JP2008211987A - 膨化食品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記のA群の食用粉を含有する食用粉類と水とをエクストルーダーに供して、これらを加圧加熱処理することにより該食用粉類に含まれる澱粉質をα化しつつ得られる成形物が膨化しないよう押出し成形し、成形物を乾燥した後、膨化処理した。
A群の食用粉:大麦粉、小麦粉、ライ麦粉、α化馬鈴薯粉、とうもろこし粉及び緑豆粉から選ばれる1種又は2種以上
【選択図】なし
Description
A群の食用粉:大麦粉、小麦粉、ライ麦粉、α化馬鈴薯粉、とうもろこし粉及び緑豆粉から選ばれる1種又は2種以上
実施例1
A群の食用粉として平均粒径125μmの大麦粉を用い、この大麦粉75kgと水25kgとをミキサーで混練し、その混練物100kgを一軸エクストルーダー(エヌピー食品社製のMC−1102型)に供して加圧加熱処理することにより、大麦粉に含まれる澱粉質をα化しつつ、得られる成形物が膨化しないよう所定形状のダイを介して米粒状に押出し成形した。エクストルーダーの条件は、加熱混練時の温度及び時間を100℃で60秒間とし、また押出し圧力(吐出圧力)を5MPaとした。そして押出し成形部側(吐出部側)を冷却して押出し温度(吐出温度)を80℃とした。かくして押出し成形した成形物を多段乾燥機を用いて70℃で90分間乾燥し、水分を12質量%とした後、乾燥した成形物を熱風式オーブン(荒川製作所社製の商品名ジェットゾーンオーブン)を用いて230℃で20秒間熱風加熱することにより膨化処理し、室温まで冷却して、実施例1の膨化食品を製造した。
A群の食用粉として平均粒径125μmの大麦粉を用い、この大麦粉95kgとこんにゃく精粉5kgとをミキサーで混合した後、その混合物75kgと水25kgとをミキサーで混練し、その混練物100kgを一軸エクストルーダー(エヌピー食品社製のMC−1102型)に供して加圧加熱処理することにより、大麦粉に含まれる澱粉質をα化しつつ、得られる成形物が膨化しないよう所定形状のダイを介して米粒状に押出し成形した。エクストルーダーの条件は、加熱混練時の温度及び時間を100℃で60秒間とし、また押出し圧力(吐出圧力)を5MPaとした。そして押出し成形部側(吐出部側)を冷却して押出し温度(吐出温度)を80℃とした。かくして押出し成形した成形物を多段乾燥機を用いて70℃で90分間乾燥し、水分を12質量%とした後、乾燥した成形物を熱風式オーブン(荒川製作所社製の商品名ジェットゾーンオーブン)を用いて230℃で20秒間熱風加熱することにより膨化処理し、室温まで冷却して、実施例2の膨化食品を製造した。
A群の食用粉とこんにゃく精粉とを表1記載のように用い、製造条件を表1記載のように変えたこと以外は実施例1又は2と同様にして、実施例3〜21の膨化食品を製造した。尚、α化馬鈴薯粉はα化度70のものを用いた(以下同じ)。
A群の食用粉として平均粒径125μmの大麦粉を用い、この大麦粉75kgとこんにゃく精粉25kgとをミキサーで混合した後、その混合物75kgと水25kgとをミキサーで混練し、その混練物100kgを一軸エクストルーダー(エヌピー食品社製のMC−1102型)に供して加圧加熱処理することにより、大麦粉に含まれる澱粉質をα化しつつ、所定形状のダイを介して米粒状に押出し成形すると同時に成形物を膨化した。エクストルーダーの条件は、加熱混練時の温度及び時間を150℃で45秒間とし、また押出し圧力(吐出圧力)を7MPaとして、更に押出し温度(吐出温度)を加熱混練時の温度のままで150℃とした。かくして押出し成形すると同時に膨化した成形物を室温まで冷却して、比較例1の膨化食品を製造した。
A群の食用粉として表1記載のものを用いたこと以外は比較例1と同様にして、比較例2〜6の膨化食品を製造した。
A群の食用粉として平均粒径125μmのα化馬鈴薯粉と大麦粉との等量混合物を用い、この等量混合物75kgと水25kgとをミキサーで混練し、その混練物100kgを一軸エクストルーダー(エヌピー食品社製のMC−1102型)に供して加圧加熱処理することにより、α化馬鈴薯粉及び大麦粉に含まれる澱粉質をα化しつつ、得られる成形物が膨化しないよう所定形状のダイを介して米粒状に押出し成形した。エクストルーダーの条件は、加熱混練時の温度及び時間を100℃で60秒間とし、また押出し圧力(吐出圧力)を5MPaとした。そして押出し成形部側(吐出部側)を冷却して押出し温度(吐出温度)を80℃とした。かくして押出し成形した成形物を多段乾燥機を用いて70℃で90分間乾燥し、水分を12質量%とした後、乾燥した成形物を熱風式オーブン(荒川製作所社製の商品名ジェットゾーンオーブン)を用いて230℃で20秒間熱風加熱することにより膨化処理し、室温まで冷却して、実施例22の膨化食品を製造した。
A群の食用粉として平均粒径125μmのα化馬鈴薯粉と大麦粉との等量混合物を用い、この等量混合物75kgとこんにゃく精粉25kgとをミキサーで混合した後、その混合物75kgと水25kgとをミキサーで混練し、その混練物100kgを一軸エクストルーダー(エヌピー食品社製のMC−1102型)に供して加圧加熱処理することにより、α化馬鈴薯粉及び大麦粉に含まれる澱粉質をα化しつつ、得られる成形物が膨化しないよう所定形状のダイを介して米粒状に押出し成形した。エクストルーダーの条件は、加熱混練時の温度及び時間を100℃で60秒間とし、また押出し圧力(吐出圧力)を5MPaとした。そして押出し成形部側(吐出部側)を冷却して押出し温度(吐出温度)を80℃とした。かくして押出し成形した成形物を多段乾燥機を用いて70℃で90分間乾燥し、水分を12質量%とした後、乾燥した成形物を熱風式オーブン(荒川製作所社製の商品名ジェットゾーンオーブン)を用いて230℃で20秒間熱風加熱することにより膨化処理し、室温まで冷却して、実施例23の膨化食品を製造した。
A群の食用粉とこんにゃく精粉とを表1記載のように用いたこと以外は実施例18又は19と同様にして、実施例24〜27の膨化食品を製造した。
A群の食用粉として平均粒径125μmのα化馬鈴薯粉と大麦粉との等量混合物を用い、この等量混合物75kgとこんにゃく精粉25kgとをミキサーで混合した後、その混合物75kgと水25kgとをミキサーで混練し、その混練物100kgを一軸エクストルーダー(エヌピー食品社製のMC−1102型)に供して加圧加熱処理することにより、α化馬鈴薯粉及び大麦粉に含まれる澱粉質をα化しつつ、所定形状のダイを介して米粒状に押出し成形すると同時に成形物を膨化した。エクストルーダーの条件は、加熱混練時の温度及び時間を150℃で45秒間とし、また押出し圧力(吐出圧力)を7MPaとして、更に押出し温度(吐出温度)を加熱混練時の温度のままで150℃とした。かくして押出し成形すると同時に膨化した成形物を室温まで冷却して、比較例7の膨化食品を製造した。
A群の食用粉として表1記載のものを用いたこと以外は比較例7と同様にして、比較例8及び9の膨化食品を製造した。
実施例2と同様にして実施例28の膨化食品を製造した。但しここでは、A群の食用粉として平均粒径125μmの大麦粉を用い、この大麦粉75kgとこんにゃく精粉25kgとをミキサーで混合した後、その混合物75kgと水25kgとをミキサーで混練し、その混練物100kgを一軸エクストルーダーに供して加圧加熱処理することにより、大麦粉に含まれる澱粉質をα化しつつ、得られる成形物が膨化しないよう所定形状のダイを介して直径が1.6mmで長さが20cmの麺状に押出し成形した。
A群の食用粉として表1記載のものを用いたこと以外は実施例28と同様にして、実施例29及び30の膨化食品を製造した。
比較例1と同様にして比較例10の膨化食品を製造した。但しここでは、一軸エクストルーダーに取付けた所定形状のダイを介して直径が1.6mmで長さが20cmの麺状に押出し成形すると同時にその成形物を膨化した。
A群の食用粉として表1記載のものを用いたこと以外は比較例10と同様にして、比較例11及び12の膨化食品を製造した。
試験区分1で製造した各例の膨化食品について、テクスチャ評価及び官能評価を次のように行ない、総合評価した。結果を表2にまとめて示した。
各例の膨化食品15gに90℃のお湯200mlを加えてから3分後又は10分後のものについてテクスチャを全研社製の商品名TEXTUROMETER GTX−2(プランジャー:アクリル樹脂製の直径18mm、クリアランス0.3mm)を用いて測定した。
各例の膨化食品15gに90℃のお湯200mlを加えてから3分後のものについて、男性10名及び女性10名の合計20名の官能評価員により、各実施例とこれらに対応する比較例との2点比較でどちらが好ましいかを評価した。具体的には、実施例1〜11対比較例1、実施例12及び13対比較例2、実施例14及び15対比較例3、実施例16及び17対比較例4、実施例18及び19対比較例5、実施例20及び21対比較例6、実施例22及び23対比較例7、実施例24及び25対比較例8、実施例26及び27対比較例9、実施例28対比較例10、実施例29対比較例11、実施例30対比較例12の関係で2点比較した。表2には、各実施例を好ましいとした人数を記載した。尚、**は1%の危険率で有意であることを示し、また*は5%の危険率で有意であることを示す。
下記の基準で評価した。
◎:3分後及び10分後のテクスチャが2.5〜2.9kgの範囲内にあり、且つ官能評価の人数が18人以上。
○:3分後及び10分後のテクスチャが2.0〜2.4kg又は3.0〜3.4kgの範囲内にあり、且つ官能評価の人数が15〜17人。
△:3分後及び10分後のテクスチャが1.5〜1.9kg又は3.5kg以上。
×:3分後及び10分後のテクスチャが1.4kg以下。
Claims (6)
- 下記のA群の食用粉を含有する食用粉類と水とをエクストルーダーに供して、これらを加圧加熱処理することにより該食用粉類に含まれる澱粉質をα化しつつ得られる成形物が膨化しないよう押出し成形し、成形物を乾燥した後、膨化処理することを特徴とする膨化食品の製造方法。
A群の食用粉:大麦粉、小麦粉、ライ麦粉、α化馬鈴薯粉、とうもろこし粉及び緑豆粉から選ばれる1種又は2種以上 - 食用粉類が、A群の食用粉/こんにゃく精粉=100/0〜50/50(質量比)の割合で含有するものである請求項1記載の膨化食品の製造方法。
- A群の食用粉が、平均粒径50〜180μmのものである請求項1又は2記載の膨化食品の製造方法。
- 食用粉類と水とを、食用粉類/水=85/15〜60/40(質量比)の割合でエクストルーダーに供する請求項1〜3のいずれか一つの項記載の膨化食品の製造方法。
- エクストルーダーから30〜100℃で成形物を押出す請求項1〜4のいずれか一つの項記載の膨化食品の製造方法。
- 膨化処理が、乾燥した成形物を熱風雰囲気下にて160〜280℃で10〜180秒間加熱する処理である請求項1〜5のいずれか一つの項記載の膨化食品の製造方法。
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