JP6772779B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤにおいて、ビードの部分はリムに嵌め合わされる。走行状態においては、ビードの部分には大きな荷重が負荷される。タイヤが走行すると、タイヤは変形と復元とを繰り返す。このとき、特にビードの部分で歪みが大きくなる。タイヤが長期間使用されたとき、この歪みは、ビードの部分の損傷の原因となりうる。ビードの部分には、高い耐久性が求められている。さらに、リムに嵌め合わされているビードの部分では、摩耗が進み易い。ビードの部分には、高い耐摩耗性も求められている。
ビードの部分のサイズを大きくすることやビードの部分に補強層を追加することで、耐久性は改善されうる。しかし、これらは、タイヤ質量の増加を招来する。これは、タイヤの燃費性能を損なう要因となりうる。
ビードの部分の形状は、ビードの部分の歪みの大きさに影響を及ぼす。ビードの部分の形状は、ビードの部分の耐久性に影響を及ぼす。ビードの部分の形状は、ビードの部分の耐摩耗性に影響を及ぼす。ビードの部分の形状を適正にすることで、質量の増加を抑えたうえで、耐久性や耐摩耗性が向上されうる。ビードの部分の形状についての検討が、特開2014−189178公報及び特開2015−174526公報に開示されている。
特開2014−189178公報 特開2015−174526公報
タイヤ質量の増加を抑えた上で、さらにビードの部分の耐久性及び耐摩耗性が改善されたタイヤが求められている。
本発明の目的は、質量の増加が抑えられたうえで良好な耐久性及び耐摩耗性が実現されたタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、一対のビードを備えている。それぞれのビードについて、ビードの部分の外面は、このタイヤが正規リムに装着されたときこのリムのシート面と当接する底面と、このリムのフランジと当接するサイド面と、この底面とこのサイド面との間に位置するヒール面とを備えている。上記ヒール面と上記サイド面との接点がPzとされ、上記フランジの内面上に位置するリム幅の呼びの基準点がPrとされ、周方向に垂直な断面において、モールドのキャビティ面に基づく上記ビードの部分の断面と、上記リムの断面とを、上記接点Pzと上記基準点Prとが一致するように重ね合わせたとき、上記ビードの部分と上記フランジとは上記接点Pzから略半径方向外側に向けて連続した重なり部分を有している。基準点Prの半径方向外側部分において上記フランジの内面の輪郭を構成する円弧がCrとされ、この円弧Crの曲率半径がRrとされたとき、上記重なり部分の最大厚みxの上記曲率半径Rrに対する比(x/Rr)は、2.5%以上13%以下である。上記重なり部分の半径方向外側端と上記円弧Crの中心Orとを結ぶ直線が軸方向となす角度θは、45°以上90°以下である。
好ましくは、このタイヤでは、上記ビードは、コアと、このコアから半径方向外側に延びるエイペックスとを備えている。このタイヤが上記リムに装着され、このタイヤに正規内圧となるように空気が充填され、このタイヤに正規荷重の120%の荷重が負荷された状態において、上記エイペックスの先端と上記円弧Crの中心Orとを結ぶ直線が軸方向となす角度αは、90°以下である。
好ましくは、このタイヤは、カーカス及び一対のクリンチエイペックスをさらに備えている。上記カーカスはカーカスプライを備えている。上記カーカスプライは、一方のビードから他方のビードまで延びる主部と、それぞれのビードの軸方向外側に位置する折返し部とを備えている。それぞれのクリンチエイペックスは、上記折返し部の軸方向外側に位置している。このタイヤが上記リムに装着され、このタイヤに正規内圧となるように空気が充填され、このタイヤに正規荷重の120%の荷重が負荷された状態において、上記円弧Crの中心Orから上記ビードに向けて引いた、軸方向となす角度が45°である直線が基準線Mとされたとき、この基準線Mに沿って計測した、上記クリンチエイペックスの厚みTcの上記ビードの部分の厚みTbに対する比(Tc/Tb)は、5%以上25%以下である。
好ましくは、このタイヤは、カーカス及び一対のストリップエイペックスをさらに備えている。上記カーカスはカーカスプライを備えている。上記カーカスプライは、一方のビードから他方のビードまで延びる主部と、それぞれのビードの軸方向外側に位置する折返し部とを備えている。それぞれのストリップエイペックスは、上記ビードの軸方向内側から、上記主部と上記折返し部との間まで延びている。このタイヤが上記リムに装着され、このタイヤに正規内圧となるように空気が充填され、このタイヤに正規荷重の120%の荷重が負荷された状態において、上記円弧Crの中心Orから上記ビードに向けて引いた、軸方向となす角度が45°である直線が基準線Mとされたとき、この基準線Mに沿って計測した、上記ストリップエイペックスの厚みTsの上記ビードの部分の厚みTbに対する比(Ts/Tb)は、5%以上15%以下である。
発明者らは、ビードの部分の損傷の要因について検討を行った。その結果、ビードの部分とリムとの接触圧が過大になることに加えて、無負荷時と荷重負荷時とでこの接触圧の差が大きいことが、ビードの部分の歪みを大きくしていることが判明した。特に、フランジの内面の輪郭を構成する円弧の中心からビードの部分に向けて引いた、軸方向となす角度が45°のライン(基準線Mと称される)上で、ビードの部分の歪みが大きくなることが判明した。発明者らは、ビードの部分の形状を整えることで、この歪みを小さくできることを見出した。従来フランジの形状に合わせられてきたサイド面においてビードの部分の形状を整えることで、耐久性が向上されることを見出した。
本発明に係る空気入りタイヤでは、周方向に垂直な断面において、モールドのキャビティ面に基づくビードの部分の断面とリムの断面とを、ヒール面とサイド面との接点Pzとリム幅の呼びの基準点Prとが一致するように重ね合わせたとき、ビードの部分とフランジとは、接点Pzから略半径方向外側に向けて連続した重なり部分を有している。この重なり部分の最大厚みxの、フランジの内面の輪郭を構成する円弧Crの曲率半径Rrに対する比(x/Rr)は、2.5%以上13%以下である。このタイヤでは、重なり部分の外側端と円弧Crの中心Orとを結ぶ直線Loが軸方向となす角度θは、45°以上90°以下である。すなわち、このタイヤでは、この重なり部分は、接点Pzから基準線Mまで又は基準線Mを越えて延びている。ビードの部分の形状をこのようにすることで、タイヤがリムに装着されたとき、接触圧が適正に保たれつつ、無負荷時と荷重負荷時との接触圧差が効果的に低減される。ビードの部分の形状をこのようにすることで、基準線M上でのビードの部分の歪みが効果的に小さくされる。このタイヤのビードの部分には、損傷は生じにくい。このタイヤは耐久性に優れる。
上記のとおり、このタイヤでは、接触圧が適正に保たれている。これは、ビードの部分の摩耗を抑制する。このタイヤは、耐摩耗性に優れる。
このタイヤでは、この重なり部分を設けることがタイヤ質量に与える影響は小さい。このタイヤでは、タイヤ質量の増加を抑えた上で、ビードの部分の耐久性が向上されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤのビードの部分の輪郭の一部とリムの輪郭の一部とが示された模式図である。 図3は、荷重が負荷された状態における図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。このタイヤ2は、リムRに組み込まれている。このリムRは、正規リムである。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のクリンチ8、一対のビード10、カーカス12、ベルト14、一対のエッジバンド16、バンド18、インナーライナー20、一対のチェーファー22、一対のクリンチエイペックス24及び一対のストリップエイペックス26を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、小形トラックに装着される。このタイヤ2は、JATMA規格のB章が対象とする小形トラック用タイヤ2に該当する。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接地するトレッド面28を形成する。トレッド4には、溝30が刻まれている。この溝30により、トレッドパターンが形成されている。トレッド4は、キャップ層32とベース層34とを有している。キャップ層32は、ベース層の半径方向外側に位置している。キャップ層32は、ベース層に積層されている。キャップ層32は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。
それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6の半径方向外側部分は、トレッド4と接合されている。サイドウォール6の半径方向内側部分は、クリンチ8と接合されている。サイドウォール6は、カーカス12よりも軸方向外側に位置している。サイドウォール6は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、カーカス12の損傷を防止する。
それぞれのクリンチ8は、サイドウォール6よりも半径方向内側に位置している。クリンチ8は、ビード10及びカーカス12の軸方向外側に位置している。クリンチ8は、半径方向外向きに先細りである。クリンチ8は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ8は、リムRのフランジと当接する。
それぞれのビード10は、クリンチ8の軸方向内側に位置している。このビード10は、サイドウォール6よりも半径方向内側に位置している。ビード10は、コア36と、このコア36から半径方向外向きに延びるエイペックス38とを備えている。コア36はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス38は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス38は、架橋ゴムからなる。このエイペックス38は、従来のエイペックス38より小さい。このエイペックス38は小形エイペックス38である。
このタイヤ2では、ビード10の近辺において、リムRと嵌め合わされる部分はビード10の部分と称される。このタイヤ2は一対のビード10の部分を備えている。
カーカス12は、第一プライ40及び第二プライ42からなる。第一プライ40及び第二プライ42は、両側のビード10の間に架け渡されている。第一プライ40及び第二プライ42は、コア36の周りにて折り返されている。第一プライ40は、一方のビード10から他方のビード10まで延びる第一主部44と、ビード10の軸方向外側に位置する第一折返し部46とを備えている。第一主部44は第二プライ42の内側に沿って延在している。第一主部44はインナーライナー20の外側に積層されている。第一折返し部46は、クリンチエイペックス24の内側に沿って略半径方向に延びている。第二プライ42は、一方のビード10から他方のビード10まで延びる第二主部48と、ビード10の軸方向外側に位置する第二折返し部50とを備えている。第二主部48はトレッド4及びサイドウォール6の内側に沿って延在している。第二主部48は第一主部44の外側に積層されている。第二折返し部50は、ビード10の外側に沿って略半径方向に延びている。第二折返し部50は、ビード10と第一折返し部46との間に位置している。
図1に示されるように、第二折返し部50の端は最大幅位置の近くに位置している。このタイヤ2のカーカス12は、「ハイターンアップ(HTU)」構造を有している。第一折返し部46の端及び第二折返し部50の端がビード10の近くに位置するように、このカーカス12が構成されてもよい。この場合、このカーカス12の構造は「ローターンアップ(LTU)」構造と称される。
図示されないが、第一プライ40及び第二プライ42のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス12はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、アラミド繊維及びポリケトン繊維が例示される。
カーカス12が、1枚のカーカスプライから構成されてもよい。このとき、カーカス12は、上記の第一プライ40又は第二プライ42のみから構成される。
ベルト14は、トレッド4の半径方向内側に位置している。ベルト14は、カーカス12と積層されている。ベルト14は、カーカス12を補強する。ベルト14は、内側層52及び外側層54からなる。図1から明らかなように、軸方向において、内側層52の幅は外側層54の幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層52及び外側層54のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。内側層52のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層54のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト14の軸方向幅は、タイヤ2の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト14が、3以上の層を備えてもよい。
それぞれのエッジバンド16は、ベルト14の半径方向外側であって、かつベルト14の端の近傍に位置している。エッジバンド16は、ベルト14とバンド18との間に位置している。このエッジバンド16が、半径方向において、バンド18の外側に位置してもよい。図示されていないが、このエッジバンド16は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このエッジバンド16は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト14の端が拘束されるので、ベルト14のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
バンド18は、ベルト14の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド18の幅はベルト14の幅よりも大きい。図示されていないが、このバンド18は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド18は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト14が拘束されるので、ベルト14のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
インナーライナー20は、カーカス12の内側に位置している。インナーライナー20は、カーカス12の内面に接合されている。インナーライナー20は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー20の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー20は、タイヤ2の内圧を保持する。
それぞれのチェーファー22は、ビード10の近傍に位置している。チェーファー22は、リムRと当接する。この当接により、ビード10の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー22は、クリンチ8と一体である。この実施形態では、チェーファー22の材質はクリンチ8の材質と同じである。チェーファー22が、布とこの布に含浸したゴムとからなっていてもよい。
それぞれのクリンチエイペックス24は、軸方向において、カーカス12とクリンチ8との間に位置している。クリンチエイペックス24は、第二折返し部50の軸方向外側に位置している。このクリンチエイペックス24は、コア36の近くから半径方向略外向きに延在している。この実施形態では、半径方向において、クリンチエイペックス24の外側端は、クリンチ8の外側端よりも内側に位置している。このクリンチエイペックス24外側端の位置が、半径方向において、クリンチ8の半径方向外側端の位置と一致していてもよい。このクリンチエイペックス24は、架橋ゴムからなる。
それぞれのストリップエイペックス26は、ビード10の軸方向内側に沿って、略半径方向に延びている。ストリップエイペックス26は、第二主部48と第二折返し部50との間まで延びている。ストリップエイペックス26は、架橋ゴムからなる。
このタイヤ2は、クリンチエイペックス24を備えなくてもよい。このタイヤ2は、ストリップエイペックス26を備えなくてもよい。
図2において、実線は、周方向に垂直な断面における、図1のタイヤ2のビード10の部分の外面の輪郭56である。この輪郭56は、モールドのキャビティ面の形状に基づいて決められている。これは、タイヤ2がリムRに装着されていない状態でのビード10の部分の輪郭56である。図2において、点線は、周方向に垂直な断面における、このタイヤ2が装着される正規リムRのシート面の内面及びフランジの内面の輪郭58である。図において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。
図2に示されているように、ビード10の部分の外面は、このタイヤ2がリムRに装着されたとき、リムRのシート面と当接する底面60と、このリムRのフランジと当接するサイド面62と、底面60とサイド面62との間に位置するヒール面64とを備えている。周方向に垂直な面で切った断面において、底面60は概ね軸方向に延びる。底面60が軸方向となす角度は、0°から20°である。サイド面62は概ね半径方向に延びる。サイド面62の輪郭56は、その半径方向内側部分において、内向きに凸な円弧を備えている。ヒール面64の輪郭56は、外向きに凸な円弧である。ヒール面64は底面60と接している。ヒール面64はサイド面62と接している。図2において点Pzは、ヒール面64とサイド面62との接点である。
図2において、点Prはリム幅の呼びの基準点である。基準点Prは、リムRのフランジの内面上に位置する。この図では、基準点Prは接点Pzと重なっている。図に示されているように、フランジの内面の輪郭58は、基準点Prの半径方向外側において、内向きに凸な円弧Crを備えている。図において、符号Orは、この円弧Crの中心である。符号Rrは、この円弧Crの曲率半径である。
図2では、モールドのキャビティ面に基づくビード10の部分の外面の輪郭56と、リムRの内面の輪郭58とが、接点Pzと基準点Prとが一致するように重ね合わされている。これらは、それぞれの軸方向が一致するように重ね合わせられている。図から明らかなとおり、サイド面62の輪郭56とフランジの内面の輪郭58とは、接点Pz及び点Poで交差している。接点Pz及び点Poとの間で、フランジの内面の輪郭58が、ビード10の部分の内側に入り込んでいる。すなわち、このタイヤ2では、接点Pzと基準点Prとが一致するようにビード10の部分の断面とリムRの断面とを重ね合わせたとき、ビード10の部分とフランジとは、重なり部分を有している。この重なり部分は、接点Pzから略半径方向外側に延びている。この重なり部分は、接点Pzから連続して存在している。点Poは、この重なり部分の外側端である。
図2において、両矢印xは、重なり部分の最大厚みである。ここでは、重なり部分の厚みは、円弧Crの法線に沿って計測される。最大厚みxは、円弧Cの法線に沿って計測した、重なり部分における円弧Cとサイド面62の輪郭56との距離の最大値である。このタイヤ2では、最大厚みxの曲率半径Rrに対する比(x/Rr)は、百分比で2.5%以上13%以下である。このタイヤ2では、比(x/Rr)が2.5%以上13%以下となるように、サイド面62の輪郭56が決められている。
図2において、実線Liは、中心Orを通り軸方向に延びる基準線である。基準線Liは、基準点Prを通っている。実線Mは、中心Orを通り基準線Liとのなす角度が45°である基準線である。基準線Mは、ビード10の部分に向けて延びている。基準線Mは、ビード10の部分と交差する。基準線Mは、円弧Crと交差する。図において、実線Loは、中心Orと重なり部分の外側端Poとを結ぶ直線である。符号θは、基準線Liと直線Loとがなす角度である。このタイヤ2では、角度θは、45°以上90°以下である。すなわち、この重なり部分は、接点Pzから基準線Mまで又は基準線Mを越えて延びている。
以下では、本発明の作用効果が説明される。
発明者らは、ビードの部分の損傷の要因について検討を行った。その結果、ビードの部分とリムとの接触圧が過大になることに加えて、無負荷時と荷重負荷時とでこの接触圧の差が大きいことが、ビードの部分の歪みを大きくしていることが判明した。特に、基準線M上で、ビードの部分の歪みが大きくなることが判明した。発明者らは、ビードの部分の形状を整えることで、この歪みを小さくできることを見出した。従来フランジの形状に合わせられてきたサイド面においてビードの部分の形状を整えることで、耐久性が向上されることを見出した。
本発明に係る空気入りタイヤ2では、周方向に垂直な断面において、モールドのキャビティ面に基づくビード10の部分の断面とリムRの断面とを、前述の接点Pzと基準点Prとが一致するように重ね合わせたとき、ビード10の部分とフランジとは、接点Pzから略半径方向外側に向けて連続した重なり部分を有している。前述したように、この重なり部分の最大厚みxの、フランジの内面の輪郭58を構成する円弧Crの曲率半径Rrに対する比(x/Rr)は、2.5%以上13%以下である。比(x/Rr)を2.5%以上とすることで、タイヤ2がリムRに装着されたとき、無負荷時と荷重負荷時とでの接触圧差が効果的に低減される。比(x/Rr)を13%以下とすることで、接触圧が適正に保たれる。ビード10の部分の形状をこのようにすることで、接触圧が適正に保たれつつ、無負荷時と荷重負荷時との接触圧差が効果的に低減される。このタイヤ2のビード10の部分の歪みは小さい。このタイヤ2のビード10の部分には、損傷は生じにくい。このタイヤ2は耐久性に優れる。
このタイヤ2では、重なりなり部分の外側端Poと円弧Crの中心Orとを結ぶ直線Loが軸方向となす角度θは、45°以上90°以下である。角度θを45°以上とすることで、このタイヤ2では、この重なり部分は、接点Pzから基準線Mまで又は基準線Mを越えて延びている。これは、基準線M上でのビード10の部分の歪みを効果的に小さくする。角度θを90°以下とすることで、無負荷時と荷重負荷時とでの接触圧差が効果的に低減される。さらに角度θを90°以下とすることで、接触圧が適正に保たれる。ビード10の部分の形状をこのようにすることで、ビード10の部分の歪みが効果的に小さくされている。このタイヤ2のビード10の部分には、損傷は生じにくい。このタイヤ2は耐久性に優れる。
上記のとおり、このタイヤ2では、接触圧が適正に保たれている。これは、ビード10の部分の摩耗を抑制する。このタイヤ2は、耐摩耗性に優れる。
このタイヤ2では、この重なり部分を設けることがタイヤ2の質量に与える影響は小さい。このタイヤ2では、質量の増加が抑えられている。このタイヤ2では、質量の増加を抑えた上で、ビード10の部分の耐久性及び耐摩耗性が向上されている。
比(x/Rr)は、3.0%以上がより好ましい。比(x/Rr)を3.0%以上とすることで、無負荷時と荷重負荷時との接触圧の差がより効果的に低減できる。このタイヤ2ではビード10の部分の歪みがより効果的に小さくされている。この観点から、比(x/Rr)は、4.0%以上がさらに好ましい。比(x/Rr)は、12.0%以下がより好ましい。比(x/Rr)を12.0%以下とすることで、接触圧がより適正に保たれる。これにより、接触圧が過大になることによるビード10の部分の歪みが抑えられる。このタイヤ2のビード10の部分には、損傷は生じにくい。さらに、比(x/Rr)を12.0%以下とすることで、ビード10の部分の摩耗が効果的に抑えられる。このタイヤ2は、耐久性及び耐摩耗性に優れる。これらの観点から、比(x/Rr)は10%以下がさらに好ましい。
角度θは、50°以上がより好ましい。角度θを50°以上とすることで、より効果的に基準線M上でのビード10の部分の歪みが小さくされる。この観点から、角度θは55°以上がより好ましい。角度θは、85°以下がより好ましい。角度θを85°以下とすることで、無負荷時と荷重負荷時との接触圧の差がより効果的に低減できる。角度θを85°以下とすることで、接触圧が適正に保たれる。このタイヤ2ではビード10の部分の歪みがより効果的に小さくされている。このタイヤ2のビード10の部分には、損傷は生じにくい。さらに角度θを85°以下とすることで、ビード10の部分の摩耗が抑えられる。このタイヤ2は、耐久性及び耐摩耗性に優れる。これらの観点から、角度θは80°以下がより好ましい。
図3は、図1のタイヤ2のビード10の部分が拡大された断面図である。この図では、タイヤ2は正規リムRに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填されている。この図では、タイヤ2には正規荷重の120%の荷重が負荷されている。このため、このビード10の部分は、無負荷のときと比べて変形している。以下において、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、この状態で測定される。図において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。
図3において、実線Laは、円弧Crの中心Orとエイペックス38の先端66とを結ぶ直線である。図において、符号αは、基準線Liと直線Laとがなす角度である。このタイヤ2では、角度αは90°以下が好ましい。このタイヤ2では、正規荷重の120%の荷重が負荷されたときにおいても、エイペックス38の先端66は、円弧Crの中心Orよりも軸方向内側に位置している。これにより、エイペックス38に歪みが集中することが効果的に抑えられている。このタイヤ2は耐久性に優れる。この観点から、角度αは80°以下がより好ましい。角度αは30°以上が好ましい。角度αを30°以上とすることで、このエイペックス38は、ビード10の部分の剛性に寄与する。このビード10の部分は、耐久性に優れる。この観点から、角度αは40°以上がより好ましい。
図3に示されるとおり、このタイヤ2では、カーカス12の軸方向外側にクリンチエイペックス24を備えるのが好ましい。これにより、第一折返し部46及び第二折返し部50がタイヤ2の内面に近い位置に配置されている。このタイヤ2では、第一折返し部46及び第二折返し部50に圧縮方向の力が作用することが防止されている。このタイヤ2のカーカス12には、損傷は生じにくい。しかもこのカーカス12には、十分なテンションが掛けられる。このカーカス12は剛性に寄与する。正規荷重の120%の荷重がタイヤ2に負荷されても、ビード10の部分の変形は小さい。ビード10の部分の歪みが抑えられている。このタイヤ2のビード10の部分には、損傷は生じにくい。このタイヤ2は、耐久性に優れる。
図3において、両矢印Tbは、基準線Mに沿って計測した、ビード10の部分の厚みである。両矢印Tcは、基準線Mに沿って計測した、クリンチエイペックス24の厚みである。厚みTcの厚みTbに対する比(Tc/Tb)は、百分比で5%以上が好ましい。比(Tc/Tb)を5%以上とすることで、第一折返し部46及び第二折返し部50がよりタイヤ2の内面に近い位置に配置される。このタイヤ2では、第一折返し部46及び第二折返し部50に圧縮方向の力が作用することが効果的に防止されている。このビード10の部分の変形は小さい。さらにこのクリンチエイペックス24は、基準線M上でのビード10の部分の歪みを効果的に小さくする。このタイヤ2のビード10の部分には、損傷は生じにくい。このタイヤ2は、耐久性に優れる。この観点から、比(Tc/Tb)は7%以上がより好ましい。比(Tc/Tb)は、15%以下が好ましい。比(Tc/Tb)を15%以下とすることで、ビード10の部分の剛性が適正に維持される。このタイヤ2では、良好な乗り心地が維持されている。この観点から、比(Tc/Tb)は13%以下がより好ましい。
図3に示されるとおり、このタイヤ2では、ビード10の軸方向内側から第二主部48と第二折返し部50の間にまで延びるストリップエイペックス26を備えるのが好ましい。このストリップエイペックス26は、ビード10の部分の剛性に寄与する。正規荷重の120%の荷重がタイヤ2に負荷されても、ビード10の部分の変形は小さい。ビード10の部分での歪みが抑えられている。このタイヤ2のビード10の部分には、損傷は生じにくい。このタイヤ2は、耐久性に優れる。
図3において、両矢印Tsは、基準線Mに沿って計測した、ストリップエイペックス26の厚みである。厚みTsの厚みTbに対する比(Ts/Tb)は、百分比で5%以上が好ましい。比(Ts/Tb)を5%以上とすることで、このストリップエイペックス26は、ビード10の部分の剛性に効果的に寄与する。このストリップエイペックス26は、基準線M上でのビード10の部分の歪みを効果的に小さくする。このタイヤ2のビード10の部分には、損傷は生じにくい。このタイヤ2は、耐久性に優れる。比(Ts/Tb)は、15%以下が好ましい。比(Ts/Tb)を15%以下とすることで、ストリップエイペックス26での発熱が抑えられる。このタイヤ2は、耐久性に優れる。この観点から、比(Ts/Tb)は12%以下がより好ましい。
エイペックス38の複素弾性率Eaは20MPa以上が好ましい。複素弾性率Eaを20MPa以上にすることにより、エイペックス38が剛性に寄与する。正規荷重の120%の荷重がタイヤ2に負荷されても、ビード10の部分の変形は小さい。ビード10の部分での歪みが抑えられている。このタイヤ2は、耐久性に優れる。複素弾性率Eaは70MPa以下が好ましい。複素弾性率Eaを70MPa以下にすることにより、ビード10の部分の剛性が適正に維持される。このタイヤ2は、乗り心地に優れる。
クリンチエイペックス24の複素弾性率Ecの複素弾性率Eaに対する比(Ec/Ea)は、0.4以上が好ましい。比(Ec/Ea)を0.4以上とすることで、このクリンチエイペックス24は剛性に寄与する。正規荷重の120%の荷重がタイヤ2に負荷されても、ビード10の部分の変形は小さい。ビード10の部分での歪みが抑えられている。このタイヤ2は、耐久性に優れる。比(Ec/Ea)は、1.3以下が好ましい。比(Ec/Ea)を1.3以下にすることにより、ビード10の部分の剛性が適正に維持される。このタイヤ2は、乗り心地に優れる。
ストリップエイペックス26の複素弾性率Esの複素弾性率Eaに対する比(Es/Ea)は、0.7以上が好ましい。比(Es/Ea)を0.7以上とすることで、このストリップエイペックス26は剛性に寄与する。正規荷重の120%の荷重がタイヤ2に負荷されても、ビード10の部分の変形は小さい。ビード10の部分での歪みが抑えられている。このタイヤ2は、耐久性に優れる。比(Es/Ea)は、3.0以下が好ましい。比(Es/Ea)を3.0以下にすることにより、ビード10の部分の剛性が適正に維持される。このタイヤ2は、乗り心地に優れる。
本発明では、複素弾性率Ea、Ec及びEsは、「JIS K 6394」の規定に準拠して、下記の測定条件により、粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所社製の商品名「VESF−3」)を用いて計測される。この計測では、エイペックス38、クリンチエイペックス24及びストリップエイペックス26のそれぞれについて、そのゴム組成物から板状の試験片(長さ=45mm、幅=4mm、厚み=2mm)が形成される。この試験片が、計測に用いられる。
初期歪み:10%
振幅:±2.0%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。本明細書において正規荷重とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最高負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1−3に示されたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、LT265/75R16である。このタイヤの諸元が、表1に示されている。このタイヤでは、「HTU」構造のカーカスが採用された。このタイヤが装着される標準リムは、7.5Jである。このリムのフランジの内面を構成する円弧Crの曲率半径Rrは9.5mmである。これに基づき、このタイヤのビードの部分の形状が決められている。エイペックスの複素弾性率Eaは20MPa、クリンチエイペックスの複素弾性率Ecは20MPa、ストリップエイペックスの複素弾性率Esは60MPaとされた。
[比較例1−2、実施例2−4]
重なり部分の最大厚みxを変更して比(x/Rr)を表1のとおりとした他は実施例1と同様にして、比較例1−2及び実施例2−4のタイヤを得た。
[比較例3−4、実施例5−6]
重なり部分の外側端の位置を変更して角度θを表2のとおりとした他は実施例1と同様にして、比較例3−4及び実施例5−6のタイヤを得た。
[実施例7−9]
エイペックスの先端の位置を変更して角度αを表2のとおりとした他は実施例1と同様にして、実施例7−9のタイヤを得た。
[実施例10−11]
クリンチエイペックスの厚みを変更して比(Tc/Tb)を表3のとおりとした他は実施例1と同様にして、実施例10−11のタイヤを得た。
[実施例12−14]
ストリップエイペックスの厚みを変更して比(Ts/Tb)を表3のとおりとした他は実施例1と同様にして、実施例12−14のタイヤを得た。
[耐久性]
タイヤを正規リム(サイズ=7.5J)に組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を550kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、20kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを、100km/hの速度で、半径が1.7mであるドラムの上を走行させた。タイヤに損傷が発生するまでの走行距離を、測定した。ただし走行距離が4500kmに達した時点で損傷が発生しないときは、試験を終了した。この結果が指数として、下記の表1から3に示されている。数値が大きいほど、好ましい。なお、損傷が発生したタイヤの損傷モードは、すべてビードの部分におけるカーカスの損傷であった。
[耐摩耗性評価]
タイヤを正規リム(サイズ=7.5J)に組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を550kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、20kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを、100km/hの速度で、半径が1.7mであるドラムの上を走行距離が150kmとなるまで走行させた。このタイヤのリムフランジと接触する部分の摩耗深さを測定した。この結果から、耐摩耗性がA、B及びCの三段階で評価された。A、B、Cの順に好ましい。A及びBが合格である。
[接触圧差]
タイヤを正規リム(サイズ=7.5J)に組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を550kPaとした。圧力分布測定装置(I−SCAN)を用いて、無負荷のとき及び20kNの縦荷重が負荷されたときのビードの部分とフランジとの接触圧を測定した。それぞれの場合について、基準線Liより半径方向外側の部分における平均の接触圧が計算された。これらの平均の接触圧の差が指数として、下記の表1から3に示されている。数値が小さいほど、好ましい。
Figure 0006772779
Figure 0006772779
Figure 0006772779
表1から表3に示されるように、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたタイヤは、様々な車両にも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・クリンチ
10・・・ビード
12・・・カーカス
14・・・ベルト
16・・・エッジバンド
18・・・バンド
20・・・インナーライナー
22・・・チェーファー
24・・・クリンチエイペックス
26・・・ストリップエイペックス
28・・・トレッド面
30・・・溝
32・・・キャップ層
34・・・ベース層
36・・・コア
38・・・エイペックス
40・・・第一プライ
42・・・第二プライ
44・・・第一主部
46・・・第一折返し部
48・・・第二主部
50・・・第二折返し部
52・・・内側層
54・・・外側層
56・・・ビードの部分の輪郭
58・・・リムの輪郭
60・・・底面
62・・・サイド面
64・・・ヒール面
66・・・エイペックスの先端

Claims (4)

  1. 一対のビードを備えており、
    それぞれのビードについて、ビードの部分の外面が、このタイヤが正規リムに装着されたときこのリムのシート面と当接する底面と、このリムのフランジと当接するサイド面と、この底面とこのサイド面との間に位置するヒール面とを備えており、
    上記ヒール面と上記サイド面との接点がPzとされ、上記フランジの内面上に位置するリム幅の呼びの基準点がPrとされ、
    周方向に垂直な断面において、モールドのキャビティ面に基づく上記ビードの部分の断面と、上記リムの断面とを、上記接点Pzと上記基準点Prとが一致するように重ね合わせたとき、上記ビードの部分と上記フランジとが上記接点Pzから略半径方向外側に向けて連続した重なり部分を有しており、
    基準点Prの半径方向外側部分において上記フランジの内面の輪郭を構成する円弧がCrとされ、この円弧Crの曲率半径がRrとされたとき、
    上記重なり部分の最大厚みxの上記曲率半径Rrに対する比(x/Rr)が2.5%以上13%以下であり、
    上記重なり部分の半径方向外側端と上記円弧Crの中心Orとを結ぶ直線が軸方向となす角度θが、45°以上90°以下である空気入りタイヤ。
  2. 上記ビードが、コアと、このコアから半径方向外側に延びるエイペックスとを備えており、
    このタイヤが上記リムに装着され、このタイヤに正規内圧となるように空気が充填され、このタイヤに正規荷重の120%の荷重が負荷された状態において、上記エイペックスの先端と上記円弧Crの中心Orとを結ぶ直線が軸方向となす角度αが、90°以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. カーカス及び一対のクリンチエイペックスをさらに備えており、
    上記カーカスがカーカスプライを備えており、
    上記カーカスプライが、一方のビードから他方のビードまで延びる主部と、それぞれのビードの軸方向外側に位置する折返し部とを備えており、
    それぞれのクリンチエイペックスが、上記折返し部の軸方向外側に位置しており、
    このタイヤが上記リムに装着され、このタイヤに正規内圧となるように空気が充填され、このタイヤに正規荷重の120%の荷重が負荷された状態において、
    上記円弧Crの中心Orから上記ビードに向けて引いた、軸方向となす角度が45°である直線が基準線Mとされたとき、この基準線Mに沿って計測した、上記クリンチエイペックスの厚みTcの上記ビードの部分の厚みTbに対する比(Tc/Tb)が、5%以上15%以下である請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. カーカス及び一対のストリップエイペックスをさらに備えており、
    上記カーカスがカーカスプライを備えており、
    上記カーカスプライが、一方のビードから他方のビードまで延びる主部と、それぞれのビードの軸方向外側に位置する折返し部とを備えており、
    それぞれのストリップエイペックスが、上記ビードの軸方向内側から、上記主部と上記折返し部との間まで延びており、
    このタイヤが上記リムに装着され、このタイヤに正規内圧となるように空気が充填され、このタイヤに正規荷重の120%の荷重が負荷された状態において、
    上記円弧Crの中心Orから上記ビードに向けて引いた、軸方向となす角度が45°である直線が基準線Mとされたとき、この基準線Mに沿って計測した、上記ストリップエイペックスの厚みTsの上記ビードの部分の厚みTbに対する比(Ts/Tb)が、5%以上15%以下である請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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