JP2012087576A - 胴縁ブレース耐震壁 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、新築及び改築に拘わらず、一対の鋼製縦胴縁及び一対の鋼製胴縁ブレースを柱間に設けて壁の耐力性能を向上させることを目的とする。
【解決手段】本発明による胴縁ブレース耐力壁は、第1鋼製縦胴縁(3)の中央に中央接合部(5)を設け、第2鋼製縦胴縁(4)の両端に第1、第2接合部(6,7)を設け、中央接合部(5)と各接合部(6,7)間に第1、第2鋼製胴縁ブレース(10,11)を設け、前記各鋼製縦胴縁(3,4)を建物の第1、第2木柱(3A,4A)に取付けることにより、耐力性(耐震性)を向上させる構成である。
【選択図】図1

Description

本発明は、胴縁ブレース耐震壁に関し、特に、新築及び改築に拘わらず、一対の鋼製縦胴縁及び一対の鋼製胴縁ブレースを柱間に設けることにより、壁の耐力性能を大幅に向上させるための新規な改良に関する。
従来、用いられていたこの種の建物の耐震性を向上させるための構造としては、特許文献1及び2の構成を挙げることができる。
すなわち、図11で示される第1従来例においては、耐震壁ではなく制震パネルを示しているが、本願と類似のK型ブレースが開示されているため開示した。
この制震パネル30は、構造物の耐震性能を向上させるために用いられるエネルギー吸収デバイスであり、デバイス自体が平面骨組を構成しており、図11に示すように、第1の柱部材3と第2の柱部材4が対面するように配置されていて、各柱部材の上端部がつなぎ梁31で連結され、各柱部材の下端部がつなぎ梁32で連結されている。そして、第1の柱部材3は、断面形状がH形でその強軸方向が面内に向けられていると共に、2本のブレース10,11が取り付いて偏心K形ブレース構造(第1の柱部材3、ブレース10、ブレース11の3者の軸心が一点に会していないK形ブレース構造)を形成し、その2本のブレース10,11が取り付く間のウェブ50がせん断パネルとなってエネルギーを吸収するようになっている。一方、第2の柱部材4は、断面形状がH形でその強軸方向が面外に向けられていると共に、面内への座屈を防止する座屈拘束材19が配設されている。
(本発明と第1従来例との違い)
:本発明は耐震壁(高耐力性能)。第1従来例は制振壁(エネルギー吸収性能)。
:(ブレース配置)本発明は(木構造)柱幅より外壁側に設置。第1従来例は(鉄骨構造体柱)壁内に設置。
:(2つのブレースと柱芯の偏芯)本発明は偏芯を少なくして降伏耐力を上げる。第1従来例は偏芯をさせることでパネル部を早めに変形させ降伏耐力を低くしている。
また、図12及び図13で示される第2従来例においては、高耐力の壁を示しているが、図12、図13を参照して説明すると、壁パネル30を構成する平面に沿って、溝形鋼、カシメ角形鋼製の2本のブレース10,11が、正面から見て略横V状に配置されている。そして、2本のブレース10,11の互いに接近する側の端部と、互いに離間する側の端部に壁パネル30の両側縁に沿うように断面略Ω形の形鋼からなる両側縦枠材3,4の開口部を挟み込んで配置し、その当接部をボルト8で接合している。また、ブレース10,11の中間部において、当該ブレース10,11の両側面に断面略ハット形鋼からなる中間縦枠材40の凹部を向かい合わせ配置して、その当接部をドリルねじなどのファスナー41で接合している。
前記のようにして、ブレース10,11を中間に挟んだ態様で所定長の中間縦枠材40と両側縦枠材3,4が所定の間隔をあけて平行に当該ブレース10,11に固定され、両側縦枠材3,4と向い合う各中間縦枠材40の上下両端に、当該縦枠材3,4,40の左右の外側フラット面を挟み込むように薄鋼板製溝形鋼からなる下枠材42と上枠材43を配設し、その当接部にドリルねじなどのファスナー41を打設して、両部材を接合している。
前記のようにして、ブレース10と両側縦枠材3,4と中間縦枠材40と下枠材42と上枠材43とで壁枠組みが構成され、下枠材42と上枠材43のそれぞれの両フランジと、両側縦枠材3,4の左右の外側フラット面と、向い合う各中間縦枠材40の外側フラット面とで所定の壁厚み幅を有して面材配置平面(壁枠組み)が構成され、建物の内壁側となる一方の面材配置平面に構造用合板からなる約9mm厚の内側面材20を当てがい、建物の外壁側となる他方の面材配置平面に石膏ボード等からなる約12.5mm厚の外側壁面材20aを当てがい、それぞれの当接部にドリルねじなどのファスナー41を打設して、壁枠組みに内側壁面材20と外側壁面材20aを接合している。前記構成により、建物の高耐力壁パネル30が構成される。
(本発明と第2従来例との違い)
:(ブレース配置)本発明は(木構造)柱幅より外壁側に設置。第2従来例は(壁構造体)壁パネル内部に設置。
(本発明と第2従来例との共通点)
:(耐力壁)高い耐力性能(降伏耐力)を目指す
;(圧縮力に抵抗)ブレースは引張力だけでなく圧縮力に対しても抵抗させる
:(ブレース形状)軽みぞ形鋼等の形鋼を採用
特開2008−261105号公報 特開2004−116036号公報
従来の建物の耐震性を向上させるための構造は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、図11で示される制震パネルの場合、四角枠内にK型にブレース10,11を配置しているが、制振パネル面内の座屈防止のための座屈拘束材19を設けなければならず、四角枠のウェブ50によってエネルギーを吸収する構成で、このウェブ50の近傍には複数のリブ51と当て板52を設けなければならず、構造が複雑となっていた。
また、図12及び図13で示される高耐力の壁においては、8本の柱等の縦枠を用いて枠体を構成し、両側の柱間に八の字型をなすブレース10,11を設けているため、壁自体の重量が極めて重いものとなり、新築時では重機による運び込みが可能であるが、改築及びリフォーム時には、持ち込みが極めて困難であった。
また、前述の何れの従来構成においても、一対のブレースが用いられているが、各ブレースの配置は構造体の柱壁内への設置や壁パネルの壁体内部への設置であり、木造軸組み建築物への適用にあたっての、高耐力パネルを構成するための最適鋼種についてや、建物に作用する水平外力へ抵抗するための最適な鋼製部材構成については何ら配慮されていなかった。
次に、本発明と従来構成との比較について述べる。
(ブレース設置位置による従来問題の解決)
本発明による胴縁ブレース耐震壁の設置位置は、柱壁幅内ではなく、建築物の柱面より外側である。
新築工事において、通常の木造軸組み建築物の耐力壁の仕様ならびに外装仕上げ材の施工手順は、柱壁幅内側に筋交いを設置して耐力壁とし、そして金属サイディング等の外装仕上げ材は、柱面上に胴縁を取り付けた上面に施工している。
また別の仕様としては、柱面の外側に構造用合板等の面材を張って耐力壁とし、面材の上に胴縁を取り付け、さらにその上に外装仕上げとして金属サイディングや窯業系サイディング等を施工する方法がある。この方法での不具合は、一続きの外壁面に対し仕上げ面の凹凸を出さないようにするため、部分的な構造用合板の設置施工が出来なかった。
それに対し本発明は、通常の外装仕上げ材の下地となる胴縁のスペースにブレースを設置することで、一続きの外壁面に対し仕上げ面に対し部分的な設置でも外壁面の凹凸を出すことなく高耐力な耐震壁を形成することが出来る。また、構造用合板の板厚分の外壁厚さ増加がなくなり、さらにその重量分の負担が軽減できる。
改修工事にあたって、これまで既存外壁を残したまま新しく外装材を張る場合は、窯業系サイディングを採用するのでは既存建物への重量負担が大きく、重量の軽い金属サイディングが多く採用されてきた。ただこの場合は、外装仕上げ面の改装にとどまり、耐震補強となる耐力壁の耐力増加は期待できなかった。
改修工事で本発明を採用した場合、既存外壁仕上げ面の上から胴縁ブレース耐震壁を施工することで高耐力な耐震改修が行うことが出来るのと同時に、その上に重量の軽いサイディングを張って外装改修もおこなうことが可能となった。
(高張力鋼による圧縮力負担での耐震壁の耐力増加)
本発明の胴縁ブレース耐震壁には、高耐力化のために圧縮力も負担するブレースとしており、その最適鋼種を400N級、440N級、490N級、540N級及び590N級の何れかの高張力鋼としている。
ブレースの立面配置をK型とすることにより、建物へ水平方向に力が作用したときにブレースへ作用する引張力と圧縮力に対して同時に抵抗して、高耐力な耐震壁になっている。
ブレース断面は、耐震壁として必要な耐力に応じた軽みぞ形鋼等の形鋼形状とし、さらに部材接合収まりに適したものとしている。
引張力に対しては通常のブレース同様に、鋼材の引張強さに応じた耐力で抵抗し、高張力鋼とすることでより大きな耐力を持つ耐震壁となる。
さらに圧縮力に対しても、ブレースを固定する距離等で定まる細長比を限界細長比以下にすることで、鋼材の引張強さに応じた弾性座屈耐力以上の力で抵抗させることが可能となり、高耐力な耐震壁となっている。
(高張力鋼による軽量化)
ブレースの高張力鋼を採用することで単位面積あたりの耐力が増加し、同等の耐力を持つ耐力壁よりブレースの板厚や断面積が少なくすることが出来る。このブレースの薄肉化により、さらに耐震壁の軽量化が計られ、工場での部材製作、部材運搬、現場での施工性等について格段の優位性を持つことになる。
(金属サイディング等の外装材との組合せによる耐震壁の耐力増加)
本発明の鋼製胴縁に直接、金属サイディング、窯業系サイディング、セメント系サイディング、構造用合板等の何れかのサイディングからなる面材がドリルねじ等で取り付けられることで、胴縁ブレースの耐力に加えて面材のせん断耐力も加算されて耐力壁の高性能化が図られる。
本発明の鋼製胴縁にワンタッチ目地ジョイナーキャップ等が接合固定されて外装仕上げが行われる仕様の場合、サイディングの面材が鋼製胴縁に直接ドリルねじ等で取り付けられるケースでは、ドリルねじのねじ頭隠し、さらにサイディング同士の接合目地部分隠しとして有用である。また同様にワンタッチ目地ジョイナーキャップ仕様で、高い固定度でワンタッチ目地ジョイナーキャップ等により取り付けられるケースでは、サイディング同士の接合目地部分隠しとして有用である。
さらに、サイディング等の面材が胴縁ブレース耐力壁の上に覆われるとき、圧縮力に作用するブレースの面外変形カバーとしても機能し、より耐震壁として高耐力化が図れる。
(めっき鋼板、ZAM鋼板の採用)
胴縁ブレース耐震壁の各鋼板部位は、Znめっき、Alめっき、Zn−Al合金めっき、あるいはZn−Al−Mg合金めっきが施された高耐食性鋼板である。
(ドリルねじ採用による無溶接接合組立て)
胴縁ブレース耐震壁の各鋼板部位の接合は、ドリルねじやリベット等による無溶接接合としている。溶接接合ではないため、溶接後のめっき補修は必要なく作業手間の軽減につながっている。また組立て場所についても溶接設備が必要でないため、工場あるいは現場での接合組立てが可能となっている。
本発明による胴縁ブレース耐震壁は、互いに間隔をあけて配設された第1、第2鋼製縦胴縁と、前記第1鋼製縦胴縁の長さ方向に沿う中央位置に設けられた中央接合部と、前記第2鋼製縦胴縁の長さ方向に沿う一端と他端に設けられた第1接合部及び第2接合部と、前記中央接合部と前記第1接合部間に接続された第1鋼製胴縁ブレースと、前記中央接合部と前記第2接合部間に接続された第2鋼製胴縁ブレースと、からなる構成であり、また、前記鋼製胴縁ブレースは、400N級、440N級、490N級、540N級及び590N級の何れかの高張力鋼板よりなる構成であり、また、請求項1記載の第1、第2鋼製縦胴縁は、新築建物の柱に取付けられる構成であり、前記第1、第2鋼製縦胴縁間には、前記ブレースを覆うようにサイディングが設けられている構成であり、また、請求項1記載の第1、第2鋼製縦胴縁は、既存建物の外壁の表面から柱に取付けられ、前記第1、第2鋼製縦胴縁間には、前記外壁を覆うようにサイディングが設けられている構成であり、また、前記第1、第2鋼製縦胴縁に前記サイディングを直接ドリルねじで固定する構成であり、また、前記第1、第2鋼製縦胴縁にワンタッチ目地ジョイナーキャップを介して前記サイディングを固定する構成であり、また、前記第1、第2鋼製縦胴縁の長さ方向に沿う両端は、梁と土台又は梁に接続されている構成であり、また、前記第1、第2鋼製縦胴縁の長さ方向に沿う両端間には第1、第2横枠が設けられている構成である。
本発明による胴縁ブレース耐震壁は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、互いに間隔をあけて配設された第1、第2鋼製縦胴縁と、前記第1鋼製縦胴縁の長さ方向に沿う中央位置に設けられた中央接合部と、前記第2鋼製縦胴縁の長さ方向に沿う一端と他端に設けられた第1接合部及び第2接合部と、前記中央接合部と前記第1接合部間に接続された第1鋼製胴縁ブレースと、前記中央接合部と前記第2接合部間に接続された第2鋼製胴縁ブレースと、からなることにより、すなわち、一対の鋼製縦胴縁と一対の鋼製胴縁ブレースのみによって胴縁ブレース耐震壁を構成することができ、木造軸組み構造における新築時及び改築時における高強度の耐力壁を簡単に構成することができる。
従って、限られた壁面部分でより大きい耐力壁を得ることができる。
特に、改築時の工事では、既存外壁を壊すことなく取付けが可能である。
また、前記鋼製胴縁ブレースは、400N級、440N級、490N級、540N級及び590N級の何れかの高張力鋼板よりなることにより、木造建築物に対する最適な剛性を有する構成を得ることができる。
請求項1記載の第1、第2鋼製縦胴縁は、新築建物の柱に取付けられることにより、簡単に木造建物に取付けることができ、前記第1、第2鋼製縦胴縁間には、前記ブレースを覆うようにサイディングが設けられている構成である。
また、請求項1記載の第1、第2鋼製縦胴縁は、既存建物の外壁の表面から柱に取付けられ、前記第1、第2鋼製縦胴縁間には、前記外壁を覆うようにサイディングが設けられていることにより、既存木造建物の外壁を壊すことなく、簡単に耐力壁を得ることができる。
また、前記第1、第2鋼製縦胴縁に前記サイディングを直接ドリルねじで固定することにより、外壁に表面に簡単にサイディングを設けることができる。
また、前記第1、第2鋼製縦胴縁にワンタッチ目地ジョイナーキャップ等を介して前記サイディングを固定することにより、目地を隠した状態の金属サイディング等の取付けを行うことができる。
また、前記第1、第2鋼製縦胴縁の長さ方向に沿う両端が、梁と土台又は梁に接続されていることによりさらに高耐力となり、各鋼製縦胴縁の取付けも容易である。
また、前記第1、第2鋼製縦胴縁の長さ方向に沿う両端間には第1、第2横枠が設けられていることにより、枠状に構成されることでより高耐力なパネルとなり、搬送も容易となる。
本発明による胴縁ブレース耐力壁の耐力試験用の構造を示す構成図である。 図1の構造にサイディングを設けた構造を示す構成図である。 図1の構造を実際の木造住宅に適用した場合の構造を示す構成図である。 図1の構造を実際の木造住宅に適用した場合の構造を示す構成図である。 図3のA部の拡大平面断面図である。 図3のA部とB部の拡大正面図である。 図3のB部の拡大平面断面図である。 図7のX−X断面図である。 図3のC部の拡大平面断面図である。 図3のC部の拡大正面図である。 従来の制震パネルを示す正面図である。 従来の耐力壁を示す正面図である。 図12の側面図である。
本発明は、新築及び既存に拘わらず、一対の鋼製縦胴縁及び一対の鋼製胴縁ブレースを柱間に設けることにより、壁の耐力を大幅に向上させるようにした胴縁ブレース耐力壁を提供することを目的とする。
以下、図面と共に本発明による胴縁ブレース耐力壁の好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分には、同一符号を付して説明する。
図1及び図2は、本発明による胴縁ブレース耐震壁の耐力を試験するための試験構造体であり、実際に木造建物に適用する構造と同じであるが、地震発生時の状態に似せた荷重等を加えるために、各種金物等が用いられている。
図1において符号1で示されるものは1階においては土台であり、2階においては梁であり、この土台又は梁1の上方位置には梁2が設けられ、この土台又は梁1と梁2との間には木製の第1木柱3A及び第2木柱4Aが互いに間隔をあけた状態で設けられている。
前記各木柱3A,4Aには、鋼鉄製の第1、第2鋼製縦胴縁3,4が尖り先ねじ9を介して設けられている。
前記第1鋼製縦胴縁3の長手方向に沿う中央位置には、前記第2鋼製縦胴縁4側へ向けて中央接合部5が設けられ、前記第2鋼製縦胴縁4の長手方向に沿う一端4aと他端4bは第1、第2接合部6,7が前記第1鋼製縦胴縁3側へ向けて設けられている。
前記中央接合部5の一端側5aに尖り先ねじ9を介してその一端10aが上方へ向けて傾斜して設けられた第1鋼製胴縁ブレース10の他端10bは、前記第1接合部6に尖り先ねじ9を介して接続されている。
前記中央接合部5の他端側5bに尖り先ねじ9を介してその一端11aが下方へ向けて傾斜して設けられた第2鋼製胴縁ブレース11の他端11bは、前記第2接合部7に尖り先ねじ9を介して接続されている。
尚、前述の各鋼製縦胴縁3,4は、例えば、400N級の鋼材で構成され、各鋼製胴縁ブレース10,11は400N級、440N級、490N級、540N級及び590N級の何れかの高張力鋼板で構成されている。尚、前述の第1鋼製縦胴縁3及び各鋼製胴縁ブレース10,11によりK型のブレースを形成している。
前記梁2の両端に設けられた梁端部2a,2bは前記第1、第2木柱3A,4Aに対して、一対のホールダウン金物12,13によって互いに結合されている。
前記各木柱3A,4Aの下部は、前記土台又は梁1上にホールダウン金物16,17を介して固定されている。
尚、前記胴縁ブレース耐震壁30は、最小限、一対の鋼製縦胴縁3,4、一対の鋼製胴縁ブレース10,11のみによって構成することができる。
従って、前述の構成において、前記第1梁端部2aにアクチュエータ18を取付け、このアクチュエータによって矢印Aで示される方向の荷重を付加すると、第1、第2鋼製胴縁ブレース10,11には、矢印B及びCで示される方向の伸びる方向と縮む方向の力が作用するが、実験の結果、現在の建築基準法における地震発生時における建物の揺れの許容範囲に十分収まり、耐震性を十分に確保するのに必要な設計性能を確認することができた。
図2は、図1の構造において、前記各鋼製縦胴縁3,4の外側に板状のサイディング20をドリルねじ等からなる固定部材21によって固定された状態を示している。尚、このサイディング20は、金属サイディング、窯業サイディング、セメント系サイディング、構造用合板の何れかよりなる。
また、前述の各鋼製縦胴縁3,4は、図1及び図2の形態では、第1、第2木柱3A,4A上に直接取付ける構成について述べたが、例えば、他の形態として、図示していないが、既存の木造建物のモルタル外壁の外面における各木柱3A,4Aに対応する位置に、各鋼製縦胴縁3,4間に一対の鋼製胴縁ブレース10,11を有する各鋼製縦胴縁3,4を取付け、各鋼製縦胴縁3,4間に平板状のサイディング20を取付けることにより、外装仕上げを新しくすると同時に、既存の建物の壁の耐力性を大幅に向上させることができる。
次に、図3及び図4から図10は、前述の図1及び図2で示された胴縁ブレース耐震壁30を実際の新築中又は改築中の第1、第2木柱3A,4Aに対して胴縁ブレース耐震壁30を取付ける場合を示している。
図3は胴縁ブレース耐震壁30を1体のみを取り付けた場合であり、図4は複数体取り付けた場合を示している。
前記各鋼製縦胴縁3,4間の上部と下部には、第1横枠31及び第2横枠32が設けられて全体形状が枠状に形成されている場合について示している。
尚、図1及び図2と同一部分には同一符号を付し、その説明は重複を避けるために省略している。
図3のA部の拡大平面断面図は図5に拡大して示されており、第1木柱3Aの前面に断面コ状の第1鋼製縦胴縁3がドリルねじ等で固定され、この第1鋼製縦胴縁3に設けたアタッチメント32aに対してサイディング20がワンタッチ目地ジョイナーキャップ33を介して取付けられている。
図3のB部は図6に拡大して示されており、第1木柱3Aの第1鋼製縦胴縁3の一端3aと第1横枠31の一端31aとの間の角部34にコーナー金具35がドリルねじ8を介して第1横枠に取り付けられ、さらに尖り先ねじ9を介して梁2および第1木柱3Aに取り付けられて形成され、前記角部34の耐力性が向上している。
図7は、図3のB部の拡大平面断面図で、サイディング20が設けられた構成が示されている。
図9は、図3のC部の拡大平面断面図で、サイディング20が設けられた構成が示されている。
図10は、図3のC部の拡大正面図を示しており、第1横枠31の下部に取付けられた三角形をなす足元金具36はドリルねじ8を介して第1横枠に取り付けられ、さらに尖り先ねじ9を介して梁2および第1木柱3Aに取り付けられて、前記第1鋼製胴縁ブレース10が尖り先ねじ9を介して取付けられている。
従って、本発明による胴縁ブレース耐力壁30は、新築、改築を問わず、全ての木造建築の壁に耐力性を付加して耐震性を向上することができると共に、また、モルタル等の外壁の外面からも胴縁ブレース耐力壁30を取付けることができ、既存の建物の耐震性の向上を容易に得ることができる。
本発明による胴縁ブレース耐力壁は、新築、改築を問わず、全ての木造建築の耐震性を向上させることができる。
1 土台(又は梁)
2 梁
2a 第1梁端部
2b 第2梁端部
3 第1鋼製縦胴縁
3A 第1木柱
4 第2鋼製縦胴縁
4A 第2木柱
4a 一端
4b 他端
5 中央接合部
6 第1接合部
7 第2接合部
8 ドリルねじ
9 尖り先ねじ
10 第1鋼製胴縁ブレース
11 第2鋼製胴縁ブレース
10a,11a 一端
10b,11b 他端
12,13 ホールダウン金物
16 ホールダウン金物
18 アクチュエータ
20 サイディング
21 固定部材
30 胴縁ブレース耐震壁
31 第1横枠
32 第2横枠
32a アタッチメント
33 ワンタッチ目地ジョイナーキャップ
34 角部
35 コーナー金具
36 足元金物
31a 一端

Claims (8)

  1. 互いに間隔をあけて配設された第1、第2鋼製縦胴縁(3,4)と、前記第1鋼製縦胴縁(3)の長さ方向に沿う中央位置に設けられた中央接合部(5)と、前記第2鋼製縦胴縁(4)の長さ方向に沿う一端(4a)と他端(4b)に設けられた第1接合部(6)及び第2接合部(7)と、前記中央接合部(5)と前記第1接合部(6)間に接続された第1鋼製胴縁ブレース(10)と、前記中央接合部(5)と前記第2接合部(7)間に接続された第2鋼製胴縁ブレース(11)と、からなることを特徴とする胴縁ブレース耐震壁。
  2. 前記鋼製胴縁ブレース(10,11)は、400N級、440N級、490N級、540N級及び590N級の何れかの高張力鋼板よりなることを特徴とする請求項1記載の胴縁ブレース耐震壁。
  3. 請求項1記載の第1、第2鋼製縦胴縁(3,4)は、新築建物の柱に取付けられ、前記第1、第2鋼製縦胴縁(3,4)間には、前記柱の外壁側を覆うようにサイディング(20)が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の胴縁ブレース耐震壁。
  4. 請求項1記載の第1、第2鋼製縦胴縁(3,4)は、既存建物の外壁の表面から柱に取付けられ、前記第1、第2鋼製縦胴縁(3,4)間には、前記外壁を覆うようにサイディング(20)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の胴縁ブレース耐震壁。
  5. 前記第1、第2鋼製縦胴縁(3,4)に前記サイディング(20)を直接ドリルねじ(8)で固定することを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の胴縁ブレース耐震壁。
  6. 前記第1、第2鋼製縦胴縁(3,4)にワンタッチ目地ジョイナーキャップ(33)を介して前記サイディング(20)を固定することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の胴縁ブレース耐震壁。
  7. 前記第1、第2鋼製縦胴縁(3,4)の長さ方向に沿う両端は、梁(2)と土台又は梁(1)に接続されていることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の胴縁ブレース耐震壁。
  8. 前記第1、第2鋼製縦胴縁(3,4)の長さ方向に沿う両端間には第1、第2横枠(31,32)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載の胴縁ブレース耐震壁。
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