JP2013245156A - 戸建て住宅用下地構造物とその施工方法 - Google Patents

戸建て住宅用下地構造物とその施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サッシュ、窓ガラス等の荷重(静的載荷)だけでなく、地震発生時等の振動による動的載荷にも耐え得る、曲げ剛性及びひび割れ抵抗性に優れた戸建て住宅用下地構造物の提供。
【解決手段】(A)(a)セメント100質量部に対して(b)細骨材20〜117質量部、(c)ポリマーディスパージョン又は再乳化粉末樹脂11〜40質量部、及び(d)繊維0.10〜0.25質量部を含有し、前記(b)細骨材中の(b1)軽量細骨材の比率が0.04〜0.62である軽量モルタルを塗り付けた後の表層部0.5〜3mmの位置に(B)耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートを埋設した戸建て住宅用下地構造物。
【選択図】なし

Description

本発明は、戸建て住宅に適用することにより耐震性に優れ、ひび割れの少ない下地構造物及びその施工方法に関する。
戸建て住宅の外壁などの建築物の外装施工は、一般にモルタルで下塗りを行い、またモルタル硬化後の表面に、例えば樹脂系又はセメント系の仕上材を施工する。使用するモルタルは、良好な防火性、断熱性及び防音性が求められる。例えば空隙率の高い構造にした軽量骨材を用い、軽量化されたセメント系のモルタルが使用されている。軽量骨材使用のモルタルは、一般に普通骨材使用のモルタルに比べて単位水量が多くなるため、水密性が低く、さらに曲げ強度も低くなる。その結果、施工後の構造物として高い耐久性が得られない。高い水密性を得ることが可能な軽量モルタルとして、再乳化粉末樹脂やポリマーディスパージョンを混和させたポリマーモルタルが知られている。(特許文献1)
また、曲げ強度を向上するためポリマーを混和し、さらにひび割れ低減とダレ防止のためガラス繊維を混和したモルタルが考案されている(特許文献2)。また、戸建て住宅外壁モルタル表層部にSBR系ポリマーセメントモルタルを2mm厚さで塗り付け、高分子樹脂の結束剤でコーティングしたガラス繊維ネットを配敷し、耐震性を向上する工法が提案されている(特許文献3)。
特開2009−12048号公報 特開2009−96657号公報 特開2007−205057号公報
しかしながら、ポリマーモルタルのひび割れ低減の対策として繊維の混和だけでは十分でなく、特に開口部下部のようにサッシュ、窓ガラスの荷重を受ける箇所では、ひび割れを防止できない。また、特許文献3の工法では、ガラス繊維ネットを外壁モルタルにSBR系ポリマーセメントモルタルで張り付けるため、外壁モルタル、ガラス繊維ネットとの付着耐久性は、SBR系ポリマーセメントモルタルの性能低下により失われることになる。また、外壁モルタルとSBR系ポリマーセメントモルタルはヤング率が違うため、地震振動による動的載荷により剥離の恐れがある。
従って、本発明の課題は、サッシュ、窓ガラス等の荷重(静的載荷)だけでなく、地震発生時等の振動による動的載荷にも耐え得る、曲げ剛性及びひび割れ抵抗性に優れた戸建て住宅用下地構造物を提供することにある。
そこで本発明者は、静的荷重と動的載荷の両者に耐え得るモルタルの組成及び下地構造の両者について種々検討した結果、モルタルとしてポリマー及び繊維を含有する特定の軽量モルタルを使用し、かつ塗布表層部の特定の位置に耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートを埋設することによりモルタルとメッシュシートとの付着性が優れ、高い曲げ強度と剛性とを有し、かつひび割れ抵抗性に優れる下地構造物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔5〕を提供するものである。
〔1〕(A)(a)セメント100質量部に対して(b)細骨材20〜117質量部、(c)ポリマーディスパージョン又は再乳化粉末樹脂11〜40質量部、及び(d)繊維0.10〜0.25質量部を含有し、前記(b)細骨材中の(b1)軽量細骨材の比率が0.04〜0.62である軽量モルタルを塗り付けた後の表層部0.5〜3mmの位置に(B)耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートを埋設した戸建て住宅用下地構造物。
〔2〕(b1)軽量細骨材が、エチレン酢酸ビニル共重合体の発泡体、発泡ポリスチレン系樹脂、及びパーライトから選ばれる1種又は2種以上である〔1〕記載の戸建て住宅用下地構造物。
〔3〕(d)繊維が繊維長6〜15mmの有機繊維及び繊維長10〜25mmの耐アルカリ性ガラス繊維から選ばれる1種又は2種以上である〔1〕又は〔2〕記載の戸建て住宅用下地構造物。
〔4〕(d)繊維中の繊維長10〜25mmの耐アルカリ性ガラス繊維の比率が質量比で0.24〜0.63である〔3〕記載の戸建て住宅用下地構造物。
〔5〕(A)(a)セメント100質量部に対して(b)細骨材20〜117質量部、(c)ポリマーディスパージョン又は再乳化粉末樹脂11〜40質量部、及び(d)繊維0.10〜0.25質量部を含有し、前記(b)細骨材中の(b1)軽量細骨材の比率が0.04〜0.62である軽量モルタルを塗り付けた後、表層部0.5〜3mmの位置に(B)耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートを埋設する戸建て住宅用下地構造物の施工方法。
本発明の戸建て住宅用下地構造物は、曲げ強さ試験における一次曲げ強さ、二次曲げ強さが高く、かつ二次変位量が大きいため曲げ剛性に優れ、かつひび割れ抵抗性に優れており、戸建て住宅の耐震性の向上とひび割れ低減に有効である。
戸建て住宅用下地構造物の取付図である。 戸建て住宅用下地構造物の壁構造側面図である。 曲げ試験の概要を示す図である。 曲げ試験結果(実施例)を示す図である。 曲げ試験結果(比較例)を示す図である。
本発明の戸建て住宅用下地構造物は、(A)(a)セメント100質量部に対して(b)細骨材20〜117質量部、(c)ポリマーディスパージョン又は再乳化粉末樹脂11〜40質量部、及び(d)繊維0.10〜0.25質量部を含有し、前記(b)細骨材中の(b1)軽量細骨材の比率が0.04〜0.62である軽量モルタルを塗り付けた後の表層部0.5〜3mmの位置に(B)耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートを埋設した構造物である。
本発明の戸建て住宅用下地構造物に用いるモルタルは、前記組成を有する軽量モルタルである。当該軽量モルタルに使用できる(a)セメントは、水硬性を示すものならば制限されない。具体的には、普通、早強、超早強、中庸熱等、低熱等のポルトランドセメント、高炉セメントやフライアッシュセメントのような各種混合セメント、白色セメントやエコセメントのような特殊セメントを例示することができる。ここに例示した以外のセメントや2種以上のセメントを併用しても良い。軽量モルタル中のセメントの含有量は特に制限されないが、強度、施工性等の点から45〜63質量%が好ましい。
軽量モルタルに使用される(b)細骨材は、最大粒径2400μm以下の普通骨材以外に軽量骨材を含有する。ここで、使用する普通骨材は、モルタルやコンクリートに使用できる最大粒径2400μm以下の普通骨材であれば特に限定されない。好ましくは無機系材質からなる最大粒径1200μm以下の普通骨材、より好ましくは無機系材質からなる最大粒径600μm以下の普通骨材であれば何れのものでも良い。無機系材質は、水に実質不活性な成分からなるものであれば、特に限定されない。該普通骨材の具体的な例示として、珪石、石灰石、寒水石等の粉砕粒、川砂、海砂、山砂等の天然砂の分級物、その他成岩砕石粉等を挙げることができる。
(b)細骨材に用いられる軽量細骨材は特に限定されるものではないが、好ましくはより確実な断熱性及び防音性を付与する上で、気孔率の高い軽量細骨材を使用する。より好ましくは、気孔率が40〜90%程度の軽量細骨材を使用する。また、軽量細骨材の粒度は、88〜3000μmが好ましい。また軽量細骨材の成分としては、有機系軽量細骨材及び無機系軽量細骨材のいずれでもよい。有機系軽量細骨材としては、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体の発泡体、発泡ポリスチレン系樹脂が挙げられる。無機系軽量細骨材としては、天然又は人工の多孔質無機系骨材、概ね中空状の無機系骨材であるパーライト等を挙げることができる。左官施工性に優れたモルタル組成物が得られ易いことから、エチレン酢酸ビニル共重合体の発泡体、発泡ポリスチレン系樹脂及びパーライトから選ばれる1種又は2種以上を用いるのが好ましい。
(b)細骨材は、セメント100質量部に対し20〜117質量部が好ましく、20質量部未満では、戸建て住宅用下地材として適正厚さを確保することが困難になるとともに収縮量が大きくなり、ひび割れの発生する恐れがある。また、117質量部を超えると強度低下が大きくなるとともにコテ作業性が低下するので適当ではない。細骨材中の(b1)軽量細骨材の比率は0.04〜0.62が好ましい。より好ましくは0.08〜0.58である。さらに好ましくは0.22〜0.39である。0.04未満では厚塗り性が低下し、厚塗りするとダレが発生する。さらに、粘性が上がりコテ作業性も低下する。0.62を超えると、強度低下が発生するとともに練混ぜ水量が増加し、硬化後収縮量が増加しひび割れの発生する恐れがあるので適当ではない。
本発明の軽量モルタルは(c)ポリマーディスパージョン又は再乳化粉末樹脂を含む。ポリマーディスパージョンや再乳化粉末樹脂は、モルタルやコンクリートに使用できるものなら特に限定されない。具体的には、ポリマーディスパージョンとして例えばJISA 6203に規定されているポリアクリル酸エステル、スチレンブタジエン又はエチレン酢酸ビニルを有効成分とするものが挙げられ、再乳化粉末樹脂として例えばJIS A 6203に規定されているポリアクリル酸エステル、アクリルスチレン樹脂、エチレン酢酸ビニル、酢酸ビニル/バーサチック酸ビニルエステル、酢酸ビニル/バーサチック酸ビニル/アクリル酸エステルを有効成分とするものを挙げることができる。ポリマーディスパージョン又は再乳化粉末樹脂の含有により水密性、曲げ強度、付着力、ひび割れ抵抗及び耐食性等を付与又は向上することができる。このために必要なポリマーディスパージョン又は再乳化粉末樹脂の含有量は、セメント100質量部に対し、固形分換算で11〜40質量部が好ましく、より好ましくは12〜35質量部であり、さらに好ましくは12〜25質量部である。11質量部未満では配合効果が殆ど得らない。また40質量部を超えると強度が向上せず、粘性も増大し、施工性が低下するので適当ではない。
本発明の軽量モルタルに使用される(d)繊維は、耐アルカリ繊維であれば特に限定されないが、厚塗り性と曲げ強度を低下させないように、繊維長10mm以上が好ましい。市販の繊維には短繊維と収束型があるがどちらも使用可能である。好ましくは10〜25mmが良い。また、繊維長5〜15mmのダレ止めの効果がありコテ作業性を向上する短繊維を併用することも可能である。耐アルカリ性を有すればモルタルに混和可能な有機繊維、ガラス繊維とも使用可能である。有機繊維としては、ポリエステル、アクリル、ナイロン、ビニロン等が使用可能であり、ガラス繊維は耐アルカリ性を有するガラス繊維が使用可能である。
本発明に使用できる(d)繊維の含有量は、セメント100質量部に対し0.10〜0.25質量部である。より好ましくは、0.10〜0.19質量部であり、さらに好ましくは0.10〜0.16質量部である。0.10質量部未満では、厚付け性は向上しても曲げ強度は向上しない。0.25質量部を超えると練混ぜ性状が低下するとともに練混ぜ水量が増加するため、曲げ強さが低下する。また、コテ作業性が低下するため、平滑な面に仕上げられず下地材としての機能を失う。
本発明で用いる軽量モルタルには、前記成分の他、膨張材、保水材を使用することができる。膨張材としては、モルタルやコンクリートに使用可能なものであれば特に限定されず、水和膨張性の膨張材として生石灰を有効成分とするものやカルシウムスルホアルミネートを有効成分とするものを挙げることができる。膨張材を配合使用することで、主に乾燥収縮が抑制され、施工箇所の形状寸法安定性が図れると共に収縮亀裂の発生を防ぐことができる。例えば、太平洋マテリアル(株)製商品名「太平洋エクスパン(構造用)」、商品名「太平洋ジプカル」等が挙げられる。
膨張材の使用量は、収縮低減効果、ひび割れ防止の点から、セメント100質量部に対し3.2〜4.0質量部が好ましく、より好ましくは3.2〜3.8質量部である。
保水剤としては、モルタル又はコンクリートで使用できるものなら何れのものでも良く、例えば水溶性セルロース誘導体やポリビニルアルコール類を挙げることができる。水溶性セルロース誘導体としては、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸エステル等のセルロース誘導体を挙げることができる。例えば、SKWイーストアジア(株)製商品名「チローゼMH6002P4」、松本油脂製薬(株)製商品名「マーポローズ90MP−4T」が使用可能である。
保水剤を使用することで硬化後の乾燥ひび割れの発生や剥離・剥落を防ぐことができる。保水剤の使用量は、保水性、作業性等の点から、セメント100質量部に対し、0.10〜0.20質量部が好ましく、より好ましくは0.12〜0.19質量部であり、さらに好ましくは0.16〜0.19質量部である。
本発明の軽量モルタルには、前記成分のほか、通常セメント組成物に対して使用される各種混和材、添加剤を使用することが可能である。例えば、ポリカルボン酸系減水剤等の減水剤、鉱物油系、ポリエーテル系、シリコーン系の消泡剤、撥水剤が使用可能である。また、フライアッシュ、シリカフューム等のポゾラン物質、凝結遅延剤、コテ作業性改善のためのベントナイト等が使用可能である。
本発明の戸建て住宅用下地構造物は、前記の軽量モルタルを塗り付けた後の表層部0.5〜3mmの位置に耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートを埋設してなる。当該メッシュシートの埋設により、下地構造物の剛性と曲げタフネスを向上させることができる。
用いられる耐アルカリ性ガラス繊維、メッシュシートは、メッシュ状のシート状になっていればよく、不織形状でも織物形状でもよい。繊維メッシュシートは、モルタルの厚さが16mm程度であることを考慮すると目付量は140〜170g/m2が好ましく、繊維メッシュシートの厚さは0.20〜0.40mmが適切である。したがって、繊維メッシュシートを配敷する位置は、モルタル表層から0.5〜3.0mmの位置が好ましい。
本発明に使用する繊維メッシュシートは、モルタルとの付着性に優れ、繊維の引張強度の高い耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートが好ましい。目間隔は4〜10mmが好ましく、耐アルカリ性を付与するジルコニアの含有量は14mass%以上であることが好ましい。耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートの目間隔が4mm未満ではメッシュの間にモルタルのペースト分しか回らないため耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートとの付着力が低下する。そのため、曲げ強さと曲げタフネスが低下する。耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートの目間隔が10mmを超えるとガラス繊維の径が同じ場合は目付量が低下するため、モルタルの単位体積当たりのガラス繊維の含有量が低下する。そのため、曲げタフネスが低下する。
本発明の戸建て住宅用下地構造物は、前記(A)軽量モルタルを塗り付けた後、表層部0.5〜3mmの位置に(B)耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートを埋設することにより施工される。
まず軽量モルタルの製造方法は特に限定されず、例えば一般的なセメント系のモルタルと概ね同様の方法で製造できる。具体的な一例を示すと、市販のモルタルミキサーに前記のような各使用材料を一括投入し、水を加えて混合する。水の量は特に制限されないが、良好な施工性を安定して得るには、本発明のモルタル100質量部に対し、概ね10〜44質量部加えることが推奨される。また、軽量モルタルの施工方法は特に限定されるものではないが、鏝やパテ等を使用した塗り付けによる左官施工が特に好適である。
モルタルの塗布は、例えば図1に示すように、下地板に防水紙、ラス網等を施した表面に行うことができる。モルタルの厚さは通常8〜16mmとするのが好ましい。モルタルの塗布後に前記耐アルカリ性ガラス繊維シートを配敷し、例えば図2のようにそのシートを表層部から0.5〜3mmの位置になるように埋設すればよい。本発明の下地構造物は、木造軸組工法、2×4工法等いずれの工法にも適用可能である。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜15及び比較例1〜13
表1に記載の材料と水を、表2〜表5の組成になるように容量100Lのパン型ミキサに投入し、温度約20℃、湿度60%の環境下で約5分間混練し、モルタルを製造した。
また、得られたモルタルを用いてJASS 15M−102により、図3の試験体を作製した。
得られたモルタル及び試験体について、フロー試験、単位容積質量、吸水試験、曲げ強さ試験、コテ作業性の確認を行った。その結果を表12〜表15に示す。
<フレッシュ性状の確認>
1−1.フロー試験
20℃の試験室でJISR5201により測定した。
1−2.単位容積質量の測定
20℃の試験室で500mLステンレス製容器を用い、JISA1171により測定した。
<硬化性状の確認>
2−1.吸水試験
JISA1171に従って、20℃の試験室で24時間の吸水量を測定した。評価基準は表6の通りである。
2−2.曲げ強さ試験
JASS15M-102により作製した4×4×16cmの試験体を用い、材齢7日で曲げ強さを測定した。メッシュシートは試験体作製時に図3に示す位置に埋設した。試験は、たわみ量0.5mm/min一定で実施した。
曲げ強さ試験における実施例(メッシュシートあり)及び比較例(メッシュシートなし)の曲げ応力の変化を図4及び図5に示す。比較例の下地構造物は、図5のように曲げ応力の変化が一次曲げ強さのみである。これに対し、図4のように実施例の下地構造物は、一次曲げ強さが発生し、ついで二次曲げ強さが発生する。また二次曲げ強さまでの変位量を二次変位量とした。これらの二次曲げ強さ及び二次変位量を剛性及び曲げタフネスの評価基準とした。二次曲げ強さ1.3N/mm2以上を評価○、二次変位量1.0mm以上を評価○とした(表7及び表8)。
<コテ作業性の確認>
コテ作業性の評価試験
900×900×12mm塗装合板の塗装面に850×850mmのWラスをステープルで止め、20℃の試験室で10mm厚さに金ゴテで各試料を850×850mm塗り付けた。24時間後、各試料を5mm厚さで塗り付け、コテ作業性と耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートの施工性の評価を行った。
<総合評価>
物性試験結果とコテ作業性の評価結果を考慮した総合評価の基準を表11に示す。
表12〜表15から明らかなように、本発明の戸建て住宅用下地構造物は、フロー試験などのフレッシュ性状が良好で、硬化後の吸水試験結果も良好であるとともに、コテ作業性が良好で、かつ剛性及び曲げタフネスに優れていることから、静的載荷及び動的載荷に対する耐久性が優れていることがわかる。
1:柱
2:間柱
3:小幅板
4:防水紙
5:ラス網
6:住宅用下地構造物
6−1:住宅用下地構造物(モルタル部分)
6−2:住宅用下地構造物(繊維シート)

Claims (5)

  1. (A)(a)セメント100質量部に対して(b)細骨材20〜117質量部、(c)ポリマーディスパージョン又は再乳化粉末樹脂11〜40質量部、及び(d)繊維0.10〜0.25質量部を含有し、前記(b)細骨材中の(b1)軽量細骨材の比率が0.04〜0.62である軽量モルタルを塗り付けた後の表層部0.5〜3mmの位置に(B)耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートを埋設した戸建て住宅用下地構造物。
  2. (b1)軽量骨材が、エチレン酢酸ビニル共重合体の発泡体、発泡ポリスチレン系樹脂及びパーライトから選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の戸建て住宅用下地構造物。
  3. (d)繊維が繊維長6〜15mmの有機繊維及び繊維長10〜25mmの耐アルカリ性ガラス繊維から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2記載の戸建て住宅用下地構造物。
  4. (d)繊維中の繊維長10〜25mmの耐アルカリ性ガラス繊維の比率が質量比で0.24〜0.63である請求項3記載の戸建て住宅用下地構造物。
  5. (A)(a)セメント100質量部に対して(b)細骨材20〜117質量部、(c)ポリマーディスパージョン又は再乳化粉末樹脂11〜40質量部、及び(d)繊維0.10〜0.25質量部を含有し、前記(b)細骨材中の(b1)軽量細骨材の比率が0.04〜0.62である軽量モルタルを塗り付けた後、表層部0.5〜3mmの位置に(B)耐アルカリ性ガラス繊維メッシュシートを埋設する戸建て住宅用下地構造物の施工方法。
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