JP5923399B2 - 弾性接着材 - Google Patents

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Description

本発明は、変形追従性に優れたポリマーセメント系弾性接着剤に関する。
近年、集合住宅の外壁、エントランス部の内壁、床、室内の床等にタイルが施工されることが多く、その場合の張付け材としてはセメントモルタル、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などが一般に使用されている(特許文献1)。また、タイルの寸法が200×200mmを超えるとセメントモルタルや変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などの接着剤で張り付けることは困難になり機械的に躯体コンクリートに固定するか、セメント系急結材を混和したポリマーセメントモルタルや超速硬セメントを使用したポリマーセメントモルタル系接着剤が考案されている(特許文献2、3)。しかし、機械的に躯体コンクリートに固定する方法は、作業が煩雑であり施工時間が掛かり施工費用が高価である。また、速硬系ポリマーセメントモルタルは大量施工が困難であるため、作業が煩雑であり施工費用が高価である。
また、一般に外壁にタイルを張り付ける場合は、剥落の危険を考慮して付着強度の高いセメントモルタルを用いて張り付けている。しかし、施工費用を低廉化するため、躯体コンクリートに直接セメントモルタルで張り付ける直張り工法を採用する事例が増加してきた。直張り工法は、施工管理が難しく、施工面積が大きい現場では、躯体コンクリートとの付着力を施工箇所全体に安定的に出すことが困難である。そのため、水溶性高分子エマルジョンや再乳化形粉末樹脂を使用することにより躯体コンクリートとの付着力の向上と安定性を図っている。また、有機発泡軽量骨材の普及に伴い、これらを使用することでヤング率を低減し、曲げじん性、破断時の伸びを向上することにより日中と夜間の温度差によるタイルの膨張と収縮に対し安定的な付着力を維持する方策も提案されている(特許文献4)。
コンクリート住宅の室内の床は一般に二重床工法が採用され、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などの接着剤でフローリングやタイルが施工される。その場合の問題点は、躯体コンクリートと床材との間に空間ができるため、床の衝撃音が下に伝わり居住者に不快感を与えることにある。対策としては、制振材を音源に対して遮音材の内側に敷いたり、挟み込んで取り付けたり、パッキングのように直接振動部にカバーするように取り付ける工法が取られている。制振材は主としてゴム系、プラスチック系、アスファルト系の床材を使用することが多く、床下地に制振材が併用されると防音効果が高くなる。
特開平2011−79988号公報 特開平6−80457号公報 特開2005−314220号公報 特許第4308513号公報
しかしながら、二重床工法における制振材の使用は作業工程が増え煩雑であり、施工費も増えるという問題がある。一方、フローリングやタイルを前記特許文献4のような軽量セメントモルタルで張りつけた場合には、適正な曲げタフネスが得られず耐久性が低下する恐れがある。また、近年多発する地震による変形や凍害による外壁タイルの付着力低下は、接着剤のヤング率の低減だけでは十分でない。
従って、本発明の課題は、通常のセメントモルタルと同様の作業性により、凍害や地震等の繰り返し載荷に対する耐久性に優れ、外壁へのタイル施工や二重床工法に有用なセメント系接着材を提供することにある。
そこで本発明者は、セメント系接着材の繰り返し載荷に対する耐久性について検討した結果、ポルトランドセメント、細骨材、繊維及びポリマーを含有する接着材において、一定量の軽量細骨材と一定量の繊維長の長い繊維とを組み合わせて用いることにより、曲げ強さ試験において、一定の荷重で破断するのではなく、優れた曲げタフネスを示し、優れた変形追従性を有し、繰り返し載荷への耐久性が向上し、外壁へのタイル施工、二重床工法に採用しても優れた耐久性を有する弾性接着材が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の[1]〜[3]を提供するものである。
[1](A)ポルトランドセメント100質量部に対し、(B1)軽量細骨材を1.0〜9.5質量部、(B2)軽量細骨材以外の細骨材を76〜91質量部、(C)繊維長10mm以上の繊維を0.27〜0.45質量部、(D)ポリマーディスパージョン及び/又は再乳化粉末樹脂を固形分換算で1.54〜6.03質量部含有し、且つ(C)繊維と(B1)軽量細骨材の質量比(C/B1)が0.04〜0.31、(C)繊維と(D)ポリマー固形分換算の質量比(C/D)0.05〜0.20である弾性接着材。
[2]軽量細骨材の粒径が2mm以下である[1]記載の弾性接着材。
[3]さらに、(E)凝結遅延剤を含有する[1]又は[2]記載の弾性接着材。
本発明の弾性接着材は、一定量の軽量細骨材と10mm以上の繊維を使用することで変形追従性を向上させたことにより、繰返し載荷への耐久性が向上し、外壁へのタイル施工、二重床工法へ採用しても優れた耐久性を得ることができる。
曲げタフネス試験の概要を示す。 実施例の曲げタフネス試験結果の例を示す。 比較例の曲げタフネス試験結果の例を示す。 付着試験例の概略図を示す。
本発明の弾性接着材は、(A)ポルトランドセメント100質量部に対し、(B1)軽量細骨材を1.0〜9.5質量部、(B2)軽量細骨材以外の細骨材を76〜91質量部、(C)繊維長10mm以上の繊維を0.27〜0.45質量部、(D)ポリマーディスパージョン及び/又は再乳化粉末樹脂を固形分換算で1.54〜6.03質量部含有し、(C)繊維と(B1)軽量細骨材の質量比(C/B1)が0.04〜0.31、(C)繊維と(D)ポリマー固形分換算の質量比(C/D)が0.05〜0.20である。
本発明の弾性接着材に使用される(A)ポルトランドセメントとしては、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメントなどが挙げられる。その他、物性が普通ポルトランドと同等である白色セメントも使用可能である。
本発明の弾性接着材には、(B1)軽量細骨材と(B2)軽量細骨材以外の細骨材を併用する。
(B1)軽量細骨材としては、例えばEVA発泡骨材やスチレン発泡骨材等の有機材質の軽量骨材や、天然又は人工の無機材質の軽量骨材の何れでも使用できる。好ましくは気孔率が40〜90%程度の軽量骨材を使用する。気孔率が40%未満のものでは、軽量化の効果が十分得難く、また90%を超えると脆弱なため、混合中に破損したり所望の耐久性が得られないことがある。軽量細骨材の成分としては特に限定されない。例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体の発泡体、発泡ポリスチレン系樹脂、天然又は人工の多孔質無機系骨材、概ね中空状の無機系骨材であるパーライト等を挙げることができる。より好ましくは、左官施工性に優れたモルタル組成物が得られ易いことから、エチレン酢酸ビニル共重合体の発泡体、発泡ポリスチレン系樹脂及びパーライトの2種以上を併用することも可能である。
また、(B1)軽量細骨材の粒径は、最大粒径2400μm以下が好ましく、最大粒径2000μm以下がより好ましい。
(B2)軽量骨材以外の細骨材としては、モルタルやコンクリートに使用できる普通細骨材なら何れのものでも良く、例えば、市販の珪砂、寒水石、石灰石砂その他、川砂、海砂、山砂、砕砂等を挙げることができる。
(B2)細骨材の粒径は、最大粒径2400μm以下が好ましく、最大粒径1200μm以下がより好ましいが、粒度管理された市販の珪砂が本発明の弾性接着剤の品質を管理する上では好ましい。例えば、高野商事(株)製商品名「鹿島珪砂4号」、「鹿島珪砂5号」などが挙げられる。
(B1)軽量細骨材は、(A)ポルトランドセメント100質量部に対し、1.0〜9.5質量部含む。(B1)軽量骨材が1.0質量部未満ではヤング率が高くなり、9.5質量部を超えると施工性が低下するとともに付着強さ、曲げ強さが低下する。(B2)軽量骨材以外の細骨材は、(A)ポルトランドセメント100質量部に対し、76〜91質量部を含む。(B2)の細骨材が76質量部未満では乾燥収縮が大きくなり付着強さが低下する。また、ヤング率も高くなる。91質量部を超えると施工性が低下するとともに曲げ強さが低下し、曲げタフネスが低下する。
好ましい(B1)軽量骨材の含有量は、(A)ポルトランドセメント100質量部に対し、1.0〜9.5質量部であり、より好ましくは1.1〜7.7質量部である。また好ましい(B2)の細骨材の含有量は(A)ポルトランドセメント100質量部に対し、76〜91質量部であり、より好ましくは80〜90質量部である。
また、(B)細骨材((B1)及び(B2)を含む)の含有量は(A)ポルトランドセメント100質量部に対し、79〜101質量部が好ましく、84〜98質量部がより好ましく、85〜96質量部がさらに好ましい。(B)細骨材全量に対する(B1)軽量骨材の含有質量比は0.01〜0.09が好ましく、0.02〜0.08がより好ましく、0.03〜0.06がさらに好ましい。
本発明の弾性接着材に使用できる(C)繊維としては厚塗り性と曲げ強度を低下させないように、繊維長10mm以上が望ましい。好ましくは10〜35mmであり、さらに好ましくは10〜25mmである。(C)繊維としては、耐アルカリ性を有すればモルタルに混和可能な有機繊維、ガラス繊維とも使用可能である。有機繊維としては、ポリエステル、アクリル、ナイロン、ビニロン等が使用可能であり、ガラス繊維は耐アルカリ性を有するガラス繊維が使用可能である。
また、(C)繊維長10mm以上の繊維を含有すれば、他の繊維、10mm未満の短繊維を併用することもできる。
本発明に使用できる(C)繊維の含有量は、ポルトランドセメント100質量部に対し0.27〜0.45質量部である。より好ましくは、0.30〜0.42質量部であり、さらに好ましくは0.31〜0.42質量部である。0.27質量部未満では、厚付け性は向上しても曲げ強さは向上しない。また、曲げタフネスの向上も期待できない。そのため、外壁のタイル張り材として使用した際、地震発生時に剥落の恐れがあるとともに、二重床工法に採用した際には制振性の低下する恐れもある。0.42質量部を超えると練混ぜ性状が低下するとともに練混ぜ水量が増加するため、曲げ強さが低下する。また、コテ作業性も低下する。
本発明の弾性接着材に使用できる(D)ポリマーとしては、JISA6203で規定するポリマーディスパージョンや再乳化粉末樹脂が使用可能であり併用も可能である。ポリマーディスパージョンとしては、エチレン酢酸ビニル、スチレンブタジエン、又はポリアクリル酸エステルなどを主成分とする樹脂を使用することができる。また、再乳化形粉末樹脂としては、エチレン酢酸ビニル、酢酸ビニル/バーサチック酸ビニルエステル、酢酸ビニル/バーサチック酸ビニル/アクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、スチレンブタジエンなどを主成分とする粉末状の樹脂を使用することができる。ポリマーディスパージョンの製造方法は限定されることなく、界面活性剤をポリマーディスパージョンの乳化剤とした製法などによって製造してもよい。さらに、再乳化形粉末樹脂の製造方法は限定されることなく、粉末化方法やブロッキング防止法などによって製造してもよい。
(D)ポリマーの含有量は、(A)ポルトランドセメント100質量部に対し、固形分換算で1.54〜6.03質量部が好ましく、より好ましくは3.33〜5.88質量部である。1.54質量部未満では混和した効果がなく、6.03質量部を超えると施工性が低下するとともに表層部で造膜しやすくなり、タイル、床材等との付着性が低下し、接着剤としての機能を喪失する恐れがある。
(C)繊維と(B1)軽量細骨材との質量比(C/B1)は、0.04〜0.31が好ましく、より好ましくは0.05〜0.27であり、さらに好ましくは0.06〜0.16である。0.04未満では、繊維を混和した効果がなく、0.31を超えるとコテ作業性が低下するとともに、過剰な繊維量のためにタイルとの付着性が低下する。
(C)繊維と(D)ポリマーとの質量比(C/D)は、固形分換算で0.05〜0.20が好ましく、より好ましくは0.06〜0.15であり、さらに好ましくは0.07〜0.13である。0.05未満では繊維を混和した効果がなく、厚付けができなくなる恐れがある。0.20を超えるとコテ作業性が低下するとともに、付着性が低下する恐れがある。
本発明の弾性接着材には、(E)凝結遅延剤が使用可能である。(E)凝結遅延剤としては、セメントの凝結を遅延できるものなら特に限定されない。一般的には、クエン酸、酒石酸、酒石酸カリウムナトリウム、グルコン酸カルシウム等を例示できる。凝結遅延剤は、夏場のように気温が高い環境条件でセメントの凝結始発時間が早まることを防ぎ、施工作業可能な時間を確保することに有用である。本発明の弾性接着材には、二水石膏のような硫酸塩や酒石酸のような有機酸又はその塩が好適に使用できる。
(E)凝結遅延剤の含有量は、(A)ポルトランドセメント100質量部に対し、0.10〜0.24質量部が好ましく、より好ましくは、0.10〜0.22質量部である。さらに好ましくは、0.10〜0.18質量部である。0.10質量部未満では、凝結始発時間が早まり施工性が低下し、適切な施工量が得られない恐れがある。0.24質量部を超えると厚付けができなくなる恐れがあり、タイルを張り付け後ずれる恐れもある。
上記成分の他、本発明の弾性接着材には(F)保水剤が使用可能である。本発明に使用される保水剤としては、セルロース誘導体が好ましい。セルロース誘導体としては水に溶解するものであればいずれのものでも良く、例えばメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸エステル等の水溶性セルロース誘導体が挙げられる。これらの中でもメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。
(F)保水剤の含有量は、(A)ポルトランドセメント100質量部に対し0.27〜0.36質量部が好ましく、より好ましくは0.29〜0.35質量部であり、さらに好ましくは、0.30〜0.34質量部である。0.27質量部未満では混和した効果がなく、0.36質量部を超えると硬化遅延が置き、強度発現性が低下するとともに粘性が高くなり施工性が低下する恐れがある。(F)保水剤としてセルロース誘導体とともにスターチ類を併用することが可能である。スターチ類としては、コーンスターチ、ポテトスターチ、タピオカスターチなどが使用可能である。
本発明の弾性接着材の製造方法は、特に限定されるものではなく、一般的なセメントモルタルやセメントペーストと概ね同様な方法で製造することができる。例えば、市販のモルタルミキサーに配合材料を投入し、適宜練り混ぜるだけで容易に得ることができる。
本発明の弾性接着材を練り混ぜる際の水量は(A)ポルトランドセメント100質量部に対し44〜58質量部が好ましく、より好ましくは45〜56質量部であり、さらに好ましくは47〜52質量部である。44質量部未満では、コテ作業性が低下するとともにヤング率が高くなり、良好な変形追従性が得られない。58質量部を超えると、厚付け性が低下するとともにタイルの張り付けが困難になる恐れがある。
また、本発明の弾性接着材の施工は、従来から行われているコテ塗りによる左官工法で例えば床面や壁面の何れにも施工することができる。本発明の弾性接着材施工後にタイルを張り付けることにより、躯体コンクリートへのタイル張りができる。
次に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
実施例1〜15及び比較例1〜14
表1記載の材料を用い、表10〜表13記載の処方で弾性接着材を製造した。
Figure 0005923399
得られた弾性接着材を用いて、以下の各種性状を評価した。
<フレッシュ性状の確認>
1−1.フロー試験
20℃の試験室でJISR5201により測定した。
1−2.単位容積質量の測定
20℃の試験室で500mlステンレス製容器を用い、JISA1171により測定した。
1−3.保水率
JISA6916附属書によりろ紙5Aを用いて60分後の保水率を測定した。
Figure 0005923399
<硬化性状の確認>
2−1.吸水試験
JISA1171に従って、20℃の試験室で24時間の吸水量を測定した。評価基準は表3の通りである。
Figure 0005923399
2−2.曲げ強さ試験
JISA1171に従って、20℃の試験室で作製した4×4×16cmの試験体を用い、材齢7日で次の試験を実施した。試験はn=3とし、平均値を試験値とした。
(1)強さ試験
JISR5201による曲げ強さを測定し、曲げ試験終了後の供試体を用いて圧縮強さを測定した。
(2)曲げタフネス試験
たわみ量0.5mm/min一定で図1のように実施し、図2及び図3のようにして一次変位量、二次変位量、曲げ強さを測定した。一次変位量は、試験開始から最大曲げ応力までの変位量とし、二次変位量は、最大曲げ応力から最大変曲点までの変位量とした。曲げ強さ試験の評価を表4に、曲げタフネス試験の評価項目を表5に、曲げ強さ試験の評価基準を表6に示す。
Figure 0005923399
Figure 0005923399
Figure 0005923399
2−4.静弾性係数の測定
JISA1171に従って作製した各試料のφ10×20cm試験体を材齢7日でJIS1149により静弾性係数を測定した。試験はn=3で実施し、平均値を試験値とした。
2−5.長さ変化試験
JISA1171に従って、20℃の試験室で7日後に長さ変化率を測定した。
2−6.付着試験
(1)試験板
300×300×60mmのコンクリート平板の表面をディスクサンダーで研磨し、清水で洗浄した後、20℃の試験室で乾燥した。その後、太平洋マテリアル(株)製商品名太平洋トフコンEの5倍液を150g/m2塗布、乾燥した後、試験に用いた。
(2)付着試験体の作製
20℃の試験室で300×300×60mmのコンクリート平板に各試料を4mm厚さに金ゴテで塗り付け、図4に示すように45角モザイクタイルを5枚張り付けた。その後、コンクリート平板に達するまでタイル周辺に切れ目を入れ、20℃、60%RHの試験室で材齢14日まで乾燥養生を行った。
(3)付着試験
45角モザイクタイルの周囲にコンクリート平板に達する切れ目を入れ、45×45mm鋼鉄製アタッチメントをエポキシ樹脂接着剤で張り付け、建研式接着力試験機で付着強度を基礎物性の評価基準を表7に示す。
Figure 0005923399
<施工性の確認>
タイル張付け性の評価試験
予め太平洋マテリアル(株)製商品名太平洋トフコンEの5倍液を150g/m2塗布、乾燥させた450×900×60mmコンクリート板に各試料を4mm厚さで400×800mm塗り付け、表8の項目について確認した。
タイルと各試料の付着性は、各試料を塗り付け後、45二丁掛けタイルを張り付けて確認した。各試料をコンクリート板に塗り付け、10分間隔で40分まで45二丁掛けタイルを張り付けた。タイルと各試料と馴染ませた後、剥がす作業を繰り返した。タイル裏面とコンクリート板側に残った各試料の状態を確認し、付着性の評価を行った。
Figure 0005923399
<総合評価>
物性試験結果とタイル張付け性の評価結果を考慮した総合評価基準を表9に示す。
Figure 0005923399
得られた結果を表10〜表13に示す。
Figure 0005923399
Figure 0005923399
Figure 0005923399
Figure 0005923399
表10〜表13から明らかなように、本発明弾性接着材は、曲げ強さ試験において、一定の荷重で破断するのではなく、優れた曲げタフネスを示し、得られた変形追従性を有するため、繰り返し載荷への耐久性に優れていることがわかる。また、タイル張付け性(コテ作業性及び付着性)も良好である。
一方、軽量骨材及び普通細骨材の含有量が本発明の範囲外である場合、繊維長が短かい繊維を用いた場合、及びそれらの含有比が本発明の範囲外である場合は、変形追従性やタイル張付け性が十分でなかった。

Claims (3)

  1. (A)ポルトランドセメント100質量部に対し、(B1)軽量細骨材を1.0〜9.5質量部、(B2)軽量細骨材以外の細骨材を76〜91質量部、(C)繊維長10mm以上の繊維を0.27〜0.45質量部、(D)ポリマーディスパージョン及び/又は再乳化粉末樹脂を固形分換算で1.54〜6.03質量部含有し、且つ(C)繊維と(B1)軽量細骨材の質量比(C/B1)が0.04〜0.31、(C)繊維と(D)ポリマー固形分換算の質量比(C/D)0.05〜0.20である弾性接着材。
  2. 軽量細骨材の粒径が2mm以下である請求項1記載の弾性接着材。
  3. さらに、(E)凝結遅延剤を含有する請求項1又は2記載の弾性接着材。
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