JP2008178314A - 新規ウリカーゼの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性に優れた新規なウリカーゼを提供する。
【解決手段】セルロシミクロビウム(Cellulosimicrobium)属に属し、ウリカーゼの生産能を有する微生物を培養する工程(1)と、
前記工程(1)で得られた培養物からウリカーゼを採取する工程(2)と、
を含む、ウリカーゼの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なウリカーゼの製造方法に関する。より詳細には、本発明は、耐熱性に優れるセルロシミクロビウム属(Cellulosimicrobium)に属する微生物由来の新規なウリカーゼの製造方法に関する。
ウリカーゼ(EC1.7.3.3)は、尿酸をアラントイン、過酸化水素、および炭酸ガスに分解する、即ち、尿酸+O+2HO→アラントイン+CO+Hの反応を触媒する、酸化的分解活性を有する酵素である。このウリカーゼは、種々の動物組織(例えば、肝臓、腎臓)中や微生物組織中に広く存在する。現在、ウリカーゼは、人体内の尿酸蓄積に起因する種々の疾患の臨床診断を目的とした、血液または尿中に存在する尿酸の測定用酵素として使用されている。
ウリカーゼの微生物による生産は広く行われている(例えば、特許文献1〜3参照)。なかでも、特許文献1では、天然界から分離したトルロプシス属に属する酵母がウリカーゼを著量に生産することが提案されている。また、特許文献2では、多量のウリカーゼを生産するミクロコッカス・ロゼウスが開示され、該微生物が生産するウリカーゼの活性の最適条件は、他の細菌から製造されたウリカーゼと異なり、生理液のpH値に近いことが見出されている。さらに、特許文献3では、バチルス・エスピー TB−90菌株が、広い作用pH域を有する好熱性微生物由来のウリカーゼを生産することを開示している。
特開昭56−124381号公報 特開平57−115177号公報 特公平61−280272号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3で得られるウリカーゼは、いずれも高温(60℃以上)では不安定である。これは、臨床診断において保存している酵素製品の品質低下の原因となり得る。例えば、特許文献3で得られるウリカーゼは好熱性微生物由来であるが、50℃を超えると失活が起こり、60℃付近では、活性は約50%程度維持されるのみである(第4図参照)。これは、臨床診断において保存している酵素製品の品質低下の原因となり得る。
したがって、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、耐熱性に優れた新規なウリカーゼの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討を行なった結果、耐熱性に優れたウリカーゼ生産能を有する微生物について、広範囲にわたり検索を行なった。その結果、自然界(土壌)から分離したセルロシミクロビウムに属する細菌(U−689株)が、既知のウリカーゼよりも耐熱性に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記目的は、セルロシミクロビウム(Cellulosimicrobium)属に属し、ウリカーゼの生産能を有する微生物を培養する工程(1)と、前記工程(1)で得られた培養物からウリカーゼを採取する工程(2)と、を含む、ウリカーゼの製造方法によって達成される。
本発明のウリカーゼは、60℃で20分間熱処理しても失活せず、耐熱性に優れるため、酵素製品の保存安定性が良好となり、臨床診断における酵素製品の長期保存が可能である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるウリカーゼ産生菌は、上記諸性質を有するウリカーゼを産生するものであれば、特に制限されないが、好ましくはセルロシミクロビウム(Cellulosimicrobium)属(以下、括弧内を省略する)に属し、より好ましくはセルロシミクロビウム(Cellulosimicrobium sp.)U−689 FERM−P21099菌株(以下、該菌株を「U−689株」と称する)である。上記細菌は、ウリカーゼ生産能を有する限り、自然界に存在するものであっても、または人為的な遺伝子操作などによって変異を受けたものであってもよい。上記細菌によって産生されたウリカーゼは、菌体内に蓄積されてもよく、あるいは菌体内または菌体外に分泌されてもよいが、酵素の精製工程の簡略化を考慮すると、好ましくは菌体外(培養液中)に生産・蓄積する。
本発明に係るU−689株の性質について以下詳細に述べる。
U−689株は、本発明者らによって、岐阜県内の土壌から、尿酸を唯一の炭素源とした培地の集積培養により分離された菌種であり、平成18年年11月17日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに受託番号FERM P−21099として寄託されている。
また、上記U−689株は、以下の(a)形態的性質、(b)培養的性質、(c)生理学的性質、(d)その他の性質を有する。下記表において、「+」は、陽性を、「−」は、陰性を、および「w」は、反応が弱いことを、それぞれ示す。
Figure 2008178314
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BLASTを用いた細菌基準株データベースに対する相同性検索の結果、U−689株の16S rDNA塩基配列はセルロシミクロビウム(Cellulosimicrobium)由来の16S rDNAに対し高い相同性を示し、相同率99.5%でセルロシミクロビウム・セルランス(Cellulosimicrobium cellulans)DSM43879株の16S rDNAに対し最も高い相同性を示した。GenBank/DDBJ/EMBLに対する相同性検索の結果においても、本菌株の16S rDNAはセルロシミクロビウム由来の16S rDNAに対し高い相同性を示し、基準株ではセルロシミクロビウム・フンケイ(Cellulosimicrobium funkei) ATCC BAA−886株の16S rDNAに対し相同率99.7%の相同性を示した。また、U−689株の16S rDNAと細菌基準株データベースに対する相同性検索上位30株の16S rDNAにセルロシミクロビウム・フンケイの16S rDNAの加えて行なった簡易分子系統解析の結果、本菌株はセルロシミクロビウム・フンケイの16S rDNAと系統枝を形成し、近縁であることが示された。しかし両者の16S rDNAは完全には一致しておらず、本菌株がセルロシミクロビウム・フンケイに近縁であるものの、種としては同種になる可能性は低い。
本菌株は運動性を有さないグラム陽性桿菌で、培養時間の経過に伴い形態が変化する「桿菌−球菌生活環[ロッド コッカス サイクル(rod−coccus cycle)]」を示した。Nutrient agar平板培地上でのコロニー色は黄色を呈し、培養一週間後には基底菌糸を形成した。カタラーゼ反応は陽性、オキシダーゼ反応は陰性を示し、硝酸塩を還元し、ゼラチンを加水分解し、グルコースおよびキシロースを発酵し、マンニトールを発酵しなかった。また、カゼインを加水分解し、L−アラビノース、グリセロールおよびマンノースを酸化し、D−ソルビトールを酸化しなかった。これらの性状は、16S rDNA塩基配列解析において近縁性が示唆されたセルロシミクロビウム・フンケイやセルロシミクロビウム・セルランスの性状と一致すると考えられるが、運動性を示さない点においてはセルロシミクロビウム・フンケイよりもセルロシミクロビウム・セルランスを支持した。
以上の16S rDNA塩基配列解析の結果および諸性質から、本菌株は属レベルではセルロシミクロビウムに含まれると考えられる。しかし、16S rDNA塩基配列解析の結果はセルロシミクロビウム・フンケイ(Cellulosimicrobium funkei)、生理・生化学性状においてはセルロシミクロビウム・セルランス(Cellulosimicrobium cellulans)を支持することから、本菌株をセルロシミクロビウム属(Cellulosimicrobium sp.)U−689と命名した。
このU−689株は、平成18年11月17日付で、日本国茨城県つくば市東1−1−1 つくばセンター(郵便番号305−8566) 中央第6独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センターにFERM−P21099として寄託されている。
以上のことから、本発明の第二は、ウリカーゼ生産能を有するセルロシミクロビウム属(Cellulosimicrobium sp.)U−689 FERM−P21099菌株を提供する。
(セルロシミクロビウム属由来のウリカーゼの製造方法)
本発明のウリカーゼの製造方法は、セルロシミクロビウム(Cellulosimicrobium)属に属し、ウリカーゼの生産能を有する微生物を培養する工程(1)と、前記工程(1)で得られた培養物からウリカーゼを採取する工程(2)と、を含むものである。
本発明の一実施態様として、セルロシミクロビウム属に属する細菌を用いたウリカーゼの製造方法の各工程について以下に述べる。
(1)セルロシミクロビウム(Cellulosimicrobium)属に属し、ウリカーゼの生産能を有する微生物を培養する工程。
上記製造方法に使用される培地は、セルロシミクロビウム属に属する細菌が生育する限り特に制限されず、炭素源、窒素源、無機物、その他使用菌株の必要とする微量栄養素を程よく含有するものであれば、合成培地、天然培地のいずれも使用可能である。また、上記培地は、固体培地、液体培地または半流動培地のいずれであってもよい。
炭素源としては、セルロシミクロビウム属に属する細菌が良好に生育でき、所望のウリカーゼを生産できるものであればいずれの炭素源であってもよい。具体的には、グルコース、シュークロース、ガラクトースなどの糖類;エタノール、グリセロール、ソルビトールなどのアルコール類;クエン酸、リンゴ酸、コハク酸などの有機酸;デンプンまたはその組成画分、焙焼デキストリン、加工デンプン、デンプン誘導体、物理処理デンプン及びα−デンプン等の炭水化物などが挙げられる。また、尿酸などを炭素源として使用してもよい。好ましくは、グルコース、シュークロース、ガラクトースなどの糖類、エタノール、グリセロール、ソルビトールなどのアルコール類、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸などの有機酸、尿酸が使用される。これらの炭素源は、単独あるいは2種以上の混合物の形態で使用できる。
窒素源としては、一般的にセルロシミクロビウム属に属する細菌の培養に使用するのと同様のものが使用でき、例えば、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムなどのアンモニウム塩、尿素、L−グルタミン酸などのアミノ酸類、あるいは尿酸などの無機あるいは有機の窒素化合物が使用できる。さらに、窒素源としては、ペプトン、ポリペプトン、肉エキス、酵母エキス、大豆加水分解物、大豆粉末、ミルクカゼイン、カザミノ酸、コーンスティープリカー等の窒素含有天然物を使用してもよい。これらのうち、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、尿素、L−グルタミン酸などのアミノ酸類、尿酸などの無機あるいは有機窒素化合物、ペプトン、肉エキス、酵母エキスなの窒素含有天然物が好ましい。これらの窒素源は、単独あるいは2種以上の混合物の形態で使用できる。
無機物としても、一般的にセルロシミクロビウム属に属する細菌の培養に使用するのと同様のものが使用でき、例えば、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アンモニウム等の、マグネシウム、マンガン、カルシウム、ナトリウム、カリウム、銅、鉄及び亜鉛などのリン酸塩、塩酸塩、硫酸塩及び酢酸塩などが用いられる。そのほか、チアミン、ビオチンなどのビタミン類、さらに必要に応じて、アデニン、ウラシルなどの核酸関連物質が使用されてもよい。これらの無機物は、単独あるいは2種以上の混合物の形態で使用できる。
セルロシミクロビウム属に属する細菌の培養は、好気的条件下、通常振盪培養あるいは通常撹拌培養で行なわれる。その際の培養条件は、培地の組成や培養法によって適宜選択され、本菌株が増殖し目的とする酵素であるウリカーゼが失活せずに効率よく産生できる条件であれば特に制限されない。通常は、培養温度は25〜45℃で行う。培地のpHは5.0〜9.0、好ましくは6.0〜8.0の範囲である。培養時間は、通常20〜72時間、好ましくは24〜48時間培養する。本発明では、ウリカーゼは、上記したようにして得られたセルロシミクロビウム属に属する細菌の培養液中および/または菌体中に生成・蓄積されるが、特に本発明の特に好ましい実施形態であるU−689株を使用する場合には、以下の実施例で詳述するように、U−689株の菌体内に生産されたウリカーゼが、耐熱性に優れるため、好ましい。
(2)前記工程(1)で得られた培養物からウリカーゼを採取する工程。
本発明のウリカーゼの単離方法を以下に記載する。
産生したウリカーゼが菌体内に蓄積または分泌される場合には、培養終了後、培養液から菌体を遠心分離などにより回収し、ついでこの菌体から適当な手段でウリカーゼを適当な溶媒(例えば、トリトン X−100など)で抽出する。遠心分離などによってこの抽出液を処理して不溶性成分を除去した後、酸沈殿、有機溶媒沈殿(例えば、エタノール、アセトンなどによる溶媒沈澱)、塩析(例えば、硫安による塩析)、透析、各種クロマトグラフィー(例えば、イオン交換クロマトグラフィー、セファデックスクロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィーなど)、限外濾過、凍結乾燥、電気泳動などの、当業者が通常用いる酵素精製方法によって精製することにより、純度の高いウリカーゼが得られる。なお、ウリカーゼの精製度合いは、得られたウリカーゼを電気泳動にかけることにより確認でき、電気泳動的に単一になるまで精製することにより、純度の高いウリカーゼが得られる。または、培養終了後、濾過または遠心分離などにより菌体を培養液から回収し、ついでこの菌体を適当な手段(例えば、超音波、自己消化法、ガラスビーズ等を用いた物理的破砕など)で破砕して、細胞破砕物を得、当該破砕物から遠心分離などにより上清液を得る。この上清液を、上記と同様の精製方法を使用することによって、純度の高いウリカーゼを得てもよい。
また、産生したウリカーゼが菌体外(培養物中)に分泌される場合は、培養液から濾過または遠心分離により菌体を除去し、濾液または上清を得る。こうして得られた濾液または上清に、直接上記と同様の精製方法を適用することによって、純度の高いウリカーゼが得られる。
本発明の製造方法により得られるウリカーゼは、上述したように、人体内の尿酸蓄積に起因する種々の疾患の臨床診断を目的として、血液または尿中に存在する尿酸の測定用酵素として使用できる。この際、ウリカーゼを使用する尿酸の定量法としては下記の方法がある。
(i)尿酸とウリカーゼとを反応させることにより生成する過酸化水素量を測定する方法
この際、過酸化水素量の測定方法としては、例えば下記(ア)〜(ウ)の方法がある:
(ア)過酸化水素を4−アミノアンチピリンとフエノールあるいはその誘導体とパーオキシダーゼの存在下で反応させて、過酸化水素量に比例して生成する色素を吸光度から定量する(酵素比色法中ウリカーゼ・パーオシダーゼ法)方法;
(イ)酸化水素とアルコールとをカタラーゼの存在下で反応させ、生じたアルデヒドをアセチルアセトン及びアンモニアと縮合させて生成する色素を吸光度から定量する(酵素比色法中ウリカーゼ・カタラーゼ法)方法;および
(ウ)上記(イ)のカタラーゼによる反応生成物のアルデヒドと還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)とをアルコールデヒドロゲナーゼの存在下で反応させてNADを生成せしめ、その際、減少するNADHを定量する(紫外部吸収法)方法。
(ii)尿酸をウリカーゼと反応させる際に消費される酸素あるいは生成する炭酸ガスを測定する方法(電極法)。
(iii)反応の前後における尿酸由来の紫外部吸収の差を測定する方法(紫外部吸収法)。
(IV)ウリカーゼ処理及び未処理の試料に化学的尿酸定量法(例えば、リンタングステン酸法)。
本発明の製造方法により得られるウリカーゼは、上記方法のいずれも適用できるが、好ましくは(i)(ア)の方法に使用できる。
以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本実施例により本発明の範囲は制限されるものではない。
(実施例1)
(1)セルロシミクロビウム(Cellulosimicrobium sp.)U−689株の培養
以下挙げる組成;トリプトン(BD(Becton,Dickinson and Company)社製)1%(w/v)、酵母エキス(BD(Becton,Dickinson and Company)社製)0.1%(w/v)、塩化ナトリウム(関東化学製)0.5%(w/v)、リン酸一カリウム(関東化学製)0.2%(w/v)、尿酸(和光純薬工業社製)0.2%(w/v)からなる培養液を調製した後、pHをNaOHで7.0に調整し、121℃で20分間滅菌した。
次に、得られた培養液を、滅菌したL字試験管に5mlずつ分注し、これに1.5%寒天を含有するブイヨン培地で予め培養しておいたU−689株を、上記L字試験管の培養液に接種し、30℃で120rpmの速度で撹拌させながら、24時間培養を行った。
(2)酵素の採取
上記(1)で得られた培養液を遠心分離し、得た菌体に、5mLのリン酸緩衝液(10mM、pH=7)および3gのガラスビーズを加えて混合し、3分間振盪して、菌体を物理的に破砕した。この菌体破砕物を遠心分離により上清を回収し、この上清を酵素液(総ウリカーゼ活性 1.8U)とした。
なお、本実施例において、ウリカーゼの活性は、下記方法によって測定した。
(評価例1)ウリカーゼ活性の測定方法
ウリカーゼの活性の測定は、ウリカーゼ・ペルオキシダーゼ法を用い、550nmにおける4−アミノアンチピリンとTODB(N,N−ビス(4−スルホブチル)−3−メチルアニリン)の酸化縮合体のキノン色素を分光光度計により行なった。すなわち、0.83mM 尿酸溶液 120μl、75mM TODB 5μl、75mM 4−アミノアンチピリン 5μl、80U/ml ペルオシキダーゼ 5μl、酵素液 65μlを混合し、室温(25℃)で1時間反応させた後、550nmの吸光度を測定した。なお、ウリカーゼの単位は、上記試験条件下において毎分1マイクロモルの尿酸を分解する酵素の量(力価)を、「1U(ユニット)」と定義した。
(評価例2)酵素の温度安定性
標品としては、上記実施例1(2)で得られた酵素液を使用した。
本発明のウリカーゼ標品を、種々の温度(20℃、30℃、40℃、50℃、60℃)に20分間保持した後、上記評価例1に記載の方法に従って、ウリカーゼ活性を測定した。20℃で20分保持した後の活性を100として、各温度における相対残存活性を算出して、その結果を図1に示す。図1から、本発明の製造方法によって得られたウリカーゼは、60℃で20分間の熱処理に対しても、85%を超える活性を維持しており、優れた耐熱製を有することが示される。
評価例2の結果を示す図である。

Claims (4)

  1. セルロシミクロビウム(Cellulosimicrobium)属に属し、ウリカーゼの生産能を有する微生物を培養する工程(1)と、
    前記工程(1)で得られた培養物からウリカーゼを採取する工程(2)と、
    を含む、ウリカーゼの製造方法。
  2. 前記ウリカーゼが、20分間60℃の熱処理に対して85%以上の酵素活性を維持する、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記セルロシミクロビウム(Cellulosimicrobium)属に属する微生物が、セルロシミクロビウム属(Cellulosimicrobium sp.)U−689 FERM−P21099菌株である、請求項1に記載の製造方法。
  4. ウリカーゼ生産能を有するセルロシミクロビウム属(Cellulosimicrobium sp.)U−689 FERM−P21099菌株。
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