JP2008201612A - 水硬性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】流動性の経時変化が少なく、かつ、凝結時間の早いSL材、及びオープンタイムが長く、かつ、凝結時間の早いタイル張付け用モルタル、建築用下地調整塗材等のセメントモルタル組成物となり得る、可使時間が長く、かつ、凝結時間の早い水硬性組成物を提供する。
【解決手段】凝結促進剤、水溶性アルキルセルロース又は水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースのいずれか一方又は両方から選ばれる水溶性セルロースエーテル、及び水を含む水硬性組成物であって、前記水溶性セルロースエーテルのアルキル基の置換度が1.6〜2.5であることを特徴とする水硬性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、水硬性組成物、詳しくはコンクリート構造物の床表面仕上げ等や住宅の布基礎上部に用いられる自己平滑性に優れたセルフレベリング性組成物(以下、「SL材」という)及びオープンタイムが長く、かつ、凝結時間の早いタイルの張付け等に使用するセメントモルタル組成物として好適な水硬性組成物に関する。
SL材は、その自己平滑性を利用してコンクリート構造物の表面仕上げ作業の省力化、効率化のため、建築用左官工事仕上げ床下工法や住宅の布基礎上部のレベラーを主体として、従来のモルタルやコンクリート直仕上げに代わる工法として急速に普及しつつある。これら床下工法やそれ以外の工法に利用されるSL材としては、石膏系、セメント系等が知られている。
これらの中には、本発明が意図するところの流動性の経時変化が少なく、凝結時間の早いSL材に関するものもあるが、これらは減水剤の種類や量、凝結遅延剤の添加、凝結促進剤と凝結遅延剤との組み合わせ等により、これらの特性をコントロールしようというものである。
つまり、セメント系SL材においては、特開平10−231165号公報(特許文献1)に示すように、凝結促進剤としてリチウム塩を、凝結遅延剤として硫酸アルミニウムを同時に用いて可使時間を調整することが提案されている。この場合、炭酸リチウム等のリチウム塩はアルミナセメントに対して凝結促進剤として作用し、硫酸アルミニウムは、アルミナセメントに対して凝結遅延効果を有することから、系全体に対して凝結遅延剤と凝結促進剤を併用したことになり、これらは可使時間に対してプラス・マイナスに作用することから、可使時間をコントロールすることができるとされている。しかし、両添加剤の割合により効果は大きく影響を受けるため、可使時間と凝結時間を共に満足させることは困難であった。
また、特開昭63−74945号公報(特許文献2)では、コンクリート、モルタル等へのセルロースエーテルの添加方法として、スラリーによる後添加が提案されている。この場合、水溶性セルロースエーテルは、分散・溶解前に、グリオキザール及び脂肪族カルボン酸等の酸で予め処理しておく必要がある。
更に、石膏系SL材においては、特開昭55−56057号公報(特許文献3)において、II型無水石膏とカリ明礬等の凝結促進剤とホウ砂等の凝結遅延剤を併用することが提案されている。この場合、可使時間を確保するために凝結遅延剤を併用しているが、凝結促進剤と凝結遅延剤の添加量により相異なる特性である可使時間と凝結時間を満足することは困難であった。
一方、タイルの張付けには、湿式工法として、セメント系のタイル張付け用モルタル以外に有機系接着剤を使用する工法がある。また、乾式工法として、金具による固定等が提案されている。この中で、安価でしかも安定した効果が得られ、耐久性にも優れることから、タイルの張付けには、タイル張付け用モルタルの使用が一般的である。
タイル張付け用モルタルでは、接着性以外にモルタル塗布後、タイルの張付けが可能な時間、つまり可使時間を表すオープンタイムが重要であり、かつ、近年は施工の効率化の要請を受け、凝結時間の早いものが要求されている。
例えば、オープンタイムの長いタイル張付け用モルタルとして、特開2000−203915号公報(特許文献4)では、オープンタイムを長くする方法として、凝結遅延時間の異なる水溶性セルロースエーテルを組み合わせて添加することが提案されている。すなわち、凝結遅延時間の長い水溶性セルロースエーテルのみを用いた場合にはオープンタイムは確保できるが、凝結時間が長くなるという欠点がある。そこで、凝結時間のコントロールのために凝結遅延時間の短い水溶性セルロースエーテルと併用することが提案されている。この方法ではオープンタイムは長くとれるが、凝結時間が遅くなるという欠点があり、迅速な施工には問題がある。
また、特開2000−103662号公報(特許文献5)では、表面処理された水溶性セルロースエーテルの水溶液について、夏季、高温下において水溶液の粘度低下を抑制するために、35℃での水溶液粘度を規定している。しかし、この水溶液を用いて得られるタイル張付け用モルタルは、より長いオープンタイム及びより短い凝結時間は望めない。
特開2000−128617号公報(特許文献6)では、比較的凝結遅延時間の長い水溶性セルロースエーテルと凝結遅延作用のある海藻系水溶性高分子を併用することによりオープンタイムを確保しているが、この方法では凝結遅延効果が高く、オープンタイムは長くとれるが、凝結時間が遅くなるという欠点がある。
従って、オープンタイムが長く(つまり、可使時間が長く)、かつ、凝結時間の早いタイル張付け用モルタルが望まれていた。
特開平10−231165号公報 特開昭63−74945号公報 特開昭55−56057号公報 特開2000−203915号公報 特開2000−103662号公報 特開2000−128617号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、流動性の経時変化が少なく、かつ、凝結時間の早いSL材、及びオープンタイムが長く、かつ、凝結時間の早いタイル張付け用モルタル、建築用下地調整塗材等のセメントモルタル組成物となり得る、可使時間が長く、かつ、凝結時間の早い水硬性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を行った結果、凝結促進効果を与える成分と、水溶性アルキルセルロース又は水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースのいずれか一方又は両方から選ばれる水溶性セルロースエーテルとを組み合わせること、そして、その水溶性セルロースエーテルとして、アルキル基の置換度が1.6〜2.5のものを用いることにより、流動性の経時変化が少なく(可使時間が長く)、かつ、凝結時間の早い水硬性組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は、以下の水硬性組成物を提供する。
請求項1:
凝結促進剤、水溶性アルキルセルロース又は水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースのいずれか一方又は両方から選ばれる水溶性セルロースエーテル、及び水を含む水硬性組成物であって、前記水溶性セルロースエーテルのアルキル基の置換度が1.6〜2.5であることを特徴とする水硬性組成物。
請求項2:
前記水硬性組成物が、更にセメント及び/又は石膏、骨材、減水剤として流動化剤又は分散剤、及び消泡剤を含んでなるセルフレベリング性組成物であることを特徴とする請求項1記載の水硬性組成物。
請求項3:
アルミナセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント及び石膏から選ばれる1種又は2種以上、凝結遅延剤、水溶性アルキルセルロース又は水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースのいずれか一方又は両方から選ばれる水溶性セルロースエーテル、及び水を含む水硬性組成物であって、前記水溶性セルロースエーテルのアルキル基の置換度が1.6〜2.5であることを特徴とする水硬性組成物。
請求項4:
更に、骨材、減水剤として流動化剤又は分散剤、及び消泡剤を含んでなるセルフレベリング性組成物であることを特徴とする請求項3記載の水硬性組成物。
請求項5:
前記水硬性組成物が、更にセメント及び/又は石膏、及び骨材を含んでなるセメントモルタル組成物であることを特徴とする請求項1記載の水硬性組成物。
本発明によれば、自己平滑性に優れ、特に流動性の経時変化が少なく、かつ、凝結時間の早いセルフレベリング性組成物、及びオープンタイムが長く、かつ、凝結時間の早いタイル張付け用モルタル、建築用下地調整塗材等のセメントモルタル組成物等の水硬性組成物を得ることが可能である。
本発明の水硬性組成物は、凝結促進剤、水溶性アルキルセルロース又は水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースのいずれか一方又は両方から選ばれる水溶性セルロースエーテル、及び水を含むものであり、該水硬性組成物は、更にセメント及び/又は石膏、骨材、減水剤(流動化剤又は分散剤)、消泡剤を含有してセルフレベリング性組成物(SL材)、あるいは、更にセメント及び/又は石膏、骨材を含有してセメントモルタル組成物とすることが好ましい。
本発明の水硬性組成物における凝結促進剤は、セメントの水和を促進する物質であり、無機系化合物と有機系化合物とに大別される。無機系化合物としては、塩化カルシウム、塩化カリウム等の塩化物、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カルシウム等の亜硝酸塩、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム等の硝酸塩、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、明礬等の硫酸塩、チオシアン酸ナトリウム等のチオシアン酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩、水ガラス、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム等のアルミナ系等が挙げられる。有機系化合物としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類、蟻酸カルシウム、酢酸カルシウム等の有機酸のカルシウム塩、無水マレイン酸等が挙げられる。
凝結促進剤の添加量は、全系(セメント、石膏及び骨材の合計、以下同じ)100質量部に対し、0.005〜30質量部、好ましくは0.01〜10質量部、更に好ましくは0.02〜5質量部である。添加量が0.005質量部より少ないと、凝結時間を早めることができない場合がある。また、添加量が30質量部を超える場合は流動性の変化が大きくなり、所定の可使時間が確保できない場合がある。
なお、凝結促進効果を有するアルミナセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント等の凝結時間の早いセメント、半水石膏、無水石膏等の石膏等を用いた場合にはこれら自体が凝結促進作用を有するため、その種類と添加量に応じて凝結促進剤の添加量を少なくするか、新たに凝結促進剤を添加しなくてもよい。また、凝結促進効果が著しい場合には、その急激な水和を抑制するために、凝結遅延剤を用いることが好ましい。
本発明の水硬性組成物における水溶性セルロースエーテルは、セルフレベリング性組成物の場合、増粘・分離抑制剤として、高い流動性を保持したまま、材料分離を十分なレベルまで抑えることができ、少量の添加で優れた材料分離抵抗性を与える。タイル張付け用モルタル等のセメントモルタル組成物の場合、水溶性セルロースエーテルは、増粘・保水材として、高い保水性を材料に与え、ドライアウトによる強度低下を抑制すると共に、モルタルに適度な粘性を与え、鏝塗り作業性を高めることができる。
本発明で用いる水溶性セルロースエーテルとしては、アルキル基の置換度が1.6〜2.5の水溶性アルキルセルロース、水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースが挙げられる。具体的には、アルキルセルロースとして、メチルセルロース等が、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースとして、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース等が挙げられ、これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
水溶性セルロースエーテルは、セルロースを塩化メチル、酸化プロピレン、酸化エチレン等のエーテル化剤と反応させることにより、セルロースの水酸基の水素原子の一部をアルキル基と置換し、水素結合を消失させ、水溶性としたものである。この置換に対して、一般的に、セルロースのグルコース環単位当たり、メトキシル基やエトキシル基等で置換された水酸基の平均個数を「置換度(Degree of substitution)」(以下、「DS」という)といい、セルロースのグルコース環単位当たりに付加したヒドロキシプロポキシル基又はヒドロキシエトキシル基等の平均モル数を「置換モル数(Molar substitution)(以下、「MS」という)という。本発明では、このうち前者の置換度(DS)を規定したものである。具体的には、アルキル基の置換度が1.6〜2.5、好ましくは1.7〜2.5、更に好ましくは1.8〜2.5である。置換度が1.6より少ないと流動性の経時変化が大きくなり、必要とする可使時間が得られない。一方、置換度が2.5より大きくなると工業的に経済的な範囲で製造することが困難となる。
なお、ヒドロキシプロポキシル基又はヒドロキシエトキシル基等の置換モル数(MS)は、0.05〜1.0であることが好ましく、より好ましくは0.10〜0.80、更に好ましくは0.15〜0.70である。
なお、セルロース分子に導入された置換基の種類及びその置換度・置換モル数の測定に関しては、J.G.Gobler、E.P.Samsel and G.H.Beaber、Talanta、9、474(1962)に記載されているZeisel−GC(水溶性セルロースエーテル中の置換基をヨウ化水素酸によりヨウ化アルキルとし、これをガスクロマトグラフィーにより定量する方法による手法)に準じて測定できる。
可使時間が長く、かつ、凝結時間の早い水硬性組成物を得るためには、まず可使時間を考える。セメントの硬化を遅らせることにより長い可使時間が得られることから、遅延性のある特定の減水剤の使用、凝結遅延剤の使用等が考えられるが、凝結時間が遅くなるという欠点がある。また、凝結時間を早めるためには、アルミナセメント、石膏、凝結促進剤等のセメントに対して凝結促進効果のある混和剤の使用等が挙げられるが、可使時間が短くなるという欠点がある。更に、凝結促進剤と凝結遅延剤を組み合わせた場合、コントロールが困難であるという欠点がある。そこで、本発明者は、可使時間と凝結時間という相反する両特性を満足するためには、凝結促進剤の添加により凝結時間を早め、水和初期の状態では水溶性セルロースエーテルによるセメント、石膏等の無機粒子への吸着による水和の一時遅延及び特定の水溶性セルロースエーテルと凝結促進剤との相互作用による凝結促進効果の一時緩和が必要であるという結論にたどり着いた。
水溶性セルロースエーテルは、セメント等の水硬性物質に対して凝結遅延効果があり、置換度に影響を受ける。上記DSとMSの和が大きい程、凝結遅延効果は少なくなる。このことからオープンタイムのように可使時間を長くする場合は、凝結遅延時間の長い水溶性セルロースエーテル(つまりDSの低いもの)を用いることが一般的である。この場合、長い可使時間と短い凝結時間を確保するためには、通常は上述した特許文献4及び6のように、凝結促進剤と凝結遅延効果の大きい水溶性セルロースエーテル(つまりDSの低いもの)との組み合わせになる。
これに対し、本発明では凝結促進剤と凝結遅延効果の少ない水溶性セルロースエーテルを使用することで、長い可使時間と短い凝結時間が確保できる。これは、本発明に示す高DSの水溶性セルロースエーテルによる水和反応の遅延等の他、界面活性作用に起因すると思われる。
即ち、本発明に示す高DSの水溶性セルロースエーテルは、セメントに吸着してその水和反応を遅延するだけでなく、凝結促進剤によるカルシウムシリケートへの作用を一時的に緩和し、可使時間を長くすることができると推定される。なお、この抑制効果は短期的であるため、本来の凝結効果に対する遅延効果は少なく、凝結始発時間は早くなる。
また、セメントペーストの流動性の低下は、セメント粒子の凝集が一因となって起こるとされている。しかし、高DSの水溶性セルロースエーテルはその化学構造上、高い界面活性作用を有するため、セメント粒子の凝集を回避する界面活性(分散)作用をしているとも推定される。
水溶性セルロースエーテルの粘度は、SL材の場合、20℃、2.0質量%水溶液とした場合に、ブルックフィールド型粘度計、20rpmにて5〜100,000mPa・s、好ましくは10〜90,000mPa・s、更に好ましくは15〜80,000mPa・sのものが使用される。粘度が5mPa・sより低いと、材料分離抵抗性が不十分となる場合があり、粘度が100,000mPa・sより高いと、SL材の粘性が高すぎ、必要なセルフレベリング性が得られなくなったり、表面にしわが寄り、外観を損ねたり、増粘しすぎで消泡剤による脱泡ができなくなり、気泡あばたの発生や強度低下の原因となる場合がある。
一方、セメントモルタル組成物の場合には、20℃、2.0質量%水溶液とした場合に、ブルックフィールド型粘度計、20rpmにて100〜200,000mPa・s、好ましくは300〜180,000mPa・s、更に好ましくは500〜150,000mPa・sのものが使用される。粘度が100mPa・sより低いと、保水性が不十分となり、十分な接着力が得られない場合があり、粘度が200,000mPa・sより高いと、塗布に必要な可塑性を得るための必要水量が増え、水セメント比が高くなり、強度低下の原因となる場合がある。
水溶性セルロースエーテルの添加量は、SL材の場合、全系100質量部に対し、好ましくは0.02〜0.5質量部、より好ましくは0.03〜0.45質量部、更に好ましくは0.04〜0.4質量部である。添加量が0.02質量部より少ないと、十分な材料分離抵抗性が認められず、ブリーディングが発生したり、骨材が沈降してしまい、硬化後の強度が均一にならなくなるばかりでなく、白華現象やひび割れの原因となる場合がある。一方、添加量が0.5質量部より多いと粘性が強すぎるため、流動性に乏しくなり、SL材の重要な特性であるセルフレベリング性が損なわれてしまうばかりでなく、表面にしわが寄り、外観を損ねたり、増粘しすぎで消泡剤による脱泡ができなくなり、気泡あばたの発生や、強度低下の原因となる場合がある。
一方、セメントモルタル組成物の場合には、全系100質量部に対し、好ましくは0.05〜1.0質量部、より好ましくは0.08〜0.80質量部、更に好ましくは0.10〜0.70質量部である。添加量が0.05質量部より少ないと、十分な保水性が得られず、ドライアウトによる強度低下が起こる場合がある。1.0質量部より多いと塗布可能な可塑性を得るための水量が多くなり、水セメント比が大きくなり、強度低下を起こす場合がある。
その他、水硬性組成物の物性に悪影響を及ぼさない範囲で、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド等の合成高分子や、ペクチン、ゼラチン、カゼイン、ウェランガム、ジェランガム、ローカストビーンガム、グアーガム等の天然物由来の高分子等を併用することは差し支えない。
水の添加量は、SL材の場合、全系100質量部に対し、15〜50質量部の範囲で添加されるが、好ましくは20〜45質量部、更に好ましくは22〜40質量部である。水の添加量が50質量部よりも多い場合は、材料分離を引き起こしたり、硬化が著しく遅れたりする場合があり、15質量部よりも少ない場合は減水剤等を使用しても必要なセルフレベリング性が得られない場合がある。
一方、セメントモルタル組成物の場合には、全系100質量部に対し、15〜40質量部の範囲で添加されるが、好ましくは17〜37質量部、更に好ましくは20〜35質量部である。水の添加量が40質量部よりも多い場合は、材料分離を引き起こしたり、保水性が低くなり、接着強度が低下する場合があり、15質量部よりも少ない場合は必要な可塑性が得られず、鏝塗り作業性が困難になる場合がある。
本発明の水硬性組成物は、上記成分の他にセメント、石膏、骨材、減水剤(流動化剤又は分散剤)、消泡剤、凝結遅延剤、高分子エマルション等を添加することができる。
セメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、アルミナセメント、超早強ポルトランドセメント等の各種のセメントを用いることができる。
なお、セメントの一部又は全量を石膏に置き換えてもよく、石膏としては、無水石膏、半水石膏等が好適に使用され、場合によっては二水石膏等も使用される。
ここで、凝結促進作用を有するアルミナセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメントを用いてセメント系SL材を得る場合、普通ポルトランドセメントを併用することが好ましい。早強ポルトランドセメントと普通ポルトランドセメントとは質量比100:0〜1:99の割合で、それ以外の凝結促進作用を有する成分と普通ポルトランドセメントとは質量比70:30〜1:99の割合で併用することが好ましい。
これらセメント及び石膏の添加量は、SL材の場合、全系の15〜85質量%、好ましくは20〜80質量%、更に好ましくは25〜75質量%である。添加量が15質量%より少ないと、硬化が著しく遅れたり、硬化しないという不具合が生じる場合がある。また、添加量が85質量%より多いと、乾燥収縮や自己収縮が起こり、硬化後の表面にひび割れが発生したりするといった不都合が生じる場合がある。
一方、セメント及び石膏の添加量は、セメントモルタル組成物の場合には、全系の25〜80質量%、好ましくは30〜75質量%、更に好ましくは35〜70質量%である。添加量が25質量%より少ないと、満足な接着強度が得られないという不都合が生じる場合がある。また、添加量が80質量%より多いと、乾燥収縮や自己収縮が起こり、硬化後の表面にひび割れが発生したりするといった不都合が生じる場合がある。
骨材は、一般の生コン製造や左官用細骨材に用いられる川砂、山砂、海砂、陸砂、砕砂等が好適である。SL材及びセメントモルタル組成物の場合の粒径は、5mm以下、好ましくは2mm以下、更に好ましくは1mm以下である。粒径の下限値として、好ましくは0.0001mm以上、より好ましくは0.001mm以上である。粒径が大きすぎるとSL材の流動性が低下する場合があり、小さすぎると必要水量が多くなる場合がある。なお、本発明において、粒径は標準篩による篩い分けにより測定することができる。
骨材の添加量は、SL材の場合、全系の15〜85質量%、好ましくは20〜80質量%、更に好ましくは25〜75質量%である。添加量が85質量%より多いと、水硬性物質が少なく、硬化が著しく遅れたり、硬化しなかったりする場合がある。また、添加量が15質量%より少ないと、水硬性物質が多くなりすぎ、乾燥収縮による亀裂が発生する場合がある。
一方、セメントモルタル組成物の場合、骨材の配合量は、全系の20〜75質量%、好ましくは25〜70質量%、更に好ましくは30〜65質量%である。骨材の添加量が75質量%より多いと、水硬性物質が少なく、硬化が著しく遅れたり、硬化しなかったりする場合がある。また、使用量が20質量%より少ないと、水硬性物質が多くなりすぎ、乾燥収縮による亀裂が発生する場合がある。
減水剤(流動化剤又は分散剤)としては、一般に市販されているものであれば、その使用は特に制限されるものではなく、例えばメラミン系、リグニン系、ポリカルボン酸系等が挙げられる。
減水剤の添加量は、全系100質量部に対して0.01〜5質量部程度が好ましく、種類・銘柄等により、最適量が決定される。SL材の場合、なるべく少ない水量で優れた流動性を得る必要があるため使用されるが、使用量があまり少ないとその効果が得られない場合があり、逆に多すぎるとブリーディングや骨材沈降等の材料分離を引き起こし、強度低下に繋がったり、白華現象が発生したりする場合がある。
消泡剤としては、ポリエーテル系、シリコーン系、アルコール系、鉱油系、植物油系、非イオン性界面活性剤等が使用される。
消泡剤の添加量は、全系100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましく、0.2〜4質量部がより好ましい。添加量が0.1質量部より少ないと、巻き込まれた空気が脱泡せず、表面性を損ねたりするのみでなく、強度低下の原因となる場合がある。一方、5質量部を超えて使用しても消泡効果の向上が認められない場合がある。
本発明においては、セメントの水和抑制、石膏の急激な水和遅延のために、凝結遅延剤を必要に応じて用いることができる。凝結遅延剤としては、グルコン酸、クエン酸、グルコヘプトン等のオキシカルボン酸又はこれらのナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム等の無機塩類、グルコース、フラクトース、ガラクトース、サッカロース、キシロース、アビトース、リポーズ、オリゴ糖、デキストラン等の糖類、ホウ酸等が挙げられる。
凝結遅延剤の添加量は、全系100質量部に対して0.005〜50質量部が好ましい。添加量が0.005質量部より少ないと、水硬性物質として石膏等を使用した場合、目標とする可使時間が得られない場合がある。一方、50質量部を超えて使用した場合、凝結始発時間が著しく長くなる場合がある。
また、本発明においては、躯体との接着性や耐摩耗性を向上させるために、高分子エマルションを必要に応じて用いることができる。高分子エマルションは、液状でも再乳化型の粉末状でも良いが、一般的にはSL材がプラントで製造される場合、液状高分子エマルションが用いられる。また、現場等で混練するために、既調合品等として販売されているものには、粉末型(再乳化型)の高分子エマルションが多く使用される。高分子エマルションとしては、酢酸ビニル樹脂、バーサチック酸ビニル樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等がある。これらは、SL材の場合、耐久性等を向上させるために添加され、表面硬度等を向上させる。また、タイル張付け用モルタル、建築用下地調整塗材等のセメントモルタル組成物等においては、その接着強度を高める。
高分子エマルションの添加量は、SL材及びセメントモルタル組成物のいずれも、全系100質量部に対して固形分量として0.5〜15質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。高分子エマルションの添加量がこれより少ないと必要な耐久性、接着力が得られない場合があり、添加量が多い場合は、空気を連行しやすくなり、表面の美観を損ねたり、強度低下等の不都合が生じる場合がある。
本発明の水硬性組成物は、上記成分、特にSL材とする場合は、セメント及び/又は石膏、骨材、減水剤(流動化剤又は分散剤)、消泡剤、凝結促進剤、水溶性セルロースエーテル及び必要によりその他の成分を、セメントモルタル組成物とする場合は、セメント及び/又は石膏、骨材、凝結促進剤、水溶性セルロースエーテル及び必要によりその他の成分を均一に混合したものに水を加え、更に混合することにより得ることができる。
本発明の組成物をSL材として用いる場合、その施工方法は、自由落下による流し込み及びポンプによる。また、本発明の組成物をセメントモルタル組成物として用いる場合、その施工方法は、鏝塗り及びポンプによる吹き付けによる。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜11、比較例1〜7]
I.セメント系SL材
<使用材料>
セメント:(A)普通ポルトランドセメント(太平洋マテリアル製) 45質量部
(B)普通ポルトランドセメント(太平洋マテリアル製) 25質量部及び
早強ポルトランドセメント(太平洋マテリアル製) 20質量部
骨材:(1)硅砂(0.07〜0.6mm) 25質量部
(2)硅砂(0.05〜0.1mm) 30質量部
凝結促進剤:蟻酸カルシウム(凝結促進剤A)、炭酸リチウム(凝結促進剤B)、
亜硝酸ナトリウム(凝結促進剤C)又は塩化カルシウム(凝結促進剤D)
凝結遅延剤:グルコン酸ナトリウム(試薬)
高分子エマルション:DM 2072 P(再乳化型粉末樹脂:ニチゴーモビニール製)
1.5質量部
減水剤:コアフローNF100(太平洋マテリアル製) 0.5質量部
消泡剤:SN−14HP(サンノプコ製) 0.15質量部
水溶性セルロースエーテル:下記表1に示すもの 0.1質量部
水: 28質量部
II.石膏系SL材
<使用材料>
石膏:焼き石膏(市販品) 51質量部
無機粉末:炭酸カルシウム粉(市販品) 20質量部
無機粉末:水酸化カルシウム粉(市販品) 1質量部
骨材:(1)硅砂(0.07〜0.6mm) 18質量部
(2)硅砂(0.05〜0.1mm) 10質量部
凝結遅延剤:クエン酸ナトリウム(試薬)
減水剤:コアフローNF100(太平洋マテリアル製) 1質量部
消泡剤:SN−14HP(サンノプコ製) 0.20質量部
水溶性セルロースエーテル:下記表1に示すもの 0.1質量部
水: 43質量部
Figure 2008201612
HPMC:ヒドロキシプロピルメチルセルロース
HEMC:ヒドロキシエチルメチルセルロース
MC :メチルセルロース
HEEC:ヒドロキシエチルエチルセルロース
<置換度及び置換モル数の測定方法>
水溶性セルロースエーテルの置換度DS、置換モル数MSは、J.G.Gobler、E.P.Samsel and G.H.Beaber、Talanta、9、474(1962)に記載されているZeisel−GCに準じて測定した値を示した。
<粘度の測定方法>
水溶性セルロースエーテルの粘度は20℃、2.0質量%水溶液として、ブルックフィールド型粘度計、20rpmで測定した値を示した。
<凝結遅延時間の評価方法>
水溶性セルロースエーテルの凝結遅延時間は、プレーン(水溶性セルロースエーテル無添加)のセメントの凝結時間と、普通ポルトランドセメントに対して水溶性セルロースエーテルを0.2質量%加えたものとの差で表す。なお、プレーンのセメントの凝結時間は、双子型伝導微少熱量計にてセメントペースト(水セメント比1.0)の発熱量の経時変化を測定することによって得られる。C3Sによる最大発熱ピーク時間が162分程度のプレーン値の普通ポルトランドセメントをJIS R 5201のセメントの凝結試験方法に従って測定した凝結始発時間と凝結終結時間との平均値に換算した値を基準とした。
<調製>
5リットルモルタルミキサーに所定量の水をはり、撹拌しながら、予めブレンドしておいた上記水以外の各材料(粉体)の所定量を投入した。混練を3分間行ってセメント系及び石膏系のSL材を得た。
なお、セメント系(I)と石膏系(II)の区分、凝結促進剤の種類と添加量、及び凝結遅延剤の添加量については、下記表2に示す。
Figure 2008201612
以下に示す方法により下記測定を実施した。結果を表3に示す。
<評価方法>
1.SLフロー試験(JASS 15M 103 に準じた)
ガラス板上の内径50mm、高さ51mmの円筒容器にセルフレベリング材を充填し、この容器を引き上げてガラス板上に広がったセルフレベリング材の直径を測定した。
2.SL材温度
セルフレベリング材の練り上がり温度は、20±3℃になるように材料温度を調整した。
3.流動性の経時変化
JASS 15M 103に準じて内径50mm、高さ51mmの円筒容器(フロー容器)にSL材を充填し、一定時間放置後、フロー値を測定した。経過時間は60分間とし、60分間放置後のフロー値を直後(0分)のフロー値で除した値をフロー比とした。フロー比が1.0に近づく程、流動性の経時変化が少ないSL材である。フロー比0.75以上のものが良好であると判断した。
4.凝結始発時間(JIS A 6204 付属書1に準じた)
内径又は短辺150mm以上、内高150mm以上の金属製の円筒又は直方体の容器に、セルフレベリング材を入れ、温度20±3℃、湿度80%以上の室内に置いた。油圧又はスプリングを介して貫入針に貫入力を与える機構をもつ貫入抵抗試験装置を用いて、貫入抵抗値を測定した。貫入抵抗値が3.5N/mm2になるまでの経過時間を凝結始発時間とした。
Figure 2008201612
上記表3に示した通り、本発明の所定のアルキル基置換度を有する水溶性セルロースエーテルを使用した場合は、流動性の経時変化を示すフロー比が0.75以上であり、流動性の経時変化が少ない(可使時間が長い)。また、凝結始発時間も245分以下と早い。
一方、比較例1〜3の水溶性セルロースエーテルは、アルキル基の置換度が1.6未満であり、流動性の経時変化を示すフロー比は0.45以下と低く、流動性の経時変化が多い(可使時間は短い)。また、水溶性セルロースエーテルの凝結遅延性も影響し、凝結始発時間は遅い。
比較例4は、凝結促進剤を添加しないものであるが、フロー比、凝結始発時間共に、満足するレベルでない。また、比較例5は、凝結促進剤を添加せずに凝結遅延剤を添加して可使時間を保持しようとした例であるが、フロー比、凝結始発時間共に、満足するレベルではなかった。
比較例6は、水溶性セルロースエーテルのアルキル基置換度が1.6未満であり、フロー比は低い。また、比較例7は石膏系のSL材の例であり、凝結遅延剤を添加しなかったため、フロー比が低かった。
[実施例12〜20、比較例8〜11]
III.セメントモルタル組成物(タイル張付け用モルタル)
<使用材料>
セメント:普通ポルトランドセメント(太平洋マテリアル製) 50質量部
骨材:(1)硅砂(0.07〜0.6mm) 25質量部
(2)硅砂(0.05〜0.1mm) 25質量部
凝結促進剤:蟻酸カルシウム(試薬Aと略す)、炭酸リチウム(試薬Bと略す)、
亜硝酸ナトリウム(試薬Cと略す)又は塩化カルシウム(試薬Dと略す)
凝結遅延剤:グルコン酸ナトリウム(試薬)
水溶性セルロースエーテル:下記表4に示すもの 0.2質量部
水: 23質量部
Figure 2008201612
HPMC:ヒドロキシプロピルメチルセルロース
HEMC:ヒドロキシエチルメチルセルロース
HEEC:ヒドロキシエチルエチルセルロース
MC :メチルセルロース
なお、置換度及び置換モル数、粘度、凝結遅延時間の評価方法は上記と同様である。
<調製>
上記水以外の各材料(粉体)の所定量を予めブレンドしておき、5リットルモルタルミキサーに入れ、1分間空練りをし、その後、撹拌しながら所定量の水を投入した。混練を3分間行い、セメントモルタル組成物を得た。
なお、凝結促進剤の種類と添加量、及び凝結遅延剤の添加量については、下記表5に示す。
Figure 2008201612
以下に示す方法により下記測定を実施した。結果を表6に示す。
<評価方法>
1.テーブルフロー試験(JIS A 5201に準じた)
フローテーブル及びフローコーンからなるフロー試験用機械器具を用いた。フローコーンは上底70mm、下底100mm、高さ60mmの台形状円筒容器にモルタルを充填し、容器を引き上げた。次に、フローテーブルを15秒間に15回の落下運動を与え、モルタルが広がった直径を測定し、これをテーブルフローとした。
2.タイル張付け用モルタル温度
タイル張付け用モルタルの練り上がり温度は、20±3℃になるように材料温度を調整した。
3.保水性試験(JIS A 6916に準じた)
ガラス板上に直径11cmの濾紙を載せ、この上に内径50mm、高さ10mm、厚さ3mmのリングを置いた。これにモルタルを充填し、この上にガラス板を載せ、上下を逆さにひっくり返した。60分間放置して濾紙へにじみ出た水分の拡がりの直径を測定した。リング型枠の内径及び水分の拡がりから保水率を計算した。
4.軟度変化試験
JIS A 6916に準じて、一定時間後に、テーブルフロー値を測定した。経過時間は60分間とし、初期値との割合についてJIS A 6916に定められた数式に当てはめ、軟度変化率を算出した。軟度変化率5%以下であると良好である。
5.オープンタイム
得られたタイル張付け用モルタルを市販珪酸カルシウム板にJIS A 6916に準じた塗り厚4mmで塗布し、これにタイルを載せ、鋼製加圧板を用いて、厚さが2mmとなるように圧着し、直ちに剥離し、タイルの裏足に付着したモルタル量を計量した。これをモルタル塗布後、20分後にも実施した。
下記の式により、モルタル付着変化率を求めた。モルタル付着変化率70%以上であると良好である。
AD={(AD0−AD20)/AD0}×100
(AD:モルタル付着変化率[%]、AD0:初期モルタル付着量、AD20:20分後のモルタル付着量)
6.凝結始発時間(JIS A 6204 付属書1に準じた)
上記セルフレベリング材と同じ方法により測定した。
Figure 2008201612
上記表6に示した通り、本発明の所定のアルキル基置換度を有する水溶性セルロースエーテルを使用した場合は、可塑性の経時変化を示す軟度変化率が4%以下であり、オープンタイムの簡易測定法であるモルタル付着変化率も86%以上で、可使時間が長い。また、凝結始発時間も377分以下と早い。
一方、比較例8の水溶性セルロースエーテルでは、アルキル基の置換度が1.6未満であり、可塑性の経時変化を示す軟度変化率は22.5%と低く、可使時間は短く、モルタル付着率も60.4%と低かった。また、凝結促進剤を添加しなかった比較例9では、軟度変化率、モルタル付着変化率、凝結始発時間共に、満足するレベルでない。また、比較例10は、凝結促進剤を添加せずに、凝結遅延剤を添加して可使時間を保持しようとした例であるが、凝結始発時間が満足するレベルではなかった。一方、比較例11は、水溶性セルロースエーテルのアルキル基置換度が1.6未満であり、軟度変化率、モルタル付着変化率共に、満足するレベルではない。
[実施例21〜24、比較例12]
IV.セメントモルタル組成物(建築用下地調整塗材)
<使用材料>
セメント:普通ポルトランドセメント(太平洋マテリアル製) 70質量部
骨材:(3)硅砂(0.05〜0.20mm) 10質量部
(4)硅砂(0.05〜0.15mm) 15質量部
(5)炭酸カルシウム粉(0.05〜0.15mm) 5質量部
凝結促進剤:蟻酸カルシウム(試薬Aと略す)又は炭酸リチウム(試薬Bと略す)
水溶性セルロースエーテル:下記表7に示すもの 0.25質量部
水: 27質量部
Figure 2008201612
HPMC:ヒドロキシプロピルメチルセルロース
HEMC:ヒドロキシエチルメチルセルロース
HEEC:ヒドロキシエチルエチルセルロース
MC :メチルセルロース
<調製>
上記水以外の各材料(粉体)の所定量を予めブレンドしておき、5リットルモルタルミキサーに入れ、1分間空練りをし、その後、撹拌しながら所定量の水を投入した。混練を3分間行い、セメントモルタル組成物を得た。
なお、凝結促進剤の種類と添加量については、下記表8に示す。
Figure 2008201612
以下に示す方法により下記測定を実施した。結果を表9に示す。
<評価方法>
1.テーブルフロー試験(JIS A 5201に準じた)
フローテーブル及びフローコーンからなるフロー試験用機械器具を用いた。フローコーンは上底70mm、下底100mm、高さ60mmの台形状円筒容器にモルタルを充填し、容器を引き上げた。次に、フローテーブルを15秒間に15回の落下運動を与え、モルタルが広がった直径を測定し、これをテーブルフローとした。
2.建築用下地調整塗材温度
建築用下地調整塗材の練り上がり温度は、20±3℃になるように材料温度を調整した。
3.保水性試験(JIS A 6916に準じた)
ガラス板上に直径11cmの濾紙を載せ、この上に内径50mm、高さ10mm、厚さ3mmのリングを置いた。これにモルタルを充填し、この上にガラス板を載せ、上下を逆さにひっくり返した。60分間放置して濾紙へにじみ出た水分の拡がりの直径を測定した。リング型枠の内径及び水分の拡がりから保水率を計算した。
4.軟度変化試験
JIS A 6916に準じて、一定時間後に、テーブルフロー値を測定した。経過時間は60分間とし、初期値との割合についてJIS A 6916に定められた数式に当てはめ、軟度変化率を算出した。軟度変化率7%以下であると良好である。
5.凝結始発時間(JIS A 6204 付属書1に準じた)
上記セルフレベリング材と同じ方法により測定した。
Figure 2008201612
上記表9に示した通り、本発明の所定のアルキル基置換度を有する水溶性セルロースエーテルを使用した場合は、可塑性の経時変化を示す軟度変化率が6%以下であり、可使時間が長い。また、凝結始発時間も425分以下と早い。
一方、比較例12の水溶性セルロースエーテルでは、置換度が1.6未満であり、可塑性の経時変化を示す軟度変化率は20.5%と低く、可使時間は短い。

Claims (5)

  1. 凝結促進剤、水溶性アルキルセルロース又は水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースのいずれか一方又は両方から選ばれる水溶性セルロースエーテル、及び水を含む水硬性組成物であって、前記水溶性セルロースエーテルのアルキル基の置換度が1.6〜2.5であることを特徴とする水硬性組成物。
  2. 前記水硬性組成物が、更にセメント及び/又は石膏、骨材、減水剤として流動化剤又は分散剤、及び消泡剤を含んでなるセルフレベリング性組成物であることを特徴とする請求項1記載の水硬性組成物。
  3. アルミナセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント及び石膏から選ばれる1種又は2種以上、凝結遅延剤、水溶性アルキルセルロース又は水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースのいずれか一方又は両方から選ばれる水溶性セルロースエーテル、及び水を含む水硬性組成物であって、前記水溶性セルロースエーテルのアルキル基の置換度が1.6〜2.5であることを特徴とする水硬性組成物。
  4. 更に、骨材、減水剤として流動化剤又は分散剤、及び消泡剤を含んでなるセルフレベリング性組成物であることを特徴とする請求項3記載の水硬性組成物。
  5. 前記水硬性組成物が、更にセメント及び/又は石膏、及び骨材を含んでなるセメントモルタル組成物であることを特徴とする請求項1記載の水硬性組成物。
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