JP2008214886A - 建築構造物用制振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要な強度を維持しつつ軽量化を図ることができ、低コストで且つ簡易に作製することができるベース部材を備えた建築構造物用制振装置を提供する。
【解決手段】建築構造物用制振装置は、距離を隔てて並列に配置された2本の横梁11と両横梁11間に配置された4本の縦梁15とにより矩形に組まれて建築構造物に固定されるベース部材1と、ベース部材1に取付けられた複数のばね部材2と、ばね部材2に弾性支持されてベース部材1上に配置されたマス部材3とを備えている。ベース部材1を、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状に形成された二つの梁材12のウエブ12a同士が重ね合わされた状態で締結固定された横梁11と、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状に形成されて長手方向両端部に設けられた連結部15dが横梁11のウエブ12aに締結固定された縦梁15とにより構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば一般住宅や集合住宅等の建築構造物において、交通振動や風等により発生する振動を抑制するために設置される建築構造物用制振装置に関する。
例えば一般住宅や集合住宅等の建築構造物では、交通振動や風等の外力が加振力として作用することによって振動が発生する。特に、近年では、一般住宅でも2階建や3階建が多くなってきており、そのような住宅においては、交通振動による微振動が、例えば就寝時における不快振動等の原因となることから問題となる場合もある。
そこで、一般住宅用の制振装置として、例えば特許文献1には、一般住宅用の比較的コンパクトな制振装置が提案されている。このタイプの制振装置は、図13〜図15に示すように、金属等の剛性材により矩形に組まれて建築構造物(図示せず)に固定されるベース部材51と、該ベース部材51に取付けられた複数のゴムマウント(ばね部材)52、…、52と、4個に分割形成されてそれぞれ複数のゴムマウント52、…、52に弾性支持されてベース部材51上に配置されたマス部材53a〜53dとを備えている。この制振装置は、主振動系たる一般住宅に対して作用する副振動系を構成するものであり、例えば一般住宅の屋根裏等に設置することにより、交通振動等に対して有効な制振効果を発揮し得るようになっている。
ところで、上記の制振装置におけるベース部材51は、距離を隔てて並列に配置された2本の横梁51a、51aと該横梁51a、51a間に配置された4本の縦梁51b、…、51bとにより矩形に組まれたものが採用されている。このベース部材51は、数十kg〜数百kgもあるマス部材53a〜53dを支持するものであることから十分な強度が要求されるため、通常、ベース部材51を構成する横梁51a、51aや縦梁51b、…、51bにH型鋼が多用されている。
しかし、横梁51a、51aのH型鋼と縦梁51b、…、51bのH型鋼との端部同士が直角に交わるように連結する場合には、一方のH型鋼のウエブが他方のウエブに突き刺さった状態で直角に交わるようにして溶接により接合されるため、フランジ部の干渉し合う部分をカットしたり、ウエブの端部が先細り状となるよう斜め方向にカットしたりする等の手間の掛かる加工が必要となる。更に、H型鋼の下側のフランジ部には、ベース部材51を建築構造物に取付ける際に必要な取付孔が設けられ、H型鋼の上側のフランジ部には、ゴムマウント52、…、52をベース部材51に取付ける際に必要な取付孔が設けられるが、これらの取付孔の周囲は平坦にする必要があることから、取付孔を形成した後の修正加工も必要となるめ、加工工数が大となる。
また、上記の加工を施したH型鋼を溶接接合して矩形に組まれたベース部材51は、防錆処理として例えば溶融亜鉛メッキ等のメッキ加工が施されるが、メッキ加工後においても上記取付孔や接合部の修正加工が必要となる。したがって、ベース部材51が完成するまでの物流や加工工程が多く、製造に要する期間も長くなるため、製造コストの上昇を免れない。また、多大な手間と時間を掛けても、完成品の状態で不良となった場合には、修正が困難になる等リスクも大きい。なお、予めメッキ加工が施されたH型鋼に対して溶接を行うと、有毒ガスによる悪影響や溶接不良が発生することから、メッキ加工は、H型鋼を溶接接合して矩形に組まれた状態のベース部材51に対して施されるため、これも製造期間の長期化や製造コスト上昇の要因となっているのが実状である。
なお、特許文献2には、予めメッキされた鋼板を折り曲げ加工して梁部材を形成し、一対の梁部材におけるウエブ相互を重合し、かしめ固定で一体化した複合梁部材が開示されており、また、特許文献3には、両側にフランジを備えたC形鋼のウエブ相互を当接させて結合させたつづり合わせ梁が開示されている。よって、上記ベース部材51を作製する場合に、これら複合梁部材やつづり合わせ梁を採用することも考えられるが、軽量化や作製の簡易化、低コスト化等において改良の余地があり、より有利に作製し得るようにしたベース部材51が求められる。
特開2003−343645号公報 特開2002−4495号公報 特開平10−299171号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、必要な強度を維持しつつ軽量化を図ることができ、低コストで且つ簡易に作製することができるベース部材を備えた建築構造物用制振装置を提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決する本発明は、距離を隔てて並列に配置された横梁と該横梁間に配置された縦梁とにより矩形に組まれて建築構造物に固定されるベース部材と、該ベース部材に取付けられたばね部材と、該ばね部材に弾性支持されて前記ベース部材上に配置されたマス部材とを備えた建築構造物用制振装置において、前記ベース部材の前記横梁は、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状又はL字状で長尺状に形成された二つの梁材のウエブ同士が重ね合わされた状態で締結固定されて該ウエブの幅方向両端部にフランジ部を有するように構成されていると共に、前記縦梁は、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状又はL字状に形成されて長手方向両端部に設けられた連結部が前記横梁のウエブに締結固定されていることを特徴としている。
本発明の建築構造物用制振装置においては、ベース部材が、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状又はL字状に形成された二つの梁材のウエブ同士が重ね合わされた状態で締結固定された横梁と、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状又はL字状に形成されて長手方向両端部に設けられた連結部が横梁のウエブに締結固定された縦梁とによって構成されていることから、必要な強度を維持しつつ軽量化を図ることが可能となる。特に、縦梁は、断面コ字状又はL字状に形成された一つの部材で構成されているため、H型鋼を採用した場合に比べて大幅な軽量化が可能となる。
また、ベース部材は、予めメッキ処理が施されたメッキ鋼板を曲げ加工することにより形成された横梁及び縦梁が、溶接接合ではなく、締結具で締結固定されることにより組み付けられる組立構造であるため、完成品になるまでの物流等の工程を圧縮することができ、製造期間の短縮化が可能となる。さらに、既存のスペックが安定したメッキ鋼板を採用することにより、また、パーツ毎に管理することで事前に不良を発見し易くなることから、品質の安定化が可能となる。また、パーツ形状に汎用性を持たせることで、加工性を向上させることが可能となる。したがって、本発明に係る建築構造物用制振装置のベース部材は、必要な強度を維持しつつ軽量化を図ることができ、低コストで且つ簡易に作製することができる。
本発明において、ベース部材の横梁及び縦梁は、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状又はL字状で長尺状に形成された梁材により構成されている。横梁は、二つの梁材のウエブ同士が重ね合わされた状態で締結固定されて、ウエブの幅方向両端部にフランジ部を有するように構成されている。この場合、二つの梁材の組合わせ方は、断面コ字状のもの同士や、断面L字状のもの同士、或いは断面コ字状と断面L字状のものの組合わせの何れでもよい。断面L字状のもの同士の場合には、ウエブの幅方向両端部にフランジ部が位置するようにされていれば、ウエブの外面同士が対向する状態で重ね合わされるようにしても、ウエブの内面同士が対向する状態で重ね合わされるようにしてもよい。
一方、縦梁は、断面コ字状又はL字状に形成された一つの梁材により構成されており、これによりベース部材の軽量化が可能となる。縦梁は、通常、断面コ字状のものが採用されるが、制振すべき建築構造物と縦梁を固定しなくてもよい場合、或いは縦梁にばね部材を取付けなくてもよい場合には、断面L字状のものを採用することができ、より軽量化を図ることが可能となる。
横梁及び縦梁の形成に用いられるメッキ鋼板は、既存の市販されているものから適宜選択して採用することができる。また、横梁及び縦梁の締結に用いられる締結具としては、例えば、ボルト及びナット、ビス、リベット等を採用することができ、これらの内でも、作業性や確実性等を考慮するとボルト及びナットが好適である。即ち、本発明の好ましい形態として、横梁を構成する二つの梁材は、ウエブ同士がボルト及びナットにより締結されている。また、縦梁の連結部は、横梁のウエブに対してボルト及びナットにより締結されている。この場合、縦梁の連結部を横梁のウエブに締結する締結具と、横梁を構成する二つの梁材のウエブ同士を締結する締結具とを兼用することができるので、他の部位で横梁のウエブ同士のみを締結する締結具を省略することも可能である。
本発明の他の好適な態様として、ばね部材としてゴムマウントが用いられ、一つのマス部材を複数のゴムマウントで弾性支持するように構成されている。また、本発明のその他の好適な態様として、マス部材は、分割形成された複数の分割マスに構成されている。このようにすれば、分割マスの数に応じて複数の異なる共振周波数を有するようにチューニングすることができるので、広範囲の周波数の振動を低減することができる。
本発明の建築構造物用制振装置によれば、ベース部材の横梁は、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状又はL字状の長尺状に形成された二つの梁材のウエブ同士が重ね合わされた状態で締結固定されて該ウエブの幅方向両端部にフランジ部を有するように構成されていると共に、縦梁は、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状又はL字状に形成されて長手方向両端部に設けられた連結部が前記横梁のウエブに締結固定されていることから、ベース部材の必要な強度を維持しつつ軽量化を図ることができると共に、ベース部材を低コストで且つ簡易に作製することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態1〕
図1は本実施形態に係る建築構造物用制振装置の平面図であり、図2はその建築構造物用制振装置の正面図であり、図3はその建築構造物用制振装置の側面図である。
本実施形態の建築構造物用制振装置は、図1〜図3に示すように、制振すべき建築構造物に固定されるベース部材1と、ベース部材1に取付けられたばね部材としての複数のゴムマウント2、…、2と、それぞれ複数のゴムマウント2、…、2に弾性支持されてベース部材1上に配置された4個の分割マスよりなるマス部材3a〜3dとを備えている。
ベース部材1は、図4及び図5に示すように、距離を隔てて並列に配置された2本の横梁11、11と、それぞれ両端が横梁11、11に連結固定されて横梁11、11間に配置された4本の縦梁15、…、15とにより矩形に組まれている。横梁11、11は、1枚のメッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状で長尺状に形成された二つの梁材12を組付けることにより形成されている。
一方の梁材12は、図6(a)〜(d)に示すように、ウエブ12aと、ウエブ12aの幅方向一端から直角方向に延出する上フランジ部12bと、ウエブ12aの幅方向他端から直角方向に延出する下フランジ部12cとからなる。ウエブ12aの所定位置(長手方向両端部と中央部の2箇所の合計4箇所)には、締結具(図示せず)の軸部が挿通される締結孔12d、…、12dがそれぞれ2個ずつ設けられている(図6(b)参照。)。また、上フランジ部12bの所定位置には、ゴムマウント2の取付けに用いられる適数個の取付孔12eが設けられている(図6(a)参照。)。また、下フランジ部12cの所定位置には、制振すべき建築構造物への取付けに用いられる適数個の取付孔12f、…、12fが設けられている(図6(c)参照。)。なお、他方の梁材12は、上フランジ部12b及び下フランジ部12cに設けられる取付孔12e、12fの位置や個数が適宜変更されている。
横梁11、11は、上記のように形成された二つの梁材12、12のウエブ12a、12a同士が重ね合わされた状態で、締結孔12d、…、12dに挿通されたボルト及びナットよりなる締結具13にて締結固定されることにより、断面形状が略H字状となっている。即ち、横梁11、11は、ウエブ12a、12aの幅方向一端部に二つの上フランジ部12b、12bを有し、幅方向他端部に二つの下フランジ部12c、12cを有するように構成されている。なお、二つの梁材12、12のウエブ12a、12a同士が締結固定される際には、ボルト及びナットよりなる締結具13で縦梁15の後述する連結部15d、15dも一緒に締結固定される。
縦梁15、…、15は、1枚のメッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状に形成されて長手方向両端部に連結部15d、15dが設けられている。即ち、縦梁15、…、15は、図7(a)〜(d)に示すように、ウエブ15aと、ウエブ15aの幅方向一端から直角方向に延出する上フランジ部15bと、ウエブ15aの幅方向一端から直角方向に延出する下フランジ部15cと、ウエブ15aの長手方向両端から直角方向に延出する連結部15d、15dとからなる。上フランジ部15bの所定部位には、ゴムマウント2の取付けに用いられる適数個の取付孔15eが設けられている(図7(a)参照。)。また、下フランジ部15cの所定部位には、制振すべき建築構造物への取付けに用いられる適数個の取付孔15fが設けられている(図7(c)参照。)。
さらに、連結部15d、15dの所定部位には、梁材12のウエブ12a、12aへの締結に用いられる締結具(図示せず)の軸部が挿通される締結孔15g、…、15gがそれぞれ2個ずつ設けられている(図7(d)参照。)。この締結孔15g、…、15gは、梁材12のウエブ12a、12aに設けられた締結孔12d、…、12dと符合するように形成されている。なお、本実施形態における連結部15d、15dは、上下フランジ部15b、15cと反対側へ屈曲されているが、上下フランジ部15b、15cと同じ側へ屈曲させるようにしてもよい。
上記のように形成された各縦梁15、…、15は、それぞれ両端に設けられた連結部15d、15dが、各横梁11、11の重なり合う二つのウエブ12a、12aに対して重ね合わされ、締結孔12d及び15gを介して、ボルト及びナットよりなる締結具13で締結固定されることにより組付けられている。この場合、各締結具13によって、各横梁11、11の二つの梁材12、12のウエブ12a、12a同士の締結固定と、各縦梁15、…、15の連結部15d、15dの各横梁11、11に対する締結固定とが、同時に行われている。
ゴムマウント2、…、2は、ゴム積層型のものが採用されており、互いに距離を隔てて配置された第1取付部材及び第2取付部材と、長手方向両端部に傾斜部をもつ矩形平板形状に形成されて第1及び第2取付部材の間に互いに距離を隔てて積層配置された複数枚の金属プレートと、隣り合う2枚の金属プレートの傾斜部同士を連結するように積層配置された複数のゴム弾性体と、から構成されている。このゴムマウント2、…、2は、第1及び第2取付部材のどちらか一方が、横梁11、11及び縦梁15、…、15の所定部位にそれぞれ設けられた取付孔12e、15eに取付ボルトで固定されることによって、ベース部材1に取付けられている。この場合、4個に分割形成されたマス部材3a〜3dのそれぞれを複数(本実施形態では4個)のゴムマウント2、…、2で弾性支持するようにされている。
マス部材3a〜3dは、4個に分割された分割マスよりなり、それぞれ鉄系金属により所定の質量を有するように長方体状に形成されている。このマス部材3a〜3dは、それぞれ4箇所の角部が、4個のゴムマウント2、…、2の第1及び第2取付部材のどちらか他方に取付ボルトで固定されることにより取付けられている。これにより、各マス部材3a〜3dは、4個のゴムマウント2、…、2に弾性支持されるようにしてベース部材1上に配置されている。
以上のように構成された本実施形態の建築構造物用制振装置は、ベース部材1が、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状に形成された二つの梁材12、12のウエブ12a、12a同士が重ね合わされた状態で締結固定された横梁11、11と、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状に形成されて長手方向両端部に設けられた連結部15d、15dが横梁11、11のウエブ12a、12aに締結固定された縦梁15、…、15とによって構成されているため、必要な強度を維持しつつ軽量化を図ることができる。
特に、縦梁15、…、15は、断面コ字状に形成された一つの部材で構成されているため、H型鋼を採用した場合に比べて大幅な軽量化が可能となる。また、各横梁11、11の二つの梁材12、12のウエブ12a、12a同士の締結と、各縦梁15、…、15の連結部15d、15dの各横梁11、11に対する締結とが、同じ締結具13により同時に行われるようにされているので、締結具13の数を必要最小限に抑えることができ、これによっても、大幅な軽量化が可能となる。
また、ベース部材1は、予めメッキ処理が施されたメッキ鋼板を曲げ加工することにより形成された横梁11、11及び縦梁15、…、15が、溶接接合ではなく、締結具13で締結固定されることにより組み付けられる組立構造であるため、完成品になるまでの物流等の工程を圧縮することができ、製造期間を大幅に短縮化することができる。さらに、既存のスペックが安定したメッキ鋼板を採用することにより、また、パーツ毎に管理することで事前に不良を発見し易くなることから、品質の安定化が可能となる。また、パーツ形状に汎用性を持たせることで、加工性を向上させることが可能となる。したがって、本実施形態に係る建築構造物用制振装置のベース部材1は、必要な強度を維持しつつ軽量化を図ることができ、低コストで且つ簡易に作製することができる。
〔実施形態2〕
図8は本実施形態におけるベース部材の平面図であり、図9はそのベース部材の底面図であり、図10は本実施形態における横梁の一方の梁材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は側面図であり、図11は本実施形態における横梁の断面図である。
本実施形態の建築構造物用制振装置は、実施形態1のものと基本的構成が同じであり、ベース部材1の横梁11、11が、図8〜図11に示すように、断面L字状の二つの梁材14、14により構成されている点でのみ実施形態1のものと異なる。よって、実施形態1と共通する部材や部位については、同じ符号を付すのみに止めて詳しい説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
一方の梁材14は、図10(a)〜(d)に示すように、ウエブ14aと、ウエブ14aの幅方向一端から直角方向に延出するフランジ部14bとからなる。ウエブ14aの所定位置には、実施形態1のウエブ12aの場合と同様に締結孔14d、…、14dが設けられている(図10(b)参照。)。また、フランジ部14bの所定位置には、制振すべき建築構造物への取付けに用いられる適数個の取付孔14f、…、14fが設けられている(図10(a)(c)参照。)。なお、他方の梁材14のフランジ部14cには、一方の梁材14のフランジ部14に設けられた取付孔14f、…、14fに代えて、横梁11、11に取付けられるゴムマウント(図示せず)用の取付孔14e、…、14eが適数個設けられている。
本実施形態における横梁11、11は、上記のように形成された二つの梁材14、14のウエブ14a、14aの外面同士が対向する状態で重ね合わされ、締結孔14d、…、14dに挿通されたボルト及びナットよりなる締結具13にて締結固定されていることにより構成されている。即ち、横梁11、11は、ウエブ14a、14aの幅方向一端部に建築構造物へ固定される一方のフランジ部14bを有し、ウエブ14a、14aの幅方向他端部にゴムマウントが取付けられる他方のフランジ部14bを有するように構成されている。
以上のように構成されたベース部材1を備えた本実施形態の建築構造物用制振装置は、実施形態1の場合と同様に、必要な強度を維持しつつ軽量化を図ることができ、低コストで且つ簡易に作製することができる。特に、本実施形態においては、ベース部材1の横梁11、11が、断面L字状の二つの梁材14、14により構成されているので、より一層有利に軽量化を図ることができる。
なお、本実施形態においては、二つの梁材14、14は、ウエブ14a、14aの外面同士が対向する状態で重ね合わされているが、ウエブ14a、14aの幅方向両端部にそれぞれフランジ部14b、14bが位置するようにされていれば、図12(a)に示すように、ウエブ14a、14aの内面同士が対向する状態で重ね合わされるようにしてもよい。また、図12(b)に示すように、実施形態1で用いた断面コ字状の梁材12と、実施形態2で用いた断面L字状の梁材14とを組み合わせて横梁11を構成するようにしてもよい。
本発明の実施形態1に係る建築構造物用制振装置の平面図である。 本発明の実施形態1に係る建築構造物用制振装置の正面図である。 本発明の実施形態1に係る建築構造物用制振装置の側面図である。 本発明の実施形態1におけるベース部材の平面図である。 本発明の実施形態1におけるベース部材の底面図である。 本発明の実施形態1における横梁の一方の梁材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。 本発明の実施形態1における縦梁を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。 本発明の実施形態2におけるベース部材の平面図である。 本発明の実施形態2におけるベース部材の底面図である。 本発明の実施形態2における横梁の一方の梁材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。 本発明の実施形態2における横梁の断面図である。 (a)(b)本発明の実施形態2における横梁の変形例を示す断面図である。 従来の建築構造物用制振装置の平面図である。 従来の建築構造物用制振装置の正面図である。 従来の建築構造物用制振装置の側面図である。
符号の説明
1、51…ベース部材 11、51a…横梁 12、51b…梁材 12a…ウエブ 12b…上フランジ部 12c…下フランジ部 12d…締結孔 12e、12f…取付孔 14…梁材 14a…ウエブ 14b…フランジ部 14d…締結孔 14f…取付孔 15…縦梁 15a…ウエブ 15b…上フランジ部 15c…下フランジ部 15d…連結部 15e、15f…取付孔 15g…締結孔 2、52…ゴムマウント(ばね部材) 3a〜3d、53a〜53d…マス部材

Claims (5)

  1. 距離を隔てて並列に配置された横梁と該横梁間に配置された縦梁とにより矩形に組まれて建築構造物に固定されるベース部材と、該ベース部材に取付けられたばね部材と、該ばね部材に弾性支持されて前記ベース部材上に配置されたマス部材とを備えた建築構造物用制振装置において、
    前記ベース部材の前記横梁は、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状又はL字状で長尺状に形成された二つの梁材のウエブ同士が重ね合わされた状態で締結固定されて該ウエブの幅方向両端部にフランジ部を有するように構成されていると共に、前記縦梁は、メッキ鋼板を折り曲げ加工することにより断面コ字状又はL字状に形成されて長手方向両端部に設けられた連結部が前記横梁のウエブに締結固定されていることを特徴とする建築構造物用制振装置。
  2. 前記横梁を構成する二つの前記梁材は、ウエブ同士がボルト及びナットにより締結されていることを特徴とする請求項1に記載の建築構造物用制振装置。
  3. 前記縦梁の前記連結部は、前記横梁のウエブに対してボルト及びナットにより締結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建築構造物用制振装置。
  4. 前記ばね部材としてゴムマウントが用いられ、一つの前記マス部材を複数の該ゴムマウントで弾性支持するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の建築構造物用制振装置。
  5. 前記マス部材は、分割形成された複数の分割マスにより構成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の建築構造物用制振装置。
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