JP2008174013A - パワーステアリング機構の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 慣性補償制御と粘性補償制御との間の制御干渉を廃しながら、パワーステアリング機構によるアシストトルクを高精度で制御する。
【解決手段】
操舵角に応じて操舵輪の舵角を変更する舵角変更機構13と、電動モータ15を有し舵角変更機構13を駆動するパワーステアリング機構14と、操舵力と車速とに基づいてパワーステアリング機構14から出力される基本駆動力を演算する基本駆動力演算手段41と、基本駆動力を補償しパワーステアリング機構14の慣性を抑制する慣性補償制御を実行する慣性補償手段42と、電動モータ15の回転角加速度の増大に従って基本駆動力の大きさを低減させる粘性補償制御を実行する粘性補償手段44と、慣性補償制御の実行開始時期よりも粘性補償制御の実行開始時期を遅らせる補償制御時期調整手段47とを備えて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ドライバによるステアリングホイールの操作を高い精度で補助する、パワーステアリング機構の制御装置に関するものである。
従来より、ドライバによるステアリングホイールの操作を補助するパワーステアリング装置が知られている。このパワーステアリング装置に関する技術は、種々のものが存在しているが、その一例として、以下の特許文献1の技術が挙げられる。
さらに、この特許文献1においては、同文献の第1図に示されるように、電動パワーステアリング装置において、舵角を中立位置へ戻す力である復元力をモータに生じさせる制御(粘性補償制御)を実行する粘性制御部(30)や、モータのロータ慣性があたかも小さくなったかのようにモータを制御する制御(慣性補償制御)を実行する慣性制御部(40)を設けることが開始されている。
さらに、この特許文献1においては、この慣性制御部(40)内に舵角加速度検出部(41),一次遅れ要素(43)および慣性補償値算出部(42)を設けることが開始されている。
これにより、舵角加速度検出部(41)により得られた舵角加速度Δvのノイズを減少させて、慣性補償値算出部(42)のゲインを増加させることができるものと解される。
特開平3−178872号公報
しかしながら、この特許文献1のように、一次遅れ要素(43)を用いた電動パワーステアリング装置の慣性補償においては、慣性補償がステアリングホイールの動きに遅れることとなるため、慣性補償の制御精度が低下するという課題が生じる。具体的には、ステアリングホイールを回転させ始めた時点でアシストトルクを十分に発生させられなかったり、或いは、ステアリングホイールを回転させ終わる時点でアシストトルクを適切に減じることが出来なかったりする事態が生じるのである。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、慣性補償制御と粘性補償制御との間の制御干渉を廃しながら、パワーステアリング機構によるアシストトルクを高精度で制御することができる、パワーステアリング機構の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のパワーステアリング機構の制御装置(請求項1)は、車両のドライバにより操作され操舵輪に接続された操舵部と、該操舵部に入力された操舵角に応じて該操舵輪の舵角を変更する舵角変更機構と、該操舵部に入力された操舵力を検出する操舵力検出手段と、該車両の車速を検出する車速検出手段と、電動モータを有し該操舵力検出手段により検出された該操舵力および該車速検出手段によって検出された該車速に応じた補助駆動力で該電動モータにより該舵角変更機構を駆動するパワーステアリング機構と、該電動モータの回転角加速度を検出する角加速度検出手段と、該操舵力検出手段により検出された該操舵力と該車速検出手段によって検出された該車速とに基づいて該パワーステアリング機構から出力される該補助駆動力の基本値である基本駆動力を演算する基本駆動力演算手段と、該基本駆動力演算手段によって演算された該基本駆動力を補償し該パワーステアリング機構の慣性を抑制する制御である慣性補償制御を実行する慣性補償手段と、該角加速度検出手段によって検出された該電動モータの回転角加速度が増大するに従って該基本駆動力の大きさを低減させる制御である粘性補償制御を実行する粘性補償手段と、該慣性補償手段による慣性補償制御の実行開始時期よりも、該粘性補償手段による該粘性補償制御の実行開始時期を遅らせる補償制御時期調整手段とを備えることを特徴としている。
また、請求項2記載の本発明のパワーステアリング機構の制御装置は、請求項1記載の内容において、該補償制御時期調整手段は、該慣性補償制御の実行開始時期に対する該粘性補償制御の実行開始時期を車速に応じて変化させることを特徴としている。
本発明のパワーステアリング機構の制御装置によれば、慣性補償制御と粘性補償制御との間の制御干渉を廃しながら、パワーステアリング機構によるアシストトルクを高精度で制御することができる。(請求項1)
また、慣性補償制御の実行開始時期に対する該粘性補償制御の実行開始時期を車速に応じて変化させることで、適切に制御干渉を廃し、車両の乗員に与える違和感をさらに抑制することもできる。(請求項2)
以下、図面により、本発明の一実施形態に係るパワーステアリング機構の制御装置について説明すると、図1はその全体構成を示す模式的なブロック図,図2は基本アシスト電流の算出に用いられるマップを示す模式図,図3は操舵制御の内容を示す模式的なフローチャート,図4は粘性補償制御の開始を慣性補償制御の開始よりも遅らせる制御(粘性補償タイミング制御)を実行した場合における電動パワーステアリング機構の出力アシストトルクを示す模式的なグラフ,図5は粘性補償タイミング制御を実行しない、すなわち、一般的な電動パワーステアリング機構の出力アシストトルクを示す模式的なグラフである。
図1に示すように、車両10には前輪12,12が設けられ、その舵角θFTを変更できる車輪(即ち、操舵輪)として用いられている。
また、この車両10には、ドライバにより操作されるステアリングホイール(操舵部)11と、このステアリングホイール11と機械的に接続され、ステアリングホイール11の操舵角δSW(すなわち、前輪12,12の目標舵角)に応じて車両10の前輪12,12の舵角θFTを変更する操舵機構(舵角変更機構)13と、ステアリングホイール11に入力される操舵トルク(操舵力)TSWおよび車速Vに応じたアシストトルク(補助駆動力)Tを発生させ、このアシストトルクTを操舵機構13に入力する電動パワーステアリング機構(パワーステアリング機構)14とが設けられている。
また、この車両10には、操舵トルクセンサ(操舵力検出手段)21および車速センサ(車速検出手段)22が備えられている。
このうち、操舵トルクセンサ21は、ドライバからステアリングホイール11に入力されたトルクである操舵トルクTSWを検出するものである。
また、車速センサ22は、車両10の車速Vを検出するものである。
また、この電動パワーステアリング機構14には電動モータ15が備えられ、この電動モータ15は、モータ駆動ユニット16を介してEPS ECU31の制御を受けて駆動するようになっている。
また、このEPS(Electrical control Power Steering) ECU31は、いずれも図示しないインターフェース,メモリ,CPUなどが備えられた電子制御ユニットであって、モータ角速度検出部(モータ角速度検出手段)23および基本制御ユニット32を有して構成されている。
モータ角速度検出部23は、電動パワーステアリング機構14に備えられた電動モータ15に流れるモータ電流を検出し、この検出値の変化率に基づいて、電動モータ15の角速度ωMを算出するものである。
基本制御ユニット32には、基本アシスト電流設定部(基本駆動力演算手段)41と、慣性補償部(慣性補償手段)42と、摩擦補償部43と、粘性補償部(粘性補償手段)44と、タイミング調整部(補償制御時期調整手段)47とが設けられている。なお、これらの基本アシスト電流設定部41,慣性補償部42,摩擦補償部43,粘性補償部44およびタイミング調整部(補償制御時期調整手段)47は、それぞれ、メモリ内に格納されたソフトウェアによって実現されている。
基本アシスト電流設定部41は、操舵トルクセンサ21によって検出された操舵トルクTSWと、車速センサ22によって検出された車速Vとに応じて、基本アシストトルク(基本駆動力)Tbaseを設定し、その後、この基本アシストトルクTbaseに対応した電流である基本アシスト電流Ibaseに変換するものである。なお、この基本アシストトルクTbaseは、電動パワーステアリング機構14の電動モータ15により生じさせるべきアシストトルクの基本となるものである。
また、基本アシスト電流Ibaseは、この基本アシスト電流設定部41が図2に示すマップ46を参照することによって設定されるようになっている。なお、この図2に示すように、操舵トルクTSWおよび基本アシスト電流Ibaseの正負(+,−)はステアリングホイール11を基準として、正は左方向(反時計回り方向)、負は右方向(時計回り方向)を示す。
このマップ46において、基本アシスト電流Ibaseの絶対値は、操舵トルクTSWが第1閾値(±TSW1)の絶対値よりも小さい場合にはゼロであり、他方、操舵トルクTSWが第1閾値(±TSW1)の絶対値以上になると、第2閾値(±TSW2)に達するまでの区間においては、操舵トルクTSWの絶対値の増加に比例して増加するように設定されている。そして、この基本アシスト電流Ibaseの絶対値の増加割合(図2に示す特性線±L1,±L2,±L3の傾き)は、車速Vが大きいほど小さくなるように設定されている。また、操舵トルクTSWが第2閾値の絶対値以上の区間において、基本アシスト電流Ibaseの絶対値は一定となるように設定されている。
慣性補償部42は、電動モータ15の回転子(図示略)による慣性力を補償する慣性補償制御を実行するものである。より具体的には、モータ角加速度ωM′と車速Vとに基づいて慣性補償トルクTintに対応した電流である慣性補償電流Iintを算出し、この慣性補償電流Iintを基本アシスト電流設定部41によって得られた基本アシスト電流Ibaseに対して加える制御である慣性補償制御を実行することで、基本アシスト電流Ibaseを補償するようになっている。なお、モータ角加速度ωM′は、モータ角速度算出部23によって算出された電動モータ15の角速度ωMを、モータ角加速度算出部45が微分することによって得られるようになっている。
また、摩擦補償部43は、電動モータ15を含む電動パワーステアリング機構14におけるギア等の磨耗損失分を補償する摩擦補償制御を実行するものである。より具体的には、車速Vおよび電動モータ15の角速度ωMに基づいて、摩擦補償トルクTfrcに対応した電流である摩擦補償電流Ifrcを算出し、基本アシスト電流設定部41によって得られた基本アシスト電流Ibaseに対して算出した摩擦補償電流Ifrcを加える制御である摩擦補償制御を実行することで、基本アシスト電流Ibaseを補償するようになっている。
粘性補償部44は、電動モータ15に対するダンピング補償制御(粘性補償制御)を実行するものである。より具体的には、車速Vおよび電動モータ15の角速度ωMに基づいて、ダンピング補償トルクTdmpに対応した電流であるダンピング補償電流Idmpを算出し、基本アシスト電流設定部41によって得られた基本アシスト電流Ibaseに対して算出したダンピング補償電流Idmpを加える制御であるダンピング補償制御を実行することで、基本アシスト電流Ibaseを補償するようになっている。
タイミング調整部47は、慣性補償部42による慣性補償制御の実行開始時期よりも、粘性補償部44によるダンピング補償制御の実行開始時期を遅らせる制御(粘性補償タイミング制御)を実行するものである。
モータ駆動ユニット16は、EPS ECU31から発せられた目標アシスト電流ITを受け、この目標アシスト電流ITに従って、図示しない電源から電動モータ15へ供給される電力を制御することで、電動モータ15へ供給される出力を制御するものであり、電気回路によって実現されている。
本発明の実施形態に係るパワーステアリング機構の制御装置は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
図3のフローチャートに示すように、まず、基本制御ユニット32内の基本アシスト電流設定部41が、操舵トルクセンサ21によって検出された操舵トルクTSWを読み込むとともに、車速センサ22によって検出された車速Vを読み込む。そして、これらの操舵トルクTSWと車速Vとをマップ46に適用することで、基本アシストトルクTbaseを設定する(ステップS11)。
また、モータ角加速度算出部45が、モータ角速度算出部23によって算出された電動モータ15の角速度ωMを微分することでモータ角加速度ωM′を得る。また、慣性補償部42が、モータ角加速度算出部45により得られたモータ角加速度ωM′を読み込むとともに、車速センサ22によって検出された車速Vを読み込み、モータ角加速度ωM′と車速Vとに基づいて、慣性補償電流Iintを算出し、基本アシスト電流設定部41によって得られた基本アシスト電流Ibaseに対して算出した慣性補償電流Iintを加える制御(慣性補償制御)を実行することで、基本アシスト電流Ibaseを補正する(ステップS12)。
同時に、摩擦補償部43が、車速センサ22によって検出された車速Vを読み込むとともに、モータ角速度算出部23によって算出された電動モータ15の角速度ωMを読み込む。そして、読み込んだ車速Vおよび電動モータ15の角速度ωMに基づいて、摩擦補償電流Ifrcを算出し、基本アシスト電流設定部41によって得られた基本アシスト電流Ibaseに対して算出した摩擦補償電流Ifrcを加える制御(摩擦補償制御)を実行することで、基本アシスト電流Ibaseを補正する(ステップS12)。
また、粘性補償部44が、車速センサ22によって検出された車速Vを読み込むとともに、モータ角速度算出部23によって算出された電動モータ15の角速度ωMを読み込む。そして、これらの車速Vおよび電動モータ15の角速度ωMに基づいて、ダンピング補償電流Idmpを算出し、基本アシスト電流設定部41によって得られた基本アシスト電流Ibaseに対して算出したダンピング補償電流Idmpを加える制御(ダンピング補償制御)を実行することで、基本アシスト電流Ibaseを補正する。
このとき、タイミング調整部47が粘性補償タイミング制御を実行し、慣性補償部42による慣性補償制御の実行開始時期よりも、粘性補償部44によるダンピング補償制御の実行開始時期を遅らせる(ステップS13)。
そして、EPS ECU31は、上述のステップS12およびS13において補償された基本アシスト電流Ibaseを最終的なアシストトルクTを示す電流である目標アシスト電流ITを示す指令としてモータ駆動ユニット16に向けて出力する。そして、モータ駆動ユニット16が、この目標アシスト電流Itを示す指令に従って、電動モータ15へ供給される出力を制御し、電動モータ15から操舵機構13に入力されるアシストトルクTを調整する(ステップS14)。
ここで、図4を用いて、タイミング調整部47により、粘性補償タイミング制御が実行された場合に、電動パワーステアリング機構14から出力されるアシストトルクTがどのように変化するかを説明する。なお、図4中、実線はステアリングホイール11の操舵角δSWを示し、一点鎖線は慣性補償制御による効果の度合いを示し、二点差線は粘性補償制御による効果の度合いを示し、鎖線は最終的なアシストトルクTを示す。また、操舵角δSWが正である場合にはステアリングホイール11が左方向(反時計回り方向)に回転していることを示している。
走行中の車両10のドライバがステアリングホイール11を左方向に回転させ所定の操舵角δSW1で保持しようとした場合を仮定する。
このとき、本実施形態に係る本発明による場合には、ステアリングホイール11の回転開始から即座に正のアシストトルクTが所定の大きさT1で立ち上がる。
そして、タイミング調整部47によって実行された粘性補償タイミング制御により、慣性補償制御の開始時期t0よりも後の時点t1において、粘性補償制御が開始される。
なお、この粘性補償制御は、上述のように、車速Vおよび電動モータ15の角速度ωMに基づいて、基本アシスト電流Ibaseを減ずるように補償するものであるので、アシストトルクTは粘性補償制御の開始とともに低減する。
その後、操舵角δSWの変化率(操舵角速度)が低減すると(すなわち、操舵角δSWの傾きが小さくなると)、これに追従して負のアシストトルクTもなだらかに抑制されるので(図4中矢印B1参照)、ドライバに対して操舵の違和感を覚えさせないようにすることができる。
これに対して、粘性補償タイミング制御が実行されない場合(すなわち、一般的な技術の場合)、図5に示すように、ステアリングホイールを回転させ始めた時点t0でアシストトルクTを十分に発生させられず、また、ステアリングホイールを回転させ終わる直前でアシストトルクTを適切に減じることが出来ない。
より具体的には、図5に示すように、ステアリングホイールを回転させ始めた時点t0におけるアシストトルクTの大きさA2(T=A2)は、図4に示す時点t0におけるアシストトルクTの大きさA1(T=A1)よりも小さい(A2<A1)。これは、慣性補償と粘性補償との間で制御干渉が生じていることによるものである。このため、ドライバはステアリングホイールを素早く回転させることが出来ない。
これに対して、本実施形態に係る本願発明では、図4に示すように、ステアリングホイール11の回転開始から即座にアシストトルクTが十分な大きさA1で立ち上がり、ドライバがステアリングホイール11を素早く回転させることが出来るのである。
また、従来の技術では、図5中矢印B2で示すように、ステアリングホイールを回転させ終わる直前で負のアシストトルク(操舵反力)が急峻に抑制されている。つまり、これは、粘性補償および慣性補償が、それぞれ、操舵角の微分値およびその2回微分値に比例しているため、ステアリングホイール11の停止と同時にそれぞれの値が0になることによるものである。
このため、従来の技術では、ドライバはステアリングホイールが急激に軽くなったように感じることとなり、ドライバに違和感を与えてしまう。
これに対して、本実施形態に係る本願発明では、図4に示すように、ステアリングホイール11を回転させ終わる直前であっても負のアシストトルク(操舵反力)がゆるやかに抑制されている。これは、粘性補償を遅れて作用させることで、ステアリングホイール11の回転が停止しても負のアシストトルクが残るようにしたことによるものである。したがって、ドライバはステアリングホイール11が急激に軽くなったり重くなったりすることなく、ドライバに違和感を与えないようにすることが出来るのである。
このように、本発明の実施形態に係るパワーステアリング機構の制御装置によれば、慣性補償制御の実行開始時期よりも、粘性補償制御の実行開始時期を遅らせることで、慣性補償制御と粘性補償制御との間の制御干渉を廃しながら、電動パワーステアリング機構14によるアシストトルクTを高精度で制御することが出来る。
また、アシストトルクTの制御を適切に行なうことで、ドライバの適切な操舵を促し、車両10の挙動を安定させることが出来る。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、タイミング調整部(タイミング調整手段)47が慣性補償制御の実行開始時期に対する粘性補償制御の実行開始時期を車速に応じて変化させる(すなわち、遅れの時定数を変更する)ようにしてもよい。より好ましくは、車速が速くなるほど遅れの時定数を小さくすることで、慣性補償制御の実行開始時期に対する粘性補償制御の実行開始時期を早めるようにしてもよい。
これにより、高速走行時において、粘性補償が遅れることによるハンドルの収斂性の悪化を防止できるという利点がある。
本発明の一実施形態に係るパワーステアリング機構の制御装置の全体構成を示す模式的なブロック図である。 本発明の一実施形態に係るパワーステアリング機構の制御装置において、基本アシスト電流の算出に用いられるマップを示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るパワーステアリング機構の制御装置による制御の内容を示す模式的なフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパワーステアリング機構の制御装置により、粘性補償制御に対してタイミング調整を施した場合における電動パワーステアリング機構のアシストトルクを示す模式的なグラフである。 従来の技術により、粘性補償制御に対してタイミング調整を施さなかった場合における電動パワーステアリング機構のアシストトルクを示す模式的なグラフである。
符号の説明
10 車両
11 ステアリングホール(操舵部)
12 操舵輪
13 操舵機構(舵角変更機構)
14 電動パワーステアリング機構(パワーステアリング機構)
21 操舵トルクセンサ(操舵力検出手段)
22 車速センサ(車速検出手段)
23 モータ角速度検出部(モータ角速度検出手段)
41 基本アシスト電流設定部(基本駆動力演算手段)
42 慣性補償部(慣性補償手段)
44 粘性補償部(粘性補償手段)
47 タイミング調整部(補償制御時期調整手段)
SW 操舵トルク(操舵力)
V 車速
Figure 2008174013

Claims (2)

  1. 車両のドライバにより操作され操舵輪に接続された操舵部と、
    該操舵部に入力された操舵角に応じて該操舵輪の舵角を変更する舵角変更機構と、
    該操舵部に入力された操舵力を検出する操舵力検出手段と、
    該車両の車速を検出する車速検出手段と、
    電動モータを有し該操舵力検出手段により検出された該操舵力および該車速検出手段によって検出された該車速に応じた補助駆動力で該電動モータにより該舵角変更機構を駆動するパワーステアリング機構と、
    該電動モータの回転角加速度を検出する角加速度検出手段と、
    該操舵力検出手段により検出された該操舵力と該車速検出手段によって検出された該車速とに基づいて該パワーステアリング機構から出力される該補助駆動力の基本値である基本駆動力を演算する基本駆動力演算手段と、
    該基本駆動力演算手段によって演算された該基本駆動力を補償し該パワーステアリング機構の慣性を抑制する制御である慣性補償制御を実行する慣性補償手段と、
    該角加速度検出手段によって検出された該電動モータの回転角加速度が増大するに従って該基本駆動力の大きさを低減させる制御である粘性補償制御を実行する粘性補償手段と、
    該慣性補償手段による慣性補償制御の実行開始時期よりも、該粘性補償手段による該粘性補償制御の実行開始時期を遅らせる補償制御時期調整手段とを備える
    ことを特徴とする、パワーステアリング機構の制御装置。
  2. 該補償制御時期調整手段は、該慣性補償制御の実行開始時期に対する該粘性補償制御の実行開始時期を車速に応じて変化させる
    ことを特徴とする、請求項1記載のパワーステアリング機構の制御装置。
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