JP4645896B2 - 微小ノイズ抑制のための画像処理方法及びプログラム及びこの方法を実施するノイズ抑制モジュール - Google Patents

微小ノイズ抑制のための画像処理方法及びプログラム及びこの方法を実施するノイズ抑制モジュール Download PDF

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Description

本発明は、画像デジタル化によって取得された撮影画像における微小ノイズを平滑化フィルタによって抑制する技術に関する。
一般に写真フィルムにおける粒子(色素)密度は2500dpi程度であり、写真撮影で最もよく用いられている135Fサイズの写真フィルムでの撮影画像面積である36mm×24mmを考慮すると、その撮影画像の画素(粒子)数は3443×2362画素となる。また、最近のデジタルミニラボと呼ばれるデジタル画像プリンタに採用されているフィルムスキャナの解像度は2000dpiを超える性能を有しており、ほぼ写真フィルムの粒子レベルで撮影画像を取り込んでいることになる。これにより、写真フィルムの限界までの画像生成能力を写真プリントとして生かし切ることが可能となってきているが、写真画像としての品質向上のためには撮影画像の輪郭部分にメリハリを与えるいわゆる鮮鋭化(シャープネス)処理やコントラスト強調処理や彩度強調処理などの画像処理を施す必要がある。しかしながら、高品質のフィルムスキャナによって写真フィルムの粒子レベルの解像度でもって取得された撮影画像に対して、そのような画像処理を施すと、撮影画像の輪郭やメリハリだけではなく、写真フィルムの粒子に起因する粒状性までもが強調されることになり、撮影画像の画像特性によっては非常に見苦しい画像となってしまうことが少なくない。このような微小ノイズを低減させるには、各種画像処理に先駆けてぼかし(平滑化)処理といった微小ノイズ抑制処理を行うことになる。色素粒子のサイズは、フィルム感度が高いほど大きくなる特性があるので、フィルム感度に伴う粒子性の違いを吸収するために写真フィルムに付加されているDXコードから得られる感度情報に応じて自動的に微小ノイズ抑制強度が変更されるが、写真フィルムからの読み取り解像度が不明な撮影画像を取り扱う場合やより適正な写真プリントを得る場合にはオペレータが微小ノイズ抑制強度を変更する必要がある。しかしながら適正な微小ノイズ抑制強度を求めるためには試行錯誤が必要であり、そのために時間的ロスやプリントロスが生じてしまう。
例えば、微小ノイズ抑制処理としては、注目領域の画素の平均値をその領域中心の画素の画素値に置き換えるという平滑化フィルタ処理が代表的である。その際、注目領域の大きさ(フィルタサイズ)が小さい場合には十分な微小ノイズ抑制効果が得られず、大きい場合には微小ノイズ抑制効果は高まるとしても撮影画像がぼやけてくる。このため、注目領域の大きさ(フィルタサイズ)を適切に決定することには時間的ロスやプリントロスを引き起こす試行錯誤を伴う。
微小ノイズ抑制処理における上述した問題は、CCDノイズという微小ノイズが含まれることになるデジタルカメラによって取得された撮影画像に対しても当てはまる。
平滑化フィルタ処理におけるフィルタサイズ決定の問題に関して、デジタル画像データに対して、互いにサイズが異なる複数の移動平均フィルタを用いてフィルタ処理を行うことにより、複数のぼかし画像データを生成し、この複数のぼかし画像データの互いに対応する各着目画素に関してぼかし画像データごとに重みを与えて各ぼかし画像データの加重平均値を合成ぼかし画像データとする画像処理方法が知られており、その際ぼかし画像データごとに与えられる各重みは各ぼかし画像データを生成する各移動平均フィルタのサイズとの間で負の相関関係、所定の切片から各移動平均フィルタのサイズのべき乗を減算した関数が成立するように設定されている(例えば、特許文献1参照。)。この従来技術のように、処理対象となる画像データに対してサイズが異なる複数の移動平均フィルタによるぼかし(平滑化)処理を施し、さらにこの処理によって得られた複数の処理済み画像データを重み計算するという画像処理は演算負荷が大きくコスト高を導くことになる。また、種々の画像データに対して重みの設定を適切に行うことは非常に困難である。
特開2004−133551号公報(段落番号0016−0024、図1)
上記実状に鑑み、本発明の課題は、画像デジタル化によって取得された撮影画像における粒状ノイズやCCDノイズといった微小ノイズを平滑化フィルタによって抑制する際に、適正なフィルタサイズを簡単に決定する画像処理技術を提供することである。
上記課題を解決するための本発明による微小ノイズ抑制のための画像処理方法は、画像デジタル化によって取得された撮影画像から評価対象領域を設定するステップと、前記評価対象領域に対して異なるサイズのサブマトリックスを用いて複数のモザイク処理を行うステップと、前記複数のモザイク処理の結果から前記微小ノイズの抑制に適した適合モザイク処理を選定するステップと、前記選定された適合モザイク処理で用いられたサブマトリックスのサイズを前記平滑化フィルタのフィルタサイズとするステップとからなる。
この画像処理方法では、平滑化フィルタによる微小ノイズの抑制処理に先立って、撮影画像上で設定された評価対象領域に対してモザイク処理を互いに異なるサイズのサブマトリックスを用いて実行していき、得られた複数のモザイク処理結果から微小ノイズの抑制に適したサイズのサブマトリックスを用いたモザイク処理を見つけ出す。微小ノイズの抑制に適したサイズのサブマトリックスとは、画素値が突出したノイジーな画素が無くなるようなモザイク処理後画像を生成するものである。そのような処理結果を生成するサブマトリックスサイズの最小のものを平滑化フィルタのフィルタサイズとすることにより、撮影画像のぼけを最小限に抑えるとともに微小ノイズ抑制効果も十分に得られる平滑化処理が実現する。
上述した微小ノイズの抑制に適したサイズのサブマトリックスを評価すること、つまり適合モザイク処理の選定する簡単な判定条件として、モザイク処理後の前記評価対象領域に含まれる画素値のバラツキ度が所定値を下回ることが提案される。つまり、特定サイズのサブマトリックスを用いてモザイク処理された画像領域において、画素値のバラツキ度が所定値を下回った場合、そのサイズのモザイク画像が少ないぼけと微小ノイズ抑制を両立させているとみなして、この特定サイズを平滑化フィルタのフィルタサイズとして用いるのである。ここで使用されるバラツキ度の所定値は数多くの撮影画像に対する実験とその実験結果の統計学的考察から得ることができる。なお、モザイク処理後の前記評価対象領域に含まれる画素値のバラツキ度が所定値を下回らなかった場合は最小のバラツキ度を示したモザイク処理に用いられたサブマトリックスのサイズを平滑化フィルタのフィルタサイズとして用いるとよい。
前記評価対象領域に含まれる画素値のバラツキ度を算定する具体的なアルゴリズムとして、注目画素とこの注目画素の周辺に位置する周辺画素との間の平均差分値を求める差分演算法が提案される。例えば、注目画素を中心とする3×3の領域をモザイク処理後の画像領域に割り当てながら、注目画素とその8つの周辺画素の画素値の差の絶対値を積算して8で割った差分値を順次求め、その平均差分値を評価対象領域に含まれる画素値のバラツキ度とする。そして、この平均差分値(バラツキ度)が1〜2となるようなモザイク処理に用いられたサブマトリックスのサイズが平滑化フィルタのフィルタサイズとして用いると良質な撮影画像が得られることが実験的に確かめられている。
上述した平均差分値(バラツキ度)のような指標値は、微小ノイズ以外に評価対象領域に含まれている輪郭部によって大きな影響を受ける。このため、本発明による手法は撮影画像における濃度バラツキが少ない平坦な領域を評価対象領域として設定することが好ましい。このような平坦な領域は視覚によっても確認できるのでオペレータにより選択することも可能であるが、判定の安定を考慮するならば、撮影画像から自動的に平坦な評価対象領域を選択することがより好都合である。
処理対象となる撮影画像がカラー画像でありR・G・BないしはC・Y・Mといった三原色の各色画像データから構成されている場合、より高品質な平滑化処理を目指すためには適合モザイク処理の選定は各色毎に行うことが好ましい。但し、選定された適合モザイク処理に基づく平滑化フィルタのフィルタサイズの決定は、各色毎行うことに代えて、3色の内で最大のフィルタサイズで共通化させてもよい。また、処理速度を重要視する場合は、R・G・B画像データから輝度データを生成し、この輝度データに対するモザイク処理から適合モザイク処理の選定に基づく平滑化フィルタのフィルタサイズの決定を行ってもよい。
本発明では、上述した微小ノイズ抑制のための画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムやそのプログラムを記録した媒体も権利の対象とするものである。
さらに、本発明では、上述した微小ノイズ抑制のための画像処理方法を実施する微小ノイズ抑制モジュールも権利の対象としており、そのような微小ノイズ抑制モジュールは、画像デジタル化によって取得された撮影画像から評価対象領域を設定する評価対象領域設定部と、前記評価対象領域に対して異なるサイズのサブマトリックスを用いて複数のモザイク処理を行うモザイク処理部と、前記複数のモザイク処理の結果から前記微小ノイズの抑制に適した適合モザイク処理を選定する適合モザイク処理選定部と、前記選定された適合モザイク処理で用いられたサブマトリックスのサイズを前記平滑化フィルタのフィルタサイズとするフィルタサイズ決定部とから構成されている。当然ながら、このような粒状抑制処理モジュールも上述した画像処理方法で述べたすべての作用効果を得ることができ、さらに上述した好適な実施形態を組み込むことも可能である。
本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるだろう。
デジタルデータ化されメモリに展開された撮影画像データ(以下単に撮影画像と略称する)に対して平滑化処理を行う際の平滑化フィルタの適正サイズを同じ撮影画像に対するモザイク処理によって得られる情報に基づいて決定する、本発明による画像処理技術の基本原理が図1に模式化されて示されている。まず、平滑化フィルタの適正サイズを決定するために適した情報をモザイク処理によって得るためには、つまり微小ノイズだけが主に目立つ領域を入力された撮影画像から選ぶことが重要であるが、そのような目的に合った領域を評価対象領域として設定する(#01)。微小ノイズだけが主に目立つ領域とは一般的には空や外壁などの平坦な画像である。設定された評価対象領域に対して異なるサイズのサブマトリックスを用いて複数のモザイク処理が施される(#02)。ここでいうモザイク処理とは、評価対象領域をサブマトリックスと呼ばれる矩形の小領域(複数の画素からなる)に区分けし、各サブマトリックスに含まれる画素を一定の規則に従って同一の画素値に置き換える処理であり、置き換える画素値としてはサブマトリックス内の画素の平均値やサブマトリックス内の特定位置の画素の画素値を用いる。用いるサブマトリックスのサイズによってモザイク処理後の画像は変化することになる。この画像処理では小さなサイズから順次大きいサイズのサブマトリックスを用いてモザイク処理を行い、後で詳しく説明するところの微小のノイズの抑制に適したモザイク処理が得られまで続行する方法か、あるいは所定のサイズまでのサブマトリックスを用いた複数のモザイク処理を一気に行って、その後微小のノイズの抑制に適したモザイク処理を決定する方法を採用することができる。
微小のノイズの抑制に適したモザイク処理が実施されたかどうかを評価するため、モザイク処理後の評価対象領域の画素値バラツキ度が一定値以下であるという判定条件を採用することができる。画素値バラツキ度は種々の統計的な手法を用いることができるが、ここでは注目画素とこの注目画素の周辺に位置する周辺画素との間の平均差分値を取り上げる。この平均差分値は図2に示すような一種の空間フィルタ(ここでは3×3)を用いて算定することができ、注目画素P0とその周囲の8個の周辺画素P1〜P8を用いた近傍処理であり、その演算値は、
Q=(|P0−P1|+|P0−P2|・・・|P0−P8|)/8
となるが、結果に実質的に差がないことと演算を簡単にするため、下半分又は上半分の近傍処理だけに省略し、
Q=(|P0−P5|+|P0−P6|・・・|P0−P8|)/4
としてもよい。
このような近傍処理をモザイク処理後の評価対象領域を走査しながら演算値を積和し、最終的にその走査回数:Kで割ったものが平均差分値となる。
平均差分値:Qave=(Q1+Q2+・・・+Qk)/K
この平均差分値を各モザイク処理後の評価対象領域毎に求めておく(#03)。
あるサイズ(N×N)のサブマトリックスを用いてモザイク処理された評価対象領域の平均差分値が所定値を下回った場合、そのモザイク処理が微小のノイズの抑制に適した適合モザイク処理とし(#04)、そのサブマトリックスのサイズ(N×N)を平滑化フィルタのフィルタサイズ(N×N)とする(#05)。なお所定の数のモザイク処理にもかかわらず所定値を下回る平均差分値が得られなかった場合は最小の平均差分値を示したモザイク処理に用いられたサブマトリックスのサイズが平滑化フィルタのフィルタサイズとして用いられることになる。
ここで、元画像に対して種々のサブマトリックスサイズでモザイク処理した結果画像と、その結果画像の平均差分値の一例を紹介する。図3には元画像と2×2(N=2)から11×11(N=11)のサイズのサブマトリックスサイズでモザイク処理した結果画像が、図4にはさらに60×60を超えるサイズまでのモザイク処理を通じて得られたサブマトリックスサイズ(縦軸)とその結果画像から算定された平均差分値の関係を示すグラフが示されている。図4のグラフは、R・G・B及び輝度値D毎に算定された平均差分値に基づいたものである。このグラフにおいて、微小のノイズの抑制に適した適合モザイク処理の判定条件として平均差分値の閾値を1とするならば、B(青)におけるサブマトリックスサイズNは11となり、G(緑)におけるサブマトリックスサイズNは4となる。R(赤)に関しては、閾値を下回る平均差分値は存在しないので、その最小値を選択することにすると、サブマトリックスサイズNは12となる。輝度(D)データを用いた場合そのサブマトリックスサイズNは3となっている。R・G・Bデータを用いる場合各色で適合モザイク処理とみなされるサブマトリックスサイズが異なるので、その最大のもの選択し、そのサイズを平滑化フィルタのフィルタサイズとするとよい。図3において、N=10程度で極端に突出した画素が見られないことから、この程度のサイズの平滑化フィルタをかけることで微小ノイズが抑制されることが期待できる。言い換えると、これ以上のサイズの平滑化フィルタをかけても、微小のノイズの抑制は同じで画像ぼけという不都合だけが増加することになる。
次に、上述した手法で平滑化フィルタのフィルタサイズを決定して微小ノイズを抑制する画像処理技術を採用した微小ノイズ抑制モジュールを搭載した写真プリント装置を説明する。図5はその写真プリント装置を示す外観図であり、この写真プリント装置は、印画紙Pに対して露光処理と現像処理とを行う写真プリンタとしてのプリントステーション1Bと、現像済み写真フィルム2aやデジタルカメラ用メモリカード2bなどの画像入力メディアから取り込んだ撮影画像を処理してプリントステーション1Bで使用されるプリントデータの生成・転送などを行う操作ステーション1Aとから構成されている。
この写真プリント装置はデジタルミニラボとも称せられるものであり、図6からよく理解できるように、プリントステーション1Bは2つの印画紙マガジン11に納めたロール状の印画紙Pを引き出してシートカッター12でプリントサイズに切断すると共に、このように切断された印画紙Pに対し、バックプリント部13で色補正情報やコマ番号などのプリント処理情報を印画紙Pの裏面に印字するとともに、プリント露光部14で印画紙Pの表面に撮影画像の露光を行い、この露光後の印画紙Pを複数の現像処理槽を有した処理槽ユニット15に送り込んで現像処理する。乾燥の後に装置上部の横送りコンベア16からソータ17に送られた印画紙P、つまり写真プリントPは、このソータ17の複数のトレイにオーダ単位で仕分けられた状態で集積される(図5参照)。
上述した印画紙Pに対する各種処理に合わせた搬送速度で印画紙Pを搬送するために印画紙搬送機構18が敷設されている。印画紙搬送機構18は、印画紙搬送方向に関してプリント露光部14の前後に配置されたチャッカー式印画紙搬送ユニット18aを含む複数の挟持搬送ローラ対から構成されている。
プリント露光部14には、副走査方向に搬送される印画紙Pに対して、主走査方向に沿って操作ステーション1Aからのプリントデータに基づいてR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色のレーザ光線の照射を行うライン露光ヘッドが設けられている。処理槽ユニット15は、発色現像処理液を貯留する発色現像槽15aと、漂白定着処理液を貯留する漂白定着槽15bと、安定処理液を貯留する安定槽15cを備えている。
前記操作ステーション1Aのデスク状コンソールの上部位置には、写真フィルム2aの撮影画像コマから撮影画像を2000dpiを超える解像度でもって取得することができるフィルムスキャナ20が配置されており、デジタルカメラ等に装着される撮影画像記録媒体2bとして用いられている各種半導体メモリやCD−Rなどから撮影画像を取得するメディアリーダ21は、この写真プリント装置のコントローラ3として機能する汎用パソコンに組み込まれている。この汎用パソコンには、さらに各種情報を表示するモニタ23、各種設定や調整を行う際に用いる操作入力部として利用される操作入力デバイスとしてのキーボード24やマウス25も接続されている。
この写真プリント装置のコントローラ3は、CPUを中核部材として、写真プリント装置の種々の動作を行うための機能部をハードウエア又はソフトウエアあるいはその両方で構築しているが、図7に示されているように、本発明に特に関係する機能部としては、フィルムスキャナ20やメディアリーダ21によって読み取られた撮影画像を取り込んで次の処理のために必要な前処理を行う画像入力部31と、各種ウインドウや各種操作ボタンなどを含むグラフィック操作画面の作成やそのようなグラフィック操作画面を通じてのユーザ操作入力(キーボード24やマウス25などによる)から制御コマンドを生成するグラフィックユーザインターフェース(以下GUIと略称する)を構築するGUI部33と、GUI部33から送られてきた制御コマンドや直接キーボード24等から入力された操作命令に基づいて所望のプリントデータを生成するために画像入力部31からメモリ30に転送された撮影画像に対する画像処理等を行うプリント管理部32と、色補正等のプレジャッジプリント作業時にプリントソース画像や予想仕上がりプリント画像としてのシミュレート画像さらにはGUI部33から送られてきたグラフィックデータをモニタ23に表示させるためのビデオ信号を生成するビデオ制御部35と、画像処理が完了した処理済み画像データに基づいてプリントステーション1Bに装備されているプリント露光部14に適したプリントデータを生成するプリントデータ生成部36と、顧客の要望に応じて生の画像データや画像処理が完了した処理済み画像データなどをCD−Rに書き込むための形式にフォーマットするフォーマッタ部37などが挙げられる。
画像入力部31は、撮影画像記録媒体がフィルム2aの場合プレスキャンモードと本スキャンモードとのスキャンデータを別々にメモリ30に送り込み、それぞれの目的に合わせた前処理を行う。また、撮影画像記録媒体がメモリカード2bの場合取り込んだ画像データにサムネイル画像データ(低解像度データ)が含まれている場合はモニタ23での一覧表示などの目的で使用するため撮影画像の本データ(高解像度データ)とは別にメモリ30に送り込むが、もしサムネイル画像データが含まれていない場合は本データから縮小画像を作り出してサムネイル画像データとしてメモリ30に送り込む。
プリント管理部32は、プリントサイズやプリント枚数などを管理するプリント注文処理ユニット60、メモリ30に展開された画像データに対して各種画像処理を施す画像処理ユニット70を備えている。
前述した画像処理ユニット70には本発明による技術を採用した微小ノイズ抑制モジュール80やその他のフォトレタッチ機能を実現する手段が含まれている。この微小ノイズ抑制モジュール80は、実質的にはプログラムとして画像処理ユニット70に実装されているが、図8に示すように、平均化フィルタ85と、メモリ30に展開されている撮影画像からから評価対象領域を設定する評価対象領域設定部81と、設定された評価対象領域に対して異なるサイズのサブマトリックスを用いながら異なるモザイク処理を行うモザイク処理部82と、モザイク処理部82で行われたモザイク処理の各結果画像のバラツキ度としての平均差分値を求めるともにその平均差分値と所定の閾値を比較することで満足すべき微小ノイズの抑制に適合することになる適合モザイク処理を選定する適合モザイク処理選定部83と、選定された適合モザイク処理で用いられたサブマトリックスのサイズを平滑化フィルタ85のフィルタサイズとするフィルタサイズ決定部84とを備えている。
このように構成された微小ノイズ抑制モジュール80を用いて、モザイク処理を通じて平滑化フィルタ85のフィルタサイズを決定した後平滑化処理を行って微小ノイズを抑制する画像処理の手順を図9を用いて以下に説明する。
この実施形態では、モザイク処理部82によるモザイク処理の対象として輝度値からなる撮影画像としているので、まず、R・G・B撮影画像から輝度撮影画像を生成する(#11)。撮影画像全体のうち、比較的平坦な画像領域をサーチしてこれを評価対象領域に設定する(#12)。モザイク処理に用いるサブマトリックスのサイズを規定する数値を代入する変数Nに2を代入する(#13)。例えば、Nの値が2ならば2×2のサブマトリックスサイズが割り当てられる。Nの値によって規定されるサイズのサブマトリックスを用いてモザイク処理部82が評価対象領域に対してモザイク処理を行う(#14)。モザイク処理された評価対象領域の平均差分値が演算され(#15)、今回得られた平均差分値とその時のNの値が対で一時記憶される(#16)。さらに、得られた平均差分値が今回のモザイク処理が適合モザイク処理であるかどうかを判定する条件としての閾値と比較される(#17)。この閾値は実験を通じての統計的な処理によって予め設定されており、例えば0.8といった数値が用いられる。この判定条件が満たされない場合(#17no分岐)、さらにNの値が50を超えるかどうかチェックされる(#18)。これは十分に大きなサイズまでのサブマトリックスを用いたモザイク処理がなされたかどうかをチェックするものである。50という数値は単に一例である。さらなるモザイク処理を続行する必要がある場合(#18No分岐)、Nの値をインクリメントしてステップ14にジャンプし、より大きなサイズのサブマトリックスでのモザイク処理が実行される。
ステップ#15で得られた平均差分値が閾値を下回った場合(#17Yes分岐)、フィルタサイズ決定部84はその時点のNの値をフィルタサイズとする、つまりN×Nをフィルタサイズとするように平滑化フィルタ85に指示する(#20)。また、ステップ#17のチェックで、Nの値が50を超えた場合(#18Yes分岐)これ以上のモザイク処理を実行しても平均差分値の値が収束しないとみなして、一時記憶されている平均差分値群から最小値を選択してそのNの値をNに代入し(#21)、ステップ#20にジャンプする。平滑化フィルタ85はフィルタサイズ決定部84からフィルタサイズの指示を受けると,そのフィルタサイズを用いてメモリ30に展開されている撮影画像に対して平滑化処理を行う(#22)。この平滑化処理に用いられる平滑化フィルタ85としては、そのフィルタサイズがモザイク処理を通じて適正に設定されているので、もっとも単純で高速に処理できる平均値フィルタを使用することができる。
上述した平滑化フィルタ85のフィルタサイズを決定するルーチンでは、モザイク処理と平均差分値演算の対象としてR・G・B撮影画像ではなく輝度撮影画像が用いられた。もちろん、R・G・B撮影画像を用いることも可能であり、その場合は、ステップ#11からステップ#21までのルーチンを各色の撮影画像毎に行い、各色で得られたNの値の最大のものを平滑化フィルタ85のフィルタサイズとするとよい。
上述した実施の形態では、本発明による微小ノイズ抑制の画像処理技術は、印画紙Pに対し、露光エンジンを備えたプリント露光部14で撮影画像の露光を行い、この露光後の印画紙Pを複数の現像処理する、いわゆる銀塩写真プリント方式の写真プリント装置に採用されていたが、もちろん、例えば、フィルムや紙にインクを吐出して画像を形成するインクジェットプリント方式や感熱転写シートを用いた熱転写方式など、種々の写真プリント装置にも採用することができる。
本発明による微小ノイズ抑制処理技術の基本原理を模式的に説明する説明図 平均差分値の演算を説明する説明図 元画像と異なるサブマトリックスサイズでのモザイク処理を示す説明図 サブマトリックスサイズの変化に対する平均差分値の関係を示す図 本発明による微小ノイズ抑制モジュールを採用した画像処理ユニットを搭載した写真プリント装置の外観図 写真プリント装置のプリントステーションの構成を模式的に示す模式図 写真プリント装置のコントローラ内に構築される機能要素を説明する機能ブロック図 微小ノイズ抑制モジュールの機能構成を示す機能ブロック図 平滑化フィルタサイズの決定ルーチンを含む微小ノイズ抑制処理の手順を示すフローチャート
符号の説明
20:フィルムスキャナ
30:メモリ
70:画像処理ユニット
80:微小ノイズ抑制モジュール
81:評価対象領域設定部
82:モザイク処理部
83:適合モザイク処理選定部
84:フィルタサイズ決定部
85:平滑化フィルタ

Claims (8)

  1. 画像デジタル化によって取得された撮影画像における微小ノイズを平滑化フィルタによって抑制する画像処理方法において、
    前記撮影画像から評価対象領域を設定するステップと、
    前記評価対象領域に対して異なるサイズのサブマトリックスを用いて複数のモザイク処理を行うステップと、
    前記複数のモザイク処理の結果から前記微小ノイズの抑制に適した適合モザイク処理を選定するステップと、
    前記選定された適合モザイク処理で用いられたサブマトリックスのサイズを前記平滑化フィルタのフィルタサイズとするステップと、
    からなることを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記適合モザイク処理の選定は、モザイク処理後の前記評価対象領域に含まれる画素値のバラツキ度が所定値を下回ることを判定条件として行われることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記評価対象領域に含まれる画素値のバラツキ度として、注目画素とこの注目画素の周辺に位置する周辺画素との間の平均差分値が用いられることを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。
  4. 前記評価対象領域として前記撮影画像における濃度バラツキが少ない領域が選ばれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  5. 前記撮影画像は三原色画像データからなるカラー画像であり、前記適合モザイク処理の選定は各色毎に行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  6. 前記撮影画像は三原色画像データからなるカラー画像であり、前記適合モザイク処理の選定は輝度データに基づいて行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  7. 画像デジタル化によって取得された撮影画像における微小ノイズを平滑化フィルタによって抑制するため、
    前記撮影画像から評価対象領域を設定する機能と、
    前記評価対象領域に対して異なるサイズのサブマトリックスを用いて複数のモザイク処理を行う機能と、
    前記複数のモザイク処理の結果から前記微小ノイズの抑制に適した適合モザイク処理を選定する機能と、
    前記選定された適合モザイク処理で用いられたサブマトリックスのサイズを前記平滑化フィルタのフィルタサイズとする機能と、
    をコンピュータに実現させる画像処理プログラム。
  8. 画像デジタル化によって取得された撮影画像における微小ノイズを平滑化フィルタによって抑制する微小ノイズ抑制モジュールにおいて、
    前記撮影画像から評価対象領域を設定する評価対象領域設定部と、
    前記評価対象領域に対して異なるサイズのサブマトリックスを用いて複数のモザイク処理を行うモザイク処理部と、
    前記複数のモザイク処理の結果から前記微小ノイズの抑制に適した適合モザイク処理を選定する適合モザイク処理選定部と、
    前記選定された適合モザイク処理で用いられたサブマトリックスのサイズを前記平滑化フィルタのフィルタサイズとするフィルタサイズ決定部と、
    からなることを特徴とする微小ノイズ抑制モジュール。
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