JP2008209705A - 印刷平版およびその製造方法およびそれを用いた印刷方法 - Google Patents

印刷平版およびその製造方法およびそれを用いた印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
硝子基板やプラスチックフィルム、特に生産効率の良い長尺状のプラスチックフィルムなどの可撓性基材上へ、高精細パタ−ンを連続的に形成する印刷方法において、精細な画像を正確に形成することができ、高い生産性を得る事が出来る印刷用の印刷平版を提供することを目的とする。
【解決方法】
透明な印刷平版であって、印刷時の画像パターン部に相当する部分が撥インキ性部にパターニングされており、印刷平版上に塗工したインキ液膜のうち撥インキ性部上に塗工されたインキのみを、印刷平版と被印刷物との位置合わせ処理を経て、画像パターンとして被印刷基板に転写することで印刷物を形成するものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子ペーパーや液晶表示装置、配線や絶縁層などの電子部品などの精細な印刷法に用いる印刷平版として撥インキ性部と親インキ性部をパターン形成した透明な平版を使用する印刷法に関し、特に印刷平版およびその製造方法およびそれを使った印刷方法に関するものである。
従来エレクトロニクス製品の製造において、精細なパターニング方法としてフォトリソが使用されている。フォトリソ法では様々な光源を持つ露光装置が開発され、高精細なフォトマスクを使用することで、高い解像性で且つ高い位置精度でパターニングが可能である。その応用分野は、フラットパネルディスプレイのカラーフィルター、電子部品、その他機能性部材などのパターン形成に利用され、被印刷基材も硝子基板、プラスチック基板などの基材や、フィルムなどの可撓性の基材まで多岐に渡っている。
しかし、製膜、露光、現像、剥離を材料毎に行うので、製造設備も大掛かりとなり、かつ製造装置やフォトマスクが高価であるなどの問題があった。
そこで、印刷技術の向上や製造コストの抑制の要求より、印刷法がエレクトロニクス製品の製造に利用されることが多くなった。
印刷法としてスクリーン印刷法がある。スクリーン印刷法は、プリント基板やフィルム基材上に、導電性の配線や絶縁層などのパターン、文字パターンを形成することに使用されている。スクリーン印刷法は、刷版にメッシュ上に樹脂膜で開口部を形成したスクリーン版を使用しており、樹脂層の厚みが数十μmある為、膜厚の厚い機能性膜のパターン形成に適している。反面、メッシュや樹脂層の厚み以下の高精細なパターンの印刷は難しく、かつ印刷時、版の上をスキージ移動する際がパターンが変形するため、印刷パターンの伸びの制御も難しかった。
そこで、高精細な印刷が可能な印刷法として凹版オフセット印刷や反転印刷法が提案されている。凹版オフセット印刷や反転印刷法は、フラットパネルディスプレイのカラーフィルター、配線電極、および電磁波シールドの形成に使用されている(例えば特許文献1参照)。
凹版オフセット印刷法は、凹版に充填したインキをブランケットを介し被印刷物に転写する方法であり、反転印刷法はブランケットに塗工したインキ液膜を凹版により除去しブランケット上に残ったインキ液膜を転写する方法である。
何れの方法も、凹版の凹部のパターン形状がそのまま画像パターンとして転写され、高精細な印刷が可能となる。
しかし、凹版オフセット印刷法や反転印刷法は、被印刷物に先に形成された画像パターンに刷版やブランケット上の画像パターンを重ね合わせる場合のアライメント精度が、フォトリソ法に比べ低いという問題があった。
なぜなら、フォトリソ法における露光機は、フォトマスクと被加工基板の関係ように平面同士の位置合わせであり、平行に近接させ、それぞれのアライメントマークと同一の画像認識装置にて捉え、アライメント処理した後、所定の露光間隔まで被加工基板を数十μ
m程度垂直移動させて露光しており、アライメント精度は±2μm以下という非常に高い位置精度でパターン形成が可能である。
一方、凹版オフセット印刷法および反転印刷法では、シリンダー胴上のブランケットに画像パターンを形成した後、機械的にシリンダー胴と被印刷物を重ね合わせ位置まで移動させ、接触させた後、シリンダー胴を回転させ画像パターンを印刷してパターンを形成している。この為、同印刷法においてアライメント精度の制御は、機械的な繰り返し精度により制御しており、画像認識装置によるアライメント処理の意味は、局面上のブランケット上の画像パターンと、平面からなる被印刷物上の画像パターンを別々の画像認識装置により捉え、印刷工程の開始位置を規定する為のもにとどまった。
このため凹版オフセット印刷法および反転印刷法のアライメント精度は、印刷機の機械的な繰返し位置精度による±6μm程度の制御が限界であった。
刷版と被印刷物が平面同士の印刷では、被印刷物が透明であればフォトリソ法の露光機のアライメント処理の様に被印刷物の裏面より画像認識装置により透明視することができるが、プリント基板などのように不透明な被印刷物で用いることができなかった。
このためエレクトロニクス用途で、高精細のパターンの形成が可能で、かつ高精度のアライメント処理が可能な印刷法が求められていた。
特許文献は以下の通り。
特開2005−175061号公報
本発明の課題は、既に形成された画像パターンに別の画像パターンを印刷法により重ね合わせる工程において、アライメント精度および印刷形状の再現性を向上させることにより、印刷物の品質を改善すると伴に、高い生産性を得ることができる印刷平版を提供することにある。
本願請求項1記載の発明は基板表面が親インキ性部と撥インキ性部とにパターニングされた印刷平版であって、前記基板が透明であり、少なくとも撥インキ性部が前記基板と化学結合した有機化合物からなることを特徴とした印刷平版である。
本願請求項2記載の発明は前記基板が、硝子、石英またはプラスチック基材であることを特徴とする請求項1記載の印刷平版である。
本願請求項3記載の発明は、前記撥インキ性部が、フルオロアルキルシラン、フルオロアルキル基を含むオリゴマー、もしくは加水分解性基を含むシロキサンからなる有機化合物からなる親インキ性部が前記有機化合物の非処理部からなることを特徴とする請求項1または2記載の印刷平版である。
本願請求項4記載の発明は、前記撥インキ性部が、基板表面ないし基板表面に形成した有機樹脂表面をフッ化炭素を主成分とする反応性ガスによりプラズマ処理することにより、フッ素原子やフッ化炭素分子を化学結合させた有機化合物からなり、親インキ性部が前記有機化合物の非処理部からなることを特徴とする請求項1または2記載の印刷平版である。
本願請求項5記載の発明は、前記基板が透明な硝子、石英、プラスチック基材のいずれか1つからなり、前記親インキ性部が、金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜からなり、撥インキ性部が前記基板と化学結合したオリゴマーないしシロキサンからなる有機化合物からなる印刷平版の製造方法であって、
1)基板表面に形成された金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を感光性レジストにてパターニングし、開口パターンを形成する工程、
2)前記基板表面に有機化合物を塗工し有機化合物を化学結合させる工程、
3)前記感光性レジストを溶解除去し、感光性レジスト上の該有機化合物をリフト・オフにより除去し、金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を露出させ親インキ性部とする工程、
上記工程により、金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜のパターニングにより得られた開口部の基板表面が露出し、且つ有機化合物が化学結合した部分を撥インキ性部とすることを特徴とする請求項1または2または3記載の印刷平版の製造方法である。
本願請求項6記載の発明は、前記基板が透明な硝子、石英、プラスチック基材のいずれか1つからなり、前記親インキ性部が基板表面からなり、撥インキ性部が前記基板と化学結合したオリゴマーないしシロキサンからなる有機化合物からなる印刷平版の製造方法であって、
1)基板表面に感光性レジストをパターニングし、開口パターンを形成する工程、
2)前記基板表面に有機化合物を塗工し有機化合物を化学結合させる工程、
3)前記感光性レジストを溶解除去し、感光性レジスト上の該有機化合物をリフト・オフにより除去し、基板表面を露出させ親インキ性部とする工程、
上記工程により、感光性レジストのパターニングにより得られた開口部の有機化合物が化学結合した部分を撥インキ性部とすることを特徴とする請求項1または2または3記載の印刷平版の製造方法である。
本願請求項7記載の発明は、前記基板が透明な硝子、石英、または透明な無機膜を形成したプラスチック基材のいずれか1つからなり、前記親インキ性部が基板表面からなり、撥インキ性部が基板上に形成した有機樹脂パターン表面をフッ素原子やフッ化炭素分子を化学結合させた部分からなる印刷平版の製造方法であって、
1)基板表面に撥インキ性部のパターン形状に有機樹脂をパターニング、硬化する工程
2)前記基板のパターニング面を、フッ化炭素を主成分とする反応性ガスによりプラズマ処理し有機樹脂パターン表面を撥インキ性部に、基板表面の非化学結合部を親インキ性部とする工程、
上記工程により処理することを特徴とする請求項1または2または4記載の印刷平版の製造方法である。
本願請求項8記載の発明は、前記基板がプラスチック基材からなり、前記親インキ性部が基板表面に形成された金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜からなり、撥インキ性部が基板上に形成した有機樹脂パターン表面をフッ素原子やフッ化炭素分子を化学結合させた部分からなる印刷平版の製造方法であって、
1)基材表面の金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を感光性レジストによりパターニングし、開口パターンを形成する工程
2)基材表面の前記パターン形成面を、フッ化炭素を主成分とする反応性ガスの雰囲気下でプラズマ処理する工程
3)感光性レジストを、プラズマ処理前ないしプラズマ処理後に剥離する工程
上記工程により、金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜の開口部の基材の露出した部分を撥インキ性部とすることを特徴とする請求項1または2または4記載の印刷平版の製造方法である。
本願請求項9記載の発明は、前記基板がプラスチック基材からなり、撥インキ性部が基板表面をフッ素原子やフッ化炭素分子を化学結合させた部分からなる印刷平版の製造方法であって、
1)プラスチック基材に、撥インキ性部とする部分を開口したマスク材を重ね合わせる工程、
2)前記基材表面をマスク材上よりフッ化炭素を主成分とする反応性ガスの雰囲気下でプラズマ処理する工程
前記マスク材を外すことで、プラスチック基材表面に撥インキ性部と親インキ性部を形成することを特徴とする請求項6記載の印刷平版の製造方法である。
本願請求項10記載の発明は、前記透明な印刷平版上にインキ液膜を形成し、予備乾燥後、印刷平版と被印刷基板を近接させ、印刷平版のインキ液膜形成面の裏面から同一の画像認識装置により印刷平版と被印刷基板のアライメントマークの画像を取り込みアライメント処理を行った後、印刷平版と被印刷基板を接触させ、印刷平版の撥インキ性部上に塗工されたインキのみを画像パターンとして被印刷基材に転写する印刷方法であって、
前記印刷平版として基板表面が親インキ性部と撥インキ性部とにパターニングされた印刷平版であって、前記基板が透明であり、少なくとも撥インキ性部が前記基板と化学結合した有機化合物からなることを特徴とした請求項1から4何れかに記載の印刷平版を用いることを特徴とした印刷方法である。
本願請求項11記載の発明は、親インキ性部に金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を形成した前記印刷平版上に、光硬化性を付与したインキ液膜を形成し、予備乾燥後、印刷平版と被印刷基板を近接させ、印刷平版のインキ液膜形成面の裏面からの同一の画像認識装置により印刷平版と被印刷基板のアライメントマークの画像を取り込みアライメント処理を行った後、印刷平版と被印刷基板を接触させ、印刷平版のインキ液膜形成面の裏面からインキの感度域の光を照射し、撥インキ性部と親インキ性部のインキ剪断性の他に、インキの硬化部と未硬化部のコントラストにより、画像パターン部のみを被印刷基材に転写する印刷方法であって、
前記印刷平版として基板表面が親インキ性部と撥インキ性部とにパターニングされた印刷平版であって、前記基板が透明であり、少なくとも撥インキ性部が前記基板と化学結合した有機化合物からなることを特徴とした請求項1から3何れかに記載の印刷平版を用いることを特徴とした印刷方法である。
本発明はこのような知見に基づいてなされたもので、
上記請求項1に係る発明によれば
基板表面が親インキ性部と撥インキ性部とにパターニングされた印刷平版であって、前記基板が透明であり、少なくとも撥インキ性部が前記基板と化学結合した有機化合物からなることを特徴とするものである。
本発明の印刷平版は、有機化合物のパターニングにより、メインパターンやアライメントマーク・パターンからなる画像パターンを形成したものである。
撥インキ性部のパターンは使用する印刷方法に合わせ設定すればよい。インキ液膜を印刷平版上に塗工した後、撥インキ性部上のインキ液膜を被印刷基材に転写する印刷方式では撥インキ性部が画像パターン部となるようにパターニングすればよい。
また、ブランケットなどのインキ剥離性の基材上に塗工したインキ液膜を印刷平版の親インク性部に転写し親インキ性部のインキ液膜を被印刷基材に転写する印刷方式では、親インキ性部が画像パターン部となるようにパターニングすればよい。
上記請求項2に係る発明によれば
印刷平版用の基板としては、透明な基材として硝子、石英またはプラスチック基材が使用可能である。特に硝子、石英は加工しやすい、熱膨張率が1〜5×10-6μm/℃と低いことで寸法安定性が高い、版洗浄時の有機溶剤や有機アルカリなどの耐薬液性が高い、耐刷性が高い、ことより望ましい。基材の厚みは特に限定するものではない。
プラスチック基材は枚葉の基材の他に長尺状の基材にテンションをかけ保持し使用する事が可能である。またインキや版洗浄時の有機溶剤や有機アルカリなどに対する耐薬品性、耐刷性を得る為にプラスチック基材表面にSiO2やITOなどの無機膜を形成することも可能である。
上記請求項3に係る発明によれば
前記有機化合物が、フルオロアルキルシラン、フルオロアルキル基を含むオリゴマー、もしくは加水分解性基を含むシランカップリング剤などのシロキサンからなり、印刷平版の基板との化学結合力が高くかつ撥インキ性部を有するパターンを形成することが可能となる。有機化合物の形成膜厚は数十から数百オングストロームで本発明の撥インキ性を得ることができる。
上記請求項4に係る発明によれば
基板表面ないし基板表面に形成した有機樹脂表面をフッ化炭素を主成分とする反応性ガスによりプラズマ処理することにより、フッ素原子やフッ化炭素分子を化学結合させ撥インキ性部とする事を特徴とする印刷平版の製造方法である。
プラズマ処理方法としては、真空法や大気圧法があるが特に限定するものではない。
フッ化炭素を主成分とする反応性ガスはプラズマ処理の条件により、有機樹脂の炭素原子のみに選択的に化学結合させることや、有機樹脂および無機膜ともに均一に化学結合させることが可能である。
撥インキ性部の形成方法としては、フッ化炭素系の反応性のガスをプラズマ処理により化学結合させることが可能である。フッ化炭素系の反応性のガスとしては、CF4、C26、C38、およびそれらのフッ素原子の一部を水素原子にて置換したガスに、Ar、N2などの不活性なガスを混合したものが使用可能である。
プラスチック基材を使用する場合、基材表面が有機樹脂からなり、フッ化炭素の化学結合の選択性の付与や耐刷性、耐薬品性を付与する為、基材表面に無機膜を形成する必要がある。無機膜としては光学的に透明な材料であれば良くSiOxなどの無機酸化膜の他にITO、ZrOなどの金属酸化膜が使用可能である。
本発明の有機樹脂としては、平版上で光学的に視認可能な有色の材料が望ましく、感光性レジストやそれらに顔料を分散した材料が使用可能である。
上記請求項5に係る発明によれば
前記印刷平版の製造方法において、基板表面に有機化合物からなる撥インキ性部をパターニングすることにより、基板表面に形成した金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜の表面からなる親インキ性部と、基板に前記有機化合物をパターニングした撥インキ性部を選択形成する構成も可能である。有機化合物は加熱により基板表面の水素基、水酸基と反応し、水素結合を形成する。
金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜の表面を親インキ性部とすることにより、非画像パターン部のインキ膜の密着性を向上し、ブランケットからのインキの除去性を向上させる効果が得られる。また、マスクパターン形成部の形状異常部は、有機化合物形成前にレーザーリペア等の方法により修正すればよい。
本願請求項6に係る発明によれば、
前記印刷用平版の製造方法において、基板表面の露出した部分を親インキ性部に、基板表面に前記有機化合物をパターニングした部分を撥インキ性部に、選択形成する構成である。
有機化合物は加熱により基板表面の水素基、水酸基と反応し、水素結合を形成する。
親インキ性部となる部分のマスクパターンの形成方法としては、フォトリソ法により感光性のポジレジスト、ネガレジストをパターニングする方法や、印刷によりパターンを形成する方法などが可能で、形成された撥インキ性部にダメージを与える事無く剥離可能な膜であればよい。また、マスクパターン形成部の形状異常部は、有機化合物形成前にレーザーリペア等の方法により修正すればよい。
上記請求項7に係る発明によれば
プラスチック基材表面に透明な無機膜を形成した後、感光性レジストにより撥インキ性部となるパターンをパターニングし、同基材をフッ化炭素を主成分とする反応性ガスによるプラズマ処理し、有機樹脂からなる感光性レジストパターン表面にのみフッ素原子やフッ化炭素原子を化学結合させ撥インキ性部とする事を特徴とする印刷平版の製造方法である。
感光性レジストとしては、ポリエステル、ポリスチレン、フェノール樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、芳香族ナイロン樹脂、あるいはスチレン、芳香族酸、フェノール等を含む共重合体、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアミン樹脂を上げることができる。また樹脂として、一般的な熱硬化性樹脂の他に、ラジカル型紫外線硬化型樹脂やカチオン型紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂を用いても良い。
上記請求項8に係る発明によれば
プラスチック基材表面に形成した金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜からなる無機膜をパターニングし、同基材をフッ化炭素を主成分とする反応性ガスによるプラズマ処理し、露出した有機材料からなる基材表面にのみフッ素原子やフッ化炭素原子を化学結合させ撥インキ性部とする事を特徴とする印刷平版の製造方法である。
金属膜としてはスパッタ法や蒸着法により形成し、ウェット法やドライ法によりパターニング可能で、耐薬品性が高く、耐刷性の高いものが望ましく、Cr、Ti、金属酸化膜としてITO、CuOx、Cr23、Ni23、TiO2などの膜が使用可能である。
また金属膜、金属酸化膜またはこれらの積層膜の形成膜厚は数千オングストロームで本発明の特性を得ることができる。
上記請求項9に係る発明によれば
プラスチック基材と撥インキ性部を開口したマスクにて近接させ、フッ化炭素を主成分とする反応性ガスによりプラズマ処理し、プラスチック基材の開口部のみにフッ素原子やフッ化炭素原子を化学結合させ撥インキ性部とする事を特徴とする印刷平版の製造方法である。マスク材としては金属板、樹脂板に開口部パターンを形成したものが使用可能である。
上記請求項10に係る発明によれば
前記透明な印刷平版上にインキ液膜を形成し、印刷平版のインキ液膜形成面の裏面から画像認識装置によりアライメント処理した後、印刷平版の撥インキ性部と親インキ性部のコントラストによりインキ液膜を剪断して得られた画像パターンのみを被印刷基材に転写することを特徴とする印刷方法である。
印刷平版上の基板表面が撥インキ性部としてパターニングされており、画像パターン部は本発明の何れの方法で製版しても良い。
アライメントマーク部は光学的に視認性の高いことが望ましく、製版工程のマスクパターンを残して使用する方法や、別途形成したパターンを使用する方法が可能である。アライメントマークの形成材料としては有機樹脂や、金属膜、金属酸化膜、あるいはそれらの積層膜が使用可能である。
印刷機の装置構成は、印刷平版の裏面に画像認識装置を、印刷平版の膜面にインキ塗工装置を、配置したものを用いることができる。
また版定盤の構成は、印刷平版の裏面より視認する為アライメントマーク部のみ開口した方法や、転写圧の加わる画像パターン部までを固定しアライメントマーク部を含む外周部を開放した方法、印刷平版の外周部のみ固定する方法、が可能である。
インキ液膜の塗工方法としては、ダイコーター、バーコーターなどにより直接インキを塗工する方法や、印刷平版より撥インキ性の高いブランケット材にインキを塗工し間接的に供給する方法や、アニロックスロール上に形成した液膜を間接的に供給する方法が可能である。
また、インキ液膜の塗工エリアは、アライメントマークを含む全エリアでも良いが、アラメントマークを除いた画像パターンのみに限定しアライメントマークの視認性を向上させる事も可能である。
被転写基材としては、枚葉の硝子基板、プラスチック基板、及びロールから供給されたフィルム基材を使用することが可能である。
上記請求項11に係る発明によれば
印刷平版上の画像パターン部とアライメントマーク部が金属膜、金属酸化物膜またはそれらの積層膜によりパターニング形成されており、その部分が親インキ性部として処理されている。
インキに光架橋性を付与し未反応部と反応部の剪断性の差により画像パターンの転写性を向上させる方法や、インキに光反応の接着性を付与し被印刷基板への転写性を向上させる方法が可能である。
印刷機の装置構成は、印刷平版の裏面に画像認識装置と露光光源を、印刷平版の膜面にインキ塗工装置を配置したものが可能である。
版定盤の構成としては、印刷平版の外周部のみ固定し画像パターン部やアライメントマーク部が開放された構成が可能である。
インキ液膜の塗工方法としては、ダイコーター、バーコーターなどにより直接インキを
塗工する方法や、印刷平版より撥インキ性の高いブランケット材にインキを塗工し間接的に供給する方法や、アニロックスロール上に形成した液膜を間接的に供給する方法が可能である。
また、インキ液膜の塗工エリアは、アライメントマークを含む全エリアでも良いが、アラメントマークを除いた画像パターンのみに限定しアライメントマークの視認性を向上させる事も可能である。
被転写基材としては、枚葉の硝子基板、プラスチック基板、及びロールから供給されたフィルム基材を使用することが可能である。
本発明の印刷平版について説明する。
本発明の印刷平版の基板材料には、光学的に透明な材料で、温度による寸法安定性が高く、耐刷性、耐溶剤性、耐薬品性の高く、加工が容易であることから、硝子、石英ないしプラスチック基材が使用可能である。
撥インキ性部として作用する有機化合物には、シランカップリング剤の中でもフッ素元素やシロキサン基が含まれるシランカップリング剤を用いるのが好ましい。第1の剥離性処理に好ましく用いることのできる化合物としては例えば、長鎖フルオロアルキルシラン、加水分解性基含有シロキサン、フルオロアルキル基含有オリゴマーなどが挙げられる。
また、撥インキ性部の形成方法としては、フッ化炭素系の反応性のガスをプラズマ処理により化学結合させることが可能である。フッ化炭素系の反応性のガスとしては、CF4、C26、C38およびそれらのフッ素原子の一部を水素原子で置換したガスに、Ar、N2などの不活性なガスを混合したものが使用可能である。
前記反応性のガスは有機樹脂と選択的に化学結合させる事が可能で、有機樹脂の末端の水酸基や水素と加水分解により化学結合する特性があり、無機基材上に感光性レジストをパターニングした後プラズマ処理する方法や、プラスチック基材などの有機膜の上に無機膜をパターングした後プラズマ処理する方法、を挙げることができる。
硝子平版の撥インキ性部のパターン設計としては、被印刷物に印刷される画像パターン部が撥インキ性部となるようすればよい。
本発明の有機樹脂は、熱硬化性樹脂ないし光硬化性樹脂のクリア樹脂であって、ポリエステル、ポリスチレン、フェノール樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、芳香族ナイロン樹脂、あるいはスチレン、芳香族酸、フェノール等を含む共重合体、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアミン樹脂を上げることができる。
この樹脂としては、一般的な熱硬化性樹脂の他に、ラジカル型紫外線硬化型樹脂やカチオン型紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂を用いても良い。
本発明の印刷平版で使用している金属膜や金属酸化膜は、Cr、Tiなどの膜や、ITO、CuOx、Cr23、Ni23、TiO2などの酸化膜が使用することも可能であり、その形成方法は真空成膜法、めっき法などが上げられるが特に限定するものではない。
また、撥インキ性部として作用する有機化合物には、シランカップリング剤の中でもフッ素元素やシロキサン基が含まれるシランカップリング剤を用いるのが好ましい。第1の剥離性処理に好ましく用いることのできる化合物としては例えば、長鎖フルオロアルキルシラン、加水分解性基含有シロキサン、フルオロアルキル基含有オリゴマーなどが挙げられる。
撥インキ性部を形成する方法としては、感光性レジスト、金属膜及び金属酸化膜をパターニングした開口部に上述のカップリング剤を化学的に結合させて固定する方法を挙げることができる。例えば、シランカップリング剤を水、酢酸水、水−アルコール混合液、あるいはアルコールに溶解させてカップリング剤溶液を調整する。次いで、前記カップリング剤溶液をスピンコート、ロールコート、アプリケータなどを用いて基板表面に塗工する。最後に乾燥して溶媒を除くことでシランカップリング剤を基板表面に固定できる。硝子平版の撥インキ性部のパターン設計としては、被印刷物に印刷される画像パターン部が撥インキ性部となるようすればよい。
撥インキ性部を形成するために選択するカップリング剤は用いるインキによって異なるが、メチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシランなどのアルキルシランカップリング剤が好ましい。
また、親インキ性部の表面処理剤として親インキ処理剤を用いる事も可能である。親インキ処理剤としては印刷に用いるインキとの親和性が高いものから適宜選択することが可能である。例えば、インキとしてポリエチレングリコールを添加した組成物を用いる場合、親インキ処理剤としてポリエチレングリコールやエチレングリコール、エチレンエーテル部を含むシランカップリング剤などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
印刷平版の表面に親インキ処理を施す方法としては、撥インキ処理と同様に公知のガラス表面処理方法を用いることができる。撥インキ性部の形成にはシランカップリング材分子がほぼ単分子膜の状態で覆っているため、親インキ性の表面処理剤は撥インキ性部では阻害され、未処理部表面にのみ化学吸着することとなる。これを表面処理剤の溶媒でリンスすることにより物理吸着している余分な表面処理剤は洗い流される。その後、撥インキ処理同様にこれを加熱乾燥する。これによりシランカップリング材が印刷平版の表面に強固に固定され、単分子膜であっても非常に耐性のある表面処理となる。
本発明の印刷平版のアライメントマークは、被印刷物上に既に形成されたアライメントマークと同軸で重ね合わせ、印刷平版の裏面に設けた画像認識装置により認識する為に
光学的に視認し易い事が求められる。視認し易い材料としては、金属膜や金属酸化膜またはそれらの積層膜、及び有機樹脂が使用可能であり、製版工程で撥インキ性部のパターニングに使用したパターンを残す方法と、製版する上で事前に形成したアライメントマークを製版工程終了後に残し使用する事が可能である。
アライメントマーク部の撥インキ性ないし親インキ性の特性は、印刷されたアライメントマーク・パターンの白黒(ネガ・ポジ)反転形状により設計すれば良く、更にインキ液膜の塗工エリアを画像パターン部のみに限定することが可能であり、印刷平版を製版する上で特に限定するものではない。
有機化合物のパターニングの際にマスク材として用いる材料は、有機加工物により剥離や溶解すること無く基板表面を被覆できればよく、感光性レジスト及び金属膜、金属酸化物膜、それらの積層膜を用いることができる。感光性レジストとしては感光性レジスト上に形成された有機化合物をリフト・オフにより除去する際、ウェット処理により剥離しやすいポジ型レジストの使用が望ましい。
撥インキ性部を開口するための金属膜、金属酸化物膜またはそれらの積層膜のパターニング方法としては薬液によるウェットエッチング法や、反応性ガスによるドライエッチング法、サンドブラスト、ウエットブラストなどのブラスト法、FIB(収束イオンビーム)による切削、ナノインプリンティング法が使用可能である。
但し、撥インキ処理後の金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜上に形成された有機化合物をリフト・オフする際は、基板上に残す撥インキ性部へのダメージの少ないウェット処理により金属膜、金属酸化物膜またはそれらの積層膜を溶解除去することが望ましい。
本発明の印刷平版を用いた印刷法では、電子ペーパー、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(EL)に使用されるカラーフィルターや、表示装置の回路やプリント基板などの電気配線や絶縁層などの電子部品などの精細画像パターンな印刷が可能である。
インキは印刷物に合わせて調整すれば良く、熱硬化性樹脂ないし光硬化性樹脂に、目的にあわせ顔料、フィラー、導電性ペースト及び界面活性剤などを添加すれば良い。
有機樹脂としては、ポリエステル、ポリスチレン、フェノール樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、芳香族ナイロン樹脂、あるいはスチレン、芳香族酸、フェノール等を含む共重合体、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアミン樹脂を上げることができる。また樹脂として、一般的な熱硬化性樹脂の他に、ラジカル型紫外線硬化型樹脂やカチオン型紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂を用いても良い。
インキ液膜の転写によって画像パターンが形成される被印刷基板は、目的とする印刷物に応じて適宜選択することができる。ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネートなどのフレキシブルなプラスチック材料、石英などの硝子基板やシリコンウェハーなどを挙げることができる。被印刷基材の形態により、反転印刷機の構成を選択することが可能であり、生産効率の向上のために長尺の基材を用い、連続して効率良く印刷を行うことが可能である。
以下、本発明の実施の形態を例を挙げて説明する。
印刷平版の基板として、200mm×200mm、0.7mm厚の低膨張硝子板(1737材)を用いた。この硝子板上に感光性ポジレジストを塗布し、フォトリソグラフィー法によって、印刷時の画像パターンに相当する部分が開口したレジストパターンが形成された硝子基板を得た。画像パターンとしては、60μm幅のストライプパターンと40μm幅からなるアライメントマークを配置したパターンを使用した。
次いで、有機化合物としてエチレンエーテル部を含むシランカップリング剤(日本ユニカー製A−1230)をイソプロピルアルコールに0.5重量%で溶解させた溶液をレジストパターンが形成された硝子板上にスピンコートし、120℃で10分乾燥させることにより基材全体にシランカップリング剤を化学的に結合させた。
硝子板上に残った印刷時のアライメントマーク以外の画像パターン部分のレジストを溶解除去しレジストパターン上に形成された有機化合物をリフト・オフした。
この後、220℃で1時間熱処理しアライメントマーク部のレジストを硬膜した。
こうして有機樹脂からなるアライメントマークを具備した有機化合物のパターンからなる撥インキ性部と、露出した硝子表面を親インキ性部とした本発明の透明な印刷平版を製造した。
印刷平版の基板として、300mm×300mm、0.7mm厚の低膨張硝子板(1737材)を用いた。この硝子板の片面にスパッタ法により酸化クロム/クロムの2層クロム膜を0.05/0.1μm製膜した。感光性ポジレジストを用いたフォトリソグラフィー法によってクロム膜のパターニングし、印刷時の画像パターンに相当する部分が開口したクロムパターニング基板を得た。画像パターンとしては、50μm幅の回路パターン、及び40μm幅からなるアライメントマークを配置したパターンを使用した。
次いで、有機化合物としてエチレンエーテル部を含むシランカップリング剤(日本ユニカー製A−1230)をイソプロピルアルコールに0.5重量%で溶解させた溶液を感光性ポジレジストのパターンが形成された硝子基板上にスピンコートし、120℃で10分乾燥させることにより基材全体にシランカップリング剤を化学的に結合させた。
PEN板上に残った感光性ポジレジストを溶解剥離し感光性ポジレジスト上に形成した有機化合物をリフト・オフした。こうして金属膜表面からなる親インキ性部とPEN表面に形成された有機化合物層からなる撥インキ性部をパターン形成した本発明の透明な印刷平版を製版した。
印刷平版の基材として、300mm×300mm、0.2mm厚のPENを用いた。このフィルム基材の片面にスパッタ法により酸化クロム/クロムの2層クロム膜を0.05/0.1μm製膜した。感光性ポジレジストを用いたフォトリソグラフィー法によりクロム膜をパターニングした後、感光性ポジレジストを溶解剥離することにより、印刷時の画像パターンに相当する部分が開口したクロムパターニング基材を得た。画像パターンとしては、100μm幅の回路パターン、及び40μm幅からなるアライメントマークを配置したパターンを使用した。
次いで、CF4,N2混合ガス導入雰囲気下での真空プラズマ処理し、露出したPEN表面にフッ化炭素分子を化学的に結合させた。
こうして金属膜表面を親インキ性部に、PEN基材表面を撥インキ性部にパターニングした本発明の透明な印刷平版を作製した。
こうして得られた本発明の印刷平版を実際に印刷法に使用し、性能を評価した。テストに用いるインキとして、導電性インキを用いた。インキの組成を以下に示す。
インキ受理層を積層させた可撓性基材は、以下のようにして作製した。インキ受理層材料であるアクリル系水系エマルジョン材料をPET基材上へバーコーターで塗布した後、60℃で乾燥させることで、インキ受理層を積層させたプリント基板を得た。
次に、導電性インキとして、銀粒子の水−エタノール(50:50)分散液(平均粒径20nm)にポリエチレンオキサイド(平均分子量200 関東化学製)を、重量比(ポリエチレンオキサイド/銀粒子/水/エタノール=1/8/4/4)となるように溶解させ、インキを調製した。該インキをバーコーターにより本発明の印刷平版に塗布した後、室温で予備乾燥した。その後、印刷平版と被印刷物であるインキ受理層を積層させたプリ
ント基板とを近接させ、それぞれのアライメントマークを同軸の画像認識装置にて観察しながらアライメント処理を行い、印刷平版裏面よりローラーにより扱いてプリント基板に押し当てた。その後それぞれの基材を剥離することにより、前記導電性インキのパターンをプリント基板に転写した。この結果、不透明なプリント基板上へ、導電性インキを±1μmの高い位置精度で印刷することができた。
(比較例)
比較技術として、硝子凹版を用いた反転印刷法を説明する。
凹形状部を撥インキ性にする従来の製版技術により、200mm×200mm、0.7mm厚の低膨張硝子板(1737材)を用いて、フッ酸水溶液によるウェットエッチングにより版深を2.5μmの、100μm幅のストライプパターン、40μm幅からなるアライメントマークを配置した硝子凹版を製造した。
上記印刷凹版を用いて、シリコーンゴムからなるブランケットをブラン胴に巻き付け、ブランケット上にインキ液膜を塗布形成し、インキ液膜を予備乾燥後、前記硝子凹版で非画像パターンを除去した。
ブランケット上のアライメントマークと被印刷物のプラスチック基板上に既に形成されたアライメントマークとを別々の画像認識装置にて観察し、アライメント処理した後、画像パターンを転写した。こうして±5μmの位置精度にて印刷することができた。
本発明の印刷平版は、及び印刷平版を用いた印刷法により、被印刷物が透明、不透明いずれの材料に対しても位置精度の高い印刷が容易にかつ確実になされるため、カラーフィルター、薄膜トランジスタアレイやプリント基板などの導電性ペースト、機能性膜、絶縁膜などをエレクトロニクス関連の印刷物を製造する際に応用することができる。
本発明の印刷平版1)基板面を親インキ性部とする構造、2)金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を親インキ性部とする構造、3)金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を基板表面とし親インキ性部と撥インキ性部とする構造、を示す断面図である。 本発明の図1−1)基板面を親インキ性部とする構造の印刷平版の製版工程を示す模式図である。 本発明の図1−2)金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を親インキ性部とする構造の印刷平版の製版工程を示す模式図である。 反転印刷法に用いる装置の模式図である。
符号の説明
10、20、30、40・・・印刷平版用の基板
11、21、31、41・・・有機化合物・撥インキ性部
12、22、32・・・撥インキ性部
13、34、42・・・金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜
14、24、35・・・アライメントパターン部
25、36、46・・・メインパターン部
15・・・透明無機膜
16、23、33・・・感光性レジストパターン
43・・・インキ液膜
44・・・ブランケット
45・・・ブランケット胴
47・・・被印刷基材
48・・・ダイコーター

Claims (11)

  1. 基板表面が親インキ性部と撥インキ性部とにパターニングされた印刷平版であって、前記基板が透明であり、少なくとも撥インキ性部が前記基板と化学結合した有機化合物からなることを特徴とした印刷平版。
  2. 前記基板が、硝子、石英またはプラスチック基材であることを特徴とする請求項1記載の印刷平版。
  3. 前記撥インキ性部が、フルオロアルキルシラン、フルオロアルキル基を含むオリゴマー、もしくは加水分解性基を含むシロキサンからなる有機化合物からなる親インキ性部が前記有機化合物の非処理部からなることを特徴とする請求項1または2記載の印刷平版。
  4. 前記撥インキ性部が、基板表面ないし基板表面に形成した有機樹脂表面をフッ化炭素を主成分とする反応性ガスによりプラズマ処理することにより、フッ素原子やフッ化炭素分子を化学結合させた有機化合物からなり、親インキ性部が前記有機化合物の非処理部からなることを特徴とする請求項1または2記載の印刷平版。
  5. 前記基板が透明な硝子、石英、プラスチック基材のいずれか1つからなり、前記親インキ性部が、金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜からなり、撥インキ性部が前記基板と化学結合したオリゴマーないしシロキサンからなる有機化合物からなる印刷平版の製造方法であって、
    1)基板表面に形成された金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を感光性レジストにてパターニングし、開口パターンを形成する工程、
    2)前記基板表面に有機化合物を塗工し有機化合物を化学結合させる工程、
    3)前記感光性レジストを溶解除去し、感光性レジスト上の該有機化合物をリフト・オフにより除去し、金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を露出させ親インキ性部とする工程、
    上記工程により、金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜のパターニングにより得られた開口部の基板表面が露出し、且つ有機化合物が化学結合した部分を撥インキ性部とすることを特徴とする請求項1または2または3記載の印刷平版の製造方法。
  6. 前記基板が透明な硝子、石英、プラスチック基材のいずれか1つからなり、前記親インキ性部が基板表面からなり、撥インキ性部が前記基板と化学結合したオリゴマーないしシロキサンからなる有機化合物からなる印刷平版の製造方法であって、
    1)基板表面に感光性レジストをパターニングし、開口パターンを形成する工程、
    2)前記基板表面に有機化合物を塗工し有機化合物を化学結合させる工程、
    3)前記感光性レジストを溶解除去し、感光性レジスト上の該有機化合物をリフト・オフにより除去し、基板表面を露出させ親インキ性部とする工程、
    上記工程により、感光性レジストのパターニングにより得られた開口部の有機化合物が化学結合した部分を撥インキ性部とすることを特徴とする請求項1または2または3記載の印刷平版の製造方法。
  7. 前記基板が透明な硝子、石英、または透明な無機膜を形成したプラスチック基材のいずれか1つからなり、前記親インキ性部が基板表面からなり、撥インキ性部が基板上に形成した有機樹脂パターン表面をフッ素原子やフッ化炭素分子を化学結合させた部分からなる印刷平版の製造方法であって、
    1)基板表面に撥インキ性部のパターン形状に有機樹脂をパターニング、硬化する工程
    2)前記基板のパターニング面を、フッ化炭素を主成分とする反応性ガスによりプラズマ処理し有機樹脂パターン表面を撥インキ性部に、基板表面の非化学結合部を親インキ性
    部とする工程、
    上記工程により処理することを特徴とする請求項1または2または4記載の印刷平版の製造方法。
  8. 前記基板がプラスチック基材からなり、前記親インキ性部が基板表面に形成された金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜からなり、撥インキ性部が基板上に形成した有機樹脂パターン表面をフッ素原子やフッ化炭素分子を化学結合させた部分からなる印刷平版の製造方法であって、
    1)基材表面の金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を感光性レジストによりパターニングし、開口パターンを形成する工程
    2)基材表面の前記パターン形成面を、フッ化炭素を主成分とする反応性ガスの雰囲気下でプラズマ処理する工程
    3)感光性レジストを、プラズマ処理前ないしプラズマ処理後に剥離する工程
    上記工程により、金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜の開口部の基材の露出した部分を撥インキ性部とすることを特徴とする請求項1または2または4記載の印刷平版の製造方法。
  9. 前記基板がプラスチック基材からなり、撥インキ性部が基板表面をフッ素原子やフッ化炭素分子を化学結合させた部分からなる印刷平版の製造方法であって、
    1)プラスチック基材に、撥インキ性部とする部分を開口したマスク材を重ね合わせる工程、
    2)前記基材表面をマスク材上よりフッ化炭素を主成分とする反応性ガスの雰囲気下でプラズマ処理する工程
    前記マスク材を外すことで、プラスチック基材表面に撥インキ性部と親インキ性部を形成することを特徴とする請求項6記載の印刷平版の製造方法。
  10. 前記透明な印刷平版上にインキ液膜を形成し、予備乾燥後、印刷平版と被印刷基板を近接させ、印刷平版のインキ液膜形成面の裏面から同一の画像認識装置により印刷平版と被印刷基板のアライメントマークの画像を取り込みアライメント処理を行った後、印刷平版と被印刷基板を接触させ、印刷平版の撥インキ性部上に塗工されたインキのみを画像パターンとして被印刷基材に転写する印刷方法であって、
    前記印刷平版として基板表面が親インキ性部と撥インキ性部とにパターニングされた印刷平版であって、前記基板が透明であり、少なくとも撥インキ性部が前記基板と化学結合した有機化合物からなることを特徴とした請求項1から4何れかに記載の印刷平版を用いることを特徴とした印刷方法。
  11. 親インキ性部に金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を形成した前記印刷平版上に、光硬化性を付与したインキ液膜を形成し、予備乾燥後、印刷平版と被印刷基板を近接させ、印刷平版のインキ液膜形成面の裏面からの同一の画像認識装置により印刷平版と被印刷基板のアライメントマークの画像を取り込みアライメント処理を行った後、印刷平版と被印刷基板を接触させ、印刷平版のインキ液膜形成面の裏面からインキの感度域の光を照射し、撥インキ性部と親インキ性部のインキ剪断性の他に、インキの硬化部と未硬化部のコントラストにより、画像パターン部のみを被印刷基材に転写する印刷方法であって、
    前記印刷平版として基板表面が親インキ性部と撥インキ性部とにパターニングされた印刷平版であって、前記基板が透明であり、少なくとも撥インキ性部が前記基板と化学結合した有機化合物からなることを特徴とした請求項1から3何れかに記載の印刷平版を用いることを特徴とした印刷方法。
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