JP2008174128A - ウインドスロッブ低減装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウインドシールドにより開閉されるウインド開口部の開放時に発生するウインドスロッブを効果的に低減できるウインドスロッブ低減装置を提供することを目的とする。
【解決手段】Bピラー22の内部にブロアとダクト58とを備える送風装置57を配設する。ダクト58のノズル58Aを車両後側向きに配置し、また、ノズル58Aに、車両前側から後側へかけて車幅方向内側から外側へ傾斜するルーバー58Bを設けることにより、ブロアから送出された風Wを、リアウインド開口部30の車両前側端部から車両前後方向略中央部へ、且つ車室内から車室外へ吹出させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ウインドスロッブを低減するウインドスロッブ低減装置に関する。
ファンにより、ドアトリムのドア前後方向中間位置からドア開口部の後縁部へ向けて送風し、ドア開口部での気流の2次元性を乱すことによって、ウインド開口部の開放時に発生するウインドスロッブを低減するウインドスロッブ低減装置が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
このウインドスロッブ低減装置では、ファンによる送風が、ドア開口部の上部まで届かない可能性がある。よって、ウインドスロッブを効果的に低減するためには改善の余地がある。
実開平5−62392号公報
本発明は上記事実を考慮し、ウインド開口部の開放時に発生するウインドスロッブを効果的に低減できるウインドスロッブ低減装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のウインドスロッブ低減装置は、車両側部及び車両上部の少なくとも一方に開閉可能に設けられたウインド開口部の後端で発生するウインドスロッブを低減させるウインドスロッブ低減装置であって、前記ウインド開口部の前端部及び後端部の少なくとも一方に設けられ、前記ウインド開口部の開口面を車室内側から車室外側へ向けて横断する気流を生じさせる送風手段を有することを特徴とする。
請求項1に記載のウインドスロッブ低減装置では、送風手段が、ウインド開口部の前端部及び後端部の少なくとも一方に設けられており、この送風手段により、ウインド開口部の開口面を車室内側から車室外側へ横断する気流が生じさせられる。これにより、ウインド開口部の開放時に、ウインド開口部の外側の気流が偏向され、ウインド開口部の後端部に当る風量が低減される。よって、ウインド開口部の開放時に発生するウインドスロッブを効果的に低減できる。
請求項2に記載のウインドスロッブ低減装置は、請求項1に記載のウインドスロッブ低減装置であって、前記送風手段は、前記ウインド開口部の前端部及び後端部の少なくとも一方に沿って配設された複数の吹出し口を備えていることを特徴とする。
請求項2に記載のウインドスロッブ低減装置では、送風手段に設けられた複数の吹出し口が、ウインド開口部の前端部及び後端部の少なくとも一方に沿って配列されており、この複数の吹出し口から風が吹出される。
ここで、隣接する吹出し口同士の間等からは、風が吹出されないため、車両側部に配設されたウインド開口部においては車両上下方向の位置によって、また、車両上部に配設されたウインド開口部においては車幅方向の位置によって、ウインド開口部の車室外側の気流に作用する風圧の大きさが変化する。このため、風圧が大きい位置では、気流の車室外側への膨らみが大きくなり、風圧が小さい位置では、気流の車室外側への膨らみが小さくなる。
即ち、ウインド開口部の外側の気流の2次元性が崩れた(乱れた)状態が作り出されることにより、ウインド開口部において放出される渦の周期性が乱され、同じ渦列の渦のエネルギーが低減される。よって、ウインド開口部の開放時に発生するウインドスロッブを低減できる。
請求項3に記載のウインドスロッブ低減装置は、請求項2に記載のウインドスロッブ低減装置であって、前記送風手段は、少なくとも2つの前記吹出し口を備えており、一の前記吹出し口からの吹出しタイミングと他の前記吹出し口からの吹出しタイミングとを異ならせるタイミング調整手段を有することを特徴とする。
請求項3に記載のウインドスロッブ低減装置では、送風手段に設けられた少なくとも2つの吹出し口が、リアウインド開口部の車両前側端部及び車両後側端部の少なくとも一方に沿って配設されている。ここで、一の吹出し口からの吹出しタイミングと他の吹出し口からの吹出しタイミングとが、タイミング調整手段により異ならされている。
このため、車両側部に配設されたウインド開口部においては車両上下方向の位置によって、また、車両上部に配設されたウインド開口部においては車幅方向の位置によって、ウインド開口部の外側の気流が偏向するタイミングが変化する。即ち、ウインド開口部の外側の気流の2次元性が崩れた(乱れた)状態が作り出されることにより、ウインド開口部において放出される渦の周期性が乱され、同じ渦列の渦のエネルギーが低減される。従って、ウインド開口部の開放時に発生するウインドスロッブを低減できる。
請求項4に記載のウインドスロッブ低減装置は、請求項2又は請求項3に記載のウインドスロッブ低減装置であって、前記送風手段は、少なくとも2つの前記吹出し口を備えており、一の前記吹出し口からの吹出し方向と他の前記吹出し口からの吹出し方向とを異ならせていることを特徴とする。
請求項4に記載のウインドスロッブ低減装置では、送風手段に設けられた少なくとも2つの吹出し口が、リアウインド開口部の前端部及び後端部の少なくとも一方に沿って配設されており、一の吹出し口からの吹出し方向と他の吹出し口からの吹出し方向とが、異なっている。
これによって、車両側部に配設されたウインド開口部においては車両上下方向の位置によって、また、車両上部に配設されたウインド開口部においては車幅方向の位置によって、ウインド開口部の外側の気流に作用する風圧が変化する。即ち、気流の2次元性が崩れた(乱れた)状態が作り出されることにより、ウインド開口部において放出される渦の周期性が乱され、同じ渦列の渦のエネルギーが低減される。従って、ウインド開口部の開放時に発生するウインドスロッブを低減できる。
請求項5に記載のウインドスロッブ低減装置は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のウインドスロッブ低減装置であって、前記ウインド開口部の開度を検出する開度検出手段と、前記送風手段の吹出し口の開口領域を調整する開口領域調整手段と、前記開度検出手段により検出された前記ウインド開口部の開度に応じて、前記ウインド開口部の非開口領域に位置する前記吹出し口の領域を閉塞させる制御手段と、を有することを特徴とする。
請求項5に記載のウインドスロッブ低減装置では、開口領域調整手段により送風手段の吹出し口の開口領域が調整されるようになっており、制御手段が、開度検出手段によって検出されたウインド開口部の開度に応じて、ウインド開口部の非開口領域に位置する吹出し口の領域を閉塞させる。
このため、ウインドスロッブが発生しないウインド開口部の非開口領域では、送風手段による送風が行われない。即ち、送風手段による無駄な送風が行われないので、送風手段による送風量を抑制することが可能となり、以って、送風手段の消費電力を抑制することが可能となる。
請求項6に記載のウインドスロッブ低減装置は、請求項1に記載のウインドスロッブ低減装置であって、前記ウインド開口部が車両側部に配設されており、前記ウインド開口部の吹出し口に配設され、該吹出し口からの風の吹出し方向を車両上下方向に変化させる配風手段を有することを特徴とする。
請求項6に記載のウインドスロッブ低減装置では、車両側部に配設されたウインド開口部の吹出し口からの風の吹出し方向が、配風手段により車両上下方向に変化される。このため、該吹出し口の車両上方及び車両下方にも送風されるので、該吹出し口の車両上下方向の幅を狭くしたり、該吹出し口の数を減らしたりすることが可能となる。従って、送風手段の小型化、及び設置スペースの狭小化が可能となる。
請求項7に記載のウインドスロッブ低減装置は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のウインドスロッブ低減装置であって、前記送風手段の送風量を、時間経過に応じて変化させたことを特徴とする。
請求項7に記載のウインドスロッブ低減装置では、送風手段の送風量が、時間経過に応じて変化される。これによって、ウインド開口部の外側の気流に作用する風圧が強いタイミングでは、該気流の車室外側への膨らみが大きくなり、該気流に作用する風圧が弱いタイミングでは、該気流の車室外側への膨らみが大きくなる。
従って、ウインド開口部において放出される渦の周期性が乱され、同じ渦列の渦のエネルギーが低減されるので、ウインド開口部の開放時に発生するウインドスロッブが低減される。
以上説明したように、本発明によれば、ウインド開口部の開放時に発生するウインドスロッブを効果的に低減できるウインドスロッブ低減装置を提供することが可能となる。
以下、図1〜図26を用いて、本発明に係るウインドスロッブ低減装置の一実施形態について説明する。なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
まず、本発明の第1実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両12の側部の構成について説明する。
図1には、車両12の側部を車室側から見た側面図が示されており、また、図2には、図1の2−2断面図が示されている。これらの図に示すように、車両12の側部には、フロントサイドドア14により開閉されるフロントサイドドア開口部16と、リアサイドドア18により開閉されるリアサイドドア開口部20と、フロントサイドドア開口部16とリアサイドドア開口部20との間で車両上下方向へ延在するBピラー22とが配設されている。
また、フロントサイドドア14の車両前側では、Aピラー(図示省略)が車両上下方向へ延在しており、フロントサイドドア14は、このAピラーにドアヒンジ(図示省略)を介して回動可能に支持されている。また、リアサイドドア18は、Bピラー22にドアヒンジ(図示省略)を介して回動可能に支持されている。
また、フロントサイドドア14の車両上側部には、フロントドアガラス24の昇降により開閉されるフロントウインド開口部26が配設されている。また、リアサイドドア18の車両上側部には、リアドアガラス28の昇降により開閉される、ウインド開口部としてのリアウインド開口部30と、リアウインド開口部30の車両後側に配設された略三角形状の小窓32と、小窓32を閉止するクォーターガラス34と、ウインド開口部30と小窓32との間において車両上下方向に延在するディビジョンバー36とが配設されている。
また、図2に示すように、Bピラー22は、骨格部44と、この骨格部44の車室内側に離間して配置された樹脂製のピラーガーニッシュ46と、によって構成されている。骨格部44は、車室外側に配置された断面略ハット状のピラーアウタパネル38と、車室内側に配置された断面略波形状のピラーインナパネル40と、ピラーアウタパネル38とピラーインナパネル40との間に挟持状態で配置された断面略ハット状のピラーリインフォース42と、によって閉断面構造に構成されている。
なお、骨格部44の前端フランジ部44A及び後端フランジ部44Bには、ウエザストリップ47が弾性的に嵌着されており、Bピラー22と後述のフロントウインドフレーム後部48との間、及びBピラー22と後述のリアウインドフレーム前部50との間がウエザストリップ47によりシールされている。
また、Bピラー22の車幅方向外側には、フロントドアガラス24の後縁に沿って延在するフロントウインドフレーム後部48と、リアドアガラス28の前縁に沿って延在するリアウインドフレーム前部50とが配設されている。
フロントウインドフレーム後部48には、フロントドアガラス24の後縁部とフロントウインドフレーム後部48との間をシールする断面コ字状のガラスラン52が嵌着されている。また、リアウインドフレーム前部50には、リアドアガラス28の前縁部とリアウインドウインドフレーム前部50との間をシールするガラスラン54が嵌着されている。また、ディビジョンバー36には、リアドアガラス28の後縁部とディビジョンバー26との間をシールするガラスラン55が嵌着されている。
なお、フロントウインドフレーム後部48には、ウエザストリップ49がBピラー22の外面に面して装着されており、Bピラー22とフロントウインドフレーム後部48との間がウエザストリップ49によりシールされている。また、リアウインドフレーム前部50には、ウエザストリップ51がBピラー22の外面に面して装着されており、Bピラー22とリアウインドフレーム前部50との間がウエザストリップ51によりシールされている。
次に、ウインドスロッブ低減装置10について説明する。
図1、図2に示すように、ウインドスロッブ低減装置10は、Bピラー22の内部(ピラーインナパネル40とピラーガーニッシュ46との間)に配設された送風手段としての送風装置57を備えている。送風装置57は、ブロア56とダクト58とを備えている。ブロア56は、Bピラー22内の車両下側端部に配設されており、ブロアモータ60(図3参照)により駆動されて送風口56Aから送風する。また、ダクト58は、一端をブロア56の送風口56Aに接続されて該吹出し口56AからBピラー22の車両上側端部まで延在している。
ここで、ピラーガーニッシュ46の車両上側部には、車両後側向きに開口した開口46Aが形成され、この開口46Aにダクト58の車両上側部が装着されている。また、ダクト58の車両上側部には、車両後側向きに開口したノズル58Aが形成されている。ノズル58Aは、リアウインド開口部30の前縁部に沿って延在している。
また、ノズル58Aには、車両上下方向に延在するルーバー58Bが配設されている。このルーバー58Bは、車両後側へかけて車幅方向外側向きに傾斜しており、ノズル58Aから吹出される風Wを、リアウインド開口部30の車両前後方向略中央部へ案内する。
また、図3に示すように、ウインドスロッブ低減装置10は、ブロアモータ60を制御する制御装置62を備えている。この制御装置62には、フロントドアガラス24の停止位置を検出するフロントドアガラス停止位置センサ64と、リアドアガラス28の停止位置を検出する、開度検出手段としてのリアドアガラス停止位置センサ66と、車速センサ68とが接続されており、これらから出力された検出信号が入力される。
次に、ウインドスロッブ低減装置10の制御方法について図4のフローチャートを参照して説明する。
まず、車両12に搭載されたエンジン(図示省略)の始動後、処理ルーチンが開始されてステップ1へ移行する。ステップ1では、リアドアガラス停止位置センサ66から出力された検出信号に基づいて、リアドアガラス28が所定量(例えば、半分)以上開いているか否かが判定され、肯定判定された場合にはステップ2へ移行し、否定判定された場合にはステップ5へ移行する。
ステップ2では、フロントドアガラス停止位置センサ64から出力された検出信号に基づいて、フロントドアガラス24が閉じているか否かが判定され、肯定判定された場合にはステップ3へ移行し、否定判定された場合にはステップ5へ移行する。
ステップ3では、車速センサ68から出力された検出信号に基づいて、車速が所定速度S1(例えば、30km/h)以上であるかが判定され、肯定判定された場合にはステップ4へ移行し、否定判定された場合にはステップ5へ移行する。
ステップ4では、ブロアモータ60が所定電圧V1(例えば、6.5V)で作動される。一方、ステップ5では、ブロアモータ60がOFFにされる。以上のステップ1〜5の処理が、エンジン作動中、繰り返し実行される。
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。
車両12の走行中、リアドアガラス28が所定量以上開き、且つ、フロントドアガラス24が閉じ、且つ、車速が所定速度S1以上である場合には、ブロアモータ60が所定電圧V1で作動される。これによって、図1、図2に示すように、一定量の風Wが、ブロア56の送風口56Aから送出され、ダクト58によりBピラー22の車両上側部まで導かれて、ノズル58Aから車両後側向きに吹出される。
この際、ノズル58Aから吹出される風Wは、ノズル58Aに設けられているルーバー58Bにより風向を調節されることにより、車幅方向外側へ流れ、リアウインド開口部30の車両前後方向略中央部を通過して車室外へ流れる。即ち、風Wが、リアウインド開口部30の車両前側端部から車両前後方向略中央部へ、且つ、車室内から車室外へ吹出されることにより、リアウインド開口部30の開口面を車室内側から車室外側へ向けて横断する気流が生じる。
このため、リアウインド開口部30に沿って車両後側へ流れる外気流Aが、風Wの風圧により偏向されて車室外側に膨らむため、ディビジョンバー36に当る外気流Aの量が低減される。よって、図5のグラフ(本実施形態におけるウインドスロッブレベルを点線で示し、ウインドスロッブ低減装置10を備えない比較例におけるウインドレベルを実線で示している)に示すように、リアウインド開口部30の開放時に発生するウインドスロッブを低減できる。
また、ここで、リアウインド開口部30の開度が小さい場合、フロントウインド開口部26が開いていることにより車両12の気密性が低下している場合、又は、車速が遅い場合等、発生するウインドスロッブが乗員にとって気にならないレベルである場合には、ブロア56を非作動としたことにより、ブロア56(ブロアモータ60)の消費電力を低減できる。
また、車両12の気密性を維持した上で、ウインドスロッブの低減効果を向上させることが可能であることにより、車両12の気密性の低下によるNV(ノイズバイブレーション)性能の低下、風切音の増大、水や埃等に対するシール性の低下等を防止できる。
また、デフレクタ等の付加物をBピラー22の車両外側等に取付ることなく、ウインドスロッブ低減効果を向上させることが可能であることにより、Bピラー22への付加物の追加による、風切音の増大やボディ外面の意匠性の低下等を防止できる。
さらに、ブロア56及びダクト58をBピラー22内部に収容したことにより、車室内の意匠性の低下を抑制できるという効果も有する。
次に、本発明の第2実施形態に係るウインドスロッブ低減装置について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図6には、本発明の第2実施形態に係るウインドスロッブ低減装置70を備える車両12の側部を車室側から見た側面図が示されており、図7には、図6の7−7断面図が示されている。これらの図に示すように、ウインドスロッブ低減装置70は、リアサイドドア18に配設された送風手段としての送風装置71を備えている。
この送風装置71は、リアサイドドア18の車両下側部内(図示しないリアサイドドアアウタパネルとリアサイドドアインナパネル72との間)に配設されたブロア56と、一端側をブロア56の送風口56Aに接続され、他端側をディビジョンバー36の車室側の壁部に装着されたダクト74とを備えている。
ここで、ダクト74の他端側にはノズル74Aが形成されている。このノズル74Aは、リアウインド開口部30の後縁に沿って延在している。また、ノズル74Aは、車両前側へかけて車幅方向外側へ傾斜しており、リアウインド開口部30の車両後側端部へ風Wを吹出す。なお、ノズル74Aは、車幅方向に対して傾斜していることは必須ではなく、車幅方向に対して平行に配設されていても良い。
なお、ウインドスロッブ低減装置70の制御方法は、第1実施形態のウインドスロッブ低減装置10と同様である。
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。
車両12の走行中、リアドアガラス28が所定量以上開き、且つ、フロントドアガラス24が閉じ、且つ、車速が所定速度S1以上である場合には、ブロアモータ60(図3参照)が所定電圧V1で作動される。これによって、一定量の風Wが、ブロア56の送風口56Aから送出され、ダクト74によりディビジョンバー36まで導かれて、ノズル74Aから車両前側向きに吹出される。
この際、ノズル74Aから吹出される風Wは、ノズル74Aにより風向を規制されることにより、車幅方向外側へ流れ、リアウインド開口部30の車両後側端部を通過して車室外へ流れる。即ち、風Wが、ウインドスロッブの発生位置であるリアウインド開口部30の車両後側端部において、車室内から車室外へ吹出される。
このため、第1実施形態と比較して、より少ない風量で同等又はより高いウインドスロッブ低減効果を得ることができるので、ブロア56の風量を抑制することによりブロア56(ブロアモータ60)の消費電力を低減しつつ、リアウインド開口部30の開放時に発生するウインドスロッブを低減することが可能となる。
次に、本発明の第3実施形態に係るウインドスロッブ低減装置について説明する。なお、本実施形態に係るウインドスロッブ低減装置は、制御方法が異なる以外、第1実施形態に係るウインドスロッブ低減装置10と共通であるため、構成についての説明は省略し、制御方法について図8のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップ11〜15において、第1実施形態におけるステップ1〜5と同様の処理が実行された後、ステップ16へ移行する。ステップ16では、車速センサ68から出力された検出信号に基づいて、車速が所定速度S2(S2>S1、例えば、60km/h)以上であるかが判定され、肯定判定された場合にはステップ17へ移行し、否定判定された場合にはステップ1へ戻る。
ステップ17では、ブロアモータ60の電圧が所定電圧V2(V2>V1、例えば、13V)に上昇される。以上のステップ11〜17の処理が、エンジン作動中、繰り返し実行される。
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。
第1実施形態と同様、車両12の走行中、リアドアガラス28が所定量以上開き、且つ、フロントドアガラス24が閉じ、且つ、車速が所定速度V1以上である場合には、ブロアモータ60が所定電圧V1で作動されて、風Wが、リアウインド開口部30の車両前側端部から車両前後方向略中央部へ、且つ、車室内から車室外へ吹出される。これによって、図9のグラフ(本実施形態におけるウインドスロッブレベルを2点鎖線で示し、第1実施形態におけるウインドスロッブレベルを点線で示し、ウインドスロッブ低減装置10を備えない比較例におけるウインドレベルを実線で示している)に示すように、リアウインド開口部30の開放時に発生するウインドスロッブを抑制できる。
そして、車両12が加速し、車速が上記所定速度V1よりも速い所定速度V2以上まで上昇した場合には、ブロアモータ60の電圧が、上記所定電圧V1よりも高い所定電圧V2に上昇され、ブロア56の風量が増加される。これによって、車速の上昇に伴うウインドスロッブの増大を抑制できる。
次に、本発明の第4実施形態に係るウインドスロッブ低減装置について説明する。なお、第1乃至第3実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図10には、本発明の第4実施形態に係るウインドスロッブ低減装置80を備える車両12の側部を車室側から見た側面図が示されている。この図に示すように、ウインドスロッブ低減装置80は、Bピラー22の内部(ピラーインナパネル40とピラーガーニッシュ40との間)に配設された送風手段としての送風装置81を備えている。
この送風装置81は、Bピラー22内の車両下側端部に配設されたブロア56と、一端をブロア56の送風口56Aに接続されて該吹出し口56AからBピラー22の車両上側端部まで延在したダクト76とを備えている。
ここで、ダクト76の車両上側部には、車両上下方向に離して配置され、車両後側向きに開口した上下2個のノズル76A(吹出し口)が形成されている。上側のノズル76Aは、リアウインド開口部30の車両上側部に向けて配置され、下側のノズル76Aは、リアウインド開口部30の車両下側部に向けて配置されている。
また、図示は省略するが、ノズル76Aには、車両上下方向に延在するルーバーが配設されている。このルーバーは、車両後側へかけて車幅方向外側へ傾斜しており、ノズル76Aから吹出される風Wを、リアウインド開口部30の車両前後方向略中央部に案内する。
なお、ウインドスロッブ低減装置80の制御方法は、第1実施形態のウインドスロッブ低減装置10と同様である。
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。
第1実施形態と同様、車両12の走行中、リアドアガラス28が所定量以上開き、且つ、フロントドアガラス24が閉じ、且つ、車速が所定速度S1以上である場合には、ブロアモータ60が所定電圧V1で作動される。これによって、図10に示すように、一定量の風Wが、ブロア56の送風口56Aから送出され、ダクト76Bによりピラー22の車両上側部まで導かれて、上下2個のノズル76Aから車両後側向き且つ車幅方向外側向きに吹出される。
上下2個のノズル76Aから吹出された風Wは、リアウインド開口部30の車両前後方向略中央部を通過して車室外へ流れする。このため、リアウインド開口部30に沿って車両後側へ流れる外気流Aが風Wの風圧により偏向されて車室外側に膨らむため、ディビジョンバー36に当る外気流Aの量が低減される。
ここで、上下2個のノズル76Aは車両上下方向に離して配置されており、上下2個のノズル76Aの間や上下2個のノズル76Aの車両上下方向の両側では、風Wが吹出されないため、車両上下方向の位置によって、外気流Aに作用する風Wの風圧の大きさが変化する。このため、図11に示すように、リアウインド開口30の車室外側における風Wの風圧が大きい位置では、外気流Aの車室外側への膨らみが大きくなり、風Wの風圧が小さい位置では、外気流Aの車室外側への膨らみが小さくなる。
即ち、外気流Aの2次元性が崩れた(乱れた)状態が作り出されることにより、リアウインド開口部30において放出される渦の周期性が乱され、同じ渦列の渦のエネルギーが低減される。従って、リアウインド開口部30において発生するウインドスロッブを低減できる。
なお、本実施形態では、ダクト76に上下2個のノズル76Aを設けたが、車両上下方向に離して複数個のノズル76Aが設けられていれば良く、ノズル76Aの個数は、3個以上であっても良い。
次に、本発明の第5実施形態に係るウインドスロッブ低減装置について説明する。なお、第1乃至第4実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図12には、本発明の第5実施形態に係るウインドスロッブ低減装置90を備える車両12の側部を車室側から見た側面図が示されている。この図に示すように、ウインドスロッブ低減装置90は、Bピラー22の内部(ピラーインナパネル40とピラーガーニッシュ40との間)に配設された送風手段としての送風装置91を備えている。
この送風装置91は、Bピラー22内の車両下側端部に配設されたブロア56と、一端をブロア56の送風口56Aに接続されて該吹出し口56AからBピラー22の車両上側端部まで延在するダクト78とを備えている。
ここで、ダクト78の車両上側部には、車両後側向きに開口した複数(例えば、図示するように5個)の吹出し口としてのノズル78Aが形成されている。この複数のノズル78Aは、リアウインド開口部30の前縁部に沿って所定間隔で配列されている。また、図示は省略するが、ノズル78Aには、第4実施形態と同様のルーバーが配設されている。
また、各ノズル78Aには、各ノズル78Aを開閉する、開口領域調整手段としての開閉弁82が配設されている。各開閉弁82は、ブロアモータ60を制御する制御手段としての制御部84(図13参照)により制御されている。図13に示すように、制御部84には、上記フロントドアガラス停止位置センサ64と、上記リアドアガラス停止位置センサ66と、上記車速センサ68とが接続されており、これらから出力された検出信号が入力される。
次に、ウインドスロッブ低減装置90の制御方法について図14のフローチャートを参照して説明する。
まず、車両12に搭載されたエンジン(図示省略)の始動後、処理ルーチンが開始されてステップ21へ移行する。ステップ21では、リアドアガラス停止位置センサ66から出力された検出信号に基づいて、リアドアガラス28が開いているか否かが判定され、肯定判定された場合にはステップ22へ移行し、否定判定された場合にはステップ25へ移行する。
ステップ22では、フロントドアガラス停止位置センサ64から出力された検出信号に基づいて、フロントドアガラス24が閉じているか否かが判定され、肯定判定された場合にはステップ23へ移行し、否定判定された場合にはステップ25へ移行する。
ステップ23では、車速センサ68から出力された検出信号に基づいて、車速が所定速度S1(例えば、30km/h)以上であるかが判定され、肯定判定された場合にはステップ24へ移行し、否定判定された場合にはステップ25へ移行する。
次に、ステップ24では、リアドアガラス停止位置センサ66から出力された検出信号に基づいて、リアウインド開口部30の開度が判定され、リアウインド開口部30の開度に応じて各開閉弁82の開閉、及びブロアモータ60の回転速度が制御される。
詳細には、リアウインド開口部30の開口した範囲に配置されたノズル78Aが、開閉弁82により開放され、リアウインド開口部30の閉じた範囲に配置された(リアドアガラス28と対向する)ノズル78Aが、開閉弁82により閉塞される。また、リアウインド開口部30の開度の増大に応じて、ブロアモータ60の回転速度が上昇される。
一方、ステップ25では、ブロアモータ60がOFFにされる。以上のステップ21〜25の処理が、エンジン作動中、繰り返し実行される。
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。
車両12の走行中、リアドアガラス28が開き、且つ、フロントドアガラス24が閉じ、且つ、車速が所定速度以上である場合には、ブロアモータ60が所定電圧で作動される。この際、リアウインド開口部30の開口した範囲に配置されたノズル78Aは、開閉弁82により開放され、リアウインド開口部30の閉じた範囲に配置されたノズル78Aは開閉弁82により閉止された状態になる。このため、リアウインド開口部30のウインドスロッブが発生する範囲でのみ、風Wがノズル78Aから吹出され、リアウインド開口部30のウインドスロッブが発生しない範囲では、風Wがノズル78Aから吹出されない。
また、ブロア56の風量が、開放されたノズル78Aの数が減少するにつれて減少され、開放されたノズル78Aの数が増加するにつれて増加される。
これによって、開放されたノズル78Aの数の多少によらず、ノズル78Aからの風Wの吹出し量を必要量以上に維持することが可能となる。また、それと共に、ブロア56の風量を必要最小限に抑制することが可能となり、ブロア56の消費電力を必要最小限に抑制することが可能となる。
なお、本実施形態では、開閉弁82を備えるノズル78Aを複数設け、リアウインド開口部30の開度に応じて、各ノズル78Aを開閉する構成としたが、リアウインド開口部30の前縁部に沿って延在する1個のノズルの開口領域を調整可能とし、リアウインド開口部30の開度に応じて、ノズルの開口領域を調整する構成も適用可能である。
次に、本発明の第6実施形態に係るウインドスロッブ低減装置について説明する。なお、第1乃至第5実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図15には、本発明の第6実施形態に係るウインドスロッブ低減装置100を備える車両12の側部を車室側から見た側面図が示されている。この図に示すように、ウインドスロッブ低減装置100は、Bピラー22の内部(ピラーインナパネル40とピラーガーニッシュ40との間)に配設された送風手段としての送風装置101を備えている。
この送風装置101は、Bピラー22内の車両下側端部に配設されたブロア56と、一端をブロア56の送風口56Aに接続されて該吹出し口56AからBピラー22の車両上側端部まで延在するダクト86とを備えている。
ここで、ダクト86の車両上側部には、車両上下方向に離して配置され、車両後側向きに開口した上下2個のノズル86A(吹出し口)が形成されている。上側のノズル86Aは、リアウインド開口部30の車両上側部に向けて配置され、下側のノズル86Aは、リアウインド開口部30の車両下側部に向けて配置されている。
また、上下のノズル86Aの基端側には、タイミング調整手段としての切替弁88が配設されている。この切替弁88は、上側のノズル86Aを閉じ、下側のノズル86Aを開放する第1の状態(点線で図示)と、下側のノズル86Aを閉じ、上側のノズル86Aを開放する第2の状態(2点鎖線で図示)とに変化可能となっており、ブロア56の駆動中、所定時間毎に、第1の状態と第2の状態とに変化される。
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。
車両12の走行中、リアドアガラス28が所定量以上開き、且つ、フロントドアガラス24が閉じ、且つ、車速が所定速度S1以上である場合には、ブロアモータ60が所定電圧V1で作動される。この際、切替弁88が、所定時間毎に、上記第1の状態と上記第2の状態とに切替えられることにより、上側のノズル86Aと下側のノズル86Aとからの風Wの吹出しが、所定時間毎に交互に行われる。
このため、リアウインド開口部30の車両上側部と車両下側部とにおいて、外気流Aに作用する風Wの風圧の大きさに差が生じ、且つ、リアウインド開口部30の車両上側部と車両下側部とにおける、外気流Aに作用する風Wの風圧の大小関係が、所定時間毎に逆転する。
これによって、図16に示すように、車両上側と車両下側とで、外気流Aが車室外側へ膨らむタイミングに差が生じ、外気流Aの2次元性が崩れた(乱れた)状態が作り出されることにより、リアウインド開口部30において放出される渦の周期性が乱され、同じ渦列の渦のエネルギーが低減される。従って、リアウインド開口部30の開放時に発生するウインドスロッブを低減できる。
なお、本実施形態において、ノズル86Aからリアウインド開口部30の車両上側へ風Wが吹出される時と、ノズル86Aからリアウインド開口部30の車両下側へ風Wが吹出される時とで、ブロア56の風量を異ならせることにより、外気流Aの2次元性をより大きく崩すことが可能となる。
次に、本発明の第7実施形態に係るウインドスロッブ低減装置について説明する。なお、第1乃至第6実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図17には、本発明の第7実施形態に係るウインドスロッブ低減装置110を備える車両12の側部を車室側から見た側面図が示されており、図18には、図17の18−18断面図が示されている。これらの図に示すように、ウインドスロッブ低減装置110は、送風装置111を備えている。
この送風装置111は、Bピラー22内(ピラーインナパネル40とピラーガーニッシュ40との間)の車両下側端部に配設されたブロア56と、一端をブロア56の送風口56Aに接続されて該吹出し口56AからBピラー22の車両上側端部まで延在するダクト88とを備えている。このダクト88の車両上側部には、リアウインド開口部30の車両前側端部に向けて開口したノズル88Aが形成されている。
次に、ウインドスロッブ低減装置110の制御方法について図19のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップ31〜33において、第1実施形態におけるステップ1〜3と同様の処理が実行された後、ステップ34又はステップ35へ移行する。ステップ34では、ブロアモータ60が作動される。この際、ブロアモータ60に印加される電圧が、0Vから所定電圧VMAX(例えば、13V)の間で、ランダムに変化される。一方、ステップ35では、ブロアモータ60がOFFにされる。
以上のステップ31〜35が繰り返し実行される。
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。
車両12の走行中、リアドアガラス28が所定量以上開き、且つ、フロントドアガラス24が閉じ、且つ、車速が所定速度S1以上である場合に、ブロアモータ60が作動される。この際、ブロアモータ60に印加される電圧が0Vから所定電圧VMAXの間で変化することにより、ブロア56の送風量が、ランダムに変化し、リアウインド開口部30の車両前側端部において外気流Aに対して作用する風Wの風圧の強さが、ランダムに変化する。
これによって、図20に示すように、外気流Aに作用する風Wの風圧が強いタイミングでは、外気流Aの車室外側への膨らみが大きくなり、外気流Aに作用する風Wの風圧が弱いタイミングでは、外気流Aの車室外側への膨らみが大きくなる。
従って、リアウインド開口部30において放出される渦の周期性が乱され、同じ渦列の渦のエネルギーが低減されるので、リアウインド開口部30において発生するウインドスロッブが低減される。
次に、本発明の第8実施形態に係るウインドスロッブ低減装置について説明する。なお、第1乃至第7実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図21には、本発明の第8実施形態に係るウインドスロッブ低減装置120を備える車両12の側部を車室側から見た側面図が示されている。この図に示すように、ウインドスロッブ低減装置120は、Bピラー22の内部(ピラーインナパネル40とピラーガーニッシュ40との間)に配設された送風手段としての送風装置121を備えている。
この送風装置121は、Bピラー22内の車両下側端部に配設されたブロア56と、一端をブロア56の送風口56Aに接続されて該吹出し口56AからBピラー22の車両上側端部まで延在するダクト93とを備えている。このダクト93の車両上側部には、リアウインド開口部30の車両前後方向中央部に向けて開口したノズル93A(吹出し口)が形成されている。
また、ノズル93Aの開口端部には、複数枚(例えば、図示するように3枚)の配風手段としてのルーバー92が車両上下方向に配列されており、ノズル93Aは車両上下方向に複数に仕切られている。各ルーバー92は、車幅方向に沿って延びる回転軸92A回りに回動可能とされている。
ここで、複数の回転軸92Aは、ギア列(図示省略)を介して連結されており、複数枚のルーバー92は、該ギア列により、略平行な状態で同一方向へ回動可能とされている。また、該ギア列には、ルーバー駆動モータ(図示省略)が連結されており、複数枚のルーバー92は、ルーバー駆動モータにより、略平行な状態で同一方向へ回動される。
次に、ウインドスロッブ低減装置120の制御方法について図22のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップ41〜43において、第1実施形態のステップ1〜3と同様の処理が実行された後、ステップ44又はステップ45へ移行する。ステップ44では、ブロアモータ60が所定電圧V2(例えば、13V)で作動されると共に、ルーバー駆動モータが作動される。この際、ルーバー駆動モータは、所定周期(例えば、0.1〜2Hz)で逆回転され、複数のルーバー92は、車両後側へかけて車両上側へ所定角度(例えば、45度)傾斜した位置と、車両後側へかけて車両下側へ所定角度(例えば、45度)傾斜した位置との間で、所定時間(例えば、0.5〜10sec)毎に1往復の割合で回動する。
一方、ステップ45では、ブロアモータ60、及びルーバー駆動モータがOFFにされる。以上のステップ41〜45が繰り返し実行される。
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。
車両12の走行中、リアドアガラス28が所定量以上開き、且つ、フロントドアガラス24が閉じ、且つ、車速が所定速度S1以上である場合に、ブロアモータ60、及びルーバー駆動モータが作動される。この際、ルーバー駆動モータが所定周期で逆回転されることにより、複数のルーバー92は、車両後側へかけて車両上側へ所定角度傾斜した位置と、車両後側へかけて車両下側へ所定角度傾斜した位置との間で、所定時間毎に1往復の割合で回動する。
即ち、ノズル93Aから吹出される風Wの風向が、周期的に車両上下方向に変化するため、リアウインド開口部30の車両上側の領域と車両下側の領域とにおいて、外気流Aに作用する風Wの風量に差が生じ、且つ、リアウインド開口部30の車両上側の領域と車両下側の領域とにおける、外気流Aに作用する風Wの風圧の大小関係が、所定時間毎に逆転する。
これによって、図23に示すように、リアウインド開口部30の車両上側と車両下側とにおいて、外気流Aが車室外側へ膨らむタイミングに差が生じ、外気流Aの2次元性が崩れた(乱れた)状態が作り出されることにより、リアウインド開口部30において放出される渦の周期性が乱され、同じ渦列の渦のエネルギーが低減される。従って、リアウインド開口部30において発生するウインドスロッブを低減できる。
次に、本発明の第9実施形態に係るウインドスロッブ低減装置について説明する。なお、第1乃至第8実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図24には、本発明の第9実施形態に係るウインドスロッブ低減装置130を備える車両12の側部を車両上側から見た断面図が示されている。この図に示すように、ウインドスロッブ低減装置130は、送風手段としての送風装置131を備えている。
この送風装置131は、Bピラー22の内部(ピラーインナパネル40とピラーガーニッシュ40との間)に配設されたブロア56(図1参照)と、一端をブロア56の送風口56Aに接続されて該吹出し口56AからBピラー22の車両上側端部まで延在するダクト96とを備えている。このダクト96の車両上側部には、リアウインド開口部30の車両前側端部に向けて開口したノズル96Aが形成されている。
また、ノズル96Aの開口端部には、複数枚の(例えば、図示するように3枚)ルーバー98(風向調整手段)が車両前後方向に配列されており、ノズル96Aの開口端部は車両前後方向に複数に仕切られている。各ルーバー98は、車両上下方向に沿って延びる回転軸98A回りに回動可能とされている。
また、複数の回転軸98Aは、ギア列(図示省略)を介して連結されており、複数枚のルーバー98は、該ギア列により、略平行な状態で同一方向へ回動可能とされている。また、該ギア列には、ルーバー駆動モータ(図示省略)が連結されており、複数枚のルーバー98は、ルーバー駆動モータの駆動により、略平行な状態で同一方向へ回動される。
ここで、ウインドスロッブ低減装置130は、第8実施形態に係るウインドスロッブ低減装置120と同様の方法により制御される。即ち、ブロアモータ60が所定電圧で作動される際に、ルーバー駆動モータが作動され、その際、ルーバー駆動モータは、所定周期(例えば、0.1〜2Hz)で逆回転され、複数枚のルーバー98は、車幅方向に対して略平行である第1の回動位置と、該第1の回動位置から図中時計回り方向へ(車幅方向外側が車両後側へ移動する方向)へ所定角度(例えば、45°)回動した第2の回動位置との間で、所定時間(例えば、0.5〜10sec)毎に1往復の割合で回動する。
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。
車両12の走行中、リアドアガラス28が半分以上開き、且つ、フロントドアガラス24が閉じ、且つ、車速が所定速度以上である場合に、ブロアモータ60、及びルーバー駆動モータが作動される。この際、ルーバー駆動モータが所定周期で逆回転されることにより、複数のルーバー98は、上記第1の回動位置と、上記第2の回動位置との間で、所定時間毎に1往復の割合で回動する。
これによって、ノズル96Aから吹出される風Wの風向が、周期的に車両前後方向に変化し、風Wが外気流Aに作用する位置が、周期的に車両前後方向に変化するため、リアウインド開口部30において放出される渦の周期性が乱され、同じ渦列の渦のエネルギーが低減される。従って、リアウインド開口部30において発生するウインドスロッブを低減できる。
次に、本発明の第10実施形態に係るウインドスロッブ低減装置について説明する。なお、第1乃至第9実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図25には、本発明の第10実施形態に係るウインドスロッブ低減装置140を備える車両12の側部を車幅方向内側から見た側面図が示され、図26(A)には、図25の26(A)−26(A)断面図が示され、図26(B)には、図25の26(B)−26(B)断面図が示されている。これらの図に示すように、ウインドスロッブ低減装置140は、送風手段としての送風装置141を備えている。
この送風装置141は、Bピラー22の内部(ピラーインナパネル40とピラーガーニッシュ40との間)の車両下側端部に配設されたブロア56と、一端をブロア56の送風口56Aに接続されて該吹出し口56AからBピラー22の車両上側端部まで延在すダクト102とを備えている。このダクト102の車両上側部には、リアウインド開口部30に向けて開口した複数の吹出し口としてのノズル102Aが形成されている。ここで、上下に並んだ一対のノズル102Aは、車両前後方向にオフセットされている。
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。
車両12の走行中、リアドアガラス28が所定量以上開き、且つ、フロントドアガラス24が閉じ、且つ、車速が所定速度S1以上である場合に、ブロアモータ60が作動され、複数のノズル102Aから風Wが吹出される。この際、上下に並んだ一対のノズル102Aから吹出される風Wの風向が、車両前後方向にオフセットされる。
このため、車両上下方向の位置によって、外気流Aに作用する風Wの位置が車両前後方向に変化するので、外気流Aの2次元性が崩れた(乱れた)状態が作り出される。これにより、リアウインド開口部30において放出される渦の周期性が乱され、同じ渦列の渦のエネルギーが低減される。従って、リアウインド開口部30において発生するウインドスロッブを低減できる。
以上、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、本実施形態は、本発明のウインドドスロッブ低減装置をリアサイドドアに配設されたリアウインド開口部に適用したが、フロントサイドドアに配設されフロントドアガラスにより開閉されるフロントウインド開口部や、ルーフ部(車両上部)に配設されサンルーフにより開閉されるルーフ開口部等にも適用可能である。
本発明の第1実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室側から見た側面図である。 図1の2−2断面図である。 本発明の第1実施形態に係るウインドスロッブ低減装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るウインドスロッブ低減装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両において発生するウインドスロッブのレベルと、ウインドスロッブ低減装置を備えない車両において発生するウインドスロッブのレベルとを示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室側から見た側面図である。 図6の7−7断面図である。 本発明の第3実施形態に係るウインドスロッブ低減装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両において発生するウインドスロッブのレベルと、本発明の第1実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両において発生するウインドスロッブのレベルと、ウインドスロッブ低減装置を備えない車両において発生するウインドスロッブのレベルとを示すグラフである。 本発明の第4実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室側から見た側面図である。 本発明の第4実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室外側から見た斜視図である。 本発明の第5実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室側から見た側面図である。 本発明の第5実施形態に係るウインドスロッブ低減装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第5実施形態に係るウインドスロッブ低減装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第6実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室側から見た側面図である。 本発明の第6実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室外側から見た斜視図である。 本発明の第7実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室側から見た側面図である。 図17の18−18断面図である。 本発明の第7実施形態に係るウインドスロッブ低減装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第7実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室外側から見た斜視図である。 本発明の第8実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室側から見た側面図である。 本発明の第8実施形態に係るウインドスロッブ低減装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第8実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室外側から見た斜視図である。 本発明の第9実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車両上側から見た断面図である。 本発明の第10実施形態に係るウインドスロッブ低減装置を備える車両の側部を車室側から見た側面図である。 (A)は、図25の26(A)−26(A)断面図、(B)は、図25の26(B)−26(B)断面図である。
符号の説明
10 ウインドスロッブ低減装置
12 車両
30 リアウインド開口部(ウインド開口部)
57 送風装置(送風手段)
70 ウインドスロッブ低減装置
71 送風装置(送風手段)
76A ノズル(吹出し口)
78A ノズル(吹出し口)
80 ウインドスロッブ低減装置
81 送風装置(送風手段)
82 開閉弁(開口領域調整手段)
84 制御部(制御手段)
86A ノズル(吹出し口)
88 切替弁(タイミング調整手段)
90 ウインドスロッブ低減装置
91 送風装置(送風手段)
92 ルーバー(配風手段)
93A ノズル(吹出し口)
100 ウインドスロッブ低減装置
101 送風装置(送風手段)
102A ノズル(吹出し口)
110 ウインドスロッブ低減装置
111 送風装置(送風手段)
120 ウインドスロッブ低減装置
121 送風装置(送風手段)
130 ウインドスロッブ低減装置
131 送風装置(送風手段)
140 ウインドスロッブ低減装置
141 送風装置(送風手段)

Claims (7)

  1. 車両側部及び車両上部の少なくとも一方に開閉可能に設けられたウインド開口部の後端で発生するウインドスロッブを低減させるウインドスロッブ低減装置であって、
    前記ウインド開口部の前端部及び後端部の少なくとも一方に設けられ、前記ウインド開口部の開口面を車室内側から車室外側へ向けて横断する気流を生じさせる送風手段を有することを特徴とするウインドスロッブ低減装置。
  2. 前記送風手段は、前記ウインド開口部の前端部及び後端部の少なくとも一方に沿って配設された複数の吹出し口を備えていることを特徴とする請求項1に記載のウインドスロッブ低減装置。
  3. 前記送風手段は、少なくとも2つの前記吹出し口を備えており、一の前記吹出し口からの吹出しタイミングと他の前記吹出し口からの吹出しタイミングとを異ならせるタイミング調整手段を有することを特徴とする請求項2に記載のウインドスロッブ低減装置。
  4. 前記送風手段は、少なくとも2つの前記吹出し口を備えており、一の前記吹出し口からの吹出し方向と他の前記吹出し口からの吹出し方向とを異ならせていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のウインドスロッブ低減装置。
  5. 前記ウインド開口部の開度を検出する開度検出手段と、
    前記送風手段の吹出し口の開口領域を調整する開口領域調整手段と、
    前記開度検出手段により検出された前記ウインド開口部の開度に応じて、前記ウインド開口部の非開口領域に位置する前記吹出し口の領域を閉塞させる制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のウインドスロッブ低減装置。
  6. 前記ウインド開口部が車両側部に配設されており、
    前記ウインド開口部の吹出し口に配設され、該吹出し口からの風の吹出し方向を車両上下方向に変化させる配風手段を有することを特徴とする請求項1に記載のウインドスロッブ低減装置。
  7. 前記送風手段の送風量を、時間経過に応じて変化させたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のウインドスロッブ低減装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102470897A (zh) * 2009-08-28 2012-05-23 宝马股份公司 具有挡风玻璃和车身支柱的汽车
JP2014184865A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Fuji Heavy Ind Ltd 車体側部構造
JP7502133B2 (ja) 2020-09-24 2024-06-18 株式会社Subaru 車両

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