JP2021186842A - 接合物品の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】曲げ応力に対する強度が高い接合物品を得るための、接合物品の製造方法及び製造装置を提供すること。【解決手段】本発明の接合物品1の製造方法は、第1及び第2の開口部12、13を備える第1の金属部材10を提供する工程S101と;第1及び第2の外周壁部24、25を備える第2の金属部材20を提供する工程S101と;第1及び第2の金属部材10、20を相対移動させて、第1の内周壁部14と第1の外周壁部24とからなる第1の接合部4と第2の内周壁部15と第2の外周壁部25とからなる第2の接合部5のうちのいずれか一方の接合部を接触させ、他方の接合部を所定間隔で離間させる工程S103と;第1及び第2の金属部材10、20間の通電を開始する工程104と;他方の接合部の内周壁部と外周壁部とを接触させる工程S105と;相対移動と通電とにより、第1の接合部4及び第2の接合部5の接合を行う工程S106と;を含む。【選択図】図4

Description

本発明は2つの金属部材を接合してなる接合物品の製造方法及び製造装置に関する。
自動車のクラッチ部品やディファレンシャルギヤといった複数の金属部材を接合してなる部品を製造する際の製造手法として、一方の部材に設けられた開口部に他方の部材を圧入しつつ通電することにより、発生したジュール熱で両部材を軟化させ塑性流動させることで固相接合する、いわゆるリングマッシュ(登録商標)の接合手法(以下、単に「リングマッシュ接合」という。)が知られている。このリングマッシュ接合は、アーク溶接等の溶接手法と比較すると、金属部材の溶融による炭化物の偏析や、熱に起因する凝固割れといった問題が発生することがなく、接合に要する時間も短時間で済むといった特徴がある。
例えば、下記特許文献1には、円形又は四角形状の空部を有する一方の被溶接物と、シャフト形状であってこの空部に溶接される他方の被溶接物とを、上述したリングマッシュ接合により溶接する、接合物品の製造方法が記載されている。
特開2004−017048号公報
しかしながら、特許文献1に記載された接合物品においては、接合箇所が円環状の1箇所のみであることから、接合物品にスラスト方向への曲げ応力が発生した場合、この1箇所の接合箇所にその応力が集中し損傷する恐れがある。このような曲げ応力は、特許文献1に記載された接合物品の他方の被溶接物のように、被溶接物の少なくとも一方が長尺な場合に生じ易い。
本発明は、上述した課題に鑑み、曲げ応力に対する強度が高い接合物品を得るための、接合物品の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る接合物品1の製造方法は、例えば図1乃至5に示すように、第1の開口部12と前記第1の開口部12より径の大きい第2の開口部13とを備える第1の金属部材10を提供する工程S101と;前記第1の開口部12を囲む第1の内周壁部14に接触可能な第1の外周壁部24と、前記第2の開口部13を囲む第2の内周壁部15に接触可能な第2の外周壁部25とを備える第2の金属部材20を提供する工程S101と;前記第1の金属部材10の前記第1の開口部12及び前記第2の開口部13の内部に前記第2の金属部材20を挿入する方向に前記第1の金属部材10と前記第2の金属部材20とを相対移動させて、前記第1の内周壁部14と前記第1の外周壁部24とからなる第1の接合部4と前記第2の内周壁部15と前記第2の外周壁部25とからなる第2の接合部5のうちのいずれか一方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを接触させ、他方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを所定間隔で離間させる工程S103と;前記第1の金属部材10と前記第2の金属部材20との間の通電を開始する工程104と;前記第1の金属部材10と前記第2の金属部材20との前記相対移動を継続し、前記他方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを接触させる工程S105と;前記相対移動と前記通電とにより、前記第1の接合部の接合と前記第2の接合部の接合とを行う工程S106と;を含むものである。
このように構成すると、2つの金属部材が2つの接合箇所で接合されることになり、接合箇所が1つのみのものに比べてその強度を高めることができる。また、一連の工程で2つの接合箇所を接合するに際し、接合を開始するタイミングを積極的に異ならせることにより、両接合部の変位量を異ならせることができ、接合時に金属部材からスパッタ(チリ)が生じることを抑えることができる。
本発明の第2の態様に係る接合物品1の製造方法は、例えば図4に示すように、上記本発明の第1の態様に係る接合物品1の製造方法において、前記接合は、固相接合によるものである。
このように構成すると、接合手法として固相接合、すなわち金属部材の溶融を実質的に伴わない接合手法を採用することにより、アーク溶接等の周知の接合手法に比べて、接合に要するエネルギーを少なくすることができる。
本発明の第3の態様に係る接合物品1の製造方法は、例えば図4及び図6に示すように、上記本発明の第1又は2の態様に係る接合物品1の製造方法において、前記一方の接合部のラップ代L1、L4が前記他方の接合部のラップ代L2、L3より大きいものである。
このように構成すると、先に被接合面が接触して接合が開始される一方の接合部のラップ代を、後に接合が開始される他方の接合部のラップ代より大きくすることで、各接合部の接合強度を調整することができる。また、後に接合が開始される他方の接合部のラップ代を相対的に小さくしたことで、この部分が接合される際に先に接合が開始される一方の接合部に必要以上に大きなジュール熱が生じてスパッタが発生することも抑制できる。したがって、製造された接合物品における両接合部が、共に良好な接合状態となる。
本発明の第4の態様に係る接合物品1の製造方法は、例えば図4に示すように、上記本発明の第1乃至3の態様に係る接合物品1の製造方法において、前記一方の接合部は、前記他方の接合部よりも、前記挿入する方向に直交する方向における内側に位置するものである。
このように構成すると、後に接合が開始される他方の接合部をそれより先に接合が開始される一方の接合部よりも外側に配することで、部材に通電を行った際に生じるいわゆる表皮効果を利用し、両接合部に電流が流れる状態となった際に他方の接合部側により多くの電流を流すことができるようになる。したがって、他方の接合部を短時間で軟化温度以上とすることができると共に、一方の接合部に過剰なエネルギーが供給されることを抑制できるようになり、製造された接合物品における両接合部が、共に良好な接合状態とすることができるようになる。
本発明の第5の態様に係る接合物品1の製造装置30は、例えば図3に示すように、第1の開口部12と前記第1の開口部12より径の大きい第2の開口部13とを含む第1の金属部材10が固定される第1の電極31と;前記第1の開口部12を囲む第1の内周壁部14に接触可能な第1の外周壁部24と、前記第2の開口部13を囲む第2の内周壁部15に接触可能な第2の外周壁部25とを含む第2の金属部材20が固定される第2の電極32と;前記第1の電極31と第2の電極32との間に電流を供給する通電装置34と;前記第1の電極31と前記第2の電極32とを相対移動させる加圧装置35と;を含み、前記加圧装置35は、前記第1の金属部材10の前記第1の開口部12及び前記第2の開口部13の内部に前記第2の金属部材20を挿入する方向Pに前記第1の電極31に固定された前記第1の金属部材10と前記第2の電極32に固定された前記第2の金属部材20とを相対移動させて、前記第1の内周壁部14と前記第1の外周壁部24とからなる第1の接合部4と前記第2の内周壁部15と前記第2の外周壁部25とからなる第2の接合部5のうちのいずれか一方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを接触させ且つ他方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを所定間隔で離間させる第1の状態と、前記他方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを接触させる第2の状態とを経て前記第1の金属部材10と前記第2の金属部材20とを接合するものであり、前記通電装置34は、前記第1の状態となったタイミングで、前記第1の電極31に固定された前記第1の金属部材10と前記第2の電極32に固定された前記第2の金属部材20との間への前記電流の供給を開始するものである。
このように構成すると、2つの金属部材が2つの接合箇所で接合されることになり、接合箇所が1つのみのものに比べてその強度を高めることができる。また、一連の工程で2つの接合箇所を接合するに際し、接合を開始するタイミングを積極的に異ならせることにより、両接合部の変位量を異ならせることができ、接合時に金属部材からスパッタが生じることを抑えることができる。
上述した構成により、本発明の接合物品の製造方法及び製造装置によって、曲げ応力に対する強度が高い接合物品を得ることができるようになる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る第1の金属部材を示す概略説明図である。 図2は、本発明の一実施の形態に係る第2の金属部材を示す概略断面図である。 図3は、本発明の一実施の形態に係る接合物品の製造装置に第1及び第2の金属部材を取り付けた状態を示す模式図である。 図4は、本発明の一実施の形態に係る接合物品の製造方法の各工程における第1及び第2の金属部材の要部の状態を模式的に示した説明図である。 図5は、本発明の一実施の形態に係る接合物品の製造方法を示すフローチャートである。 図6は、本発明の他の実施の形態に係る接合物品の製造方法の各工程における第1及び第2の金属部材の要部の状態を模式的に示した説明図である。 図7は、本発明の他の実施の形態に係る接合物品の製造方法を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明を実施するための各実施の形態について説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
図1は、本発明の一実施の形態に係る第1の金属部材10を示す概略説明図であって、図1(a)は概略平面図、図1(b)は図1(a)のA−A線で切断した概略断面図である。また、図2は、本発明の一実施の形態に係る第2の金属部材20を示す概略断面図である。本実施の形態に係る接合物品1の製造方法においては、図1及び図2に示すように、第1の金属部材10と第2の金属部材20とをリングマッシュ接合することにより、接合物品1(図3等参照。)を製造するものである。本実施の形態においては、接合物品としてクラッチ部品を、第1の金属部材10としてクラッチ部品のギヤを、第2の金属部材20としてクラッチ部品のシャフトをそれぞれ例示して説明を行う。なお、本実施の形態において製造される接合物品1としてはクラッチ部品に限定されず、ディファレンシャル機構等の金属部材同士を接合して形成される種々の部品に適用可能である。
第1の金属部材10は、図1に示すように、例えば炭素鋼、合金鋼、鋳鉄等の金属材料で形成された略円盤状のギヤ部材である。この第1金属部材10の中央部には、円盤状の第1金属部材10をその軸方向(肉厚方向)に貫通する円形の開口11が形成されている。開口11は、後述する第2の金属部材20が挿入される穴であって、第1の開口部12と第2の開口部13とが、軸方向に連なるように同軸で配されて構成される。すなわち、この開口11は途中でその内径が変化する円形の貫通穴である。
第1の開口部12は、第1の金属部材10の軸方向に対して垂直な一面10Aから軸方向に延在するように形成された、その内径をd1とする所定高さの円柱状開口である。また、第2の開口部13は、第1の金属部材10の軸方向に対して垂直な他面10Bから軸方向に延在するように形成された、その内径をd2としその高さをH1とする円柱状開口である。この第2の開口部13の内径d2は第1の開口部12の内径d1よりも大きく、この第2の開口部13と第1の開口部12とは、その端面同士が段部16を介して連通している。第1の開口部12を画定する第1の内周壁部14のうち、段部16と連なる部分には、面取14Cが形成されており、第2の開口部13を画定する第2の内周壁部15のうち、第1の金属部材10の他面10Bと連なる部分には、同じく面取15Cが形成されている。図1に示すように、第1の内周壁部14の面取14Cは、第2の内周壁部15の面取15Cに比して大きい。なお、本実施の形態の開口11は、円形の内周面を有する2つの開口部12、13が同軸上に連なった形状のものとして説示したが、各開口部12、13の形状は円形に限定されず、例えば多角形状や楕円形状の内周面を有していてもよい。その場合には、後述する第2の金属部材20の形状も、この開口11の形状に合わせて変更される。
第2の金属部材20は、図2に示すように、例えば炭素鋼、合金鋼、鋳鉄等の金属材料で形成された、軸方向に比較的長尺な略中実丸棒状のシャフト部材である。この長尺な第2の金属部材20の軸方向の両端部20A、20Bのうちの一方の端部20Aが、第1の金属部材10の開口11に挿入される部分となる。一方の端部20Aは、大径部23と、大径部23に連なる小径部22とで構成されている。なお、第1の金属部材10と第2の金属部材20とは同一の金属材料から構成されていてもよいし、異なる金属材料から構成されていてもよい。
小径部22は、その外径をD1としその高さをH2とする円柱状の突起を構成している。また、大径部23は、小径部22と段部26を介して連なり、その外径をD2とする円柱状の部分である。この大径部23の外径D2は、小径部22の外径D1よりも大きい。小径部22を画定する第1の外周壁部24のうち、一方の端部20Aの先端面に連なる部分には、面取24Cが形成されており、大径部23を画定する第2の外周壁部25のうち、段部26と連なる部分には、同じく面取25Cが形成されている。図2に示すように、第1の外周壁部24の面取24Cは、第2の外周壁部25の面取25Cに比して大きい。なお、上述した小径部22の高さH2は、第1の金属部材10の第2の開口部13の高さH1よりも長くなるように設定されている。これらの高さH1、H2の相対的な長さは、後述する接合工程における各接合箇所の接合開始タイミングに基づいて設定されるものである。また、第1の金属部材10及び第2の金属部材20の各所に設けられた面取14C、15C、24C、25Cは、後述する接合工程において互いに当接することで、両金属部材の相対的な位置合わせを行うように機能するものである。
図3は、本発明の一実施の形態に係る接合物品1の製造装置に第1及び第2の金属部材10、20を取り付けた状態を示す模式図である。本実施の形態に係る接合物品1の製造装置30は、図3に示すように、第1の金属部材10が固定される第1の電極31と、第2の金属部材20が固定される第2の電極32と、第1及び第2の金属部材10、20間に電流を供給するための通電装置34と、第1及び第2の金属部材10、20を互いに近接する方向に相対的に動作させるための加圧装置35とを少なくとも含む。また、この接合物品1の製造装置30は、図示しない処理チャンバ内に収容されて周囲環境が調整されている。
第1の電極31は、第1の金属部材10を固定する任意の固定構造を備えた少なくとも一部が導電材料からなるものである。同様に、第2の電極32は、第2の金属部材20を固定する任意の固定構造を備えた少なくとも一部が導電材料からなるものである。これら第1及び第2の電極31、32は、通電装置34に電気的に接続されることで、第1及び第2の金属部材10、20間に電流を供給するための電極を構成している。なお、図3に示す第1の電極31及び第2の電極32は、その全体が導電材料で構成され電極として機能するものを例示しているが、固定される各金属部材10、20への電流の供給が可能なものであれば、部分的に絶縁体等で構成されているものであってもよい。
通電装置34は、例えば、商用電源等からなる外付けの交流電源33から供給される交流電流を所望のパルス状電流に変換すると共に、両電極31、32間への通電タイミングを制御可能なスイッチング装置を含むものである。このような構成からなる通電装置34を動作させることにより、第1の電極31に固定された第1の金属部材10と第2の電極32に固定された第2の金属部材20との間にパルス状電流を供給し、両金属部材の接触部分を抵抗溶接することができる。ここで供給されるパルス状電流は、典型的には単一のパルス状電流である。そしてこのパルス状電流は、例えば数万から数十万アンペアの電流ピーク値を有し、パルス幅は10ミリ秒〜100ミリ秒である。このパルス状電流により、両金属部材間の接合を確実に行うことができる。なお、通電装置34の具体的な構成としては、周知のインバータやコンデンサ等を含むスイッチング回路や半導体スイッチ等を採用することができるが、第1の金属部材10と第2の金属部材20とを接合するために必要な電流を第1の電極31と、第2の電極32との間に供給できるものであれば周知の構造でよいため、その詳細な説明はここでは省略する。
加圧装置35は、例えば、第2の電極32に連結され、第2の電極32と共にこの第2の電極32に固定された第2の金属部材20を動作させる作動機構であって、具体的には、周知の空圧式あるいは油圧式のピストン・シリンダ機構を採用することができる。この加圧装置35を動作させることにより、第2の金属部材20の一方の端部20Aを第1の金属部材10の開口11内に挿入することができる。なお、本実施の形態の加圧装置35は第1及び第2の金属部材10、20を相対移動させるための装置の一例であって、具体的な構造や動作対象となる金属部材は上述のものに限定されない。
上述した構成を備える接合物品の製造装置30を用いて接合物品1を製造する際には、図3に示すように、第1の金属部材10は第1の電極31に、第2の金属部材20は第2の電極32にそれぞれ固定する。そして、加圧装置35及び通電装置34を動作させてリングマッシュ接合を行う。製造された接合物品1は、第1の内周壁部14と第1の外周壁部24とで構成される第1の接合部4と、第2の内周壁部15と第2の外周壁部25とからなる第2の接合部5の2箇所で接合されて形成されるものである。一連の接合工程については後述する。
ここで、本実施の形態に係る接合物品1の製造方法で採用されているリングマッシュ接合の概要について、簡単に説明する。リングマッシュ接合とは、上記特許文献1にも示されているように、開口を有する一方の金属部材の開口の内周壁部と、一方の金属部材の開口に挿入される他方の金属部材の挿入側の外周壁部とを接合する接合手法を指すものである。リングマッシュ接合で接合される金属部材においては、一方の金属部材の開口の内周壁部の内径に対し、他方の金属部材の挿入側の外周壁部の外径が僅かに大きく形成されており、結果として、これらの内周面と外周面との間には所定長さを有する円環状の重なり代(以下、これを「ラップ代」という。)が形成されている。そして、一方の金属部材の開口に他方の金属部材の端部を挿入する方向に加圧すると共に両金属部材の間に通電を行うことで、両金属部材の接触面、すなわち一方の金属部材の内周壁部と他方の金属部材の外周壁部とが塑性流動され、接合部を構成する。この際、好ましくは、通電により生じるジュール熱によって両金属部材は融点温度より低く且つ軟化温度以上に加熱される。これにより、(一時的に、あるいは部分的に溶融することはあるものの)両金属部材の被接合面は実質的に溶融することなく固相面同士で接合される、いわゆる固相接合がなされるものである。このようなリングマッシュ接合においては、供給される電流がパルス状電流であり、且つその供給時間も、アーク溶接のように比較的長期間にわたって大電流を供給するものに比べると短いことから、一連の接合に要するエネルギー量が比較的少ないという利点がある。
本実施の形態においても、上述したリングマッシュ接合を採用していることから、図1、図2及び後述する図4(a)に示すように、第1の金属部材10の第1の内周壁部14の内径d1は、第2の金属部材20の第1の外周壁部24の外径D1よりも僅かに小さくなっており、この部分が第1の接合部4におけるラップ代L1を規定している。同様に、第1の金属部材10の第2の内周壁部15の内径d2は、第2の金属部材20の第2の外周壁部25の外径D2よりも僅かに小さくなっており、この部分が第2の接合部5におけるラップ代L2を規定している。これらのラップ代L1、L2の長さは、例えば0.1〜0.5mmとすることができる。ただし、本実施の形態においては、第1の接合部4のラップ代L1は第2の接合部5のラップ代L2よりも大きくなるよう設定されている。
図4は、本発明の一実施の形態に係る接合物品の製造方法の各工程における第1及び第2の金属部材の要部の状態を模式的に示した説明図である。また、図5は、本発明の一実施の形態に係る接合物品の製造方法を示すフローチャートである。以下に本実施の形態に係る接合物品の製造方法について、主に図4及び図5を参酌して説明を行う。先ず、ステップS101において、図4(a)に示すように、接合物品1を構成する第1の金属部材10と第2の金属部材20とを提供する。ここで提供される第1の金属部材10及び第2の金属部材20の詳細については、既に図1及び図2等を参照して説明した通りである。提供された第1の金属部材10と第2の金属部材20とは、それぞれ図3に示す製造装置30の第1の電極31と第2の電極32に取り付けられあるいは支持される。
次に、ステップS102において、加圧装置35を作動して、第2の電極32に固定された第2の金属部材20の、その一方の端部20Aが第1の金属部材10の開口11内に挿入する方向(図4(b)に示す矢印P方向)への移動を開始する。この移動は、一連の接合工程が終了するまで継続される。
上述した移動が継続し、第1の接合部4を構成する第1の金属部材10の第1の内周壁部14と第2の金属部材20の第1の外周壁部24とが接触する第1の状態となると(ステップS103でYes)、図4(b)に示すように、第1の金属部材10と第2の金属部材20とは、第1の内周壁部14の面取14Cと第1の外周壁部24の面取24Cとが当接することにより、電気的に接続した状態となる。そこで、次にステップS104において、交流電源33に接続された通電装置34を作動して、第1の電極31と第2の電極32との間にパルス状電流を供給する。この通電により、図4(b)に示す電流Eが、第1の金属部材10と第2の金属部材20との間を当接した面取14C、24C部分を介して流れる。
このステップS104の際、第1の接合部4を構成する第1の内周壁部14と第1の外周壁部24とは接触している反面、第2の接合部5を構成する第2の内周壁部15と第2の外周壁部25とは所定距離G1だけ離間した状態にあることは、特に留意すべき事項である。これにより、この時点では第1の接合部4を構成する部分にのみ加圧装置35による加圧力と電流に起因するジュール熱が生じ、第2の接合部5の接合は開始されない。このように2つの接合箇所の接合タイミングを意図的に変えているのは、仮に第1の接合部4と第2の接合部5の接合タイミングを同時に開始した場合、2つの接合箇所は当然その位置や接触面積等が異なるため、それぞれの接合箇所に生じる(単位体積当たりの)エネルギーが一様とはならず、より多くのエネルギーが供給された接合箇所においてスパッタ(チリ)が生じる可能性があるためである。本発明においては、このようなスパッタの発生を抑制することを目的として、2つの接合部の接合タイミングを意図的に異ならせ、主に両接合部に供給されるエネルギー量を調整している。なお、第2の内周壁部15と第2の外周壁部25との間の隙間の距離G1は、例えば0.5〜1.5mm程度とすることができる。
上述した接合部に供給されるエネルギーの調整に関連して、本実施の形態に係る第1の接合部4のラップ代L1は、第2の接合部5のラップ代L2よりも大きくすることが好ましい。これは、先に接合が開始される第1の接合部4の部分は、接合物品1における接合部分の強度を担保する部分となるため、高い接合強度が要求される一方、後に接合が開始される第2の接合部5の部分は、スラスト方向への曲げ応力が生じた際の強度補強を目的としているため、要求される接合強度が比較的低いためである。加えて、第2の接合部5のラップ代L2を必要以上に(例えば第1の接合部4のラップ代L1と同程度まで)大きくしてしまうと、この部分の接合に大きな加圧力や通電量が必要となり、当該部分の接合時において、先に接合が開始される第1の接合部4側に必要以上のジュール熱が生じ、スパッタが発生する恐れがあるためでもある。
図5の説明に戻ると、ステップS104において電極間への通電が開始された上で、加圧装置35による第2の金属部材20の移動が継続されると、第1の金属部材10の第1の開口部12内に、第2の金属部材20の小径部22が押し込まれるように加圧され且つ両金属部材間にはパルス状電流が供給されることから、第1の内周壁部14と第1の外周壁部24の接触面にこの加圧力と電流が集中する。そして、この接触面及びその付近は、供給された電流により生じるジュール熱により加熱されることで軟化され、加圧力によって両接触面が塑性流動しつつ固相面同士の接合が進行する。このとき、通電装置34は、電流により発生するジュール熱が、第1の金属部材10と第2の金属部材20とを軟化温度以上且つ融点温度より低い温度に加熱するよう、その電流値を制御すると好ましい。
また、このように第1の接合部4の接合が進行しつつ、加圧装置35の移動が継続され、ステップS105において、第1の金属部材10の第2の内周壁部15と第2の金属部材20の第2の外周壁部25とが接触する第2の状態となると、図4(c)に示すように、第2の内周壁部15と第2の外周壁部25との接触部分、詳しくは第2の内周壁部15の面取15Cと第2の外周壁部25の面取25Cの接触面にも、電流Eが流れるようになる。
このステップS105において、第2の接合部5を構成する第2の内周壁部15と第2の外周壁部25とが、第1の接合部4を構成する第1の内周壁部14と第1の外周壁部24よりも外側に位置することは、特に留意すべき事項である。一般に、部材に交流電流を供給した場合に部材の外側の電流密度が部材の内側の電流密度よりも高くなる傾向がある(いわゆる、表皮効果)ことが知られている。したがって、本実施の形態のように、後に接合が開始される接合部を外側に配することで、第1及び第2の接合部4、5が両方接触した状態で電流が供給されると、第2の接合部5側に電流が多く流れることになり、第2の接合部5側にエネルギーを比較的多く供給することができる。このように、後に接合が開始される接合部へのエネルギー供給を円滑に行うことができれば、一連の接合工程が終了した後の第1の接合部4の接合状態と第2の接合部5の接合状態とが合わせやすくなり、また、第1の接合部4側で生じ易いスパッタを効果的に抑えることができる。
上記のように第2の内周壁部15の面取15Cと第2の外周壁部25の面取25Cの接触面にも電流が流れている状態で、加圧装置35による第2の金属部材20の移動が継続されると、第1の金属部材10の第2の開口部13内に、第2の金属部材20の大径部23が押し込まれるように加圧されることから、第2の内周壁部15と第2の外周壁部25の接触面にもこの加圧力と電流が供給される。したがって、この接触面及びその付近も、第1の接合部4の接触面及びその付近と同様に、供給された電流により生じるジュール熱により加熱されることで軟化され、加圧力によって塑性流動しつつ固相面同士の接合が進行する。
上述した第1の接合部4及び第2の接合部5の接合が進行した状態で、加圧装置35による移動がさらに進行し、各接合部4、5の挿入方向における接合部分の長さ(接合長)h1、h2が所望の長さに至ると、両接合部4、5の接合の完了を判断し(ステップS106でYes)、一連の接合工程を完了する。なお、本実施の形態に係る接合物品1の製造方法においては、接合を完了する各接合部4、5の接合長を比較的短い長さに設定することができる。具体的には、例えば第1の接合部4の接合長h1を2.5〜3.5mm、第2の接合部5の接合長h2を1.0〜2.0mmとすることができる。これは、上述の接合工程を経て製造された接合物品1は、接合箇所が2箇所存在していることから、その強度を向上させるために各接合箇所の接合長を長くとる必要がないためである。したがって、本実施の形態に係る接合物品1の製造方法においては、その接合作業を短時間で且つ省エネルギーで実現することができる。また、両接合長h1、h2の差分の長さは、第2の開口部13の高さH1と小径部22の高さH2の差分に等しい。したがって、これらの高さH1、H2を調整することにより、接合長h1、h2を調整することが可能である。
以上説明した通り、本実施の形態に係る接合物品の製造方法及び製造装置においては、第1及び第2の接合部4、5という2つの接合箇所にて金属部材同士が接合されるため、接合箇所が1つのみである場合に比べて曲げ応力に対する強度が高い接合物品を製造することができるようになる。
加えて、本実施の形態においては、上述した通り、ラップ代L1、L2の大きさや第2の接合部5の位置を調整することで、第1及び第2の接合部4、5を接合する際の、各接合部に要求される接合強度やそれぞれの接合部に供給されるエネルギー量を調整している。したがって、一連の接合工程が終了した際の両接合部4、5の接合状態を、簡単な調整でいずれも良好な状態とすることができる。
<他の実施の形態>
上述した一実施の形態においては、接合開始の順番として、第1の接合部4を先に開始させ、その後に第2の接合部5を開始させる場合について説示したが、本発明はこれに限定されない。そこで、以下には本発明の他の実施の形態として、接合開始の順番を変更した態様について説明を行う。なお、以下に示す他の実施の態様においては、接合物品1’の基本的な構成は上述した一実施の形態において説明した接合物品1と同様である。したがって、一実施の形態のものと共通する構成については同様の符号にダッシュを付したものを用いると共にその具体的な説明は省略し、異なる構成についてのみ説明を行うものとする。
図6は、本発明の他の実施の形態に係る接合物品の製造方法の各工程における第1及び第2の金属部材の要部の状態を模式的に示した説明図である。また、図7は、本発明の他の実施の形態に係る接合物品の製造方法を示すフローチャートである。本実施の形態に係る接合物品1’は、図6に示すように、第2の開口部13’の高さH3が、小径部22’の高さH4よりも長く設定されていると共に、第1の接合部4’のラップ代L3が第2の接合部5’のラップ代L4よりも小さく設定されている点以外は、上述した接合物品1と同様である。本実施の形態においては、上述したように第2の開口部13’の高さH3が小径部22’の高さH4よりも長いため、接合工程を実行した際、外側に位置する第2の接合部5’が内側に位置する第1の接合部4’よりも先に接触することとなる。
以下に本実施の形態に係る接合物品の製造方法について、主に図6及び図7を参酌して説明を行う。先ず、ステップS101において、図6(a)に示すように、接合物品1を構成する第1の金属部材10’と第2の金属部材20’とを提供する。次に、ステップS102において、加圧装置35を作動して、第2の電極32に固定された第2の金属部材20’の移動を開始する。
上述した移動が継続し、図6(b)に示すように、第2の接合部5’を構成する第1の金属部材10’の第2の内周壁部15’と第2の金属部材20’の第2の外周壁部25’とが接触する第1の状態となると(ステップS103AでYes)、次にステップS104において、交流電源33に接続された通電装置34を作動して、第1の電極31と第2の電極32との間にパルス状電流を供給する。この通電により、図6(b)に示す電流Eが、第1の金属部材10’と第2の金属部材20’との間を当接した面取15’C、25’C部分を介して流れる。このステップS104の際、第2の接合部5’を構成する第2の内周壁部15’の面取15’Cと第2の外周壁部25’とは接触している反面、第1の接合部4’を構成する第1の内周壁部14’と第1の外周壁部24’とは所定距離G2だけ離間した状態にある。これにより、この時点では第2の接合部5’を構成する部分にのみ加圧装置35による加圧力と通電装置34から供給される電流に起因するジュール熱が生じ、第1の接合部4’の接合は開始されない。なお、第1の内周壁部14’と第1の外周壁部24’との間の隙間の距離G2は、上述した距離G1と同様に例えば0.5〜1.5mm程度とすることができる。
ステップS104において電極間への通電が開始された上で、加圧装置35による第2の金属部材20’の移動が継続されると、第1の金属部材10’の第2の開口部13’内に、第2の金属部材20’の大径部23’が押し込まれるように加圧され且つ両金属部材間にはパルス状電流が供給されることから、第2の内周壁部15’と第2の外周壁部25’の接触面にこの加圧力と電流が集中する。そして、この接触面及びその付近は、供給された電流により生じるジュール熱により加熱されることで軟化され、加圧力によって塑性流動しつつ固相面同士の接合が進行する。このように第2の接合部5’の接合が進行しつつ、加圧装置35の移動が継続され、ステップS105Aにおいて、第1の金属部材10’の第1の内周壁部14’と第2の金属部材20’の第1の外周壁部24’とが接触する第2の状態となると、図6(c)に示すように、第1の内周壁部14’と第1の外周壁部24’との接触部分にも電流Eが流れるようになる。
第1の内周壁部14’の面取14’Cと第1の外周壁部24’の面取24’Cの接触面にも電流が流れている状態で、加圧装置35による第2の金属部材20’の移動が継続されると、第1の金属部材10’の第1の開口部12’内に、第2の金属部材20’の小径部22’が押し込まれるように加圧されることから、第1の内周壁部14’と第1の外周壁部24’の接触面にもこの加圧力と電流が供給される。したがって、この接触面及びその付近も、第2の接合部5’の接触面及びその付近と同様に、供給された電流により生じるジュール熱により加熱されることで軟化され、加圧力によって塑性流動しつつ固相面同士の接合が進行する。
上述した第1の接合部4’及び第2の接合部5’の接合が進行した状態で、加圧装置35による移動がさらに進行し、各接合部4’、5’の挿入方向における接合部分の長さ(接合長)h3、h4が所望の長さに至ると、両接合部4’、5’の接合が完了したと判断し(ステップS106でYes)、一連の接合工程を完了する。なお、接合を完了する各接合部の接合長としては、例えば第1の接合部4’の接合長h3を1.0〜2.0mm、第2の接合部5’の接合長h4を2.5〜3.5mmとすることができる。
上述した他の実施の形態においても、第1及び第2の接合部4’、5’という2つの接合箇所にて金属部材同士が接合されるため、接合箇所が1つのみである場合に比べて曲げ応力に対する強度が高い接合物品を製造することができるようになる。また、両接合部4’、5’それぞれのラップ代L3、L4を調整することにより、各接合部4’、5’に要求される接合強度を調整することができるため、一連の接合工程が終了した際の両接合部4’、5’の接合状態を、簡単な調整でいずれも良好な状態とすることができる。
更に、上述した2つの実施の形態においては、いずれも第1の接合部4、4’のラップ代L1、L3と第2の接合部5、5’のラップ代L2、L4を異なる大きさに設定しているが、両ラップ代を同一の大きさとすることも可能である。また、上述した各実施の形態においては、接合手法として固相接合、詳しくはリングマッシュ接合を採用した場合について説明したが、これに代えて、例えば溶融を伴う抵抗溶接等の他の接合方法を採用することも可能である。
本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。そして、それらはすべて、本発明の技術思想に含まれるものである。
1、1’ 接合物品
4、4’ 第1の接合部
5、5’ 第2の接合部
10、10’ 第1の金属部材
10A、10B 面
11 開口
12 第1の開口部
13 第2の開口部
14、14’ 第1の内周壁部
14C、14’C 第1の内周壁部の面取
15、15’ 第2の内周壁部
15C、15’C 第2の内周壁部の面取
16 段部
20、20’ 第2の金属部材
20A、20B 端部
22 小径部
23 大径部
24、24’ 第1の外周壁部
24C 第1の外周壁部の面取
25、25’ 第2の外周壁部
25C 第2の外周壁部の面取
26 段部
30 製造装置
31 第1の電極
32 第2の電極
33 交流電源
34 通電装置
35 加圧装置
d1、d2、D1、D2 径
L1〜L4 ラップ代
h1〜h4 接合長
E 電流

Claims (5)

  1. 第1の開口部と前記第1の開口部より径の大きい第2の開口部とを備える第1の金属部材を提供する工程と;
    前記第1の開口部を囲む第1の内周壁部に接触可能な第1の外周壁部と、前記第2の開口部を囲む第2の内周壁部に接触可能な第2の外周壁部とを備える第2の金属部材を提供する工程と;
    前記第1の金属部材の前記第1の開口部及び前記第2の開口部の内部に前記第2の金属部材を挿入する方向に前記第1の金属部材と前記第2の金属部材とを相対移動させて、前記第1の内周壁部と前記第1の外周壁部とからなる第1の接合部と前記第2の内周壁部と前記第2の外周壁部とからなる第2の接合部のうちのいずれか一方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを接触させ、他方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを所定間隔で離間させる工程と;
    前記第1の金属部材と前記第2の金属部材との間の通電を開始する工程と;
    前記第1の金属部材と前記第2の金属部材との前記相対移動を継続し、前記他方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを接触させる工程と;
    前記相対移動と前記通電とにより、前記第1の接合部の接合と前記第2の接合部の接合とを行う工程と;を備える、
    接合物品の製造方法。
  2. 前記接合は、固相接合による、
    請求項1に記載の接合物品の製造方法。
  3. 前記一方の接合部のラップ代が前記他方の接合部のラップ代より大きい、
    請求項1又は請求項2に記載の接合物品の製造方法。
  4. 前記一方の接合部は、前記他方の接合部よりも、前記挿入する方向に直交する方向における内側に位置する、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の接合物品の製造方法。
  5. 第1の開口部と前記第1の開口部より径の大きい第2の開口部とを備える第1の金属部材が固定される第1の電極と;
    前記第1の開口部を囲む第1の内周壁部に接触可能な第1の外周壁部と、前記第2の開口部を囲む第2の内周壁部に接触可能な第2の外周壁部とを備える第2の金属部材が固定される第2の電極と;
    前記第1の電極と第2の電極との間に電流を供給する通電装置と;
    前記第1の電極と前記第2の電極とを相対移動させる加圧装置と;を備え、
    前記加圧装置は、前記第1の金属部材の前記第1の開口部及び前記第2の開口部の内部に前記第2の金属部材を挿入する方向に前記第1の電極に固定された前記第1の金属部材と前記第2の電極に固定された前記第2の金属部材とを相対移動させて、前記第1の内周壁部と前記第1の外周壁部とからなる第1の接合部と前記第2の内周壁部と前記第2の外周壁部とからなる第2の接合部のうちのいずれか一方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを接触させ且つ他方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを所定間隔で離間させる第1の状態と、前記他方の接合部の前記内周壁部と前記外周壁部とを接触させる第2の状態とを経て前記第1の金属部材と前記第2の金属部材とを接合するものであり、
    前記通電装置は、前記第1の状態となったタイミングで、前記第1の電極に固定された前記第1の金属部材と前記第2の電極に固定された前記第2の金属部材との間への前記電流の供給を開始する、
    接合物品の製造装置。

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