JP6298348B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP6298348B2
JP6298348B2 JP2014087854A JP2014087854A JP6298348B2 JP 6298348 B2 JP6298348 B2 JP 6298348B2 JP 2014087854 A JP2014087854 A JP 2014087854A JP 2014087854 A JP2014087854 A JP 2014087854A JP 6298348 B2 JP6298348 B2 JP 6298348B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
rim
fitting portion
recess
rib
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014087854A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015205608A (ja
Inventor
聖高 上山
聖高 上山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2014087854A priority Critical patent/JP6298348B2/ja
Publication of JP2015205608A publication Critical patent/JP2015205608A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6298348B2 publication Critical patent/JP6298348B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤのビードの部分は、リムに嵌め合わされる。リムの形状は、例えば、JATMA規格において定められている。このビードの部分は嵌合部とも称されている。
図7には、タイヤ2の一部(嵌合部4)とともにリム6が示されている。リム6は、ウェル8、スロープ10、ハンプ12、シート14及びフランジ16を備えている。
タイヤ2は、次のようにしてリム6に嵌め合わされる。嵌合部4がウェル8に落とし込まれる。タイヤ2の内部に気体が充填される。これにより、嵌合部4がスロープ10に沿って軸方向外側に移動していく。嵌合部4はハンプ12を乗り越える。嵌合部4はさらに、シート14に沿って軸方向外側に移動していく。嵌合部4はフランジ16に接触する。これにより、タイヤ2のリム6への嵌め合わせは完了する。嵌合部4がフランジ16に接触したときの圧力は、嵌合圧と称される。
操縦安定性の観点から、高い剛性を有する嵌合部4を採用することがある。しかしこの嵌合部4は、乗り心地を阻害する恐れがある。乗り心地の観点から、低い剛性を有する嵌合部4を採用することがある。しかしこの嵌合部4は、操縦安定性を阻害する恐れがある。嵌合部4の剛性は、タイヤ2の性能に影響する。嵌合部4の剛性に関する検討例が、例えば、特開2001−146105公報に開示されている。
タイヤ2の、リム6との接触状態は、重要である。接触状態によっては、走行中に嵌合部4がリム6に対して動きやすい場合がある。
走行状態にあるタイヤ2では、変形と復元とが繰り返される。このため、リム6に対して動きやすい嵌合部4はダメージを受けやすい。この嵌合部4は、タイヤ2の耐久性に影響する。しかも嵌合部4がリム6に対して動きやすいと、車体から路面、又は、路面から車体への力の伝達が阻害されてしまう。この嵌合部4は、操縦安定性にも影響する。
耐久性及び操縦安定性の観点から、嵌合部4の、リム6と接触する面のプロファイルが検討されている。図8に示されたタイヤ18は、この検討の一例である。
このタイヤ18の嵌合部20には、リム6のフランジ16と対向する位置に凹み22が設けられている。このタイヤ18がリム6に嵌め合わされたとき、嵌合部20は凹み22を起点に折れ曲がる。これにより、この嵌合部20は、この凹み22よりも半径方向外側の部分とこの凹み22よりも半径方向内側の部分とでリム6に支持される。この支持は、走行状態における、リム6に対する嵌合部20の動きを抑制する。
特開2001−146105公報
前述したように、タイヤ2及び18は、その内部に気体を充填することにより、リム6に嵌め合わされる。この場合、嵌合部4及び20の軸方向外側面がリム6と接触することがある。
図9には、図8に示されたタイヤ18の嵌合部20がハンプ12を乗り越える直前の様子が示されている。前述したように、このタイヤ18では、その嵌合部20の側面に凹み22が設けられている。このため、嵌合部20がウェル8からシート14へ移動する過程において、この嵌合部20の凹み22がリム6に引っ掛かる場合がある。この場合、嵌合部20の移動が妨げられる。嵌合部20をさらに移動させてフランジ16に接触させるには、タイヤ18の内圧をさらに高める必要がある。嵌合部20に凹み22を有するタイヤ18は、嵌合圧が高くなる傾向にある。このようなタイヤ18は、リム6に嵌めにくい。走行状態においてリム6に対して動きにくく、しかも、リム6に嵌めやすいタイヤ18が求められている。
本発明の目的は、リムに対して動きにくく、しかも、リムに嵌めやすい空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、周方向に延在し、リムに嵌め合わされる、一対の嵌合部を備えている。それぞれの嵌合部は、その周方向に対して垂直な断面において軸方向内向きに凸な凹みと、半径方向に延びる多数のリブとを備えている。上記凹みは周方向に延在しており、上記多数のリブは周方向に間隔をあけて並べられている。上記嵌合部が上記リムに嵌め合わされた状態において、上記凹みはこのリムのフランジと対向する位置に配置されている。それぞれのリブは上記凹みよりも軸方向外側に位置している。上記リブの幅は3mm以上5mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記リブの幅の、このリブの間隔に対する比は1以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記嵌合部は周方向に延在するコアを備えている。上記凹みの底は上記コアよりも半径方向外側に位置している。
本発明に係る空気入りタイヤでは、その嵌合部の凹みにリブが設けられている。このタイヤがリムに嵌め合わされるとき、リブがリムと接触する。このため、嵌合部は、リムと引っ掛かることなく、ウェルからシートへ滑らかに移動する。このタイヤは、適正な嵌合圧で、リムに嵌め合わされる。このタイヤは、リムに嵌めやすい。しかも多数のリブが間隔をあけて並べられているので、これらのリブによる、この嵌合部の凹みの部分における剛性への影響が抑えられている。リブが潰れ、嵌合部が凹みを起点に折れ曲がるので、このタイヤでは、嵌合部は走行状態においてリムに対して動きにくい。本発明によれば、リムに対して動きにくく、しかも、リムに嵌めやすい空気入りタイヤが得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された正面図である。 図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。 図3は、図1のタイヤの使用状態が示された断面図である。 図4は、図2のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図5は、図1のタイヤがリムに嵌め合わされる様子が示された模式図である。 図6は、図4のIV−IV線に沿った断面図である。 図7は、タイヤの一部がリムと共に示された断面図である。 図8は、従来の空気入りタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図9は、図8のタイヤがリムに嵌め合わされる様子が示された模式図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ24が示されている。図1において、矢印Aで示された方向はタイヤ24の周方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ24の軸方向である。図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。この図2において、上下方向がタイヤ24の半径方向であり、左右方向がタイヤ24の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ24の周方向である。図2において、一点鎖線CLはタイヤ24の赤道面を表わす。このタイヤ24の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。なお、図1のII−II線の延在方向は、タイヤ24の半径方向に一致する。この図2には、このタイヤ24の周方向に対して垂直な断面が示されている。
このタイヤ24は、トレッド26、一対のサイドウォール28、一対のクリンチ30、一対のビード32、カーカス34、ベルト36、バンド38、インナーライナー40、一対のクッション層42及び一対のチェーファー44を備えている。このタイヤ24は、チューブレスタイプである。このタイヤ24は、乗用車に装着される。
トレッド26は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド26は、路面と接触するトレッド面46を形成する。トレッド面46には、溝48が刻まれている。この溝48により、トレッドパターンが形成されている。トレッド26は、ベース層50とキャップ層52とを有している。キャップ層52は、ベース層50の半径方向外側に位置している。キャップ層52は、ベース層50に積層されている。ベース層50は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層50の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層52は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
それぞれのサイドウォール28は、トレッド26の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール28の半径方向外側端は、トレッド26と接合されている。このサイドウォール28の半径方向内側端は、クリンチ30と接合されている。このサイドウォール28は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール28は、カーカス34の損傷を防止する。サイドウォール28は、突起54を備えている。突起54は、軸方向外側に向かって突出している。このタイヤ24が装着されるリム6のフランジ16の損傷を、突起54は防止する。
それぞれのクリンチ30は、サイドウォール28の半径方向略内側に位置している。クリンチ30は、軸方向において、ビード32及びカーカス34よりも外側に位置している。クリンチ30は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ30は、リム6のフランジ16と当接する。
それぞれのビード32は、クリンチ30の軸方向内側に位置している。ビード32は、コア56と、このコア56から半径方向外向きに延びるエイペックス58とを備えている。コア56は、周方向に延在している。コア56はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス58は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス58は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス34は、第一プライ60及び第二プライ62からなる。第一プライ60及び第二プライ62は、両側のビード32の間に架け渡されている。第一プライ60及び第二プライ62は、トレッド26及びサイドウォール28に沿っている。第一プライ60は、コア56の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一プライ60には、主部60aと折り返し部60bとが形成されている。第二プライ62は、コア56の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第二プライ62には、主部62aと折り返し部62bとが形成されている。第一プライ60の折り返し部60bの端は、半径方向において、第二プライ62の折り返し部62bの端よりも外側に位置している。
第一プライ60及び第二プライ62のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス34はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。カーカス34が、1枚のプライから形成されてもよい。
ベルト36は、トレッド26の半径方向内側に位置している。ベルト36は、カーカス34と積層されている。ベルト36は、カーカス34を補強する。ベルト36は、内側層64及び外側層66からなる。図2から明らかなように、軸方向において、内側層64の幅は外側層66の幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層64及び外側層66のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、通常は10°以上35°以下である。内側層64のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層66のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト36の軸方向幅は、タイヤ24の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト36が、3以上の層を備えてもよい。
バンド38は、ベルト36の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド38の幅はベルト36の幅よりも大きい。図示されていないが、このバンド38は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド38は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト36が拘束されるので、ベルト36のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト36及びバンド38は、補強層を構成している。ベルト36のみから、補強層が構成されてもよい。バンド38のみから、補強層が構成されてもよい。
インナーライナー40は、カーカス34の内側に位置している。インナーライナー40は、カーカス34の内面に接合されている。インナーライナー40は、架橋ゴムからなる。インナーライナー40には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー40の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー40は、タイヤ24の内圧を保持する。
それぞれのクッション層42は、ベルト36の端の近傍において、カーカス34と積層されている。クッション層42は、軟質な架橋ゴムからなる。クッション層42は、ベルト36の端の応力を吸収する。このクッション層42により、ベルト36のリフティングが抑制される。
それぞれのチェーファー44は、ビード32の近傍に位置している。タイヤ24がリム6に組み込まれると、このチェーファー44がリム6と当接する。この当接により、ビード32の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー44は、クリンチ30と一体である。従って、チェーファー44の材質はクリンチ30の材質と同じである。チェーファー44が、布とこの布に含浸したゴムとからなってもよい。
このタイヤ24では、ビード32の部分は周方向に延在している。このタイヤ24がリム6に組み込まれると、このビード32の部分がこのリム6に嵌め合わされる。このタイヤ24では、ビード32の部分は、周方向に延在し、リム6に嵌め合わされる嵌合部68を構成している。言い換えれば、このタイヤ24は、周方向に延在し、リム6に嵌め合わされる、一対の嵌合部68を備えている。
図3には、このタイヤ24の嵌合部68がリム6に嵌め合わされている様子が示されている。図3において、上下方向がタイヤ24の半径方向であり、左右方向がタイヤ24の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ24の周方向である。この図3では、タイヤ24の内部に空気が充填されて、このタイヤ24の内圧が正規内圧に調整されている。
本明細書において正規内圧とは、タイヤ24が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
リム6は、軸方向に延びるシート14と、このシート14から半径方向外向きに延びるフランジ16とを備えている。図示されているように、タイヤ24のリム6への組み込みが完了した状態では、嵌合部68はシート14及びフランジ16と接触する。この図3において、符号Paは嵌合部68とリム6との接触面の半径方向外側端を表している。
本明細書において、リム6は正規リムである。正規リムとは、タイヤ24が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。
図4には、図2のタイヤ24のビード32の部分、すなわち、嵌合部68が示されている。この嵌合部68は、凹み70と、リブ72とを備えている。
凹み70は、嵌合部68の軸方向外側面の一部である。図示されているように、凹み70は軸方向内向きに凸な形状を呈している。この図4において符号Pbは、凹み70の底である。凹み70は、周方向に延在している。凹み70は、嵌合部68(タイヤ24)がリム6に嵌め合わされた状態においてこのリム6のフランジ16と対向する位置に配置されている。
このタイヤ24では、嵌合部68のうち、この底Pbよりも半径方向内側の部分は軸方向外向きに膨出している。図4においては、この棒出部分の頂が符号Phで示されている。この膨出部分の頂Phが、嵌合部68のヒールである。
この図4において、実線L1は嵌合部68のヒールPhを通り半径方向に延びる直線である。符号Pcはこの直線L1と嵌合部68の外側面との交点である。本願においては、嵌合部68の外側面のうち、ヒールPhと交点Pcとの間のゾーンが凹み70とされる。
リブ72は、凹み70よりも軸方向外側に位置している。リブ72は、凹み70から軸方向外向きに突出している。リブ72は、凹み70の上に設けられている。図1に示されているように、リブ72は半径方向に延在している。このタイヤ24では、多数のリブ72が周方向に間隔をあけて並べられている。すなわち、このタイヤ24の嵌合部68は多数のリブ72を備えている。
このタイヤ24では、嵌合部68は周方向に延在する凹み70を有している。前述したように、凹み70はリム6のフランジ16と対向する位置に配置されている。このタイヤ24がリム6に嵌め合わされたとき、嵌合部68は、凹み70より半径方向外側の部分が軸方向外向きに拡がるように、この凹み70を起点に折れ曲がる。これにより、この嵌合部68は、主に、この凹み70よりも半径方向外側の部分とこの凹み70よりも半径方向内側の部分とでリム6に支持される。このタイヤ24では、凹み70よりも半径方向外側の部分とこの凹み70よりも半径方向内側の部分とがリム6を挟み込むようにして、この嵌合部68はリム6に固定される。このタイヤ24では、嵌合部68はリム6に対して動きにくい。この嵌合部68はダメージを受けにくいので、このタイヤ24は耐久性に優れる。車体から路面、又は、路面から車体へ、力が効果的に伝達されるので、このタイヤ24は操縦安定性に優れる。
前述したように、ビード32はリング状のコア56を備えている。言い換えれば、このビード32の部分、すなわち、嵌合部68は、周方向に延在するコア56を備えている。コア56に対する、凹み70の底Pbの位置は、嵌合部68の折れ曲がりに影響する。嵌合部68のリム6に対する動きが効果的に抑えられるとの観点から、凹み70の底Pbは、図示されているように、コア56よりも半径方向外側に位置するのが好ましい。
このタイヤ24では、歪みの集中の防止の観点から、凹み70の輪郭は円弧で表されるのが好ましい。凹み70の底Pbより半径方向内側の、膨出部分の輪郭は、円弧で表されるのが好ましい。
図3に示されているように、嵌合部68がリム6に嵌め合わされ、その内圧が正規内圧に保持された状態においては、嵌合部68は、凹み70よりも半径方向外側の部分とこの凹み70よりも半径方向内側の部分とにおいてリム6と主に接触する。
この図3には、嵌合部68の、この凹み70よりも半径方向外側の部分において、リム6との接触圧力が最大となる地点が符号Pdで表されている。このタイヤ24では、地点Pdは、接触面の外側端Paと凹み70との間にある。このタイヤ24では、嵌合部68の、凹み70よりも半径方向外側の部分が、リム6を十分に押さえつける。このタイヤ24では、嵌合部68のリム6に対する動きが効果的に抑えられる。このタイヤ24は、操縦安定性及び耐久性に優れる。なお、この接触圧力が最大となる地点Pdは、感圧プレートを間に挟んで嵌合部68をリム6に嵌め合わせ、荷重をかけることなく内圧を正規内圧に調整することで得られる接触圧力分布に基づいて確認される。
図2において、両矢印Fは前述された地点Pdにおけるクリンチ30の厚さを表している。この厚さFは、カーカス34から地点Pdまでの最短距離で表される。両矢印Gは、凹み70の底Pbにおけるクリンチ30の厚さを表している。この厚さPbは、カーカス34から底Pbまでの最短距離で表される。このタイヤ24では、この厚さF及び厚さGの調節、すなわち、クリンチ30の厚さの調節により、前述された、接触圧力が最大となる地点Pdの位置が調整されている。
このタイヤ24では、厚さFの厚さGに対する比は2.3以上が好ましく、3.3以下が好ましい。これにより、地点Pdが、外側端Paから凹み70の底Pbまでの範囲にあるように、嵌合部68のプロファイルが構成される。このタイヤ24では、嵌合部68の、凹み70よりも半径方向外側の部分がリム6を十分に押しつけて、この嵌合部68がリム6に固定される。このタイヤ24では、嵌合部68のリム6に対する動きが効果的に抑えられる。このタイヤ24は、操縦安定性及び耐久性に優れる。
図5には、このタイヤ24がリム6に嵌め合わされる様子が示されている。前述したように、このタイヤ24では、嵌合部68の凹み70にリブ72が設けられている。このため、このタイヤ24がリム6に嵌め合わされるとき、凹み70でなくリブ72がリム6と接触する。このタイヤ24では、嵌合部68は、リム6と引っ掛かることなく、ウェル8からシート14へ滑らかに移動する。このタイヤ24は、適正な嵌合圧で、リム6に嵌め合わされる。このタイヤ24は、リム6に嵌めやすい。しかも多数のリブ72が間隔をあけて並べられているので、これらのリブ72による、この嵌合部68の凹み70の部分における剛性への影響が抑えられている。リブ72が潰れ、嵌合部68が凹み70を起点に折れ曲がるので、このタイヤ24では、嵌合部68は走行状態においてリム6に対して動きにくい。本発明によれば、リム6に対して動きにくく、しかも、リム6に嵌めやすい空気入りタイヤ24が得られる。
図6には、図4のVI−VI線に沿った断面図が示されている。このVI−VI線は、凹み70の底Pbを通り、軸方向に延びる直線である。この図6において、左右方向はこのタイヤ24の周方向であり、紙面との垂直方向はこのタイヤ24の半径方向である。この図6において、両矢印aはリブ72の幅を表している。両矢印bは、一のリブ72と、この一のリブ72の隣に位置する他のリブ72までの距離を表している。この距離bは、リブ72の間隔である。
このタイヤ24では、幅aは3mm以上5mm以下である。この幅aが3mm以上に設定されることにより、リブ72が適度な剛性を有する。このリブ72は、嵌合部68の凹み70にリム6が入りこむことを防止する。嵌合部68がリム6と引っ掛かることなくウェル8からシート14へ滑らかに移動するので、このタイヤ24は適正な嵌合圧でリム6に嵌め合わされる。このタイヤ24は、リム6に嵌めやすい。嵌合後は、リブ72が潰れ、嵌合部68が凹み70を起点に折れ曲がるので、このタイヤ24では、嵌合部68は走行状態においてリム6に対して動きにくい。しかもこの潰れたリブ72の復元しようとする力は、嵌合部68によるリム72の締め付けに寄与する。このタイヤ24では、締付力の一層の向上が図れる。この幅aが5mm以下に設定されることにより、リブ72の剛性が適切に維持される。このタイヤ24では、リブ72による、嵌合部68の凹み70の部分における剛性への影響が抑えられる。リブ72が潰れ、嵌合部68が凹み70を起点に折れ曲がるので、このタイヤ24の嵌合部68は走行状態においてリム6に対して動きにくい。このタイヤ24では、十分な締付力が確保される。
このタイヤ24では、幅aの、間隔bに対する比(a/b)は1以下が好ましい。この比(a/b)が1以下に設定されることにより、リブ72による、嵌合部68の凹み70の部分における剛性への影響が抑えられる。リブ72が潰れ、嵌合部68が凹み70を起点に折れ曲がるので、このタイヤ24の嵌合部68は走行状態においてリム6に対して動きにくい。このタイヤ24では、十分な締付力が確保される。嵌合部68がリム6と引っ掛かることなくウェル8からシート14へ滑らかに移動し、このタイヤ24が適正な嵌合圧でリム6に嵌め合わされるとの観点から、この比(a/b)は0.3以上が好ましい。
図4に示されているように、リブ72の半径方向内側端は半径方向においてヒールPhと一致している。このタイヤ24では、このリブ72の内側端が半径方向においてヒールPhよりも内側に位置してもよいし、このリブ72の内側端が半径方向においてヒールPhよりも外側に位置してもよい。リブ72の半径方向外側端は、半径方向において交点Pcと一致している。このタイヤ24では、このリブ72の外側端が半径方向において交点Pcよりも内側に位置してもよいし、このリブ72の外側端が半径方向において交点Pcよりも外側に位置してもよい。リブ72の軸方向外側面は、実線L1に沿って半径方向に延在している。言い換えれば、この外側面は、軸方向において、実線L1と一致している。このタイヤ24では、この外側面が実線L1よりも軸方向内側に位置してもよいし、この外側面が実線L1よりも軸方向外側に位置してもよい。嵌合部68がリム6と引っ掛かることなくウェル8からシート14へ滑らかに移動し、このタイヤ24が適正な嵌合圧でリム6に嵌め合わされるとの観点から、図4に示されているように、リブ72の半径方向内側端が半径方向においてヒールPhと一致し、リブ72の半径方向外側端が半径方向において交点Pcと一致し、そして、リブ72の軸方向外側面が軸方向において実線L1と一致するように、リブ72が構成されるのが好ましい。
本発明では、タイヤ24の各部材の寸法及び角度は、タイヤ24が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ24に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ24には荷重がかけられない。このタイヤ24が乗用車用である場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。本明細書において正規荷重とは、タイヤ24が依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最高負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1及び図2に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた実施例1の空気入りタイヤを得た。このタイヤのサイズは、225/40R18とされた。この実施例1の嵌合部には、凹みが設けられているので、表1の凹みの欄に「Y」が記されている。
[実施例2−3及び比較例3−4]
リブの幅aを下記の表1に示された通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−3及び比較例3−4のタイヤを得た。
[実施例4−5]
リブの間隔bを下記の表1に示された通りとした他は実施例1と同様にして、実施例4−5のタイヤを得た。
[比較例2]
リブを設けなかった他は実施例1と同様にして、比較例2のタイヤを得た。
[比較例1]
凹み及びリブを設けなかった他は実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。
[嵌合圧]
試作タイヤを正規リム(サイズ=18×8J)に嵌め合わせ、嵌合圧を計測した。この結果が、下記の表1に表されている。数値が小さいほど嵌合圧は低く、タイヤはリムに嵌めやすい。数値が250kPa以下である場合が、合格である。
[締付力]
ホフマンコンプレッションテスターによって、試作タイヤの締付力を計測した。この結果が、比較例1を100とした指数で下記の表1に表されている。数値が大きいほど締付力は高く、タイヤはリムに対してずれにくい。数値が100以上である場合が、合格である。
Figure 0006298348
表1に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたタイヤの凹みに設けられたリブは、種々のタイヤにも適用されうる。
2、18、24・・・タイヤ
4、20、68・・・嵌合部
6・・・リム
8・・・ウェル
10・・・スロープ
12・・・ハンプ
14・・・シート
16・・・フランジ
22、70・・・凹み
26・・・トレッド
28・・・サイドウォール
30・・・クリンチ
32・・・ビード
34・・・カーカス
56・・・コア
72・・・リブ

Claims (2)

  1. 周方向に延在し、リムに嵌め合わされる、一対の嵌合部を備えており、
    それぞれの嵌合部が、その周方向に対して垂直な断面において軸方向内向きに凸な凹みと、半径方向に延びる多数のリブとを備えており、
    上記凹みが周方向に延在しており、上記多数のリブが周方向に間隔をあけて並べられており、
    上記嵌合部が上記リムに嵌め合わされた状態において、上記凹みがこのリムのフランジと対向する位置に配置されており、
    それぞれのリブが上記凹みよりも軸方向外側に位置しており、
    上記リブの幅が3mm以上5mm以下であり、
    上記リブの幅の、このリブの間隔に対する比が1以下である、空気入りタイヤ。
  2. 周方向に延在し、リムに嵌め合わされる、一対の嵌合部を備えており、
    それぞれの嵌合部が、その周方向に対して垂直な断面において軸方向内向きに凸な凹みと、半径方向に延びる多数のリブとを備えており、
    上記凹みが周方向に延在しており、上記多数のリブが周方向に間隔をあけて並べられており、
    上記嵌合部が上記リムに嵌め合わされた状態において、上記凹みがこのリムのフランジと対向する位置に配置されており、
    それぞれのリブが上記凹みよりも軸方向外側に位置しており、
    上記リブの幅が3mm以上5mm以下であり、
    上記嵌合部が周方向に延在するコアを備えており、
    上記凹みの底が上記コアよりも半径方向外側に位置している空気入りタイヤ。
JP2014087854A 2014-04-22 2014-04-22 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP6298348B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014087854A JP6298348B2 (ja) 2014-04-22 2014-04-22 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014087854A JP6298348B2 (ja) 2014-04-22 2014-04-22 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015205608A JP2015205608A (ja) 2015-11-19
JP6298348B2 true JP6298348B2 (ja) 2018-03-20

Family

ID=54602836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014087854A Expired - Fee Related JP6298348B2 (ja) 2014-04-22 2014-04-22 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6298348B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1084399A (en) * 1977-11-21 1980-08-26 Terrence M. Ruip Pneumatic tire
US4353403A (en) * 1977-11-21 1982-10-12 The Goodyear Tire & Rubber Company Pneumatic tire having air escape means
JPH02270610A (ja) * 1989-04-13 1990-11-05 Bridgestone Corp 装着容易な空気入りタイヤ
JP2667765B2 (ja) * 1991-08-09 1997-10-27 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JPH08216633A (ja) * 1995-02-16 1996-08-27 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The タイヤのビード部構造及びタイヤ製造方法
JP4390895B2 (ja) * 1999-03-01 2009-12-24 株式会社ブリヂストン 産業車両用バイアスタイヤ
JP4388357B2 (ja) * 2003-12-09 2009-12-24 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015205608A (ja) 2015-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6209151B2 (ja) タイヤ
JP6383174B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6461633B2 (ja) タイヤ
US10821785B2 (en) Pneumatic tire
JP4728304B2 (ja) 空気入りタイヤ
US10688835B2 (en) Run-flat tire
JP6209036B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6389426B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6497778B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6336808B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6397640B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6772779B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6292710B2 (ja) 重荷重用空気入りタイヤ
JP7230479B2 (ja) 二輪自動車用タイヤ
JP6374654B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6610147B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7172215B2 (ja) 重荷重用空気入りタイヤ
JP6298348B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6522995B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6274500B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2014201079A (ja) 空気入りタイヤ
JP2013067256A (ja) 空気入りタイヤ
JP2018020601A (ja) 空気入りタイヤ
US10744826B2 (en) Pneumatic tire
JP2017056791A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170301

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171106

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20171106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180223

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6298348

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees