JP2002295598A - 細幅の80番チェーン - Google Patents

細幅の80番チェーン

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JP2002295598A
JP2002295598A JP2001098896A JP2001098896A JP2002295598A JP 2002295598 A JP2002295598 A JP 2002295598A JP 2001098896 A JP2001098896 A JP 2001098896A JP 2001098896 A JP2001098896 A JP 2001098896A JP 2002295598 A JP2002295598 A JP 2002295598A
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chain
jis standard
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width
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Yoshio Yasui
義雄 安井
Masaru Sakuratani
賢 桜谷
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Daido Kogyo Co Ltd
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Daido Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 JIS規格80番と同一ピッチをもって各リ
ンクを連結して成るチェーンであって、幅方向の寸法を
JIS規格に拘束されることなく構成することにより強
度をより高くしたチェーンの提供。 【解決手段】 チェーンの内リンク内幅寸法をJIS規
格80番に対して65%〜40%とし、その結果、チェ
ーンの引張り強度は4%〜9%高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はJIS規格の80番
とピッチを同じくする細幅チェーンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の一般的なローラチェーンを
示しているように、該ローラーチェーンは外リンクプレ
ート1、内リンクプレート2、ピン3、ブッシュ4、及
びローラ5の各部品から成っている。互いに平行な内リ
ンクプレート2,2の両穴にブッシュ4,4の両端を嵌
めて内リンクを構成し、この内リンクのブッシュ穴にピ
ン3,3を挿入し、両側へ突出したピン先端に外リンク
プレート1,1の穴を嵌めて連結している。
【0003】これがローラチェーンの基本形態であり、
この基本形態をベースにして各部の寸法は日本工業規格
(JIS)にて定められている。例えば、JIS80番の
ローラーチェーンの場合、チェーンピッチ(基準値)P=
25.4mm、ピンの長さ(最大)E=32.6mm、ピ
ン径(最大)d=7.94mm、ローラ径(最大)D=1
5.88mm、内リンクの内幅(最小)W=15.75m
m、外リンクプレートの高さ(最大)h=20.9mm、
内リンクプレートの高さ(最大)H=24.2mm、内外
リンクプレートの厚さ(参考値)T=3.20mmとなっ
ている。
【0004】そして上記JIS規格80番に基づいて製
作したローラチェーンの引張り強さは、最低61.2K
N必要とされている。しかし、各メーカが製作する80
番のローラチェーンはJISで定めている上記引張り強
さより大きく成っている。これは、各部品の材質を改良
し、又熱処理を含めた2次加工等を工夫することで強度
アップが図られている。
【0005】ローラチェーンの強度を向上する手段は従
来から色々開発されてきているが、例えば内外リンクプ
レートの穴に破断面が残らないように精密打ち抜きをし
たり、大き目のボールを通して残留圧縮応力を与えた
り、又リンクプレートの表面をショットピニングして残
留応力を残すなどの工夫が行われている。又ブッシュや
ローラにしても、切削加工より板材を用いた深絞り加
工、さらには棒材から冷間成形することで強度は一段と
高くなる。
【0006】しかし従来までのローラチェーンにおける
強度向上は上記JISに規定された寸法範囲内で行わ
れ、この規格から外れることはない。すなわち、JIS
の規格内で各部品の改良が成され、これを組み立てるこ
とでローラチェーンの強度を向上するといった考えで開
発が行われてきている。しかし、このようにJISの規
格に拘束されたのでは、ローラチェーンの強度アップに
は限界がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来よりも一
段と高い強度を有すチェーンを目的としたものである
が、JISの規格に拘束されることなく、強度のアップ
だけを目的として開発したローラチェーン、ブッシュチ
ェーン、並びに多列チェーンを提供する。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明はJIS規格80番
のチェーンを対象とし、各リンクのピッチは同じである
が、JISで規定している各部寸法に拘束されることな
く自由に設定することで該チェーンの引張り強度を向上
する。その特徴は主に次の通りである。本発明のチェー
ンはその内リンクプレート間距離をJIS規格80番に
対して、40%〜65%に縮小している。そして対象と
するチェーン形態はローラチェーン、ブッシュチェー
ン、多列チェーンを含め、その引張り強度は約4%〜9
%高くなる。
【0009】チェーンの幅が縮小されることで、各リン
クを繋ぐピンに作用する曲げモーメント及び撓み変形は
小さくなる。その為に、ピンは破断し難くなり、そして
撓み変形が小さくなることでリンクプレートの穴に作用
する応力は抑えられ、結果としてチェーンの引張り強度
はアップする。チェーンに作用する引張り力にてピンの
撓み変形が大きくなれば、特に外リンクプレートの穴に
は大きな集中応力が発生するが、チェーンの幅が縮小さ
れることでピンの長さは短くなって、同じ大きさの引張
り力に対しての撓み変形は小さく、外リンクプレートに
作用する負担が軽減される。
【0010】このように、ピンが短くなることでその強
度は必然的に高くなるが、本発明ではリンクプレート自
体の強度を高くする工夫もしている。最も簡単な方法は
厚さを大きくすることで得られるが、その他、色々な方
法がある為に具体的な手段は限定しない。このように、
本発明のチェーンは幅寸法が小さくて細くなり、動力伝
達用のチェーンであれば、巻き掛けられるスプロケット
は薄くなり、装置全体はコンパクト化し、その結果、省
スペース及び省エネルギー効果が得られる。以下、本発
明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
【実施例】本発明のローラチェーンの形態は前記図2に
示している構造と共通しているが、幅方向の寸法はJI
S規格から外れている。図1は内リンクプレート2,2
間距離をJIS規格に対して40%とした場合であり、
外リンクプレート1及び内リンクプレート2の厚さT=
3.2mm、内外リンクプレート間のクリアランスを
0.1とするならば、外リンクプレート1,1の中心間
距離L=16.1mm、内外リンクプレート1,2の中
心間距離Q=3.3mmとなる。
【0012】そこで、該ローラチェーンに張力Wが負荷
されるならば、ピン3に作用する曲げモーメントMは次
の式で表される。 M=WQ(L−Q)/L 上記式にL=16.1mm、Q=3.3mmを代入する
ならば、M=2.62Wとなる。
【0013】ところがJIS規格の80番ローラチェー
ンの場合、内外リンクプレート1,2の厚さ、及び内外
リンクプレート間のクリアランスが同じとすれば、L=
25.7mmであり、この際の曲げモーメントM=2.
87Wである。従って、幅寸法を40%とした場合の曲
げモーメントM=2.62Wに対して、同じ大きさの曲
げモーメントMに対して9%大きな引張り張力Wを作用
することが可能となる。
【0014】同じく、L=20.0mmとして、JIS
規格の65%幅とするならば、ピンに作用する曲げモー
メントM=2.76Wとなる。従って、同じ大きさの曲
げモーメントが作用する場合には、4%大きな引張り張
力Wを作用することが出来る。図1に示すチェーンはロ
ーラチェーンであるが、ローラ5を備えないブッシュチ
ェーンの場合も同じである。さらに、ローラチェーン又
はブッシュチェーンを複数列にて構成した多列チェーン
の場合も、幅寸法を小さくすることでピンの曲げ強度が
向上して大きな引張り張力の負荷に耐えることが出来
る。
【0015】ところで、上記理論は各リンクを繋ぐピン
3の曲げ強度に基づいた判断であるが、同図に示すロー
ラチェーンはピン3のみで強度が決まるものではない。
すなわち、両内リンクプレート2,2間距離が縮小され
てピン3が短くなることで、該ピン3の強度は向上する
が、撓み変形量が小さくなる為に外リンクプレート1,
1に作用する応力は抑えられ、内外リンクプレート1,
2がJIS規格通りであっても引張り強度は上記のよう
に向上する。すなわち、内リンクプレート2,2間距離
が縮小されることで、クリアランス及びリンクプレート
の板厚が変わらないならば、ローラチェーンの幅は狭く
なり、ピン3は短くなる。また、仮にリンクプレートの
厚さが僅かに大きくなっても大きな影響はない。
【0016】しかし、ピン3の強度向上に伴って内外リ
ンクプレート1,2の強度を高めることは自由である。
最も簡単な方法は内外リンクプレートの厚さを僅かに大
きくする方法であるが、その他にも出願人が平成12年
1月26日付けで特許出願を行った「チェーンのプレー
ト形状」(特願2000−16435号)を利用すること
が出来る。
【0017】(1)すなわち、内外リンクプレート1,2
の形状をひょうたん型とし、外周円弧の中心角度が約9
0°となる部位を除いて、両側端部又は両側部を削除し
た形状とする。 (2) 内外リンクプレート1,2の形状をひょうたん型
とし、両側端部及び両側部を削除し、ここで側端部とは
外周円弧の中心角度がピッチ線を中心として40°〜8
0°に設けた直線と円弧の両交点を結ぶ直線より外側の
領域であり、側部とは外周円弧の中心角度がピッチ線を
中心として100°〜140°に設けた直線と円弧との
交点を通ってピッチ線と平行に引いた直線より外側の領
域とする。 (3) 内外リンクプレート1,2の形状をひょうたん型
とし、外周円弧の中心角度が約90°となる部位を除い
て両側端部又は両側部を削除したものであり、削除部分
が角張らないように滑らかな円弧にて繋いだ外周形状と
する。
【0018】以上述べたように、本発明に係る80番の
チェーンは、ピッチをJIS規格のチェーンと同じくし
て幅寸法を縮小したものであり、次のような効果を得る
ことが出来る。
【0019】
【発明の効果】本発明の80番チェーンはJIS規格よ
り幅寸法を小さくしている為に、各リンクを連結するピ
ンの長さは短くなり、その結果、該ピンに作用する曲げ
モーメントは小さくなる。従って、同じ曲げモーメント
であれば引張り強度は高くなる。本発明は引張り強度を
向上することだけを目的として開発し、従来のJIS規
格に拘束されることなく、幅を狭くすることで引張り強
度を4%〜9%高くすることが可能となった。
【0020】そして幅寸法が狭く成ることは、チェーン
の質量が小さくなり、材料の削減と省スペースが実現で
き、そしてスプロケットに巻き掛けして動力を伝達する
場合であれば省エネルギーをもたらしめる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローラチェーンに作用する張力と曲げモーメン
トの関係。
【図2】一般的なローラチェーン。
【符号の説明】
1 外リンクプレート 2 内リンクプレート 3 ピン 4 ブッシュ 5 ローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JIS規格の80番と同じピッチをもっ
    て各リンクを連結して構成するチェーンにおいて、該チ
    ェーンの内リンク内幅寸法をJIS規格80番に対して
    65%〜40%としたことを特徴とする細幅の80番チ
    ェーン。
  2. 【請求項2】 JIS規格の80番と同じピッチをもっ
    て各リンクを連結して構成するチェーンにおいて、該チ
    ェーンの内リンク内幅寸法をJIS規格80番に対して
    65%〜40%とし、そしてリンクプレートの形状をひ
    ょうたん型とし、外周円弧の中心角度が約90°となる
    部位を除いて、両側端部又は両側部を削除したことを特
    徴とする細幅の80番チェーン。
  3. 【請求項3】 JIS規格の80番と同じピッチをもっ
    て各リンクを連結して構成するチェーンにおいて、該チ
    ェーンの内リンク内幅寸法をJIS規格80番に対して
    65%〜40%とし、リンクプレートの形状をひょうた
    ん型とし、両側端部及び両側部を削除し、側端部とは外
    周円弧の中心角度がピッチ線を中心として40°〜80
    °に設けた直線と円弧の両交点を結ぶ直線より外側の領
    域であり、側部とは外周円弧の中心角度がピッチ線を中
    心として100°〜140°に設けた直線と円弧との交
    点を通ってピッチ線と平行に引いた直線より外側の領域
    としたことを特徴とする細幅の80番チェーン。
  4. 【請求項4】 JIS規格の80番と同じピッチをもっ
    て各リンクを連結して構成するチェーンにおいて、該チ
    ェーンの内リンク内幅寸法をJIS規格80番に対して
    65%〜40%とし、リンクプレートの形状をひょうた
    ん型とし、外周円弧の中心角度が約90°となる部位を
    除いて両側端部又は両側部を削除したものであり、削除
    部分が角張らないように滑らかな円弧にて繋いだ外周形
    状としたことを特徴とする細幅の80番チェーン。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009138767A (ja) * 2007-12-03 2009-06-25 Tsubakimoto Chain Co ローラチェーン用リンクプレート及びその製造方法
WO2011161763A1 (ja) * 2010-06-22 2011-12-29 大同工業株式会社 軽量化ローラチェーン
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WO2021086165A1 (en) * 2019-10-30 2021-05-06 Rk South Asia Sdn. Bhd. Roller chain
JP7174550B2 (ja) 2018-07-23 2022-11-17 株式会社シマノ 自転車用チェーン

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