JP2005072850A - 三次元lutの調整方法及び三次元lutを備えた色変換システム - Google Patents

三次元lutの調整方法及び三次元lutを備えた色変換システム Download PDF

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Abstract

【課題】入力されたカラー画像データから出力部に適応した出力用カラー画像データへの変換を規定する三次元LUTの調整に必要であった時間と労力を軽減するための技術を提供する。
【解決手段】三次元LUT34を備えた色変換システムは、無彩色軸上から選択された目標濃度とその出力濃度から三次元LUTの無彩色軸のための一次元LUTを作成する一次元LUT作成部41と、三次元LUTの格子点の無彩色軸からの離散度を表す色彩距離を求める色彩距離演算部42と、一次元LUTに基づく前記無彩色軸の補正係数を三次元LUTに適用する際の重み係数を色彩距離に応じて決定する重み係数決定部43と、この決定された重み係数と補正係数を用いて三次元LUTを調整するLUT調整部44とを備えている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、入力されたカラー画像データから出力部に適応した出力用カラー画像データへの変換を規定する三次元LUTを調整するための技術、及びそのような技術を用いた色変換システムに関する。
カラー画像を扱う画像入出力デバイスは、それぞれ固有の色再現空間が有しており、一般に、加法混色により色再現を行うディスプレイやスキャナの色再現空間は、減法混色により色再現を行うプリンタ等に比べて広くなっている。例えば、無彩色領域から有彩色領域へ到る色空間はそれぞれのデバイスで異なった非線形な特性を示しており、よほど精度のよいデバイスでない限り線形な変化を示すことはほとんど不可能である。従って、それぞれ異なる色再現空間を有するデバイス間における色再現が見た目に同じとなるように、従来から、それぞれ異なる色再現空間を有するデバイス間における良好な色再現のための色変換技術が各種提案されている。
これらのデバイスの色補正方法として、例えば、R・G・B(又はC・M・Yなど)基本色の各色に独立的に作用するトーンカーブのような一次元補正テーブル(以後一次元LUTと呼ぶ)や、R・G・B各色の全ての組み合わせに作用する三次元補正テーブル(以後三次元LUTと呼ぶ)がある。上述した画像入出力デバイスの非線形性から、各基本色のカラーパッチを用いて設定された一次元LUTはR軸、G軸、B軸上の有彩色には正確に作用するものであるがそれらの軸上から同一距離だけ離れた位置となる無彩色領域には正確に作用しなくなる。R・G・B各色の種々の組み合わせからなるカラーパッチを用いて設定された三次元LUT(例えばICC(international Color Consortium)デバイスプロファイルを用いたカラーマッチング技術用いて作成することができる)は上記一次元LUTの問題点を解決するものであるが、R・G・B各色の全ての組み合わせからなるカラーパッチを用いて高い精度を有する三次元LUTを作成することは非常に大きなコストを伴うことから実用的ではないばかりか、入出力デバイスの経時変化に伴って三次元LUTを随時修正していくことを考えると不可能に近い。そのため、適度なカラーパッチを用いて作成された三次元LUTを調整することにより最適な三次元LUTを作り出すことも提案されている。
第1色空間データを第2色空間データに変換する三次元LUTの調整方法の1つとして、第1色空間データから第1調整値を指定するとともにこの第1調整値の色相値を指定し、この色相値に対する色相調整範囲に対応する第1色空間調整範囲を求め、前記第1調整値に対する第2色空間データの第2調整値を指定し、前記第1調整値が前記第2調整値に変換されるように三次元LUTを調整し、かつ、前記第1色空間調整範囲の前記第1色空間データを前記第1調整値から前記第2調整値への補正量に準じた前記第2色空間データに変換すべく前記三次元LUTを調整する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この場合、第1色空間データから求めた色相値に対して色相調整範囲を設定して三次元LUTの調整を行うため、彩度によらない所望の色相範囲内のデータが調整されるが、調整値の指定などこの調整作業には高い熟練度が必要であり、かつ修正するオペレータによって異なった修正内容となる可能性が高い。
また、グレーネガチャートから得られるデータを用いて、カラーネガフィルムの光学濃度とそのカラーネガフィルムの画像をネガスキャナが読み込んだときに生成される画像データの値との対応関係を表す濃度変換曲線を作成し、カラーネガチャートから得られるデータを用いて、濃度値を側色値に線形変換する変換マトリックス(カラーネガフィルムを露光する光の色とその光で露光されたカラーネガフィルムの光学濃度との対応関係を表すマトリックス)を作成し、さらにスキャナの色表現領域の全体に渡る一連の画像データR,G,Bに対応する一連の濃度値を、濃度変換カーブを使って算出するとともにその一連の濃度値に対応する一連の測色値を変換マトリクスを使って算出して、それら一連の画像データR,G,Bと一連の測色値L,a,bとの組み合わせからなる三次元LUTを作成する技術がある(例えば、特許文献2参照。)。濃度値を側色値に変換する際線形変換を用いているので、簡単ではあるが精度において問題が生じうる。また、このような三次元LUTを調整する際には、グレーネガチャートとカラーネガフィルムから得られるデータが必要であり、それに基づいて濃度変換曲線及び変換マトリックスを作成しなければならない。
特開2003−125221 号公報(段落番号0023〜0035、図4)
特開2003−69849 号公報(段落番号0057〜0060、図5)
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、入力されたカラー画像データから出力部に適応した出力用カラー画像データへの変換を規定する三次元LUTの調整に必要であった時間と労力を軽減するための技術とその技術を利用した色変換システムの提供にある。
上記課題を解決するため、入力されたカラー画像データから出力部に適応した出力用カラー画像データへの変換を規定する三次元LUTを調整するための、本発明による方法では、無彩色軸上から選択された目標濃度とその出力濃度から前記三次元LUTの無彩色軸のための一次元LUTを作成し、前記一次元LUTに基づく前記無彩色軸の補正係数を前記三次元LUTに、特にはその有彩色空間に適用する際の重み係数を前記三次元LUTの格子点の前記無彩色軸からの離散度を表す色彩距離に応じて決定し、この決定された重み係数と前記補正係数を用いて前記三次元LUTを調整する。
この方法では、まず、無彩色軸の補正量を決める一次元LUTを作成する。この作成は種々の方法で可能であるが、例えば、白レベルから黒レベルまでの全階調から予め目標となる濃度を決めておき、出力デバイスにおいて先の目標濃度を入力した際に得られた出力濃度との差分から作成することができる。次に、作成された一次元LUTにおける補正量、つまり三次元LUTにおける無彩色軸上の補正量を三次元LUTの有彩色空間に反映させるが、その際有彩色空間の各格子点が前記無彩色軸から離散していくほどその格子点に反映させる補正量が漸減するように設定する。ここでは、この補正量の反映する割合を重み係数で表現しており、無彩色軸からの離散した有彩色空間の格子点ほど小さな重み係数が与えられる。つまり、この三次元LUT調整方法では、無彩色軸から選択されたカラーパッチのみを用いて三次元LUTが調整され、特に無彩色領域及びその周辺有彩色領域が簡単に調整されるので、グレーバランス等無彩色領域の色再現性が特に重要となる写真プリントの分野において大きな利点をもつ。
色空間における明度と彩度の関係から、ここでは三次元LUTにおける各格子点の無彩色軸からの離散度は色彩距離と名付けられており、その値は無彩色軸上では「0」となり、重み係数は「1」となる。色彩距離が大きくなるにつれ、重み係数は小さくなるか、少なくとも一定となる。色彩距離は、具体的には、L*a*b*系における彩度を利用してもよいし、R・G・B系におけるR・G・Bの各値からこの3つの値の合計を3で割って得られる三基本色の平均値を差し引いた絶対値の合計としてもよい。三次元LUTがR・G・B系で構成されている場合には、後者が便利である。
重み係数は、この色彩距離をパラメータとした関数で求めるとよいが、その関数としてはその値が漸減するn次関数、指数関数、さらには階段状関数でもよく、いずれにしてもテーブル化しておくと好都合である。
また、本発明は、上述した三次元LUT調整方法をコンピュータに実行させるプログラムやそのプログラムを記録した媒体も権利の対象とするものである。
本発明では、さらに、上述した三次元LUT調整方法を採用した色変換システムも権利の対象としており、その色変換システムは、無彩色軸上から選択された目標濃度とその出力濃度から三次元LUTの無彩色軸のための一次元LUTを作成する一次元LUT作成部と、前記三次元LUTの格子点の前記無彩色軸からの離散度を表す色彩距離を求める色彩距離演算部と、前記一次元LUTに基づく前記無彩色軸の補正係数を前記三次元LUTに、特にはその有彩色空間に適用する際の重み係数を前記色彩距離に応じて決定する重み係数決定部と、この決定された重み係数と前記補正係数を用いて前記三次元LUTを調整するLUT調整部とを備えている。当然ながら、この色変換システムも上述した三次元LUT調整方法での作用効果が得られる。
本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるだろう。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は本発明による三次元LUT調整技術を組み込んだ写真プリント装置を示す外観図であり、この写真プリント装置は、この写真プリント装置は、印画紙Pに対して露光処理と現像処理とを行う写真プリンタとしてのプリントステーション1Bと、現像済み写真フィルム2aやデジタルカメラ用メモリカード2bなどの画像入力機器から取り込んだ撮影画像データを処理してプリントステーション1Bで使用されるプリントデータの生成・転送などを行う操作ステーション1Aとから構成されている。
この写真プリント装置はデジタルミニラボとも称せられるものであり、図2からよく理解できるように、プリントステーション1Bは2つの印画紙マガジン11に納めたロール状の印画紙Pを引き出してシートカッター12でプリントサイズに切断すると共に、このように切断された印画紙Pに対し、バックプリント部13で色補正情報やコマ番号などのプリント処理情報を印画紙Pの裏面に印字するとともに、プリント露光部14で印画紙Pの表面に撮影画像の露光を行い、この露光後の印画紙Pを複数の現像処理槽を有した処理槽ユニット15に送り込んで現像処理する。乾燥の後に装置上部の横送りコンベア16からソータ17に送られた印画紙P、つまり写真プリントPは、このソータ17の複数のトレイにオーダ単位で仕分けられた状態で集積される(図1参照)。なお、後で説明される三次元LUT調整において用いられる無彩色(黒〜グレー〜白)のカラーパッチを有する無彩色カラーチャートCCも写真プリントPと同様に適切にカットされた印画紙Pにプリント露光部14で無彩色カラーチャートデータ(R・G・B値が同値であるデータ)に基づいて露光された後処理槽ユニット15で現像処理されることで横送りコンベア16に出力される。
上述した印画紙Pに対する各種処理に合わせた搬送速度で印画紙Pを搬送するために印画紙搬送機構18が敷設されている。印画紙搬送機構18は、印画紙搬送方向に関してプリント露光部14の前後に配置されたチャッカー式印画紙搬送ユニット18aを含む複数の挟持搬送ローラ対から構成されている。
プリント露光部14には、副走査方向に搬送される印画紙Pに対して、主走査方向に沿って操作ステーション1Aからのプリントデータに基づいてR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色のレーザ光線の照射を行うライン露光ヘッドが設けられている。処理槽ユニット15は、発色現像処理液を貯留する発色現像槽15aと、漂白定着処理液を貯留する漂白定着槽15bと、安定処理液を貯留する安定槽15cを備えている。
前記操作ステーション1Aのデスク状コンソールの上部位置には、写真フィルム2aの撮影画像コマから撮影画像データを取得するフィルムスキャナ20が配置されており、デジタルカメラ等に装着される画像記録媒体2bとして用いられている各種半導体メモリやCD−Rなどから撮影画像データを取得するメディアリーダ21は、この写真プリント装置のコントローラ3として機能する汎用パソコンに組み込まれている。この汎用パソコンには、さらに各種情報を表示するモニタ23、各種設定や調整を行う際に用いる操作入力部として利用されるキーボード24やマウス25、さらにカラーチャートCCなどのテストプリントに形成された各カラーパッチの各色濃度を読み取る濃度計26も接続されている。
コントローラ3は、CPUを中核部材として、入力されたデータに対して種々の処理を行うための機能部がハードウエア又はソフトウエア或いはその両方で実装されているが、本発明に特に関係する機能部として、図3に示されているように、画像入力機器としてのフィルムスキャナ20やメディアリーダ21などから転送されてきた撮影画像データを各種処理のために一時的に格納するワーキングメモリ30、各種操作画面を生成する操作画面生成部31、操作画面を構成する各種画像データやその他の表示アイテムの画像データをビデオメモリに取り込むとともにこのビデオメモリに展開されたイメージをビデオコントローラによってビデオ信号に変換してモニタ23に送るビデオ制御部32、ワーキングメモリ30に展開されている画像データに対して色調補正やフィルタリング(ぼかしやシャープネスなど)やトリミングなどの各種画像処理を施す画像処理部33、色再現性を保証するために三次元LUT34を用いて画像データをプリント露光部に適応した出力用カラー画像データに変換する色変換部35、前記三次元LUT34の内容を調整管理する三次元LUT調整手段40、最終的に得られたプリント用画像データをプリント枚数等の付随データとともにプリントステーション1Bのプリント露光部14に転送して写真プリントPの作製を管理するプリント管理部36が挙げられる。
三次元LUT調整手段40は、図4からよく理解できるように、無彩色軸上から選択された濃度(目標濃度)をもつ複数のカラーパッチからなるカラーチャートデータとこのカラーチャートデータを用いてプリント露光部14から出力されたカラーチャートCCにおける各カラーパッチの濃度計26による測定濃度(出力濃度)から三次元LUT34の無彩色軸のための一次元LUTを作成する一次元LUT作成部41と、三次元LUT34の格子点の無彩色軸からの離散度を表す色彩距離を求める色彩距離演算部42と、作成された一次元LUTに基づく無彩色軸の補正係数を三次元LUT34の有彩色空間に適用する際の重み係数を色彩距離に応じて決定する重み係数決定部43と、この決定された重み係数と補正係数を用いて三次元LUTを調整するLUT調整部44とを備えている。
次に三次元LUT調整手段40による三次元LUT34の調整つまり色変換定義(カラープロファイル)の修正の手順を図4と図5を用いて説明する。
なお、ここで取り扱っている三次元LUT34は、入力されたカラー画像データから出力部(ここではプリント露光部14)に適応した出力用カラー画像データへの変換を規定する色変換定義のことであり、図6に三次元LUT34が定義している色空間が模式的に示されている。なお、この写真プリント装置で使用されている画像出力部としてのプリント露光部14がR、G、Bの3原色のレーザ光線を印画紙Pに照射するタイプなので、入力画像データも出力画像データもR、G、B画像データとなっている。この色空間は、R軸(赤チャンネル)とG軸(緑チャンネル)とB軸(青チャンネル)を座標軸とする三次元体で表されているとともに格子分割されており、24ビットカラー入力画像データ(R・G・Bデータ)で特定される各格子点には同様の24ビットカラー出力画像データ(R・G・Bデータ)が割り当てられており、その他の点での色変換は一般的にはよく知られた補間法による。原点であるP(0,0,0)は「黒」を示し、P(255,255,255)は「白」を示すとする。「黒」と「白」を結ぶ線は、いわゆる無彩色軸を表し、この無彩色軸上の画素点をP(Dr,Dg,Db)とすると、Dr=Dg=Dbとなっている。ここで、Drは赤チャンネルの濃度値、Dgは緑チャンネルの濃度値、Dbは青チャンネルの濃度値である。
三次元LUT34の調整にあたっては、まず、無彩色軸上から選択された目標濃度を持ったカラーチャートデータを用いてカラーチャートCCをプリント出力する(#01)。出力されたカラーチャートCCに形成されているカラーパッチの濃度を出力濃度として濃度計26を用いて測定する(#02)。目標濃度とその出力濃度とから無彩色軸補正用一次元LUTを作成する(#03)。図7に、この無彩色軸補正用一次元LUTをグラフ化したものが示されている。R・G・Bチャンネル毎に作成されたこのグラフに基づいて入力画像データを出力画像データに変換し、この出力画像データに基づいてプリントを作成すると、少なくとも画像の無彩色領域は正しく色再現される。この無彩色軸補正用一次元LUTは無彩色軸上から選択されたカラーパッチに基づいて作成されているので、これをそのまま三次元LUT34の有彩色空間に適用しても良好な色再現が得られない。無彩色軸周辺の有彩色空間に対してはかなり有効であっても、無彩色軸から大きく離散した有彩色空間ではあまり有効ではない。このような事実と、特に写真プリントでは、高い彩度をもつ色より低い彩度を持つ色の再現性が重要であるという点から、無彩色軸からの離散度に応じて無彩色軸補正用一次元LUTによる調整を変化させることが重要である。この離散度を色彩距離と呼び、この色彩距離に基づいて無彩色軸補正用一次元LUTが三次元LUT34に及ぼす作用度合いを変化させるが、その作用度合いとしての補正用重み係数は重み係数決定部43で次のように求められる(#04)。
まず、三次元LUT34で定義されている各格子点の画素の色彩距離を色彩距離演算部42によって求める。色彩距離を求めるやり方は色々考えられるが、ここでは最も簡単なものとして、画素が有するR・G・Bの各値からこの3つの値の合計を3で割って得られる三基本色の平均値を差し引いた絶対値の合計を採用する。図8で図解しているが、例えば、画素:P(50,50,50)なら無彩色軸に乗っているのでその色彩距離は0となり、画素:P(60,50,40)なら上記計算に基づいてその色彩距離は20となる。
上述したように、無彩色軸補正用一次元LUTが三次元LUT34に及ぼす作用度合いは色彩距離に基づいて決定されるので、補正用重み係数は色彩距離をパラメータとする関数で求められ、このことは次の式、
補正用重み係数=F(色彩距離)
で表される。ここで、色彩距離が0において補正用重み係数は1(これは無彩色軸上の画素では無彩色軸補正用一次元LUTの値がそのまま三次元LUT34に利用されることを意味する)となり、色彩距離が大きくなると補正用重み係数は0に近づくが、最大色彩距離ないしはその付近では補正用重み係数は0となる(これは無彩色軸から大きく離散した有彩色空間の画素では無彩色軸補正用一次元LUTの値が考慮されず、この調整においてその領域の三次元LUT34は変化しないことを意味する)。なお、この関数Fは実験的に求めるのが最適であるが、写真プリントにおいては負のExp関数が好ましく、その係数は実験的に求めるとよい。
補正用重み係数が決定される、LUT調整部44は、その補正用重み係数と無彩色軸補正用一次元LUTを用いて三次元LUT34を調整する(#05)。つまり、有彩色空間の画素Pcolorとこれに対応する無彩色軸上の画素Pgrayとの間の色彩距離がsdとすると、その補正用重み係数:Wは、W=F(sd)で求められているが、仮にW=0.4と決定されていたとすると、この調整作業において得られた無彩色軸補正用一次元LUTに規定された画素Pgrayに対する補正係数(三次元LUT34における画素Pgrayに対する調整度)が画素Pcolorに及ぼす影響度が0.4(40%)と見なされので、三次元LUT34の格子点に定義されている画素Pcolorに対する調整は、画素Pgrayに対する調整度の40%で行われることになる。
上述した実施の形態では三次元LUT調整手段40は、LUT調整部44によって直接三次元LUT34を調整する構成を採用していたが、これに代え、図9に示されているように、色変換部35によって参照される調整マトリックス45を設け、LUT調整部44は一次元LUT作成部41による一次元LUTで定義された補正係数と色彩距離を用いて求められた三次元LUT34を調整する調整値を調整テーブル45に設定し、間接的に三次元LUT34を調整する構成を採用してもよい。つまり、色変換部35は、三次元LUT34と調整テーブル45の両者を用いて入力カラー画像データからプリント露光部14に適応した出力用カラー画像データへの変換を行うのである。
本発明は、入力されたカラー画像データから出力部に適応した出力用カラー画像データへの変換を規定する三次元LUTを備えることにより、カラー写真プリントやカラー印刷やハードコピーにおける色再現を実現しようとするカラー画像処理分野に適用可能である。
本発明の三次元LUT調整技術を採用した写真プリント装置の外観図 写真プリント装置の機能説明図 写真プリント装置のためのコントローラの機能ブロック図 三次元LUT調整を説明する機能ブロック図 三次元LUT調整のフローチャート 三次元LUTが定義される色空間を説明するの模式図 無彩色軸のための一次元LUTを示すグラフ 色彩距離演算のための説明図 別実施形態における三次元LUT調整を説明する機能ブロック図
符号の説明
3コントローラ
14 プリント露光部
26 濃度計
33 画像処理部
34 三次元LUT
35 色変換部
40 三次元LUT調整手段
41 一次元LUT作成部
42 色彩距離演算部
43 重み係数決定部
44 LUT調整部
45 調整テーブル
CC カラーチャート

Claims (5)

  1. 入力されたカラー画像データから出力部に適応した出力用カラー画像データへの変換を規定する三次元LUTを調整するための方法において、
    無彩色軸上から選択された目標濃度とその出力濃度から前記三次元LUTの無彩色軸のための一次元LUTを作成し、前記一次元LUTに基づく前記無彩色軸の補正係数を前記三次元LUTに適用する際の重み係数を前記三次元LUTの格子点の前記無彩色軸からの離散度を表す色彩距離に応じて決定し、この決定された重み係数と前記補正係数を用いて前記三次元LUTを調整することを特徴とする三次元LUT調整方法。
  2. 前記重み係数を少なくとも前記色彩距離が所定値になるまでは前記色彩距離が大きくなるほど小さくなるように決定することを特徴とする請求項1に記載の三次元LUT調整方法。
  3. 前記色彩距離は、各基本色値から三基本色の平均値を差し引いた絶対値の各色の合計であることを特徴とする請求項1又は2に記載の三次元LUT調整方法。
  4. 入力されたカラー画像データから出力部に適応した出力用カラー画像データへの変換を規定する三次元LUTを調整するために、
    無彩色軸上から選択された目標濃度とその出力濃度から前記三次元LUTの無彩色軸のための一次元LUTを作成する機能と、前記一次元LUTに基づく前記無彩色軸の補正係数を前記三次元LUTに適用する際の重み係数を前記三次元LUTの格子点の前記無彩色軸からの離散度を表す色彩距離に応じて決定する機能と、この決定された重み係数と前記補正係数を用いて前記三次元LUTを調整する機能をコンピュータに実行させる三次元LUT調整プログラム。
  5. 入力されたカラー画像データから出力部に適応した出力用カラー画像データへの変換を規定する三次元LUTを備えた色変換システムにおいて、
    無彩色軸上から選択された目標濃度とその出力濃度から前記三次元LUTの無彩色軸のための一次元LUTを作成する一次元LUT作成部と、前記三次元LUTの格子点の前記無彩色軸からの離散度を表す色彩距離を求める色彩距離演算部と、前記一次元LUTに基づく前記無彩色軸の補正係数を前記三次元LUTに適用する際の重み係数を前記色彩距離に応じて決定する重み係数決定部と、この決定された重み係数と前記補正係数を用いて前記三次元LUTを調整するLUT調整部とを備えていることを特徴とする色変換システム。
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