JP2005000972A - 接合方法及び接合構造 - Google Patents

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Shinji Yamamoto
真司 山本
Akira Hashimoto
晃 橋本
Shinya Okumura
信弥 奥村
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Abstract

【課題】金属部材同士の接合後の製品の寸法バラツキを抑え、製品の平行度や平面度を高めるための接合方法及び接合構造を提供することを課題とする。
【解決手段】第1金属部材1の嵌合孔2に、その嵌合孔2に続いて第2金属部材5が当接する当接面3を設けておき、該第2金属部材5が該第1金属部材1の当接面3に当接するまで両金属部材1,5を圧入しながら通電して接合する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接合方法及び接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等に使用される金属部材同士(例えば板体と軸体)を接合する場合には、板体の板面に形成された孔部に、該孔部の径に対して圧入代を持たせた軸体を圧入しながら両金属部材間に電気抵抗熱を発生させることにより該軸体を板体の孔部に接合する方法が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3270758号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の接合方法では、板体に設けられた孔部は板面に対して垂直に貫通しており、軸体を板体の孔部に圧入する際に圧入深さを一定にすることが困難なため、寸法バラツキを生ずるという問題がある。そして、圧入完了時の通電終了のタイミングを精度よく行わないと、圧入部に過剰な熱が加わって熱応力が残ったり、通電不足による接合不良などが発生する。また、板体の孔に軸体のフランジを途中まで圧入させた場合、板体のフランジが圧入された表面側ではその孔が拡大する方向に応力が働くが、裏面側にはその応力が働かないため板体全体が凸形状に湾曲して接合後の製品の平行度や平面度を確保できずに仕上げ加工に多くの手間と費用を要するといった問題がある。
【0005】
本発明の課題は、金属部材同士の接合において得られる製品の寸法バラツキを抑えることにある。また、本発明は接合によって得られる製品の平行度や平面度を高めることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題に対して、第1金属部材の嵌合孔に第2金属部材を圧入しながら通電するようにした接合方法において、両金属部材が圧入完了時に互いに圧入方向において当接するようにした。
【0007】
すなわち、請求項1に係る発明は、第1金属部材の被嵌合部に第2金属部材の嵌合部を圧入しながら通電し抵抗熱によって両金属部材を接合する接合方法において、
上記第1金属部材及び第2金属部材に、圧入完了時に互いに圧入方向において当接する当接面を形成しておき、
上記第1金属部材に上記第2金属部材を圧入しながら通電し、圧入完了時に該第1金属部材及び該第2金属部材の当接面同士を当接させて上記嵌合部位から電流を当該当接部側に逃がすことを特徴とする。
【0008】
従って、本発明によれば、第1金属部材への第2金属部材の圧入完了時に該第1金属部材の当接面に該第2金属部材を当接するから、該第2金属部材の該第1金属部材に対する圧入深さを一定にすることができ、安定した品質の製品を製造することができる。さらに、第2金属部材が第1金属部材の当接面に当接したときに、両金属部材の嵌合部に流れていた電流が当該当接部側に逃げることにより両金属部材の嵌合部間で発生していた電気抵抗熱の発熱量が急速に減少して該当接面で両金属部材の接合が完了するため、両金属部材の嵌合部に過剰な熱が加わらず、すなわち熱応力が小さくなり平行度や平面度の高い製品を製造することができるとともに通電不足による接合不良の問題も解消される。
【0009】
請求項2に係る発明は、第1金属部材と第2金属部材とを通電による抵抗熱によって接合する接合方法において、
上記第1金属部材には、大径被嵌合部と小径被嵌合部とが段状の当接面を介して嵌合方向に並ぶように形成され、
上記第2金属部材には、上記大径被嵌合部に嵌合する大径嵌合部と上記小径被嵌合部に嵌合する小径嵌合部とが、上記第1金属部材の段状当接面に当接する段状の当接面を介して形成され、
上記第1金属部材の大小の被嵌合部に上記第2金属部材の対応する大小の嵌合部を圧入しながら上記両金属部材に通電し、圧入完了時に該両金属部材の互いの段状当接面を当接させることによって当該嵌合部位から電流を当該段状の当接部側に逃がすことを特徴とする。
【0010】
従って、本発明によれば、第1金属部材の大小の被嵌合部に上記第2金属部材の対応する大小の嵌合部を圧入するから、該大小の嵌合部の各々に加わる反り応力が相殺されて該第1金属部材の変形を防止する上で有利となり平行度や平面度の高い製品を製造することができる。
【0011】
請求項3に係る発明は、第1金属部材と第2金属部材とを通電による抵抗熱によって接合する接合方法において、
上記第1金属部材には、大径被嵌合部と小径被嵌合部とが段状の当接面を介して嵌合方向に並ぶように形成され、
上記第2金属部材には、上記大径被嵌合部に嵌合する大径嵌合部と上記小径被嵌合部に嵌合する小径嵌合部とが、上記第1金属部材の段状当接面に当接する段状の当接面を介して形成され、
上記大径被嵌合部と大径嵌合部とが嵌合する嵌合部位、及び上記小径被嵌合部と小径嵌合部とが嵌合する嵌合部位のうちの一方は圧入によって嵌合する嵌合部位とされ、他方の嵌合部位には当該被嵌合部と嵌合部との間に隙間が形成され、
上記一方の嵌合部位の嵌合部を被嵌合部に圧入しながら上記両金属部材に通電し、圧入完了時に該両金属部材の互いの段状当接面を当接させることによって当該嵌合部位から電流を当該段状の当接部側に逃がし、
しかる後に、上記他方の嵌合部位の上記隙間に中間金属部材を圧入しながら該中間金属部材と上記第1及び第2金属部材との間に通電し、圧入完了時に該中間金属部材を上記第1金属部材又は第2金属部材の段状当接面に当接させることによって当該嵌合部位から電流を当該段状の当接部側に逃がすことを特徴とする。
【0012】
従って、本発明によれば、第1金属部材と第2金属部材とに形成された一方の嵌合部位の嵌合部を被嵌合部に圧入して第1及び第2金属部材を接合し、しかる後に他方の嵌合部位の隙間に中間金属部材を圧入して該中間金属部材と第1及び第2金属部材とを接合するから、接合工程を2段階に分けたことで比較的小規模な設備で第1金属部材の変形を抑制しながら平行度や平面度の高い製品を製造することができる。また、中間金属部材は焼結等により安価に作成可能であるためコスト低減に有利となる。
【0013】
さらに、第1及び第2金属部材の嵌合部の隙間への中間金属部材の圧入完了時に該中間金属部材が該第1及び第2金属部材の段状当接面に当接するから、該中間金属部材の該第1及び第2金属部材に対する圧入深さを一定にすることができ、安定した品質の製品を製造することができる。また、中間金属部材が第1及び第2金属部材の当接面に当接したときに、当該嵌合部位に流れていた電流が当該当接部側に逃げることにより中間金属部材と第1及び第2金属部材との嵌合部間で発生していた電気抵抗熱の発熱量が急速に減少して該当接面で接合が完了するため、中間金属部材と第1及び第2金属部材との嵌合部に過剰な熱が加わらず、すなわち熱応力が小さくなり平行度や平面度の高い製品を製造することができるとともに通電不足による接合不良の問題も解消される。さらに、第1及び第2金属部材の一方の嵌合部を圧入したことによって両金属部材に反り応力が生じていても、中間金属部材の圧入によってその反り応力を相殺することができ平行度や平面度の高い製品を製造することができる。
【0014】
請求項4に係る発明は、第1金属部材と第2金属部材とを通電による抵抗熱によって接合する接合方法において、
上記第1金属部材には大径被嵌合部と小径被嵌合部とが段状の当接面を介して嵌合方向に並ぶように形成され、
上記第2金属部材には、上記大径被嵌合部に隙間を存して嵌合する大径嵌合部と上記小径被嵌合部に隙間を存して嵌合する小径嵌合部とが、上記第1金属部材の段状の当接面に当接する段状の当接面を介して形成され、
上記両金属部材の互いの段状当接面を当接させた状態とし、
上記大径側の嵌合部位及び小径側の嵌合部位については、各々の隙間に中間金属部材を圧入しながら該中間金属部材と上記第1及び第2金属部材との間に通電し、圧入完了時に該中間金属部材を上記第1金属部材又は第2金属部材の段状当接面に当接させることによって当該嵌合部位から電流を当該段状の当接部側に逃がすことを特徴とする。
【0015】
従って、本発明によれば、第1及び第2金属部材の大径側の嵌合部位及び小径側の嵌合部位の各々の隙間へ中間金属部材を圧入し、圧入完了時に該中間金属部材が該第1及び第2金属部材の段状当接面に当接するから、該中間金属部材の該第1及び第2金属部材に対する圧入深さを一定にすることができ、安定した品質の製品を製造することができる。また、中間金属部材が第1及び第2金属部材の当接面に当接したときに、当該嵌合部位に流れていた電流が当該当接部側に逃げることにより中間金属部材と第1及び第2金属部材との嵌合部間で発生していた電気抵抗熱の発熱量が急速に減少して該当接面で接合が完了するため、中間金属部材と第1及び第2金属部材との嵌合部に過剰な熱が加わらず、すなわち熱応力が小さくなり平行度や平面度の高い製品を製造することができるとともに通電不足による接合不良の問題も解消される。
【0016】
さらに、第1金属部材と第2金属部材とが互いに接合性の悪い材質であっても、中間金属部材に該第1及び第2金属部材と接合性の良い材質のものを用いることで容易に該第1金属部材と該第2金属部材とを接合することができる。また、例えばハイカーボン鋼同士の接合時に中間金属部材としてカーボン含有量の低い材質のものを用いることで、接合部が硬化して脆くなることを抑制することができ、クラックの発生を抑制したり疲労強度を向上させる上で有利になる。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載された接合方法において、
上記第1金属部材には、上記被嵌合部に続いて上記第2金属部材が当接する上記当接面が形成されており、
上記被嵌合部の内面と上記当接面とのなすコーナー部に凹部を設けておき、上記両金属部材の接合時に発生するバリを該凹部に収容することを特徴とする。
【0018】
従って、本発明によれば、両金属部材の接合時に発生するバリを該凹部に収容するから、バリの発生による圧入深さのバラツキや平行度及び平面度の悪化を防止する上で有利となる。
【0019】
請求項6に係る発明は、請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載された接合方法において、
上記第1金属部材の大径被嵌合部の内面と当接面とのなすコーナー部、又は上記第2金属部材の小径嵌合部の外面と当接面とのなすコーナー部に凹部を設けておき、上記両金属部材の接合時に発生するバリを該凹部に収容することを特徴とする。
【0020】
従って、本発明によれば、両金属部材の接合時に発生するバリを凹部に収容するから、バリの発生による圧入深さのバラツキや平行度及び平面度の悪化を防止する上で有利となる。
【0021】
請求項7に係る発明は、上記第1金属部材は自動変速機の遊星歯車を支持するキャリアであり、
上記第2金属部材は上記自動変速機の太陽歯車を支持するシャフトであり、
上記シャフトと上記キャリアとが請求項1に記載された接合方法によって接合されていることを特徴とする。
【0022】
また、請求項8に係る発明は、上記第1金属部材は自動変速機の遊星歯車を支持するキャリア本体であり、
上記第2金属部材は上記自動変速機の太陽歯車を支持するシャフトに結合されたキャリアプレートであり、
上記キャリア本体と上記キャリアプレートとが請求項1に記載された接合方法によって接合されていることを特徴とする。
【0023】
従って、請求項7又は8に係る発明によれば、請求項1に記載された接合方法によって両金属部材同士が接合されているから、接合後に製品の平行度や平面度を高めるための仕上げ加工をする必要がなく、加工費や人件費の削減に有利となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
−実施形態1−
図1に示すように、第1金属部材1は自動変速機の遊星歯車を支持するキャリアプレートであり、該第1金属部材1の中央部には嵌合孔(被嵌合部)2が設けられ、該嵌合孔2に続いて該第1金属部材1の厚さ方向を向いた当接面3が形成されている。そして、該嵌合孔2と該当接面3とのコーナー部には凹部4が形成されている。
【0026】
また、第2金属部材5は自動変速機の太陽歯車を支持するシャフトであり、該第2金属部材5にはフランジ6が設けられており該フランジ6の周縁部が該第1金属部材1の嵌合孔2と嵌合される嵌合部7となっている。嵌合孔2の内径と嵌合部7の外径とは、嵌合部7を嵌合孔2に圧入するためのラップ代ができるように調整されている。
【0027】
図2は、上記第2金属部材5の嵌合部7を上記第1金属部材1の嵌合孔2に圧入嵌合させた状態を示す。当該嵌合状態において、該第1金属部材1の当接面3と該第2金属部材5のフランジ6の下面とが当接しており、また、圧入嵌合時に発生したバリが該第1金属部材1の凹部4に収容されるようになっている。
【0028】
次に、本実施形態1に係る第1金属部材1と第2金属部材5との接合方法について説明する。
【0029】
図1に示すように、上記第1金属部材1を図示しない下側電極で保持しておき、上記第2金属部材5を該第1金属部材1の嵌合位置に位置合わせして、図示しない上側電極により該第2金属部材5を上方から加圧し、該第2金属部材5の嵌合部7を該第1金属部材1の嵌合孔2に圧入する。その際、第2金属部材5を圧入しながら上側電極に通電して当該圧入部位に電気抵抗熱を発生させることにより圧入部位(嵌合部位)が軟化して塑性変形し両金属部材1,5の固相状態の接合溶接を行う。そして、圧入完了時に第2金属部材5のフランジ6の下面を該第1金属部材1の当接面3に当接させることにより、上記圧入部位に流れていた電流を該当接面3側に逃がして通電を終了し、両金属部材1,5の固相状態の接合が完了する。
【0030】
−実施形態2−
図3に示すように、第1金属部材10は自動変速機の遊星歯車を支持するキャリアのキャリア本体であり、円形状の底壁部10aと該底壁部10aの周縁から円周方向に間隔をあけて立設された複数の円弧状壁10bとから形成されている。そして、各円弧状壁10bの上端部の内周側が段差状に切り欠かれて後述する第2金属部材15と嵌合するための被嵌合部11が形成され、該被嵌合部11に続いて圧入方向に向かう当接面12が形成されている。そして、該被嵌合部11と当接面12とのコーナー部には凹部13が設けられている。
【0031】
また、第2金属部材15は実施形態1の接合方法によって接合された自動変速機のキャリアプレートと自動変速機のシャフトとの接合部品である。なお、第2金属部材15は遊星歯車のキャリアプレートのみであっても構わない。第2金属部材15をなすプレートは円形状をしておりその周縁部が第1金属部材10の被嵌合部11と嵌合される嵌合部16となっている。被嵌合部11の内径と嵌合部16の外径とは、嵌合部16を被嵌合部11に圧入するためのラップ代ができるように調整されている。
【0032】
図4は、上記第2金属部材15の嵌合部16を上記第1金属部材10の被嵌合部11に圧入嵌合させた状態を示す。当該嵌合状態において、該第1金属部材10の当接面12と第2金属部材15の下面とが当接しており、また、圧入嵌合時に発生したバリが該第1金属部材10の凹部13に収容されるようになっている。
【0033】
次に、本実施形態2に係る第1金属部材10と第2金属部材15との接合方法について説明する。
【0034】
図3に示すように、上記第1金属部材10を図示しない下側電極で保持しておき、上記第2金属部材15を該第1金属部材10の嵌合位置に位置合わせして、図示しない上側電極により該第2金属部材15を上方から加圧し、該第2金属部材15の嵌合部16を該第1金属部材1の被嵌合部11に圧入する。その際、該第2金属部材15を圧入しながら上側電極に通電して当該圧入部位に電気抵抗熱を発生させることにより圧入部位が軟化して塑性変形し両金属部材10,15の固相状態の接合を行う。そして、圧入完了時に第2金属部材15の下面を第1金属部材10の当接面12に当接させることにより、当該圧入部位に流れていた電流を該当接面側に逃がして通電を終了し、両金属部材10,15の固相状態の接合が完了する。
【0035】
−実施形態3−
図5−(a)に示すように、第1金属部材20の中央部には嵌合孔(被嵌合部)21が設けられており、該嵌合孔21に続いて該第1金属部材20の嵌合方向を向いた当接面22が形成されている。そして、嵌合孔21と当接面22とのコーナー部には凹部23が形成されている。ここで、嵌合孔21の内周壁は、下方に行くにつれて上方よりも内径が小さくなるように傾斜した状態に形成されている。
【0036】
また、第2金属部材25はその周縁部が第1金属部材20の嵌合孔21と嵌合される嵌合部26に形成されている。
【0037】
次に、本実施形態3に係る第1金属部材20と第2金属部材25との接合方法について説明する。
【0038】
上記第1金属部材20を図示しない下側電極で保持しておき、上記第2金属部材25を該第1金属部材20の嵌合位置に位置合わせして、図示しない上側電極により該第2金属部材25を上方から加圧し、該第2金属部材25の嵌合部26を該第1金属部材1の嵌合孔21に圧入する。その際、該第2金属部材25を圧入しながら上側電極に通電して当該圧入部位に電気抵抗熱を発生させることにより圧入部位が軟化して塑性変形し両金属部材20,25の固相状態の接合を行う。そして、圧入完了時に第2金属部材25の下面を第1金属部材20の当接面22に当接させることにより、当該圧入部位に流れていた電流を該当接面に逃がして通電を終了し、両金属部材20,25の固相状態の接合が完了する。
【0039】
ここで、上記第2金属部材25の嵌合部26を上記第1金属部材20の嵌合孔21に圧入させる際に、下方に行くにつれて圧入応力が大きくなるように該第1金属部材20の嵌合孔21が形成されているから、図5−(b)に仮想線で示すように全体として略均一な応力状態で圧入を行うことができ、該第1金属部材20の変形を防止する上で有利となる。
【0040】
−実施形態4−
図6に示すように、第1金属部材30には、大径嵌合孔(被嵌合部)31と小径嵌合孔(被嵌合部)32とが嵌合方向を向いた段状の当接面33を介して嵌合方向に並ぶように形成されている。そして、大径嵌合孔31の内面と当接面33とのコーナー部には凹部34が形成されている。
【0041】
また、第2金属部材35には、上記大径嵌合孔31に嵌合する大径嵌合部36と上記小径嵌合孔32に嵌合する小径嵌合部37とが圧入方向を向いた当接面38を介して形成され、上記両当接面33,38が互いに当接するように形成されている。そして、該小径嵌合部37と該当接面38とのコーナー部には凹部39が形成されている。
【0042】
そして、上記両金属部材30,35の当接面33,38が互いに当接した状態で、上記第1金属部材30の大径嵌合孔31と上記第2金属部材35の大径嵌合部36とが嵌合され、小径嵌合孔32と小径嵌合部37とが嵌合されて接合されている。
【0043】
次に、本実施形態4に係る第1金属部材30と第2金属部材35との接合方法について説明する。
【0044】
上記第1金属部材30を図示しない下側電極で保持しておき、上記第2金属部材35を第1金属部材30の嵌合位置に位置合わせして、図示しない上側電極により第2金属部材35を上方から加圧し、第2金属部材35の大径嵌合部36を第1金属部材30の大径嵌合孔31に圧入するとともに小径嵌合部37を小径嵌合孔32に圧入する。その際、第2金属部材35を圧入しながら上側電極に通電して当該圧入部位に電気抵抗熱を発生させることにより圧入部位が軟化して塑性変形し両金属部材30,35の固相状態の接合を行う。そして、圧入完了時に第2金属部材35の当接面38が第1金属部材30の当接面33に当接することにより、当該圧入部位に流されていた電流を当接面33,38に逃がして通電を終了し、両金属部材30,35の固相状態の接合が完了する。
【0045】
これにより、第2金属部材35を第1金属部材30に圧入する際に、大径嵌合部31と小径嵌合部32との各々に加わる反り応力が相殺されることになり、第1金属部材30の変形を防止する上で有利となる。
【0046】
−実施形態5−
図7−(a)に示すように、第1金属部材40には、大径嵌合孔(被嵌合部)41と小径嵌合孔(被嵌合部)42とが嵌合方向を向いた段状の当接面43を介して嵌合方向に並ぶように形成されている。そして、大径嵌合孔41と当接面43とのコーナー部には凹部44が形成されている。
【0047】
また、第2金属部材45には、大径嵌合部46と、上記小径嵌合孔42に嵌合する小径嵌合部47とが圧入方向を向いた当接面48を介して形成され、上記両当接面43,48が互いに当接するように形成されている。そして、小径嵌合部47と当接面48とのコーナー部には凹部49が形成されている。また、大径嵌合部46の当接面48側の周縁部には圧入嵌合時に発生するバリを収容するための面取り加工が施されている。
【0048】
そして、上記両金属部材40,45の当接面43,48が互いに当接した状態で、上記第1金属部材40の小径嵌合孔42と上記第2金属部材45の小径嵌合部47とが嵌合されて接合されている。また、該第1金属部材40の大径嵌合孔41と該第2金属部材45の大径嵌合部46との間には中間金属部材50が圧入されている。
【0049】
ここで、本実施形態5では、第1金属部材40及び第2金属部材45としてハイカーボン鋼を用いているが、このときには中間金属部材50として、Fe基焼結合金を用いることが好ましい。中間金属部材50の具体的な組成は、Ni:6.0〜8.0%、Cr:6.0〜8.0%、B:2.75〜3.5%、Si:4.0〜5.0、C:0.06%以下で、残りはFeからなるものである。もちろん、第1及び第2金属部材40,45や中間金属部材50の材質はこれに限定されるものではない。
【0050】
次に、本実施形態5に係る第1金属部材40と第2金属部材45との接合方法について説明する。
【0051】
図7−(b)に示すように、上記第1金属部材40を図示しない下側電極で保持しておき、上記第2金属部材45を該第1金属部材40の嵌合位置に位置合わせして、図示しない上側電極により該第2金属部材45を上方から加圧し、該第2金属部材45の小径嵌合部47を小径嵌合孔42に圧入する。そして、該第2金属部材45の当接面48が該第1金属部材40の当接面43に当接するまで圧入しながら上側電極に通電して当該圧入部位に電気抵抗熱を発生させることにより圧入部位が軟化して塑性変形し、両金属部材40,45の固相状態の接合を行う。そして、圧入完了時に上記当接面43、48が当接することにより上記圧入部位に流されていた電流を当接面48側に逃がして通電を終了し、両金属部材40,45の固相状態の接合が完了する。
【0052】
続いて、中間金属部材50を該大径嵌合孔41と該大径嵌合部46との間の隙間に位置合わせして、図示しない上側電極により該中間金属部材50を上方から加圧して該隙間に圧入する。その際、中間金属部材50を圧入しながら上側電極に通電して中間金属部材50と両金属部材40,45との嵌合部位(圧入部位)に電気抵抗熱を発生させることにより嵌合部位が軟化して塑性変形し中間金属部材50と第1及び第2金属部材40,45との固相状態の接合を行う。そして、圧入完了時に中間金属部材50の下面が該第1金属部材40の当接面43に当接することにより、上記圧入部位に流されていた電流を該当接面43側に逃がして通電を終了し、両金属部材40,45の固相状態の接合が完了する。
【0053】
これにより、接合工程を2段階に分けたことで比較的小規模な設備で第1金属部材40の変形を抑制しながら平行度や平面度の高い製品を製造することができる。また、中間金属部材50は焼結等により安価に作成可能であるためコスト低減に有利となる。
【0054】
−実施形態6−
図8−(a)に示すように、第1金属部材60には、大径嵌合孔(被嵌合部)61と小径嵌合孔(被嵌合部)62とが嵌合方向を向いた当接面63を介して嵌合方向に並ぶように形成されている。そして、該大径嵌合孔61と該当接面63とのコーナー部には凹部64が形成されている。また、小径嵌合孔62の当接面63側の周縁部には圧入嵌合時に発生するバリを収容するための面取り加工が施されている。
【0055】
また、第2金属部材65には、大径嵌合部66と小径嵌合部67とが圧入方向を向いた当接面68を介して形成され、上記両当接面63,68が互いに当接するように形成されている。そして、該小径嵌合部67と該当接面68とのコーナー部には凹部69が形成されている。また、大径嵌合部66の当接面68側の周縁部には圧入嵌合時に発生するバリを収容するための面取り加工が施されている。
【0056】
そして、上記両金属部材60,65の当接面63,68が互いに当接した状態で、第1金属部材60の大径嵌合孔61と第2金属部材65の大径嵌合部66との間に第1中間金属部材55が圧入され、小径嵌合孔62と小径嵌合部67との間には第2中間金属部材56が圧入されている。
【0057】
次に、本実施形態6に係る第1金属部材60と第2金属部材65との接合方法について説明する。
【0058】
図8−(b)に示すように、上記第1金属部材60を図示しない下側電極で保持しておき、上記第2金属部材65を該第1金属部材60の接合位置に位置合わせして互いの当接面63,68を当接させる。さらに大径嵌合孔61と大径嵌合部66との間の隙間に第1中間金属部材55を位置合わせする。そして、図示しない上側電極により第1中間金属部材55を上方から加圧して上記隙間に圧入する。そして、第1中間金属部材55の下面が第1金属部材60の当接面63に当接するまで圧入しながら上側電極に通電して当該圧入部位に電気抵抗熱を発生させることにより圧入部位が軟化して塑性変形し第1中間金属部材55と両金属部材60,65との固相状態の接合を行う。そして、圧入完了時に第1中間金属部材55の下面が第1金属部材60の当接面63に当接することにより、上記圧入部位に流されていた電流を該当接面63側に逃がして通電を終了し、両金属部材60,65の固相状態の接合が完了する。
【0059】
続いて、上記第1金属部材60及び上記第2金属部材65を裏返して図示しない下側電極で保持しておき、第2中間金属部材56を小径嵌合孔62と小径嵌合部67との間の隙間に位置合わせして、図示しない上側電極により該第2中間金属部材56を上方から加圧して該隙間に圧入する。そして、第2中間金属部材56の下面が第2金属部材65の当接面68に当接するまで圧入しながら上側電極に通電して当該圧入部位に電気抵抗熱を発生させることにより圧入部位が軟化して塑性変形し第2中間金属部材56と両金属部材60,65との固相状態の接合を行う。そして、圧入完了時に第2中間金属部材56が第2金属部材65の当接面68に当接することにより、上記圧入部位に流されていた電流を該当接面68側に逃がして通電を終了し、両金属部材60,65の固相状態の接合が完了する。
【0060】
なお、第2中間金属部材56の圧入接合は、第1中間金属部材55の圧入接合と同時に行うようにしてもよいし、該第1中間金属部材55の接合完了後、両金属部材60,65を裏返すことなしに、下方から圧入接合するようにしてもよい。
【0061】
−実施形態7−
以下に、本実施形態1,2の接合方法を用いて製造された自動変速機の遊星歯車のキャリア構造について説明する。
【0062】
図9又は図10に示すように、自動変速機80は、主変速機81と副変速機82とを備えており、エンジンの出力回転がトルクコンバータ83を介して主変速機81の主回転軸84に入力され、この主回転軸84に入力されたエンジン回転は、図示しない主変速ギア列によって変速される。そして、該主変速機81で変速されたエンジン回転は、メインギア85及び該メインギア85と噛合されるカウンタギア86を介して副変速機82に入力される。該副変速機82に入力された回転は、副変速ギア列87によって適宜変速され、該副変速機82で最終的に変速されたエンジン回転は、出力ギア88からファイナルギア89を介してディファレンシャル90に出力される。
【0063】
上記副変速ギア列87は、太陽歯車91、遊星歯車92及びリングギア93を有する副遊星歯車機構を備えている。太陽歯車91は後述するクラッチドラム104と連結しており、副回転軸(シャフト)5に並列配置されるクラッチ95を介して副回転軸5に選択的に締結可能となっており、ブレーキ96を介してハウジング97に選択的に固定可能となっている。
【0064】
リングギア93はカウンタギア86に結合されており、該リングギア93に主変速機81の変速回転が入力されるようになっている。また、遊星歯車92のギア軸がキャリア98に連結されており、該遊星歯車92の公転が最終的な変速回転として出力される。
【0065】
上記副回転軸5はベアリング101,102を介してハウジング97に回転自在に支持されるとともに、カウンタギア86はベアリング103を介して副回転軸5に相対回転自在に支持されている。
【0066】
キャリア98の下面にはクラッチハブ98aが接合されており該クラッチハブ98aの外側にはクラッチドラム104が配設されている。クラッチハブ98aとクラッチドラム104との間には、クラッチ95の複数の摩擦プレート95aが該クラッチハブ98aと該クラッチドラム104とに交互に係合された状態で配設されている。また、摩擦プレート95aの下方にはピストン105が配設されており、該ピストン105の作動によって摩擦プレート95aが圧接されることにより、該クラッチ95が締結される。
【0067】
そして、クラッチドラム104の下部の外側とハウジング97との間にはブレーキ96が配設されている。そして、該ブレーキ96の複数の摩擦プレート96aが該クラッチドラム104と該ハウジング97とに交互に係合された状態で配設されている。また、該摩擦プレート96aの下方にはピストン106が配設されており、該ピストン106の作動によって摩擦プレート96aが圧接されることにより、該クラッチドラム104を該ハウジング97に固定するようになっている。
【0068】
以上の構成により、主変速機81で変速されたエンジン回転は、メインギア85を介してカウンタギア86に入力されると該カウンタギア86に結合されたリングギア93を回転させる。そして、クラッチ95が締結された状態では、副回転軸5と太陽歯車91とが連結されリングギア93と太陽歯車91とが一体に回転されることにより、遊星歯車92はこれらリングギア93と太陽歯車91との間にロックされた状態で公転される。従って、この状態では、カウンタギア86の回転がそのまま出力ギア88に伝達されることになる。
【0069】
一方、ブレーキ96が締結された状態では、ロック状態にある太陽歯車91の周りを遊星歯車92が自転を行いつつ公転し、この公転がキャリア98で取り出されて出力ギア88を回転させる。従って、この状態ではカウンタギア86の回転が減速されて出力ギア88に伝達されることになる。
【0070】
そして、遊星歯車92のギア軸内部には、遊星歯車92のベアリング107に潤滑オイルを供給するための供給通路100が形成されており、この供給通路100はキャリア98のキャリアプレート1に形成された環状の溝部108に接続されている。
【0071】
上記溝部108は、図1にも示されているように、副回転軸5のフランジ6をキャリアプレート1に接合する際に当接する当接面3を形成する段部に形成されている。上記供給通路100へのオイル供給は、副回転軸5の内部に形成されたオイル通路109からベアリング99に供給され、さらにベアリング99を通過し上記溝部108で捕集されたオイルが供給されるようになっている。
【0072】
上記のように、当接面3を形成する段部を利用してオイル捕集用の環状の溝部108が形成されている。
【0073】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、第1金属部材への第2金属部材の圧入完了時に該第1金属部材の当接面に該第2金属部材を当接するから、該第2金属部材の該第1金属部材に対する圧入深さを一定にすることができ、安定した品質の製品を製造することができる。さらに、第2金属部材が第1金属部材の当接面に当接したときに、両金属部材の嵌合部に流れていた電流が当該当接部側に逃げることにより両金属部材の嵌合部間で発生していた電気抵抗熱の発熱量が急速に減少して該当接面で両金属部材の接合が完了するため、両金属部材の嵌合部に過剰な熱が加わらず、すなわち熱応力が小さくなり平行度や平面度の高い製品を製造することができるとともに通電不足による接合不良の問題も解消される。
【0074】
請求項2に係る発明によれば、第1金属部材の大小の被嵌合部に上記第2金属部材の対応する大小の嵌合部を圧入するから、該大小の嵌合部の各々に加わる反り応力が相殺されて該第1金属部材の変形を防止する上で有利となり平行度や平面度の高い製品を製造することができる。
【0075】
請求項3に係る発明によれば、第1金属部材と第2金属部材とに形成された一方の嵌合部位の嵌合部を被嵌合部に圧入して第1及び第2金属部材を接合し、しかる後に他方の嵌合部位の隙間に中間金属部材を圧入して該中間金属部材と第1及び第2金属部材とを接合するから、接合工程を2段階に分けたことで比較的小規模な設備で第1金属部材の変形を抑制しながら平行度や平面度の高い製品を製造することができる。また、中間金属部材は焼結等により安価に作成可能であるためコスト低減に有利となる。
【0076】
さらに、第1及び第2金属部材の嵌合部の隙間への中間金属部材の圧入完了時に該中間金属部材が該第1及び第2金属部材の段状当接面に当接するから、該中間金属部材の該第1及び第2金属部材に対する圧入深さを一定にすることができ、安定した品質の製品を製造することができる。また、中間金属部材が第1及び第2金属部材の当接面に当接したときに、当該嵌合部位に流れていた電流が当該当接部側に逃げることにより中間金属部材と第1及び第2金属部材との嵌合部間で発生していた電気抵抗熱の発熱量が急速に減少して該当接面で接合が完了するため、中間金属部材と第1及び第2金属部材との嵌合部に過剰な熱が加わらず、すなわち熱応力が小さくなり平行度や平面度の高い製品を製造することができるとともに通電不足による接合不良の問題も解消される。さらに、第1及び第2金属部材の一方の嵌合部を圧入したことによって両金属部材に反り応力が生じていても、中間金属部材の圧入によってその反り応力を相殺することができ平行度や平面度の高い製品を製造することができる。
【0077】
請求項4に係る発明によれば、第1及び第2金属部材の大径側の嵌合部位及び小径側の嵌合部位の各々の隙間へ中間金属部材を圧入し、圧入完了時に該中間金属部材が該第1及び第2金属部材の段状当接面に当接するから、該中間金属部材の該第1及び第2金属部材に対する圧入深さを一定にすることができ、安定した品質の製品を製造することができる。また、中間金属部材が第1及び第2金属部材の当接面に当接したときに、当該嵌合部位に流れていた電流が当該当接部側に逃げることにより中間金属部材と第1及び第2金属部材との嵌合部間で発生していた電気抵抗熱の発熱量が急速に減少して該当接面で接合が完了するため、中間金属部材と第1及び第2金属部材との嵌合部に過剰な熱が加わらず、すなわち熱応力が小さくなり平行度や平面度の高い製品を製造することができるとともに通電不足による接合不良の問題も解消される。
【0078】
さらに、第1金属部材と第2金属部材とが互いに接合性の悪い材質であっても、中間金属部材に該第1及び第2金属部材と接合性の良い材質のものを用いることで容易に該第1金属部材と該第2金属部材とを接合することができる。また、例えばハイカーボン鋼同士の接合時に中間金属部材としてカーボン含有量の低い材質のものを用いることで、接合部が硬化して脆くなることを抑制することができ、クラックの発生を抑制したり疲労強度を向上させる上で有利になる。
【0079】
請求項5に係る発明によれば、請求項1に記載された接合方法において、両金属部材の接合時に発生するバリを該凹部に収容するから、バリの発生による圧入深さのバラツキや平行度及び平面度の悪化を防止する上で有利となる。
【0080】
請求項6に係る発明によれば、請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載された接合方法において、両金属部材の接合時に発生するバリを凹部に収容するから、バリの発生による圧入深さのバラツキや平行度及び平面度の悪化を防止する上で有利となる。
【0081】
請求項7又は8に係る発明によれば、請求項1に記載された接合方法によって両金属部材同士が接合されているから、接合後に製品の平行度や平面度を高めるための仕上げ加工をする必要がなく、加工費や人件費の削減に有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態1に係る接合構造を示す縦断面図。
【図2】本実施形態1に係る接合部周辺を示す縦断面図。
【図3】本実施形態2に係る接合構造を示す縦断面図。
【図4】本実施形態2に係る接合部周辺を示す縦断面図。
【図5】(a)本実施形態3に係る接合構造を示す縦断面図。
(b)本実施形態3に係る接合方法を示す縦断面図。
【図6】本実施形態4に係る接合構造を示す縦断面図。
【図7】(a)本実施形態5に係る接合構造を示す縦断面図。
(b)本実施形態5に係る接合方法を示す縦断面図。
【図8】(a)本実施形態6に係る接合構造を示す縦断面図。
(b)本実施形態6に係る接合方法を示す縦断面図。
【図9】本実施形態7に係る自動変速機を示す縦断面図。
【図10】本実施形態7に係る自動変速機の遊星歯車のキャリア構造を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 第1金属部材
2 嵌合孔
3 当接面
4 凹部
5 第2金属部材
6 フランジ
7 嵌合部
10 第1金属部材
10a 底壁部
10b 円弧状壁
11 被嵌合部
12 当接面
13 凹部
15 第2金属部材
16 嵌合部

Claims (8)

  1. 第1金属部材の被嵌合部に第2金属部材の嵌合部を圧入しながら通電し抵抗熱によって両金属部材を接合する接合方法において、
    上記第1金属部材及び第2金属部材に、圧入完了時に互いに圧入方向において当接する当接面を形成しておき、
    上記第1金属部材に上記第2金属部材を圧入しながら通電し、圧入完了時に該第1金属部材及び該第2金属部材の当接面同士を当接させて上記嵌合部位から電流を当該当接部側に逃がすことを特徴とする接合方法。
  2. 第1金属部材と第2金属部材とを通電による抵抗熱によって接合する接合方法において、
    上記第1金属部材には、大径被嵌合部と小径被嵌合部とが段状の当接面を介して嵌合方向に並ぶように形成され、
    上記第2金属部材には、上記大径被嵌合部に嵌合する大径嵌合部と上記小径被嵌合部に嵌合する小径嵌合部とが、上記第1金属部材の段状当接面に当接する段状の当接面を介して形成され、
    上記第1金属部材の大小の被嵌合部に上記第2金属部材の対応する大小の嵌合部を圧入しながら上記両金属部材に通電し、圧入完了時に該両金属部材の互いの段状当接面を当接させることによって当該嵌合部位から電流を当該段状の当接部側に逃がすことを特徴とする接合方法。
  3. 第1金属部材と第2金属部材とを通電による抵抗熱によって接合する接合方法において、
    上記第1金属部材には、大径被嵌合部と小径被嵌合部とが段状の当接面を介して嵌合方向に並ぶように形成され、
    上記第2金属部材には、上記大径被嵌合部に嵌合する大径嵌合部と上記小径被嵌合部に嵌合する小径嵌合部とが、上記第1金属部材の段状当接面に当接する段状の当接面を介して形成され、
    上記大径被嵌合部と大径嵌合部とが嵌合する嵌合部位、及び上記小径被嵌合部と小径嵌合部とが嵌合する嵌合部位のうちの一方は圧入によって嵌合する嵌合部位とされ、他方の嵌合部位には当該被嵌合部と嵌合部との間に隙間が形成され、
    上記一方の嵌合部位の嵌合部を被嵌合部に圧入しながら上記両金属部材に通電し、圧入完了時に該両金属部材の互いの段状当接面を当接させることによって当該嵌合部位から電流を当該段状の当接部側に逃がし、
    しかる後に、上記他方の嵌合部位の上記隙間に中間金属部材を圧入しながら該中間金属部材と上記第1及び第2金属部材との間に通電し、圧入完了時に該中間金属部材を上記第1金属部材又は第2金属部材の段状当接面に当接させることによって当該嵌合部位から電流を当該段状の当接部側に逃がすことを特徴とする接合方法。
  4. 第1金属部材と第2金属部材とを通電による抵抗熱によって接合する接合方法において、
    上記第1金属部材には大径被嵌合部と小径被嵌合部とが段状の当接面を介して嵌合方向に並ぶように形成され、
    上記第2金属部材には、上記大径被嵌合部に隙間を存して嵌合する大径嵌合部と上記小径被嵌合部に隙間を存して嵌合する小径嵌合部とが、上記第1金属部材の段状の当接面に当接する段状の当接面を介して形成され、
    上記両金属部材の互いの段状当接面を当接させた状態とし、
    上記大径側の嵌合部位及び小径側の嵌合部位については、各々の隙間に中間金属部材を圧入しながら該中間金属部材と上記第1及び第2金属部材との間に通電し、圧入完了時に該中間金属部材を上記第1金属部材又は第2金属部材の段状当接面に当接させることによって当該嵌合部位から電流を当該段状の当接部側に逃がすことを特徴とする接合方法。
  5. 請求項1に記載された接合方法において、
    上記第1金属部材には、上記被嵌合部に続いて上記第2金属部材が当接する上記当接面が形成されており、
    上記被嵌合部の内面と上記当接面とのなすコーナー部に凹部を設けておき、上記両金属部材の接合時に発生するバリを該凹部に収容することを特徴とする接合方法。
  6. 請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載された接合方法において、
    上記第1金属部材の大径被嵌合部の内面と当接面とのなすコーナー部、又は上記第2金属部材の小径嵌合部の外面と当接面とのなすコーナー部に凹部を設けておき、上記両金属部材の接合時に発生するバリを該凹部に収容することを特徴とする接合方法。
  7. 上記第1金属部材は自動変速機の遊星歯車を支持するキャリアであり、
    上記第2金属部材は上記自動変速機の太陽歯車を支持するシャフトであり、
    上記シャフトと上記キャリアとが請求項1に記載された接合方法によって接合されていることを特徴とする自動変速機のキャリア接合構造。
  8. 上記第1金属部材は自動変速機の遊星歯車を支持するキャリア本体であり、
    上記第2金属部材は上記自動変速機の太陽歯車を支持するシャフトに結合されたキャリアプレートであり、
    上記キャリア本体と上記キャリアプレートとが請求項1に記載された接合方法によって接合されていることを特徴とする自動変速機のキャリア接合構造。
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