JP2008190547A - 固体潤滑無給油チェーン - Google Patents

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Abstract

【課題】高温雰囲気や塵埃雰囲気においても優れた潤滑性能を発揮するとともに、チェーン稼動時における潤滑剤の外部飛散と外部塵埃の侵入を防止して、連結ピンの外周面とブシュの内周面との間の摺接摩耗を抑制して、チェーン摩耗伸びを長期に亘って防止して、しかも、チェーン製造負担とチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業負担が簡便な固体潤滑無給油チェーンを提供すること。
【解決手段】ブシュ130を内プレート110に圧入嵌合してなる内リンク140と、ブシュ130に貫通する連結ピン160を外プレート150に圧入嵌合してなる外リンク170とが交互に連結され、ブシュ130と連結ピン160との間にグラファイト製潤滑スリーブ180が嵌合され、内プレート110と外プレート150との間にラビリンス構造Lを形成した固体潤滑無給油チェーン100。
【選択図】図2

Description

本発明は、伝動用ローラチェーン、搬送コンベヤチェーンなどに用いる固体潤滑無給油チェーンに係るものであって、特に、前後一対のブシュの両端部を左右一対の内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合してなる内リンクと前記ブシュ内にそれぞれ貫通する前後一対の連結ピンの両端部を左右一対の外プレートのピン圧入孔に圧入嵌合してなる外リンクとがチェーン長手方向に交互に連結され、前記ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間にグラファイト製潤滑スリーブが嵌合されている固体潤滑無給油チェーンに関する。
従来、2個の外リンクプレートの両端部をピンにて連結した外リンクと、2個の内リンクプレートをブシュにて連結した内リンクとを前記ピンをブシュに遊嵌することにより交互に連結し、かつ前記ピンとブシュとの間に注入されたグリース等の潤滑剤を封止するシール手段を備えてなるシールチェーンが知られている。そして、このようなシールチェーンのシール手段は、少なくとも前記ブシュの軸方向端面に接触するように配置されるリング部材と、該リング部材とそれに対向する外リンクプレートとの間に圧接される弾性シールリングとを備えている(例えば特許文献1参照。)。
特開2004−256262号公報(第4欄、図3)
前述したような従来のシールチェーンは、高温雰囲気、特に450℃〜600℃のような高温雰囲気で使用した場合には、グリース等の潤滑剤が熱により劣化するために、安定した潤滑性能を発揮できないという問題があり、また、塵埃雰囲気で使用した場合には、グリース等の潤滑剤が塵埃を吸収するために、安定した潤滑性能を発揮できないという問題があった。
また、ブシュと外リンクプレートとの間を密封してピンとブシュとの間に注入されたグリース等の潤滑剤のシール効果を持続させるために、リング部材と弾性シールリングとがブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置され、このような押圧状態の押圧力によって、外リンクプレートと内リンクプレートとの間の相対的な屈曲抵抗、すなわち、チェーン自体の屈曲抵抗が大きくなるという問題があった。
そして、リング部材と弾性シールリングが外リンクプレート等に対して摺接摩耗することによって生じるシール効果の低化を防止するために、リング部材及び弾性シールリングと接触する外リンクプレートの内側面とブシュの端面の表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があり、その表面仕上げ加工の加工負担が増加するという問題があった。
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、
高温雰囲気や塵埃雰囲気においても優れた潤滑性能を発揮するとともに、チェーン稼動時における潤滑剤の外部飛散と外部塵埃の侵入を防止して、連結ピンの外周面とブシュの内周面との間の摺接摩耗を抑制して、チェーン摩耗伸びを長期に亘って防止して、しかも、チェーン製造負担とチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業負担が簡便な固体潤滑無給油チェーンを提供することである。
請求項1に係る本発明は、前後一対のブシュの両端部を左右一対の内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合してなる内リンクと前記ブシュ内にそれぞれ貫通する前後一対の連結ピンの両端部を左右一対の外プレートのピン圧入孔に圧入嵌合してなる外リンクとがチェーン長手方向に交互に連結され、前記ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間にグラファイト製潤滑スリーブが嵌合されている固体潤滑無給油チェーンであって、前記内プレートの外側面と外プレートの内側面との間にラビリンス構造を形成したことにより、前述した課題を解決したものである。
請求項2に係る本発明は、請求項1記載の構成に加えて、前記ラビリンス構造が、前記内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部を前記外プレートの内側面を座ぐりしてなる環状のブシュ軸支凹部でそれぞれ支持することで形成されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項3に係る本発明は、請求項1記載の構成に加えて、前記ラビリンス構造が、前記内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部を前記外プレートの内側面から外側面に向けてオフセット状態で膨出形成した環状のブシュ軸支凹部でそれぞれ支持することで形成されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項4に係る本発明は、請求項1記載の構成に加えて、前記ラビリンス構造が、前記内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部を前記外プレートの内側面に突設された環状のブシュ軸支カラーでそれぞれ支持することで形成されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項5に係る本発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の構成に加えて、前記グラファイト製潤滑スリーブが、前記ブシュの内周面または連結ピンの外周面に加圧固定されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項6に係る本発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の構成に加えて、前記グラファイト製潤滑スリーブの加圧固定面に形成された多数の係合凸部が、前記ブシュの内周面または連結ピンの外周面に形成された係合凹部に係合されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項7に係る本発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の構成に加えて、前記グラファイト製潤滑スリーブが、1.0g/cm以上の密度を有していることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
なお、本発明の固体潤滑無給油チェーンで意味するところの「オフセット状態」とは、ブシュ軸支凹部とそれ以外のプレート部分とがずれて段差状を呈している状態のことである。
そこで、本発明は、前後一対のブシュの両端部を左右一対の内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合してなる内リンクとブシュ内にそれぞれ貫通する前後一対の連結ピンの両端部を左右一対の外プレートのピン圧入孔に圧入嵌合してなる外リンクとがチェーン長手方向に交互に連結され、ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間にグラファイト製潤滑スリーブが嵌合されていることにより、グラファイト製潤滑スリーブが高温雰囲気で優れた耐熱性能を発揮するとともに塵埃雰囲気で塵埃の吸い込みを阻止して、優れた潤滑性能を発揮するため、外部からの無給油状態で長期にわたって円滑にチェーン駆動するばかりではなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
請求項1に係る本発明の固体潤滑無給油チェーンによれば、内プレートの外側面と外プレートの内側面との間にラビリンス構造を形成したことにより、ブシュの内周面及び連結ピンの外周面との摺動接触に起因してグラファイト製潤滑スリーブが摩耗損傷しても、このようなラビリンス構造が、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等でグラファイト製潤滑スリーブから発生する摩耗粉の外部飛散を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、チェーンの摩耗伸びを長期にわたって防止できる。
請求項2に係る本発明の固体潤滑無給油チェーンによれば、請求項1記載の固体潤滑無給油チェーンが奏する効果に加えて、ラビリンス構造が、内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部を外プレートの内側面を座ぐりしてなる環状のブシュ軸支凹部でそれぞれ支持することで形成されていることにより、ブシュの内周面及び連結ピンの外周面との摺動接触に起因してグラファイト製潤滑スリーブが摩耗損傷しても、このようなブシュ突出端部とブシュ軸支凹部との間に形成されたラビリンス構造が、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等でグラファイト製潤滑スリーブから発生する摩耗粉の外部飛散を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制して、チェーンの摩耗伸びを長期にわたって防止できる。
また、内プレートと外プレートとの間には、従来のシールチェーンのようなブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置したシール部材を別部品として設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行するとともに、チェーンの部品点数が少なくチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、従来のシールチェーンでは、シール部材の摺接摩耗を防止して潤滑剤の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面に表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があったが、本発明の固体潤滑無給油チェーンでは、従来のような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減できる。
請求項3に係る本発明の固体潤滑無給油チェーンによれば、請求項1記載の固体潤滑無給油チェーンが奏する効果に加えて、ラビリンス構造が、内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部を外プレートの内側面から外側面に向けてオフセット状態で膨出形成した環状のブシュ軸支凹部でそれぞれ支持することで形成されていることにより、ブシュの内周面及び連結ピンの外周面との摺動接触に起因してグラファイト製潤滑スリーブが摩耗損傷しても、このようなブシュ突出端部とブシュ軸支凹部との間に形成されたラビリンス構造が、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等でグラファイト製潤滑スリーブから発生する摩耗粉の外部飛散を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制して、チェーンの摩耗伸びを長期にわたって防止できる。
また、内プレートと外プレートとの間には、従来のシールチェーンのようなブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置したシール部材を別部品として設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行するとともに、チェーンの部品点数が少なくチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、従来のシールチェーンでは、シール部材の摺接摩耗を防止して潤滑剤の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面に表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があったが、本発明の固体潤滑無給油チェーンでは、従来のような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減できる。
そして、ブシュ軸支凹部が外プレートの内側面から外側面に向けてオフセット状態で膨出形成されているため、ブシュ軸支凹部の断面係数とそれ以外のプレート部分の断面係数とが同程度となり、ブシュ軸支凹部を形成することによる外プレートの強度低下を抑制できる。
請求項4に係る本発明の固体潤滑無給油チェーンによれば、請求項1記載の固体潤滑無給油チェーンが奏する効果に加えて、ラビリンス構造が、内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部を外プレートの内側面に突設された環状のブシュ軸支カラーでそれぞれ支持することで形成されていることにより、ブシュの内周面及び連結ピンの外周面との摺動接触に起因してグラファイト製潤滑スリーブが摩耗損傷しても、このようなブシュ突出端部とブシュ軸支カラーとの間に形成されたラビリンス構造が、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等でグラファイト製潤滑スリーブから発生する摩耗粉の外部飛散を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制して、チェーンの摩耗伸びを長期にわたって防止できる。
また、内プレートと外プレートとの間には、従来のシールチェーンのようなブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行するとともに、チェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、従来のシールチェーンでは、シール部材の摺接摩耗を防止して潤滑剤の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面に表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があったが、本発明の固体潤滑無給油チェーンでは、従来のような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減できる。
請求項5に係る本発明の固体潤滑無給油チェーンによれば、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の固体潤滑無給油チェーンが奏する効果に加えて、グラファイト製潤滑スリーブが、ブシュの内周面または連結ピンの外周面に加圧固定されていることにより、グラファイト製潤滑スリーブの密度が大きくなって潤滑性能が向上するので、チェーンの摩耗伸びをより一層抑制でき、また、グラファイト製潤滑スリーブがブシュまたは連結ピンと一体化されて、通常のブシュまたは連結ピンと同様に取り扱うことができるので、チェーン切り継ぎなどの分解組み付け作業を簡便に達成できる。
請求項6に係る本発明の固体潤滑無給油チェーンによれば、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の固体潤滑無給油チェーンが奏する効果に加えて、グラファイト製潤滑スリーブの加圧固定面に形成された多数の係合凸部が、ブシュの内周面または連結ピンの外周面に形成された係合凹部に係合されていることにより、グラファイト製潤滑スリーブがブシュまたは連結ピンと一体化されて、チェーンの分解組み付け作業を行う際に、グラファイト製潤滑スリーブがブシュまたは連結ピンから外れることを防止できるので、チェーン切り継ぎなどの分解組み付け作業をより簡便に達成できる。
請求項7に係る本発明の固体潤滑無給油チェーンによれば、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の固体潤滑無給油チェーンが奏する効果に加えて、グラファイト製潤滑スリーブが1.0g/cm以上の密度を有していることにより、潤滑性能が著しく向上するので、チェーンの摩耗伸びをより一層抑制できる。
本発明は、前後一対のブシュの両端部を左右一対の内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合してなる内リンクとブシュ内にそれぞれ貫通する前後一対の連結ピンの両端部を左右一対の外プレートのピン圧入孔に圧入嵌合してなる外リンクとがチェーン長手方向に交互に連結され、ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間にグラファイト製潤滑スリーブが嵌合されている固体潤滑無給油チェーンにおいて、内プレートの外側面と外プレートの内側面との間にラビリンス構造を形成して、高温雰囲気や塵埃雰囲気においても優れた潤滑性能を発揮するとともに、チェーン稼動時における潤滑剤の外部飛散と外部塵埃の侵入を防止して、連結ピンの外周面とブシュの内周面との間の摺接摩耗を抑制して、チェーン摩耗伸びを長期に亘って防止して、しかも、チェーン製造負担とチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業負担が簡便なものであれば、その具体的な実施の形態は如何なるものであっても何ら構わない。
すなわち、本発明の固体潤滑無給油チェーンは、ローラチェーン、ブシュチェーンのいずれのものがその対象であっても差し支えない。
また、本発明の固体潤滑無給油チェーンに組み込まれるグラファイト製潤滑スリーブの具体的形態については、優れた潤滑性能を備えたものであれば、天然黒鉛100%で形成されたもの、人造黒鉛100%で形成されたもの、これらの混合黒鉛100%で形成されたものなどのいずれであっても差し支えない。
また、外プレートの内側面と内プレートの外側面とが相互に近接対向するラビリンス構造形成粗面、いわゆる、ラビリンス構造を形成し得る粗面を備えている場合には、外プレートの内側面と内プレートの外側面との間にはラビリンス構造が形成されているので、連結ピンとブシュとの間に配置された潤滑剤のシール効果をより一層向上させることができ、潤滑剤の外部飛散を防止できるとともに外部から塵埃が侵入することを防止できるので、より好ましい。
また、本発明の固体潤滑無給油チェーンに組み込まれるブシュの係合凹部の具体的態様については、ディンプル状に形成された複数の凹部、軸方向に延びる複数の溝などのいずれであっても差し支えない。そして、この係合凹部は、連結ピンの外周面に形成されていても差し支えない。
そして、本発明におけるブシュ軸支凹部とブシュ軸支カラーの具体的な形状については、円形のもの、正多角形のものなどいずれであっても差し支えない。
以下、本発明の第1実施例である固体潤滑無給油チェーン100を図面に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の第1実施例である固体潤滑無給油チェーンの一部を切り欠いた全体概要図であり、図2は、図1に示す固体潤滑無給油チェーンの連結状態を示す斜視図であり、図3は、図1に示す固体潤滑無給油チェーンを一部拡大視した断面図であり、
図4は、図1に示す固体潤滑無給油チェーンに組み込まれるグラファイト製潤滑スリーブの作製説明図であり、図5は、グラファイト製潤滑スリーブの密度と摩耗量との関係を示す図であり、図6は、第1実施例の変形例で用いたグラファイト製潤滑スリーブの製作説明図である。
まず、本発明の第1実施例である固体潤滑無給油チェーン100は、図1乃至図3に示すように、左右一対で離間して配置された内プレート110、110のブシュ圧入孔111、111にローラ120、120が遊嵌された前後一対のブシュ130、130の両端部を嵌入固定した内リンク140と、左右一対で離間して配置された外プレート150、150のピン圧入孔151、151に前後一対の連結ピン160、160の両端部を嵌入固定した外リンク170とを備え、内リンク140と外リンク170とが、ブシュ130に連結ピン160が遊嵌されることにより連結されている。
そこで、本実施例の固体潤滑無給油チェーン100が最も特徴とするグラファイト製潤滑スリーブ180及び外プレート150の具体的な形態について図1乃至図4により詳しく説明する。
まず、グラファイト製潤滑スリーブ180は、図4に示すように、低密度の天然黒鉛100%のグラファイト製シート180aを圧縮して高密度のグラファイト製シート180bとした後、円筒状に形成したものであり、圧縮後のグラファイト製潤滑スリーブ180の密度は1.0g/cm以上になっている。
そして、グラファイト製潤滑スリーブ180は、ブシュ130の内周面131に加圧固定されている。
また、図1乃至図3に示すように、外プレート150の内側面152には、2つのピン圧入孔151、151と同軸の拡径状態で座ぐり加工してなる2つのブシュ軸支凹部152a、152aが設けられている。
そして、ブシュ130のブシュ突出端部132は、内プレート110の外側面112から突出して、ブシュ軸支凹部152aにそれぞれ支持されている。
このようにして得られた本実施例の固体潤滑無給油チェーン100は、ブシュ130の内周面131と連結ピン160の外周面161との間にグラファイト製潤滑スリーブ180が嵌合されている。
したがって、固体潤滑無給油チェーン100は、高温雰囲気においてもグラファイト製潤滑スリーブ180が優れた耐熱性能を発揮して、また、塵埃雰囲気においてもグラファイト製潤滑スリーブ180が塵埃を吸収することはなく、優れた潤滑性能を発揮するので、外部からの無給油状態で長期にわたってチェーン駆動することができる。
また、内プレート110の外側面112から一部突出したブシュ130のブシュ突出端部132が、外プレート150の内側面152を座ぐりしてなる環状のブシュ軸支凹部152aにそれぞれ支持されている。
したがって、ブシュ130の内周面131及び連結ピン160の外周面161との摺動接触に起因してグラファイト製潤滑スリーブ180が摩耗した際においても、このようなブシュ突出端部132とブシュ軸支凹部152aとの間に形成されたラビリンス構造Lが、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したグラファイト製潤滑スリーブ180の摩耗粉の外部飛散を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制して、チェーンの摩耗伸びを長期にわたって防止できる。
また、固体潤滑無給油チェーン100は、内プレート110と外プレート150との間にシール部材を別部品として何ら設けていない。
したがって、ブシュと外リンクプレートとの間にシール部材が押圧状態で配置された従来のシールチェーンと比べて、円滑に屈曲摺動するとともに、チェーンの部品点数が少なく、チェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
そして、シール部材の摩耗を防止して潤滑剤の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面の表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要がある従来のシールチェーンとは異なり、このような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減することができる。
また、固体潤滑無給油チェーン100は、グラファイト製潤滑スリーブ180がブシュ130の内周面131に加圧固定されている。
したがって、グラファイト製潤滑スリーブ180の密度が大きくなって潤滑性能が向上するので、チェーンの摩耗伸びをより一層抑制でき、また、グラファイト製潤滑スリーブ180がブシュ130と一体化されて、通常のブシュと同様に取り扱うことができるので、チェーン切り継ぎなどの分解組み付け作業を簡便に達成できる。
そして、グラファイト製潤滑スリーブ180が、1.0g/cm以上の密度を有している。
したがって、潤滑性能が著しく向上するので、チェーンの摩耗伸びをより一層抑制できる。
すなわち、グラファイト製潤滑スリーブ180の密度とチェーンの摩耗伸びとの関係は、図5に示すように、グラファイト製潤滑スリーブ180の密度が0.7g/cm付近から摩耗量は急激に低下し、1.0g/cmからその勾配は緩くなる。
このように、グラファイト製潤滑スリーブ180が1.0g/cm以上の密度を有している場合には、潤滑性能が著しく向上して、チェーンの摩耗伸びをより一層抑制できる。
なお、図5は、グラファイト製潤滑スリーブ180の密度(g/cm)を横軸とし、摩耗勾配を縦軸としたものであり、摩耗勾配は、単位摺動回数当たりの摩耗伸び(mm/n、nは摺動回数を表す)で表している。
なお、本実施例では、上述したように、内周面131に何らの加工を施していないブシュ130を用いたが、図6に示すような、内周面131に多数のディンプル状の係合凹部131aが形成されたブシュ130を用いた変形例もある。
この場合、プレス機Pを用いてグラファイト製潤滑スリーブ180をブシュ130の内周面131に加圧固定する際に、グラファイト製潤滑スリーブ180の加圧固定面181の一部がブシュ130の係合凹部131aに対応するように膨出し、このようにして形成されたグラファイト製潤滑スリーブ180の係合凸部181aとブシュ130の係合凹部131aとが互いに係合する。
したがって、グラファイト製潤滑スリーブ180がブシュ130と一体化されて、チェーンの分解組み付け作業を行う際に、グラファイト製潤滑スリーブ180がブシュ130から外れることを防止でき、チェーン切り継ぎなどの分解組み付け作業をより簡便に達成できる。
つぎに、本発明の第2実施例である固体潤滑無給油チェーン200について、図7及び図8に基づいて説明する。
また、本発明の第2実施例である固体潤滑無給油チェーン200における外プレート250以外の構成は、前述した第1実施例の固体潤滑無給油チェーン100と全く同じであるため、図1と図4乃至図6に示す100番台の符号を200番台の符号に読み替えることとする。
まず、本発明の第2実施例である固体潤滑無給油チェーン200は、図7及び図8に示すように、左右一対で離間して配置された内プレート210、210のブシュ圧入孔211、211にローラ220、220が遊嵌された前後一対のブシュ230、230の両端部を嵌入固定した内リンク240と、左右一対で離間して配置された外プレート250、250のピン圧入孔251、251に前後一対の連結ピン260、260の両端部を嵌入固定した外リンク270とを備え、内リンク240と外リンク270とが、ブシュ230に連結ピン260が遊嵌されることにより連結されている。
そこで、本実施例の固体潤滑無給油チェーン200が最も特徴とするグラファイト製潤滑スリーブ280及び外プレート250の具体的な形態について図7及び図8により詳しく説明する。
まず、グラファイト製潤滑スリーブ280は、低密度の天然黒鉛100%のグラファイト製シート280aを圧縮して高密度のグラファイト製シート280bとした後、円筒状に形成したものであり、圧縮後のグラファイト製潤滑スリーブ280の密度は1.0g/cm以上になっている。
そして、グラファイト製潤滑スリーブ280は、ブシュ230の内周面231に加圧固定されている。
また、図7及び図8に示すように、外プレート250の内側面252には、外プレート250の内側面252から外側面253に向けてオフセット状態で膨出させるプレス加工により、2つのピン圧入孔251、251と同軸の拡径状態で2つのブシュ軸支凹部252a、252aが形成されている。
なお、本発明の固体潤滑無給油チェーン200で意味するところの「オフセット状態」とは、ブシュ軸支凹部252aとそれ以外のプレート部分とがずれて段差状を呈している状態のことである。
そして、ブシュ230のブシュ突出端部232は、内プレート210の外側面212から突出して、ブシュ軸支凹部252aにそれぞれ支持されている。
このようにして得られた本実施例の固体潤滑無給油チェーン200は、ブシュ230の内周面231と連結ピン260の外周面261との間にグラファイト製潤滑スリーブ280が嵌合されている。
したがって、固体潤滑無給油チェーン200は、高温雰囲気においてもグラファイト製潤滑スリーブ280が優れた耐熱性能を発揮して、また、塵埃雰囲気においてもグラファイト製潤滑スリーブ280が塵埃を吸収することはなく、優れた潤滑性能を発揮するので、外部からの無給油状態で長期にわたってチェーン駆動することができる。
また、内プレート210の外側面212から一部突出したブシュ230のブシュ突出端部232が、外プレート250の内側面252から外側面253に向けてオフセット状態で膨出形成した環状のブシュ軸支凹部252aにそれぞれ支持されている。
したがって、ブシュ230の内周面231及び連結ピン260の外周面261との摺動接触に起因してグラファイト製潤滑スリーブ280が摩耗した際においても、このようなブシュ突出端部232とブシュ軸支凹部252aとの間に形成されたラビリンス構造Lが、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したグラファイト製潤滑スリーブ280の摩耗粉の外部飛散を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制して、チェーンの摩耗伸びを長期にわたって防止できる。
また、固体潤滑無給油チェーン200は、内プレート210と外プレート250との間にシール部材を別部品として何ら設けていない。
したがって、ブシュと外リンクプレートとの間にシール部材が押圧状態で配置された従来のシールチェーンと比べて、円滑に屈曲摺動するとともに、チェーンの部品点数が少なく、チェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
そして、シール部材の摩耗を防止して潤滑剤の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面の表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要がある従来のシールチェーンとは異なり、このような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減することができる。
そして、ブシュ軸支凹部252aが外プレート250の内側面252から外側面253に向けてオフセット状態で膨出形成されているため、ブシュ軸支凹部252aの断面係数とそれ以外のプレート部分の断面係数とが同程度となり、ブシュ軸支凹部252aを形成することによる外プレート250の強度低下を抑制できる。
また、固体潤滑無給油チェーン200は、グラファイト製潤滑スリーブ280がブシュ230の内周面231に加圧固定されている。
したがって、グラファイト製潤滑スリーブ280の密度が大きくなって潤滑性能が向上するので、チェーンの摩耗伸びをより一層抑制でき、また、グラファイト製潤滑スリーブ280がブシュ230と一体化されて、通常のブシュと同様に取り扱うことができるので、チェーン切り継ぎなどの分解組み付け作業を簡便に達成できる。
そして、グラファイト製潤滑スリーブ280が、1.0g/cm以上の密度を有している。
したがって、潤滑性能が著しく向上するので、チェーンの摩耗伸びをより一層抑制できる。
すなわち、グラファイト製潤滑スリーブ280の密度とチェーンの摩耗伸びとの関係は、グラファイト製潤滑スリーブ280の密度が0.7g/cm付近から摩耗量は急激に低下し、1.0g/cmからその勾配は緩くなる。
このように、グラファイト製潤滑スリーブ280が1.0g/cm以上の密度を有している場合には、潤滑性能が著しく向上して、チェーンの摩耗伸びをより一層抑制できる。
なお、本実施例では、上述したように、内周面231に何らの加工を施していないブシュ230を用いたが、内周面231に多数のディンプル状の係合凹部231aが形成されたブシュ230を用いた変形例もある。
この場合、プレス機Pを用いてグラファイト製潤滑スリーブ280をブシュ230の内周面231に加圧固定する際に、グラファイト製潤滑スリーブ280の加圧固定面281の一部がブシュ230の係合凹部231aに対応するように膨出し、このようにして形成されたグラファイト製潤滑スリーブ280の係合凸部281aとブシュ230の係合凹部231aとが互いに係合する。
したがって、グラファイト製潤滑スリーブ280がブシュ230と一体化されて、チェーンの分解組み付け作業を行う際に、グラファイト製潤滑スリーブ280がブシュ230から外れることを防止でき、チェーン切り継ぎなどの分解組み付け作業をより簡便に達成できる。
つぎに、本発明の第3実施例である固体潤滑無給油チェーン300について、図9及び図10に基づいて説明する。
また、本発明の第3実施例である固体潤滑無給油チェーン300におけるブシュ軸支カラー390以外の構成は、前述した第1実施例の固体潤滑無給油チェーン100と全く同じであるため、図1と図4乃至図6に示す100番台の符号を300番台の符号に読み替えることとする。
まず、本発明の第3実施例である固体潤滑無給油チェーン300は、図9及び図10に示すように、左右一対で離間して配置された内プレート310、310のブシュ圧入孔311、311にローラ320、320が遊嵌された前後一対のブシュ330、330の両端部を嵌入固定した内リンク340と、左右一対で離間して配置された外プレート350、350のピン圧入孔351、351に前後一対の連結ピン360、360の両端部を嵌入固定した外リンク370とを備え、内リンク340と外リンク370とが、ブシュ330に連結ピン360が遊嵌されることにより連結されている。
そこで、本実施例の固体潤滑無給油チェーン300が最も特徴とするグラファイト製潤滑スリーブ380及びブシュ軸支カラー390の具体的な形態について図9及び図10により詳しく説明する。
まず、グラファイト製潤滑スリーブ380は、低密度の天然黒鉛100%のグラファイト製シート380aを圧縮して高密度のグラファイト製シート380bとした後、円筒状に形成したものであり、圧縮後のグラファイト製潤滑スリーブ380の密度は1.0g/cm以上になっている。
そして、グラファイト製潤滑スリーブ380は、ブシュ330の内周面331に加圧固定されている。
また、図9及び図10に示すように、外プレート350の内側面352には、2つのピン圧入孔351、351と同軸で2つのブシュ軸支カラー390、390が突設されている。
そして、ブシュ330のブシュ突出端部332は、内プレート310の外側面312から突出して、ブシュ軸支カラー390にそれぞれ支持されている。
このようにして得られた本実施例の固体潤滑無給油チェーン300は、ブシュ330の内周面331と連結ピン360の外周面361との間にグラファイト製潤滑スリーブ380が嵌合されている。
したがって、固体潤滑無給油チェーン300は、高温雰囲気においてもグラファイト製潤滑スリーブ380が優れた耐熱性能を発揮して、また、塵埃雰囲気においてもグラファイト製潤滑スリーブ380が塵埃を吸収することはなく、優れた潤滑性能を発揮するので、外部からの無給油状態で長期にわたってチェーン駆動することができる。
また、内プレート310の外側面312から一部突出したブシュ330のブシュ突出端部332が、外プレート350の内側面352に突設された環状のブシュ軸支カラー390にそれぞれ支持されている。
したがって、ブシュ330の内周面331及び連結ピン360の外周面361との摺動接触に起因してグラファイト製潤滑スリーブ380が摩耗した際においても、このようなブシュ突出端部332とブシュ軸支カラー390との間に形成されたラビリンス構造Lが、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したグラファイト製潤滑スリーブ380の摩耗粉の外部飛散を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制して、チェーンの摩耗伸びを長期にわたって防止できる。
また、内プレート310と外プレート350との間には、従来のシールチェーンのようなブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行するとともに、チェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、シール部材の摩耗を防止して潤滑剤の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面の表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要がある従来のシールチェーンとは異なり、このような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減することができる。
また、固体潤滑無給油チェーン300は、グラファイト製潤滑スリーブ380がブシュ330の内周面331に加圧固定されている。
したがって、グラファイト製潤滑スリーブ380の密度が大きくなって潤滑性能が向上するので、チェーンの摩耗伸びをより一層抑制でき、また、グラファイト製潤滑スリーブ380がブシュ330と一体化されて、通常のブシュと同様に取り扱うことができるので、チェーン切り継ぎなどの分解組み付け作業を簡便に達成できる。
そして、グラファイト製潤滑スリーブ380が、1.0g/cm以上の密度を有している。
したがって、潤滑性能が著しく向上するので、チェーンの摩耗伸びをより一層抑制できる。
すなわち、グラファイト製潤滑スリーブ380の密度とチェーンの摩耗伸びとの関係は、グラファイト製潤滑スリーブ380の密度が0.7g/cm付近から摩耗量は急激に低下し、1.0g/cmからその勾配は緩くなる。
このように、グラファイト製潤滑スリーブ380が1.0g/cm以上の密度を有している場合には、潤滑性能が著しく向上して、チェーンの摩耗伸びをより一層抑制できる。
なお、本実施例では、上述したように、内周面331に何らの加工を施していないブシュ330を用いたが、内周面331に多数のディンプル状の係合凹部331aが形成されたブシュ330を用いた変形例もある。
この場合、プレス機Pを用いてグラファイト製潤滑スリーブ380をブシュ330の内周面331に加圧固定する際に、グラファイト製潤滑スリーブ380の加圧固定面381の一部がブシュ330の係合凹部331aに対応するように膨出し、このようにして形成されたグラファイト製潤滑スリーブ380の係合凸部381aとブシュ330の係合凹部331aとが互いに係合する。
したがって、グラファイト製潤滑スリーブ380がブシュ330と一体化されて、チェーンの分解組み付け作業を行う際に、グラファイト製潤滑スリーブ380がブシュ330から外れることを防止でき、チェーン切り継ぎなどの分解組み付け作業をより簡便に達成できる。
本発明の第1実施例である固体潤滑無給油チェーンの一部を切り欠いた全体概要図。 図1に示す固体潤滑無給油チェーンの連結状態を示す斜視図。 図1に示す固体潤滑無給油チェーンを一部拡大視した断面図。 図1に示す固体潤滑無給油チェーンに組み込まれるグラファイト製潤滑スリーブの作製説明図。 グラファイト製潤滑スリーブの密度と摩耗量との関係を示した図。 第1実施例の変形例で用いたグラファイト製潤滑スリーブの製作説明図。 本発明の第2実施例である固体潤滑無給油チェーンの連結状態を示す斜視図。 図7に示す固体潤滑無給油チェーンを一部拡大視した断面図。 本発明の第3実施例である固体潤滑無給油チェーンの連結状態を示す斜視図。 図9に示す固体潤滑無給油チェーンを一部拡大視した断面図。
符号の説明
100、200、300 ・・・ 固体潤滑無給油チェーン
110、210、310 ・・・ 内プレート
111、211、311 ・・・ 内プレートのブシュ圧入孔
112、212、312 ・・・ 内プレートの外側面
120、220、320 ・・・ ローラ
130、230、330 ・・・ ブシュ
131、231、331 ・・・ ブシュの内周面
131a、231a、331a ・・・ 係合凹部
132、232、332 ・・・ ブシュ突出端部
140、240、340 ・・・ 内リンク
150、250、350 ・・・ 外プレート
151、251、351 ・・・ 外プレートのピン圧入孔
152、252、352 ・・・ 外プレートの内側面
152a、252a ・・・ ブシュ軸支凹部
253 ・・・ 外プレートの外側面
160、260、360 ・・・ 連結ピン
161、261、361 ・・・ 外周面
170、270、370 ・・・ 外リンク
180、280、380 ・・・ グラファイト製潤滑スリーブ
180a、280a、380a ・・・ 低密度のグラファイト製シート
180b、280b、380b ・・・ 高密度のグラファイト製シート
181、281、381 ・・・ 加圧固定面
181a、281a、381a ・・・ 係合凸部
390 ・・・ ブシュ軸支カラー
、L、L、 ・・・ ラビリンス構造
P ・・・ プレス機

Claims (7)

  1. 前後一対のブシュの両端部を左右一対の内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合してなる内リンクと前記ブシュ内にそれぞれ貫通する前後一対の連結ピンの両端部を左右一対の外プレートのピン圧入孔に圧入嵌合してなる外リンクとがチェーン長手方向に交互に連結され、前記ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間にグラファイト製潤滑スリーブが嵌合されている固体潤滑無給油チェーンであって、
    前記内プレートの外側面と外プレートの内側面との間にラビリンス構造を形成したことを特徴とする固体潤滑無給油チェーン。
  2. 前記ラビリンス構造が、前記内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部を前記外プレートの内側面を座ぐりしてなる環状のブシュ軸支凹部でそれぞれ支持することで形成されていることを特徴とする請求項1記載の固体潤滑無給油チェーン。
  3. 前記ラビリンス構造が、前記内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部を前記外プレートの内側面から外側面に向けてオフセット状態で膨出形成した環状のブシュ軸支凹部でそれぞれ支持することで形成されていることを特徴とする請求項1記載の固体潤滑無給油チェーン。
  4. 前記ラビリンス構造が、前記内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部を前記外プレートの内側面に突設された環状のブシュ軸支カラーでそれぞれ支持することで形成されていることを特徴とする請求項1記載の固体潤滑無給油チェーン。
  5. 前記グラファイト製潤滑スリーブが、前記ブシュの内周面または連結ピンの外周面に加圧固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の固体潤滑無給油チェーン。
  6. 前記グラファイト製潤滑スリーブの加圧固定面に形成された多数の係合凸部が、前記ブシュの内周面または連結ピンの外周面に形成された係合凹部に係合されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の固体潤滑無給油チェーン。
  7. 前記グラファイト製潤滑スリーブが、1.0g/cm以上の密度を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の固体潤滑無給油チェーン。
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