JP2012102822A - 無給油チェーン - Google Patents

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Abstract

【課題】ブシュと連結ピンとの間の潤滑油を外部滲出させることなく長期に亘って維持し、外プレートと内プレートとの間に生じがちな相互の摺接摩耗を回避し、チェーンの摩擦抵抗を軽減して円滑なチェーン駆動を実現するとともに、潤滑油の劣化を抑制し、チェーンの組立負担を軽減した無給油チェーンを提供する。
【解決手段】ブシュ120が内プレート110の外側面110aからチェーン幅方向の外方へ突出したブシュ端面120bと内プレート110のブシュ圧入孔111に圧入嵌合したブシュ外周面120cとこのブシュ外周面120cからブシュ端面120bに向けて漸次縮径しながら形成したブシュ環状曲面120dとを有し、内プレートの外側面110aがブシュ環状曲面120dの形成領域内に位置決め配置されている無給油チェーン100。
【選択図】図1

Description

本発明は、伝動チェーン、搬送コンベヤチェーンなどに用いる無給油チェーンに関するものであって、特に、ブシュのブシュ内周面と連結ピンのピン外周面との間に潤滑油を封入してなる無給油チェーンに関するものである。
従来、無給油チェーンとして、含油焼結ブシュを用いて連結ピンとブシュとの摺動領域、ブシュとローラとの摺動領域を潤滑するものが知られている。
そして、このような従来の無給油チェーン500では、図7に示すように、左右一対の内プレート510のブシュ圧入孔511にそれぞれ圧入嵌合した前後一対のブシュ520は、ブシュ520の端面が内プレートの外側面と面一状態に配置されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−85238号公報(図3)
しかしながら、このような従来の無給油チェーン500は、ブシュ520の端面が内プレート510の外側面510aと面一状態に配置されているため、チェーン駆動時に内プレート510の外側面510aと外プレート540の内側面540aとが互いに広範に摺接して摩擦熱を発生し、その結果として、内プレート510と外プレート540との間の潤滑油がこの摩擦熱で高温になり潤滑油が過度に劣化したり、潤滑油の粘度が低下して潤滑油がチェーン外部へ漏出し易くなり、早期に油切れを起こしてチェーン寿命を長期に亘って確保できないという問題があった。
また、従来の無給油チェーン500は、ブシュ520が内プレート510のブシュ圧入孔511の内径寸法よりもわずかに大きな圧入代を有する外径寸法の均一な円筒体で構成されているため、内プレート510のブシュ圧入孔511内にブシュ520を圧入嵌合する際に、相互の嵌め合わせが困難となって、いわゆる、ブシュ圧入孔511にかじりが生じ、内プレート510のブシュ圧入孔511を損傷してチェーン強度の低下を招いたり、チェーン組立に相当程度の負担を要するというチェーン組み立て上の厄介な問題があった。
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、外プレートと内プレートとの間に生じがちな相互の摺接摩耗を回避して潤滑油の劣化を抑制するとともに、ブシュと連結ピンとの間の潤滑油を過度に外部漏出させることなく長期に亘って確保して円滑なチェーン駆動を実現し、しかも、チェーン組立負担を軽減した無給油チェーンを提供することである。
請求項1に係る本発明は、離間配置した左右一対の内プレートと該内プレートのブシュ圧入孔にそれぞれ圧入嵌合した前後一対のブシュと該ブシュ内へ回転自在に挿通した前後一対の連結ピンと該連結ピンのピン端部をピン孔に圧入嵌合して内プレートをチェーン長手方向に連結する左右一対の外プレートとを備え、前記ブシュのブシュ内周面と連結ピンのピン外周面との間に潤滑油を封入してなる無給油チェーンにおいて、前記ブシュが前記内プレートの外側面からチェーン幅方向の外方へ突出したブシュ端面と前記内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合したブシュ外周面と該ブシュ外周面から前記ブシュ端面に向けて漸次縮径しながら形成したブシュ環状曲面とを有しているとともに、前記内プレートの外側面が前記ブシュ環状曲面の形成領域内に位置決め配置されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項2に係る本発明は、請求項1に記載の構成に加えて、前記ブシュの内周縁部が面取り加工を施されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項3に係る本発明は、請求項1又は請求項2に記載の構成に加えて、前記内プレートのブシュ圧入孔が前記内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面のブシュ環状曲面側に圧入嵌合する剪断面と該内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面に近接嵌合する破断面とで構成されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項4に係る本発明は、請求項1又は請求項2に記載の構成に加えて、前記内プレートのブシュ圧入孔が前記内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面のブシュ環状曲面側に近接嵌合する破断面とこの内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面に圧入嵌合する剪断面とで構成されていることにより、前述した課題を解決したものである。
そこで、本発明の無給油チェーンは、離間配置した左右一対の内プレートと、これら内プレートのブシュ圧入孔にそれぞれ圧入嵌合した前後一対のブシュと、これらブシュ内へ回転自在に挿通した前後一対の連結ピンと、この連結ピンのピン端部をピン孔に圧入嵌合して内プレートをチェーン長手方向に連結する左右一対の外プレートとを備え、ブシュのブシュ内周面と連結ピンのピン外周面との間に潤滑油を封入してなることにより、連結ピンとブシュとが相互に潤滑油を介して円滑に摺動して内プレートと外プレートとが相対的に屈曲回動して本来のチェーン機能を発揮するばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
本請求項1に係る発明によれば、ブシュが内プレートの外側面からチェーン幅方向の外方へ突出したブシュ端面と内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合したブシュ外周面を有していることにより、ブシュのブシュ端面のみが外プレートの内側面と摺接して内プレートと外プレートとの接触を完全に回避するため、チェーン駆動時における内プレートと外プレートとの相対的な屈曲回動をより円滑に実現することができる。
しかも、内プレートの外側面と外プレートの内側面との広域な摺接により生じる摩擦熱を回避して外プレートの内側面とブシュのブシュ端面との局所的な摺接により生じる摩擦熱のみに留めることが可能であるため、内プレートと外プレートの間に滲出した潤滑油が摩擦熱に起因する高温下に晒されず潤滑油の劣化を抑制することができる。
また、ブシュがブシュ外周面からブシュ端面に向けて漸次縮径しながら形成したブシュ環状曲面を有していることにより、このブシュ環状曲面が内プレートのブシュ圧入孔内にブシュを圧入嵌合する際に内プレートのブシュ圧入孔に対してブシュのブシュ端面をセンタリングしながら確実に誘導するため、内プレートのブシュ圧入孔を損傷することなく強固に圧入嵌合するチェーン組立負担を軽減することができる。
そして、内プレートの外側面がブシュ環状曲面の形成領域内に位置決め配置されていることにより、内プレートのブシュ圧入孔とブシュのブシュ環状曲面との間に画成される油溜め環濠がチェーン駆動時に連結ピンのピン外周面とブシュのブシュ内周面との間隙からブシュ端面を越えて内プレートと外プレートとの間隙に滲出する潤滑油の流れに一時的な変更、すなわち、潤滑油の流れに淀みを惹起させるため、ブシュと連結ピンとの間に封入された潤滑油の外部漏出を抑制して長期に亘って円滑なチェーン駆動を達成することができる。
請求項2に係る本発明の無給油チェーンによれば、請求項1に記載された無給油チェーンが奏する効果に加えて、ブシュの内周縁部が面取り加工を施されていることにより、このブシュの内周縁部が連結ピンのピン外周面とブシュのブシュ内周面との間隙からブシュのブシュ端面と外プレートの内側面との間隙に潤滑油の流れを円滑に指向させるため、ブシュと外プレートとの摺接領域において十分な潤滑油を確保して更に円滑なチェーン駆動を達成することができる。
請求項3に係る本発明の無給油チェーンによれば、請求項1又は請求項2に記載された無給油チェーンが奏する効果に加えて、内プレートのブシュ圧入孔が内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面のブシュ環状曲面側に圧入嵌合する剪断面とこの内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面に近接嵌合する破断面とで構成されていることにより、内プレートの外側面よりチェーン幅方向の外方にブシュ端面を突出されたブシュのブシュ外周面とブシュ圧入孔の平滑度の高い剪断面とで実質的かつ有効に圧入嵌合されるため、左右一対の内プレートと前後一対のブシュからなる内リンクのチェーン幅方向における左右バランスを的確に実現することができる。
請求項4に係る本発明の無給油チェーンによれば、請求項1又は請求項2に記載された無給油チェーンが奏する効果に加えて、内プレートのブシュ圧入孔が内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面のブシュ環状曲面側に近接嵌合する破断面とこの内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面に圧入嵌合する剪断面とで構成されていることにより、ブシュ環状曲面と平滑度の低い内プレートの破断面とで協働して画成される油溜め環濠が潤滑油に対して優れた油保持力を発揮するため、潤滑油の外部漏出を更に一段と抑制することができる。
本発明の第1実施例である無給油チェーンの概要図。 図1に示す無給油チェーンの連結状態を示す斜視図。 本発明で用いるブシュの斜視図。 図1に示すA部の拡大図。 本発明の第2実施例である無給油チェーンの概要図。 図5に示すB部の拡大図。 従来の無給油チェーンの平面図と一部拡大図。
本発明は、離間配置した左右一対の内プレートとこれらの内プレートのブシュ圧入孔にそれぞれ圧入嵌合した前後一対のブシュとこれらのブシュ内へ回転自在に挿通した前後一対の連結ピンとこの連結ピンのピン端部をピン孔に圧入嵌合して内プレートをチェーン長手方向に連結する左右一対の外プレートとを備え、ブシュのブシュ内周面と連結ピンのピン外周面との間に潤滑油を封入してなる無給油チェーンにおいて、ブシュが内プレートの外側面からチェーン幅方向の外方へ突出したブシュ端面と内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合したブシュ外周面とこのブシュ外周面からブシュ端面に向けて漸次縮径しながら形成したブシュ環状曲面とを有し、内プレートの外側面がブシュ環状曲面の形成領域内に位置決め配置されて、外プレートと内プレートとの間に生じがちな相互の摺接摩耗を回避して潤滑油の劣化を抑制するとともに、ブシュと連結ピンとの間の潤滑油を過度に外部漏出させることなく長期に亘って確保して円滑なチェーン駆動を実現し、しかも、チェーン組立負担を軽減するものであれば、その具体的な実施の形態は如何なるものであっても何ら構わない。
すなわち、本発明の無給油チェーンは、連結ピンとブシュとの間に潤滑油を封入してなるチェーンであれば良く、例えば、外プレート、内プレート、連結ピン、ブシュで構成されるブシュチェーン、又は、外プレート、内プレート、連結ピン、ブシュ、ローラで構成されるローラチェーンのいずれであっても良い。
なお、本発明の無給油チェーンによれば、従来の無給油チェーンで用いた含油焼結ブシュでなく、例えば、より機械特性に優れた鋼製ブシュを採用することも可能であり、この場合には、含油焼結ブシュを用いた無給油チェーンよりも高い剛性を得ることができる。
そして、ブシュに形成されるブシュ環状曲面の具体的形状については、ブシュ外周面からブシュ端面に向けて漸次縮径する曲面であれば良く、その曲面はいかなる曲率を有していても構わない。
また、内プレートのブシュ圧入孔とブシュのブシュ環状曲面との間に画成される油溜め環濠については、ブシュ内周面とピン外周面から滲み出した潤滑油の流れに淀みを惹起させて潤滑油の外部漏出を抑制するものであれば、その具体的な形態については無給油チェーンの大小等に応じて適宜選択しても構わない。
さらに、本発明において、ブシュに形成される内周縁部の具体的形態については、面取り加工が施されてブシュのブシュ端面と外プレートの内側面との間の間隙に潤滑油の流れを指向させるものであれば良く、例えば、面取り加工を施された表面形態がすり鉢状、もしくは、お椀状のものであっても何ら差し支えない。
そして、内プレートのブシュ圧入孔に形成されている剪断面及び破断面については、内プレートの打ち抜き加工時に生じるものであって、ブシュ圧入孔に形成される剪断面及び破断面の比率は打ち抜き加工時の精度に応じて適宜選択しても構わない。
以下、本発明の第1実施例である無給油チェーンを図1乃至図4に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の一実施例である無給油チェーンの概要図であり、図2は、図1に示す無給油チェーンの連結状態を示す斜視図であり、図3は、本発明で用いるブシュの斜視図であり、図4は、図1に示すA部の拡大図であり、図7は、従来の無給油チェーンの平面図と一部拡大図である。
まず、本発明の実施例である無給油チェーン100は、図1及び図2に示すように、左右一対で離間配置される内プレート110、110と、この内プレート110のブシュ圧入孔111に圧入嵌合された鋼材からなる前後一対のブシュ120、120と、このブシュ120の内部に回転自在に挿通された前後一対の連結ピン130、130と、この連結ピン130の両端にピン孔141を圧入嵌合されて内プレート110をチェーン長手方向に連結する左右一対の外プレート140、140と、ブシュ120に対して回転自在に外嵌された前後一対のローラ150、150とを備えている。
そして、ブシュ120のブシュ内周面120aと連結ピン130の外周面130aとの間には、潤滑油が封入されている。
そこで、本発明の第1実施例である無給油チェーン100が最も特徴とする内プレート110、ブシュ120の具体的な形態について詳しく説明する。
まず、図1及び図3に示すように、ブシュ120が、内プレート110の外側面110aからチェーン幅方向の外方へ突出したブシュ端面120bを有している。
これにより、ブシュ110のブシュ端面120bのみが、外プレート140の内側面140aと摺接して内プレート110と外プレート140との接触が完全に回避されている。また、内プレート110の外側面110aと外プレート140の内側面140aとの広域な摺接により生じる摩擦熱を回避して、ブシュ120のブシュ端面120bと外プレート140の内側面140aとの局所的な摺接により生じる摩擦熱のみに留めている。
次に、図1乃至図4に示すように、ブシュ120は、内プレート110のブシュ圧入孔111に圧入嵌合したブシュ外周面120cと、このブシュ外周面120cからブシュ端面120bに向けて漸次縮径しながら形成した断面湾曲状のブシュ環状曲面120dを有している。
これにより、ブシュ環状曲面120dが、内プレート110のブシュ圧入孔111内にブシュ120を圧入嵌合する際に内プレート110のブシュ圧入孔111に対してブシュ120のブシュ端面120bをセンタリングしながら確実に誘導する。
次に、図3及び図4に示すように、ブシュ内周面120aの両端に形成される内周縁部121が、その全周に亘って面取り加工を施されている。
これにより、ブシュ120の内周縁部121が、連結ピン130のピン外周面130aとブシュ120のブシュ内周面120aとの間隙からブシュ120のブシュ端面120bと外プレート140の内側面140aとの間隙に潤滑油の流れを円滑に指向させている。
また、図1及び図4に示すように、内プレート110の外側面110aは、ブシュ120のブシュ環状曲面120dの形成領域内、すなわち、チェーン幅方向の内側からブシュ120のブシュ外周面120c、内プレート110の外側面110a、ブシュ120のブシュ端面120bの順に位置するように配置されている。
これにより、内プレート110のブシュ圧入孔111とブシュ120のブシュ環状曲面120dとの間に画成される環状の油溜め環濠Mが、チェーン駆動時に連結ピン130のピン外周面130aとブシュ120のブシュ内周面120aとの間隙からブシュ端面120bを越えて内プレート110と外プレート140との間隙に滲出する潤滑油の流れに対して流れの一時的な変更、すなわち、チェーン外部へ漏出しようとする潤滑油に対して流路の淀みを惹起させている(潤滑油の流れを図4の矢印にて図示する)。
また、図4に示すように、内プレート110のブシュ圧入孔111は、内プレート110の打抜き加工時に形成されてブシュ外周面120のブシュ環状曲面側、すなわち、チェーン幅方向の外側で圧入嵌合する剪断面111aと、この内プレート110の打抜き加工時に形成されてチェーン幅方向の内側でブシュ外周面120cに近接嵌合する破断面111bとで構成されている。
これにより、内プレート110の外側面110aよりチェーン幅方向の外側にブシュ端面120bを突出されたブシュ120のブシュ外周面120cとブシュ圧入孔111の平滑度の高い剪断面111aとで実質的かつ有効に圧入嵌合されている。
このようにして得られた本発明の第1実施例の無給油チェーン100は、ブシュ120が内プレート110の外側面110aからチェーン幅方向の外方へ突出したブシュ端面120bと内プレート110のブシュ圧入孔111に圧入嵌合したブシュ外周面120cとこのブシュ外周面120cからブシュ端面120bに向けて漸次縮径しながら形成したブシュ環状曲面120dとを有し、内プレート110の外側面110aがブシュ環状曲面120dの形成領域内に位置決め配置されることにより、チェーン駆動時における内プレート110と外プレート140との相対的な屈曲回動をより円滑に実現でき、内プレート110と外プレート140の間に滲出した潤滑油が摩擦熱に起因する高温下に晒されず潤滑油の劣化を抑制でき、内プレート110のブシュ圧入孔111を損傷することなく強固に圧入嵌合するチェーン組立負担を軽減することができるとともに、ブシュ120と連結ピン130との間に封入された潤滑油の外部漏出を抑制して長期に亘って円滑なチェーン駆動を達成することができる。
また、ブシュ120の内周縁部121が面取り加工を施されていることにより、ブシュ120と外プレート140との摺接領域において十分な潤滑油を確保して更に円滑なチェーン駆動を達成することができる。
さらに、内プレート110のブシュ圧入孔111が内プレート110の打抜き加工時に形成されてブシュ外周面120cのブシュ環状曲面120d側に圧入嵌合する剪断面111aとこの内プレート110の打抜き加工時に形成されてブシュ外周面120cに近接嵌合する破断面111bとで構成されていることにより、左右一対の内プレート110と前後一対のブシュ120からなる内リンクのチェーン幅方向における左右バランスを的確に実現することができる等、その効果は甚大である。
次に、本発明の第2実施例である無給油チェーン200について、図5及び図6に基づいて説明する。
ここで、図5は、本発明の第2実施例である無給油チェーンの概要図であり、図6は、図5に示すB部の拡大図である。
まず、図5及び図6に示す無給油チェーン200は、上述した第1実施例の無給油チェーン100と同一の部材について対応する200番台の符号を付してその重複する説明を省略する。
そこで、本発明の第2実施例である無給油チェーン200が最も特徴とする内プレート210の具体的な形態について、図5及び図6に基づいて詳しく説明する。
すなわち、内プレートのブシュ圧入孔211が、内プレート210の打抜き加工時に形成されてブシュ外周面220のブシュ環状曲面側、すなわち、チェーン幅方向の外側で近接嵌合する破断面211bと、この内プレート210の打抜き加工時に形成されてブシュ外周面220c、すなわち、チェーン幅方向の内側で圧入嵌合する剪断面211aとで構成されている。
これにより、ブシュ環状曲面220dと平滑度の低い内プレート210の破断面211bとで協働して画成される油溜め環濠Mがより大きく形成され、外部漏出しようとする潤滑油の流れをより効果的に淀ませて優れた油保持力を発揮している(潤滑油の流れを図6の矢印にて図示する)。
このようにして得られた本発明の第2実施例の搬送チェーン200は、前述した本第1実施例の搬送チェーン100が奏する効果と同様に、チェーン駆動時における内プレート210と外プレート240との相対的な屈曲回動をより円滑に実現でき、内プレート210と外プレート240との間に滲出した潤滑油が摩擦熱に起因する高温下に晒されず潤滑油の劣化を抑制でき、内プレート210のブシュ圧入孔211を損傷することなく強固に圧入嵌合するチェーン組立負担を軽減でき、ブシュ220と連結ピン230との間に封入された潤滑油の外部漏出を更に抑制するとともに、ブシュ220と外プレート240との摺接領域において十分な潤滑油を確保して長期に亘って円滑なチェーン駆動を達成できる等、その効果は甚大である。
100、200 ・・・ 無給油チェーン
110、210 ・・・ 内プレート
110a、210a・・・ 外側面
111、211 ・・・ ブシュ圧入孔
111a、211a・・・ 剪断面
111b、211b・・・ 破断面
120、220 ・・・ ブシュ
120a、220a・・・ ブシュ内周面
120b、220b・・・ ブシュ端面
120c、220c・・・ ブシュ外周面
120d、220d・・・ ブシュ環状曲面
121、221 ・・・ 内周縁部
130、230 ・・・ 連結ピン
130a、230a・・・ ピン外周面
140、240 ・・・ 外プレート
140a、240a・・・ 内側面
141、241 ・・・ ピン孔
150、250 ・・・ ローラ
M ・・・ 油溜め環濠
500 ・・・ 無給油チェーン
510 ・・・ 内プレート
510a ・・・ 外側面
511 ・・・ ブシュ圧入孔
520 ・・・ ブシュ
530 ・・・ 連結ピン
540 ・・・ 外プレート
540a ・・・ 内側面
550 ・・・ ローラ

Claims (4)

  1. 離間配置した左右一対の内プレートと該内プレートのブシュ圧入孔にそれぞれ圧入嵌合した前後一対のブシュと該ブシュ内へ回転自在に挿通した前後一対の連結ピンと該連結ピンのピン端部をピン孔に圧入嵌合して内プレートをチェーン長手方向に連結する左右一対の外プレートとを備え、前記ブシュのブシュ内周面と連結ピンのピン外周面との間に潤滑油を封入してなる無給油チェーンにおいて、
    前記ブシュが、前記内プレートの外側面からチェーン幅方向の外方へ突出したブシュ端面と前記内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合したブシュ外周面と該ブシュ外周面から前記ブシュ端面に向けて漸次縮径しながら形成したブシュ環状曲面とを有しているとともに、
    前記内プレートの外側面が、前記ブシュ環状曲面の形成領域内に位置決め配置されていることを特徴とする無給油チェーン。
  2. 前記ブシュの内周縁部が、面取り加工を施されていることを特徴とする請求項1に記載の無給油チェーン。
  3. 前記内プレートのブシュ圧入孔が、前記内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面のブシュ環状曲面側に圧入嵌合する剪断面と該内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面に近接嵌合する破断面とで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無給油チェーン。
  4. 前記内プレートのブシュ圧入孔が、前記内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面のブシュ環状曲面側に近接嵌合する破断面と該内プレートの打抜き加工時に形成されてブシュ外周面に圧入嵌合する剪断面とで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無給油チェーン。
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