JP4930326B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両の電動パワーステアリング(Electric Power Steering)装置を制御するための車両用操舵制御装置(電動パワーステアリング装置用制御装置)の技術分野に関する。
自動車などの車両において、ドライバのステアリング操作により加えられる操舵トルクに応じて電動モータを駆動し、前輪を含むステアリング機構に補助アシストトルクを付与することによって操舵補助を行う電動パワーステアリング装置が使用されている。
文献1には、操舵トルク微分値に基づいて加算され、操舵速度が増加するにつれて減少するよう制御された慣性補償制御量を操舵トルクに加算する構成が公開されている。このような構成では、ドライバの操舵入力開始時は、操舵トルクを軽くする方向へアシストトルクが付与され、その後はドライバの操舵トルクを重くする方向へ逆アシストトルクが付与される。また、文献2には、さらに、時間の推移と共に操舵トルクが定常状態で発生する通常トルクとなるよう制御されたアシストトルクが付与される構成が開示されている。このような構成によって、ドライバの操舵フィーリングを良好に保つことが出来る。
特開2001−114121号公報 特開2006−88989号公報
しかしながら、従来の電動パワーステアリング装置においては、ドライバの操舵入力の開始時には、ドライバが慣性感を感じないよう操舵トルクが軽くなる方向へアシストトルクが付与されることによって、該アシストトルクが増加すると、外乱の入力に対して操舵入力が不安定となり、却ってドライバの操舵フィーリングが悪化してしまうと言う技術的問題点があった。すなわち、操舵入力開始時に多大なアシストトルクを付与することによって、操舵トルクが過度に軽くなり、ドライバの意図しない操舵入力が行われてしまうことに繋がってしまう。
本発明は、例えば上述の問題点を鑑みて為されたものであり、ドライバにとってより良好な操舵フィーリングが得られる車両転舵制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両転舵制御装置は、ドライバの操舵入力に応じた操舵トルクに基づいて、前記操舵入力を補助するためのアシストトルクを付与する車両用転舵制御装置であって、前記操舵入力における前記操舵トルクを検出する検出手段と、(i)前記操舵入力の開始直後に前記操舵トルクを増加させ、(ii)次いで前記操舵トルクを減少させ、(iii)次いで前記操舵トルクを増加させ、(iv)所定の時間経過後には定常状態で発生するトルクとなるような前記アシストトルクを付与する操舵力付与手段とを備える。
本発明の車両転舵制御装置によれば、例えば電動モータ等を含んで構成される操舵力付与手段の動作により、例えば後述する第1のアシスト操舵力、第2のアシスト操舵力、第3のアシスト操舵力、及び第4のアシスト操舵力が加算されることで得られるアシストトルクがステアリング機構に付与される。これにより、ドライバの操舵入力が補助される。つまり、いわゆる電動式パワーステアリング装置(EPS:Electrical Power Steering)の動作が制御される。
本発明では、操舵入力開始時に、操舵トルクを増加させる(つまり、ドライバのステアリング操作感が重くなる)アシストトルクがステアリング機構に付与される。次いで、操舵トルクを減少させる(つまり、ドライバのステアリング操作感が軽くなる)アシストトルクがステアリング機構に付与される。次いで、操舵トルクを増加させる(つまり、ドライバのステアリング操作感が重くなる)アシストトルクがステアリング機構に付与される。その後、定常状態で発生するアシストトルクがステアリング機構に付与される。言い換えれば、ドライバによる操舵入力が開始された直後には、ステアリング操作が重く感じられるよう、操舵トルクを増加させるアシストトルクが働き、次第にステアリング操作が軽くなるようアシストトルクの態様が制御される。続いて、再びステアリング操作が重くなるよう、ドライバの操舵入力の操舵トルクとは略逆となるアシストトルクが付与され、更に時間の経過とともに、該アシストトルクが低減され、一定時間経過後には定常状態で発生する通常トルクとなるよう制御される。
このように構成することによって、操舵入力開始直後には、操舵トルクを増加させているため、ステアリングの操舵感が軽くなり過ぎることを防ぐことができ、その結果、外乱安定性を向上させることができる。その後、更にドライバの操舵入力に応じて次第にステアリング操作感が軽くなるよう操舵トルクを軽減することによって良好な車両応答を実現することができる。その後、操舵トルクを再度増加させているため、例えば、ドライバのステアリングの切り増し操作などによって、操舵入力の操舵トルクが増加する場合には、該操舵トルクとは相反する方向のアシストトルクが付与され、車両の収斂性を向上させることができる。その後、次第に定常状態で発生するアシストトルク(謂わば、本来の操舵トルク)を発生させることができる。
本発明の車両転舵制御装置の一の態様は、(i)前記操舵入力の開始直後に前記操舵トルクとは相反する方向に作用する第1のアシスト操舵力、(ii)前記第1のアシスト操舵力の付与後に付与される、前記操舵トルクと同一の方向に作用する第2のアシスト操舵力、(iii)前記第1のアシスト操舵力の付与後に付与される、前記操舵トルクとは相反する方向に作用する第3のアシスト操舵力、(iv)及び前記操舵トルクと同一の方向であり該操舵トルクに比例する第4のアシスト操舵力の夫々を算出する算出手段を更に備え、前記操舵力付与手段は、前記第1のアシスト操舵力、前記第2のアシスト操舵力、前記第3のアシスト操舵力及び前記第4のアシスト操舵力の夫々の加算結果を、前記アシストトルクとして付与する。
この態様によれば、例えば電動モータ等を含んで構成される操舵力付与手段の動作により、第1のアシスト操舵力、第2のアシスト操舵力、第3のアシスト操舵力、及び第4のアシスト操舵力が加算されることで得られるアシストトルクがステアリング機構に付与される。各アシスト操舵力は、典型的には、車両の乗員(ドライバ)の操舵入力(つまり、ステアリング操作)に伴って検出される操舵トルク、操舵角、或いは車速に基づいて算出される操舵力(いわば、操舵入力を補助するためのベースとなる操舵力)である。
より具体的には、算出手段は、操舵入力開始時に操舵トルクが重くなる方向のゲインを有する(つまり、操舵トルクとは相反する方向へ作用する)第1のアシスト操舵力と、続いて操舵入力に付与されることになるアシスト操舵力であって、操舵トルクを軽くする方向のゲインを有する(つまり、操舵トルクと同一の方向に作用する)第2のアシスト操舵力と、操舵トルクが重くなる方向のゲインを有する(つまり、操舵トルクとは相反する方向へ作用する)第3のアシスト操舵力と、ドライバの操舵トルクに比例する操舵力(いわば、操舵操作を補助するためのベースとなる操舵力)である第4のアシスト操舵力を算出する。その後、操舵力付与手段の動作により、第1のアシスト操舵力、第2のアシスト操舵力、第3のアシスト操舵力、及び第4のアシスト操舵力の夫々が加算されることで得られるアシスト操舵力が、アシストトルクとしてステアリング機構に付与される。
第1のアシスト操舵力は、操舵入力の開始時に操舵トルクを増加させることで、外乱安定性を向上させる。
第2のアシスト操舵力は、車両の応答性を補償制御することを目的として、操舵トルク微分値に対し正の相関関係を有するアシスト操舵力であり、操舵系の慣性や摩擦等に起因する応答遅れを補償する。
第3のアシスト操舵力は、操舵トルク入力時の車両挙動のダンピングを改善し、良好な操舵フィーリングを得ることを目的として、後述するように該操舵トルク微分値に対し負の相関関係を有する持つアシスト操舵力である。
これによって、ドライバによる操舵入力が開始された直後には、ステアリング操作が重く感じられるよう、操舵トルクを増加させるアシストトルクが働き、次第にステアリング操作が軽くなるようアシストトルクの態様が制御される。続いて、再びステアリング操作が重くなるよう、ドライバの操舵入力の操舵トルクとは略逆となるアシストトルクが付与され、更に時間の経過とともに、該アシストトルクが低減され、一定時間経過後には定常状態で発生する通常トルクとなるよう制御される。このように構成することによって、上述した効果を好適に享受することができる。
本発明の車両転舵制御装置の他の態様は、前記算出手段は、前記第3のアシスト操舵力のゲイン絶対値が、前記操舵トルクの微分値と負の相関関係を有するよう算出する。
この態様によれば、ドライバの操舵トルクの変化率が大きいときほど、該操舵トルクと相反する方向に付与される第3のアシスト操舵力(すなわち逆アシスト)のゲインは大きくなる。
本発明の車両転舵制御装置の他の態様は、前記算出手段は、前記第2のアシスト操舵力のゲイン絶対値が、前記操舵トルクの微分値と正の相関関係を有するように前記第2のアシスト操舵力を算出する。
この態様によれば、ドライバの操舵トルクの変化率が大きいときほど、該操舵トルクと同一方向に付与される第2のアシスト操舵力のゲインは大きくなる。
本発明の車両転舵制御装置の他の態様は、前記算出手段は、前記第3のアシスト操舵力のゲイン絶対値は前記第2のアシスト操舵力のゲイン絶対値より小さい値であるように算出する。
このような態様によれば、ドライバの操舵入力時の操舵トルクを減少させる第2のアシスト操舵力による過渡的な正アシストが行われ、その後、該操舵トルクを増加させる第3のアシスト操舵力による逆アシストが作用する。
これによって、ドライバの操舵入力の最初期に逆アシストによる操舵トルクの抵抗感を与えた後には、正アシストによってドライバの操舵トルクを減少させるとともに、更に切り増しを行うなどして操舵トルクが増加する場合には、再び逆アシストによる操舵トルクの増加を行うことにより、車両の収斂性を向上させることが出来る。
本発明の車両転舵制御装置の他の態様は、前記第2のアシスト操舵力の時定数は前記第3のアシスト操舵力の時定数より小さい値であるように算出する。
このような態様によれば、ドライバの操舵入力時の操舵トルクを減少させる第2のアシスト操舵力による過渡的な正アシストが行われ、その後、該操舵トルクを増加させる第3のアシスト操舵力による逆アシストが作用する。これによって、ドライバの操舵入力の最初期に逆アシストによる操舵トルクの抵抗感を与えた後には、過渡的に付与される正アシストによってドライバの操舵トルクを減少させるとともに、更に切り増しを行うなどして操舵トルクが増加する場合には、再び逆アシストによる操舵トルクの増加を行うことにより、車両の収斂性を向上させることが出来る。
本発明の車両転舵制御装置の他の態様は、前記検出手段は、前記操舵入力における操舵速度、及び車速を検出し、前記算出手段は、前記操舵速度、或いは前記車速に基づいて前記第1のアシスト操舵力、前記第2のアシスト操舵力、及び前記第3のアシスト操舵力の算出の態様を変化させる。
このように構成すれば、第1乃至第3のアシスト操舵力の算出にあたって、例えば、操舵速度又は車速に基づいて、その算出の態様に補正が加えられる。
例えば、車速が高くなるほど第3のアシスト操舵力が増加するよう構成すれば、低速での軽快なステアリング操舵を容易としながら、高速での車両の走行安定性を高めることができる。同様に、操舵速度が高くなるほど第3のアシスト操舵力が増加するよう構成すれば、急操舵の場合においても車両の走行安定性を高めることができる。
また、各アシスト操舵力の出力の時定数を、車速、操舵速度に応じて変化させるよう構成すれば、操舵トルク、車速、及び操舵速度により決まる走行状態に応じて最適な出力の遅れ特性によるアシスト制御を実行することができる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から更に明らかにされよう。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
初めに、図1を参照しながら、本発明の車両転舵制御装置に係る実施形態の基本的な構成について説明する。ここに、図1は、本発明の車両転舵制御装置に係る実施形態を採用した車両の基本的な構成を概念的に示す概略構成図である。
図1に示すように、車両1は、前輪5及び6、並びに後輪7及び8を備えている。前輪及び後輪の少なくとも一方がエンジンの駆動力を得ることにより駆動すると共に、前輪が操舵されることで、車両1は所望の方向に進行することができる。
操舵輪である前輪5及び6は、ドライバによるステアリングホイール11の操舵に応じて駆動される電動式パワーステアリング装置10により操舵される。具体的には、電動式パワーステアリング装置10は、例えばラックアンドピニオン式の電動式パワーステアリング装置であり、ステアリングホイール11に一方の端部が接続されるステアリングシャフト12と、該ステアリングシャフト12の他方の端部に接続されるラックピニオン機構16と、ステアリングホイール12の回転角度である操舵角θを検出する舵角センサ13と、ステアリングホイール11の操舵によってステアリングシャフト12に加えられる操舵トルクMTを検出するトルクセンサ14と、ドライバの操舵負担を軽減する補助操舵力を発生させると共に不図示の減速ギアを介してステアリングシャフト12に補助操舵力を与える電動モータ15とを備えている。
このような電動式パワーステアリング装置10においては、ECU30により、舵角センサ13から出力される操舵角θ、トルクセンサ14から出力される操舵トルクMT及び車速センサ41から出力される車速Vに基づいて、電動モータ15が発生するトルクである目標アシストトルクTが算出される。
目標アシストトルクTはECU30から電動モータ15に出力され、目標アシストトルクTに応じた電流が電動モータ15に供給されることで、電動モータ15が駆動される。これにより、電動モータ15からステアリングシャフト12に操舵補助力が加えられ、その結果、ドライバの操舵負担が軽減される。また、ラックピニオン機構16により、ステアリングシャフト12の回転方向の力が、ラックバー17の往復動方向の力に変換される。ラックバー17の両端は、タイロッド18を介して前輪5及び6に連結されており、ラックバー17の往復運動に応じて、前輪5及び6の向きが変わる。
続いて、図2乃至図4を参照して、本実施形態に係る電動式パワーステアリング装置10の動作についてより詳細に説明する。ここに、図2は、電動式パワーステアリング装置10において、付与される目標アシストトルクTの演算を行う、ECU30内の構成を概念的に示すブロック図である。
図2に示すように、ECU30の動作により、電動モータ15から加えられるべきアシスト操舵力となる目標アシストトルクTが算出される。目標アシストトルクTを算出する場合には、まず、ECU30により、目標アシストトルクTを算出するために必要な各種信号(例えば、車速Vや操舵トルクMT等)が読み込まれる。続いて、読み込まれた各種信号に基づいて、目標アシストトルクTを構成するところの、第1乃至第4のアシスト操舵力が算出される。
図3は、本実施形態におけるアシスト操舵力の特性を示すグラフであり、図3(a)に示される、トルクセンサ14が検出した操舵トルクMTに応じたアシスト操舵力がECU30の動作によって算出され、夫々を加算した目標アシストトルクTがモータ15に出力され、操舵アシストを行う。
図3(b)に示す第1のアシスト操舵力は、第1算出部51により算出される。ここに、第1のアシスト操舵力は、ドライバの操舵入力の開始時に付与され、該ドライバの操舵トルクと略逆の方向に作用(つまり逆アシスト)し、該操舵トルクを増加させる。算出された第1のアシスト操舵力は、加算部57に出力される。
第2のアシスト操舵力は、車両の応答性を補償制御するアシスト操舵力であり、操舵系の慣性や摩擦等に起因する応答遅れを補償することを目的として第2算出部52にて算出される。この第2算出部52は、図3(b)に示す、トルクセンサ14で検出された操舵トルクMTの入力を受けた微分部55により微分された該操舵トルク微分値に対し正の相関を持つ第2のアシスト操舵力を算出し、加算部58に出力する。
第3のアシスト操舵力は、操舵トルク入力時の車両挙動のダンピングを改善し、良好な操舵フィーリングを得ることを目的として第3算出部53にて算出される。この第3算出部53は、図3(b)に示す、トルクセンサ14で検出された操舵トルクMTの入力を受けた微分部56により微分された該操舵トルク微分値に対し負の相関を持つ第3のアシスト操舵力を算出し、加算部59に出力する。
次に、図4を参照して、第4のアシスト操舵力の一例である基本アシストトルクATの算出動作の一具体例について説明する。ここに、図4は、基本アシストトルクATを示すグラフである。
図4に示すように、基本アシストトルクATは、例えば、操舵トルクMTと基本アシストトルクATとの関係を示すグラフ(或いは、マッピング)に基づいて算出されてもよい。より具体的には、ステアリングホイール11のあそびを確保するために、操舵トルクMTが相対的に小さい場合には基本アシストトルクを0として算出する。操舵トルクMTがある程度の大きさになった場合には、操舵トルクMTが大きくなるにつれてより大きい基本アシストトルクATを算出する。操舵トルクMTが所定の値よりも大きくなった場合には、操舵トルクMTの大きさによっても変動しない一定値の基本アシストトルクATを算出する。このとき、車速Vが速くなるほど、基本操舵トルクの値を小さくするように構成してもよい。
尚、ここで例示した基本アシストトルクATの算出動作は、あくまで一例に過ぎず、他の方法を用いて算出してもよいことは言うまでもない。
上述の如き基本アシストトルクATの算出は、第4算出部54において行われ、図3(b)に示す算出された基本アシストトルクATは、加算部59に出力される。
上述の如く算出された第1乃至第4のアシスト操舵力は、加算部57乃至加算部59において夫々互いに加算され、該加算により算出されたアシスト操舵力が目標アシスト操舵力Tとして電動モータ15に出力される。
よって、操舵トルクのステップ入力時に、図3(b)に示すように、第1算出部51からの第1のアシスト操舵力と、第2算出部52からの第2のアシスト操舵力と、第3算出部53からの第3のアシストトルクと、第4算出部54からの第4のアシスト操舵力とを加算すると、図3(c)に示すように、4つのアシスト操舵力の和による出力であって、ドライバによる操舵入力が開始された直後には、一時的に負のアシストトルクが働き、次いでステアリング操作が軽くなるよう正のアシストトルクが付与され、さらに、アシストトルクが負から正に変わり、従来のアシストトルク(つまり、定常状態にある基本アシストトルクAT)に徐々に近づく、経時的に態様の変化するアシスト特性を実現することが出来る。
また、図3(b)に示すように、第2のアシスト操舵力のゲインは、第3のアシスト操舵力のゲインに比して大きく演算されるように構成してもよい。
同じく図3(b)に示すように、第2のアシスト操舵力の時定数は、第3のアシスト操舵力の時定数に比して小さく算出されるように構成してもよい。
よって、図3(c)に示すように、ドライバの操舵入力開始時に操舵トルクを増加させるアシスト操舵力が付与された後には、操舵トルクを減少させる方向へ、一時的に大きく立ち上がるアシスト操舵力が付与され、更にその後、該操舵トルクを増加させる逆アシストが作用し、所定の時間経過後に定常状態で発生するトルクが発生するようなアシスト操舵力が算出される。
さらに、第1乃至第3のアシスト操舵力の算出にあたって、例えば、第1算出部51、第2算出部52、第3算出部53の夫々は、舵速センサ13により検出される操舵速度、或いは車速センサ41により検出される車速Vの出力を受け、操舵速度、或いは車速Vに基づいて、その算出の態様に補正が加えられるよう構成されてもよい。このような構成によれば、典型的には操舵トルク、車速、及び操舵速度により決まる走行状態に応じて最適なゲイン特性、及び出力の遅れ特性を有するアシスト制御を実行することができる。
上述のごとき構成によって、操舵入力開始直後に該ステアリングの操舵感が軽くなり過ぎることを防ぐことで外乱安定性を向上させ、更にドライバの操舵入力に応じて次第にステアリング操作感が軽くなるよう操舵トルクを軽減することによって良好な車両応答を実現し、例えば、ドライバのステアリングの切り増し操作などによって、操舵入力の操舵トルクが増加する場合には、該操舵トルクとは相反する方向のアシストトルクが付与され、車両の収斂性を向上させ、次第に定常状態で発生する操舵トルクが発生するよう制御するアシスト操舵力の付与を実現させることが出来る。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う車両転舵制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る車両転舵制御装置の基本的な構成を概念的に示す概略ブロック図である。 本発明の実施形態に係るECUの制御を概念的に示す概略ブロック図である。 本発明の実施形態に係るアシスト操舵力特性図である。 本発明の実施形態に係る操舵トルクに比例する基本アシストトルクを示すグラフである。
符号の説明
1 車両
5、6 前輪
7、8 後輪
10 電動式パワーステアリング装置
11 ステアリングホイール
13 舵角センサ
14 トルクセンサ
15 電動モータ
30 ECU
41 車速センサ

Claims (7)

  1. ドライバの操舵入力に応じた操舵トルクに基づいて、前記操舵入力を補助するためのアシストトルクを付与する車両用転舵制御装置であって、
    前記操舵入力における前記操舵トルクを検出する検出手段と、
    (i)前記操舵入力の開始直後に前記操舵トルクを増加させ、(ii)次いで前記操舵トルクを減少させ、(iii)次いで前記操舵トルクを増加させ、(iv)所定の時間経過後には定常状態で発生するトルクとなるような前記アシストトルクを付与する操舵力付与手段と
    を備えることを特徴とする車両転舵制御装置。
  2. (i)前記操舵入力の開始直後に前記操舵トルクとは相反する方向に作用する第1のアシスト操舵力、(ii)前記第1のアシスト操舵力の付与後に付与される、前記操舵トルクと同一の方向に作用する第2のアシスト操舵力、(iii)前記第1のアシスト操舵力の付与後に付与される、前記操舵トルクとは相反する方向に作用する第3のアシスト操舵力、(iv)及び前記操舵トルクと同一の方向であり該操舵トルクに比例する第4のアシスト操舵力の夫々を算出する算出手段を更に備え、
    前記操舵力付与手段は、前記第1のアシスト操舵力、前記第2のアシスト操舵力、前記第3のアシスト操舵力及び前記第4のアシスト操舵力の夫々の加算結果を、前記アシストトルクとして付与することを特徴とする請求項1に記載の車両転舵制御装置。
  3. 前記算出手段は、前記第3のアシスト操舵力のゲイン絶対値が、前記操舵トルクの微分値と負の相関関係を有するように前記第3のアシスト操舵力を算出することを特徴とする請求項2に記載の車両転舵制御装置。
  4. 前記算出手段は、前記第2のアシスト操舵力のゲイン絶対値が、前記操舵トルクの微分値と正の相関関係を有するように前記第2のアシスト操舵力を算出することを特徴とする請求項2又は3に記載の車両転舵制御装置。
  5. 前記算出手段は、前記第3のアシスト操舵力のゲイン絶対値は前記第2のアシスト操舵力のゲイン絶対値より小さい値であるように算出することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の車両転舵制御装置。
  6. 前記算出手段は、前記第2のアシスト操舵力の時定数は前記第3のアシスト操舵力の時定数より小さい値であるように算出することを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の車両転舵制御装置。
  7. 前記検出手段は、前記操舵入力における操舵速度、及び車速を検出し、
    前記算出手段は、前記操舵速度、或いは前記車速に基づいて、前記第1のアシスト操舵力、前記第2のアシスト操舵力、及び前記第3のアシスト操舵力の算出の態様を変化させることを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の車両転舵制御装置。
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