JP2008195337A - ランフラット用支持体および空気入りランフラットタイヤ - Google Patents

ランフラット用支持体および空気入りランフラットタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】支持体全体高さを高くすることなく、良好なリム組み性とランフラット走行性とを両立できるランフラット用支持体およびランフラットタイヤの提供。
【解決手段】空気入りタイヤの内部に配設され、前記空気入りタイヤと共にリムへ組み付けられて、ランフラット走行時に荷重を支持可能な環状の支持部と、前記支持部の軸方向両側に取り付けられた脚部と、を有し、下記(A)(好ましくは径方向内側に突出する凹部の高さ)が、下記(B)より低いランフラット用支持体、および該支持体を備えたランフラットタイヤ。
(A)(支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さ)={(支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径)−(脚部の最小内径)}/2
(B)(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径部高さ)={(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径)−(脚部の最小内径)}/2
【選択図】図1

Description

本発明はパンク等により内部空気圧が下がった場合にも、その状態のまま相当の距離を走行し得るようにタイヤの内部に配設されるランフラット用支持体および空気入りランフラットタイヤに関する。
空気入りタイヤでランフラット走行が可能なタイヤ(以降「ランフラットタイヤ」と呼ぶ)として、タイヤの空気室内におけるリムの部分に、金属製や合成樹脂製の中子(支持体)を取り付けた中子タイプのランフラットタイヤが知られている。
中子(支持体)の構成としては、主要構成部材として、ランフラット走行時にタイヤトレッド内面と接して荷重を支持する支持部と、その両端にゴムなどの弾性体で作られる環状の脚部とを有し、この脚部を介してリムに取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。リム組み時には、支持体は軸方向内側に縮められ、その外側への拡張力によってタイヤおよびリムに固定され、また、この軸方向外側への拡張力によって、支持体がタイヤのビード部を軸方向に押さえつけ、支持強度を得る。
上記のような支持強度の確保と良好なリム組み性とを両立させる手段として、様々な方法が試されている。
例えば、ホイール裏側でリムに嵌合する弾性リング(脚部)の内径をホイール表側でリムに嵌合する弾性リング(脚部)の内径よりも小さくすることにより、リム組み作業性を改善する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、リム組みの際方向に制限があるため自由度が低下すると共に、支持体の設計自由度も低下する。
また、支持部に接合する側壁と支持部に対し非接合の底壁とを有する脚部を形成することにより、リム組み時には脚部の薄い部分(側壁部近傍)を屈曲点として容易に変形することでリム組み性を向上させ、一方ランフラット走行時には荷重を、底壁を介した脚部の厚い部分で支持することにより耐久性を確保する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、ゴム(脚部)と金属(支持部)との接着強度が低下し、結果として耐久性が低下する問題があった。
特開平10−297226号公報 特開2005−067446号公報 特開2004−058795号公報
ここで、ランフラット用支持体の脚部に着目すると、パンクなどによりランフラット走行となった際のランフラット走行性の観点では、脚部高さが低い方が良好なランフラット走行性が得られる。一方、リム組み(リム解き)性(リム組みまたはリム解き時の変形のし易さ)の観点では、脚部高さが高い方が良好なリム組み(リム解き)性が得られる。またランフラット用支持体の支持部に着目すると、支持部高さが高いほど支持部の剛性が得られ、ランフラット走行性の観点では、支持部高さが高い方が良好なランフラット走行性が得られる。
しかし、ランフラット用支持体はタイヤ内側に設置されるものであるため支持体全体高さには制約がある。凸部高さがそのまま支持部高さである従来のランフラット用支持体では、(支持部高さ)+(脚部高さ)=(支持体全体の高さ)であったため、支持体全体高さの制約から、支持部高さおよび脚部高さの設定にも制約があった。そのため、ランフラット走行性とリム組み(リム解き)性とは二律背反の関係にある性能であった。
本発明は、上記事実を考慮し、支持体全体高さを高くすることなく、良好なリム組み(リム解き)性と良好なランフラット走行性とを両立することができるランフラット用支持体および空気入りランフラットタイヤを提供することを目的とする。
請求項1に記載のランフラット用支持体は、空気入りタイヤの内部に配設され、前記空気入りタイヤと共にリムへ組み付けられて、ランフラット走行時に荷重を支持可能な環状の支持部と、前記支持部の軸方向両側に取り付けられた脚部と、を有し、下記(A)で表される支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さが、下記(B)で表される支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径部高さより低いことを特徴とする。
(A)(支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さ)=
{(支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径)
−(脚部の最小内径)}/2
(B)(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径部高さ)=
{(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径)
−(脚部の最小内径)}/2
請求項1に記載のランフラット用支持体の作用を説明する。
ランフラット用支持体の脚部に着目すると、パンクなどによりランフラット走行となった際のランフラット走行性の観点では、脚部高さが低い方が良好なランフラット走行性が得られる。一方、リム組み(リム解き)性(リム組みまたはリム解き時の変形のし易さ)の観点では、脚部高さが高い方が良好なリム組み(リム解き)性が得られる。またランフラット用支持体の支持部に着目すると、支持部高さが高いほど断面二次モーメントが大きくなり支持部の曲げ剛性が高くなる。ランフラット走行性の観点では、支持部剛性が高い方が良好なランフラット走行性が得られる。従って、良好なランフラット走行性を得ると共に良好なリム組み(リム解き)性を得るためには、支持部高さを高くし且つ脚部高さを高くする構成とすればよい。
しかし、ランフラット用支持体はタイヤ内側に設置されるものであるため支持体全体高さには制約がある。凸部高さがそのまま支持部高さである従来のランフラット用支持体では、(支持部高さ)+(脚部高さ)=(支持体全体の高さ)であったため、前記の構成では支持体全体高さが高くなってしまう。即ち、従来のランフラット用支持体においては、ランフラット走行性とリム組み(リム解き)性とは二律背反の関係にある性能であり、全体の高さに制約のあるランフラット用支持体において、支持部高さと脚部高さとを高くし、良好なリム組み(リム解き)性と良好なランフラット走行性とを両立することは困難であった。
請求項1に記載のランフラット用支持体では、前記(A)で表される支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さは、前記(B)で表される支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径部高さより低く、即ち、支持部高さは、支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部から支持部の最大外径部までの高さである。従って、支持部高さを高くしても支持体全体高さが高くなってしまうことがなく、一方で、脚部高さを高くしてもその分凸部高さを低くすることによって支持体全体高さが高くなることを抑制できるため、支持体全体高さを高くすることなく、良好なリム組み(リム解き)性と良好なランフラット走行性とを両立することができる。
尚、上記請求項1の作用の説明において、、凸部高さとは請求項3にて規定する(C)で表される凸部高さを表し、脚部高さとは請求項4にて規定する(D)で表される脚部高さを表し、支持部高さとは請求項5にて規定する(E)で表される支持部高さを表し、支持体全体高さとは請求項5にて規定する(F)で表される支持体全体高さを表す。
また、本明細書において、上記脚部高さ等における「高さ」とは、支持体を径方向に切断した断面の軸心から一方側半分を、径方向外側を上方向とみなして観察した場合の高さ(径方向距離)を表している。
請求項2に記載のランフラット用支持体は、請求項1に記載の態様において、前記支持部は、径方向外側に突出する1個以上の凸部と、径方向内側に突出する1個以上の凹部と、を有し、前記支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部を、前記凹部に有することを特徴とする。
請求項2に記載のランフラット用支持体の作用を説明する。
径方向外側に突出しランフラット走行時にタイヤ内面との接触部の役割を果たす少なくとも1個以上の凸部と、前記支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部を有する少なくとも1個以上の凹部と、を有していることから、前記請求項1に規定する要件である、(A)で表される支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さが、(B)で表される支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径部高さより低いランフラット用支持体、を容易に形成することができる。
請求項3に記載のランフラット用支持体は、請求項2に記載の態様において、下記(C)で表される凸部高さと、支持部の軸方向幅と、が0.02≦(凸部高さ)/(支持部の軸方向幅)≦0.20の関係を有することを特徴とする。
(C)(凸部高さ)={(支持部の最大外径)−
(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径)}/2
請求項3に記載のランフラット用支持体の作用を説明する。
凸部高さと支持部の軸方向幅との比(凸部高さ/支持部の軸方向幅)が0.02以上であることから、ランフラット走行時のタイヤ内面との接触部を、支持部の脚部が取り付けられていない部分に確実に確保することができ、良好なランフラット走行性を得ることができる。また、凸部高さと支持部の軸方向幅との比が0.20以下であることから、支持部の荷重に対する強度を向上させることができ、ランフラット走行時のタイヤ内面との接触部にかかる荷重を良好に支持することができる。さらに、凸部高さと支持部の軸方向幅との比が上記の範囲であることから、ランフラット走行時にタイヤ内面との接触部にかかる荷重を、支持部および脚部を介して良好にリムに伝達することができ、良好なランフラット走行性を得ることができる。
尚、「支持部の軸方向幅」とは、支持部の一方の軸方向端と他方の軸方向端との距離を表す。
請求項4に記載のランフラット用支持体は、請求項1〜3の何れか1項に記載の態様において、前記(A)で表される支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さが、下記(D)で表される脚部高さの0%以上95%以下であることを特徴とする。
(D)(脚部高さ)={(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径)
−(脚部の最小内径)}/2
請求項4に記載のランフラット用支持体の作用を説明する。
支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さが脚部高さの0%以上であることから、リム組み時に支持部がリムに接触しにくく、良好なリム組み作業性を得ることがでできる。また、95%以下であることから、支持部高さを確保することができ、十分な支持体強度を得ることができる。
請求項5に記載のランフラット用支持体は、請求項1〜4の何れか1項に記載の態様において、前記(D)で表される脚部高さがリムフランジ高さより5mm以上高く、下記(E)で表される支持部高さが支持部の軸方向幅の15%以上であり、且つ下記(F)で表される支持体全体高さがタイヤ断面高さの70%以下であることを特徴とする。
(E)(支持部高さ)={(支持部の最大外径)−(支持部の最小内径)}/2
(F)(支持体全体高さ)={(支持部の最大外径)−(脚部の最小内径)}/2
請求項5に記載のランフラット用支持体の作用を説明する。
支持体全体高さがタイヤ断面高さの70%以下と制約があるランフラット用支持体であっても、脚部高さがリムフランジ高さより5mm以上高く、且つ支持部高さが支持部の軸方向幅の15%以上であることから、より良好なランフラット走行性とより良好なリム組み性とを両立することができる。
尚、「リムフランジ高さ」とは、「JATMA YEAR BOOK 2006」の9−04ページに「G」の符号で記載されている高さを表す。また、「タイヤ断面高さ」とは、「JATMA YEAR BOOK 2006」の0−02ページの(10)に記載されている高さを表す。
請求項6に記載の空気入りランフラットタイヤは、一対のビードコア間にわたってトロイド状に形成されたカーカスと、前記カーカスのタイヤ軸方向外側に配置されてタイヤサイド部を構成するサイドゴム層と、前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置されてトレッド部を構成するトレッドゴム層と、を備えるタイヤと、前記タイヤを装着するリムと、前記タイヤの内側に配設され、前記リムに組み付けられる請求項1〜5の何れか1項に記載のランフラット用支持体と、を有することを特徴とする。
請求項6に記載の空気入りランフラットタイヤの作用を説明する。
支持部高さを高くしても支持体全体高さが高くなってしまうことがなく、一方で、脚部高さを高くしてもその分凸部高さを低くすることによって支持体全体高さが高くなることを抑制できるため、ランフラット用支持体がタイヤの内側に良好に設置され、且つランフラット走行性と良好なリム解き性とを両立した空気入りランフラットタイヤを得ることができる。また、支持体全体高さを抑制することができるため、通常走行時にランフラット用支持体とタイヤ内面とが接触してタイヤ内面に生じる傷を効果的に防止することができる。
以上説明したように本発明のランフラット用支持体および空気入りランフラットタイヤによれば、支持体全体高さを高くすることなく、良好なリム組み(リム解き)性と良好なランフラット走行性とを両立することができるという優れた効果を提供することができる。
本発明におけるランフラット用支持体および空気入りランフラットタイヤの実施の形態を図面に基づき説明する。ここで、ランフラットタイヤ10とは、図1に示すように、一般的なホイルリム12に空気入りタイヤ14と支持体16とを組み付けたものをいう。
図1に示すように、支持体16を組み付けるリム12は、空気入りタイヤ14のサイズに対応した標準リムである。この実施形態における空気入りタイヤ14は、一対のビード部18と、両ビード部18に跨がって延びるトロイド状のカーカス20と、カーカス20のクラウン部に位置する複数(本実施形態では2枚)のベルト層22と、ベルト層22の上部に形成されたトレッド部24と、カーカス20のタイヤ軸方向外側をゴム層により覆って構成したタイヤサイド部25とを備える。この実施形態で示したタイヤは、一般的なタイヤ形状であるが、本発明は各種のタイヤ形状に適用できる。なお、図中「CL」はタイヤの軸方向中央のタイヤ赤道面を示している。
空気入りタイヤ14の内部に配設される支持体16は、全体としてリング状に形成されており、この支持体16には、リング状の高剛性支持部26が備えられている。支持部26は、円筒状の金属プレートから形成されている。この支持部26には、軸方向中央部に互いに離れた複数個(本実施の形態では2個)の凸部26Aが形成され、その間に径方向内側に凸となる凹部26Bが形成されている。この凸部26Aから見て凹部26Bと反対側(軸方向外側)の側面は、径方向内側へ延長されたサイド部26Cとなっている。さらに、このサイド部26Cの径方向内側の部分には、軸方向に沿って延在するフランジ部26Dがそれぞれ形成されている。
支持部26の両側には、弾性体としての加硫済みゴム製の脚部28が接着されている。脚部28は、長手方向がリング状とされている。この脚部28は、図1に示すように、支持体16のリム組み時に空気入りタイヤ14の内側でリム12の外周にゴム弾性を利用して圧入等により組み付けられる。
脚部28に使用するゴム材料としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、ウレタンゴム(U)等のエラストマーが挙げられ、これらは、単独で用いても、複数ブレンドして用いても良い。
また、これらのエラストマーは、充填剤を含有しており、硬度(Hd)は充填剤の量により調整する。これらのエラストマーに配合することのできる充填剤としては、カーボンブラック、CaCO、胡粉、シリカ等が挙げられる。
脚部28の硬度は、50〜95°(JIS A)であるのが良く、好ましくは55〜90°であるのが良く、さらに好ましくは60〜85°であるのが良い。硬度が50°未満であるとランフラット走行時に脚部28の変形が大きくなり十分に荷重を支えられないことがあり、硬度が95°を超えるとリム12への組付けが困難となることがあるためである。
ここで、図1および図2に示す支持体16は、下記(A)で表される支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さ(即ち、凹部26Bの高さ)が、下記(B)で表される支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径部高さ(即ち、フランジ部26Dの高さ)より低く形成されている。また、下記(D)で表される脚部高さと、下記(E)で表される支持部高さと、下記(F)で表される支持体全体高さと、は(D)+(E)>(F)の関係を有している。
(A)(支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さ)=
{(支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径)
−(脚部の最小内径)}/2
(B)(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径部高さ)=
{(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径)
−(脚部の最小内径)}/2
(C)(凸部高さ)={(支持部の最大外径)−
(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径)}/2
(D)(脚部高さ)={(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径)
−(脚部の最小内径)}/2
(E)(支持部高さ)={(支持部の最大外径)−(支持部の最小内径)}/2
(F)(支持体全体高さ)={(支持部の最大外径)−(脚部の最小内径)}/2
次に、上記実施形態の作用を説明する。
ランフラット用支持体16は、ランフラット走行性の観点では、脚部高さ(D)が低い方が良好なランフラット走行性が得られ、また支持部高さ(E)が高い方が良好なランフラット走行性が得られる。一方、リム組み(リム解き)性(リム組みまたはリム解き時の変形のし易さ)の観点では、脚部高さ(D)が高い方が良好なリム組み(リム解き)性が得られる。しかし、図1にも示すように、ランフラット用支持体16はタイヤ14の内側に設置されるものであるため支持体全体高さ(F)には制約がある。ここで、図3に示す従来のランフラット用支持体160では、凸部高さ(C)がそのまま支持部高さ(E)であるため、(支持部高さ(E))+(脚部高さ(D))=(支持体全体の高さ(F))となり、支持体全体高さ(F)の制約から、支持部高さ(E)および脚部高さ(D)の設定にも制約があった。そのため、ランフラット走行性とリム組み(リム解き)性とは二律背反の関係にある性能であり、全体の高さに制約のあるランフラット用支持体16において、支持部高さ(E)と脚部高さ(D)とを高くし、良好なリム組み(リム解き)性と良好なランフラット走行性とを両立することは困難であった。
図1に記載のランフラット用支持体16では、支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さ(A)(即ち、凹部26Bの高さ)は、支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径部高さ(B)(即ち、フランジ部26Dの高さ)より低く、即ち、支持部高さ(E)は、凹部26Bから凸部26Aまでの高さである。従って、支持部高さ(E)を高くしても支持体全体高さ(F)が高くなってしまうことがなく、一方で、脚部高さ(D)を高くしてもその分凸部高さ(C)を低くすることによって支持体全体高さ(F)が高くなることを抑制できるため、支持体全体高さ(F)を高くすることなく、良好なリム組み(リム解き)性と良好なランフラット走行性とを両立することができる。
また、支持体全体高さ(F)に特別な制約がある場合(例えば、リム12からタイヤトレッド部24の内側までの空間が狭いため、高さの低い支持体16を用いる必要がある場合など)には、脚部高さ(D)を低くせずに支持体全体高さ(F)を低くし、リム組み性を改良することができる。
尚、凸部高さ(C)は支持部の軸方向幅との間で「0.02≦(凸部高さ)/(支持部の軸方向幅)≦0.20」の関係を有することが好ましく、「0.02≦(凸部高さ)/(支持部の軸方向幅)≦0.15」であることがより好ましく、「0.04≦(凸部高さ)/(支持部の軸方向幅)≦0.10」であることが特に好ましい。凸部高さ(C)と支持部の軸方向幅との比(凸部高さ/支持部の軸方向幅)が0.02以上であることから、ランフラット走行時のタイヤ内面との接触部を、支持部の脚部が取り付けられていない部分に確実に確保することができ、良好なランフラット走行性を得ることができる。また、凸部高さと支持部の軸方向幅との比が0.20以下であることから、支持部の荷重に対する強度を向上させることができ、ランフラット走行時のタイヤ内面との接触部にかかる荷重を良好に支持することができる。さらに、凸部高さと支持部の軸方向幅との比が上記の範囲であることから、ランフラット走行時にタイヤ内面との接触部にかかる荷重を、支持部および脚部を介して良好にリムに伝達することができ、良好なランフラット走行性を得ることができる。
また、支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さ(A)は、脚部高さ(D)の0%以上95%以下であることが好ましく、40%以上95%以下であることがより好ましく、60%以上90%以下であることが特に好ましい。支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さ(A)が脚部高さ(D)の0%以上であることから、リム組み時に支持部がリムに接触しにくく、良好なリム組み作業性を得ることがでできる。また、95%以下であることから、支持部高さを確保することができ、十分な支持体強度を得ることができる。
また、本実施形態に係るランフラット用支持体16は、支持体全体高さ(F)がタイヤ断面高さの70%以下である場合に、特にその効果を顕著に発揮することができ、その場合、脚部高さ(D)がリムフランジ高さより5mm以上高く、且つ支持部高さ(E)が支持部の軸方向幅の15%以上であることが好ましい。更に、脚部高さ(D)がリムフランジ高さより8mm以上高く、且つ支持部高さ(E)が支持部の軸方向幅の17%以上であることがより好ましく、脚部高さ(D)がリムフランジ高さより10mm以上高く、且つ支持部高さ(E)が支持部の軸方向幅の17%以上であることが特に好ましい。
尚、上限は特に限定されるわけではないが、脚部高さ(D)は、ランフラット走行時の荷重を支持する観点からは、空気入りタイヤ最大外径の7%以下であることが好ましく、一方、支持部高さ(E)は、支持部加工作業性の観点からは、空気入りタイヤ最大外径の6%以下であることが好ましい。
支持体全体高さ(F)がタイヤ断面高さの70%以下と制約があるランフラット用支持体であっても、脚部高さ(D)および支持部高さ(E)が上記範囲であることにより、より良好なランフラット走行性とより良好なリム組み性とを両立することができる。
尚、上記実施形態においては、図1に示す、2個の凸部26Aと1個の凹部26Bとを有するランフラット用支持体16について説明したが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えば図4(A)に示す、4個の凸部26Aと3個の凹部26Bとを有するランフラット用支持体16Aや、図4(B)に示す、1個の凸部26Aと1個の凹部26Bとを有するランフラット用支持体16B等の形態であっても構わない。但し、本発明においては、図1に示す、2個の凸部26Aと1個の凹部26Bとを有するランフラット用支持体16の形態が特に好ましい。
次に、実験により本発明の効果を検証した。
まず、比較例1として、図3に示す従来の形態の支持体160であって、支持体全体高さ(F)、脚部高さ(D)および支持部高さ(E)が下記表1に示す値である支持体を準備した。
また、比較例2および比較例3として、上記比較例1における支持体全体高さ(F)、脚部高さ(D)および支持部高さ(E)を下記表1に示す値に変更した支持体を準備した。
また、実施例として、図1および図2に示す形態の支持体16であって、支持体全体高さ(F)、脚部高さ(D)および支持部高さ(E)が下記表1に示す値である支持体を準備した。
Figure 2008195337
〔評価〕
(1)リム組み/リム解き性
空気入りタイヤとして、タイヤサイズが245/40R18、リムは、タイヤサイズに対応する標準リム7.5J×18を準備し、10人の作業者にリム組み作業およびリム解き作業を実施させ、リム組み/リム解き作業の容易性を判定した。
(2)ランフラット走行性
排気量4300ccの国産後輪駆動車を準備して上記(1)によりリム組みを行ったタイヤを装備し、フル積載状態(乗車定員が乗車し且つ最大積載荷重まで積載した状態)で右後輪をパンクさせて内部空気圧を0気圧にし、速度90km/hでランフラット走行させた。タイヤ故障または支持体故障により走行が不可能になるまでの距離を測定した。尚、300km走行しても故障が生じない場合は、その時点で試験終了とした。
(3)通常走行性
排気量4300ccの国産後輪駆動車を準備して上記(1)によりリム組みを行ったタイヤを装備し、フル積載状態で、通常の内部空気圧のまま走行させた。ドライ路面、ウェット路面、悪路の3種類の路面を走行させ、その際の状態を確認した。
結果を下記表2に示す。
Figure 2008195337
本発明に係る空気入りランフラットタイヤの一例を示す断面図である。 本発明に係るランフラット用支持体の一例を示す断面図である。 従来のランフラット用支持体の一例を示す断面図である。 (A)および(B)は、本発明に係るランフラット用支持体の他の例を示す断面図である。
符号の説明
10 ランフラットタイヤ
12 リム
12A フランジ
12B ビードシート
12C ハンプ部
12D ドロップ部
14 空気入りタイヤ
16、16A、16B、160 支持体
18 ビード部
20 カーカス
24 トレッド部
25 タイヤサイド部
26 支持部
26A 凸部
26B 凹部
26C サイド部
26D フランジ部
28 脚部

Claims (6)

  1. 空気入りタイヤの内部に配設され、前記空気入りタイヤと共にリムへ組み付けられて、ランフラット走行時に荷重を支持可能な環状の支持部と、前記支持部の軸方向両側に取り付けられた脚部と、を有し、
    下記(A)で表される支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さが、下記(B)で表される支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径部高さより低いことを特徴とするランフラット用支持体。
    (A)(支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さ)=
    {(支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径)
    −(脚部の最小内径)}/2
    (B)(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径部高さ)=
    {(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径)
    −(脚部の最小内径)}/2
  2. 前記支持部は、径方向外側に突出する1個以上の凸部と、径方向内側に突出する1個以上の凹部と、を有し、
    前記支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部を、前記凹部に有することを特徴とする請求項1に記載のランフラット用支持体。
  3. 下記(C)で表される凸部高さと、支持部の軸方向幅と、が0.02≦(凸部高さ)/(支持部の軸方向幅)≦0.20の関係を有することを特徴とする請求項2に記載のランフラット用支持体。
    (C)(凸部高さ)={(支持部の最大外径)−
    (支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径)}/2
  4. 前記(A)で表される支持部の脚部が取り付けられていない部分の最小内径部高さが、下記(D)で表される脚部高さの0%以上95%以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のランフラット用支持体。
    (D)(脚部高さ)={(支持部の脚部が取り付けられた部分の最小内径)
    −(脚部の最小内径)}/2
  5. 前記(D)で表される脚部高さがリムフランジ高さより5mm以上高く、下記(E)で表される支持部高さが支持部の軸方向幅の15%以上であり、且つ下記(F)で表される支持体全体高さがタイヤ断面高さの70%以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のランフラット用支持体。
    (E)(支持部高さ)={(支持部の最大外径)−(支持部の最小内径)}/2
    (F)(支持体全体高さ)={(支持部の最大外径)−(脚部の最小内径)}/2
  6. 一対のビードコア間にわたってトロイド状に形成されたカーカスと、前記カーカスのタイヤ軸方向外側に配置されてタイヤサイド部を構成するサイドゴム層と、前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置されてトレッド部を構成するトレッドゴム層と、を備えるタイヤと、
    前記タイヤを装着するリムと、
    前記タイヤの内側に配設され、前記リムに組み付けられる請求項1〜5の何れか1項に記載のランフラット用支持体と、
    を有することを特徴とする空気入りランフラットタイヤ。
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