JP4937848B2 - 無給油チェーン - Google Patents

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Description

本発明は、搬送(コンベヤ)、動力伝達(伝動)等に用いる無給油チェーンに関し、特に、鉄鉱石、石炭などを荷揚げするための連続式アンローダに使用されるバケットチェーンとして用いる無給油チェーンに関する。
従来、2個の外リンクプレートの両端部をピンにて連結した外リンクと、2個の内リンクプレートをブシュにて連結した内リンクとをピンをブシュに遊嵌することにより交互に連結し、かつ、ピンとブシュとの間に注入された潤滑油を封止するシール手段を備えてなるシールチェーンが知られている。
そして、このようなシールチェーンのシール手段は、少なくともブシュの軸方向端面に接触するように配置されるリング部材と、このリング部材とそれに対向する外リンクプレートとの間に圧接される弾性シールリングとを備えている(例えば、特許文献1参照。)。
他方、一対の外リンクプレートの両端部をピンで連結した外リンクと一対の内リンクプレートの両端部をブシュで連結すると共にこのブシュにローラを被嵌した内リンクとをブシュにピンを嵌挿することにより交互に連結し、かつ、ブシュとローラとの間に封入される潤滑油をシールするシール手段を備えてなるシールチェーンが知られている。
そして、このようなシールチェーンのシール手段は、内リンクプレートの内側面にブシュを囲むように形成された凹部と、ローラの両端部に遊嵌されたリング状のシールプレートと、凹部とシールプレートとの間に配置された弾性体からなるシールリングとを備えている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2004−256262号公報(第4欄、図3) 特開2005−282813号公報(第7頁、図4)
ところが、特許文献1のような従来のシールチェーンでは、ブシュと外リンクプレートとの間を密封してピンとブシュとの間に注入された潤滑油のシール効果を持続するものの、リング部材と弾性シールリングとをブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置するため、チェーンの組立性が悪くなるとともに、このような押圧状態の押圧力によって、外リンクプレートと内リンクプレートとの間の相対的な屈曲抵抗、すなわち、チェーン自体の屈曲抵抗が大きくなるという問題があった。
また、リング部材と弾性シールリングが外リンクプレート等に対して摺接摩耗することによって生じるシール効果の低下を防止するために、リング部材及び弾性シールリングと接触する外リンクプレートの内側面とブシュの端面の表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があり、その表面仕上げ加工の加工負担が増加するという問題があった。
他方、特許文献2のような従来のシールチェーンでは、ローラと内リンクプレートとの間を密封してローラとブシュとの間に注入された潤滑油のシール効果を持続するものの、シールリングとシールプレートとを内リンクプレートの内側面に形成された凹部とローラとの間に押圧状態で配置するため、チェーンの組立性が悪くなるとともに、このような押圧状態の押圧力によって、ローラと内リンクプレートとの間の相対的な回転抵抗が大きくなり、チェーン稼動時にローラが円滑に転動しなくなるという問題があった。
また、リング部材と弾性シールリングが内リンクプレートやローラ等に対して摺接摩耗することによって生じるシール効果の低下を防止するために、シールリング及びシールプレートと接触する内リンクプレートの内側面とローラの端面の表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があり、その表面仕上げ加工の加工負担が増加するという問題があった。
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、チェーン製造負担を増大させることなく、チェーン稼動時における連結ピンとブシュとの間に封入された潤滑油及びローラとブシュとの間に封入された潤滑油の漏出と外部塵埃の侵入を防止して、連結ピンの外周面とブシュの内周面との間で発生する摺接摩耗やブシュの外周面とローラの内周面との間で発生する摺動音や焼付けを抑制して、しかも、チェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業負担が簡便な無給油チェーンを提供することである。
請求項1に係る本発明は、左右一対で離間配置された内プレートと該内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合された前後一対のブシュと該ブシュに対して回転自在に外嵌された前後一対のローラと前記ブシュ内に対して回転自在に挿通された前後一対の連結ピンと該連結ピンの両端にピン孔を圧入嵌合させて内プレートをチェーン長手方向に連結する左右一対の外プレートとを備え、前記ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間及び前記ローラの内周面とブシュの外周面との間に潤滑油を封入してなる無給油チェーンにおいて、前記内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部が、前記外プレートの内側面から内プレートの外側面に向けて突出するように溶着した環状ブシュ軸支部で囲繞されているとともに、前記ローラの両端が、前記内プレートの内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するように溶着した環状ローラ軸支部でそれぞれ囲繞されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項2に係る本発明は、請求項1記載の構成に加えて、前記環状ローラ軸支部がチェーン幅方向中央に向けて縮径してスプロケットとの噛み合い時にスプロケット歯をローラの外周面に案内誘導するテーパ状誘導面を有していることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項3に係る本発明は、請求項1記載の構成に加えて、前記ローラの両端に形成されたローラ小径部が、前記環状ローラ軸支部でそれぞれ囲繞されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項4に係る本発明は、請求項3記載の構成に加えて、前記ローラが前記環状ローラ軸支部より大きな外径を有していることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項5に係る本発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の構成に加えて、前記ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間及び前記ローラの内周面とブシュの外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部が、前記ブシュのチェーン幅方向中央に形成されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
なお、本発明の無給油チェーンで言うところの「ローラの外径」とは、スプロケットのスプロケット歯と噛み合うローラの中央部分の外径のことを意味している。
そこで、本発明は、左右一対で離間配置された内プレートと該内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合された前後一対のブシュと該ブシュに対して回転自在に外嵌された前後一対のローラと前記ブシュ内に対して回転自在に挿通された前後一対の連結ピンとこれらの連結ピンの両端にピン孔を圧入嵌合させて内プレートをチェーン長手方向に連結する左右一対の外プレートとを備え、ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間及びローラの内周面とブシュの外周面との間に潤滑油を封入してなることにより、外部からの無給油状態で長期に亘ってチェーン駆動できるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
すなわち、請求項1に係る本発明の無給油チェーンによれば、内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部が、外プレートの内側面から内プレートの外側面に向けて突出するように溶着した環状ブシュ軸支部で囲繞されていることにより、このようなブシュ突出端部と環状ブシュ軸支部との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造となって、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したブシュと連結ピンとの間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、ブシュの内周面と連結ピンの外周面の摩耗損傷を低減してチェーンの摩耗伸びを長期に亘って防止することができる。
同様に、ローラの両端が内プレートの内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するように溶着した環状ローラ軸支部でそれぞれ囲繞されていることにより、このようなローラの両端と環状ローラ軸支部との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造となって、チェーン走行時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したローラとブシュとの間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、チェーン走行時に摺動頻度が高く摩耗が進行しがちなローラの内周面とブシュの外周面の摩耗損傷や焼付きを抑制することができる。
また、環状ブシュ軸支部が外プレートの内側面に溶着されていることにより、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を外プレートに施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでブシュ突出端部を囲繞する外プレートの凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避することができる。
同様に、環状ローラ軸支部が内プレートの内側面に溶着されていることにより、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を内プレートに施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでローラの両端を囲繞する内プレートの凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避することができる。
また、内プレートの外側面と外プレートの内側面との間には、従来のシールチェーンのようなブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行できるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
同様に、内プレートの内側面とローラの端面との間にも、従来のシールチェーンのような内リンクプレートの内側面とローラの端面との間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、ローラの転動抵抗が小さくチェーン稼動時にローラが円滑に転動しながらスプロケットに噛み合うことができるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、従来のシールチェーンでは、シール部材の摺接摩耗を防止して潤滑油の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面または内リンクプレートの内側面とローラの端面に表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があったが、本発明の無給油チェーンでは、従来のような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減することができる。
請求項2に係る本発明の無給油チェーンによれば、請求項1記載の無給油チェーンが奏する効果に加えて、環状ローラ軸支部がチェーン幅方向中央に向けて縮径したテーパ状誘導面を有していることにより、チェーン稼動時にチェーンがチェーン幅方向に片寄ってスプロケット歯と環状ローラ軸支部とが接触した場合であっても、テーパ状誘導面がスプロケット歯をローラの外周面に案内誘導するので、環状ローラ軸支部がスプロケット歯に引っ掛ってチェーン幅方向のチェーンバランスが損なわれることを防止することができる。
請求項3に係る本発明の無給油チェーンによれば、請求項1記載の無給油チェーンが奏する効果に加えて、ローラの両端に形成されたローラ小径部が環状ローラ軸支部でそれぞれ囲繞されていることにより、環状ローラ軸支部の内径よりも大きな外径を有するローラを使用する際においてもローラ小径部を介して環状ローラ軸支部に嵌合させることができるので、環状ローラ軸支部の内径の大きさに制限を受けることなく様々な外径のローラを適用することができる。
また、ローラ小径部を形成した分だけローラと内プレートとの間に生じた潤滑油の流出径路がさらに複雑に屈曲した形状を呈するので、ローラの内周面とブシュの外周面との間に注入された潤滑油のシール効果をより一層向上させることができる。
請求項4に係る本発明の無給油チェーンによれば、請求項3記載の無給油チェーンが奏する効果に加えて、ローラが環状ローラ軸支部より大きな外径を有していることにより、スプロケットとの噛み合い時におけるスプロケット歯と環状ローラ軸支部との接触を回避できるので、環状ローラ軸支部がスプロケット歯に引っ掛ってチェーン幅方向のチェーンバランスが損なわれることを防止することができる。
請求項5に係る本発明の無給油チェーンによれば、請求項3記載の無給油チェーンが奏する効果に加えて、ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間及びローラの内周面とブシュの外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部がブシュのチェーン幅方向中央に形成されていることにより、より多くの潤滑油を封入して連結ピンとブシュとの間に潤滑油を継続的に供給するので、連結ピンの外周面とブシュの内周面の摺動摩耗を長期に亘って低減してチェーンの摩耗伸びをより一層防止することができる。
同様に、ローラの内周面とブシュの外周面との間にも潤滑油を継続的に供給するので、ローラの内周面とブシュの外周面の摺動摩耗を長期に亘って低減でき、ローラとブシュとの間で発生する摺動音や焼付きを防止できるとともに、スプロケットとの噛み合い時にローラが円滑に転動しながら噛み合ってチェーンの摩耗を防止することができる。
本発明は、左右一対で離間配置された内プレートと該内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合された前後一対のブシュとこれらのブシュに対して回転自在に外嵌された前後一対のローラと前記ブシュ内に対して回転自在に挿通された前後一対の連結ピンとこれら連結ピンの両端にピン孔を圧入嵌合させて内プレートをチェーン長手方向に連結する左右一対の外プレートとを備え、ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間及びローラの内周面とブシュの外周面との間に潤滑油を封入してなる無給油チェーンにおいて、内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部が外プレートの内側面から内プレートの外側面に向けて突出するように溶着した環状ブシュ軸支部で囲繞されているとともに、ローラの両端が内プレートの内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するように溶着した環状ローラ軸支部でそれぞれ囲繞されて、チェーン製造負担を増大させることなく、チェーン稼動時における連結ピンとブシュとの間に封入された潤滑油及びローラとブシュとの間に封入された潤滑油の漏出と外部塵埃の侵入を防止して、連結ピンの外周面とブシュの内周面との間で発生する摺接摩耗やブシュの外周面とローラの内周面との間で発生する摺動音や焼付けを抑制して、しかも、チェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業負担が簡便なものであれば、その具体的な実施の形態は如何なるものであっても何ら構わない。
例えば、本発明における環状ブシュ軸支部や環状ローラ軸支部の具体的な形状については、円形状のリング、多角形状のリングなどいずれであっても差し支えなく、また、これら環状ブシュ軸支部や環状ローラ軸支部は、外プレートの内側面や内プレートの内側面に溶接加工を用いて固着されていても良いが、それ以外の方法、例えば、外プレートの内側面や内プレートの内側面にボルト止めすることで固着されていても良い。
また、本発明におけるブシュ突出端部の具体的な形状については、外周面が円形に形成されたもの、外周面が多角形に形成されたものなどいずれであっても差し支えない。
また、本発明におけるブシュの具体的な形状については、何らの加工を施していない円筒状のブシュであっても良いが、ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間及びローラの内周面とブシュの外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部がチェーン幅方向中央に形成されたものであっても良く、その場合、より多くの潤滑油を封入して連結ピンとブシュとの間に潤滑油を継続的に供給するので、連結ピンの外周面とブシュの内周面の摺動摩耗を長期に亘って低減してチェーンの摩耗伸びをより一層防止することができる。
同様に、ローラの内周面とブシュの外周面との間にも潤滑油を継続的に供給するので、ローラの内周面とブシュの外周面の摺動摩耗を長期に亘って低減でき、ローラとブシュとの間で発生する摺動音や焼付きを防止できるとともに、スプロケットとの噛み合い時にローラが円滑に転動しながら噛み合ってチェーンの摩耗を防止することができる。
また、本発明におけるローラの具体的な形状については、ローラの両端がローラ中央部分と同じ外径を有するように成形されたもの、ローラ中央部分の外径より小径な状態で内プレートに向けて突出形成されたローラ小径部をローラの両端に有するもの、ローラの両端に環状の凹溝を凹設したものなどのいずれであっても構わないが、ローラ小径部をローラの両端に有するものである場合には、環状ローラ軸支部の内径よりも大きな外径を有するローラを使用する際においてもローラ小径部を介して環状ローラ軸支部に嵌合させることができるので、環状ローラ軸支部の内径の大きさに制限を受けることなく様々な外径のローラを適用することができ、また、ローラ小径部を形成した分だけローラと内プレートとの間に生じた潤滑油の流出径路がさらに複雑に屈曲した形状を呈するので、ローラの内周面とブシュの外周面との間に注入された潤滑油のシール効果をより一層向上させることができ、また、ローラの両端に環状の凹溝を凹設したものである場合には、この凹溝に環状ローラ軸支部を嵌合させた状態でローラを組み付けることで、環状ローラ軸支部の内径の大きさに制限を受けることなく環状ローラ軸支部の内径よりも大きな外径を有するローラを使用することができ、そして、何らの加工が施されていないローラの両端を環状ローラ軸支部に嵌合させた場合と比べて、ローラと内プレートとの間に生じた潤滑油の流出径路がさらに複雑に屈曲した形状を呈するので、ローラの内周面とブシュの外周面との間に注入された潤滑油のシール効果をより一層向上させることができる。
また、本発明におけるローラの具体的材料については、耐摩耗性、耐衝撃性を備えたものであれば、エンプラと称するエンジニアリングプラスチック、工具鋼、ステンレス鋼、ゴムなどのいずれであっても良く、特に、エンジニアリングプラスチックを採用した場合には、加工容易性に優れており、ローラの両端にローラ小径部を容易に成形することができるので、より好ましい。
また、ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間に潤滑油を供給する油溜り溝が連結ピンの外周面に刻設されている場合には、より多くの潤滑油を封入して連結ピンとブシュとの間に潤滑油を継続的に供給するので、連結ピンの外周面とブシュの内周面の摺動摩耗を長期に亘って低減してチェーンの摩耗伸びをより一層防止することができる。
そして、外プレートの内側面と内プレートの外側面とが相互に近接対向するラビリンス構造形成粗面、いわゆる、ラビリンス構造を形成し得る粗面を備えている場合には、外プレートの内側面と内プレートの外側面との間には油溜り用ラビリンス構造が形成されているので、連結ピンとブシュとの間に注入された潤滑油のシール効果をより一層向上させることができ、ブシュと連結ピンとの間に注入された潤滑油が外部に漏れ出すことを防止できるとともに外部から塵埃が侵入することを防止することができる。
そして、内プレートの内側面とローラの端面とが相互に近接対向するラビリンス構造形成粗面、いわゆる、ラビリンス構造を形成し得る粗面を備えている場合には、内プレートの内側面とローラの端面との間にはラビリンス構造が形成されているので、ローラとブシュとの間に注入された潤滑油のシール効果をより一層向上させることができ、ローラとブシュとの間に注入された潤滑油の外部漏出を防止できるとともに外部塵埃の侵入を防止することができる。
以下、本発明の第1実施例である無給油チェーン100を図面に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の第1実施例である無給油チェーンの一部を切り欠いた全体概要図であり、図2は、図1に示す無給油チェーンの連結状態を示す斜視図であり、図3は、図1に示す無給油チェーンの断面図である。
まず、本発明の第1実施例である無給油チェーン100は、鉄鉱石、石炭などを荷揚げするための連続式アンローダに使用されるバケットチェーンであり、図1乃至図3に示すように、左右一対で離間配置された内プレート110、110と、この内プレート110のブシュ圧入孔に圧入嵌合された前後一対のブシュ120、120と、このブシュ120に回転自在に外嵌された前後一対のローラ130、130と、ブシュ120の内部に回転自在に挿通された前後一対の連結ピン140、140と、この連結ピン140の両端にピン孔を圧入嵌合させて内プレート110をチェーン長手方向に連結する左右一対で離間配置された外プレート150、150とを備えている。
そして、ブシュ120の内周面と連結ピン140の外周面との間に潤滑油が封入されているとともに、ローラ130の内周面とブシュ120の外周面との間に潤滑油が封入されている。
そこで、本実施例の無給油チェーン100が最も特徴とする内プレート110、ブシュ120、外プレート150の具体的な形態について図1乃至図3により詳しく説明する。
まず、図1乃至図3に示すように、外プレート150の内側面には、外プレート150の内側面から内プレート110の外側面に向けて突出するようにリング状の環状ブシュ軸支部151が溶着されており、この環状ブシュ軸支部151には、内プレート110の外側面から一部突出したブシュ突出端部121がそれぞれ囲繞されている。
また、図1乃至図3に示すように、内プレート110の内側面には、内プレート110の内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するようにリング状の環状ローラ軸支部111が溶着されており、この環状ローラ軸支部111は、ローラ130の両端をそれぞれ囲繞している。
そして、ブシュ120のチェーン幅方向中央には、ブシュ120の内周面と連結ピン140の外周面との間及びローラ130の内周面とブシュ120の外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部122が形成されている。
このようにして得られた本実施例の無給油チェーン100は、内プレート110の外側面から一部突出したブシュ突出端部121が、外プレート150の内側面から内プレート110の外側面に向けて突出するように溶着した環状ブシュ軸支部151にそれぞれ囲繞されている。
したがって、このようなブシュ突出端部121と環状ブシュ軸支部151との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造L1となって、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したブシュ120と連結ピン140との間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、ブシュ120の内周面と連結ピン140の外周面の摩耗損傷を低減してチェーンの摩耗伸びを長期に亘って防止できる。
また、ローラ130の両端が、内プレート110の内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するように溶着した環状ローラ軸支部111にそれぞれ囲繞されている。
したがって、このようなローラ130の両端と環状ローラ軸支部111との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造L2となって、チェーン走行時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したローラ130とブシュ120との間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、チェーン走行時に摺動頻度が高く摩耗が進行しがちなローラ130の内周面とブシュ120の外周面の摩耗損傷や焼付きを抑制することができる。
また、環状ブシュ軸支部151が、外プレート150の内側面に溶着されている。
したがって、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を外プレート150に施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでブシュ突出端部121を囲繞する外プレート150の凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避することができる。
また、環状ローラ軸支部111が、内プレート110の内側面に溶着されている。
したがって、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を内プレート110に施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでローラ130の両端を囲繞する内プレート110の凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避することができる。
また、内プレート110の外側面と外プレート150の内側面との間には、従来のシールチェーンのようなブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行できるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、内プレート110の内側面とローラ130の端面との間にも、従来のシールチェーンのような内リンクプレートの内側面とローラの端面との間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、ローラ130の転動抵抗が小さくチェーン稼動時にローラ130が円滑に転動しながらスプロケットに噛み合うことができるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、従来のシールチェーンでは、シール部材の摺接摩耗を防止して潤滑油の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面または内リンクプレートの内側面とローラの端面に表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があったが、本発明の無給油チェーン100では、従来のような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減することができる。
また、ブシュ120の内周面と連結ピン140の外周面との間及びローラ130の内周面とブシュ120の外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部122が、ブシュ120のチェーン幅方向中央に形成されている。
したがって、より多くの潤滑油を封入して連結ピン140とブシュ120との間に潤滑油を継続的に供給するので、連結ピン140の外周面とブシュ120の内周面の摺動摩耗を長期に亘って低減してチェーンの摩耗伸びをより一層防止でき、同様に、ローラ130の内周面とブシュ120の外周面との間にも潤滑油を継続的に供給するので、ローラ130の内周面とブシュ120の外周面の摺動摩耗を長期に亘って低減でき、ローラ130とブシュ120との間で発生する摺動音や焼付きを防止できるとともに、スプロケット(図示しない)との噛み合い時にローラ130が円滑に転動しながら噛み合ってチェーンの摩耗を防止できるなど、その効果は甚大である。
つぎに、本発明の第2実施例である無給油チェーン200について、図4及び図5に基づいて説明する。
まず、本発明の第2実施例である無給油チェーン200は、鉄鉱石、石炭などを荷揚げするための連続式アンローダに使用されるバケットチェーンであり、図4及び図5に示すように、左右一対で離間配置された内プレート210、210と、この内プレート210のブシュ圧入孔に圧入嵌合された前後一対のブシュ220、220と、このブシュ220に回転自在に外嵌された前後一対のローラ230、230と、ブシュ220の内部に回転自在に挿通された前後一対の連結ピン240、240と、この連結ピン240の両端にピン孔を圧入嵌合させて内プレート210をチェーン長手方向に連結する左右一対で離間配置された外プレート250、250とを備えている。
そして、ブシュ220の内周面と連結ピン240の外周面との間に潤滑油が封入されているとともに、ローラ230の内周面とブシュ220の外周面との間に潤滑油が封入されている。
そこで、本実施例の無給油チェーン200が最も特徴とする内プレート210、ブシュ220、外プレート250の具体的な形態について図4及び図5により詳しく説明する。
まず、図4及び図5に示すように、外プレート250の内側面には、外プレート250の内側面から内プレート210の外側面に向けて突出するようにリング状の環状ブシュ軸支部251が溶着されており、この環状ブシュ軸支部251は、内プレート210の外側面から一部突出したブシュ突出端部221をそれぞれ囲繞している。
また、図4及び図5に示すように、内プレート210の内側面には、内プレート210の内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するようにリング状の環状ローラ軸支部211が溶着されており、この環状ローラ軸支部211には、ローラ230の両端がそれぞれ囲繞されている。
そして、環状ローラ軸支部211は、チェーン幅方向中央に向けて縮径したテーパ状誘導面211aを有しており、チェーン稼動時にチェーンがチェーン幅方向に片寄ってスプロケット歯と環状ローラ軸支部211とが接触した場合であっても、テーパ状誘導面211aがスプロケット歯をローラ230の外周面に案内誘導するようになっている。
また、ブシュ220のチェーン幅方向中央には、ブシュ220の内周面と連結ピン240の外周面との間及びローラ230の内周面とブシュ220の外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部222が形成されている。
このようにして得られた本実施例の無給油チェーン200は、内プレート210の外側面から一部突出したブシュ突出端部221が、外プレート250の内側面から内プレート210の外側面に向けて突出するように溶着した環状ブシュ軸支部251にそれぞれ囲繞されている。
したがって、このようなブシュ突出端部221と環状ブシュ軸支部251との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造L1となって、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したブシュ220と連結ピン240との間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、ブシュ220の内周面と連結ピン240の外周面の摩耗損傷を低減してチェーンの摩耗伸びを長期に亘って防止できる。
また、ローラ230の両端が、内プレート210の内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するように溶着した環状ローラ軸支部211にそれぞれ囲繞されている。
したがって、このようなローラ230の両端と環状ローラ軸支部211との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造L2となって、チェーン走行時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したローラ230とブシュ220との間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、チェーン走行時に摺動頻度が高く摩耗が進行しがちなローラ230の内周面とブシュ220の外周面の摩耗損傷や焼付きを抑制できる。
また、環状ブシュ軸支部251が、外プレート250の内側面に溶着されている。
したがって、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を外プレート250に施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでブシュ突出端部221を囲繞する外プレート250の凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避できる。
また、環状ローラ軸支部211が、内プレート210の内側面に溶着されている。
したがって、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を内プレート210に施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでローラ230の両端を囲繞する内プレート210の凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避できる。
また、内プレート210の外側面と外プレート250の内側面との間には、従来のシールチェーンのようなブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行できるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、内プレート210の内側面とローラ230の端面との間にも、従来のシールチェーンのような内リンクプレートの内側面とローラの端面との間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、ローラ230の転動抵抗が小さくチェーン稼動時にローラ230が円滑に転動しながらスプロケットに噛み合うことができるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、従来のシールチェーンでは、シール部材の摺接摩耗を防止して潤滑油の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面または内リンクプレートの内側面とローラの端面に表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があったが、本発明の無給油チェーン200では、従来のような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減することができる。
また、ブシュ220の内周面と連結ピン240の外周面との間及びローラ230の内周面とブシュ220の外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部222が、ブシュ220のチェーン幅方向中央に形成されている。
したがって、より多くの潤滑油を封入して連結ピン240とブシュ220との間に潤滑油を継続的に供給するので、連結ピン240の外周面とブシュ220の内周面の摺動摩耗を長期に亘って低減してチェーンの摩耗伸びをより一層防止でき、同様に、ローラ230の内周面とブシュ220の外周面との間にも潤滑油を継続的に供給するので、ローラ230の内周面とブシュ220の外周面の摺動摩耗を長期に亘って低減でき、ローラ230とブシュ220との間で発生する摺動音や焼付きを防止できるとともに、スプロケットとの噛み合い時にローラ230が円滑に転動しながら噛み合ってチェーンの摩耗を防止することができる。
そして、環状ローラ軸支部211が、チェーン幅方向中央に向けて縮径したテーパ状誘導面211aを有している。
したがって、チェーン稼動時にチェーンがチェーン幅方向に片寄ってスプロケット歯と環状ローラ軸支部211とが接触した場合であっても、テーパ状誘導面211aがスプロケット歯をローラ230の外周面に案内誘導するので、環状ローラ軸支部211がスプロケット歯に引っ掛ってチェーン幅方向のチェーンバランスが損なわれることを防止することができるなど、その効果は甚大である。
つぎに、本発明の第3実施例である無給油チェーン300について、図6及び図7に基づいて説明する。
まず、本発明の第3実施例である無給油チェーン300は、鉄鉱石、石炭などを荷揚げするための連続式アンローダに使用されるバケットチェーンであり、図6及び図7に示すように、左右一対で離間配置された内プレート310、310と、この内プレート310のブシュ圧入孔に圧入嵌合された前後一対のブシュ320、320と、このブシュ320に回転自在に外嵌された前後一対のローラ330、330と、ブシュ320の内部に回転自在に挿通された前後一対の連結ピン340、340と、この連結ピン340の両端にピン孔を圧入嵌合させて内プレート310をチェーン長手方向に連結する左右一対で離間配置された外プレート350、350とを備えている。
そして、ブシュ320の内周面と連結ピン340の外周面との間に潤滑油が封入されているとともに、ローラ330の内周面とブシュ320の外周面との間に潤滑油が封入されている。
そこで、本実施例の無給油チェーン300が最も特徴とする内プレート310、ブシュ320、ローラ330、外プレート350の具体的な形態について図6及び図7により詳しく説明する。
まず、図6及び図7に示すように、外プレート350の内側面には、外プレート350の内側面から内プレート310の外側面に向けて突出するようにリング状の環状ブシュ軸支部351が溶着されており、この環状ブシュ軸支部351には、内プレート310の外側面から一部突出したブシュ突出端部321がそれぞれ囲繞されている。
また、図6及び図7に示すように、内プレート310の内側面には、内プレート310の内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するようにリング状の環状ローラ軸支部311が溶着されている。
そして、ローラ330の両端には、ローラ330の外径よりも小さい外径を有するローラ小径部331が突出形成されており、このローラ小径部331は、環状ローラ軸支部311にそれぞれ囲繞されている。
なお、ここで言う「ローラ330の外径」とは、スプロケット(図示しない)のスプロケット歯(図示しない)と噛み合うローラ330の中央部分の外径のことを意味している。
そして、ローラ330の外径は、環状ローラ軸支部311の外径と同じ大きさになるように設計されており、スプロケットとの噛み合い時において環状ローラ軸支部311がスプロケット歯に引っ掛かることを回避するようになっている。
なお、スプロケットとの噛み合いに起因してローラ330の外周面が摩耗して外径が小さくなった場合においても環状ローラ軸支部311とスプロケット歯との接触を回避するようにローラ330の外径を環状ローラ軸支部311の外径よりも大きくなるように設計しても良い。
そして、ブシュ320のチェーン幅方向中央には、ブシュ320の内周面と連結ピン340の外周面との間及びローラ330の内周面とブシュ320の外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部322が形成されている。
このようにして得られた本実施例の無給油チェーン300は、内プレート310の外側面から一部突出したブシュ突出端部321が、外プレート350の内側面から内プレート310の外側面に向けて突出するように溶着した環状ブシュ軸支部351にそれぞれ囲繞されている。
したがって、このようなブシュ突出端部321と環状ブシュ軸支部351との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造L1となって、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したブシュ320と連結ピン340との間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、ブシュ320の内周面と連結ピン340の外周面の摩耗損傷を低減してチェーンの摩耗伸びを長期に亘って防止することができる。
また、ローラ330の両端には、ローラ330の外径よりも小さい外径を有するローラ小径部331が突出形成されており、このローラ小径部331が、内プレート310の内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するように溶着した環状ローラ軸支部311にそれぞれ囲繞されている。
したがって、このようなローラ330の両端と環状ローラ軸支部311との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造L2となって、チェーン走行時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したローラ330とブシュ320との間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、チェーン走行時に摺動頻度が高く摩耗が進行しがちなローラ330の内周面とブシュ320の外周面の摩耗損傷や焼付きを抑制することができる。
そして、ローラ330の両端には、ローラ330の外径よりも小さい外径を有するローラ小径部331が突出形成されていることにより、環状ローラ軸支部311の内径よりも大きな外径を有するローラ330を使用する際においてもローラ小径部331を介して環状ローラ軸支部311に嵌合させることができるので、環状ローラ軸支部311の内径の大きさに制限を受けることなく様々な外径のローラ330を適用することができ、また、何らの加工が施されていないローラ330の両端を環状ローラ軸支部311に嵌合させた場合と比べて、ローラ小径部331を形成した分だけローラ330と内プレート310との間に生じた潤滑油の流出径路がさらに複雑に屈曲した形状を呈するので、ローラ330の内周面とブシュ320の外周面との間に注入された潤滑油のシール効果をより一層向上させることができる。
また、環状ブシュ軸支部351が、外プレート350の内側面に溶着されている。
したがって、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を外プレート350に施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでブシュ突出端部321を囲繞する外プレート350の凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避することができる。
また、環状ローラ軸支部311が、内プレート310の内側面に溶着されている。
したがって、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を内プレート310に施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでローラ330の両端に形成されたローラ小径部331を囲繞する内プレート310の凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避することができる。
また、内プレート310の外側面と外プレート350の内側面との間には、従来のシールチェーンのようなブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行できるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、内プレート310の内側面とローラ330の端面との間にも、従来のシールチェーンのような内リンクプレートの内側面とローラの端面との間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、ローラ330の転動抵抗が小さくチェーン稼動時にローラ330が円滑に転動しながらスプロケットに噛み合うことができるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、従来のシールチェーンでは、シール部材の摺接摩耗を防止して潤滑油の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面または内リンクプレートの内側面とローラの端面に表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があったが、本発明の無給油チェーン300では、従来のような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減することができる。
また、ブシュ320の内周面と連結ピン340の外周面との間及びローラ330の内周面とブシュ320の外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部322が、ブシュ320のチェーン幅方向中央に形成されている。
したがって、より多くの潤滑油を封入して連結ピン340とブシュ320との間に潤滑油を継続的に供給するので、連結ピン340の外周面とブシュ320の内周面の摺動摩耗を長期に亘って低減してチェーンの摩耗伸びをより一層防止でき、同様に、ローラ330の内周面とブシュ320の外周面との間にも潤滑油を継続的に供給するので、ローラ330の内周面とブシュ320の外周面の摺動摩耗を長期に亘って低減でき、ローラ330とブシュ320との間で発生する摺動音や焼付きを防止できるとともに、スプロケットとの噛み合い時にローラ330が円滑に転動しながら噛み合ってチェーンの摩耗を防止することができる。
そして、ローラ330の外径が、環状ローラ軸支部311の外径と同じ大きさになるように設計されている。
したがって、スプロケットとの噛み合い時において環状ローラ軸支部311がスプロケット歯に引っ掛かることを回避できるので、チェーン幅方向のチェーンバランスが損なわれることはなく安定したチェーン走行を実現できるなど、その効果は甚大である。
つぎに、本発明の第4実施例である無給油チェーン400について、図8及び図9に基づいて説明する。
まず、本発明の第4実施例である無給油チェーン400は、鉄鉱石、石炭などを荷揚げするための連続式アンローダに使用されるバケットチェーンであり、図8及び図9に示すように、左右一対で離間配置された内プレート410、410と、この内プレート410のブシュ圧入孔に圧入嵌合された前後一対のブシュ420、420と、このブシュ420に回転自在に外嵌された前後一対のローラ430、430と、ブシュ420の内部に回転自在に挿通された前後一対の連結ピン440、440と、この連結ピン440の両端にピン孔を圧入嵌合させて内プレート410をチェーン長手方向に連結する左右一対で離間配置された外プレート450、450とを備えている。
そして、ブシュ420の内周面と連結ピン440の外周面との間に潤滑油が封入されているとともに、ローラ430の内周面とブシュ420の外周面との間に潤滑油が封入されている。
そこで、本実施例の無給油チェーン400が最も特徴とする内プレート410、ブシュ420、ローラ430、外プレート450の具体的な形態について図8及び図9により詳しく説明する。
まず、図8及び図9に示すように、外プレート450の内側面には、外プレート450の内側面から内プレート410の外側面に向けて突出するようにリング状の環状ブシュ軸支部451が溶着されており、この環状ブシュ軸支部451には、内プレート410の外側面から一部突出したブシュ突出端部421がそれぞれ囲繞されている。
また、図8及び図9に示すように、内プレート410の内側面には、内プレート410の内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するようにリング状の環状ローラ軸支部411が溶着されている。
そして、ローラ430の両端には、ローラ430の外径よりも小さい外径を有するローラ小径部431が突出形成され、このローラ小径部431は、環状ローラ軸支部411にそれぞれ囲繞されている。
なお、ここで言う「ローラ430の外径」とは、スプロケット(図示しない)のスプロケット歯(図示しない)と噛み合うローラ430の中央部分の外径のことを意味している。
そして、ローラ430の外径は、環状ローラ軸支部411の外径よりも大きくなるように、ひいては、内プレート410及び外プレート450のプレート幅寸法よりも大きくなるように設計されており、スプロケット(図示しない)との噛み合い時におけるスプロケット歯(図示しない)と環状ローラ軸支部411との接触が回避されるようになっている。
そして、ブシュ420のチェーン幅方向中央には、ブシュ420の内周面と連結ピン440の外周面との間及びローラ430の内周面とブシュ420の外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部422が形成されている。
このようにして得られた本実施例の無給油チェーン400は、内プレート410の外側面から一部突出したブシュ突出端部421が、外プレート450の内側面から内プレート410の外側面に向けて突出するように溶着した環状ブシュ軸支部451にそれぞれ囲繞されている。
したがって、このようなブシュ突出端部421と環状ブシュ軸支部451との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造L1となって、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したブシュ420と連結ピン440との間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、ブシュ420の内周面と連結ピン440の外周面の摩耗損傷を低減してチェーンの摩耗伸びを長期に亘って防止することができる。
また、ローラ430の両端には、ローラ430の外径よりも小さい外径を有するローラ小径部431が突出形成されており、このローラ小径部431が、内プレート410の内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するように溶着した環状ローラ軸支部411にそれぞれ囲繞されている。
したがって、このようなローラ430の両端と環状ローラ軸支部411との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造L2となって、チェーン走行時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したローラ430とブシュ420との間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、チェーン走行時に摺動頻度が高く摩耗が進行しがちなローラ430の内周面とブシュ420の外周面の摩耗損傷や焼付きを抑制することができる。
そして、ローラ430の両端には、ローラ430の外径よりも小さい外径を有するローラ小径部431が突出形成されていることにより、環状ローラ軸支部411の内径よりも大きな外径を有するローラ430を使用する際においてもローラ小径部431を介して環状ローラ軸支部411に嵌合させることができるので、環状ローラ軸支部411の内径の大きさに制限を受けることなく様々な外径のローラ430を適用することができ、また、何らの加工が施されていないローラ430の両端を環状ローラ軸支部411に嵌合させた場合と比べて、ローラ小径部431を形成した分だけローラ430と内プレート410との間に生じた潤滑油の流出径路がさらに複雑に屈曲した形状を呈するので、ローラ430の内周面とブシュ420の外周面との間に注入された潤滑油のシール効果をより一層向上させることができる。
また、環状ブシュ軸支部451が、外プレート450の内側面に溶着されている。
したがって、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を外プレート450に施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでブシュ突出端部421を囲繞する外プレート450の凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避することができる。
また、環状ローラ軸支部411が、内プレート410の内側面に溶着されている。
したがって、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を内プレート410に施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでローラ430の両端に形成されたローラ小径部431を囲繞する内プレート410の凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避することができる。
また、内プレート410の外側面と外プレート450の内側面との間には、従来のシールチェーンのようなブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行できるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、内プレート410の内側面とローラ430の端面との間にも、従来のシールチェーンのような内リンクプレートの内側面とローラの端面との間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、ローラ430の転動抵抗が小さくチェーン稼動時にローラ430が円滑に転動しながらスプロケットに噛み合うことができるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、従来のシールチェーンでは、シール部材の摺接摩耗を防止して潤滑油の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面または内リンクプレートの内側面とローラの端面に表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があったが、本発明の無給油チェーン400では、従来のような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減することができる。
また、ブシュ420の内周面と連結ピン440の外周面との間及びローラ430の内周面とブシュ420の外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部422が、ブシュ420のチェーン幅方向中央に形成されている。
したがって、より多くの潤滑油を封入して連結ピン440とブシュ420との間に潤滑油を継続的に供給するので、連結ピン440の外周面とブシュ420の内周面の摺動摩耗を長期に亘って低減してチェーンの摩耗伸びをより一層防止することができる。
同様に、ローラ430の内周面とブシュ420の外周面との間にも潤滑油を継続的に供給するので、ローラ430の内周面とブシュ420の外周面の摺動摩耗を長期に亘って低減でき、ローラ430とブシュ420との間で発生する摺動音や焼付きを防止できるとともに、スプロケットとの噛み合い時にローラ430が円滑に転動しながら噛み合ってチェーンの摩耗を防止することができる。
そして、ローラ430の外径が、環状ローラ軸支部411の外径よりも大きくなるよういに設計されている。
したがって、スプロケットとの噛み合い時におけるスプロケット歯と環状ローラ軸支部411との接触を回避できるので、環状ローラ軸支部411がスプロケット歯に引っ掛ってチェーン幅方向のチェーンバランスが損なわれることを防止することができるなど、その効果は甚大である。
つぎに、本発明の第5実施例である無給油チェーン500について、図10及び図11に基づいて説明する。
まず、本発明の第5実施例である無給油チェーン500は、鉄鉱石、石炭などを荷揚げするための連続式アンローダに使用されるバケットチェーンであり、図10及び図11に示すように、左右一対で離間配置された内プレート510、510と、この内プレート510のブシュ圧入孔に圧入嵌合された前後一対のブシュ520、520と、このブシュ520に回転自在に外嵌された前後一対のローラ530、530と、ブシュ520の内部に回転自在に挿通された前後一対の連結ピン540、540と、この連結ピン540の両端にピン孔を圧入嵌合させて内プレート510をチェーン長手方向に連結する左右一対で離間配置された外プレート550、550とを備えている。
そして、ブシュ520の内周面と連結ピン540の外周面との間に潤滑油が封入されているとともに、ローラ530の内周面とブシュ520の外周面との間に潤滑油が封入されている。
そこで、本実施例の無給油チェーン500が最も特徴とする内プレート510、ブシュ520、ローラ530、外プレート550の具体的な形態について図10及び図11により詳しく説明する。
まず、図10及び図11に示すように、外プレート550の内側面には、外プレート550の内側面から内プレート510の外側面に向けて突出するようにリング状の環状ブシュ軸支部551が溶着されており、この環状ブシュ軸支部551には、内プレート510の外側面から一部突出したブシュ突出端部521がそれぞれ囲繞されている。
また、図10及び図11に示すように、内プレート510の内側面には、内プレート510の内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するようにリング状の環状ローラ軸支部511が溶着されており、この環状ローラ軸支部511は、ローラ530の両端に凹設された環状の凹溝532にそれぞれ囲繞されている。
なお、ローラ530は、環状ローラ軸支部511の外径よりも大きくなるように、ひいては、内プレート510及び外プレート550のプレート幅寸法よりも大きくなるように設計されている。
また、ブシュ520のチェーン幅方向中央には、ブシュ520の内周面と連結ピン540の外周面との間及びローラ530の内周面とブシュ520の外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部522が形成されている。
このようにして得られた本実施例の無給油チェーン500は、内プレート510の外側面から一部突出したブシュ突出端部521が、外プレート550の内側面から内プレート510の外側面に向けて突出するように溶着した環状ブシュ軸支部551にそれぞれ囲繞されている。
したがって、このようなブシュ突出端部521と環状ブシュ軸支部551との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造L1となって、チェーン稼動時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したブシュ520と連結ピン540との間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、ブシュ520の内周面と連結ピン540の外周面の摩耗損傷を低減してチェーンの摩耗伸びを長期に亘って防止することができる。
また、内プレート510の内側面には、内プレート510の内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するようにリング状の環状ローラ軸支部511が溶着されており、この環状ローラ軸支部511が、ローラ530の両端に凹設された環状の凹溝532にそれぞれ囲繞されている。
したがって、このようなローラ530の両端と環状ローラ軸支部511との間に生じた潤滑油の漏出径路が複雑に屈曲して油溜り機能を発揮する油溜り用ラビリンス構造L2となって、チェーン走行時の周回走行によって生じる遠心力等に起因したローラ530とブシュ520との間に封入された潤滑油の漏出を抑制するとともに外部塵埃の侵入を抑制するので、チェーン走行時に摺動頻度が高く摩耗が進行しがちなローラ530の内周面とブシュ520の外周面の摩耗損傷や焼付きを抑制することができる。
そして、ローラ530の両端に凹設された凹溝532に環状ローラ軸支部511を嵌合させた状態でローラ530が組み付けられていることにより、環状ローラ軸支部511の内径の大きさに制限を受けることなく環状ローラ軸支部511の内径よりも大きな外径を有するローラ530を使用することができる。
また、何らの加工が施されていないローラ530の両端を環状ローラ軸支部511に嵌合させた場合と比べて、ローラ530と内プレート510との間に生じた潤滑油の流出径路がさらに複雑に屈曲した形状を呈するので、ローラ530の内周面とブシュ520の外周面との間に注入された潤滑油のシール効果をより一層向上させることができる。
また、環状ブシュ軸支部551が、外プレート550の内側面に溶着されている。
したがって、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を外プレート550に施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでブシュ突出端部521を囲繞する外プレート550の凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避できる。
また、環状ローラ軸支部511が、内プレート510の内側面に溶着されている。
したがって、加工負担の大きい研削やミーリング等の機械加工を内プレート510に施すことなく加工負担の小さな溶接加工を施すことでローラ530の両端に形成されたローラ小径部531を囲繞する内プレート510の凹部形状を形成できるので、チェーン製造負担の増大を回避することができる。
また、内プレート510の外側面と外プレート550の内側面との間には、従来のシールチェーンのようなブシュと外リンクプレートとの間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行できるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、内プレート510の内側面とローラ530の端面との間にも、従来のシールチェーンのような内リンクプレートの内側面とローラの端面との間に押圧状態で配置したシール部材を設けていないので、ローラ530の転動抵抗が小さくチェーン稼動時にローラ530が円滑に転動しながらスプロケットに噛み合うことができるとともにチェーン切り継ぎ等の分解組み付け作業が容易である。
また、従来のシールチェーンでは、シール部材の摺接摩耗を防止して潤滑油の密封性を維持するために、内リンクプレートの外側面と外リンクプレートの内側面または内リンクプレートの内側面とローラの端面に表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があったが、本発明の無給油チェーン500では、従来のような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減することができる。
また、ブシュ520の内周面と連結ピン540の外周面との間及びローラ530の内周面とブシュ520の外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部522が、ブシュ520のチェーン幅方向中央に形成されている。
したがって、より多くの潤滑油を封入して連結ピン540とブシュ520との間に潤滑油を継続的に供給するので、連結ピン540の外周面とブシュ520の内周面の摺動摩耗を長期に亘って低減してチェーンの摩耗伸びをより一層防止することができる。
同様に、ローラ530の内周面とブシュ520の外周面との間にも潤滑油を継続的に供給するので、ローラ530の内周面とブシュ520の外周面の摺動摩耗を長期に亘って低減でき、ローラ530とブシュ520との間で発生する摺動音や焼付きを防止できるとともに、スプロケットとの噛み合い時にローラ530が円滑に転動しながら噛み合ってチェーンの摩耗を防止することができる。
そして、ローラ530の外径が、環状ローラ軸支部511の外径よりも大きくなるよういに設計されている。
したがって、スプロケットとの噛み合い時におけるスプロケット歯と環状ローラ軸支部511との接触を回避できるので、環状ローラ軸支部511がスプロケット歯に引っ掛ってチェーン幅方向のチェーンバランスが損なわれることを防止できるなど、その効果は甚大である。
本発明の第1実施例である無給油チェーンの一部を切り欠いた全体概要図。 図1に示す無給油チェーンの連結状態を示す斜視図。 図1に示す無給油チェーンの断面図。 本発明の第2実施例である無給油チェーンの連結状態を示す斜視図。 図4に示す無給油チェーンの断面図。 本発明の第3実施例である無給油チェーンの連結状態を示す斜視図。 図6に示す無給油チェーンの断面図。 本発明の第4実施例である無給油チェーンの連結状態を示す斜視図。 図8に示す無給油チェーンの断面図。 本発明の第5実施例である無給油チェーンの連結状態を示す斜視図。 図10に示す無給油チェーンの断面図。
100、200、300、400、500・・・無給油チェーン
110、210、310、410、510・・・内プレート
111、211、311、411、511・・・環状ローラ軸支部
120、220、320、420、520・・・ブシュ
121、221、321、421、521・・・ブシュ突出端部
122、222、322、422、522・・・油リザーバー部
130、230、330、430、530・・・ローラ
140、240、340、440、540・・・連結ピン
150、250、350、450、550・・・外プレート
151、251、351、451、551・・・環状ブシュ軸支部
211a・・・テーパ状誘導面
331、431・・・ローラ小径部
532・・・凹溝
、L・・・油溜り用ラビリンス構造

Claims (5)

  1. 左右一対で離間配置された内プレートと該内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合された前後一対のブシュと該ブシュに対して回転自在に外嵌された前後一対のローラと前記ブシュ内に回転自在に挿通された前後一対の連結ピンと該連結ピンの両端にピン孔を圧入嵌合させて前記内プレートをチェーン長手方向に連結する左右一対の外プレートとを備え、前記ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間及び前記ローラの内周面とブシュの外周面との間に潤滑油を封入してなる無給油チェーンにおいて、
    前記内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部が、前記外プレートの内側面から内プレートの外側面に向けて突出するように溶着した環状ブシュ軸支部で囲繞されているとともに、
    前記ローラの両端が、前記内プレートの内側面からチェーン幅方向中央に向けて突出するように溶着した環状ローラ軸支部でそれぞれ囲繞されていることを特徴とする無給油チェーン。
  2. 前記環状ローラ軸支部が、チェーン幅方向中央に向けて縮径してスプロケットとの噛み合い時にスプロケット歯をローラの外周面に案内誘導するテーパ状誘導面を有していることを特徴とする請求項1記載の無給油チェーン。
  3. 前記ローラの両端に形成されたローラ小径部が、前記環状ローラ軸支部でそれぞれ囲繞されていることを特徴とする請求項1記載の無給油チェーン。
  4. 前記ローラが、前記環状ローラ軸支部より大きな外径を有していることを特徴とする請求項3記載の無給油チェーン。
  5. 前記ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間及び前記ローラの内周面とブシュの外周面との間に連通して潤滑油を供給する油リザーバー部が、前記ブシュのチェーン幅方向中央に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の無給油チェーン。
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