JP4591784B2 - 撮影画像補正用変換テーブル作成方法とこの方法を実施する写真プリント装置 - Google Patents
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Description
用意された多数のサンプル画像から順次選択された元画像とこの元画像からマニュアルによる画像補正を通じて得られたサンプル適正画像とを比較評価して元画像の画素値と適正画像の画素値との対応関係を規定するサンプル変換テーブルを作成する処理を繰り返して、サンプル変換テーブル群を作り出すステップと、
前記選択された元画像毎にその画像中の特性を表す複数の特徴量からなるサンプル特徴量セットを算出する処理を繰り返してサンプル特徴量セット群を作り出すステップと、
前記サンプル特徴量セットを入力層の入力値とするとともに当該サンプル特徴量セットに対応するサンプル変換テーブルを出力層の出力値とするニューラルネットワークを前記サンプル特徴量セット群と前記サンプル変換テーブル群とから順次取り出された前記サンプル特徴量セットと当該サンプル特徴量セットに対応するサンプル変換テーブルとを用いて学習させることにより前記ニューラルネットワークの入出力関係を構築するステップと、
補正すべき入力撮影画像から前記特徴量セットを算出するステップと、
前記特徴量セットを前記構築されたニューラルネットワークの入力層に与えることにより前記補正すべき入力撮影画像に適した変換テーブルを作成するステップとからなる。
からなる撮影画像補正用変換テーブル作成方法。
種々の撮影条件で撮影された撮影画像から適正な写真プリントを出力するための撮影画像補正時に用いられる変換テーブルの作成原理を図1を用いて説明する。まず、種々の撮影条件で撮影された撮影画像、つまり異なる撮影シーン(逆光撮影シーン、ストロボ撮影シーン、雪山撮影シーン、順光撮影シーンなど)での撮影画像をサンプルとして多数用意する。用意されたサンプル撮影画像を元画像としてモニタでの表示やテストプリントを通じてマニュアルで適正な撮影画像となるように画像補正を行う(#01)。次に、元画像と画像補正によって得られた適正画像との画素値を比較評価して、元画像の画素値と適正画像の画素値との対応関係を規定する変換テーブル(画素値変換係数や変換曲線など)を作成する(#02)。ここで、元画像と適正画像との対応関係を各画素の画素値から適正画像の画素値を導く画素値変換係数群とすると、8ビットカラー画像の場合その画素値変換係数群は各色毎に256個の画素値変換係数:βr(0)・・・βr(255);βg(0)・・・βg(255);βb(0)・・・βb(255)を有することになる。なお、元画像の画素値と適正画像の画素値との対応関係は変換曲線(補正曲線):f(x)として考えると最も理解しやすく、扱いも簡単である。一般的に、そのような変換曲線は、例えば4次式で良好に近似することができるので、その場合は、
f(x)=ax^4+bx^3+cx^2+dx+e(xは入力階調(0〜255)、^は累乗を表す)
となる。つまり、元画像の画素値と適正画像の画素値との対応関係(変換テーブル)はたかだか5つの係数:a、b、c、d、eで表すことができる。
α0:画像全体の平均濃度値
α1:画像中央部(図8の(a)参照)の平均濃度値
α2:画像周辺部(図8の(a)参照)の平均濃度値
α3:画像上側部(図8の(b)参照)の平均濃度値
α4:画像下側部(図8の(b)参照)の平均濃度値
α5:画像左側部(図8の(c)参照)の平均濃度値
α6:画像右側部(図8の(c)参照)の平均濃度値
α7:画像全体の最大濃度値
α8:画像中央部(図8の(a)参照)の最大濃度値
α9:画像周辺部(図8の(a)参照)の最大濃度値
α10:画像上側部(図8の(b)参照)の最大濃度値
α11:画像下側部(図8の(b)参照)の最大濃度値
α12:画像左側部(図8の(c)参照)の最大濃度値
α13:画像右側部(図8の(c)参照)の最大濃度値
α14:画像全体の最小濃度値
α15:画像中央部(図8の(a)参照)の最小濃度値
α16:画像周辺部(図8の(a)参照)の最小濃度値
α17:画像上側部(図8の(b)参照)の最小濃度値
α18:画像下側部(図8の(b)参照)の最小濃度値
α19:画像左側部(図8の(c)参照)の最小濃度値
α20:画像右側部(図8の(c)参照)の最小濃度値
α21:上下に隣接する画素の差分値(図8の(d)参照)の平均値
α22:画像全体の濃度標準偏差
α23:R色成分に関する画像全体の最大値
α24:G色成分に関する画像全体の最大値
α25:B色成分に関する画像全体の最大値
α26:R色成分に関する画像全体の最小値
α27:G色成分に関する画像全体の最小値
α28:B色成分に関する画像全体の最小値
α29〜α48:R色成分に関するヒストグラムの階調値軸を20分割した各領域(図9参照)に含まれる階調値の頻度を積算して得られるR積算頻度値
α49〜α68:G色成分に関するヒストグラムの階調値軸を20分割した各領域(図9参照)に含まれる階調値の頻度を積算して得られるG積算頻度値
α69〜α88:B色成分に関するヒストグラムの階調値軸を20分割した各領域(図9参照)に含まれる階調値の頻度を積算して得られるB積算頻度値
上記α0からα28までの特徴量は画像領域に依存する特徴量であり、上記α29からα88までの特徴量は画像領域に依存しない特徴量である。また、α29からα88までの特徴量は、256×384画素の補正処理用撮影画像をそのまま利用して算出するが、α0からα28までの特徴量は、処理の高速化のため、256×384画素の補正処理用撮影画像を32×48のブロックでモザイク処理した後の画像を利用して算出する。なお、濃度値としては、R・G・B色成分の各画素値を足して3で割った値を採用している。
31:画像入力部
36:プリントデータ生成部
60:第1画像補正ユニット
70:第2画像補正ユニット
71:特徴量算出部
72:ニューラルネットワークモジュール
73:変換テーブル設定部
74:画像補正実行部
74a:画像補正用変換テーブル
80:ニューラルネットワークモジュール管理モジュール
Claims (8)
- 用意された多数のサンプル画像から順次選択された元画像とこの元画像からマニュアルによる画像補正を通じて得られたサンプル適正画像とを比較評価して元画像の画素値と適正画像の画素値との対応関係を規定するサンプル変換テーブルを作成する処理を繰り返して、サンプル変換テーブル群を作り出すステップと、
前記選択された元画像毎にその画像中の特性を表す複数の特徴量からなるサンプル特徴量セットを算出する処理を繰り返してサンプル特徴量セット群を作り出すステップと、
前記サンプル特徴量セットを入力層の入力値とするとともに当該サンプル特徴量セットに対応するサンプル変換テーブルを出力層の出力値とするニューラルネットワークを前記サンプル特徴量セット群と前記サンプル変換テーブル群とから順次取り出された前記サンプル特徴量セットと当該サンプル特徴量セットに対応するサンプル変換テーブルとを用いて学習させることにより前記ニューラルネットワークの入出力関係を構築するステップと、
補正すべき入力撮影画像から前記特徴量セットを算出するステップと、
前記特徴量セットを前記構築されたニューラルネットワークの入力層に与えることにより前記補正すべき入力撮影画像に適した変換テーブルを作成するステップと、
からなる撮影画像補正用変換テーブル作成方法。 - 前記変換テーブルは元画像の各画素の画素値から適正画像の画素値を導く画素値変換係数群によって規定されていることを特徴とする請求項1に記載の撮影画像補正用変換テーブル作成方法。
- 前記画素値変換係数群は全画素値範囲から選ばれた代表画素値に対応する画素値変換係数からなることを特徴とする請求項2に記載の撮影画像補正用変換テーブル作成方法。
- 前記変換テーブルは元画像の各画素の画素値から適正画像の画素値を導く近似高次関数を定義する係数によって規定されていることを特徴とする請求項1に記載の撮影画像補正用変換テーブル作成方法。
- 元画像から適正画像に画像補正する際、最低階調値領域と最大階調値領域を拡張するために適正画像の階調度が元画像の階調度より大きく設定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の撮影画像補正用変換テーブル作成方法。
- 前記特徴量セットには撮影画像における画像領域に依存する特徴量と画像領域に依存しない特徴量が含まれていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の撮影画像補正用変換テーブル作成方法。
- 用意された多数のサンプル画像から順次選択された元画像とこの元画像からマニュアルによる画像補正を通じて得られたサンプル適正画像とを比較評価して元画像の画素値と適正画像の画素値との対応関係を規定するサンプル変換テーブルを作成する処理を繰り返して、サンプル変換テーブル群を作り出すステップと、
前記選択された元画像毎にその画像中の特性を表す複数の特徴量からなるサンプル特徴量セットを算出する処理を繰り返してサンプル特徴量セット群を作り出すステップと、
前記サンプル特徴量セットを入力層の入力値とするとともに当該サンプル特徴量セットに対応するサンプル変換テーブルを出力層の出力値とするニューラルネットワークを前記サンプル特徴量セット群と前記サンプル変換テーブル群とから順次取り出された前記サンプル特徴量セットと当該サンプル特徴量セットに対応するサンプル変換テーブルとを用いて学習させることにより前記ニューラルネットワークの入出力関係を構築するステップと、
によって作られる撮影画像補正用変換テーブル作成用ニューラルネットワークモジュール。 - 請求項7によって作られたニューラルネットワークモジュールを搭載した写真プリント装
置であって、
前記補正すべき入力撮影画像を入力する画像入力部と、
前記補正すべき入力撮影画像から前記特徴量セットを算出する特徴量算出部と、
前記補正すべき入力撮影画像に対して画像補正を実行する画像補正実行部と、
前記特徴量算出部によって算出された前記特徴量セットを前記ニューラルネットワークモジュールの入力層に与えることにより出力される出力値に基づいて前記画像補正部によって利用される、前記補正すべき入力撮影画像のための変換テーブルを設定する変換テーブル設定部と、
前記画像補正実行部によって画像補正された撮影画像からプリントデータを生成するプリントデータ生成部と、
前記プリントデータに基づいて写真プリントを出力する写真プリント部と、
を備えた写真プリント装置。
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