JP2008203424A - 出力階調値−濃度関係補正方法及びこの方法を実施するモジュール - Google Patents

出力階調値−濃度関係補正方法及びこの方法を実施するモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】複数種の記録媒体を使用していても、簡単なセットアップ作業でその出力階調値−濃度関係を補正することができる技術を提供する。
【解決手段】画像プリンタにおける、出力階調値と画像の測定濃度値との関係を定義した出力階調値−濃度関係を補正する方法において、第1の記録媒体に形成された複数の濃度パッチを有するテストチャートに対する濃度測定を通じて得られた測定濃度値と出力階調値とから前記出力階調値−濃度関係の補正量を求めるステップと、第1の記録媒体のため求められた前記出力階調値−濃度関係の補正量に基づいて第1の記録媒体とは異なる画像記録特性を持つ第2の記録媒体のための前記出力階調値−濃度関係の簡易補正量を算定するステップとが含まれている。
【選択図】図8

Description

本発明は、出力階調値と、この出力階調値に基づいて記録媒体に形成された画像の測定濃度値との関係を定義した出力階調値−濃度関係を用いて画像データを変換してプリントデータを生成する画像プリンタのための出力階調値−濃度関係の補正方法及びこの補正方法を実施する補正モジュールなどの技術に関する。
画像プリンタの代表的なものとして、撮影画像をデジタル化して得られた画像データから生成されたプリントデータに基づいて感光材料(記録媒体の一種)にデジタル露光を施し、現像処理を経て、写真プリントを出力する写真プリント装置がある。このような写真プリント装置では、各メーカーで販売されている印画紙等の感光材料の発色特性には様々なものがあるだけではなく、また、感光材料の温度や現像処理液の活性状態も変動することから、感光材料に画像を露光した場合に適切な発色のプリントが得られるように、感光材料の種類毎に定期的にセットアップされる。つまり、このセットアップ作業を通じて、デジタル露光の光量変化量と、変化させられた光量で感光材料に形成される画像の測定濃度の関係であるセンシトメトリーに基づいて感光材料の種類毎に出力階調値−濃度関係を補正することで、写真プリント装置の出力品質を維持している。
そのようなセットアップ作業の一例として、ペーパーマガジン毎の感光材料の発色特性の違いを吸収するためのマガジン登録セットアップ作業があるが、この作業では、まずペーパーマガジンが選択され、その選択されたペーパーマガジンからの感光材料に複数の濃度パッチを有するテストチャート画像を形成し、そのプリント画像濃度が測定され、これに基づいて出力階調値−濃度関係が調整される。このような作業がペーパーマガジン毎、つまり感光材料毎に行われるので、全体としてかなりの手間が必要となっていた。多数のペーパーマガジンに対するこの作業を正確かつ短時間で行うために、感光材料に形成されるセットアップ情報に基づいて、プリント濃度とそれに対応する感光材料とを正確に対応付け、或るペーパーマガジンについてセットアップ用プリントの出力を待つ間に他のペーパーマガジンについても順次セットアップ処理を進めていく方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、感光材料に形成されるセットアップ情報に基づいて、プリント濃度とそれに対応する感光材料とを正確に対応付けることができ、セットアップ時に、或るペーパーマガジンについてセットアップ用プリントの出力を待つ間に他のペーパーマガジンについても順次プリント処理を進めることができるので、セットアップ時間を短縮できる。
さらに、このようなセットアップ作業の時間を短縮するため、ある写真感光材料についてテストプリント(チャートプリント)を出力してセットアップ作業を行う際に、その調整対象の写真感光材料と類似の発色特性を有する写真感光材料のセットアップ作業を以前に行っている場合は、その過去のセットアップ作業での調整結果を利用して、セットアップ用テストプリント設定変換条件の初期値としてセットアップ作業を行うことも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−045954号公報(段落番号0002−0003、図3、図4) 特開2006−126257号公報(段落番号0003−0010、図3)
上述した公知技術おける、出力階調値−濃度関係を補正するセットアップ作業では、いずれにせよ、ペーパーマガジン毎に、つまり発色特性の異なる記録媒体毎に、テストチャートを形成するテストプリントを行い、その画像の濃度を測定して評価していく必要があり、多くの時間と記録媒体の消費が避けられなかった。
上記実状に鑑み、本発明の課題は、複数種の記録媒体を使用していても、簡単なセットアップ作業でその出力階調値−濃度関係を補正することができる技術を提供することである。
出力階調値と、この出力階調値に基づいて記録媒体に形成された画像の測定濃度値との関係を定義した出力階調値−濃度関係を用いて画像データを変換してプリントデータを生成する画像プリンタのための出力階調値−濃度関係補正方法において、上記課題を解決するために、本発明では、第1の記録媒体に形成された複数の濃度パッチを有するテストチャートに対する濃度測定を通じて得られた測定濃度値と出力階調値とから前記出力階調値−濃度関係の補正量を求めるステップと、前記第1の記録媒体のため求められた前記出力階調値−濃度関係の補正量に基づいて前記第1の記録媒体とは異なる画像記録特性を持つ第2の記録媒体のための前記出力階調値−濃度関係の簡易補正量を算定するステップとが含まれている。
この出力階調値−濃度関係の補正方法では、第1の記録媒体に対しては、テストチャート画像の出力とその画像濃度測定を通じて出力階調値−濃度関係の補正量を求め、他の種類である第2の記録媒体(複数であってよい)のための補正量としては、第1の記録媒体で求められた補正量に基づいて算定される簡易補正量を適用する。これにより、テストチャート画像の出力とその画像濃度測定を通じて出力階調値−濃度関係の補正量を求めるのは、第1の記録媒体に対してだけであり、その他の第2の記録媒体のためには演算だけで得られる簡易補正量を用いることになるので、セットアップ作業に要求される時間と記録媒体の消費は大幅に削減される。第1の記録媒体で求められた補正量から簡易補正量を算定するには、予め実験的に求められた調整係数を乗じるやり方や実験的に求められた関数を利用するやり方が、そのテーブル化も容易であり好都合である。
記録媒体が、特に印画紙のような写真用感光材料(以下単に感光材料と称す)である場合、その種類自体が少なく、各種類における画像記録特性である発色特性の違いも一定の傾向を有するので、本発明の適用が好都合である。特に、人間が中間領域、つまりグレー領域に対する感度が優れていることを考慮すると、前記テストチャートの濃度パッチには白領域パッチと黒領域パッチと中間領域パッチを含ませ、前記中間領域パッチに関して求められた前記第1の記録媒体のための補正量に基づいて前記第2の記録媒体のための簡易補正量が算定されることが好都合である。つまり、第1の記録媒体のために求められた中間領域の補正量からのみ算定された簡易補正量で出力階調値−濃度関係の全領域を補正しても十分に実用可能であり、補正処理も簡単化される。
もちろん、実際に測定された感光材料(第1の記録媒体)と黒から白までのほぼ全域でその発色特性が類似しているような感光材料(第2の記録媒体)に関しては、テストチャートを構成する全ての濃度パッチに関して求められた前記第1の記録媒体のための補正量に基づいて決定された値を前記第2の記録媒体のための簡易補正量としてもよい。その際,第1の記録媒体のための各補正量をそのまま前記第2の記録媒体のための簡易補正量として決定してもよいし,それぞれ共通の演算式又はそれぞれ異なる演算式を用いて決定してもよい。
また、感光材料では、環境温度の変化や現像液の活性状態の変動により変化する出力階調値−濃度関係は、白色付近の白色領域や黒色付近の黒色領域の変化特性(つまり出力階調値−濃度の傾斜角)は感光材料の種類によってかなり変動するが、中間領域(グレー領域)ではその変化特性(出力階調値−濃度の傾斜角)はそれほど変動せず、全体を所定方向にシフトさせるだけの補正で満足できる結果を得ることができる。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記補正量は出力階調値−濃度関係のシフト量とし、前記中間領域パッチに関する前記第1の記録媒体のための補正量が白領域から黒領域までの全ての領域範囲における前記簡易補正量として算定される。
さらに、より極めの細かい演算でもって高い精度の簡易補正量を算定する方法として、前記補正量を出力階調値−濃度関係のシフト量とし、前記中間領域パッチに関する前記第1の記録媒体のための補正量をパラメータとする第1関数によって黒領域における簡易補正量が算定され、前記第1の記録媒体のための補正量をパラメータとする第2関数によって中間領域における簡易補正量が算定され、前記第1の記録媒体のための補正量をパラメータとする第3関数によって白領域における簡易補正量が算定されることが提案される。なお、ここでいう黒領域には黒に近いかなり暗いグレーも含まれており、白領域には白に近いかなり明るいグレーも含まれている。
さらに、出力階調値と、この出力階調値に基づいて記録媒体に形成された画像の測定濃度値との関係を定義した出力階調値−濃度関係を用いて画像データを変換してプリントデータを生成する画像プリンタのための出力階調値−濃度関係補正モジュールにおいて、上記課題を解決するために、本発明では、第1の記録媒体に形成された複数の濃度パッチを有するテストチャートに対する濃度測定を通じて得られた測定濃度値と出力階調値とから前記出力階調値−濃度関係の補正量を求める階調補正調整部と、前記第1の記録媒体のため求められた前記出力階調値−濃度関係の補正量に基づいて前記第1の記録媒体とは異なる画像記録特性を持つ第2の記録媒体のための前記出力階調値−濃度関係の簡易補正量を算定する簡易調整部とが備えられている。このように構成された出力階調値−濃度関係補正モジュールも、先の出力階調値−濃度関係補正方法で述べられた作用効果を伴うものであり、上述した種々の付加的な特徴構成を備えることもできる。
また、本発明は、上記出力階調値−濃度関係補正方法をコンピュータによって実行させるための出力階調値−濃度関係補正プログラムも権利範囲としている。本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるだろう。
まず、本発明による出力階調値−濃度関係技術の原理を模式的な図を用いて説明する。図1には第1記録媒体に対する出力階調値−濃度関係を補正する様子が模式化されており、図2には第1記録媒体とは異なる種類の第2記録媒体(複数種であってよい)の出力階調値−濃度関係を第1記録媒体の補正量から算定された簡易補正量を用いて補正する様子が模式化されている。
まず、第1記録媒体に対する出力階調値−濃度関係の補正処理を行うにあたって、第1記録媒体の基本的な出力階調値−濃度関係は予め求められており、テーブルに格納されているとする。この基本的な出力階調値−濃度関係は、図1では基本センシメトリー曲線Aとして示されている。この基本センシメトリー曲線Aから、基本的には、黒の出力階調(光量):S1で露光して得られる画像の濃度値がd1、グレーの出力階調(光量):S2で露光して得られる画像の濃度値がd2、白の出力階調(光量):S3で露光して得られる画像の濃度値がd3であることが理解できる。セットアップ作業では、従来通りに、黒(出力階調:S1)とグレー(出力階調:S2)と白(出力階調:S3)の3つのパッチを有するテストチャートを第1記録媒体に形成して、その画像濃度を測定する。環境条件等の変動により、通常、その測定濃度は、d1、d2、d3とはならず、d1+Δd1、d2+Δd2、d3+Δd3といったように所定の差違を示すことになる。このようにして得られた新しい出力階調と測定濃度の関係から、目標としての黒濃度:d1を作り出すための出力階調の補正量、つまり黒のための補正シフト量:δ1、が求められる。同様に、目標としてのグレー濃度:d2を作り出すための出力階調の補正量である補正シフト量:δ2と、目標としての白濃度:d3を作り出すための出力階調の補正量である補正シフト量:δ3が求められる。これらの補正シフト量:δ1、δ2、δ3から補正された出力階調値−濃度関係、つまり補正されたセンシメトリー曲線A’を作成することができ、これをテーブル化して、画像データの補正に用いることにより、環境条件の変化にもかかわらず、安定した品質の画像が出力される。
第1記録媒体に対する出力階調値−濃度関係の補正処理が終了すると、第1記録媒体のセットアップ時に求められたグレーのための補正シフト量:δ2を用いて簡易補正量を算定する処理を行う。この第2記録媒体のための基本的な出力階調値−濃度関係は、図2では基本センシメトリー曲線Bとして示されている。この基本センシメトリー曲線Bを所定量シフトさせることで環境条件の変化に対応させるわけであるが、その簡易補正量である簡易補正シフト量:γは、第1記録媒体のための補正シフト量:δ2に予め求められている調整係数:αを乗算することで算定する。この簡易補正シフト量:γはグレー濃度:d2を作り出すための出力階調の補正量であるから、基本センシメトリー曲線Bをグレー濃度:d2を示す線に沿って簡易補正シフト量:γだけシフトすることにより第2記録媒体のための補正された出力階調値−濃度関係、つまり補正されたセンシメトリー曲線B’を作成することができる。なお、調整係数:αは、実験を通じて予め求めておくことになるが、記録媒体によっては、その簡易補正シフト量:γが、第1記録媒体の補正シフト量:δ2と線形関係よりむしろ非線形関係となっていることがある。このような場合では、第1記録媒体のための補正シフト量:δ2をパラメータとして調整係数:αを導く関数:fを作成し、α=f(δ2)で得られる調整係数:αを用いるとよい。
さらに性質の異なる記録媒体の場合(ここでは第3記録媒体と称するが第1記録媒体と異なる記録媒体であることを意味しているだけであり、第2記録媒体と同じである)、1つのグレー濃度:d2のための簡易補正シフト量:γだけで基本センシメトリー曲線をシフトさせても満足できる結果が得られないことがある。そのような第3記録媒体のための基本的な出力階調値−濃度関係は、図3で基本センシメトリー曲線Cとして示されている。ここでは、広い濃度領域から選択された複数(ここでは3つ)の濃度:d21、d22、d23のそれぞれに対して、簡易補正シフト量:ζ1、ζ2、ζ3を算定するため、予め求められているそれぞれの調整係数:β1、β2、β3を第1記録媒体のための補正シフト量:δ2に乗算する。これによって算定された3つの簡易補正シフト量:ζ1、ζ2、ζ3を用いて基本センシメトリー曲線Cをシフトさせて、第3記録媒体のための補正された出力階調値−濃度関係、つまり補正されたセンシメトリー曲線C’を作成する。なお、ここでも、その簡易補正シフト量:ζが、第1記録媒体の補正シフト量:δ2と非線形関係となっている場合、第1記録媒体のための補正シフト量:δ2をパラメータとして調整係数:β1、β2、β3を導く関数:g1、g2、g3を作成し、β1=g1(δ2)、β2=g2(δ2)、β3=g3(δ2)で得られる調整係数:β1、β2、β3を用いるとよい。
次に、上述した出力階調値−濃度関係技術の原理を採用した、画像プリンタの1つの実施形態としての写真プリント装置を説明する。図4は写真プリント装置の外観図であり、この写真プリント装置は、記録媒体の一例である銀塩印画紙P(以下、印画紙Pと称する)に対して露光処理と現像処理とを行う写真プリンタとしてのプリントステーション1Bと、このプリントステーション1Bで使用されるプリントデータの生成・転送などを行う操作ステーション1Aとから構成されている。この写真プリント装置はデジタルミニラボとも称せられるものであり、図5からよく理解できるように、プリントステーション1Bは2つの印画紙マガジン11aと11bに納めたロール状の印画紙P1とP2を該ステーション1Bの内部に搬送してプリントサイズに切断すると共に、このように切断された印画紙Pに対し、プリントエンジンとしての露光ヘッド12で露光を行い、この露光後の印画紙Pを複数の現像処理槽を有した現像処理部13に送って現像する。乾燥の後に装置上部の横送りコンベア14からソータ15に送られた印画紙P、つまり写真プリントPは、このソータ15の複数のトレイ15aに対してオーダ単位で仕分けられた状態で集積される。印画紙マガジン11aと11bが装着される装着部には印画紙マガジン11に付与されている印画紙IDコードを読み取るIDコードリーダ20が設けられている。この印画紙IDコードは印画紙Pの種別を一義的に特定するものであり、この印画紙IDコードを認識することにより、印画紙マガジン11aと11bに収納されている印画紙P1とP2の種別、つまりプリントに使用される印画紙P1とP2の種別が認識されることになる。
露光ヘッド12は、操作ステーション1Aから送られてくるプリントデータに基づいて印画紙Pを送りながらR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色の光線の照射を印画紙Pに対して行うものであり、露光時には印画紙Pを副走査方向に搬送しながら、この搬送速度と同期して主走査方向に沿ったライン状に露光を行うよう構成されている。尚、露光ヘッドとしては、露光仕様に応じて、レーザビーム方式、蛍光ビーム方式、液晶シャッター方式、DMD方式などの採用が可能であるが、ここではレーザビーム方式が採用されている。又、前記現像処理部13は露光後の印画紙Pを複数の現像処理槽に対して連続的に送るよう多数の圧着ローラを有した搬送系を備えている。
前記操作ステーション1Aは、操作テーブル16を設けたデスク状コンソールの上部位置に写真フィルムFから撮影画像データを取得するフィルムスキャナ2Aと、各種情報を表示するモニタ17とを備えている。さらに操作テーブル16にはこの写真プリント装置の操作入力部18として機能するキーボードやマウスや、この写真プリント装置で出力されたセットアップ用カラーチャートのカラーパッチなどの濃度を測定するための測色計19が備えられている。
また、この操作テーブル16の側方には、フィルムスキャナ2Aを通じて写真フィルムFから読み取られた画像データの処理やプリントデータの生成、プリントステーション1Bの制御を行うコントローラ4として機能する汎用コンピュータ(以後単にパソコンと称する)が備えられている。このパソコン4にはデジタルカメラの撮影画像メモリとして用いられているカードメモリなどから撮影画像データを取得するメディアリーダ2Bも備えられており、前述したフィルムスキャナ2Aとこのメディアリーダ2B、さらには通信回線を利用して送られてくる画像データを受信するここでは図示されていない画像データ受信部などを総称して画像データ取得部2と称する。画像データ取得部2を通じて撮影画像データが画像前処理を施された後、パソコン4のメモリに送り込まれる。
この写真プリント装置のコントローラ4としても用いられているパソコン4は、CPUを中核部材として、写真プリント装置の種々の動作を行うための機能部がハードウエア又はソフトウエアあるいはその両方で実装されているが、図6に示されているように、本発明に特に関係する機能部として、テストチャートデータ格納部40、色調補正やフィルタリング(ぼかしやシャープネスなど)やトリミングなどの各種フォトレタッチ処理を行う画像処理部41、印画紙種別に応じた出力階調値−濃度関係をテーブル化して格納しているルックアップテーブル42a、画像データが表現しているカラーとこの写真プリント装置によって出力される写真プリントPのカラーをマッチングさせるためのフォトレタッチ処理を完了した画像データの画素値に対してルックアップテーブル42aを用いて適切な出力階調値となるような補正を行う階調補正部42、適切な出力階調値となった画像データから露光ヘッド12のためのプリントデータを生成するプリントデータ生成部43、この写真プリント装置によって出力されたテストチャートPc(第1記録媒体として選ばれた主要印画紙P1に異なる複数の濃度をもつカラーパッチが形成されたもの)に対する測色計19による測定結果としての測定濃度値に基づいて求められた補正量を用いてルックアップテーブル42aに格納されている主要印画紙P1のための出力階調値−濃度関係を調整する階調補正調整部44、測定濃度値に基づいて求められた補正量から算定された簡易補正量を用いてルックアップテーブル42aに格納されている非主要印画紙(第2記録媒体又は第3記録媒体)P2のための出力階調値−濃度関係を調整する簡易調整部45、IDコードリーダ20によって読み取られた印画紙IDコードから現在装填されている印画紙マガジン11に収納されている印画紙Pの種類を特定する印画紙種別認識部46が挙げられる。
図7は、22段階のグレーパッチを有するテストチャートPcが投入される状態の測色計19を示している。この測色計19は分光測色計であり、ステッピングモータによって駆動される複数圧着搬送ローラ対19aとセンサ部19bを備えている。センサ部19bにはテストチャートPc等のセンシング対象に白色光を照射し、センシング対象からの反射光を受け、その反射光からR(赤)、G(緑)、B(青)又はC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の3原色毎の濃度データを取得するセンサ素子が組み込まれている。
次に、この写真プリント装置における出力階調値−濃度関係の補正(セットアップ作業)含む写真プリント処理の手順を図8のフローチャートと図9の模式図を用いて説明する。
写真プリント装置を起動させると、デイリーセットアップ作業が行われる。まず、セットアップ作業、つまり出力階調値−濃度関係の補正の対象となるメインの印画紙P1を選択する(#01)。続いて、テストチャートデータ格納部40からテストチャート用画像データが読み出され階調補正部42に送り込まれる(#02)。このテストチャート用画像データは、黒色と白色を含む種々のグレー階調を表すことになる22個のパッチを作り出すものである。各パッチのための画像データにおいて基本的にはR・G・Bの濃度値は同じであるとともに、グレー領域のパッチではその濃度値が段階的に変化している。階調補正部42は、メイン印画紙(第1記録媒体)P1のための基準センシメトリー曲線に基づいて設定されているLUT42aを用いてテストチャート用画像データを補正し、得られた基準の出力階調値をプリントデータ生成部43に与える(#03)。プリントデータ生成部43によって変換されたプリントデータに基づいて露光ヘッド12が駆動制御されメイン印画紙P1を露光する。露光されたメイン印画紙P1は現像処理部13で現像された後乾燥され、テストチャートPcとして横送りコンベア14上に排出される(#04)。
このようにして作成されたテストチャートPcを測色計19に投入することにより、テストチャートPcの各パッチの測色値が得られ、直ちにこの測色値は予め求められている測色値と濃度値との変換関係を用いて、C・M・Y又はR・G・Bの濃度値に変換される。この濃度値が測定濃度値となる(#05)。このテストチャートPcの各パッチを形成するために用いられた出力階調値と対応するパッチの測定濃度値とから、図1を用いて説明した方法で、補正シフト量:δ1・・・δ22を求める(#06)。これらの補正シフト量の内で、中間グレーパッチから求められた補正シフト量:δ11を参照補正シフト量として所定のメモリに記憶しておく(#07)。ステップ#06で得られた補正シフト量:δ1・・・δ22を用いて、メイン印画紙P1のための基準センシメトリー曲線をシフトさせて、出力階調値−濃度関係の補正を行い、メイン印画紙用LUT42aを修正する(#08)。これで、メイン印画紙P1のためのセットアップ作業が終了するが、ステップ#06〜08は、各色成分毎、つまり、C・M・Y又はR・G・B毎に行われる。
セットアップ作業が完了すると、写真プリント出力を行うプリント注文があるかどうかチェックし(#09)、プリント注文があれば、以下の写真プリント出力作業が行われるが、プリント注文がなければ、そのまま待機するか、この写真プリント装置をOFFするかの選択が行われる(#10)。写真プリント出力作業が行われる場合(#09Yes分岐)、処理すべきプリント注文で使用する印画紙Pがメイン印画紙(第1記録媒体)P1かそれ以外のサブ印画紙(第2記録媒体)P2であるかがチェックされる(#11)。メイン印画紙P1が使用される場合(#11Yes分岐)、LUT42aの使用テーブルをメイン印画紙用の出力階調値−濃度関係をテーブル化したテーブルに切り換える(#12)。続いて、画像データ取得部2から転送されてきた撮影画像データを画像処理部41で処理した後、階調補正部42でLUT42aを用いた階調補正を行い、プリントデータ生成部43で変換されたプリントデータに基づいて印画紙Pに撮影画像を形成していくプリント処理が行われる(#13)。1つのプリント注文によるプリント処理が完了すると、ステップ#9に戻る。
メイン印画紙P1以外のサブ印画紙P2が使用される場合(#11No分岐)、ステップ#07で記憶されている参照補正シフト量:δ11を読み出し、この参照補正シフト量:δ11からこれから使用するサブ印画紙P2の出力階調値−濃度関係を補正するための簡易補正シフト量:γを算定する(#14)。ここでは、簡易補正シフト量:γを算定するために、γ=α・δ11が用いられるが、αはこれから使用するサブ印画紙P2のために予め設定されている調整係数である。さらに、簡易補正シフト量:γを用いて、このサブ印画紙P2のための基準センシメトリー曲線をシフトさせて、出力階調値−濃度関係の補正を行い、このサブ印画紙用のLUT42aを修正する(#15)。続いて、LUT42aの使用テーブルを今修正された使用印画紙(サブ印画紙)用の出力階調値−濃度関係をテーブル化したテーブルに切り換え(#12)、サブ印画紙P2に撮影画像を形成していくプリント処理が行われ(#18)、このプリント注文によるプリント処理が完了すると、ステップ#9に戻る。
上述した実施の形態では、サブ印画紙P2のための出力階調値−濃度関係の補正、つまり基準センシメトリー曲線の補正(シフト)は、メイン印画紙P1に対するセットアップ作業において求められた補正シフト量に基づいて算定された簡易補正シフト量を用いて行われていたが、メイン印画紙P1に対するセットアップ作業において求められた補正シフト量が所定量を上回った場合、簡易的な補正では対処できない環境条件等の変動があると見なして、メイン印画紙P1以外のサブ印画紙P2に対してもセットアップ作業を行って、測定濃度値と出力階調値から得られる補正シフト量で出力階調値−濃度関係の補正を行うことが望ましい。
さらに、実際にテストチャートを出力してのセットアップ作業を行う印画紙の種類を固定するのではなく、使用している複数の印画紙のうちから順番に指定する交代制(ローテンション)としてもよい。
また、プリントステーション1Bは、印画紙Pに対し、露光ヘッド12で撮影画像の露光を行い、この露光後の印画紙Pを複数の現像処理する、いわゆる銀塩写真プリント方式を採用していたが、もちろん、本発明による出力階調値−濃度関係の補正技術を用いているプリントステーション1Bは、このような方式に限定されるわけではなく、主走査方向に蛍光素子やLED素子などの発光素子を並べたタイプの露光ヘッドを採用した感光方式のものや、更にはフィルムや紙にインクを吐出して画像を形成するインクジェットプリント方式や感熱転写シートを用いた熱転写方式など、種々の写真プリント方式を採用可能である。
本発明による出力階調値−濃度関係の補正原理を説明する模式図 本発明による出力階調値−濃度関係の補正原理を説明する模式図 本発明による出力階調値−濃度関係の補正原理を説明する模式図 本発明による出力階調値−濃度関係技術の原理を採用した写真プリント装置の外観図 図1による写真プリント装置のプリントステーションを示す模式図 テストチャートが投入される測色計の斜視図 写真プリント装置に組み込まれたパソコンに構築される本発明に関係する主な機能を示す機能ブロック図 疑似濃度値を用いた階調補正方法の手順を示すフローチャート 出力階調値−濃度関係の補正方法の手順を示す模式図
符号の説明
19 測色計
40 テストチャートデータ格納部
41 画像処理部
42 階調補正部
42a LUT
43 プリントデータ生成部
44 階調補正調整部
45 簡易調整部
46 印画紙種別認識部

Claims (6)

  1. 出力階調値と、この出力階調値に基づいて記録媒体に形成された画像の測定濃度値との関係を定義した出力階調値−濃度関係を用いて画像データを変換してプリントデータを生成する画像プリンタのための出力階調値−濃度関係補正方法において、
    第1の記録媒体に形成された複数の濃度パッチを有するテストチャートに対する濃度測定を通じて得られた測定濃度値と出力階調値とから前記出力階調値−濃度関係の補正量を求めるステップと、
    前記第1の記録媒体のため求められた前記出力階調値−濃度関係の補正量に基づいて前記第1の記録媒体とは異なる画像記録特性を持つ第2の記録媒体のための前記出力階調値−濃度関係の簡易補正量を算定するステップと、
    が含まれている出力階調値−濃度関係補正方法。
  2. 前記テストチャートの濃度パッチには白領域パッチと黒領域パッチと中間領域パッチが含まれており、前記中間領域パッチに関して求められた前記第1の記録媒体のための補正量に基づいて前記第2の記録媒体のための簡易補正量が算定されることを特徴とする請求項1に記載の出力階調値−濃度関係補正方法。
  3. 前記補正量は出力階調値−濃度関係のシフト量であり、前記中間領域パッチに関する前記第1の記録媒体のための補正量が白領域から黒領域までの全ての領域範囲における前記簡易補正量として算定されることを特徴とする請求項2に記載の出力階調値−濃度関係補正方法。
  4. 前記補正量は出力階調値−濃度関係のシフト量であり、前記中間領域パッチに関する前記第1の記録媒体のための補正量をパラメータとする第1関数によって黒領域における簡易補正量が算定され、前記第1の記録媒体のための補正量をパラメータとする第2関数によって中間領域における簡易補正量が算定され、前記第1の記録媒体のための補正量をパラメータとする第3関数によって白領域における簡易補正量が算定されることを特徴とする請求項2に記載の出力階調値−濃度関係補正方法。
  5. 前記補正量は出力階調値−濃度関係のシフト量であり、前記テストチャートを構成する全ての濃度パッチに関して求められた前記第1の記録媒体のための補正量に基づいて決定された値を前記第2の記録媒体のための簡易補正量とすることを特徴とする請求項1に記載の出力階調値−濃度関係補正方法。
  6. 出力階調値と、この出力階調値に基づいて記録媒体に形成された画像の測定濃度値との関係を定義した出力階調値−濃度関係を用いて画像データを変換してプリントデータを生成する画像プリンタのための出力階調値−濃度関係補正モジュールにおいて、
    第1の記録媒体に形成された複数の濃度パッチを有するテストチャートに対する濃度測定を通じて得られた測定濃度値と出力階調値とから前記出力階調値−濃度関係の補正量を求める階調補正調整部と、
    前記第1の記録媒体のため求められた前記出力階調値−濃度関係の補正量に基づいて前記第1の記録媒体とは異なる画像記録特性を持つ第2の記録媒体のための前記出力階調値−濃度関係の簡易補正量を算定する簡易調整部と、
    が備えられている出力階調値−濃度関係補正モジュール。
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