JP2005139649A - コンクリート床構造体、およびその施工方法 - Google Patents

コンクリート床構造体、およびその施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コンクリート表面に表面外観に優れたセルフレベリング材硬化物層を設けることを可能にしたコンクリート床構造体、およびその工法の提供。
【解決手段】少なくとも(E)セメントコンクリート床層、(D)セメントコンクリートとアクリル系エマルジョンとの混合物を硬化して得られた硬化物層、(C)セルフレベリング材用アクリル系プライマーの硬化物層、および(B)セメント系セルフレベリング材の硬化物層から構成され、前記(B)層は、前記(C)層上に、前記(C)層は、前記(D)層上に、前記(D)層は、前記(E)層上に順次積層されてなる建築物のコンクリート床構造体、および同構造体の施工方法により達成。
【選択図】図1

Description

本発明は、層間接着強度に優れた建築物、特に病院、学校、駅構内等の公共施設、精密機器工場、コンビニ、マンション等の建築物用のコンクリート床構造体およびその施工方法に関する。
従来から建築分野においては、凹凸のない床面を得るために、スラブコンクリート打設後、その上に貧調合モルタルを打ち込んで下地形成をし、その後その下地上にセルフレベリング材を流布する床構成工法が知られている。(特許文献1)
また、コンクリートの床を打設後、その上にプライマー処理してセルフレベリング材が用いられ、その上に乾燥抑制剤を施工し、仕上材を用いる床面の仕上げ方法が知られている。(特許文献2)
特公平7−68757号公報 特開2003−213915号公報
しかし、上記例で開示された工法では、コンクリート表面とプライマーとの間での接着強度不足により、剥離によるふくれの問題が発生する。このふくれが生ずる結果凹凸が生じ美麗な床面が得られず、床表面外観が損なわれると言った問題があった。本発明は、上記課題を解決するために、床表面に表面外観と接着強度に優れたセルフレベリング材硬化物層を設けることにより、表面外観と床を構成する各層間の接着強度に優れたコンクリート床構造体を得ることで、剥離によるふくれの問題が生ずることのない、表面外観に優れたコンクリート床構造体およびその工法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意研究の結果、特定の層構成からなるコンクリート床構造体および同構造体の施工方法を採用することにより接着強度に優れた床が得られることで、その課題が解決されることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、少なくとも(E)セメントコンクリート床層、(D)セメントコンクリートとアクリル系エマルジョンとの混合物を硬化して得られた硬化物層、(C)セルフレベリング材用アクリル系プライマーの硬化物層、および(B)セメント系セルフレベリング材の硬化物層から構成され、前記(B)層は、前記(C)層上に、前記(C)層は、前記(D)層上に、前記(D)層は、前記(E)層上に順次積層されてなる建築物のコンクリート床構造体を提供するものである。なお、前記(B)層上には(A)表面層が設けられていることが多い。
さらには、好ましくは前記建築物が、病院、学校、駅構内等の公共施設、精密機器工場、コンビニ、マンション等の建築物であること、好ましくは前記硬化物層(C)のセルフレベリング材用プライマーが、アクリル系エマルジョンであること、好ましくは前記硬化物層(D)は、セメントコンクリートにアクリル系エマルジョンを1〜10重量%混合して得られた硬化物であること、さらにはセメントコンクリートを床面に打設し、その硬化前にアクリル系エマルョンを散布し、セメントコンクリートとアクリル系エマルジョンとの混合物の硬化層を形成し、形成したポリマーコンクリート層の上にセルフレベリング材用アクリル系プライマーを施工し、次いで、セメント系セルフレベリング材を施工することを特徴とするコンクリート床の施工方法を提供するものである。なお、セメント系セルフレベリング材を施工後、セメント系セルフレベリング材の硬化物層の上にさらに表面層を施工してもよい。
特定の構造体とすることで、コンクリート表面とセルフレベリング材との間に優れた接着強度を得ることにより、剥離によるふくれの問題の発生がなく、床面に凹凸が生じることのない美麗な床面を形成できるため、床表面外観に優れた床構造体の施工が可能となる。得られた床構造体は、病院、学校、駅構内等の公共施設、精密機器工場、コンビニ、マンション等の建築物の床として最適である。
(A)層の表面材とは、床用塗料、床材シート、カーペット、フローリング等である。床材シート、カーペット、フローリング等は、(B)層の上に接着剤で貼り付け施工される。床用塗料は、通常は、(B)層上に直接塗布することより施工される。
(B)層とは、セメント系セルフレベリング材の硬化物層をいい、同層を形成するのに使用するセメント系セルフレベリング材は、基本的には水硬性成分、凝結調整剤、減水剤、および増粘剤からなる組成物である。セメント系セルフレベリング材に使用される、水硬性成分としては、アルミナセメント、ポルトランドセメント、石膏、高炉スラグ等がが挙げられる。
先ず、水硬性成分について説明する。アルミナセメントは、潜在的に急硬性を有している。また、石膏等の硫酸塩を共存させることによって、カルシウムスルホアルミネート水和物を生成させることで、初期の硬化を速め早期開放を可能にするだけでなく硬化体の水分を早期に多量消費することから、表面の仕上材施工に移行する時間を早めるともに、収縮の少ない硬化体を形成する。また、潜在水硬性を有する高炉スラグの存在によりアルミナセメントの欠点である硬化体強度の経時的な低下も抑制される。アルミナセメントは、鉱物組成が異なるものが数種知られ市販されているが、何れも主成分はモノカルシウムアルミネートであり、市販品はその種類によらず使用することができる。
ポルトランドセメントは速硬性において重要な成分の一つであり、アルミナセメントおよび石膏と共にカルシウムスルホアルミネート水和物の生成を促進することにより、アルミナセメントの有する潜在的な速硬性を引き出す。ポルトランドセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、および高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント等の各種混合セメントを一種または二種以上を組み合わせて使用することもできる。
石膏は、速硬性、速乾性および硬化後の寸法安定性を保持するために必要な成分である。また、石膏は無水、2水、半水等の各石膏がその種類を問わず、一種または二種以上の混合物として使用できる。高炉スラグは、乾燥収縮が小さいことから、硬化体の耐クラック性を高めるだけでなくその潜在水硬性により硬化体強度を向上させる効果も有している。また、アルミナセメント水和物の転移に起因する強度低下を抑制する効果も有している。
凝結速度調整剤としては、凝結促進剤と凝結遅延剤とを併用添加することで、例えば、30分以上の可使時間を可能とする流動保持性と、その後の速やかな硬化により、即日の軽歩行および3日以内の仕上材施工を可能とする速硬性・速乾性が確保できると共に、スラリーの移動と表層の乾燥によるシワ、気泡抜け跡の発生や、低温での表面硬化不良等による表面粉化、高温における凝結時のひび割れ発生の危険性が低減され、良好な表面性状を有する硬化体が得られる。さらに、低温から高温の広範囲において上記の超速硬性、流動保持性および優れた硬化体性状の両立が可能である。
凝結促進剤として働くリチウム塩としては、炭酸リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウム、水酸化リチウム、硝酸リチウム等の無機酸塩およびシュウ酸リチウム、酢酸リチウム、クエン酸リチウム、酒石酸リチウム、リンゴ酸リチウム、グリコール酸リチウム等の有機酸塩を挙げることができる。
凝結促進剤としては、酒石酸、クエン酸、重炭酸、リンゴ酸、グルコン酸、リンゴ酸等のオキシカルボン酸、燐酸、またはそれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類塩の一種または二種以上が所定量添加されたものであってもよい。なお、添加量が多いと、流動性の低下、硬化不良を招いたり、ブリージング水の発生による表面不良が生じることがあるので、注意が必要である。
セルフレベリング材が具備すべき最も基本的な要因は高い流動性である。材料分離を抑制し、かつ高強度の硬化体を得るには水/水硬性成分比を下げる必要があるが、水/水硬性成分比を低くしても高い流動性を確保するために、減水剤の添加が必須である。減水剤は、ナフタレン系、ポリカルボン酸系、ポリエーテル系、メラミン系等の市販品がその種類を問わず使用できる。
高い流動性を確保したまま、材料分離を充分なレベルまで抑えるため、増粘剤の添加が好ましい。増粘剤としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース系、ゼラチン、ペクチン等の蛋白系、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマー等が使用可能である。
上記の水硬性成分、凝結速度調整剤、減水剤および増粘剤を配合し調製されたセメント系セルフレベリング材の場合には、流動性、速硬性に優れ、かつ硬化特性に優れているので、本願発明において、好適に使用できる。また、必要に応じて、消泡剤、高分子エマルジョン、高分子樹脂粉末などを添加されたものも使用することができる。消泡剤としては、シリコン系、アルコール系、ポリエーテル系等合成物質または植物由来の天然物質等公知のものが使用可能である。
高分子エマルジョンは、下地コンクリートとの接着性、耐クラック性、硬化体の耐摩耗性を上げることができる。高分子エマルジョンとしてエチレン−酢酸ビニル、スチレン−ブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン等の共重合体、または、ポリブテン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のホモ重合体や、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート化合物などを一種または二種以上を重合したもの、さらにこれらのモノマーと共重合可能なスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニリデンなどのビニル化合物と共重合させた(メタ)アクリレート系樹脂などの市販のもの及び合成品がその種類を問わず使用できる。なお、ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタアクリレートを意味する。
セメント系セルフレベリング材には、増量材として、フライアッシュ、石灰石粉、シリカ質粉等が添加されたものも使用することができる。増量材の添加により、流動性が改善される効果が得られるが、添加量が多すぎると強度発現性の低下を招くので、その添加量については、充分な留意が必要である。
セメント系セルフレベリング材は、細骨材/増量材を添加して使用するのが、その特性を活かす使い方が出きることから好ましい。細骨材としては、珪砂、川砂、海砂、石灰、石砂が使用できる。なお、本発明に使用可能なセメント系セルフレベリング材の各成分の1配合例については、以下の表1に示す。施工条件などを考慮して、各成分の配合量は選択すればよい。勿論、市販のセメント系セルフレベリング材を使用してもよいが、他の層との適合性について、予め試験した上で、各成分の配合比が好ましいものを選定して使用することが好ましい。
(C)層の形成に使用されるセルフレベリング材用アクリル系プライマーとは、好ましくはガラス転移温度:−50〜−1℃のアクリルポリマーで、アクリル酸およびまたはメタアクリル酸を1〜10重量%含有する。その他の構成成分は、アクリル酸エステルおよびメタアクリル酸エステルであるが、1分子中に複数の官能基を有する化合物を共重合させることが好ましい。複数の官能基を有する化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビスフェノールAポリオキシエチレン付加体ジアクリレート、ビスフェノールAポリオキシエチレン付加体ジメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジビニルベンゼンなどを用いることができるが、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドまたはトリメチロールプロパントリメタクリレートが好ましい。これらの化合物は、ポリマー中に0.1〜5重量%の範囲で用いることが好ましい。
さらに、該ポリマー原料には、性能を損なわない範囲の量で、前記以外の不飽和単量体、例えばスチレンやα−メチルスチレンなどのスチレン類、ブタジエンやイソプレンなどのジエン類、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリロニトリルやα−メチルアクリロニトリルなどのニトリル類を併用してもよい。セルフレベリング材用アクリル系プライマーとしては、宇部興産(株)製UプライマーQ等の市販品が好適に使用可能である。
(D)層とは、セメントコンクリートとアクリル系エマルジョンとの混合物を硬化させることにより形成される層をいうが、該層の形成は、既設コンクリート面上にセメントコンクリートとアクリル系エマルジョンとの混合物を塗布することでも可能であるが、好ましくはコンクリートを打設した直後にアクリル系エマルジョンを表面に散布しポリマーセメントコンクリート層を形成するのがよい。このようなアクリル系エマルジョンとしては、例えば、大日本インキ化学工業(株)製FF−30等の市販品が好適に使用可能である。
(D)層形成に使用されるアクリル系エマルジョンとは、好ましくはガラス転移温度が0〜20℃であり、固形分20〜45重量%のもので、乳化重合で得られるものである。前記エマルジョンは、好ましくはメタクリル酸を1〜5重量%含有するものであり、その他成分としてアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルから構成されるものである。
前記アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルは、ポリマーコンクリート中のポリマー骨格の主体をなすもので、良好な耐アルカリ性、耐候性を有するものであり、炭素数は、1〜12であることが好ましい。例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、メタクリル酸iso−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリ酸ラウリルの一種または二種以上を混合して用いることができる。このアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルのアルキル炭素数が12を越えると乳化重合体エマルジョンの粘性が増してコンクリート表面にエマルジョンを散布することが困難になる場合がある。
上記メタクリル酸は、セメントコンクリートと乳化重合体との親和性を向上させ、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの乳化重合体とコンクリートとの馴染みをよくして、セメントコンクリートとエマルジョンとを均一に混和でき、その結果、緻密な層のポリマーセメントコンクリートを形成できる。このメタクリル酸の原料中への添加量は、好ましくは1〜5重量%である。1重量%未満であるとコンクリートとエマルジョンとの親和性を充分向上することができない。また、5重量%を越えると、コンクリート類の硬化を遅延させるため好ましくない。
前記の単量体混合物中には、芳香族α,β−モノエチレン性単量体、前記メタクリル酸以外のα,β−モノエチレン性極性単量体を少量加えて共重合した乳化重合体のエマルジョンであってもよい。
前記の芳香族α,β−モノエチレン性単量体は、好ましくは0〜20重量%加えて共重合するとアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの粘性を下げ、エマルジョン散布後のコンクリート類の表面仕上げの作業性が向上する。この芳香族α,β−モノエチレン性単量体としては、例えば、スチレン、および1,2、1,3、または、1,4−ビニルトルエンが挙げられ、これらの少なくとも一種を上記単量体混合物中に加えて用いることができる。
メタクリル酸以外のα,β−モノエチレン性極性単量体が共重合してもよい。エマルジョンとコンクリートとの親和性を増強するメタクリル酸の作用を強めることができる。
前記α,β−モノエチレン性極性単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルピリミジン、ビニルピロリドン、ヒドロキシアルキルアルリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドまたはこれらの誘導体が挙げられ、これらの少なくとも一種を単量体混合物中に添加して共重合することができる。
上記α,β−モノエチレン性極性単量体の単量体混合物中における添加量は、0〜5重量%である。5重量%を越えて添加されると、コンクリートとの親和性を向上する効果は高まるが、コンクリートの硬化を著しく遅延させる場合が多くなり、好ましくない。特に、上記α,β−モノエチレン性極性単量体の単量体混合物中への添加量は、0〜2重量%であることが望ましい。
構成原料の単量体混合物の乳化重合時、共重合体のミセルを安定化する保護コロイドとしては、例えば、ポリビニルアルコール、蛋白質、ゼラチンが挙げられ、特に、ポリビニルアルコールを用いることが望ましい。これらの一種または二種以上を用いて、単量体混合物を乳化重合する。
この保護コロイドの使用量は、原料の単量体混合物100重量部に対して、1〜20重量部であることが望ましい。1重量部未満であると、電解質イオンによる凝集に起因するポリマーコンクリート層の形成不全により、コンクリート表面での保水性が充分でなく、また、乳化重合体のエマルジョンが貯蔵中に不安定化して凝集する虞がある。一方、20重量部を越えると、乳化重合体のエマルジョンの粘度が増加してエマルジョン散布後のコンクリートとの混合作業性に支障をきたす。
前記ポリビニルアルコールとしては、完全けん化ポリビニルアルコール、部分けん化ポリンビニルアルコール、ポリビニルアルコールの一部をカルボキシル基、スルフォニル基などで修飾したアニオン化ポリビニルアルコールが挙げられる。完全けん化、部分けん化ポリビニルアルコールの何れも種類を問わず使用可能であるが、乳化重合時の乳化力を考慮し、好ましくは、けん化率70〜100%、平均重合度300〜3000のものがよく、これらの一種または二種以上の混合物を、原料単量体混合物100重量部に対し、1〜20重量部の範囲で用いる。
前記共重合体は、通常の乳化重合によって得られる。この際、前記保護コロイドと併用して用いられる乳化剤としては、アニオン型乳化剤、非イオン型乳化剤、カチオン型乳化剤、その他の反応性乳化剤などが挙げられ、これらの一種もしくは二種以上を併用することができるが、通常は、アニオン型乳化剤と非イオン型乳化剤とを併用することが好ましい。
この乳化剤の使用量は特に限定されないが、得られる共重合体量と、施工時のコンクリート類に対する空気連行量、保水性、作業性を考慮し、通常は単量体混合物の総量に対して0.1〜8重量部程度で使用される。
重合開始剤としては、乳化重合に使用される触媒であれば全て使用することができるが、代表的なものを挙げれば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の水溶性無機過酸化物もしくは、過硫酸クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチルニトリルの如きアゾ化合物などであり、これらの一種もしくは二種以上の混合物として用いられる。その使用量は、原料単量体混合物の100重量部に対し、0.1〜2重量部であることが好ましい。
なお、上記開始剤と金属イオンおよび還元剤とを併用するレドックス重合によって乳化重合を行ってもよいことは勿論である。上記原料単量体混合物は、これを一括してもしくは分割してあるいは連続して、上記開始剤、乳化剤および保護コロイドが添加された溶媒中に滴下して加えることができ、0〜100℃、好ましくは30〜90℃の温度下で乳化重合される。
溶媒としては、特に限定されるものではないが、通常水が使用される。乳化重合の結果得られたエマルジョンの粘度は、300cps以下であることが好ましく、特に、エマルジョン散布後のセメントコンクリートとの混合における作業性の見地から、100cps以下であることが好ましい。乳化重合後のエマルジョンの粘度が高い場合は、溶媒を添加して粘度を調整することができる。
また、乳化重合体のガラス転移温度は、0℃〜20℃の範囲にあることが望ましい。ガラス転移温度が0℃未満であると、乳化重合体の可塑性は良好であるが、過度の粘着性を生じ、コンクリート表面仕上げの際の作業性が劣り、また、仕上げ面の外観も劣る。一方、ガラス転移温度が20℃を越えると、重合体の融着性が著しく低下することが知られており、たとえ可塑剤を単量体混合物中に添加して乳化重合体の造膜温度を低下せしめても、仕上げ面の柔軟性に欠け好ましくない。
上記エマルジョン中の固形分(乳化重合体)の含有量は、20〜45重量%であることが好ましい。20重量%未満であると、相対的に重合体量が少なく、コンクリート表面に充分なポリマーコンクリート層を形成することが困難となる。また、45重量%を越えると、粘度が高くなり、エマルジョン散布後のコテでセメントコンクリートと混合作業性が低下する。参考までに、アクリル系エマルジョンの合成例を実施例の項で簡単に説明する。
セメントコンクリートとアクリル系エマルジョンとの混合物の硬化物層(D)を形成するには、セメントコンクリートを打設後、前記乳化重合体エマルジョンをコテ、レーキ等で大まかに平面に拡げた直後から、セメントコンクリートが半硬化に至る間に散布するのがよい。また、その散布量については、特に制限はないが、経済性、作業性の観点より、施工平面1m2当たりエマルジョンの固形成分換算で20〜200gの範囲が好ましい。より好ましくは50〜130g/m2散布される。なお、エマルジョンの散布方法は、特に限定なく、例えば、ジョロ、スプレーガンなどを用いて行うことができる。前記エマルジョン中には、例えば、造膜補助剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、減水剤、凍結安定剤、メチルセルロースの如き保水剤などを加えてもよい。
本発明に係るコンクリート床の施工に際しては、セメントコンクリート床層(E)を床面に打設しコテ、レーキ等で大まかに平面に拡げた直後から、セメントコンクリートが半硬化に至る間の任意の時期に、前記エマルジョンを散布し、セメントコンクリート層の未硬化セメントコンクリートと該エマルジョンとをレーキ、コテなどによって表面仕上げすることによって、エマルジョンの乳化重合体とセメントコンクリートとが均一に混合してポリマーコンクリート層(D)を形成する。所定の期間、例えば、1〜3日、または1ヶ月以上、更には、1年以上置いて、セルフレベリング材用アクリル系プライマーをその上に施工しプライマーの硬化物層(C)を形成し、次いで1〜8時間置いてセメント系セルフレベリング材をその上に施工しセメント系レベリング材の硬化物層(B)を形成し、所望により、さらにその上に表面層(A)を施工形成するものである。セメント系セルフレベリング材の施工は、定法に従えばよく、特定の方法に限定されるものではない。
なお、本発明に係る施工法によれば、セメントコンクリート床層(E)を床面に打設した後、ポリマーコンクリート層(D)の上に、セルフレベリング材からなる硬化層を形成する場合には、後述の実施例において実証しているように、かなりの期間経過後、例えば、18ヶ月後であっても、施工可能であるという優れた効果が発揮される。その場合には、セルフレベリング材用のアクリル系プライマーからなる硬化層(C)層を形成後、所望とする期間養生し、その後、セルフレベリング材をその上に施工してもよい。場合によっては、従前の施工法により形成され、コンクリート表面とプライマーとの間での接着強度不足による剥離に起因するふくれの問題が生じたコンクリート床の補修にも本発明に係る施工方法を利用することもできる。その場合には、セメントコンクリート床層(E)の表面に形成されている総ての層を取り除き、露出したセメントコンクリート床層(E)の表層部を必要に応じて粗面化処理し、その上に、新たに未硬化セメントコンクリートの薄層を設け、次いで、前記エマルジョンを散布し、セメントコンクリート層の未硬化セメントコンクリートと該エマルジョンとをレーキ、コテなどによって表面仕上げすることによって、エマルジョンの乳化重合体とセメントコンクリートとが均一に混合してポリマーコンクリート層(D)を形成する。その後の工程は、本発明に係る施工方法に従えばよい。
上記本発明の施工方法によれば、病院、学校、駅構内等の公共建築物、コンビニ、マンション等の建築物用コンクリート床に使用でき、特に、コンクリートと親和性の良好なエマルジョンとが均一に混合してポリマーセメントコンクリート化しているため、プライマー材との層間接着強度に優れることから、コンクリート表面の仕上がり外観も良好となる。
以下、合成例、実施例により本発明を具体的に説明するが、勿論、本発明は、以下の合成例、実施例により何ら制限されるものではない。
先ず、(D)層を形成するのに使用されるアクリル系エマルジョンの合成例について説明する。
合成例<(D)層形成用のアクリル系エマルジョンの合成>
ステンレス製反応容器に脱イオン水15.0部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル1部、ゴーセノールGL−05(ポリビニルアルコール、電気化学工業株式会社製)4.0部、ゴーセノールAH−17(ポリビニルアルコール、同社製)4.0部を仕込み、窒素気流下で75〜80℃に加温、撹拌しながら、内容物を充分溶解した。次いで、過硫酸カリ0.5部を仕込み、さらに、アクリル酸2エチルヘキシル50部、メタクリル酸メチル47部、メタクリル酸3部よりなる混合物を180分間を要して滴下、共重合し、さらに、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を加え同温度に60分間保持して重合を完結せしめた。 次いで、30℃に冷却し、6%水酸化ナトリウム水溶液およびイオン交換水15.0部を用いて、pHを8.0に調整した。得られた乳化重合体は不揮発性成分が40%、粘度1060cps、ポリマーガラス転移温度10℃であった。
次に、実施例について説明する。まず、以下の実施例において使用した材料を例挙する。アルミナセメントとしては、プレーン表面積が3600cm2/gで、モノカルシウムアルミネート含有量が45質量%のものを、ポルトランドセメントとしては、早強ポルトランドセメントで、プレーン表面積が4500cm2/gのものを、石膏としては、II型無水石膏で、プレーン表面積が3300cm2/gのものを、高炉スラグとしては、プレーン表面積が4400cm2/gのものを、珪砂としては、市販品である4号珪砂を、炭酸リチウム、重炭酸ナトリウム、及び酒石酸ナトリウムとしては、それぞれ市販品を、減水剤としては、市販品であるポリカルボン酸系減水剤を、消泡剤としては市販品であるポリエーテル系消泡剤を、セルフレベリング材用アクリル系プライマーとしては、宇部興産(株)製UプライマーQを、アクリル系エマルジョンとしては、大日本インキ化学工業(株)製FF−30を、また、比較例で使用した養生材は、市販のワックス系のマスターキュアー106を使用した。
次に、本発明の実施例で使用したセルフレベリング材の配合例について説明する。以下の実施例で使用したセルフレベリング材の配合を表1に示す。
Figure 2005139649
実施例1および比較例1
(1)セルフレベリング材のスラリー調製
表1に示す配合の水硬性成分、細骨材、混和剤、凝結調整剤(総量1.5kg)を、ケミスターラーを用いて混練し水硬性組成物を調製し、さらに所定量の水を加えて3分間混練して、スラリーを得た。スラリーの調製は温度20℃、湿度65%の条件下で行なった。
(2)セルフレベリング材のスラリー物性
フロー値:JASS 15M−103に準拠して測定する。厚さ5mmの磨き板ガラスの上に内径50mm、高さ51mmの塩化ビニル製パイプ(内容積100ml)を置き練り混ぜたスラリーを充填した後、パイプを引き上げる。広がりが静止した後、直角2方向の直径を測定し、その平均値をフロー値とする。
セルフレベリング性は、図1(a)に示すSL測定器を使用し、測定した。先ず、図1(a)に示した形状からなる装置として、幅(d)30mm×高さ(d)30mm×長さ(d)750mmのレールに、先端より長さ150mm(d)のところに堰板1により堰を設けたものを使用し、図(b)に示すように混練直後のスラリーを所定量満たして成形する。図1(c)に示すように、成形直後に堰板を引き上げて、スラリーを自然のまま流動させる。スラリーの流れが停止した時点で、標点(堰板の設置部)からスラリー流れの最短部までの距離を測定し、その値(SL値)をL0とする。
同様に図1(d)に示すように、成形後30分後に堰板を引き上げて、スラリーの流れの停止後に、標点(堰板の設置部)からスラリー流れの最短部までの距離を測定し、その値(SL値)をL30とする。このようにして測定した、フロー値は225mm、L0は536mm、L30は551mmであった。
(3)コンクリート下地(1ヶ月養生)との接着強度(JASS 15M−103に準拠)
(i)使用材料:以下の材料を使用した。
セルフレベリング材としては、表1に示した配合よりなるものを使用した。また、プライマーとしては、UプライマーQ(宇部興産(株)製)を使用した。実施例1では、アクリ
ル系エマルジョン(以下、養生剤と称することもある。)として、FF−30(大日本インキ化学工業(株)製)を使用した。なお、比較例1では、エマルジョンからなる養生剤
に代えて、ワックス系の養生剤として市販されているマスターキュアー106(エヌエムビー社製)を使用した。セメントコンクリート床は、呼び強度21N/mm2、スランプ18cm、最大骨材径20mmからなる普通セメンを使用して、形成した。
(ii)セメントコンクリート床層(E)およびポリマーコンクリート層(D)の形成
先ず、セメントコンクリート床層(E)およびポリマーコンクリート層(D)の形成から説明する。内径300mm×300mm、高さ200mmの木枠に生コンクリートを打設した。生コンクリートの打設後、セメントコンクリート床の荒均し時に、アクリル系エマルジョンFF−30を300m1/m2の割合で散布し、その後金ゴテ押さえを行い、温度20℃、湿度65%の条件下で1ヶ月間養生し、セメントコンクリート床層(E)の上にポリマーコンクリート層(D)を形成した。
養生剤としてマスターキュアー106を使用する場合は、セメントコンクリート床層(E)の荒均し時にマスターキュアー106を150ml/m2の割合で散布し、その後金ゴテ押さえ時にも100m1/m2の割合で散布し、このものを温度20℃、湿度65%の条件下で1ヶ月間養生することにより、セメントコンクリート床層(E)の上にポリマーコンクリート層(D)を形成した。
(iii)セルフレベリング材用アクリル系プライマー硬化層(C)およびセメント系セルフレベリング材層(B)の形成
ポリマーコンクリート層(D)の形成後、1ヶ月養生した実施例1と比較例1のセメントコンクリート床にUプライマーQの6倍液(原液90g/m2に水を450g/m2加える。)を塗布した。プライマーが透明になった時点で、今度は、4倍液(原液90g/m2に水を270g/m2加える。)を塗布した。プライマー造膜後、セルフレベリング材のスラリーを乾燥時の厚さが10mmになるように流し込んだ。かくして調製したセメントコンクリート床構造体を温度20℃、湿度65%の条件下で14日間養生した。
(iv)接着強度試験
図2に示すように、セルフレベリング材の表面に40×40mmの大きさでコンクリート基盤7に達するまで切り込み2を入れた後、セルフレベリング材層の表面に接着剤を塗り、この上に上部引張用ジグ3を載せて接着する。24時間静置した後、試験体面に対して鉛直方向に引張を加えて試料が破壊された時点での引張荷重を、最大引張荷重T(N)として、接着強さσをもとめる。この接着強度試験の結果は、以下の表2に示す。
接着強さσ(N/mm2)は、次の式によって算出する。
σ=T/1600
(ここで、σは接着強さ(N/mm2)であり、Tは最大引張荷重(N)である。)
実施例2および比較例2
実施例1および比較例1で使用したセメントコンクリート床に代え、1年6ヶ月間養生させたセメントコンクリート床層(E)を使用した。使用したセメントコンクリート床層(E)は、ポリマーコンクリート層(D)を生コンクリート打設後、荒均し時に、アクリル系エマルジョンFF−30を300m1/m2散布し、その後金ゴテ押さえを行って、形成し、その後、温度20℃、湿度65%の条件下で1年6ヶ月間養生させたものである。実施例2においては、ポリマーコンクリート層(D)の上に、UプライマーQを塗布し、比較例2では、UプライマーQを塗布しなかった。
なお、実施例2では、UプライマーQの塗布方法による差異を確認するために、1回塗りと2回塗りの試験区を設けた。2回塗りの場合は、先ず、UプライマーQの6倍液(原液90g/m2に水を450g/m2加える。)を塗布した。次いで、プライマーが透明になった時点で4倍液(原液90g/m2に水を270g/m2加える。)を塗布した。1回塗りの場合は、3倍液(原液90g/m2に水を180g/m2加える。)を塗布した。実施例2においては、プライマー造膜後、セルフレベリング材のスラリーを実施例1と同様に厚さ10mmになるように流し込んだ。また、比較例2においては、ポリマーコンクリート層(D)の上にプライマー造膜がされていない状態で、セルフレベリング材のスラリーを実施例1と同様に厚さ10mmになるように流し込んだ。かくして得られた各セメントコンクリート床構造体を温度20℃、湿度65%の条件下で14日間養生した。
実施例1と比較例1の場合と同様に、各試料を接着強度試験に供した。その結果は、以下の表3に示す。
Figure 2005139649
Figure 2005139649
表3において、接着強度試験における破断面は、実施例、比較例を問わず、以下の記号により表示している。なお、比較例の場合には、D層とE層に相当する層は、存在していない。
イ:セルフレベリング材(以下SL材と称する。)表層の破壊
ロ:SL材層の破壊
ハ:SL材層とプライマー層との界面破壊
ニ:プライマー層間での破壊
ホ:下地層とプライマー層の界面破壊
ヘ:下地層の破壊
表2と表3に示した結果から、本願発明に係るセメントコンクリート床構造体は、優れた接着強度を示すことが明らかである。また、塗布方法に関しては、表3に示す結果から見て、ことさら塗布回数を増やさなくとも、充分な接着強度が得られることが明らかとなった。さらに、1年6ヶ月間養生したセメントコンクリート床層(E)においても、充分な接着強度が得られることが明らかとなった。
本発明に係るセメントコンクリート床構造体は、それ自体が優れた接着強度を有するだけでなく、生コンクリート打設後1年6ヶ月を経過したものを使用しても、優れた接着強度を有するセメントコンクリート床構造体を施工することが可能なコンクリート床構造体の施工方法が提供されることとなる。従って、コンクリート床構造体を構成する各層間における剥離によるふくれの問題が発生することが実質的にないので、床面に凹凸が生じることなく美麗な床面が得られ、床表面外観に優れるので、病院、学校、駅構内等の公共施設、精密機器工場、コンビニ、マンション等の建築物の床として最適な構造体を提供できる。
図1(a)〜図1(d)はセルフレベリング性の試験方法を模式的に説明する図面である。 接着強度試験の試験方法を模式的に説明する図面である。
符号の説明
1…堰板、2…切り込み、3…引張用治具、4…セルフレベリング層、5…プライマー硬化層、6…ポリマーコンクリート層、7…基盤(コンクリート床)、d…測定装置の幅、d…測定装置の高さ、d…測定装置の長さ、d…所定量のスラリーを満たしたときのスラリーの長さ。

Claims (7)

  1. 少なくとも(E)セメントコンクリート床層、(D)セメントコンクリートとアクリル系エマルジョンとの混合物を硬化して得られた硬化物層、(C)セルフレベリング材用アクリル系プライマーの硬化物層、および(B)セメント系セルフレベリング材の硬化物層から構成され、前記(B)層は、前記(C)層上に、前記(C)層は、前記(D)層上に、前記(D)層は、前記(E)層上に順次積層されてなる建築物のコンクリート床構造体。
  2. 前記(B)層の上に、(A)表面層を設けた請求項1に記載のコンクリート床構造体。
  3. 前記建築物が病院、学校、駅構内等の公共施設、精密機器工場、コンビニ、マンション等の建築物であることを特徴とする請求項1または2に記載のコンクリート床構造体。
  4. 前記硬化物層(C)のセルフレベリング材用アクリル系プライマーが、アクリル系エマルジョンであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のコンクリート床構造体。
  5. 前記硬化物層(D)は、セメントコンクリートにアクリル系エマルジョンを1〜10重量%混合して得られた硬化物であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のコンクリート床構造体。
  6. セメントコンクリートを床面に打設し、その硬化前にアクリル系エマルジョンを散布し、セメントコンクリートとアクリル系エマルジョンとの混合物のポリマーコンクリート層を形成し、形成したポリマーコンクリート層の上にセルフレベリング材用アクリル系プライマーを施工し、次いで、セメント系セルフレベリング材を施工することを特徴とするコンクリート床の施工方法。
  7. セメント系セルフレベリング材を施工後、セメント系セルフレベリング材の硬化物層の上に、さらに表面層を施工することを特徴とする請求項6に記載のコンクリート床の施工方法。
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