JP2008180028A - 木造住宅の躯体構造と接合金物 - Google Patents

木造住宅の躯体構造と接合金物 Download PDF

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    • E04B2001/2696Shear bracing

Abstract

【課題】本発明では木造住宅に組み付けられる制震装置において、該制震装置に具備されるブレースと、前記木造住宅のフレームに具備される柱との接合金物、および、前記フレームと制震構造からなる躯体構造の技術に関し、高い剛性・強度を保持しつつ、簡単な構造からなる、木造住宅への制震装置の接合構造の提供を課題とする。
【解決手段】木造住宅のフレームを構成する、柱7とブレース(振動吸収型ブレース2)とを接合するための接合金物であって、該接合金物は柱7の上下中途部において外周面を挟持する、断面視略「コ」字状の取付部材(本体部16)と、該本体部16の一側面に一体的に設け、前記ブレースの一側端部と連結される板部材(取付プレート17)と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、木造住宅に組み付けられる制震装置において、該制震装置に具備されるブレースと、前記木造住宅のフレームに具備される柱との接合金物、および、前記フレームと制震構造からなる躯体構造の技術に関する。
従来より、中・低層建造物では、建造物の耐震性を向上させるために、粘弾性ダンパーや摩擦ダンパー等からなる制震装置を壁部に組み込む構造が知られており、近年、このような制震装置は、木造住宅の耐震構造にも採用されつつある。
ここで木造住宅のフレームを構成する柱や梁は、主に鋼材から構成される制震装置に比べて単位面積あたりの曲げモーメント等に対する剛性や強度が低いため、制震装置を前記フレームに効果的に組付けるためには、接合部材を大きくして多数のボルトやビス螺子等の締結部品を用いる必要があった。また、これに対して、耐震性能の低い小型の制震装置を用いる場合は、接合部材は小さく収まるものの、必要となる制震装置の個数が増加し、経済的にも負担が大きく、組付け作業も容易ではなかった。
これらの点を改良するべく、例えば「特許文献1」に示すように、鉄骨部材からなる矩形枠体をフレームとは独立して構成し、予め前記枠体に制震装置を組み込んだものを木造住宅のフレームに組付ける技術が公知となっている。
特開2006−152788号公報
前記「特許文献1」によれば、制震装置が組付けられる柱と梁からなる空間部に沿って矩形枠体を形成する鉄骨部材が配置されるため、該柱の剛性や強度不足を心配する必要もなく、確実に制震装置を木造住宅のフレームに組付けることができ、また、矩形枠体は一体的な剛体として形成されるため、該フレームへの締結部品の必要本数も減らすことができる。
しかし、上記構成の制震装置は構造全体として大型化するため、現場において容易に木造住宅のフレームに組付けることができなかった。
そこで、本発明では高い剛性・強度を保持しつつ、簡単な構造からなる、木造住宅への制震装置の接合構造の提供を課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、木造住宅のフレームを構成する柱とブレースとを接合するための接合金物であって、該接合金物は、前記柱の上下中途部の外周面を挟持する、平断面視略「コ」字状の取付部材と、該取付部材の一側面に一体的に設けられ、前記ブレースの一側端部と連結される板部材とを、具備するものである。
請求項2においては、木造住宅のフレームを構成する、柱とブレースとを接合するための接合金物であって、該接合金物は、上下に分断された前記柱の端部を挿入して接続する鋼管と、該鋼管の一側面にて一体的に設けられ、前記ブレースの一側端部と連結される板部材とを、具備するものである。
請求項3においては、前記鋼管の外径は前記柱の外径に比べて小さく形成され、かつ、該柱の端部には前記鋼管の内径に比べて小さな縮径部を設け、該縮径部を該鋼管に挿入して前記柱に組付けるものである。
請求項4においては、木造住宅のフレームを構成する柱とブレースとを接合するための接合金物であって、アンカーボルトによって前記木造住宅の基礎に固定され、前記柱の基部を固定する土台部と、該土台部に一体的に設けられ、前記ブレースの一側端部が取り付けられる取付部とを、具備するものである。
請求項5においては、柱とブレースを具備するフレームからなる木造住宅の躯体構造であって、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の接合金物と、請求項4に記載の接合金物とのうち、何れか一つ、または、複数の組合せを、具備するものである。
請求項6においては、前記ブレースは、制震ダンパーを組み込んだ振動吸収型ブレースであるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、木造住宅のフレームにおいて、該フレームに具備される柱とブレースとの組付けを、柱側に固定する取付部材(又は、鋼管若しくは土台部)と、前記ブレースの一側端部と連結される板部材とを、一体的に備えた接合金具により行うことで、別途独立した接続部材を用いることなくブレースと柱とを直接接合することができる。また、接合金具を用いるので熟練技術も必要とせず、誰もが容易に組付け作業を行うことが可能である。これに加え、木製の柱であっても柱側に固定する取付部材(又は、鋼管若しくは土台部)を接合金具に備えることで、柱に加わる応力の集中を回避するとともに、高剛性に柱とブレースとを接合することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る接合金具を用いた、制震装置のフレームへの組付構造を示す全体正面図である。
図2は実施例1に係る『コ型柱固定金具』の全体構造を示す正面図である。
図3は同じく平面図である。
図4は実施例1に係る『柱脚金物』の全体構成を示す正面図である。
図5は同じく側面図である。
図6は実施例2に係る『柱分割式柱固定金具』の全体構造を示す正面図である。
図7は同じく平面図である。
図8は実施例3に係る『挟み込み式柱固定金具』の全体構造を示す正面図である。
図9は同じく平面図である。
まず、本発明の実施例1に係るブレースの接合構造を用いた制震装置1の全体構成について、図1を用いて説明する。
[制震装置1の全体配置]
制震装置1は住宅等に代表される建造物の躯体フレーム(柱7や梁8)の間に設けられ、地震等により入力される振動エネルギーを吸収するものである。
すなわち、制震装置1は主に制震ダンパーを組み込んだブレースやブレース型ダンパー等からなる、振動エネルギーを吸収して振動を減衰させる機能を備えたブレース(筋交い)から構成され、本実施例では、粘弾性体を内部に組み込み振動を吸収するブレース型粘弾性ダンパー(振動吸収型ブレース2)が採用されている。
ここで、本実施例では建造物として木造住宅を想定しており、前記躯体フレームを構成する柱7や梁8の組付け、および、柱7の基礎12への固定には、各々接続部位によって専用の接続金物4・13等が用いられている。
すなわち、図1において、平行に立設される2本の柱7・7の上端部には、パイプ部材13aの一端部にプレート部材13bを固設した柱頭金物13等が用いられており、該プレート部材13bを柱7の上端部に設けたスリットに挿入して固定し、かつ、該パイプ部材13aを梁8に挿入して固定することで、両部材(柱7と梁8)が組み付けられる。
また、前記2本の柱7・7の下端部には後述する柱脚金物4等が設けられており、前記柱頭金物13と同じく、該柱脚金物4に具備される取付プレート26を柱7の下端部に設けたスリットに挿入して固定し、かつ、該柱脚金物4の下面に設けられる貫通孔と基礎12とがアンカーボルト11を介して固定されている。
振動吸収型ブレース2・2は平行して立設される柱7・7と、該柱7・7の端部において横架される梁8・8と、により囲まれた略矩形の空間部において、一方の柱7の略中央部に設けられるコ型柱固定金具3(あるいは、柱分割式固定金具5や、挟み込み式柱固定金具6)を介して、略「く」の字状に2本配置されている。前記「コ型柱固定金具3」については、後述する。
このようにして、柱7や梁8の組付け、および、柱7の基礎12への固定に用いられる接続金物4・13等や、前記コ型柱固定金具3等を介して、振動吸収型ブレース2・2は柱7に直接組み付けられるため、鉄骨部材からなる矩形枠体に予め振動吸収型ブレース2・2を組付けたユニットを構成して前記空間部に配置したり、あるいは、多数のボルトやビス螺子等の締結部材を用いることなく、容易、かつ、省スペースにて制震装置1を構成することができる。
[コ型柱固定金具3]
次に、コ型柱固定金具3の詳細について、図2、および、図3を用いて説明する。
コ型柱固定金具3は振動吸収型ブレース2を柱7に直接組付けるための固定金具であり、該柱7に組み付けられる本体部16や、前記振動吸収型ブレース2端部の取付部材9・9に組み付けられる取付プレート17等から構成される。
本体部16は断面視略「コ」の字形状を有する型鋼部材(溝形鋼)から形成されており、その対向する二面のうち一方の略中央部において、取付プレート17が外側に向かって長手方向に垂直に配置されている。また、本体部16と取付プレート17との間隙には、本体部16の剛性を高めるべく矩形形状のプレート18が設けられ、これら部材16・17・18が一体として溶接等により固設されている。
取付プレート17は略「く」の字形状の平板部材から形成されており、その中央部において、前記プレート18に固設されている。また同時に、プレート18の中央部付近には複数のスチフナ19・19・・・が直角に設けられており、地震等により外部から過大なモーメント力が加えられても、コ型柱固定金具3は破損することが無きように剛性が高めてられている。
取付プレート17の両端部付近には複数の取付孔17a・17a・・が穿孔されており、ボルト等による締結部材を介して、振動吸収型ブレース2端部の取付部材9と組み付けられる。また、本体部16の長手方向両端部付近には、その対向する両面に対して同軸に貫通する複数の貫通孔16a・16a・・・が穿孔されており、ボルト等による締結部材を介して、柱7と組み付けられる。
このようにしてコ型柱固定金具3は構成され、断面視「コ」字状の取付部材(溝形鋼)からなる本体部16と、該本体部16の一側面にて一体に溶接し、前記振動吸収型ブレース2の一側端部と連結される板部材(取付プレート17)と、を具備することにより、該コ型柱固定金具3を柱7へ組付けるには、該柱7の上端、あるいは、下端から本体部16を挿入することもなく、該柱7の任意の位置にて、本体部16の開放面を利用して組付けることができる。このため、木造住宅のフレームの組付けが完了した後においても自由にコ型柱固定金具3を柱に配置して、振動吸収型ブレース2を組付けることができる。
また、コ型柱固定金具3は本体部16を介して柱7の外周面を挟持するようにして組み付けられることから、両部材16・7の接触部は面接触となるため、単位面積あたりのモーメントに対する剛性や強度が鋼材に比較して低い木造の柱7においても、十分な剛性や強度を確保することができる。
さらに、コ型柱固定金具3を柱7に組付けた場合には、該柱7の本体部16が接触する他方の面、すなわち、図2における正面については、突起物等は存在せず、後に振動吸収型ブレース2が配置される建造物の躯体フレームの空間部全面において、平板部材からなる補強材39(図1を参照。)を設ける場合でも、該補強材39の一部に切り込みを入れて、干渉物を避ける必要もないのである。
[柱脚金物4]
次に、柱脚金物4の詳細について、図4、および、図5を用いて説明する。
柱脚金物4は土台部20と、取付部21と、により構成される。
土台部20は上下方向に平行して配置する上フランジ22、および、下フランジ23と、該両フランジ22・23の間を繋ぐ複数のウエブ25・25、および、複数のスチフナ24・24と、により構成されており、前記下フランジ23の四隅には貫通孔23a・23a・23a・23aが穿孔されている。
取付部21は略矩形の平板部材からなる取付プレート26と、断面視略「コ」の字形状を有する2本の取付部材27・27とから構成される。
取付プレート26は、前記土台部20の上フランジ22の上面中央部において、長手方向に向かって直角に立設されており、略中央から片側の範囲(図4における左側)において複数の取付孔28・28・・・が設けられる。また、他方側の上端部(図4における右上端部)には取付部材27・27が取付プレート26の表裏面において該取付プレート26を挟み込むようにして斜上方に延出して設けられており、該取付部材27・27の先端部付近には複数の取付孔27a・27aが同軸上に両部材27・27を貫通するようにして設けられている。
ここで、柱7の下端部には前記取付プレート26の取付孔28・28・・・と同じ寸法配置からなる取付孔(図示せず。)と、該取付孔28・28・・・に直交して設けられるスリット29と、が設けられており、該スリット29に前記取付プレート26が挿入されることで、柱7と柱脚金物4とはボルト等による締結部材を介して組み付けられる。
また、振動吸収型ブレース2の一側端部には前記取付プレート26と同じ厚み寸法からなる板部材10が設けられており、該板部材10が前記取付部材27・27の間隙に挿入され、振動吸収型ブレース2と柱脚金物4とはボルト等による締結部材を介して組み付けられる。
このようにして柱7と、振動吸収型ブレース2と、は柱脚金物4に同時に組み付けられており、かつ、該柱脚金物4は下フランジ23に設けられる貫通孔23aを介してアンカーボルト11等を利用して基礎12に組み付けられる。
すなわち、木造住宅のフレームを構成する、柱7とブレース(振動吸収型ブレース2)とを接合するための接合金物であって、アンカーボルト11によって前記木造住宅の基礎12に固定し、該柱7の基部を固定する土台部20と、該土台部20に一体的に設けられ、前記振動吸収型ブレース2の一側端部が取り付けられる取付部21とを具備することにより、前記振動吸収型ブレース2は柱脚金物4を介して、基礎12に直接組み付けられることになり、従来のように組付け個所に多数のボルトやビス等を用いたり、あるいは、鉄骨からなる別枠のフレームに予め組み込んだりすることもなく、容易に振動吸収型ブレース2を柱7に組付けることができ、かつ、組付け個所におけるモーメントに対する剛性を簡易な構造で向上させることができる。
次に、本発明の実施例2に係るブレースの接合構造を用いた制震装置1として、柱分割式固定金具5について、図6、および、図7を用いて説明する。
なお、実施例2における制震装置1は実施例1に対して『コ型柱固定金具3』が『柱分割式固定金具5』に代替される点にのみ違いを有しており、その他、採用される振動吸収型ブレース2や、柱脚金物4等については同等品が採用される。従って、重複する説明は省略する。
[柱分割式固定金具5]
柱分割式固定金具5は振動吸収型ブレース2を柱7に直接組付けるための固定金具であり、該柱7に組み付けられる本体部30や、前記振動吸収型ブレース2端部の取付部材9・9に組み付けられる取付プレート31等から構成される。
本体部30は柱7の断面形状に比較して幾分小さな寸法からなる同形状の鋼管部材から形成されており、一方の側面中央部において、取付プレート31が外側に向かって長手方向に垂直に配置されている。また、本体部30と取付プレート31との間隙には、本体部30に対する剛性を高めるべく矩形形状のプレート32が設けられ、これら部材30・31・32が一体として溶接等により固設されている。
取付プレート31は略「く」の字形状の平板部材から形成されており、その中央部において、前記プレート32に固設されている。また同時に、取付プレート31の中央部付近には複数のスチフナ33・33・・・が直角に設けられており、地震等により外部から過大なモーメント力が加えられても、柱分割式固定金具5は破損することが無きように剛性が高められている。
取付プレート31の両端部付近には複数の取付孔31a・31a・・・が穿孔されており、ボルト等による締結部材を介して、振動吸収型ブレース2端部の取付部材9・9と組み付けられる。また、本体部30の長手方向両端部付近には、該取付プレート31が設けられる面からその対向する面に向かって同軸に貫通する複数の貫通孔16a・16a・・・が穿孔されており、ボルト等による締結部材を介して、柱7と組み付けられる。
一方、柱7は長手方向中央部において二分割に分断されており、その分断される各々の柱部位7a・7aの一端部には、断面積を縮小した縮径部7b・7bが一定の範囲で設けられている。そして、各々の柱部位7a・7aは各々の該縮径部7b・7bを対向するようにして同軸上に配置されている。
ここで、図6に示すように、柱7の中央部に配置される縮径部7b・7bの配置寸法Xは、前記本体部30の長さ寸法Yと比べて幾分長くなるように設けられており、また、該縮径部7bの断面形状は本体部30を形成する鋼管の内径と比べて僅かに小さくなるようにして設けられている。
このような構成からなる柱分割式固定金具5、および、柱7は、該柱分割式固定金具5の本体部30の両端部に、該柱7に設けられる各々の縮径部7b・7bを挿入することにより組み付けられている。
すなわち、木造住宅のフレームを構成する、柱7とブレース(振動吸収型ブレース2)とを接合するための接合金物であって、該接合金物は上下に分断された前記柱(柱部位7a・7a)の端部を挿入して接続する鋼管(本体部30)と、該本体部30の一側面にて一体的に設け、前記振動吸収型ブレース2の一側端部と連結される板部材(取付プレート31)と、を具備することから、柱7(の縮径部7b)の外周面全体に対して巻きつけるようにして前記本体部30を組付けることとなるため、両部材16・7の接触部は面接触となり、単位面積あたりのモーメントに対する剛性や強度が鋼材に比較して低い木造の柱7においても、十分な剛性や強度を確保することができる。
また、前記本体部30の外径は柱7の外径に比べて小さく形成され、かつ、該柱7の端部には該本体部30の内径に比べて小さな縮径部7bを設け、該縮径部7bを該本体部30に挿入して該柱7に組付けることから、柱7の正面、および、裏面については、突起物等は存在せず、後に振動吸収型ブレース2が配置される建造物の躯体フレームの空間部全面において、平板部材からなる補強材39(図1を参照。)を設ける場合でも、該補強材39の一部に切り込みを入れて、干渉物を避ける必要もないのである。
次に、本発明の実施例3に係るブレースの接合構造を用いた制震装置1として、挟み込み式柱固定金具6について、図8、および、図9を用いて説明する。
なお、実施例3における制震装置1は実施例1に対して『コ型柱固定金具3』が『挟み込み式柱固定金具6』に代替される点にのみ違いを有しており、その他、採用される振動吸収型ブレース2や、柱脚金物4等については同等品が採用される。従って、重複する説明は省略する。
[挟み込み式柱固定金具6]
挟み込み式柱固定金具6は振動吸収型ブレース2を柱7に直接組付けるための固定金具であり、前記振動吸収型ブレース2端部の取付部材9・9に組み付けられる取付部34や、該取付部34を柱7に固定するための、矩形形状からなる平板部材35等により構成される。
取付部34は略「く」の字形状の平板部材から形成される取付プレート36が具備されており、該取付プレート36の側面中央部において矩形形状のプレート37が長手方向に延出して垂直に固設されている。また、取付プレート36の中央部付近には複数のスチフナ38・38・・・が直角に設けられており、地震等により外部から過大なモーメント力が加えられても、該取付プレート36が破損することが無きように剛性が高めてられている。
取付プレート36の両端部付近には複数の取付孔34a・34a・・・が穿孔されており、ボルト等による締結部材を介して、振動吸収型ブレース2端部の取付部材9・9と組み付けられる。また、取付プレート37と、前記平板部材35の長手方向両端部付近には、共に同じ配置寸法からなる複数の取付孔35a・35a・・・と、取付孔37a・37a・・・が穿孔されており、該取付プレート37と平板部材35によって柱7を挟み込むようにして、挟み込み式柱固定金具6はボルト等による締結部材を介して、柱7に組み付けられる。
このような構成からなる挟み込み式柱固定金具6を用いて振動吸収型ブレース2と柱7とを組付けることにより、該挟み込み式柱固定金具6を柱7へ組付けるには、該柱7の任意の位置にて組付けることができ、木造住宅のフレームの組付けが完了した後においても自由に挟み込み式柱固定金具6を柱に配置して、振動吸収型ブレース2を組付けることができる。
すなわち、柱7とブレース(振動吸収型ブレース2)を具備するフレームからなる木造住宅の躯体構造であって、前記コ型柱固定金具3や、柱分割式柱固定金具5や、挟み込み式柱固定金具6の何れか一項に記載の接合金物と、前記柱脚金物4とを具備することにより、従来のように多数の締結部材(ボルト等)を用いたり、鉄骨フレームに予め組付けたりする必要もなく、容易に振動吸収型ブレース2を柱7に組付けることができ、かつ、前記ブレースを、制震ダンパーを組み込んだ振動吸収型ブレース2とすることにより、容易に木造住宅の躯体フレームに耐震性能を付加することができる。
また、挟み込み式柱固定金具6は該取付プレート37と平板部材35によって柱7の外周面を挟み込むようにして組み付けられることから、両部材35・37の接触部は面接触となり、単位面積あたりのモーメントに対する剛性や強度が鋼材に比較して低い木造の柱7においても、十分な剛性や強度を確保することができる。
さらに、挟み込み式柱固定金具6を柱7に組付けた場合には、該柱7の他方の面、すなわち、正面、および、裏面における柱7の側面については、突起物等は存在せず、後に振動吸収型ブレース2が配置される建造物の躯体フレームの空間部全面において、平板部材からなる補強材39(図1を参照。)を設ける場合でも、該補強材39の一部に切り込みを入れて、干渉物を避ける必要もないのである。
本発明の一実施例に係る接合金具を用いた、制震装置のフレームへの組付構造を示す全体正面図。 実施例1に係る『コ型柱固定金具』の全体構造を示す正面図。 同じく、図2に記載のA矢視における平面図。 実施例1に係る『柱脚金物』の全体構成を示す正面図。 同じく、図4に記載のB矢視における側面図。 実施例2に係る『柱分割式柱固定金具』の全体構造を示す正面図。 同じく、図6に記載のC矢視における平面図。 実施例3に係る『挟み込み式柱固定金具』の全体構造を示す正面図。 同じく、図8に記載のD矢視における平面図。
符号の説明
1 制震装置
2 振動吸収型ブレース
3 コ型柱固定金具
4 柱脚金具
7 柱
8 梁
11 アンカーボルト
12 基礎
13 柱頭金具
16 本体部
17 取付プレート
26 取付プレート
39 補強材
13a パイプ部材
13b プレート部材

Claims (6)

  1. 木造住宅のフレームを構成する柱とブレースとを接合するための接合金物であって、該接合金物は、前記柱の上下中途部の外周面を挟持する、平断面視略「コ」字状の取付部材と、該取付部材の一側面に一体的に設けられ、前記ブレースの一側端部と連結される板部材とを、具備することを特徴とする接合金物。
  2. 木造住宅のフレームを構成する、柱とブレースとを接合するための接合金物であって、該接合金物は、上下に分断された前記柱の端部を挿入して接続する鋼管と、該鋼管の一側面にて一体的に設けられ、前記ブレースの一側端部と連結される板部材とを、具備することを特徴とする接合金物。
  3. 前記鋼管の外径は前記柱の外径に比べて小さく形成され、かつ、該柱の端部には前記鋼管の内径に比べて小さな縮径部を設け、該縮径部を該鋼管に挿入して前記柱に組付けることを特徴とする、請求項2に記載の接合金物。
  4. 木造住宅のフレームを構成する柱とブレースとを接合するための接合金物であって、アンカーボルトによって前記木造住宅の基礎に固定され、前記柱の基部を固定する土台部と、該土台部に一体的に設けられ、前記ブレースの一側端部が取り付けられる取付部とを、具備することを特徴とする接合金物。
  5. 柱とブレースを具備するフレームからなる木造住宅の躯体構造であって、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の接合金物と、請求項4に記載の接合金物とのうち、何れか一つ、または、複数の組合せを、具備することを特徴とする木造住宅の躯体構造。
  6. 前記ブレースは、制震ダンパーを組み込んだ振動吸収型ブレースであることを特徴とする、請求項5に記載の木造住宅の躯体構造。
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