JP2008190710A - 駆動力伝達用プーリ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定シーブ又は可動シーブと軸部材との溶着を短時間で且つ良好に行わせ、製造時のサイクルタイムの短縮及び組み付け精度の向上を図ることができる駆動力伝達用プーリ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】固定シーブ2と、可動シーブ3と、固定シーブ2及び可動シーブ3の略中央に円形に開口した開口部と、該開口部に溶着されて固定シーブ2及び可動シーブ3の回転軸を成す円筒状の軸部材8、9とを有し、車両の駆動力を伝達するための駆動力伝達用プーリにおいて、軸部材8、9の固定シーブ2又は可動シーブ3との溶着部位には、当該軸部材8、9の外周面から径方向に膨出して成る厚肉部8a、9aが形成されるとともに、当該厚肉部8a、9aを開口部に圧入しつつその開口縁部との間で通電させることにより円環状の電気抵抗溶接し、軸部材8、9を固定シーブ2又は可動シーブ3に溶着して成るものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の駆動力を伝達すべく無端状ベルトを懸架可能とされた駆動力伝達用プーリ及びその製造方法に関するものである。
スクータ式の自動二輪車において一般に採用されている遠心クラッチは、図8に示すように、エンジンの駆動により回転する駆動プーリ(不図示)との間でVベルトを懸架する従動プーリ101と、該従動プーリ101と連結されたドライブプレート104と、該ドライブプレート104の外周面に形成され、回転時の遠心力により側方へ移動可能なクラッチ部材105と、側方へ移動したクラッチ部材105と当接してドライブプレート104とともに回転する出力用ハウジング106と、該出力用ハウジング106の中央から延設されて車両の後輪と減速機を介して連結されたシャフト107とを有していた。
このうち従動プーリ101(駆動力伝達用プーリ)は、同図に示すように、固定側テーパ面102aが形成された固定シーブ102と、該固定シーブ102の固定側テーパ面102aと向かい合った可動側テーパ面103aを有し、当該固定側テーパ面102aと可動側テーパ面103aとの間で無端状ベルト(Vベルト)を懸架しつつ固定シーブ102と共に回転可能とされるとともに、当該固定シーブ102と近接又は離間可能とされた可動シーブ103とから主に構成され、可動シーブ103の固定シーブ102に対する近接又は離間動作により、車両の変速がなされるようになっていた。
固定シーブ102(可動シーブ103も同様)は、図9に示すように、円筒状の軸部材108の一端が溶着されており、この軸部材108を軸として回転可能とされたものである。然るに、従来、軸部材108の端部をバーリング加工して円環状に立ち上げ、バーリング部108aを形成しておくとともに、これと対応した固定シーブ102における開口縁もバーリング加工して円環状に立ち上げてバーリング部102bを形成しておき、これらバーリング部108a及び102bの突端同士をプラズマ溶接又はTig溶接等にて溶着していた。
ここで、同図において、符号αは、バーリング部108aと102bとの溶着部位を示しており、当該溶着部位は円環状に形成されることとなる。即ち、バーリング部108a及び102bの突端に沿って溶接トーチを円環状に動作させることにより、円環状の溶着部位が形成されるのである。尚、かかる先行技術は、文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
しかしながら、上記従来の駆動力伝達用プーリにおいては、固定シーブ102と軸部材108とが、夫々形成されたバーリング部102b及び108aの突端に対するプラズマ溶接により溶着されていたため、当該バーリング部108a及び102bの突端に沿って溶接トーチを円環状に動作させる必要があり、溶着作業に長時間を要してしまいサイクルタイムが増大してしまうという問題があった。しかして、溶着作業に長時間を要すると、固定シーブ102への入熱が過大となり、例えば固定側テーパ面102aが歪んでしまうという不具合を生じる虞がある。
また、固定シーブ102と軸部材108とにそれぞれバーリング部102b、108aを形成しておき、これらを突き合わせて溶着する必要があるため、突き合わせの際に当該バーリング部102b、108aが折れ曲がったり或いは破損してしまい、プラズマ溶接による溶着を良好に行うことができない可能性もあった。尚、このような問題は、固定シーブと軸部材との溶着に限らず、可動シーブとその軸部材との溶着にも同様に生じ得る。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、固定シーブ又は可動シーブと軸部材との溶着を短時間で且つ良好に行わせ、製造時のサイクルタイムの短縮及び組み付け精度の向上を図ることができる駆動力伝達用プーリ及びその製造方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、固定側テーパ面が形成された固定シーブと、該固定シーブの固定側テーパ面と向かい合った可動側テーパ面を有し、当該固定側テーパ面と可動側テーパ面との間で無端状ベルトを懸架しつつ前記固定シーブと共に回転可能とされるとともに、当該固定シーブと近接又は離間可能とされた可動シーブと、前記固定シーブ及び可動シーブの略中央に円形に開口した開口部と、前記固定シーブ及び可動シーブの開口部に溶着され、それぞれから突出形成されて当該固定シーブ及び可動シーブの回転軸を成す円筒状の軸部材とを有し、車両の駆動力を伝達するための駆動力伝達用プーリにおいて、前記軸部材の固定シーブ又は可動シーブとの溶着部位には、当該軸部材の外周面から径方向に膨出して成る厚肉部が形成されるとともに、当該厚肉部を前記開口部に圧入しつつその開口縁部との間で通電させることにより円環状の電気抵抗溶接し、軸部材を前記固定シーブ又は可動シーブに溶着して成ることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の駆動力伝達用プーリにおいて、前記固定シーブ又は可動シーブにおける前記軸部材との溶着部位の近傍には、当該固定シーブ又は可動シーブの回転軸方向に屈曲形成して成る段部が形成されたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の駆動力伝達用プーリにおいて、前記無端状ベルトから前記固定側テーパ面又は可動側テーパ面に対して負荷が付与される方向と反対方向にて前記厚肉部の前記開口部に対する圧入がなされて成ることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、固定側テーパ面が形成された固定シーブと、該固定シーブの固定側テーパ面と向かい合った可動側テーパ面を有し、当該固定側テーパ面と可動側テーパ面との間で無端状ベルトを懸架しつつ前記固定シーブと共に回転可能とされるとともに、当該固定シーブと近接又は離間可能とされた可動シーブと、前記固定シーブ及び可動シーブの略中央に円形に開口した開口部と、前記固定シーブ及び可動シーブの開口部に溶着され、それぞれから突出形成されて当該固定シーブ及び可動シーブの回転軸を成す円筒状の軸部材とを有し、車両の駆動力を伝達するための駆動力伝達用プーリの製造方法において、前記軸部材の固定シーブ又は可動シーブとの溶着部位には、当該軸部材の外周面から径方向に膨出して成る厚肉部が形成されるとともに、当該厚肉部を前記開口部に圧入しつつその開口縁部との間で通電させることにより円環状の電気抵抗溶接し、軸部材を前記固定シーブ又は可動シーブに溶着することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の駆動力伝達用プーリの製造方法において、前記固定シーブ又は可動シーブにおける前記軸部材との溶着部位の近傍には、当該固定シーブ又は可動シーブの回転軸方向に屈曲形成して成る段部が形成されたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項4又は請求項5記載の駆動力伝達用プーリの製造方法において、前記無端状ベルトから前記固定側テーパ面又は可動側テーパ面に対して負荷が付与される方向と反対方向にて前記厚肉部の前記開口部に対する圧入がなされることを特徴とする。
請求項1及び請求項4の発明によれば、軸部材の厚肉部を固定シーブ又は可動シーブの開口部に圧入しつつその開口縁部との間で通電させることにより円環状の電気抵抗溶接し、当該軸部材を固定シーブ又は可動シーブに溶着するので、固定シーブ又は可動シーブと軸部材との溶着を短時間で且つ良好に行わせ、製造時のサイクルタイムの短縮及び組み付け精度の向上を図ることができる。
請求項2及び請求項5の発明によれば、固定シーブ又は可動シーブにおける軸部材との溶着部位の近傍には、当該固定シーブ又は可動シーブの回転軸方向に屈曲形成して成る段部が形成されたので、駆動力伝達用プーリの動作時、固定シーブ又は可動シーブの固定側テーパ面又は可動側テーパ面に対して軸方向の荷重が付与されても、その荷重を段部にて受けることができる。従って、軸方向の荷重が付与された際、固定シーブと軸部材との溶着部位に応力が集中してしまうのを回避することができ、強度及び耐久性を向上させることができる。
請求項3及び請求項6の発明によれば、無端状ベルトから固定側テーパ面又は可動側テーパ面に対して負荷が付与される方向と反対方向にて厚肉部の開口部に対する圧入がなされるので、溶着部位が当該無端状ベルトから付与される負荷に十分抗することができ、より高強度の駆動力伝達用プーリを得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る駆動力伝達用プーリは、スクータ型の自動二輪車における遠心クラッチ装置の従動プーリに適用されたものである。かかる遠心クラッチ装置は、スクータ型の自動二輪車におけるエンジン駆動力の伝達及びその遮断を行わせるもので、図1に示すように、従動プーリ1と、ドライブプレート4と、クラッチ部材7と、出力用ハウジング6と、シャフト7とから主に構成されている。
従動プーリ1は、二輪車のエンジンの駆動により回転する駆動プーリ(不図示)との間で樹脂製のVベルト10(無端状ベルト)を懸架可能とされたものである。かかる従動プーリ1は、金属成形品から成る固定シーブ2及び可動シーブ3から構成され、これら固定シーブ2及び可動シーブ3の離間部にはテーパ面(固定側テーパ面2a及び可動側テーパ面3a)が形成されている。これら対向するテーパ面にVベルト10が嵌入して駆動プーリとの間で当該Vベルト10を懸架するようになっている。
固定シーブ2には、その略中央から円筒状の軸部材8が突出形成されており、当該軸部材8の内周面8bにニードルベアリングB1及びボールベアリングB2が配設されて、シャフト7を回転自在に挿通可能とされている。この固定シーブ2の外周には可動シーブ3がスプライン嵌合にて組み付けられており、Vベルト10の回転と共に両シーブが回転し得るとともに、可動シーブ3が固定シーブ2に対して近接又は離間可能とされている。
具体的には、可動シーブ3は、スプリングSPにより固定シーブ2に対して近接する方向(即ち、固定側テーパ面と可動側テーパ面とが近接する方向)へ常時付勢されており、従動プーリ1におけるVベルト10の縮径動作が作用すると、スプリングSPの付勢力に抗して固定シーブ2から遠ざかる方向(同図中左方向)へ移動し得るよう構成されている。尚、可動シーブ3には、固定シーブ2と同様、その略中央から円筒状の軸部材9が突出形成されており、当該軸部材9の内周面9bに沿って固定シーブ2の軸部材8が摺動し得るようになっている。
しかして、エンジンの回転数が増加すると駆動プーリ側のVベルト10の嵌入部が狭まって、その径が広がるよう構成されているので、これに伴い従動プーリ1側のVベルト10が同図矢印方向へ移動しようとし、かかる作用を受けて可動シーブ3が左方向(Vベルト10の嵌入部の径が縮小する方向)へ移動し、シフトアップするようになっている。このように、本実施形態の遠心クラッチ装置においては、車速に応じてシフトチェンジが自動的になされるよう構成されている。
ドライブプレート4は、従動プーリ1の固定シーブ2に連結されて当該従動プーリ1とともに回転可能なもので、その外周面には、径方向(同図上下方向)へ移動可能な摩擦材から成るクラッチ部材5と、錘11とが配設されている。即ち、従動プーリ1の回転数が所定値以上となると、その遠心力にて拡径する方向へクラッチ部材5が移動し、出力用ハウジング6のフランジ部内周面に当接可能して当該出力用ハウジング6を連れ回しするようになっている。
出力用ハウジング6は、略中央に挿通孔6aが形成されるとともに、ドライブプレート4の外周面を覆って配設された傘状のものであり、当該挿通孔6aにはシャフト7の先端が挿通し得るよう構成されている。また、挿通孔6aの内周面周縁からは、従動プーリ1側に延びる筒状部材6bが一体的(例えば溶接等により固着)に形成されており、かかる筒状部材6bの内周面に形成されたスプラインがシャフト7側に形成されたスプラインと噛み合うよう組み付けられている。
シャフト7は、締付ナットNによりその先端が出力用ハウジング6と連結されており、当該出力用ハウジング6とともに回転し得るものである。かかるシャフト7の基端側には、図示しない減速機(減速歯車等により構成)が接続され、自動二輪車の後輪を駆動し得るようになっている。即ち、従動プーリ1が所定回転数に達すると、その遠心力にてクラッチ部材5が出力用ハウジング6と当接することとなり、当該従動プーリ1及びドライブプレート4の回転力が出力用ハウジング6を介してシャフト7に伝達され、自動二輪車の後輪を駆動させるのである。
ここで、本実施形態における固定シーブ2は、図2〜図4に示すように、その略中央に円形に開口した開口部Aが形成されており、この開口部Aに円筒状の軸部材8の一端が溶着されることにより、当該固定シーブ2から軸部材8を突出形成させている。しかして、固定シーブ2は、従動プーリ1(駆動力伝達用プーリ)に組み付けられた状態で、軸部材8を回転軸として回転可能とされる。
より具体的には、軸部材8の固定シーブ2との溶着部位(図2における符号βで示す部位)には、当該軸部材8の外周面から径方向に膨出して成る厚肉部8aが形成されるとともに、当該厚肉部8aを固定シーブ2の開口部Aに圧入しつつその開口縁部との間で通電させることにより円環状の電気抵抗溶接し、軸部材8を固定シーブ2に溶着している。即ち、固定シーブ2の開口部Aの内径寸法t1は、厚肉部8aの外径寸法t2より若干小さく設定されており、後述する円環状の電気抵抗溶接装置にて、当該開口部Aに厚肉部8aを圧入させつつ通電させて溶着するのである。
これにより、従来の如き溶接トーチを用いたプラズマ溶接又はTig溶接等に比べ、固定シーブ2と軸部材8との溶着を短時間で且つ良好に行わせ、製造時のサイクルタイムの短縮及び組み付け精度の向上を図ることができる。即ち、本実施形態の如く円環状の電気抵抗溶接によれば、プラズマ溶接に比べて溶着作業が短時間で済み、入熱量を少なくして歪みを抑制しつつ固定シーブ2と軸部材8との溶接を行うことができるのである。
特に、軸部材8の厚肉部8aに対して固定シーブ2を溶接しているため、固定シーブ2と軸部材8との溶着時に当該軸部材8が内側に撓んで内周面8bの寸法が小さくなってしまうのを回避でき、ベアリングB1(図1参照)の配設作業を良好に維持することができる。また、従来の如く溶着前にバーリング部を形成する必要がないため、溶着作業をより良好に行わせることができ、従動プーリ1(駆動力伝達用プーリ)の製造工程を簡素化することができる。
更に、本実施形態においては、固定シーブ2における軸部材8との溶着部位βの近傍には、当該固定シーブ2の回転軸方向(図2における上下方向)に屈曲形成して成る段部2bが形成されている。これにより、従動プーリ1(駆動力伝達用プーリ)の動作時、固定シーブ2の固定側テーパ面2aに対して軸方向の荷重が付与されても、その荷重を段部2bにて受けることができる。従って、軸方向の荷重が付与された際、固定シーブ2と軸部材8との溶着部位βに応力が集中してしまうのを回避することができ、強度及び耐久性を向上させることができる。
上記においては、固定シーブ2及びその軸部材8に関して説明したが、本実施形態においては、可動シーブ3及びその軸部材9に関しても同様である。即ち、軸部材9の可動シーブ3との溶着部位には、当該軸部材9の外周面から径方向に膨出して成る厚肉部9a(図1参照)が形成されるとともに、当該厚肉部9aを可動シーブ3の開口部(固定シーブ2の開口部Aと同様に開口)に圧入しつつその開口縁部との間で通電させることにより円環状の電気抵抗溶接し、軸部材9を固定シーブ3に溶着しているのである。
次に、本実施形態に係る固定シーブ2の軸部材8との溶着方法について説明する。
固定シーブ2と軸部材8との溶着作業は、図5に示すような円環状の電気抵抗溶接装置を用いて行う。かかる円環状の電気抵抗溶接装置は、突端(図中下端)がリング状に形成された導電体から成る上側電極部材12と、該押圧体12と連結された導電体から成る可動型13と、固定シーブ2の固定側テーパ面2aに沿って当接し得る上側パッド部材16と、軸部材8を載置させ得ると共に導電体から成る下側電極部材14と、該下側電極部材14と連結された導電体から成る固定型15と、固定シーブ2の固定側テーパ面2aとは反対の面に沿って当接し得る下側パッド部材17とから主に構成されている。
上側電極部材12、可動型13、下側電極部材14及び固定型15は、例えばクロム銅などの良導体から成るとともに、上側パッド部材16及び下側パッド部材17は、非磁性絶縁体から成るものである。そして、図5の左側で示すように、下側パッド17上に固定シーブ2を載置させつつ上側パッド16を固定側テーパ面2aに当接して保持させれば、円環状の電気抵抗溶接装置内に固定シーブ2を固定することができる。
一方、同図左側に示すように、下側電極部材14上には、溶着部位を下方に向けて倒立させた軸部材8を載置させるとともに、上側電極部材12の突端を固定シーブ2における開口部Aの上側開口縁部に当接させておく。この状態から、可動型13を固定型15に対して近接させる方向に動作させ、上側電極部材12を伴って下降させると同時に、当該可動型13と固定型15との間で電圧を印加する。
しかして、軸部材8の厚肉部8aが開口部Aに圧入されつつその開口縁部との間で通電して溶着することとなり、円環状の電気抵抗溶接が行われることとなる。これにより、同図右側で示すように、略中央にて軸部材8を突出状態で溶着して成る固定シーブ2を得ることができるので、可動型13を上側電極部材12と共に上昇させ、上側パッド16も上昇させれば、軸部材8が溶着された固定シーブ2を取り出すことができる。
尚、可動シーブ3及びその軸部材9についても、上記円環状の電気抵抗溶接装置にて溶着することができる。また、本実施形態においては、上側電極部材12を下降させることにより、固定された軸部材8に対して固定シーブ2を動作させて円環状の電気抵抗溶接しているが、固定された固定シーブ2に対して軸部材8を動作させ、円環状の電気抵抗溶接するようにしてもよい。
ここで、本実施形態においては、図6に示す如き方向で圧入がなされているため、より高強度の駆動力伝達用プーリ(従動プーリ1)を得ることができるものである。即ち、同図の如く、従動プーリ1として組み付けられた状態で無端状ベルト10から固定側テーパ面2a(可動シーブ3においては可動側テーパ面3a)に対して負荷が付与される方向aと反対方向bにて厚肉部8a(同厚肉部9a)の開口部Aに対する圧入がなされると、図7に示すように、溶着部位βの溶着面γが傾斜することとなる。
このように、圧入による溶着部位βの溶着面γが、固定シーブ2に対し方向aの負荷が付与されてもその方向に対して上り勾配となる如く傾斜しているため、駆動力伝達用プーリ(従動プーリ1)の使用時、固定側テーパ面2aに対し無端状ベルト10から方向aに負荷が付与されても、その負荷に十分抗することができ、より高強度の駆動力伝達用プーリを得ることができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、無端状ベルトを懸架し得る駆動力伝達用プーリであれば、他の形態のプーリ(本実施形態の如きスクータ型自動二輪車の駆動プーリと対応して配設されるものとは異なる形態)に適用してもよい。また、本実施形態における固定シーブ2には、段部2bが形成されているが、当該段部2bが形成されないものとしてもよく、或いは可動シーブ3に段部2bと同様の段部を形成するようにしてもよい。
軸部材の固定シーブ又は可動シーブとの溶着部位には、当該軸部材の外周面から径方向に膨出して成る厚肉部が形成されるとともに、当該厚肉部を開口部に圧入しつつその開口縁部との間で通電させることにより円環状の電気抵抗溶接し、軸部材を固定シーブ又は可動シーブに溶着して成る駆動力伝達用プーリ及びその製造方法であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたものにも適用することができる。
本発明の実施形態に係る駆動力伝達用プーリが適用される遠心クラッチ装置を示す断面模式図 同駆動力伝達用プーリにおける固定シーブ及びその軸部材を示す平面図及び正面図 同動力伝達用プーリにおける固定シーブを示す断面図 同動力伝達用プーリにおける軸部材を示す縦断面図 同動力伝達用プーリの軸部材を固定シーブに溶接するための円環状の電気抵抗溶接装置を示す模式図であって、左側が溶接前の状態、右側が溶接後の状態を示す図 同動力伝達用プーリの軸部材を固定シーブに溶接する際の圧入方向を示すための模式図 同動力伝達用プーリの軸部材を固定シーブに溶接した後の状態を示す模式図 従来の駆動力伝達用プーリが適用される遠心クラッチ装置を示す断面模式図 従来の固定シーブ及びその軸部材を示す断面模式図
符号の説明
1 従動プーリ(駆動力伝達用プーリ)
2 固定シーブ
3 可動シーブ
4 ドライブプレート
5 クラッチ部材
6 出力用ハウジング
7 シャフト
8 軸部材
8a 厚肉部
9 軸部材
10 無端状ベルト
11 錘
12 上側電極部材
13 可動型
14 下側電極部材
15 固定型
16 上側パッド部材
17 下側パッド部材
A 開口部

Claims (6)

  1. 固定側テーパ面が形成された固定シーブと、
    該固定シーブの固定側テーパ面と向かい合った可動側テーパ面を有し、当該固定側テーパ面と可動側テーパ面との間で無端状ベルトを懸架しつつ前記固定シーブと共に回転可能とされるとともに、当該固定シーブと近接又は離間可能とされた可動シーブと、
    前記固定シーブ及び可動シーブの略中央に円形に開口した開口部と、
    前記固定シーブ及び可動シーブの開口部に溶着され、それぞれから突出形成されて当該固定シーブ及び可動シーブの回転軸を成す円筒状の軸部材と、
    を有し、車両の駆動力を伝達するための駆動力伝達用プーリにおいて、
    前記軸部材の固定シーブ又は可動シーブとの溶着部位には、当該軸部材の外周面から径方向に膨出して成る厚肉部が形成されるとともに、当該厚肉部を前記開口部に圧入しつつその開口縁部との間で通電させることにより円環状の電気抵抗溶接し、軸部材を前記固定シーブ又は可動シーブに溶着して成ることを特徴とする駆動力伝達用プーリ。
  2. 前記固定シーブ又は可動シーブにおける前記軸部材との溶着部位の近傍には、当該固定シーブ又は可動シーブの回転軸方向に屈曲形成して成る段部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の駆動力伝達用プーリ。
  3. 前記無端状ベルトから前記固定側テーパ面又は可動側テーパ面に対して負荷が付与される方向と反対方向にて前記厚肉部の前記開口部に対する圧入がなされて成ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の駆動力伝達用プーリ。
  4. 固定側テーパ面が形成された固定シーブと、
    該固定シーブの固定側テーパ面と向かい合った可動側テーパ面を有し、当該固定側テーパ面と可動側テーパ面との間で無端状ベルトを懸架しつつ前記固定シーブと共に回転可能とされるとともに、当該固定シーブと近接又は離間可能とされた可動シーブと、
    前記固定シーブ及び可動シーブの略中央に円形に開口した開口部と、
    前記固定シーブ及び可動シーブの開口部に溶着され、それぞれから突出形成されて当該固定シーブ及び可動シーブの回転軸を成す円筒状の軸部材と、
    を有し、車両の駆動力を伝達するための駆動力伝達用プーリの製造方法において、
    前記軸部材の固定シーブ又は可動シーブとの溶着部位には、当該軸部材の外周面から径方向に膨出して成る厚肉部が形成されるとともに、当該厚肉部を前記開口部に圧入しつつその開口縁部との間で通電させることにより円環状の電気抵抗溶接し、軸部材を前記固定シーブ又は可動シーブに溶着することを特徴とする駆動力伝達用プーリの製造方法。
  5. 前記固定シーブ又は可動シーブにおける前記軸部材との溶着部位の近傍には、当該固定シーブ又は可動シーブの回転軸方向に屈曲形成して成る段部が形成されたことを特徴とする請求項4記載の駆動力伝達用プーリの製造方法。
  6. 前記無端状ベルトから前記固定側テーパ面又は可動側テーパ面に対して負荷が付与される方向と反対方向にて前記厚肉部の前記開口部に対する圧入がなされることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の駆動力伝達用プーリの製造方法。
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