴とする光学システム。
  4. 請求項3記載の光学システムにおいて、
    前記平面から射出されるレーザービームの射出角が、ブリュースター角であることを特徴とする光学システム。
  5. レーザービームと、回折面と平面からなる平板状の回折光学素子とを用いる光学システムにおいて、
    前記レーザービームはP偏光で前記回折光学素子の平面に入射して、回折面から射出するとともに、該回折面から反射され前記平面に入射するレーザービームの入射角ψは、
    ψ’<ψ<ψ”
    (ここで、ψ’,ψ”は、入射角αでのP偏光時のフレネル透過率をTp(α)としたとき、Tp(ψ’)=Tp(ψ”)=0.98、かつ、ψ’<ψ”となる入射角とする)
    を満たすように設定されたことを特徴とする光学システム。
  6. 請求項5記載の光学システムにおいて、
    前記回折面から射出されるレーザービームは2つであり、その射出角が等しいことを特徴とする光学システム。
  7. 請求項6記載の光学システムにおいて、
    前記回折面から反射され、前記平面に入射するレーザービームの射出角が、ブリュースター角であることを特徴とする光学システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学システムにおいて、
    前記レーザービームを複数に分離する機能を有することを特徴とする光学システム。
  9. 光源手段からの光ビームを光偏向手段で偏向し、走査結像光学系を介して被走査面上を走査する光走査装置において、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学システムを用いたことを特徴とする光走査装置。
  10. 請求項9記載の光走査装置において、
    前記光学システムは、前記走査結像光学系の有効画像形成領域外に配置され、光ビーム検出手段として用いることを特徴とする光走査装置。
  11. 像担持体と、該像担持体に潜像を形成する手段と、前記像担持体上の潜像を現像して顕像化する手段を備えた画像形成装置において、
    前記潜像を形成する手段として、請求項9または10記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11記載の画像形成装置において、
    前記像担持体を複数備え、該複数の像担持体に潜像を形成し、各像担持体上の潜像を色の異なる現像剤で顕像化した後、各像担持体上の顕像を直接または中間転写体を用いて記録媒体に転写し、多色またはカラー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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