JPH066970B2 - 無端金属ベルト - Google Patents
無端金属ベルトInfo
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- JPH066970B2 JPH066970B2 JP60248179A JP24817985A JPH066970B2 JP H066970 B2 JPH066970 B2 JP H066970B2 JP 60248179 A JP60248179 A JP 60248179A JP 24817985 A JP24817985 A JP 24817985A JP H066970 B2 JPH066970 B2 JP H066970B2
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G1/00—Driving-belts
- F16G1/20—Driving-belts made of a single metal strip
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G5/00—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
- F16G5/16—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
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- Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
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- Glass Compositions (AREA)
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- Tires In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、変化する曲げおよび引張応力を作動中に受け
る形式の無端(endless)金属ベルトに関するも
のである。
る形式の無端(endless)金属ベルトに関するも
のである。
<従来の技術> 無端金属ベルトは、例えば、米国特許第3949621
号明細書に記載の形式の連続可変変速機、または米国特
許第2920494号明細書に記載の形式の変速機にお
けるコンベヤベルトまたはコンベヤベルト組の一つとし
て用いられ得る。
号明細書に記載の形式の連続可変変速機、または米国特
許第2920494号明細書に記載の形式の変速機にお
けるコンベヤベルトまたはコンベヤベルト組の一つとし
て用いられ得る。
第2図に略図的に示す連続可変変速機(CVT)には薄
い無端金属ベルト1で構成されたコンベヤベルト2が設
けられており、このコンベヤベルト上に継目なしに連続
的に連結された一連の多数の横方向素子3が摺動自在に
取付けられている。
い無端金属ベルト1で構成されたコンベヤベルト2が設
けられており、このコンベヤベルト上に継目なしに連続
的に連結された一連の多数の横方向素子3が摺動自在に
取付けられている。
ベルト1および横方向素子は可変直径を有するプーリー
4および5間に移動する。このような連続可変変速機は
従来既知である。
4および5間に移動する。このような連続可変変速機は
従来既知である。
あらゆる場合において、ベルトは極めて大きな曲げおよ
び引張応力の変化を作業中にしばしば受け、これは、ベ
ルトが極めて大きな機械的歪み下にあることを意味し、
したがって、ベルトの破損が生じることは普通である。
このようなベルトの破損は変速機全体が直ちに作動を停
止することを意味し、その影響は極めて重大である。
び引張応力の変化を作業中にしばしば受け、これは、ベ
ルトが極めて大きな機械的歪み下にあることを意味し、
したがって、ベルトの破損が生じることは普通である。
このようなベルトの破損は変速機全体が直ちに作動を停
止することを意味し、その影響は極めて重大である。
第3および4図を参照して作動中にベルトに生じる応力
(引張および圧縮応力)につき説明する。薄いベルト1
は、使用前の状態において無張力状態にあって、自由に
支持されたベルトは自然に円形となるよう造られてい
る。第3図は、このようなベルト1を示しており、その
幅bおよび厚さδを明瞭に図示するため誇張して示して
いる。無張力状態でのベルトの半径r0=L/2πであ
り、ここにLはベルトの長さである。
(引張および圧縮応力)につき説明する。薄いベルト1
は、使用前の状態において無張力状態にあって、自由に
支持されたベルトは自然に円形となるよう造られてい
る。第3図は、このようなベルト1を示しており、その
幅bおよび厚さδを明瞭に図示するため誇張して示して
いる。無張力状態でのベルトの半径r0=L/2πであ
り、ここにLはベルトの長さである。
このようなベルトが変速機に取付けられて第4図に示す
形状になった場合、全ての断面において種々に異なる曲
げ応力が生じ、これらの曲げ応力は引張応力と圧縮応力
とからなり得る。対称形断面では、引張応力は圧縮応力
に等しい。
形状になった場合、全ての断面において種々に異なる曲
げ応力が生じ、これらの曲げ応力は引張応力と圧縮応力
とからなり得る。対称形断面では、引張応力は圧縮応力
に等しい。
無張力状態下での半径をr0とすると、一般的に、曲げ
半径rで生じる曲げ応力は、 b=δ/2E[1/r−1/r0] となる。
半径rで生じる曲げ応力は、 b=δ/2E[1/r−1/r0] となる。
この基本式に基づき、ベルト1の最も変曲したIで示す
曲率半径r1の部分においては、引張応力が外側で生
じ、内側に等しい大きさの圧縮応力が生じ、両応力は σtI=σdI=δ/2E[1/r1−1/r0] に等しい。
曲率半径r1の部分においては、引張応力が外側で生
じ、内側に等しい大きさの圧縮応力が生じ、両応力は σtI=σdI=δ/2E[1/r1−1/r0] に等しい。
直線部分IIにおいては、ベルトが第4図に示す形状に変
形するため、圧縮応力が外側に生じ、引張応力が内側に
生じ、圧縮応力は引張応力に等しく、すなわち、 σtII=σtII=δ/2E[1/∽−1/r0] =δ/2E(1/r0) で表される。
形するため、圧縮応力が外側に生じ、引張応力が内側に
生じ、圧縮応力は引張応力に等しく、すなわち、 σtII=σtII=δ/2E[1/∽−1/r0] =δ/2E(1/r0) で表される。
最後に、変曲度の小さい曲率半径r2の部分IIIにおい
ては、引張応力δtIIIは再び外側に生じ、圧縮応力σ
dIIIは内側に生じ、この応力は次式で表される。
ては、引張応力δtIIIは再び外側に生じ、圧縮応力σ
dIIIは内側に生じ、この応力は次式で表される。
σtIII−σdIII=δ/2E[1/r2−1/r0] 予期し得るように、引張および圧縮応力はベルトの最も
湾曲した部分において最大であると思われるが、しか
し、作動中、すなわち、ベルトが回動している際、曲げ
応力は大きく変動して生じる。例えば、部分IIの外側に
生じている圧縮応力は、曲率半径r1の部分Iに移動す
る際に、反対方向の遥かに大きな引張応力になり、例え
ば、部分IIIの外側に生じている引張応力は直線部分に
おける圧縮応力に変わる。
湾曲した部分において最大であると思われるが、しか
し、作動中、すなわち、ベルトが回動している際、曲げ
応力は大きく変動して生じる。例えば、部分IIの外側に
生じている圧縮応力は、曲率半径r1の部分Iに移動す
る際に、反対方向の遥かに大きな引張応力になり、例え
ば、部分IIIの外側に生じている引張応力は直線部分に
おける圧縮応力に変わる。
さらに、作動中、曲げによって引張および圧縮応力が交
互に生じるばかりでなく、引張応力もまた常にベルトに
生じ、この応力は、使用される系に依存して、実際上一
定の相対的に高い値または伝達される瞬間とともに変化
する値をもつ。
互に生じるばかりでなく、引張応力もまた常にベルトに
生じ、この応力は、使用される系に依存して、実際上一
定の相対的に高い値または伝達される瞬間とともに変化
する値をもつ。
したがって、作動中に生じる応力は高く、かつ変動し、
これがため、ベルトは極めて大きな歪みを生じ、実際
上、切断が生じ、この結果、変速機は短期間で完全に作
動しなくなる。プーリーおよびベルトは閉止した外匣内
に取付けられており、また、新しいベルトを取付けるた
めには多数の部品を取り外すことが必要であるから、ベ
ルトの切断は使用者にとって極めて不具合であるばかり
でなく、高い修理費を要することになる。したがって、
できるかぎり歪みの少ないベルトを提供することは重大
な問題である。
これがため、ベルトは極めて大きな歪みを生じ、実際
上、切断が生じ、この結果、変速機は短期間で完全に作
動しなくなる。プーリーおよびベルトは閉止した外匣内
に取付けられており、また、新しいベルトを取付けるた
めには多数の部品を取り外すことが必要であるから、ベ
ルトの切断は使用者にとって極めて不具合であるばかり
でなく、高い修理費を要することになる。したがって、
できるかぎり歪みの少ないベルトを提供することは重大
な問題である。
第5図は、幅b,厚さδのベルトの断面を略図的に示し
ており、その隅角点をA,B,C,Dで示す。このよう
なベルトに、作動中に、上述したような、一定または変
化する引張力Fが作用する場合この引張力Fの結果とし
て引張応力σt′=F′bがベルトに生じる。この応力
は上述した曲げ応力に付加される。この引張応力σt′
は断面全体にわたり同じであるが、他方、曲げ応力は同
じでなく、すなわち、曲げ応力は中立線からの距離によ
って変化し、外側または内側が最高である。小径のプー
リー上のベルトの外側表面1a上では曲げ応力は引張応
力(σt1)であり、この応力は引張応力σt′と同じ方
向にあり、他方、内側表面1cでは、2つの応力は互い
に反作用する。これは断面の4つの隅角点A,B,C,
Dにおける応力が最も高く、また、外側表面の両端に位
置する隅角点AおよびBにおける応力が変化し、この結
果、疲労によるヘヤークラックが発生して最終的にベル
トの切断が生じる第1場所であることを意味している。
多くの実験がこれを確かめている。
ており、その隅角点をA,B,C,Dで示す。このよう
なベルトに、作動中に、上述したような、一定または変
化する引張力Fが作用する場合この引張力Fの結果とし
て引張応力σt′=F′bがベルトに生じる。この応力
は上述した曲げ応力に付加される。この引張応力σt′
は断面全体にわたり同じであるが、他方、曲げ応力は同
じでなく、すなわち、曲げ応力は中立線からの距離によ
って変化し、外側または内側が最高である。小径のプー
リー上のベルトの外側表面1a上では曲げ応力は引張応
力(σt1)であり、この応力は引張応力σt′と同じ方
向にあり、他方、内側表面1cでは、2つの応力は互い
に反作用する。これは断面の4つの隅角点A,B,C,
Dにおける応力が最も高く、また、外側表面の両端に位
置する隅角点AおよびBにおける応力が変化し、この結
果、疲労によるヘヤークラックが発生して最終的にベル
トの切断が生じる第1場所であることを意味している。
多くの実験がこれを確かめている。
このようなベルトの幅方向端部を起点とする疲労破断を
防止することを目的としてベルトの幅方向端部及びその
近傍に周方向に圧縮応力を付与する技術が特許出願公開
昭57−103952号に記載されている。この刊行物
には、同公報の第3図に記載のように、一組のエンドレ
スベルト1をつば状部分4’を有するロール4と、平ロ
ール5により、厚み方向から圧延する例が示されてい
る。しかしながらこのような手段によりベルトの側端部
に塑性変形を生じさせて圧縮応力を付与しようとする
と、フランジ4’の内側端部に対応するベルトの部分に
非常に高い応力勾配が生じてこの部分から疲労破壊を生
ずる欠点がある。
防止することを目的としてベルトの幅方向端部及びその
近傍に周方向に圧縮応力を付与する技術が特許出願公開
昭57−103952号に記載されている。この刊行物
には、同公報の第3図に記載のように、一組のエンドレ
スベルト1をつば状部分4’を有するロール4と、平ロ
ール5により、厚み方向から圧延する例が示されてい
る。しかしながらこのような手段によりベルトの側端部
に塑性変形を生じさせて圧縮応力を付与しようとする
と、フランジ4’の内側端部に対応するベルトの部分に
非常に高い応力勾配が生じてこの部分から疲労破壊を生
ずる欠点がある。
<発明が解決しようとしている問題点> 本発明はベルトの幅方向端部に圧縮応力を付与させるた
めの塑性加工を行う場合に従来技術の問題点である塑性
加工により局部的に高い応力勾配が発生することがない
エンドレス金属ベルトを提供しようとするものである。
めの塑性加工を行う場合に従来技術の問題点である塑性
加工により局部的に高い応力勾配が発生することがない
エンドレス金属ベルトを提供しようとするものである。
<問題点を解決するための手段> 本発明の第1は、作動中に変化する曲げおよび引張応力
を受ける形式の無端金属ベルトであって少なくとも前記
金属ベルトの側縁部分に永久的な圧縮応力を有するもの
において、前記ベルトの側縁部分の厚さが端部に向かっ
て徐々に減少するような形状にした無端金属ベルトであ
る。
を受ける形式の無端金属ベルトであって少なくとも前記
金属ベルトの側縁部分に永久的な圧縮応力を有するもの
において、前記ベルトの側縁部分の厚さが端部に向かっ
て徐々に減少するような形状にした無端金属ベルトであ
る。
本発明の第2は、上記第1の発明になる無端金属ベルト
の製造方法において、前記ベルトの側縁部分を塑性変形
させることにより永久的な圧縮応力を付与させるように
した無端金属ベルトの製造方法である。
の製造方法において、前記ベルトの側縁部分を塑性変形
させることにより永久的な圧縮応力を付与させるように
した無端金属ベルトの製造方法である。
本発明の第3は、上記第2の発明になる無端金属ベルト
の製造方法において、はじめに前記ベルトの側端部を横
方向据え込み圧延により厚い側縁端部を形成し、その後
に該ベルトの側縁端部を厚さ方向に圧延するようにした
無端金属ベルトの製造方法である。
の製造方法において、はじめに前記ベルトの側端部を横
方向据え込み圧延により厚い側縁端部を形成し、その後
に該ベルトの側縁端部を厚さ方向に圧延するようにした
無端金属ベルトの製造方法である。
<作用> ベルトの側縁部分に永久的圧縮応力を作用させることに
よってベルト側縁部分に生じる応力、特に曲げ応力によ
って生じる引張応力を減少させることにより、ベルトの
歪みが非常に大きくなることがなく、その結果、ベルト
の側縁からヘヤークラックが生じ、付随して起こる応力
集中によってベルトが切断することを大いに避けること
が出来るという考えに基づく。
よってベルト側縁部分に生じる応力、特に曲げ応力によ
って生じる引張応力を減少させることにより、ベルトの
歪みが非常に大きくなることがなく、その結果、ベルト
の側縁からヘヤークラックが生じ、付随して起こる応力
集中によってベルトが切断することを大いに避けること
が出来るという考えに基づく。
少なくともベルト側縁部分に永久的圧縮応力を作用させ
るには、ベルト材料を塑性変形させることによって可能
である。この変形はベルト側縁部分をロールによって塑
性加工するか、または、ショットピーニング加工するこ
とによって行なわせることができる。特に、ベルト材料
を塑性変形する際に、ベルト側縁部分の厚さを側縁端に
向けて減少させることによって良好な結果を得ることが
でき、これは、圧縮応力を作用されることがでベルト側
縁部の厚さを減少されることと組合さって有利な作用結
果を生じることを意味している。
るには、ベルト材料を塑性変形させることによって可能
である。この変形はベルト側縁部分をロールによって塑
性加工するか、または、ショットピーニング加工するこ
とによって行なわせることができる。特に、ベルト材料
を塑性変形する際に、ベルト側縁部分の厚さを側縁端に
向けて減少させることによって良好な結果を得ることが
でき、これは、圧縮応力を作用されることがでベルト側
縁部の厚さを減少されることと組合さって有利な作用結
果を生じることを意味している。
本発明によれば永久的圧縮応力を生じさせるための塑性
加工を施す場合にベルトの側縁部分の厚さが端部に向か
って徐々に減少するようにしたことにより、所望の圧縮
応力を必要とされる最端部において生じさせる一方でこ
のような圧縮応力が得られるまでの応力勾配を緩やかに
することで無用な応力破壊や疲労破壊を回避することが
できる。また本発明によればベルトの幅方向端部に圧縮
応力を付与させるための塑性加工を行う場合に従来技術
の問題点である塑性加工により局部的に高い応力勾配が
発生することがないエンドレス金属ベルトを提供するこ
とができる。
加工を施す場合にベルトの側縁部分の厚さが端部に向か
って徐々に減少するようにしたことにより、所望の圧縮
応力を必要とされる最端部において生じさせる一方でこ
のような圧縮応力が得られるまでの応力勾配を緩やかに
することで無用な応力破壊や疲労破壊を回避することが
できる。また本発明によればベルトの幅方向端部に圧縮
応力を付与させるための塑性加工を行う場合に従来技術
の問題点である塑性加工により局部的に高い応力勾配が
発生することがないエンドレス金属ベルトを提供するこ
とができる。
<実施例> 第1図は、適当な保持器20で把持したベルト21を略
図的に示しており、このベルトの斜線をつけて図示する
側縁端部分22,23は粒子24および矢印25で略図
的に示すようにショットピーニング処理を受けている。
このショットピーニング処理は、従来既知のものであ
り、この処理によってベルト表面には永久的圧縮応力が
導入され、第1図に点線26で示すような外形にベルト
が変形される程にまで処理することができる。
図的に示しており、このベルトの斜線をつけて図示する
側縁端部分22,23は粒子24および矢印25で略図
的に示すようにショットピーニング処理を受けている。
このショットピーニング処理は、従来既知のものであ
り、この処理によってベルト表面には永久的圧縮応力が
導入され、第1図に点線26で示すような外形にベルト
が変形される程にまで処理することができる。
また、圧延処理によって永久的圧縮応力を加えることも
可能であり、圧延処理に際しては、例えば、最初に、ま
たは最初でなく適当な段階で、横方向からアップセット
圧延し、次に、第6および7図に略図的に示すように長
さ方向に圧延することができる。第6図においては、ベ
ルトを30で示し、案内ローラーを31および32で示
し、横方向圧延ローラーを33および34で示してお
り、第7図は長さ方向に圧延する状態を示しており、こ
の図では、ベルトを35でしめし、ローラーを36およ
び37で示している。当業者であれば、圧延パラメータ
ーを容易に決定することができる。最終的にはベルトを
第1図に示す形状になるように圧延することができる。
可能であり、圧延処理に際しては、例えば、最初に、ま
たは最初でなく適当な段階で、横方向からアップセット
圧延し、次に、第6および7図に略図的に示すように長
さ方向に圧延することができる。第6図においては、ベ
ルトを30で示し、案内ローラーを31および32で示
し、横方向圧延ローラーを33および34で示してお
り、第7図は長さ方向に圧延する状態を示しており、こ
の図では、ベルトを35でしめし、ローラーを36およ
び37で示している。当業者であれば、圧延パラメータ
ーを容易に決定することができる。最終的にはベルトを
第1図に示す形状になるように圧延することができる。
この結果、曲げ応力σbは、当然のこととしてベルトの
厚みに比例して、ベルト側縁部分において漸減し、ベル
ト側縁端においてその値を零にすることもでき、実際
上、ベルト側縁端近くでは、引張力Fによって生じる引
張力σtだけが生じることになる。この引張応力によっ
て材料に生じる歪みは極めて小さい。
厚みに比例して、ベルト側縁部分において漸減し、ベル
ト側縁端においてその値を零にすることもでき、実際
上、ベルト側縁端近くでは、引張力Fによって生じる引
張力σtだけが生じることになる。この引張応力によっ
て材料に生じる歪みは極めて小さい。
第8−1,8−2および8−3図は、測定の結果、本発
明によりベルトの断面全体にわたって応力が変化する状
態を示す。これらの図において、Y方向における圧縮応
力を正応力とし、Y方向における引張応力を負応力と
し、幅bをX軸に沿って図示している。
明によりベルトの断面全体にわたって応力が変化する状
態を示す。これらの図において、Y方向における圧縮応
力を正応力とし、Y方向における引張応力を負応力と
し、幅bをX軸に沿って図示している。
第8−1図は、外力が作用していない状態で、ベルトの
側縁端部分b′において、圧縮応力が側縁端における最
大値σd1から幅b′だけ内側部分における実際上零の
値にまで減少している状態を示している。同じ断面が圧
縮応力σd1より大きな引張応力σt1を受ける場合、
この引張応力は、第8−2図に示すように、ベルトの中
央におけるよりも側縁端部分b′においてかなり小さ
く、側縁端における合成引張応力は値σt2にすぎな
い。例えば、大きさがσd2の圧縮応力がベルトに生じ
る場合、側縁端に生じる圧縮応力σd3はベルト中央に
おける圧縮応力に比べてかなり大であるが、しかし、引
張応力に比べて遥かに容易にベルトによって大きく変動
する圧縮応力が生じ、したがって、このような圧縮応力
はベルトの寿命に悪い影響を殆ど与えない。
側縁端部分b′において、圧縮応力が側縁端における最
大値σd1から幅b′だけ内側部分における実際上零の
値にまで減少している状態を示している。同じ断面が圧
縮応力σd1より大きな引張応力σt1を受ける場合、
この引張応力は、第8−2図に示すように、ベルトの中
央におけるよりも側縁端部分b′においてかなり小さ
く、側縁端における合成引張応力は値σt2にすぎな
い。例えば、大きさがσd2の圧縮応力がベルトに生じ
る場合、側縁端に生じる圧縮応力σd3はベルト中央に
おける圧縮応力に比べてかなり大であるが、しかし、引
張応力に比べて遥かに容易にベルトによって大きく変動
する圧縮応力が生じ、したがって、このような圧縮応力
はベルトの寿命に悪い影響を殆ど与えない。
<発明の効果> 本発明によれば、従来のものに較べてより大きい歪みに
耐え、また通常の応力下ではより長い寿命を有する無端
金属ベルトを提供することができるとともに塑性加工に
より局部的に高い応力勾配が発生することがないエンド
レス金属ベルトを提供することができる。
耐え、また通常の応力下ではより長い寿命を有する無端
金属ベルトを提供することができるとともに塑性加工に
より局部的に高い応力勾配が発生することがないエンド
レス金属ベルトを提供することができる。
第1図は、本発明の実施例である無端ベルトの側縁部分
の塑性変形の過程を示す略図、第2図は、本発明の対象
となる無端ベルトが用いられる連続可変変速機の略図、
第3図は、無端ベルトの無張力状態を示す略図、第4図
は、作動中の無端ベルトの外形および応力の状態を示す
略図、第5図は、無端ベルトの断面図、第6図及び第7
図は、無端ベルトに対するロール加工処理方法を示す略
図、第8−1図,第8−2図および第8−3図は、無端
ベルトにおいて生じ得る応力状態を示す略線図である。 主な符号の説明 21:ベルト、22,23:側縁端部分
の塑性変形の過程を示す略図、第2図は、本発明の対象
となる無端ベルトが用いられる連続可変変速機の略図、
第3図は、無端ベルトの無張力状態を示す略図、第4図
は、作動中の無端ベルトの外形および応力の状態を示す
略図、第5図は、無端ベルトの断面図、第6図及び第7
図は、無端ベルトに対するロール加工処理方法を示す略
図、第8−1図,第8−2図および第8−3図は、無端
ベルトにおいて生じ得る応力状態を示す略線図である。 主な符号の説明 21:ベルト、22,23:側縁端部分
Claims (3)
- 【請求項1】作動中に変化する曲げおよび引張応力を受
ける形式の無端金属ベルトであって少なくとも前記金属
ベルトの側縁部分に永久的な圧縮応力を有するものにお
いて、前記ベルトの側縁部分の厚さが端部に向かって除
々に減少するようにしたことを特徴とする無端金属ベル
ト。 - 【請求項2】作動中に変化する曲げおよび引張応力を受
ける形式の無端金属ベルトであって少なくとも前記金属
ベルトの側縁部分に永久的な圧縮応力を有し、前記ベル
トの側縁部分の厚さが端部に向かって除々に減少するよ
うにした無端金属ベルトの製造方法において、前記ベル
トの側縁部分を塑性変形させることにより永久的な圧縮
応力を付与させるようにしたことを特徴とする無端金属
ベルトの製造方法。 - 【請求項3】特許請求の範囲第2項の無端金属ベルトの
製造方法において、はじめに前記ベルトの側縁部を横方
向据え込み圧延により厚い側縁端部を形成し、その後に
該ベルトの側縁端部を厚さ方向に圧延するようにしたこ
とを特徴とする金属無端ベルトの製造方法。
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NL8403388 | 1984-11-07 |
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