JP2008186621A - 積層薄型ヒータ、リード線付き積層薄型ヒータ、ヒータ付き電池構造体、及びヒータユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の第1リード線付き積層薄型ヒータ63では、箔状ヒータ素子61dが、積層薄型ヒータ61の平面方向についてフィルム空隙部K2の内側に突出するヒータ端子部を有している。さらに、リード線64のリード芯線64dが、積層薄型ヒータ61の平面方向についてフィルム空隙部K2の内側で、ヒータ端子部61dtの表面に沿って接触した状態で、圧着部材66によりヒータ端子部61dtに圧着接続されてなるリード端子部64dtを有している。
【選択図】 図8
Description
また、特許文献1の実施例には、ベースフィルム(絶縁樹脂フィルム)に開口部を設け、この開口部を通じてヒータ素子の一部(接続端子部)を、積層薄型ヒータの裏面から厚み方向外側に引き出して、積層薄型ヒータの裏面より厚み方向外側の位置で、ヒータ素子の接続端子部とリード線とを接続してなるリード線付き積層薄型ヒータが開示されている。
また、非特許文献1には、積層薄型ヒータの外周より平面方向外側で、ヒータ素子とリード線とを接続してなるリード線付き積層薄型ヒータが開示されている。
なお、圧着部材は、自身が塑性変形することで、リード端子部とヒータ端子部とを圧着接続した状態を保持できるものであれば良く、例えば、円筒状の圧着接続子(例えば、日本圧着端子製造製、P型圧着接続子)を挙げることができる。
圧着接続部の全体をヒータ空隙部内に収容することで、積層薄型ヒータの厚み方向について、リード線付き積層薄型ヒータの配置スペースをより一層小さくすることができる。しかも、圧着接続部が積層薄型ヒータの表面から外部に突出していないので、例えば、リード線付き積層薄型ヒータの取付作業時において、取付工具等で圧着接続部を損傷する不具合も抑制できるので、より一層、ヒータ素子とリード線との電気的接続の信頼性が高くなる。
なお、固定部材としては、接着剤層を有する金属フィルムや、接着剤層を有する樹脂フィルムや、接着剤層を有するガラスクロスなどを挙げることができる。
しかも、前述のリード線付き積層薄型ヒータは、いずれも、ヒータ素子とリード線との電気的接続の信頼性が高いため、本発明のヒータ付き電池構造体では、リード線付き積層薄型ヒータにより、適切に、電池構造体の発電要素を加熱することができる。
また、発電要素とは、電池の機能(充電・放電など)を生じさせる電池の構成要素をいい、例えば、正極板、負極板、セパレータ、及び電解液などが含まれる。
しかも、前述のリード線付き積層薄型ヒータは、ヒータ素子とリード線との電気的接続の信頼性が高いため、本発明のヒータユニットを用いれば、適切に、電池構造体の発電要素を加熱することができる。
このヒータユニットを用いれば、ヒータユニットを電池構造体に取り付けた後も、電池構造体から容易に取り外すことができる。これにより、積層薄型ヒータ、及び、リード線付き積層薄型ヒータのメンテナンス作業等の作業性が良好となるので好ましい。
次に、本発明の実施形態にかかるヒータ付き電池構造体10について、図面を参照しつつ説明する。
ヒータ付き電池構造体10は、図1及び図2に示すように、組電池50と、第1ヒータユニット60と、第2ヒータユニット70とを有している。
このうち、組電池50は、図3に示すように、第1収容部材20及び第2収容部材30を備える収容ケース40と、その内部に収容された複数(本実施形態では40ヶ)の二次電池100とを有している。なお、本実施形態では、組電池50が電池構造体に相当する。
本実施形態では、図3に示すように、このような二次電池100が40ヶ、列置方向X(図3において左右方向)に一列に列置されると共に、互いに直列に接続されている。
なお、この組電池50において、第2収容部材30の凹部34の底部34bのうち、複数の二次電池100と空隙Sを介して離間する部位を、離間部35とする。これにより、本実施形態では、後述するように、離間部35の外表面が、被加熱面35bとなる。
第1積層薄型ヒータ61は、図8に示すように、第1絶縁樹脂フィルム61c、第2絶縁樹脂フィルム61e、第1絶縁樹脂フィルム61cの内表面61c1と第2絶縁樹脂フィルム61eの内表面61e1との間に位置する箔状ヒータ素子61d、第1絶縁樹脂フィルム61cの外表面61c2上に積層された第1金属薄板61b、及び第2絶縁樹脂フィルム61eの外表面61e2上に積層された第2金属薄板61fを有する積層薄型ヒータである。
本実施形態の第1リード線付き積層薄型ヒータ63は、図8に示すように、第1絶縁樹脂フィルム61c及び第2絶縁樹脂フィルム61eを貫通するフィルム貫通孔により構成されるフィルム空隙部K2を有している。そして、第1積層薄型ヒータ61の平面方向(図8において左右方向)についてフィルム空隙部K2の内側(詳細には、フィルム空隙部K2の内部)に、箔状ヒータ素子61dのヒータ端子部61dtが突出している。
ここで、「第1積層薄型ヒータ61の平面方向についてフィルム空隙部K2の内側」とは、フィルム空隙部K2(詳細形状は、図9を参照)の内部のほか、フィルム空隙部K2を第1積層薄型ヒータ61の厚み方向(図8において上下方向)に仮想的に延長した仮想領域KRの内部も含む。
その後、図7及び図8に示すように、保護部材69で金属板角部61b4等を被覆し、リード線64の近接リード部64fを、固定部材79により第1金属薄板61bの外表面61b2に固定することで、第1リード線付き積層薄型ヒータ63が完成する。
また、第1保持部材65は、矩形凹状をなし、第1リード線付き積層薄型ヒータ63及び第1シート体62を内部に収容する収容部65cと、この収容部65cの開口端側に位置する矩形環状のフランジ部65bとを有している。このフランジ部65bには、取付ボルト12のネジ部12bを挿通可能とする貫通孔65dが複数形成されている。
また、第1積層薄型ヒータ61の熱を組電池50に適切に伝えることができることから、第1積層薄型ヒータ61が局部的に過昇温となるのを防止することもできる。
本実施形態のヒータ付き電池構造体10では、前述のように、第1リード線付き積層薄型ヒータ63及び第2リード線付き積層薄型ヒータ73が、第2収容部材30(収容ケース40)の離間部35の被加熱面35b上に設けられている(図3参照)。このような構成とすることにより、第1積層薄型ヒータ61及び第2積層薄型ヒータ71の熱が離間部35に伝わり、加熱された離間部35を通じて、空隙S内の空気を加熱することができる。そして、この加熱された空気が各々の二次電池100に接触することで、各々の二次電池100を加熱することができる。
その上、本実施形態では、第1リード線付き積層薄型ヒータ63及び第2リード線付き積層薄型ヒータ73と各々の二次電池100との間に、離間部35に加えて空隙Sが介在しているので、各二次電池100の過昇温を防止することもできる。
本変形形態1は、実施形態と比較して、リード線付き積層薄型ヒータのみが異なり、その他については同様である。従って、ここでは、実施形態と異なる部分について説明し、同様な部分については説明を省略または簡略化する。
本変形形態2は、実施形態と比較して、リード線付き積層薄型ヒータのみが異なり、その他については同様である。従って、ここでは、実施形態と異なる部分について説明し、同様な部分については説明を省略または簡略化する。
例えば、実施形態等では、加熱の対象となる電池構造体として、複数(実施形態では40ヶ)の二次電池100と、これらを収容する収容ケース40とを有する組電池50を例示した。しかしながら、単電池や電池モジュール等を、電池構造体としても良い。すなわち、単電池や電池モジュール等を、ヒータにより直接加熱する形態としても良い。
また、実施形態等では、樹脂製の電池ケース101などを備える二次電池100を用いたが、電池ケースの材質は、樹脂に限らず、金属などの他の材質であっても良い。また、実施形態では、ニッケル水素蓄電池を用いたが、本発明は、リチウムイオン電池など他の電池(一次電池も含む)を用いた場合にも、適用することができる。
35b 被加熱面
50 組電池(電池構造体)
60 第1ヒータユニット
61,81,171 第1積層薄型ヒータ
61b,71b,171b 第1金属薄板
61b4 金属板角部
61c,71c,171c 第1絶縁樹脂フィルム
61d,71d 箔状ヒータ素子
61dt,71dt ヒータ端子部
61e,71e,171e 第2絶縁樹脂フィルム
61f,71f,83f,171f 第2金属薄板
63,83,173 第1リード線付き積層薄型ヒータ
64 リード線
64dt リード端子部
64f 近接リード部
66 圧着部材
69 保護部材
70 第2ヒータユニット
71 第2積層薄型ヒータ
73 第2リード線付き積層薄型ヒータ
76,77 圧着接続部
79,89 固定部材
100 二次電池
K ヒータ空隙部
K1,K3 金属板空隙部
K2 フィルム空隙部
Claims (13)
- 第1絶縁樹脂フィルム、
第2絶縁樹脂フィルム、及び
上記第1絶縁樹脂フィルムの内表面と上記第2絶縁樹脂フィルムの内表面との間に介在するヒータ素子、を有する
積層薄型ヒータであって、
上記第1絶縁樹脂フィルム及び上記第2絶縁樹脂フィルムの少なくともいずれかを貫通するフィルム貫通孔、または、
上記第1絶縁樹脂フィルム及び上記第2絶縁樹脂フィルムの少なくともいずれかが上記積層薄型ヒータの平面方向内側に窪んだフィルム凹部、
により構成されるフィルム空隙部を有し、
上記ヒータ素子は、
当該ヒータ素子に電流を導くリード線と接続可能なヒータ端子部であって、上記平面方向について上記フィルム空隙部の内側に突出するヒータ端子部を有する
積層薄型ヒータ。 - 請求項1に記載の積層薄型ヒータであって、
前記ヒータ端子部は、
上記フィルム空隙部内に収容されてなる
積層薄型ヒータ。 - 請求項1または請求項2に記載の積層薄型ヒータであって、
前記ヒータ素子は、
金属箔からなり、帯状またはシート状をなす箔状ヒータ素子である
積層薄型ヒータ。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の積層薄型ヒータと、
前記ヒータ端子部を通じて、前記ヒータ素子に電気的に導通してなるリード芯線を有する前記リード線と、を備える
リード線付き積層薄型ヒータであって、
上記リード線の上記リード芯線は、
上記ヒータ端子部と接続するリード端子部であって、前記平面方向について前記フィルム空隙部の内側で、上記ヒータ端子部の表面に沿って接触した状態で、圧着部材により上記ヒータ端子部に圧着接続されてなるリード端子部を有する
リード線付き積層薄型ヒータ。 - 請求項4に記載のリード線付き積層薄型ヒータであって、
前記リード端子部及び前記ヒータ端子部は、前記フィルム空隙部内に収容されてなる
リード線付き積層薄型ヒータ。 - 請求項4または請求項5に記載のリード線付き積層薄型ヒータであって、
前記積層薄型ヒータは、
前記第1絶縁樹脂フィルムの外表面上に積層された第1金属薄板、及び
前記第2絶縁樹脂フィルムの外表面上に積層された第2金属薄板、の少なくともいずれかを有し、
上記第1金属薄板は、前記フィルム空隙部を、上記第1絶縁樹脂フィルムの上記外表面側から覆ってなる、または、
上記第2金属薄板は、前記フィルム空隙部を、上記第2絶縁樹脂フィルムの上記外表面側から覆ってなる
リード線付き積層薄型ヒータ。 - 請求項4〜請求項6のいずれか一項に記載のリード線付き積層薄型ヒータであって、
前記積層薄型ヒータは、
前記第1絶縁樹脂フィルムの外表面上に積層された第1金属薄板、及び
前記第2絶縁樹脂フィルムの外表面上に積層された第2金属薄板、の少なくともいずれかを有し、
上記第1金属薄板及び上記第2金属薄板の少なくともいずれかは、
自身を貫通する金属貫通孔、または、
前記積層薄型ヒータの平面方向内側に窪んだ金属凹部、
により構成され、前記フィルム空隙部と連通する金属板空隙部であって、前記リード線が当該金属板空隙部内を通る金属板空隙部を有し、
当該金属薄板の外表面と上記金属板空隙部を構成する内周面との間に形成される金属板角部が、滑らかな外表面を有する保護部材により被覆されてなる
リード線付き積層薄型ヒータ。 - 請求項4〜請求項7のいずれか一項に記載のリード線付き積層薄型ヒータであって、
前記ヒータ端子部と前記リード端子部とを前記圧着部材で圧着接続してなる圧着接続部の少なくとも一部は、
前記フィルム空隙部からなる、または、
前記フィルム空隙部及び前記金属板空隙部からなる、
ヒータ空隙部内に収容されてなる
リード線付き積層薄型ヒータ。 - 請求項4〜請求項8のいずれか一項に記載のリード線付き積層薄型ヒータであって、
前記リード線は、その少なくとも一部が、前記積層薄型ヒータの最外表面に固定されてなる
リード線付き積層薄型ヒータ。 - 請求項9に記載のリード線付き積層薄型ヒータであって、
前記リード線は、少なくとも前記リード端子部に近接する近接リード部が、前記積層薄型ヒータの前記最外表面に固定されてなる
リード線付き積層薄型ヒータ。 - 請求項9または請求項10に記載のリード線付き積層薄型ヒータであって、
前記リード線の少なくとも一部は、固定部材により、前記積層薄型ヒータの前記最外表面に固定されてなり、
上記固定部材は、
前記フィルム空隙部からなる、または
上記フィルム空隙部及び前記金属板空隙部からなる、
ヒータ空隙部を、前記ヒータ端子部と前記リード端子部とを前記圧着部材で圧着接続してなる圧着接続部と共に、上記積層薄型ヒータの上記最外表面側から覆ってなる
リード線付き積層薄型ヒータ。 - 発電要素を含み、被加熱面を有する電池構造体と、
1または複数のヒータであって、上記被加熱面を加熱することにより上記発電要素を加熱するヒータと、を備える
ヒータ付き電池構造体であって、
上記1または複数のヒータは、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の積層薄型ヒータ、または、
請求項4〜請求項11のいずれか一項に記載のリード線付き積層薄型ヒータである
ヒータ付き電池構造体。 - 1または複数のヒータと、
上記1または複数のヒータを保持する保持部材と、を備え、
発電要素を有する電池構造体を加熱することにより上記発電要素を加熱する
ヒータユニットであって、
上記1または複数のヒータは、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の積層薄型ヒータ、または、
請求項4〜請求項11のいずれか一項に記載のリード線付き積層薄型ヒータであり、
上記保持部材は、
上記ヒータユニットを上記電池構造体に取付可能とする構成を有する
ヒータユニット。
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