JP2008203071A - 複合センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】角速度や加速度を検出するにあたり、実装面積を低減して小型化を図ったセンサを提供することを目的としている。
【解決手段】加速度検出部と角速度検出部を有する検出素子1を備え、検出素子1は、第1アーム8を第2アーム10に略直交方向に連結して形成した2つの直交アームと、2つの第1アーム8の一端を支持する支持部12と、第2アーム10の先端に連結した錘部2とを有し、第1アーム8の厚みを第2アーム10の厚みよりも薄くし、かつ、第1アーム8の他端にて実装基板に固定した構成である。
【選択図】図1

Description

本発明は、航空機、自動車、ロボット、船舶、車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーション等、各種電子機器に用いる角速度や加速度を検出する複合センサに関するものである。
以下、従来の複合センサについて説明する。
従来、角速度や加速度を検出するセンサを用いる場合は、角速度を検出するには専用の角速度センサを用い、加速度を検出するには専用の加速度センサを用いていた。
したがって、各種電子機器において、角速度と加速度とを複合して検出する場合は、複数の角速度センサと加速度センサを各種電子機器の実装基板に各々実装していた。
一般に、角速度センサは、音さ形状やH形状やT形状等、各種の形状の検出素子を振動させて、コリオリ力の発生に伴う検出素子の歪を電気的に検知して角速度を検出するものであり、加速度センサは、錘部を有し、加速度に伴う錘部の可動を、可動前と比較検知して加速度を検出するものである。
このような角速度センサや加速度センサを検出したい検出軸に対応させて、車両等の移動体の姿勢制御装置やナビゲーション装置等に用いている。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1および特許文献2が知られている。
特開2001−208546号公報 特開2001−74767号公報
上記構成では、検出したい角速度や加速度の検出軸に対応させて、角速度センサおよび加速度センサを実装基板に各々実装するので実装面積を確保する必要があり、小型化を図れないという問題点を有していた。
本発明は上記問題点を解決し、角速度や加速度を検出するにあたり、実装面積を低減して小型化を図ったセンサを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明は、特に、検出素子は、第1アームを第2アームに略直交方向に連結して形成した2つの直交アームと、2つの前記第1アームの一端を支持する支持部と、前記第2アームの先端に連結した錘部とを有し、前記第2アームには前記第2アームを駆動振動させる駆動信号を入力する駆動電極と、前記第2アームの歪を感知して感知信号を出力する感知電極とを有し、前記加速度検出部は、前記錘部の厚み方向の可動に起因した状態変化を検出して加速度を検出し、前記角速度検出部は、コリオリ力に起因した状態変化を検出して角速度を検出しており、前記第1アームの厚みを前記第2アームの厚みよりも薄くし、かつ、前記第1アームの他端にて実装基板に固定した構成である。
上記構成により、加速度検出部によって、第1アームの歪に伴う錘部の可動に起因した状態変化を検出して加速度を検出し、角速度検出部によって、コリオリ力に起因した状態変化を検出して角速度を検出し、一つの検出素子で加速度と角速度を検出できるので、実装面積を低減して小型化を図れる。
特に、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸に対して、第1アームをX軸方向に配置し、第2アームをY軸方向に配置した場合、加速度の検出では、例えば、X軸方向への加速度に対して、錘部は支持部を中心にしてY軸周りに回転しようとするが、第1アームの厚みを第2アームの厚みよりも薄くしているのでY軸周りに回転しやすくなって、加速度の検出感度を向上できる。
また、角速度の検出では、第2アームを駆動振動させた状態において、コリオリ力に起因した第2アームの歪を感知して角速度を検出するが、第1アームの他端にて実装基板に固定し、第1アーム8および第2アーム10は検出素子1の中心に対して対称配置しているので、第2アームの駆動振動に伴う不要な振動が発生しにくく、角速度の検出精度を向上できる。
例えば、第1アームの他端を方形状の枠体に連結する場合は、連結された枠体の辺部にて実装基板に固定すれば、実装基板と確実に固定できるとともに、連結部分の近傍部分に発生しやすい歪を抑制でき、検出精度を向上できる。
図1は本発明の一実施の形態におけるセンサの分解斜視図、図2は図1のA−A断面図である。
図1において、本発明の一実施の形態におけるセンサは、加速度検出部と角速度検出部を有する検出素子1を備え、この検出素子1は、第1アーム8を第2アーム10に略直交方向に連結して形成した2つの直交アームと、2つの第1アーム8の一端を支持する支持部12と、2つの第1アーム8の他端を連結した方形状の固定部4とを有し、第1アーム8の他端を連結した固定部4の辺部にて固定している。この第1アーム8の厚みは第2アーム10の厚みよりも非常に薄く形成しており、第2アーム10は第2アーム10自身と対向するまで折曲し、折曲した第2アーム10の先端部に錘部2を連結している。なお、第1アーム8と支持部12とは略同一直線上に配置し、第1アーム8および第2アーム10は検出素子1の中心に対して対称配置している。
また、錘部2と対向するように基板6を対向配置し、錘部2と基板6の各々の対向面には、対向電極として第1対向電極〜第4対向電極14、16、18、20を配置している。
さらに、互いに対向する一方の2つの第2アーム10には錘部2を駆動振動させる駆動電極として、駆動電極22および検知電極24を設けるとともに、互いに対向する他方の2つの第2アーム10には、感知電極として、第2アーム10の歪を感知する第1感知電極26、第2感知電極28を設けている。
上記の第1対向電極〜第4対向電極14、16、18、20、駆動電極22、検知電極24、第1感知電極26、第2感知電極28は、図2に示すように、圧電層30を介在させた上部電極32と下部電極34とを有している。
次に、角速度検出部および加速度検出部について説明する。
まず、角速度検出部について説明する。
図3に示すように、互いに直交したX軸、Y軸、Z軸において、検出素子1の第1アーム8をX軸方向に配置して、第2アーム10をY軸方向に配置した場合、駆動電極22に共振周波数の交流電圧を印加すると、駆動電極22が配置された第2アーム10の支持部12を起点に第2アーム10が駆動振動し、それに伴って錘部2も第2アーム10の対向方向(実線の矢印と点線の矢印で記した駆動振動方向)に駆動振動する。また、4つの第2アーム10および4つの錘部2の全てが同調して第2アーム10の対向方向に駆動振動する。この検出素子1における駆動振動方向はX軸方向となる。
このとき、例えば、Z軸の左回りに角速度が生じた場合は、錘部2の駆動振動と同調して、錘部2に対して駆動振動方向と直交した方向(実線の矢印と点線の矢印で記したコリオリ方向(Y軸方向))にコリオリ力が発生するので、第2アーム10にZ軸の左回りの角速度に起因した歪を発生させることができる。すなわち、コリオリ力に起因して撓むこの第2アーム10の状態変化(第2アーム10に発生した歪)によって、第1、第2感知電極26、28から電圧が出力され、この出力電圧に基づき角速度が検出される。
次に、加速度検出部について説明する。
図4に示すように、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸において、基板6をXY平面に配置した場合、加速度が発生していなければ、基板6と錘部2の対向面の第1対向電極14の対向距離(H1)と、基板6と錘部2との対向面の第2対向電極16の対向距離(H2)は等しい。図示していないが、第3対向電極18の対向距離と第4対向電極20の対向距離も等しくなる。
このとき、例えば、X軸方向に加速度が生じた場合、図5に示すように、錘部2は支持部12を中心にしてY軸周りに回転しようとする。この結果、基板6と錘部2の対向面の第1対向電極14の対向距離(H1)が小さくなり、基板6と錘部2との対向面の第2対向電極16の対向距離(H2)が大きくなる。図示していないが、第3対向電極18の対向距離と第4対向電極20の対向距離も同様である。
一方、Y軸方向に加速度が生じた場合も同様に、錘部2は支持部12を中心にしてX軸周りに回転しようとするため、例えば、第3、第4対向電極18、20の対向距離が大きくなり、第1、第2対向電極14、16の対向距離が小さくなる。すなわち、各々の電極間の静電容量が変化するので、この静電容量の変化に基づいてX軸方向またはY軸方向の加速度を検出するものである。
上記構成により、加速度検出部によって、錘部2の厚み方向の可動に起因した状態変化を検出して加速度を検出し、角速度検出部によって、コリオリ力に起因した状態変化を検出して角速度を検出し、一つの検出素子1で加速度と角速度を検出できるので、実装面積を低減して小型化を図れる。
特に、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸に対して、第1アーム8をX軸方向に配置し、第2アーム10をY軸方向に配置した場合、加速度の検出では、例えば、X軸方向への加速度に対して、錘部2は支持部12を中心にしてY軸周りに回転しようとするが、第1アーム8の厚みを第2アーム10の厚みよりも薄くしているのでY軸周りに回転しやすくなって、加速度の検出感度を向上できる。
また、角速度の検出では、第2アーム10を駆動振動させた状態において、コリオリ力に起因した第2アーム10の歪を感知して角速度を検出するが、第1アーム8の他端にて実装基板に固定し、第1アーム8および第2アーム10は検出素子1の中心に対して対称配置しているので、第2アーム10の駆動振動に伴う不要な振動が発生しにくく、角速度の検出精度を向上できる。
例えば、第1アーム8の他端を方形状の枠体に連結する場合は、連結された固定部4の辺部にて実装基板に固定すれば、実装基板と確実に固定できるとともに、図6に示すように、連結部分36の近傍部分に発生しやすい歪を抑制でき、検出精度を向上できる。
なお、本発明の実施の形態では、固定部4の辺部にて実装基板に固定したが、第1アーム8の他端にて実装基板に固定してもよい。
本発明に係る加速度センサは、加速度の検出精度を向上できるので、各種電子機器に適用できるものである。
本発明の一実施の形態におけるセンサの分解斜視図 図1のA−A断面図 基板配置前の同検出素子の斜視図 同検出素子の断面図 加速度発生時における同検出素子の動作状態を示す説明図 同検出素子の第1アームと枠体の連結部分における歪を示す説明図
符号の説明
1 検出素子
2 錘部
4 固定部
6 基板
8 第1アーム
10 第2アーム
12 支持部
14 第1対向電極
16 第2対向電極
18 第3対向電極
20 第4対向電極
22 駆動電極
24 検知電極
26 第1感知電極
28 第2感知電極
30 圧電層
32 上部電極
34 下部電極
36 連結部分

Claims (4)

  1. 加速度検出部と角速度検出部を有する検出素子を備え、
    前記検出素子は、第1アームを第2アームに略直交方向に連結して形成した2つの直交アームと、2つの前記第1アームの一端を支持する支持部と、前記第2アームの先端に連結した錘部とを有し、前記第2アームには前記第2アームを駆動振動させる駆動信号を入力する駆動電極と、前記第2アームの歪を感知して感知信号を出力する感知電極とを有し、
    前記加速度検出部は、前記錘部の厚み方向の可動に起因した状態変化を検出して加速度を検出し、前記角速度検出部は、コリオリ力に起因した状態変化を検出して角速度を検出しており、
    前記第1アームの厚みを前記第2アームの厚みよりも薄くし、かつ、前記第1アームの他端にて実装基板に固定した複合センサ。
  2. 前記第2アームは折曲して前記第2アームと対向させた請求項1記載の複合センサ。
  3. 前記第1アームの他端を枠体に連結した請求項1記載の複合センサ。
  4. 前記枠体は方形状とし、前記第1アームの他端が連結された前記枠体の辺部にて、前記実装基板に固定した請求項3記載の複合センサ。
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