JP2014073941A - 断熱モルタル及びその硬化体 - Google Patents

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Abstract

【課題】流し延べできると共に有機の断熱材に近い高性能の断熱性を有する。
【解決手段】セメント、無機マイクロバルーン、凝結促進材及び高性能減水剤から成る粉体(A)と、合成樹脂エマルション、水、有機マイクロバルーン、微細繊維、増粘剤及び粘度調整剤から成る混和材(B)とで構成されるモルタルであって、モルタルの硬化体が施工後約24時間(気温20℃)で軽歩行可能となるように、セメント100重量に対し、凝結促進材10〜20重量部及び増粘剤0.3〜0.6重量部が配合され、モルタルを床に流し延べた際のフロー値(JASS 15M-103に従って測定)が160〜250mmを確保する。得られた硬化体の熱伝導率0.12(W/m・k)以下、曲げ強度0.5(N/mm2)以上、圧縮強度0.1(N/mm2)以上、付着強度0.4(N/mm2)以上、気乾燥密度0.3(g/cm3)以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、床に流し延べることにより、翌日には歩行可能(軽歩行を含む)で、断熱性を有する床材や床仕上げ下地材を構成することができるセルフレベリング性(自己流動性)を有する断熱モルタル及びその硬化体に関する。
従来、断熱モルタルを用いる工法では、一般的に、発泡スチロール等の有機質系断熱材を伏せこみ、その上に断熱材の保護と床仕上げのための下地造りを目的として、セメントモルタル等を塗り付ける等の施工が行われている(例えば、特許文献1、非特許文献1,2参照)。
しかしながら、集合住宅(マンション等)での玄関床部分は、面積は小さいものの、数が膨大なため、従来の断熱モルタルを用いる工法での施工では、多くの手間と時間を要する問題があった。
また、無機マイクロバルーン及び有機マイクロバルーンの混合物を用いた断熱材が知られている(例えば、特許文献2参照)。
一方、内部床コンクリート床、PC板等の上に流し込むだけでセルフレベリング性(自己流動性)によりコテ押さえの必要がなく、トンボ等で簡単に均すことで、平滑で床精度の優れた貼りもの下地を形成することが可能なセルフレベリング材(以下、SL材という)が知られている(例えば、特許文献3,4、非特許文献3,4参照)。
SL材は、床のコンクリート面との接着性に優れ、セルフレベリング性を有し、施工後約24時間(気温20℃)で軽歩行が可能(翌日軽歩行可能)な早期の硬化を達成し、仕上げ材の下地としての機能を有する。
また、SL材は、主としてビニル床タイル、長尺ビニル床タイル等の貼りものや、フローリング等の木製等の貼りもの材料の下地として用いられている。そのまま仕上げ材として使用できるSL材もある。塗り厚(流し込みの厚み)は、5mm〜20mm(標準10mm)である。
また、内部に空洞部を有する窓枠の防火性能を向上させるために、特許文献2に記載の断熱材における無機マイクロバルーン及び有機マイクロバルーンの混合物の断熱性能を利用して、セメント、超微小中空発泡体(無機マイクロバルーン及び有機マイクロバルーン)、セメント分散剤及び水を含み、フロー値(JASS 15M−103試験規格に従って測定)が120mm〜280mmの窓枠用内填材が知られている(例えば、特許文献5参照)。
特許文献5の窓枠用内填材は、特許文献2に記載の無機マイクロバルーン及び有機マイクロバルーンの混合物では、既設窓枠に充填しようとすると、流動性が悪く、実用性に供し得ないことに着目して、流動性を高めるためにセメント分散剤を添加し、フロー値が120mm〜280mmとなるように調整されている。
特開2004−360278号公報 特開平4−6182号公報 特開2005−139649号公報 特開2003−267771号公報 特開2011−57503号公報
週間住宅情報「断熱」、平成13年6月20日、P.1092、1093。 財団法人 住宅・建築省エネルギー機構発行「住宅の次世代省エネルギー基準と指針」平成11年11月1日、P.266〜268。 日本建築学会編:「建築工事標準仕様書・同解説JASS 15M−103セルフレベリング材の品質基準」 日本床施工技術研究協議会:「コンクリート床下地表層部の諸品質の測定方法、グレード」
しかし、一般に使用される断熱材では、グラスウールやロックウール等の繊維系のもの、発泡スチロールや発泡ウレタン等の有機質断熱材等であるため、何れも成型品か吹き付けによって施工する材料である。
しかも、断熱材は、強度が弱すぎて床材には不適であり、貼り付け、吹き付け等施工が面倒であり、仕上げ下地材としての性能が劣る等の問題がある。
また、特許文献2記載の断熱材でも、成型品の他、吹き付け、コテ塗りができるものの、流し延べできる自己流動性を発現することができなかった。
そこで、高い流動性を有し、且つ有機の断熱材に近い断熱性を有するセメントモルタルにするために、例えば、マイクロスフェアー、シラスバルーン等の超軽量骨材を使用することが考えられるが、セメントモルタルを高流動性にするには、水量を増やす必要があり、水量が増すと、超軽量骨材が分離、浮上してしまうという問題がある。
一方、SL材は、断熱性能が劣るため、外部の温度(熱気、冷気)の熱伝導による影響を受け易いという問題がある。
また、特許文献5の窓枠用内填材は、現場立て付けの軽量樹脂サッシの不燃化を可能とするため、不燃性、強度、充填の作業性、充填性が重要目的であって、無機質断熱材とは異なる。
しかも、特許文献5の窓枠用内填材では、火災高温時に窓枠材料が溶融、脱落した後、充填部にガラスを保持するに必要な強度を有するに過ぎない。即ち、特許文献5の窓枠用内填材では、SL材で要求される強度を予定していない。
また、特許文献5の窓枠用内填材では、既設窓枠に充填するために、フロー値が120mm〜280mmとなるように調整されているが、SL材のように、床のコンクリート面との接着性に優れ、セルフレベリング性を有し、施工後約24時間(気温20℃)で軽歩行が可能(翌日軽歩行可能)な早期の硬化を達成し、仕上げ材の下地としての機能を有する(表面が平滑で強度が小さくても下地しての強度は確保できる)ものではなく、特許文献5の窓枠用内填材のフロー値は、内部に空洞部を有する窓枠への充填を可能にするための軟度を確保するためのもので、SL材が予定するフロー値ではない。
従って、特許文献5の窓枠用内填材は、SL材と同様に使用することができないばかりか、不燃化を主目的としたもので、そのまま断熱材として利用することには無理がある。
本発明は斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、流し延べできると共に有機の断熱材に近い高性能の断熱性を有する断熱モルタル及びその硬化体を提供することにある。
本発明は、上述の目的を達成するために、従来のSL材と同様に、床材を構成できると共に、従来のSL材にはない、断熱性能を有する断熱モルタル及びその硬化体を提供することができるように構成されている。
そこで、断熱性能を有するためには、通常の断熱材と同様に、超軽量でなければならないこと、及びセルフレベリング性を有するためには、高流動でなければならないという課題を克服する必要がある。
以上の条件を実現するためには、密度が0.02g/cm3以下の超軽量骨材を使用するが、硬化材であるセメント(密度約3.1g/cm3)との密度差が大きいため、適度の粘性を付与することによって、超軽量骨材の分離、浮上を確実に防止できるようにしている。
そして、機能性材料であるため、一般のSL材に比べて強度は小さいが、硬化促進と強度発現性を促進することによって、翌日歩行可能としている。
請求項1に係る発明は、セメント、無機マイクロバルーン、凝結促進材及び高性能減水剤から成る粉体(A)と、合成樹脂エマルション、水、有機マイクロバルーン、微細繊維、増粘剤及び粘度調整剤から成る混和材(B)とで構成されるモルタルであり、前記モルタルの硬化体が施工後約24時間(気温20℃)で軽歩行可能となるように、前記セメント100重量部に対し、前記凝結促進材10重量部〜20重量部及び前記増粘剤0.3重量部〜0.6重量部を配合し、前記モルタルを床に流し延べた際のフロー値(JASS 15M−103に従って測定)が160mm〜250mmを確保するように構成されて成ることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の断熱モルタルにおいて、前記粉体(A)は、前記セメント100重量部に対し、前記無機マイクロバルーン8重量部〜18重量部、前記凝結促進材10重量部〜20重量部及び前記高性能減水剤0.2〜0.5重量部であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の断熱モルタルにおいて、前記セメント100重量部に対し、前記無機マイクロバルーン8重量部〜18重量部、前記有機マイクロバルーン2重量部〜6重量部及び前記水120重量部〜260重量部であることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の何れか記載の断熱モルタルにおいて、前記微細繊維は、繊維長2mm〜5mm、前記セメント100重量部に対し、1重量部〜3重量部であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の何れか記載の断熱モルタルにおいて、前記合成樹脂エマルションは、前記セメント100重量部に対し、7重量部〜16重量部であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、セメント、無機マイクロバルーン、凝結促進材及び高性能減水剤から成る粉体(A)と、合成樹脂エマルション、水、有機マイクロバルーン、微細繊維、増粘剤及び粘度調整剤から成る混和材(B)とで構成されるモルタルであり、断熱性確保のために、前記セメント100重量部に対し、前記無機マイクロバルーン及び前記有機マイクロバルーンを10重量部〜25重量部及び前記水をセメント100重量部に対し120重量部〜260重量部添加し、流動性確保のために、前記セメント100重量部に対し、前記高性能減水剤を0.2重量部〜0.5重量部添加し、翌日歩行可能にするために、前記セメント100重量部に対し、前記凝結促進材を15重量部〜20重量部及び前記増粘剤を0.3重量部〜0.6重量部添加し、流動性を損なわずひび割れ防止のために、前記セメント100重量部に対し、繊維長2mm〜5mmの前記微細繊維を1重量部〜3重量部添加し、材料分離の防止、繊維の分散性、コンクリート下地との接着性確保のために、前記セメント100重量部に対し、前記合成樹脂エマルションを7重量部〜16重量部添加し、前記モルタルを床に流し延べた際のフロー値(JASS 15M−103に従って測定)が160mm〜250mmを確保するように構成されて成ることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6の何れか記載の断熱モルタルを、床上に流し延べて構成され、得られた硬化体の熱伝導率(W/m・k)、曲げ強度(N/mm2)、圧縮強度(N/mm2)、付着強度(N/mm2)及び気乾燥密度(g/cm3)が、熱伝導率0.12(W/m・k)以下、曲げ強度0.5(N/mm2)以上、圧縮強度0.1(N/mm2)以上、付着強度0.4(N/mm2)以上及び気乾燥密度0.3(g/cm3)以上であることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項7記載の断熱モルタル硬化体において、前記床は、集合住宅の床部分であることを特徴とする。
本発明によれば、床に流し延べることにより、高流動性によって、そのまま断熱性を有する平滑な床を構成することができる。得られた床は、有機の断熱材に近い高性能の断熱性を有すると共に不燃性である。
また、本発明によれば、有機の断熱材に近い断熱性を有するセメントモルタルでありながら、水量増加による無機マイクロバルーン、有機マクロバルーンで構成される超軽量骨材の分離、浮上を確実に防止して、そのまま断熱性を有する平滑な床を構成することができる。
また、本発明によれば、流し延べた後、硬化が速く、翌日には、軽歩行が可能になる。
また、本発明によれば、表面調整材(セメントモルタルやセルフレベリング材等)を施工後、ビニルタイル、絨毯等の仕上げ、また、タイル張り、石張り等の仕上げが可能になる。
また、本発明によれば、タイル張り、石張り等の仕上げについては、その施工状況により、表面調整材を省略施工が可能になる。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。
本実施形態に係る断熱モルタルは、セメント、無機マイクロバルーン、凝結促進材及び高性能減水剤から成る粉体(A)と、合成樹脂エマルション、水、有機マイクロバルーン、微細繊維、増粘剤、粘度調整剤、微量の消泡剤及び防腐剤から成る混和材(B)とで構成される。
本実施形態に係る断熱モルタルは、断熱性確保のために、セメント100重量部に対し、無機マイクロバルーン及び有機マイクロバルーン(微小中空発泡体)を10重量部〜25重量部、水をセメント100重量部に対し120重量部〜260重量部添加する。
また、流動性確保のために、セメント100重量部に対し、高性能減水剤を0.2重量部〜0.5重量部添加する。
また、翌日歩行可能にするために、セメント100重量部に対し、凝結促進材を15重量部〜20重量部、増粘剤を0.3重量部〜0.6重量部添加する。
また、流動性を損なわずひび割れ防止のために、セメント100重量部に対し、繊維長2mm〜5mmの微細繊維を、1重量部〜3重量部添加する。
また、材料分離の防止、微細繊維の分散性、コンクリート下地との接着性確保のために、セメント100重量部に対し、合成樹脂エマルションを7重量部〜16重量部添加する。
また、モルタルを床に流し延べた際のフロー値(JASS 15M−103に従って測定)が160mm〜250mmを確保するように構成されている。
本実施形態において、セメントは、水と練ることにより、水と反応して硬化する無機質の粉末(ポルトランドセメント及びポルトランドセメントと高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカフューム等の微粉末の水硬性混合物の総称)で、骨材等を結合し、強度発現に寄与する粉末の物質である。
一般に、建築及び土木関係でセメントといえば、水硬性セメントを用いるが、本発明では、公知のセメントであれば、使用対象になる。ブレーン値は2500cm2/g〜5500cm2/gである。
例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、フライアッシュセメント、高炉セメント(ホワイトポルトランドセメント、アルミナセメント、ジェットセメント)等がある。
本発明の目的である翌日軽歩行可能とするためには、硬化の早いセメントが望ましく、早強ポルトランドセメントが好適である。
また、凝結促進材は、少量添加してセメントペーストの凝結硬化を促進する物質を意味する。
例えば、カルシウム、カリウム、ナトリウム等の塩化物や亜硝酸塩、トリエタノールアミン等がある。
また、無機マイクロバルーンと有機マイクロバルーンとの混合物は、微小中空発泡体を構成する。
無機マイクロバルーンは、例えば、シラスバルーン、パーライト、ガラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン等がある。
有機マイクロバルーンは、5μm〜300μmの単一な空間を持った微細な中空体で、例えば、塩化ビニリデン系、ポリスチレン系、アクリル系等がある。
また、高性能減水剤(流動化剤)は、所要のスランプを得るために必要な単位水量を減少させるために用いる混和剤である。
例えば、ナフタレンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩系の分散剤が一般に用いられる。
また、合成樹脂エマルション(ポリマーディスパージョン)は、例えば、アクリル系、酢酸ビニル系、合成ゴム系、塩化ビリニデン系、塩化ビニル系又はこれの混合系がある。また、共重合体として、例えば、スチレンブタジエン共重合体(SBR)、スチレンアクリル共重合体(St−A)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等がある。
また、増粘剤は、モルタルに粘性を与え、あるいは粘性を高めるために混ぜる物質であり、作業性の改善や接着性の改善に広く用いられている。
例えば、ポリビニルアルコール(PVA、ポバール)、セルロース誘導体(メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC))等がある。
また、粘度調整剤は、セメントモルタルの粘度を調整することによって、流動性の改善、材料分離の改善、レベリング性の改善等を行う目的で使用される。
また、微細繊維は、無機質繊維、有機質繊維がある。
無機質繊維としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ロックウール等がある。
有機質繊維としては、例えば、ナイロン、アラミド、ポリエステル、ビニロン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン等がある。
繊維長は、2mm〜6mmである。
また、消泡剤及び防腐剤は一般的な材料で、特に限定するものではない。
次に、各組成について、セメント100重量部における各材料の割合に付いて考察する。ここでは、早強セメントについて説明する。
早強セメント100重量部に対する超軽量中空発泡体の割合は、l0重量部〜25重量部である。
10重量部未満だと、硬化後に十分な断熱性能が得られず、25重量部を超えると流動性が悪くなると同時に硬化後の強度も弱くなる。
早強セメント100重量部に対する無機マイクロバルーンの割合は、8重量部〜18重量部である。
8重量部未満だと、不燃性が劣り、18重量部を超えると、強度的に脆くなる。
早強セメント100重量部に対する有機マイクロバルーンの割合は、2重量部〜6重量部である。
2重量部未満だと、断熱性能が劣り、6重量部を超えると、燃えやすくなる。
無機マイクロバルーンと有機バルーンとの混合比率は、断熱性の確保ならびに不燃性の確保の上で、この範囲が最も望ましい。
早強セメント100重量部に対する凝結促進材の割合は、10重量部〜20重量部である。
10重量部未満だと、翌日軽歩行可能な強度が得にくくなり、20重量部を超えると、添加量に応じて硬化は早くなるが、モルタルの膨張によるクラックが発生しやすくなる。
早強セメント100重量部に対する高性能減水剤の割合は、0.2重量部〜0.5重量部である。
0.2重量部未満だと、目的とする自己流動性が得られず、0.5重量部を超えると、添加量に対する流動性の向上が極めて小さくなり、経済的にも不利になる。
早強セメント100重量部に対する合成樹脂エマルション(固形分換算)の割合は、7重量部〜16重量部である。
7重量部未満だと、材料分離しやすくなって、均一な流動性を得にくくなると同時に、硬化後のモルタルが脆くなる傾向にあり、16重量部を超えると、粘性が上がり、フローに影響を与える。
早強セメント100重量部に対する水の割合は、120重量部〜260重量部である。
120重量部未満だと、流動性が得られず、260重量部を超えると、骨材が超軽量のため分離、浮上する。
早強セメト100重量部に対する微細繊維の割合は、1重量部〜3重量部である。
1重量部未満だと、流動性は向上するが、クラックが発生しやすくなり、3重量部を超えると、流動性が悪くなる。
微細繊維は、繊維長が5mmを超えると、流動性が悪くなり、硬化後の平滑な平面が得にくくなり、2mm未満だと、クラックが発生しやすくなる。
早強セメント100重量部に対する増粘剤の割合は、0.3重量部〜0.6重量部である。
0.3重量部未満だと、材料分離が起こりやすくなり、0.6重量部を超えると、粘性が増して流動性が悪くなる。
なお、流し込みの厚みは、必要に応じて決められるが、一般的には20mm〜50mmである。
以上のように構成された本実施形態に係る断熱モルタルによれば、SL材と同様に、流し延べた後、硬化が速く、翌日には、軽歩行が可能になると共に、床上に流し延べ、得られた硬化体の熱伝導率(W/m・k)、曲げ強度(N/mm2)、圧縮強度(N/mm2)、付着強度(N/mm2)及び気乾燥密度(g/cm3)は、熱伝導率0.12(W/m・k)以下、曲げ強度0.5(N/mm2)以上、圧縮強度0.1(N/mm2)以上、付着強度0.4(N/mm2)以上、気乾燥密度0.3(g/cm3)以上であるから、得られた床は、有機の断熱材に近い高性能の断熱性を有すると共に不燃性である。
また、本実施形態によれば、有機の断熱材に近い断熱性を有するセメントモルタルでありながら、水量増加による無機マイクロバルーン、有機マクロバルーンで構成される超軽量骨材の分離、浮上を確実に防止して、そのまま断熱性を有する平滑な床を構成することができる。
また、本実施形態によれば、表面調整材(セメントモルタルやセルフレベリング材等)を施工後、ビニルタイル、絨毯等の仕上げ、また、タイル張り、石張り等の仕上げが可能になる。
また、本実施形態によれば、タイル張り、石張り等の仕上げについては、その施工状況により、表面調整材を省略施工が可能になる。
また、本実施形態によれば、例えば、集合住宅(マンション等)の玄関床部分のように、面積は小さいものの、数が膨大で、従来工法での施工では、多くの手間と時間を要する対象物に対しても、床に流し延べることにより、高流動性によって、そのまま断熱性を有する平滑な床を構成することができ、流し延べた後、硬化が速く、翌日には、軽歩行ができるため、従来工法のように手間暇を掛けることなく容易に施工することが可能となる。
また、本実施形態によれば、例えば、寒冷地で問題となる集合住宅の床のヒートブリッジ対策等を施す場合のように、施工個所の数が極めて多く、従来工法での施工では、多くの手間と時間を要する対象物に対しても、床に流し延べることにより、高流動性によって、そのまま断熱性を有する平滑な床を構成することができ、流し延べた後、硬化が速く、翌日には、軽歩行ができるため、従来工法のように手間暇を掛けることなく容易に施工することが可能となる。
次に、本発明を実施例によって説明する。
本実施例では、不燃性の断熱材としての性能を有する一方、流し延べ施工ができ且つセルフレべリング性を有した床材として施工できる断熱モルタルを目指し、数多くの実験を繰り返し、そのための目的とする条件を満たすと判断される材料構成として、後述するように、SMB−1、SMB−2、SMB−3に絞り込んだ。さらにこの中から最終商品化の検討を行った。
ここで、目的とする条件とは、熱伝導率0.12(W/m・k)以下、圧縮強度0.1(N/mm2)以上、曲げ強度0.5(N/mm2)以上、付着強度0.4(N/mm2)以上、翌日歩行可能等である。
表1〜表3は、粉体(A)の配合例を示す。
本実施例では、添加するセメントの量を4000gの配合例をSMB−1と称し、添加するセメントの量を6000gの配合例をSMB−2と称し、添加するセメントの量を8000gの配合例をSMB−3と称する。
従って、SMB−1が、重量及び強度について一番軽くて弱く、次に、SMB−2、SMB−3と重くなると同時に強度も強くなる。また、熱伝導率も重くなるにつれて、順次大きくなる(断熱性が悪くなる)。
そして、モルタルの硬化促進を図るための凝結促進材の添加量を、表1では10%、表2では15%、表3では20%に変えた場合の違いを確認する試験結果を示す。
表4は、以下の実施例で使用する半液体状の混合物(混和材(B))の配合例を示す。
表4は、合成樹脂エマルション固形分を100重量部とした時の各材料の割合(固形分換算45%)場合の配合例を示す。ここでは、有機マイクロバルーンも固形分10%とし、残分を清水へ加算している。
Figure 2014073941
Figure 2014073941
Figure 2014073941
Figure 2014073941
(実施例1)
合成樹脂エマルション12.24%(固形分換算6%)に対して、清水69.84%、有機マイクロバルーン16.45%(固形分換算1.645%)に微細繊維0.9%、増粘剤0.2%、粘度調整剤0.27%と微量の消泡剤及び防腐剤を加えて成る半液体状の混合物100重量部に、早強セメント72.5%、無機マイクロバルーン12.7%、凝結促進材14.5%、高性能減水剤0.3%から成る粉体50.2重量部を混合し、ミキサーにて5分間混練後、JIS R 5201(セメントの物性試験方法)に規定する試験方法に準じて4cm×4cm×16cmの試験体を作製した。
(実施例2)
合成樹脂エマルション12.24%(固形分換算6%)に対して、清水69.84%、有機マイクロバルーン16.45%(固形分換算1.645%)に微細繊維0.9%、増粘剤0.2%、粘度調整剤0.27%と微量の消泡剤及び防腐剤を加えて成る半液体状の混合物100重量部に、早強セメント75.7%、無機マイクロバルーン8.9%、凝結促進材15.1%、高性能減水剤0.3%から成る粉体72.0重量部を混合し、ミキサーにて5分間混練した後、実施例1と同様にして試験体を作製した。
(実施例3)
合成樹脂エマルション12.24%(固形分換算6%)に対して、清水69.84%、有機マイクロバルーン16.45%(固形分換算1.645%)に微細繊維0.9%、増粘剤0.2%、粘度調整剤0.27%と微量の消泡剤及び防腐剤を加えて成る半液体状の混合物100重量部に、早強セメント74.6%、無機マイクロバルーン6.5%、凝結促進材18.6%、高性能減水剤0.3%から成る粉体93.9重量部を混合し、ミキサーにて5分間混練した後、実施例1と同様にして試験体を作製した。
(実施例4)
合成樹脂エマルション12.24%(固形分換算6%)に対して、清水69.84%、有機マイクロバルーン16.45%(固形分換算1.645%)に微細繊維0.9%、増粘剤0.2%、粘度調整剤0.27%と微量の消泡剤及び防腐剤を加えて成る半液体状の混合物100重量部に、早強セメント75.2%、無機マイクロバルーン13.2%、凝結促進材11.3%、高性能減水剤0.3%から成る粉体48.3重量部を混合し、ミキサーにて5分間混練した後、実施例1と同様にして試験体を作製した。
(実施例5)
合成樹脂エマルション12.24%(固形分換算6%)に対して、清水69.84%、有機マイクロバルーン16.45%(固形分換算1.645%)に微細繊維0.9%、増粘剤0.2%、粘度調整剤0.27%と微量の消泡剤及び防腐剤を加えて成る半液体状の混合物100重量部に、早強セメント78.7%、無機マイクロバルーン9.2%、凝結促進材11.8%、高性能減水剤0.3%から成る粉体69.3重量部を混合し、ミキサーにて5分間混練した後、実施例1と同様にして試験体を作製した。
(実施例6)
合成樹脂エマルション12.24%(固形分換算6%)に対して、清水69.84%、有機マイクロバルーン16.45%(固形分換算1.645%)に微細繊維0.9%、増粘剤0.2%、粘度調整剤0.27%と微量の消泡剤及び防腐剤を加えて成る半液体状の混合物100重量部に、早強セメント80.6%、無機マイクロバルーン7.0%、凝結促進材12.1%、高性能減水剤0.3%から成る粉体90.3重量部を混合し、ミキサーにて5分間混練した後、実施例1と同様にして試験体を作製した。
(実施例7)
合成樹脂エマルション12.24%(固形分換算6%)に対して、清水69.84%、有機マイクロバルーン16.45%(固形分換算1.645%)に微細繊維0.9%、増粘剤0.2%、粘度調整剤0.27%と微量の消泡剤及び防腐剤を加えて成る半液体状の混合物100重量部に、早強セメント78.2%、無機マイクロバルーン13.7%、凝結促進材7.8%、高性能減水剤0.3%から成る粉体46.9重量部を混合し、ミキサーにて5分間混練した後、実施例1と同様にして試験体を作製した。
(実施例8)
合成樹脂エマルション12.24%(固形分換算6%)に対して、清水69.84%、有機マイクロバルーン16.45%(固形分換算1.645%)に微細繊維0.9%、増粘剤0.2%、粘度調整剤0.27%と微量の消泡剤及び防腐剤を加えて成る半液体状の混合物100重量部に、早強セメント81.9%、無機マイクロバルーン9.6%、凝結促進材8.2%、高性能減水剤0.3%から成る粉体66.6重量部を混合し、ミキサーにて5分間混練した後、実施例1と同様にして試験体を作製した。
(実施例9)
合成樹脂エマルション12.24%(固形分換算6%)に対して、清水69.84%、有機マイクロバルーン16.45%(固形分換算1.645%)に微細繊維0.9%、増粘剤0.2%、粘度調整剤0.27%と微量の消泡剤及び防腐剤を加えて成る半液体状の混合物100重量部に、早強セメント84.0%、無機マイクロバルーン7.3%、凝結促進材8.4%、高性能減水剤0.3%から成る粉体86.6重量部を混合し、ミキサーにて5分間混練した後、実施例1と同様にして試験体を作製した。
実施例1〜実施例9の試験結果を表5に示す。
以下、表5に記載の各試験項目について順次説明する。
先ず、熱伝導率について説明する。実施例1〜9の4cm×4cm×16cmの試験体を、20±2℃、60±5%RHの標準養生室に4週間静置後、プローブ法による迅速熱伝導率測定計にて測定した。
次に、曲げ強度及び圧縮強度について説明する。実施例1〜9の4cm×4cm×16cmの試験体を、熱伝導率測定と同様の養生を行い、インストロン万能試験機を用いてクロスヘッド速度2mm/minにて測定した。
次に、付着強度について説明する。JIS R 5201(10.4)に規定されるモルタル板(70mm×70mm×20mm)の表面に実施例1〜9のモルタルを10mm厚みで塗り付け(流し込み)養生後、JIS A 6916(建築用下地調整塗材)の接着強さ試験に準拠して、試験を行った。
次に、フロー値について説明する。JASS 15M−103(セルフレベリング材の品質試験)のフロー値測定方法に準拠して行った。混合にはハンドミキサーを用い、高性能減水剤の添加量別のフロー値を測定した。
試料は、SMB−1、SMB−2、SMB−3の凝結促進材20%添加の粉体(A)と混和材(B)とを用いた。混合割合は、粉体49.9%、混和材50.6%とし、混合時間は各々5分間とした。
表6にフロー値測定結果を示す。
表6から明らかなように、0.3%以上の高性能減水剤を添加しないと、期待するフロー値(160mm〜250mm)が得られない。ただし、0.3%以上添加しても大きな効果は見られず、コスト面からも好ましくない。
次に、硬化状況の決定方法について説明する。コンクリート平板(30cm×30cm×2cm)に、型枠を取り付けた後、混練した実施例1〜9のモルタルを厚さ30mmで流し込み、24時間静置する。試料表面の硬化状況を予め確認し、硬化が確認できたものから、コンクリート平板上へ人が乗り状況を確認する。表面の凹み等の変形が無く且つ平板との付着状況を目視にて確認し、剥離を認めないものを〇、表面に若干の凹み等の変形が発生するが、平板との剥離が無いものを△、凹み等変形の大きいか、硬化不十分のものを×とした。
次に、生モル密度の算出方法について説明する。JIS A l171「ポリマーセメントモルタルの試験方法」の単位容積質量試験に準拠して行った。混練した試料を、内径75mm、深さ115mm、厚さ5mmの金属製円筒状の容器(容積500±1cm3)に入れる。ヘラ等を容器の上縁に当て、静かに手前に引いて余分な試料を掻き取る。容器を含め重量を計測し、容器の重量を差し引いて、試料(モルタル)の重量を算出する。試料の重量を容器の容積で除し、密度を算出する。
生モル密度g/cm3
=試料(モルタル)の重量(g)÷容器の容積(cm3
次に、気乾(燥)密度の算出方法について説明する。容積の決まっている型枠(実施例では、4cm×4cm×16cm=256cm3)へ実施例1〜9のモルタルを流し込み、指定条件にて48時間養生硬化させる。硬化後、型枠からモルタル硬化体を取り出し、20±2℃、60±5%RHの条件下で材令4週まで気中にて静置する。静置後、モルタル硬化体の重量を計測し、型枠の容積で除し、密度を算出する。
気乾(燥)密度(g/cm3
=モルタル硬化体の重量(g)÷型枠の容積(cm3
次に、評価について説明する。硬化状況も含めた、他の結果(フロー値、熱伝導率その他)も含めた全体として勘案して、極めて良を〇、良を△、不可を×とした。
Figure 2014073941
Figure 2014073941
以上のように、表5の各試験項目から、セメント量が最も少ないSMB−1は、実施例7,4に示すように、凝結促進材の添加量が10%、15%では、満足できる結果を得ることができなかったが、実施例1に示すように、凝結促進材の添加量が20%になるとほぼ目的を達成することが確認できた。
また、SMB−1よりセメント量の多いSMB−2は、実施例8に示すように、凝結促進材の添加量が10%では、満足できる結果を得ることができなかったが、実施例5に示すように、凝結促進材の添加量が15%になるとほぼ目的を達成することができ、実施例2に示すように、凝結促進材の添加量が20%では目的を達成することが確認できた。
また、セメント量が最も多いSMB−3は、実施例9に示すように、凝結促進材の添加量が10%では、満足できる結果を得ることができなかったが、実施例6,3に示すように、凝結促進材の添加量が15%、20%では目的を達成することが確認できた。
このように、SMB−2及びSMB−3は、凝結促進材の添加量を15%、20%にすることによって、目的とする熱伝導率0.12(W/m・k)以下、圧縮強度0.1(N/mm2)以上、曲げ強度0.5(N/mm2)以上、付着強度0.4(N/mm2)以上、翌日歩行可能等という条件を達成することが確認できた。
以上のように、本実施形態によれば、一般のSL材と同様に流し延べることができると共に、床材を構成することができ、従来のSL材にはない、有機の断熱材に近い高性能の断熱性性能を有する断熱モルタル及びその硬化体を得ることが確認できた。
しかも、本実施形態によれば、機能性材料であるため、一般のSL材に比べて強度は小さいが、硬化促進と強度発現性とを促進することによって、翌日歩行可能とする特徴を備えていることが確認できた。

Claims (8)

  1. セメント、無機マイクロバルーン、凝結促進材及び高性能減水剤から成る粉体(A)と、
    合成樹脂エマルション、水、有機マイクロバルーン、微細繊維、増粘剤及び粘度調整剤から成る混和材(B)と
    で構成されるモルタルであり、
    前記モルタルの硬化体が施工後約24時間(気温20℃)で軽歩行可能となるように、前記セメント100重量部に対し、前記凝結促進材10重量部〜20重量部及び前記増粘剤0.3重量部〜0.6重量部を配合し、
    前記モルタルを床に流し延べた際のフロー値(JASS 15M−103に従って測定)が160mm〜250mmを確保するように構成されて成る
    ことを特徴とする断熱モルタル。
  2. 請求項1記載の断熱モルタルにおいて、
    前記粉体(A)は、前記セメント100重量部に対し、前記無機マイクロバルーン8重量部〜18重量部、前記凝結促進材10重量部〜20重量部及び前記高性能減水剤0.2〜0.5重量部である
    ことを特徴とする断熱モルタル。
  3. 請求項1又は2記載の断熱モルタルにおいて、
    前記セメント100重量部に対し、前記無機マイクロバルーン8重量部〜18重量部、前記有機マイクロバルーン2重量部〜6重量部及び前記水120重量部〜260重量部である
    ことを特徴とする断熱モルタル。
  4. 請求項1乃至3の何れか記載の断熱モルタルにおいて、
    前記微細繊維は、繊維長2mm〜5mm、前記セメント100重量部に対し、1重量部〜3重量部である
    ことを特徴とする断熱モルタル。
  5. 請求項1乃至4の何れか記載の断熱モルタルにおいて、
    前記合成樹脂エマルションは、前記セメント100重量部に対し、7重量部〜16重量部である
    ことを特徴とする断熱モルタル。
  6. セメント、無機マイクロバルーン、凝結促進材及び高性能減水剤から成る粉体(A)と、
    合成樹脂エマルション、水、有機マイクロバルーン、微細繊維、増粘剤及び粘度調整剤から成る混和材(B)と
    で構成されるモルタルであり、
    断熱性確保のために、前記セメント100重量部に対し、前記無機マイクロバルーン及び前記有機マイクロバルーンを10重量部〜25重量部及び前記水をセメント100重量部に対し120重量部〜260重量部添加し、
    流動性確保のために、前記セメント100重量部に対し、前記高性能減水剤を0.2重量部〜0.5重量部添加し、
    翌日歩行可能にするために、前記セメント100重量部に対し、前記凝結促進材を15重量部〜20重量部及び前記増粘剤を0.3重量部〜0.6重量部添加し、
    流動性を損なわずひび割れ防止のために、前記セメント100重量部に対し、繊維長2mm〜5mmの前記微細繊維を1重量部〜3重量部添加し、
    材料分離の防止、繊維の分散性、コンクリート下地との接着性確保のために、前記セメント100重量部に対し、前記合成樹脂エマルションを7重量部〜16重量部添加し、
    前記モルタルを床に流し延べた際のフロー値(JASS 15M−103に従って測定)が160mm〜250mmを確保するように構成されて成る
    ことを特徴とする断熱モルタル。
  7. 請求項1乃至6の何れか記載の断熱モルタルを、床上に流し延べて構成され、
    得られた硬化体の熱伝導率(W/m・k)、曲げ強度(N/mm2)、圧縮強度(N/mm2)、付着強度(N/mm2)及び気乾燥密度(g/cm3)が、熱伝導率0.12(W/m・k)以下、曲げ強度0.5(N/mm2)以上、圧縮強度0.1(N/mm2)以上、付着強度0.4(N/mm2)以上及び気乾燥密度0.3(g/cm3)以上である
    ことを特徴とする断熱モルタル硬化体。
  8. 請求項7記載の断熱モルタル硬化体において、
    前記床は、集合住宅の床部分である
    ことを特徴とする断熱モルタル硬化体。
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