JP2008213746A - デフロスターノズル - Google Patents

Abstract

【課題】効果的にフロントウインドウパネルの曇りを除去することができ、且つ、コストの低減を図ることが可能なデフロスターノズルの提供。
【解決手段】
車両１のフロントウインドウパネル２の内面に向けて空気を吹き出させるデフロスターノズル４であって、中央管路形成部材４１と、２つの末端管路形成部材５０とを備える。中央管路形成部材４１は、空気を流通させる中央管路を区画し、且つ中央管路内の空気をフロントウインドウパネル２の内面に向けて吹き出させる中央通気孔４７を有する。末端管路形成部材５０は、中央管路形成部材４１の車幅方向の外側の連結端部４２にそれぞれ連結され、各々が、中央管路と連通する末端管路を区画し、且つ末端管路内の空気をフロントウインドウパネル２の内面に向けて吹き出させる末端通気孔５５を有する。末端管路形成部材５０は、中央管路形成部材４１に対して傾動可能に連結されている。
【選択図】図１

Description

本発明は、車両のデフロスターノズルに関する。

車両のフロントウインドウパネルへ付着する水や氷による曇りを除去するために、送風装置から送風された空気をフロントウインドウパネルの車内側の面へ案内するデフロスターノズルが知られている。

実開平６−２０１４９号公報

ここで、一般に、フロントウインドウパネルは車幅方向に湾曲した形状を有するため、デフロスターノズルは、フロントウインドウパネルの面に沿って空気が案内されるように、フロントウインドウの湾曲形状に合わせた形状に設定されることが好ましい。

このため、フロントウインドウパネルの湾曲形状が異なる車両に対して同じ形状のデフロスターノズルを使用すると、フロントウインドウパネルの全面に効果的に空気を当てることができず、フロントウインドウパネルの曇りを十分に防止することができなくなるおそれが生じる。

また、上記不都合は、フロントウインドウパネルの湾曲形状が異なる車両に対して形状の異なるデフロスターノズルを設けることにより解消することが可能であるが、この場合、部品点数の増加による製造コストの増大を招く。

本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、効果的にフロントウインドウパネルの曇りを除去することができ、且つ、コストの低減を図ることが可能なデフロスターノズルの提供を目的とする。

上記目的を達成するため、本発明は、車両のフロントウインドウパネルの内面に沿って車幅方向に配置され、供給された空気をフロントウインドウパネルの内面に向けて吹き出させるデフロスターノズルであって、中央管路形成部材と、２つの末端管路形成部材とを備える。

中央管路形成部材は、空気を流通させる中央管路を区画し、且つ中央管路内の空気をフロントウインドウパネルの内面に向けて吹き出させる少なくとも１つの中央通気孔を有する。末端管路形成部材は、中央管路形成部材の車幅方向の外側の両端部にそれぞれ連結され、各々が、中央管路と連通する末端管路を区画し、且つ末端管路内の空気をフロントウインドウパネルの内面に向けて吹き出させる少なくとも１つの末端通気孔を有する。末端管路形成部材は、中央管路形成部材に対して傾動可能に連結されている。

上記構成では、末端管路形成部材が中央管路形成部材に対して傾動可能に連結されているため、デフロスターノズルをフロントウインドウパネルの車幅方向の湾曲形状にできるだけ近づけた状態で配置することが可能である。これにより、中央通気孔及び末端通気孔の向きをフロントウインドウパネルの湾曲形状に合わせて配置し、中央通気孔及び末端通気孔から空気を吹き出させることができるため、効果的にフロントウインドウパネルの曇りを除去することができる。

また、フロントウインドウパネルの湾曲形状が異なる車両であっても、それぞれの車両に対して、デフロスターノズルをフロントウインドウパネルの湾曲形状に近づけた状態で配置することが可能である。これにより、フロントウインドウパネルの湾曲形状が異なる車両に対して、デフロスターノズルを共通して使用することができるため、コストの低減を図ることができる。

本発明によれば、効果的にフロントウインドウパネルの曇りを除去することができ、且つ、コストの低減を図ることが可能である。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

図１は本発明の実施形態に係るデフロスターノズルが車両に設けられた状態を示す斜視図であり、図２は図１のデフロスターノズルのII−II矢視断面図である。なお、以下、前後方向とは、車両の進行方向の前後方向を意味する。また、図中矢印ＦＲは車両前方を、矢印ＵＰは車両上方をそれぞれ示している。

図１に示すように、本実施形態の車両１には、フロントウインドウパネル２と、送風口３と、デフロスターノズル４とが設けられている。

フロントウインドウパネル２は、透明板状部材であり、車両１の乗車空間の前面に配置されている。

送風口３は、空調装置（図示省略）に管路（図示省略）を介して接続され、空調装置で空調された空気を流出させる。

デフロスターノズル４は、中央管路形成部材４１と、２つの末端管路形成部材５０とを有し、フロントウインドウパネル２の内面、すなわち乗車空間側の面の下縁２１に沿って車幅方向に配置されている。デフロスターノズル４には、中央管路形成部材４１と２つの末端管路形成部材５０との連結部分上方に、ダッシュパネル（図示省略）に固定される際に使用されるパネル固定部４９が設けられている。なお、パネル固定部４９は、中央管路形成部材４１と末端管路形成部材５０とのそれぞれの一部を切り欠いて形成されているが、例えば中央管路形成４１側のみに形成される構成であってもよい。

図１又は図２に示すように、中央管路形成部材４１は、フロントウインドウパネル２の下縁２１の略中央に配置され、車幅方向両端に連結端部（両端部）４２がそれぞれ一体的に形成されている。中央管路形成部材４１は、ポリプロピレン等の硬化樹脂製であり、前板４３と後板４４とが結合され、中央管路形成部材４１の内部には、前板４３と後板４４とによって中央管路４５が区画されている。中央管路形成部材４１の下部には、中央管路４５を下方へ開口する送風入口４６が形成され、上部には、中央管路４５を上方へ開口する複数の中央通気孔４７が形成され、連結端部４２の車幅方向両端縁には、中央管路４５を車幅方向両側へそれぞれ開口する通気開口部４８が形成されている。

中央管路形成部材４１の送風入口４６は、送風口３に連結されている。中央管路形成部材４１の送風入口４６から中央管路４５内に流入された空気は、中央通気孔４７からフロントウインドウパネル２の内面に向けて吹き出されるとともに、通気開口部４８から後述する末端管路形成部材５０の末端管路５４内へ流出される。

２つの末端管路形成部材５０は、中央管路形成部材４１の車幅方向両端にそれぞれ配置され、車幅方向内側には係合部５１が一体的に形成されている。末端管路形成部材５０は、ポリプロピレン等の硬化樹脂製であり、前板５２と後板５３とが結合され、末端管路形成部材５０の内部には、前板５２と後板５３とによって末端管路５４が区画されている。末端管路形成部材５０の上部には、末端管路５４を上方へ開口する複数の末端通気孔５５が形成され、車幅方向内側端縁には、末端管路５４を車幅方向内側へ開口する通気入口部５６が形成されている。

中央管路形成部材４１の連結端部４２は、末端管路形成部材５０の係合部５１の内側に入り込んだ状態で、中央管路形成部材４１と末端管路形成部材５０とが連結されている。そして、中央管路形成部材４１と末端管路形成部材５０とが連結された状態で、中央管路形成部材４１の通気開口部４８は、末端管路形成部材５０の末端管路５４内部で開放されている。これにより、末端管路形成部材５０と中央管路形成部材４１とが管継手状に連結され、中央管路４５と末端管路５４とが連通し、中央管路４５内の空気と末端管路５４内の空気とが互いに流通可能な状態にされている。

末端管路形成部材５０の通気入口部５６から末端管路５４内に流入された空気は、末端通気孔５５から吹き出される。

ここで、中央管路形成部材４１の連結端部４２と末端管路形成部材５０の係合部５１とは以下のように連結されている。図２に示すように、中央管路形成部材４１の連結端部４２と末端管路形成部材５０の係合部５１とは、上下方向の任意の位置の断面において、中央管路形成部材４１の連結端部４２の外周面が所定の半径を有するとともに、末端管路形成部材５０の係合部５１の内周面が中央管路形成部材４１の連結端部４２の外周面と略同一の半径を有している。連結状態において、連結端部４２の外周面と係合部５１の内周面とが摺動自在に面接触し、末端管路形成部材５０は、中央管路形成部材４１の連結端部４２を中心に車幅方向外側端縁が前後方向に傾動可能となる。また、上下方向の任意の位置の断面において、末端管部形成部材５０の係合部５１にある通気入口部５６が、中央管部形成部材４１の連結端部４２の外周面の直径よりも短い距離で開口されている。そのため、末端管路形成部材５０は中央管路形成部材４１から車幅方向に抜けることなく連結される。

デフロスターノズル４は、フロントウインドウパネル２の湾曲形状に合わせて末端管路形成部材５０を中央管路形成部材４１に対して所望の角度に傾動させた状態で配置される。

すなわち、図１のデフロスターノズル４は、フロントウインドウパネル２の湾曲形状に合わせて、図示の状態から末端管路形成部材５０を後方（矢印Ａ方向）へ傾動させた状態で配置される。

本実施形態では、末端管路形成部材５０が中央管路形成部材４１に対して傾動可能に連結されているため、デフロスターノズル４をフロントウインドウパネル２の車幅方向の湾曲形状にできるだけ近づけた状態で配置することが可能である。これにより、中央通気孔４７及び末端通気孔５５の向きをフロントウインドウパネル２の湾曲形状に合わせて配置し、中央通気孔４７及び末端通気孔５５から空気を吹き出させることができるため、効果的にフロントウインドウパネル２の曇りを除去することができる。

また、フロントウインドウパネル２の湾曲形状が異なる車両１であっても、それぞれの車両１に対して、デフロスターノズル４をフロントウインドウパネル２の湾曲形状に近づけた状態で配置することが可能である。これにより、フロントウインドウパネル２の湾曲形状が異なる車両１に対して、デフロスターノズル４を共通して使用することができるため、コストの低減を図ることができる。

また、送風口３から送風される空気がデフロスターノズル４へ供給される入口は、中央管路形成部材４１に設けられた送風入口４６のみである。このため、フロントウインドウパネル２の湾曲形状が異なる車両１であっても、車両１の車幅方向中央部分にデフロスターノズル４の所定部分が常に位置するように配置すると、送風口３が車幅方向中央から共通の距離の位置に必要となる。従って、フロントウインドウパネル２の湾曲形状が異なる車両１であっても、送風口３の配置される位置を、車幅方向中央から共通の距離に設計することができるため、コストの低減を図ることができる。

また、デフロスターノズル４のパネル固定部４９は、中央管路形成部材４１と末端管路形成部材５０の連結部分に設けられているため、末端管路形成部材５０を中央管路形成部材４１に対して傾動させて配置した場合であっても、車両１の車幅方向中央から略一定の距離に位置する。従って、フロントウインドウパネル２の湾曲形状が異なる車両１であっても、ダッシュパネル側の固定部を共通の位置に設計することができるため、コストの低減を図ることができる。

なお、上記実施形態では、末端管路形成部材５０を中央管路形成部材４１に対して傾動可能に連結させるための構造である連結端部４２や係合部５１を、中央管路形成部材４１及び末端管路形成部材５０に一体成形したが、中央管路形成部材４１と末端管路形成部材５０とを連結する部材を別部材として設けてもよい。

本発明の実施形態に係るデフロスターノズルが車両に設けられた状態を示す斜視図である。 図１のデフロスターノズルのII−II矢視断面図である。

符号の説明

１：車両
２：フロントウインドウパネル
３：送風口
４：デフロスターノズル
２１：下縁
４１：中央管路形成部材
４２：連結端部（両端部）
４３：前板
４４：後板
４５：中央管路
４６：送風入口
４７：中央通気孔
４８：通気開口部
４９：パネル固定部
５０：末端管路形成部材
５１：係合部
５２：前板
５３：後板
５４：末端管路
５５：末端通気孔
５６：通気入口部

Claims (1)

1. 車両のフロントウインドウパネルの内面に沿って車幅方向に配置され、供給された空気を前記フロントウインドウパネルの内面に向けて吹き出させるデフロスターノズルであって、
   空気を流通させる中央管路を区画し、且つ該中央管路内の空気を前記フロントウインドウパネルの内面に向けて吹き出させる少なくとも１つの中央通気孔を有する中央管路形成部材と、
   前記中央管路形成部材の車幅方向の外側の両端部にそれぞれ連結され、各々が、前記中央管路と連通する末端管路を区画し、且つ該末端管路内の空気を前記フロントウインドウパネルの内面に向けて吹き出させる少なくとも１つの末端通気孔を有する２つの末端管路形成部材と、を備え、
   前記末端管路形成部材は、前記中央管路形成部材に対して傾動可能に連結されている
   ことを特徴とするデフロスターノズル。

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