JP2008171868A - 希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い収率で、優れた保持力と角形性を有する希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法を提供する。
【解決手段】 原料粉末と還元剤を混合した後、希土類酸化物粉末を還元して鉄に拡散させることにより、希土類−鉄系母合金粉末と、還元によって生成した副生成物とを含有する多孔質塊状反応物を得る第1工程、水素を含有する雰囲気中に、得られた多孔質塊状反応生成物を晒すことによって崩壊させ、崩壊物を得る第2工程、得られた崩壊物に窒素を含有する雰囲気中で熱処理をすることにより、希土類−鉄系母合金粉末を窒化する第3工程、および湿式処理をすることにより、前記副生産物を除去する第4工程からなり、第1工程の還元拡散反応が終了した後の雰囲気ガスを、酸素を含有する不活性ガスとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法、特に、還元拡散法を用いた希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法に関する。
還元拡散法による希土類−鉄−窒素系合金粉末の製造方法として、酸化サマリウム(Sm)粉末と鉄(Fe)粉末と粒状金属カルシウム(Ca)とを混合し、不活性ガス雰囲気中で加熱することによって、テルミット反応により、酸化Smを還元して、Feに拡散させることにより(Sm23+17Fe+3Ca→Sm2Fe17+3CaO)、反応生成物であるSm2Fe17合金粉末を得て、副生成物であるCaOを湿式処理により分離除去し、乾燥を行った後、アンモニアと水素の混合雰囲気中で加熱することにより、Sm2Fe17合金粉末を窒化する方法が、「還元拡散法で製造するSm−Fe−N系異方性ボンド磁石」(石川尚、日刊工業新聞社、「工業材料」1998年12号、45〜48頁)に、示されている。
また、希土類酸化物粉末を還元して、遷移金属に拡散させる還元工程に引き続き、反応生成物を、窒素を含有する雰囲気中で熱処理し、希土類−遷移金属粉末を窒化する工程を行った後、湿式処理により反応副生成物を除去し、所望の磁気特性を有する希土類−鉄−窒素系合金粉末を得る方法が、特開平05−148517号公報、特開平05−271852号公報、特開平05−279714号公報、特開平06−212342号公報に記載されている。
たとえば、特開平05−148517号公報には、希土類酸化物粉末と、遷移金属粉末と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、および、これらの水素化物からなる群から選ばれる少なくとも1種とを混合し、この混合物を不活性雰囲気中で900℃〜1200℃に加熱し、反応生成物を窒素雰囲気中において300℃〜600℃の温度に保持して窒化した後、湿式処理を行う方法が示されている。
これらの方法のいずれにおいても、得られた希土類−鉄−窒素系合金粉末を平均粒径10μm以下に粉砕することによって、優れた磁気特性を有する希土類−鉄−窒素系合金粉末を製造することが可能である。
このような還元拡散工程で得られる反応生成物は、一般に、数cmから数十cmの大きさである。このような大きさの反応生成物を、窒素を含有する雰囲気中で、そのまま熱処理をする場合、雰囲気ガスが反応生成物の内部まで拡散しにくく、反応生成物のバルクの表面近傍と内部とで窒化の度合いが異なって、湿式処理後に得られる希土類−鉄−窒素系合金粉末の磁気特性にばらつきが生ずると考えられるが、実際には、比較的、均一な窒化が得られている。この理由は、反応生成物が多孔質であり、その孔を通って窒素を含有する雰囲気ガスが、内部まで拡散できていたことにある。
近年の電気・電子機器の小型化、高効率化に伴い、より小型で高効率な希土類ボンド磁石が求められている。その実現には、より高い磁気特性を示す磁石合金粉末が要求される。
「還元拡散法で製造するSm−Fe−N系異方性ボンド磁石」(石川尚、日刊工業新聞社、「工業材料」1998年12号、45〜48頁) 特開平05−148517号公報 特開平05−271852号公報 特開平06−212342号公報 特開平05−279714号公報
本発明は、従来の還元拡散法により得られる希土類−鉄−窒素系合金粉末に比べて、さらに優れた保磁力(HcJ)と角形性(Hk)を有する希土類−鉄−窒素系合金粉末を提供することを目的とする。また、このような優れた磁気特性を有する希土類−鉄−窒素系合金粉末を収率よく得ることを目的とする。
本発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法は、希土類酸化物粉末および鉄粉末、さらに選択的に、鉄酸化物粉末、コバルト粉末、コバルト酸化物粉末を含む原料粉末と還元剤を混合した後、希土類酸化物粉末を還元して鉄に拡散させることにより、希土類−鉄系母合金粉末と還元によって生成した副生成物とを含有する多孔質塊状反応生成物を得る第1工程、得られた多孔質塊状反応生成物を、水素を含有する雰囲気中に晒すことによって崩壊させ、崩壊物を得る第2工程、得られた崩壊物に窒素を含有する雰囲気中で熱処理をすることにより希土類−鉄系母合金粉末を窒化する第3工程、および、湿式処理をすることにより、前記副生成物を除去する第4工程を有し、第1工程において、還元拡散反応が終了した後の冷却過程の雰囲気ガスを、酸素を含有する不活性ガスとすることを特徴とする。
第1工程の冷却過程で供給する雰囲気ガスに含まれる酸素の総量が、前記希土類酸化物粉末、鉄酸化物粉末およびコバルト酸化物粉末を含む酸化物原料粉末を還元するのに必要な量に対して過剰に投入した還元剤を酸化物とするのに必要な量の0.5倍以上であることが好ましい。
第3工程において、得られた崩壊物を分級し、タイラーメッシュで4メッシュ以下の崩壊物を第3工程に導入することが好ましい。
前記崩壊物の分級により得られた、タイラーメッシュで4メッシュを超える崩壊物のうち、水中に投入して水素ガスを発生しない崩壊物を第3工程にさらに導入してもよい。
本発明によれば、保磁力(HcJ)と角形性(Hk)に優れた希土類−鉄−窒素系合金粉末を収率よく製造することができ、これを所定粒度まで微粉砕することによって、高性能なボンド磁石用磁性粉末を製造することができる。
これまでに、本発明者らは、還元拡散法を用いた製造方法の改良として、希土類酸化物粉末を還元して、鉄に拡散させることにより、希土類鉄系合金粉末と、還元によって生成した副生成物とを含有する多孔質塊状反応生成物を得る第1工程、得られた多孔質塊状反応生成物を、水素を含有する雰囲気中に晒すことによって崩壊させ、崩壊物を得る第2工程、得られた崩壊物を、窒素を含有する雰囲気中で熱処理することにより、希土類鉄系合金粉末を窒化する第3工程、および、湿式処理により、前記副生成物を除去する第4工程からなる希土類−鉄−窒素系合金粉末の製造方法を提案している。
この方法では、還元温度を従来よりも低い領域に設定して還元拡散処理を行うとともに、これに水素を吸収させて崩壊させ、一旦特定温度以下に冷却してから、窒化処理時の雰囲気および温度を制御し、均一に窒化した後、湿式処理することにより非磁性相を低減でき、高い飽和磁化が得られ、磁化反転の核になる結晶の歪み、α−Feを低減でき高保磁力を有し、かつ、減磁曲線の角形性が良好になる磁石粉末を得ている。これにより、Sm2Fe173合金粉末の場合、保磁力(HcJ)が800kA/m以上であり、角形性(Hk)が400kA/m以上という優れた磁気特性を達成している。
本発明者らは、この方法で得られる希土類−鉄−窒素系合金粉末の磁気特性をさらに高めるために、鋭意検討を行った。その中で、第3工程に持ち込む崩壊した反応生成物の性状が磁気特性を左右することを見出した。
第2工程で得られる崩壊物には、大きさが100μm以下の粉体から数cmを超える塊まで混在している。これらを篩い分けた場合に、4メッシュ(タイラーメッシュ)を超える大きさであって、かつ、水中に投入したとき水素ガスを発生するような塊状崩壊物は、第3工程の窒化後も塊のまま存在するが、第4工程の湿式処理により合金粉末となる。しかしながら、かかる合金粉末は、高い磁気特性が得られないことから、この塊状崩壊物については、多孔質であったとしても、第3工程による窒化が均一になされていないと考えられる。
ここで、還元剤として金属カルシウムを用いた一般的な場合を例に説明するが、他のアルカリ金属、アルカリ土類金属、これらの水素化物などを用いた場合も同様である。
4メッシュ(タイラーメッシュ)を超える大きさであって、かつ、水中に投入して水素ガスを発生するような塊状崩壊物と、第2工程ですでに4メッシュ(タイラーメッシュ)以下に崩壊している粒状あるいは粉体状の崩壊物を検討したところ、このような塊状崩壊物は、粒状あるいは粉体状の崩壊物に比べて、カルシウム成分を多く含んでいること、また、粒状あるいは粉体状の崩壊物については、水中に投入しても水素ガスが実質的に発生しないとの知見を得た。
かかる知見により、本発明者らは、投入した金属カルシウムのうち、酸化カルシウムに変化せずに残った金属カルシウムおよび/または水素化カルシウムが、塊状崩壊物を生成する原因であると考えたのである。すなわち、還元拡散法では、希土類酸化物などの酸化物原料を還元するための必要量に対して、通常は、金属カルシウムを過剰に配合する。そのため、過剰な量の金属カルシウムは、還元拡散反応後も金属カルシウムとして反応生成物中に残り、水素処理工程の後には、金属カルシウムのまま、または、水素化カルシウムに変化して残留する。このように、反応生成物のうち、4メッシュ(タイラーメッシュ)を超える大きさであって、かつ、水中に投入した時に水素ガスを発生するような塊状崩壊物には、反応の副生成物である酸化カルシウムに加えて、金属カルシウムおよび/または水素化カルシウムが残留し、これが糊の役目を果たして、水素処理工程あるいは窒化工程で崩壊することを妨げていると考えられる。
このように、得られる合金粉末の磁気特性の低下は、塊状崩壊物に過剰な量の金属カルシウムおよび/または水素化カルシウムが存在することが原因であるから、金属カルシウムの配合量を低減させることが考えられる。しかしながら、単純に金属カルシウムの配合を少なくすると、還元拡散反応が不均一となり、未還元の希土類酸化物が生じたり、拡散不足の鉄粉が生じたりする。
一方、このような金属カルシウムおよび/または水素化カルシウムが残留している塊状崩壊物を、第3工程の窒化処理に持ち込む前に分離除去することが考えられる。しかしながら、分離除去するだけでは、収率の悪化をもたらすため、塊状崩壊物そのものを低減させることがさらに望ましいといえる。
そこで、本発明者らは、第1工程において還元拡散反応が終了した後の冷却過程の雰囲気ガスを、酸素を含有する不活性ガスとして、過剰な金属カルシウムを酸化させ、塊状崩壊物の生成を低下させることにより、窒化が均一に進まず、高い磁気特性を得られない粉末の生成を抑制でき、従来よりも優れた磁気特性を有する希土類−鉄−窒素系磁石粉末を得ることができることを見出したのである。
以下、本発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法について詳細に説明する。
[原料]
本発明においては、希土類酸化物粉末と鉄粉末を用いる。
希土類酸化物粉末としては、特に制限されないが、Sm、Gd、Tb、およびCeからなる群から選ばれる少なくとも1種、あるいは、さらにLa、Pr、Nd、Dy、Ho、Er、Tm、およびYbからなる群から選ばれる少なくとも1種が含まれるものが好ましい。特に、Smが含まれるものは、高い保磁力および角形性を有する優れた磁気特性を発揮させることが可能となるので特に好ましい。Smが含まれる場合に高い保磁力を得るためには、Smを希土類全体の60質量%以上、好ましくは90質量%以上とすることが必要である。
鉄粉末としては、たとえば、還元鉄粉、ガスアトマイズ粉、水アトマイズ粉,カルボニル鉄粉および電解鉄粉などを使用することができ、必要に応じて最適な粒度になるように分級する。
また、鉄粉末の30質量%までを鉄酸化物粉末として投入し、還元拡散反応の発熱量を調整することもできる。
さらに、鉄の20質量%以下をコバルトで置換した組成の希土類−鉄−窒素系磁石粉末を製造する場合には、コバルト源として、コバルト粉末、コバルト酸化物粉末および鉄−コバルト合金粉末などを用いる。なお、コバルト源としては、得られる希土類−鉄系母合金粉末中のコバルト組成の粒子間ばらつきを小さくするために、酸化物粉末を使用することが好ましく、また、取り扱い時の発火に対する安全性からも、酸化物粉末が好ましい。
なお、本明細書においては、希土類−鉄−窒素系磁石粉末には、希土類−鉄−窒素磁石粉末のほか、希土類−鉄−コバルト−窒素磁石粉末を含むものとし、また、希土類−鉄系母合金粉末には、希土類−鉄母合金粉末のほか、希土類−鉄−コバルト母合金を含むものとする。また、これらには、後述するように、さらに添加元素が加えられているものも含む。
各磁石原料には、粒径が10μm〜70μmの粉末が全体の80%以上を占める鉄粉末と、粒径が0.1μm〜10μmの粉末が全体の80%以上を占める希土類酸化物粉末と、同様に粒径が0.1μm〜10μmの粉末が全体の80%以上を占めるコバルト粉末およびコバルト酸化物粉末のうち少なくとも一方を使用し、必要に応じて鉄酸化物粉末を使用することが好ましい。
鉄粉末は、粒径が10μm未満の粒子が多くなると、希土類−鉄系母合金粉末粒子が多結晶体となり、得られた希土類−鉄−窒素系磁石粉末の磁化が低下しやすい。一方、粒径が70μmを超えるものが多くなると、希土類−鉄系母合金粉末中に希土類元素が拡散していない鉄(−コバルト)部が多くなるとともに、希土類−鉄系母合金粉末の粒径も大きくなり、窒素分布が不均一になって、得られる希土類−鉄−窒素系磁石粉末の角形性が低下しやすい。
これに対し、他の原料である希土類酸化物粉末、鉄酸化物粉末およびコバルト酸化物粉末は、これらの中でもっとも多い希土類酸化物粉末でも、組成が30質量%未満であることから、還元拡散反応時に、反応容器内部で、鉄粉末の周りに均一に分布して存在していることが望ましい。したがって、粒径が0.1μm〜10μmの粉末が全体の80%以上を占めるとよい。粒径が0.1μm未満の粉末が多くなると、製造中に粉末が舞い上がり、取り扱いにくくなる。また、10μmを超えるものが多くなると、還元拡散法で得られた希土類−鉄系母合金粉末の組成が粒子間でばらつきやすくなり、希土類元素が拡散していない鉄(−コバルト)部が多くなる。
鉄−コバルト合金粉末については、粒径が10〜80μmの粉末が全体の80%以上を占めるものが好ましい。粒径10μm未満のものが多くなると、希土類−鉄系母合金粒子が多結晶体となり、得られた希土類−鉄−窒素系磁石粉末の磁化が低下する。一方、粒径が80μmを超える粒子が多くなると、希土類−鉄系母合金中に希土類元素が拡散していない鉄(−コバルト)部が多くなるとともに、希土類−鉄系母合金粉末の粒径も大きくなり、窒素分布が不均一になって、得られる希土類−鉄−窒素系磁石粉末の角形性が低下しやすい。
また、本発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉末には、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Al、SiおよびCからなる群から選ばれる少なくとも一種以上を添加することで、保磁力や角形性を向上させることができる。ただし、磁気特性、特に飽和磁化が低下するため、含有量は12質量%以下であることが望ましい。これらの添加元素は、金属粉末、酸化物粉末および合金粉末の形で配合し、次の還元拡散工程に持ち込むことができる。同様の理由で、粒径は0.1μm〜10μmの粉末が、全体の80%以上を占めるものであるとよい。
[第1工程:還元拡散]
本発明では、希土類酸化物、鉄、必要に応じてコバルトなどからなる原料粉末と還元剤とを混合後、反応容器に投入し、所定の温度で加熱処理をすることによって、希土類酸化物と他の酸化物原料とを還元するとともに、還元された希土類元素などの金属元素を鉄粉末に拡散させて、希土類−鉄(−コバルト)母合金粉末を含有する多孔質塊状反応生成物を生成させる。
ここで、各原料粉末は、それぞれの粉体特性差によって、分離しないように、均一に混合することが重要である。混合方法としては、たとえば、リボンブレンダー、タンブラー、S字ブレンダー、V字ブレンダー、コーンブレンダー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ハイスピードミキサー、ボールミル、振動ミル、アトライター、ジェットミルなどが使用できる。
還元剤としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、および、これらの水素化物などが使用でき、取り扱いの安全性とコストの点で、5メッシュ(タイラーメッシュ、目開き4.00mm)以下に篩い分級した粒状金属カルシウムが好ましい。還元剤を、前記原料粉末と混合することにより、反応生成物が多孔質となり、引き続き行われる窒化処理を効率的に行うことができる。
原料粉末や還元剤とともに、後の湿式処理工程において多孔質塊状反応生成物の崩壊を促進させる添加剤を混合することも効果的である。このような崩壊促進剤としては、塩化カルシウムなどのアルカリ土類金属塩や酸化カルシウムなどを用いることができ、原料粉末などと同時に均一に混合する。
原料混合物は、たとえば、円筒状の鉄製容器(鉄製ルツボ)に投入し、鉄製ルツボは、円筒状のステンレス製反応容器に入れて、電気炉に設置する。
さらに、鉄製ルツボを多孔ルツボとすることが好ましい。多孔ルツボは、鉄製ルツボの壁面に孔を開けて得る。孔は、たとえば、円筒状の鉄製ルツボであれば、側面のみならず底面にも形成することが望ましい。また、孔は、面積が1cm2以下であって、壁面100cm2あたりで、総面積が0.1cm2以上となる割合で開けられることが望ましい。孔の大きさが1cm2を超えると、多孔ルツボに投入した原料混合物が漏れ出てしまい、多孔ルツボを反応容器に設置するとき、取り扱いにくい。壁面100cm2あたりで、総面積が0.1cm2未満であると、拡散反応終了後、残留するカルシウムが蒸気として多孔ルツボ外に排出されにくくなり、多孔質塊状反応生成物中に、金属カルシウムの状態で残ってしまうため、好ましくない。
熱処理温度は、900℃〜1200℃の範囲とすることが望ましい。900℃未満では、鉄粉末に対して、希土類元素、コバルト等の添加元素の拡散が不均一となり、得られる希土類−鉄(−コバルト)−窒素磁石粉末の保磁力や角形性が低下する。一方、1200℃を超えると、多孔質塊状反応生成物に含まれる希土類−鉄(−コバルト)母合金粉末が粒成長するとともに、互いに焼結するため、続く水素処理で多孔質塊状反応生成物が崩壊しにくくなり、磁石粉末の残留磁束密度と角形性が低下する。
本発明において、還元拡散反応のための昇温過程と上記熱処理過程の雰囲気は、アルゴンガスやヘリウムガスなどの不活性ガスとするが、熱処理後の冷却過程では、酸素を含有する不活性ガスとすることが必要である。不活性ガスに含まれる酸素によって、還元後の反応生成物中に残留する過剰な金属カルシウムなどの還元剤は、酸化カルシウムなどの酸化物になる。酸化されずに残留する還元剤は、展性や延性があるので、第2工程で反応生成物が崩壊するのを妨げるため、その残留は望ましくない。
雰囲気ガスを、酸素を含有する不活性ガスに切り替えるタイミングとしては、還元拡散反応が終了していれば、特に限定されず、還元拡散熱処理の保持温度以下の任意の温度で切り替えることできる。ただし、還元剤の融点以上であると、過剰な還元剤の酸化が効果的に進むので好ましい。また、酸素ガス濃度を制御すれば、不活性ガスに混合するガスとして空気を利用することもできる。
不活性ガスに対する酸素ガスの濃度は、20体積%以下、好ましくは10体積%以下、さらに好ましくは5体積%以下である。なお、酸素ガスの濃度は、0.01体積%以上必要である。酸素を含有する雰囲気ガスに切り替える温度が高いほど、酸素ガスの濃度を低めに設定することが安全上好ましい。低温度で切り替える場合には、酸素ガスの濃度を高めることができる。
さらに、冷却過程で供給される総酸素量は、酸化物原料粉末を還元するために必要な量に対して過剰に投入した還元剤を酸化物とするのに必要な量の0.5倍以上とすることが望ましい。0.5倍未満だと、酸化物にならずに反応生成物中に残る還元剤が多く、第2工程で反応生成物が崩壊しにくくなるので望ましくない。一方、生成した希土類−鉄(−コバルト)母合金が酸化し、磁気特性を低下させることから、冷却過程で供給される総酸素量は、酸化物原料粉末を還元するために必要な量に対して過剰に投入した還元剤を酸化物とするのに必要な量の5倍以下とすることが好ましい。
還元拡散反応で得られる多孔質塊状生成物は、たとえば、還元剤として金属カルシウムを用いた場合には、Th2Zn17型結晶構造を有する希土類−鉄(−コバルト)母合金粉末と酸化カルシウム、未反応の余剰の金属カルシウムなどからなる塊状であり、多孔質である。
なお、原料を混合する際に、希土類酸化物を仕込む量は、第2工程である水素処理工程で多孔質塊状反応生成物を崩壊させるために重要である。通常、目的とする希土類−鉄系母合金相の生成に必要な量に対して、多めに投入されるが、本発明においては、還元拡散反応によって得られる多孔質塊状反応生成物の全体に対して21質量%〜26質量%の希土類元素を含有するように、仕込む量を設定する。ここで、還元拡散反応中に、希土類元素、特に、Smは、揮発する可能性があるので、炉の仕様を考慮して設定する必要がある。希土類元素が、多孔質塊状反応生成物の21質量%未満になると、第2工程で崩壊しにくくなり、26質量%を超えると、崩壊性には問題がないが、湿式処理後に得られる磁石粉末の収率が低下するので、好ましくない。
一方、金属カルシウムに代表される還元剤の投入量も、希土類酸化物のほかに酸化物原料を用いる場合には、酸化物原料を還元するための必要量に対して、十分に投入する必要があり、炉の仕様も考慮して設定される。通常、還元に必要な量を1当量としたとき、1.05当量〜1.50当量とするのがよい。還元剤の投入量が1.05当量より少ないと、酸化物の還元反応が起こっても、還元された希土類元素などの鉄粉への拡散が進まず、1.50当量を超えると、第2工程である水素処理後に、先に述べた4メッシュ(タイラーメッシュ)を超える大きさであって、かつ、水中に投入したとき、水素ガスを発生するような塊状崩壊物が多くなり、良好な磁気特性を有する磁石粉末の収率を低下させるので好ましくない。
[第2工程:水素処理]
第1工程において、還元剤に金属カルシウムを用いて還元拡散反応を行うと、得られる多孔質塊状反応生成物は、希土類−鉄系母合金粉末、酸化カルシウム、未反応の余剰の金属カルシウムなどからなる。ただし、本発明では、金属カルシウムの残留については、低減が図られている。
第2工程の水素処理は、常温、または、300℃以下の温度で行われる。常温未満の低温であるか、300℃を超える温度で行うと、水素吸収量が少なくなり、崩壊しにくくなるため、好ましくない。
処理雰囲気としては、水素を含む雰囲気であればよく、水素100%を使用するか、または、反応をコントロールする必要があれば、不活性ガスと水素の混合ガスを使用してもよい。
第1工程で得られた多孔質塊状反応生成物は、このような条件で水素を含む雰囲気に晒されると、たとえば、Th2Zn17型結晶構造相を含む場合、内部に含まれる希土類−鉄系合金相、特に、Th2Zn17型結晶構造相より希土類に富んでいる、たとえば、共晶相、RFe2相およびRFe3相(Rは希土類元素)が、Th2Zn17型結晶構造相より、多くの水素を吸収して発熱する。同時に、これらの希土類−鉄系合金相は、Th2Zn17型結晶構造相よりも大きな体積膨張を起こして崩壊する。
なお、第1工程で得られた多孔質塊状反応生成物は、表面の活性が失われないように取り扱い、第2工程に持ち込む必要がある。そのためには、第1工程から第2工程まで時間がある場合、なるべく乾燥し、窒素またはアルゴンガスなどの不活性ガスからなる雰囲気下、あるいは真空中に保管することが望ましい。
[第3工程:窒化処理]
第2工程で得られる塊状崩壊物には、大きさが100μm以下の粉体から数cmを超える塊までが混在している。
本発明においては、第1工程における酸化処理によって、残留する金属カルシウムおよび/または水素化カルシウムに起因する、カルシウムの成分を多く含む塊状崩壊物の生成は抑制される。しかしながら、なお、かかる塊状崩壊物が存在する場合には、第2工程で得られる崩壊物を篩い分けたときに、4メッシュ(タイラーメッシュ)を超える大きさで、かつ、水中に投入して水素ガスを発生するような塊状崩壊物を除去し、第3工程である窒化処理には導入しないことが好ましい。このような塊状崩壊物は、多孔質であったとしても窒化が均一に進まず、かつ、窒化処理後も塊のままであり、第4工程で湿式処理をすると、通常どおり合金粉末が得られるものの、高い磁気特性が得られない。
このような塊状崩壊物を除去するに際して、4メッシュ(タイラーメッシュ)を超える大きさの塊状崩壊物をすべて除去することが考えられるが、収率の悪化をもたらすことになる。これらのうち、カルシウム成分をほとんど含まない塊状崩壊物は、窒化工程において、窒化が均一に進み、かつ、さらに崩壊し、粉末状のものになる。
4メッシュ(タイラーメッシュ)を超える大きさであって、かつ、水中に投入したとき水素ガスを発生するような塊状崩壊物は、ガスを発生しないものに比べて、塊の強度が大きい。したがって、4メッシュ(タイラーメッシュ)を超える大きさの塊状崩壊物について、人の手で砕くのと同様の圧力(約10N/cm2)をかけて、塊状崩壊物が容易に砕けるか否かで、水中に投入した場合に水素ガスを発生するか否かを判別することができる。
また、水中に投入して水素ガスを発生する反応生成物であっても、4メッシュ(タイラーメッシュ)以下の大きさであれば、窒化工程において窒化が均一に進行することから、4メッシュ(タイラーメッシュ)を超える大きさで、人の手で砕くのと同様の圧力をかけても、容易に砕けないものについて、20N/cm2以上の圧力をかけて機械的に砕くことによって、窒化工程に導入することができる。ここでいう圧力は、破砕機の作用部(パンチなど)の単位断面積当たりの力である。選別法としては、例えば、プレス機で圧壊させて篩い分けすることが可能である。
このようにして得られた崩壊物を、速やかに窒素を含む雰囲気中に投入する。窒素を含む雰囲気は、公知のものでよく、たとえば、窒素、または、アンモニアと、必要に応じて水素とからなる雰囲気でよい。かかる窒素を含む雰囲気中で、反応生成物を含む崩壊物を400℃〜500℃、好ましくは420℃〜480℃で熱処理をすることにより、窒化する。熱処理温度が400℃未満であると、窒化に時間がかかりすぎ、また、500℃を超えると、窒化して得られた一部が分解し、磁気特性が低下するため、それぞれ望ましくない。
なお、第2工程で得られる崩壊物は、表面の活性が失われないように取り扱い、第3工程に持ち込む必要がある。第2工程から第3工程までに、長い時間がある場合には、なるべく乾燥し、窒素またはアルゴンガスなどの不活性ガスからなる雰囲気下、あるいは、真空中に保管することが望ましい。
上述した熱処理温度、時間とし、窒化雰囲気を混合ガス雰囲気とするときのそれらのガス比率は、希土類−鉄系母合金粉末の粒径や表面状態などによって、目標窒素量となるように、適宜、選択される。目標窒素量は、菱面体晶系のTh2Zn17型結晶構造を有するSm2Fe173合金を例に挙げれば、2.6質量%〜3.9質量%、望ましくは3.0質量%〜3.6質量%、さらに望ましくは3.1質量%〜3.5質量%である。なお、窒素量は、たとえば、金属中酸素・窒素・アルゴン同時分析装置(LECO社製、TC−336/TC−436AR)を用いて、不活性ガス−インパルス加熱融解−熱伝導度法によって測定することができる。
なお、窒化熱処理に引き続いて、水素ガスおよび不活性ガスの少なくとも一方の雰囲気中で、合金粉末の熱処理をすると、内部の窒素分布が均一化され、角形性を向上させることができる。不活性ガスとしては、アルゴンガス、窒素ガス、ヘリウムガスなどを用いることが可能である。ただし、先の窒化処理雰囲気が窒素および窒素を含む混合ガスの場合には、窒素以外の雰囲気を選択する。熱処理時間は、最終的に得られる希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末において、前述の目標窒素量の範囲となるように設定すればよい。
[第4工程:湿式処理]
第3工程からは、灰色の合金粉末と、還元剤として金属カルシウムを用いた場合には緑色の酸化カルシウム粉末と、場合により余剰の金属カルシウムや水素化カルシウムとの混合物が得られる。ただし、カルシウムの窒化物は、第3工程後に存在しないことがX線回折の結果から確認されている。第3工程後は、可及的速やかに湿式処理工程に持ち込んで、酸化カルシウムなどの還元剤成分に起因する副生成物(残留不純物)を分離除去する。
可及的速やかに湿式処理工程に持ち込む理由は、第3工程後、長時間、大気中に放置すると、炭酸カルシウムなどの還元剤成分の炭酸化物が生成し、除去しにくくなるためである。したがって、第3工程は、大気中では3日以内、好ましくは1日以内、仕掛品として不活性ガス雰囲気や真空中に保管する場合には、2週間以内に湿式処理をするとよい。
第4工程である湿式処理では、まず、水中に投入する。このとき、酸化カルシウムは、水酸化カルシウムとなり、また、金属カルシウムや水素化カルシウムが残留する場合には、水素ガスを発生しながら崩壊が進行する。引き続き、デカンテーション、注水およびデカンテーションを繰り返し行い、水酸化カルシウムの多くを除去する。
次に、酢酸または塩酸の少なくとも一種からなる水溶液を用いて酸洗浄を行う。第3工程である窒化処理後に含まれる希土類−鉄−窒素系合金粉末においては、Th2Zn17型結晶構造を有する主相の化学量論組成に対して、希土類組成が過剰である。過剰な希土類成分は、主相よりも希土類リッチな相を形成するが、還元拡散法においては、その反応機構から、多くの場合、希土類リッチ相は、希土類−鉄系母合金粉末の表面や粒界に存在している。この過剰な希土類元素は、窒化された希土類リッチ相として存在し、この希土類リッチ相は、主相に比べて磁性の弱い相であるため、飽和磁化を低下させる原因となる。したがって、十分な飽和磁化を有する希土類−鉄−窒素系磁石粉末を得るために、酸洗浄し、これらの希土類リッチ相を除去する。このときの水溶液の水素イオン濃度は、pH4〜6の範囲で実施するとよい。
pH4未満では、母合金の溶解速度が大きすぎて、均一に洗浄するための洗浄時間の調整が難しく、pHが6を超えると、溶解速度が極端に遅く、希土類−鉄−窒素系合金粉末の酸化が進行し、好ましくない。洗浄時間などの他の条件は、希土類−鉄−窒素系磁石粉末において、その主相の化学量論組成に対する希土類元素の過剰量が、0.4質量%以下、好ましくは0.1質量%以下となるように、設定すればよい。0.4質量%を超えると、本発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉末の飽和磁化が、従来に比べて同等レベルに留まる。
酸洗浄後は、水洗し、アルコールあるいはアセトン等の有機溶媒で脱水し、不活性ガス雰囲気中または真空中で乾燥することで、目的の希土類−鉄−窒素系磁石粉末を得ることができる。
[熱処理]
第4工程である湿式処理後の希土類−鉄−窒素系磁石粉末において、不可避不純物である水素の含有量を0.1質量%以下とするために、該粉末に対して熱処理を施して、その保磁力や角形性を向上させる。水素の含有量が0.1質量%を超える場合には、真空中または不活性ガス雰囲気中、100℃〜500℃、好ましくは150℃〜300℃の温度で熱処理をすることによって、0.1質量%以下にすることができる。この熱処理は、第4工程において、酸洗浄または必要に応じて引き続いて行われる水洗、または、有機溶媒による脱水置換後の乾燥と同時に行うこともできる。不活性ガス雰囲気としては、アルゴン、窒素、ヘリウムなどの雰囲気で行うことが可能である。熱処理温度が500℃を超えると、α−Feの生成により磁気特性の劣化が起こるので、好ましくない。熱処理時間は、最終的に得られる希土類−鉄−窒素系磁石粉末において、水素含有量が0.1質量%以下、好ましくは0.05質量%以下となるように、設定すればよい。水素含有量が0.1質量%を超えると、希土類−鉄−窒素系磁石粉末の保磁力と角形性が低下する。ただし、非酸化性雰囲気として窒素ガスを選択する場合には、最終的に得られる希土類−鉄−窒素系磁石粉末の窒素量が、目標の範囲内となるように設定する。なお、ここでの水素含有量はLECO法によって評価した。
[希土類−鉄−窒素系磁石粉末]
本発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉末は、還元剤として金属カルシウムを用いた場合、菱面体晶Th2Zn17型結晶構造を有する。本発明は、他の結晶構造の粉末、たとえば、正方晶系の合金粉末としてThMn12型結晶構造を有するNdFe11TiN1化合物からなる粉末、単斜晶系の合金粉末としてR3(Fe,Ti)29型結晶構造を有するSm3(Fe,Cr)29y化合物からなる粉末に対しても適用できる。
本発明により得られる、菱面体晶Th2Zn17型結晶構造を有するSm−Fe−N系磁石粉末の場合、Smが22.9〜23.7質量%、Nが2.6〜3.9質量%、Hが0.1質量%以下であり、平均粒径2〜3μmに微粉砕して磁石粉末としたときの磁気特性は、保磁力(HcJ)が800kA/m以上、角形性(Hk)が400kA/m以上となる。
(実施例1)
[原料]
原料粉末として、アトマイズ法で製造された、粒径が10〜70μmの粉末が全体の94%を占める鉄粉末(Fe純度99%)2071gと、粒径が0.1〜10μmの粉末が全体の96%を占める酸化サマリウム粉末(Sm23純度99.5%)970gを秤量し、粒度4.00mm以下の金属カルシウム粒(Ca純度99%)394gをミキサーで混合し、混合物を得た。
[第1工程]
得られた混合物を直径10cmで高さが25cmの鉄製ルツボに投入し、さらにこのルツボをステンレススチール反応容器に入れてから電気炉に装入した。ここで、鉄製ルツボの側面と底面には、直径3mmの穴がルツボ壁面の100cm2あたり1個(穴の総面積0.07cm2)の割合で設けてある。次に、この容器内をロータリーポンプで真空引きしてArガス置換した後、Arガスを1.0L/minの流量で流しながら1050℃まで昇温し、4時間保持した。その後、Arガスを流したまま850℃まで冷却し、この温度で雰囲気ガスをAr−1体積%O2ガスに切り替え、流量3.6L/minとして、4時間保持した。その後、雰囲気ガスを再びArガスに切り替え、室温まで冷却した。この過程で供給したO2ガスの総量は、過剰に投入した金属カルシウムを酸化カルシウムとするのに必要な量の0.52倍であった。
[第2工程]
次に、反応容器から取出した多孔質塊状の反応生成物を可及的速やかに別のステンレススチール容器に投入し、容器内をロータリーポンプで真空引きしてゲージ圧20kPaまで、H2ガス置換したところ、反応生成物は発熱しながらH2ガスを吸収した。このとき、容器内の圧力がゲージ圧10〜20kPaを維持するように調整した。H2ガスの吸収が終了し、温度が50℃以下になったところで、雰囲気をN2ガスに置換し、試料を回収したところ、塊状の反応生成物が5cm以下に崩壊していることが確認できた。
[第3工程]
この崩壊物を4メッシュ(タイラーメッシュ)の篩で分級し、また、水中投入によるH2ガス発生を確認したところ、4メッシュ(タイラーメッシュ)以上であって水中に投入したときにH2ガスを発生する塊が全体の4.5質量%であった。H2ガスを発生する塊を取り除いた、95.5質量%の崩壊物を攪拌式電気炉に入れ、炉内をロータリーポンプで真空引きしてから、アンモニア分圧が0.33のアンモニア−水素混合ガスを流通させて昇温し、450℃で200分保持することによって窒化し、その後、N2ガスに切り替えて冷却した。ここで、水素処理後に取り出して、篩分級し、攪拌式電気炉に投入するまで、大気中で1時間以内に取り扱った。
得られた合金粉末の成分組成を、希土類元素については、ICP(セイコーインスツル株式会社製、SPS4000)を用いたICP発光分析法で、窒素については、金属中酸素・窒素・アルゴン同時分析装置(LECO社製、TC−336/TC−436AR)を用いた不活性ガス−インパルス加熱融解−熱伝導度法で評価した。また、合金粉末の結晶構造については、粉末X線回折装置(Cu−Kα、理学電機株式会社製Rotaflex RAD−rVB、マックサイエンス株式会社製SUN SP/IPX)によって評価した。
回収された反応生成物は、灰色と緑色の12メッシュ(タイラーメッシュ)の篩を通過する粉末となっており、XRDによりSm2Fe173化合物粉末と酸化カルシウムとからなることが分かった。
[第4工程]
この粉末を直ちに純水中に投入すると、酸化カルシウムは、水酸化カルシウムとなり、灰色と白色のスラリーが得られた。このスラリーから、水酸化カルシウムの懸濁物をデカンテーションによって除去し、合金粉末スラリーを分離した。次に得られた合金粉末スラリーを攪拌しながら希酢酸を滴下し、pH5.0に30分間保持した。合金粉末を濾過後、数回掛水洗浄し、250℃で真空乾燥することによって、Th2Zn17型結晶構造を有する23.2質量%Sm−bal.Fe−3.3質量%N合金粉末1968gを得た。この合金粉末の質量を、投入した鉄粉末と酸化サマリウム粉末と還元剤であるカルシウム粒の合計質量で割った値を収率とすれば、57.3%となる。
エタノールを溶媒として、23.2質量%Sm−bal.Fe−3.3質量%N合金粉末を、平均粒径2.5μmまで、振動ボールミル粉砕することにより、Sm−Fe−N磁石粉末を得た。
得られたSm−Fe−N磁石粉末の磁気特性は、最大印可磁界1200kA/mの振動試料型磁力計(東英工業株式会社製、VSM−3)で測定した。測定では、ボンド磁石試験法ガイドブックBMG−2005(日本ボンド磁石工業協会)に準じて、1600kA/mの配向磁界をかけて試料を作製し、4000kA/mの磁界で着磁してから評価した。このとき、磁石粉末の密度を7.67Mg/m3とした。
得られたSm−Fe−N磁石粉末は、保磁力(HcJ)が908kA/m、角形性(Hk)が453kA/mの良好な磁気特性を有していた。測定結果を表1に示す。
(実施例2)
第1工程の還元後の冷却過程において、850℃で流通させたAr−1体積%O2ガスの流量を7.0L/minとした以外は、実施例1と同様にして、Th2Zn17型結晶構造を有する23.2質量%Sm−bal.Fe−3.3質量%N合金粉末を得た。
第1工程の冷却過程で供給した酸素の総量は、過剰に投入した金属カルシウムを酸化カルシウムとするのに必要な量の1.01倍であった。このとき、第2工程で得られた崩壊物を4メッシュの篩で分級し、また、水中投入によるH2ガス発生を確認したところ、4メッシュ以上であって水中に投入したときに、H2ガスを発生する塊は、全体の2.6質量%であった。H2ガスを発生する塊を取り除いた、97.4質量%の崩壊物を攪拌式電気炉に装入した。実施例1と同様にして算出した収率は、58.4%であった。
得られた合金粉末を、エタノールを溶媒として平均粒径2.5μmまで振動ボールミル粉砕し、保磁力(HcJ)が913kA/m、角形性(Hk)が449kA/mの良好な磁気特性を有するSm−Fe−N磁石粉末を得た。測定結果を表1に示す。
(実施例3)
第1工程の還元後の冷却過程において、Arガスを流したまま、750℃まで冷却し、750℃でAr−1体積%O2ガスに切り替え、流量を7.0L/minとし、8時間保持した以外は、実施例1と同様にして、Th2Zn17型結晶構造を有する23.3質量%Sm−bal.Fe−3.2質量%N合金粉末を得た。
第1工程の冷却過程で供給した酸素の総量は、過剰に投入した金属カルシウムを酸化カルシウムとするのに必要な量の2.02倍であった。このとき、第2工程で得られた崩壊物を4メッシュの篩で分級し、また、水中投入によるH2ガス発生を確認したところ、4メッシュ以上であって水中に投入したときにH2ガスを発生する塊は、全体の2.2質量%であった。H2ガスを発生する塊を取り除いた、97.8質量%の崩壊物を攪拌式電気炉に装入した。実施例1と同様にして算出した収率は、59.3%であった。
得られた合金粉末を、エタノールを溶媒として平均粒径2.5μmまで振動ボールミル粉砕し、保磁力(HcJ)が903kA/m、角形性(Hk)が433kA/mの良好な磁気特性を有するSm−Fe−N磁石粉末を得た。測定結果を表1に示す。
(実施例4)
第1工程の還元後の冷却過程において、Arガスを流したまま850℃まで冷却し、この温度で雰囲気ガスをAr−1体積%O2ガスに切り替え、流量2.0L/minとし、850℃の温度で保持することなく、そのまま室温まで冷却した。雰囲気ガスを切り替えて室温まで冷却するのに10時間かかった。それ以外は、実施例1と同様にして、Th2Zn17型結晶構造を有する23.3質量%Sm−bal.Fe−3.3質量%N合金粉末を得た。
第1工程の冷却過程で供給した酸素の総量は、過剰に投入した金属カルシウムを酸化カルシウムとするのに必要な量の0.72倍であった。このとき、第2工程で得られた崩壊物を4メッシュの篩で分級し、また、水中投入によるH2ガス発生を確認したところ、4メッシュ以上であって水中に投入したときにH2ガスを発生する塊は、全体の3.8質量%であった。H2ガスを発生する塊を取り除いた、96.2質量%の崩壊物を攪拌式電気炉に装入した。実施例1と同様にして算出した収率は、57.7%であった。
得られた合金粉末を、エタノールを溶媒として平均粒径2.5μmまで振動ボールミル粉砕し、保磁力(HcJ)が914kA/m、角形性(Hk)が448kA/mの良好な磁気特性を有するSm−Fe−N磁石粉末を得た。測定結果を表1に示す。
(実施例5)
第1工程の還元後の冷却過程において、Ar−1体積%O2ガスの流量を1.0L/minとした以外は実施例4と同様にして、Th2Zn17型結晶構造を有する23.4質量%Sm−bal.Fe−3.3質量%N合金粉末を得た。
この冷却過程で供給した酸素の総量は、過剰に投入した金属カルシウムを酸化カルシウムとするのに必要な量の0.36倍であった。このとき、第2工程で得られた崩壊物を4メッシュの篩で分級し、また、水中投入によるH2ガス発生を確認したところ、4メッシュ以上であって水中に投入したときにH2ガスを発生する塊は、全体の14.3質量%であった。H2ガスを発生する塊を取り除いた、85.7質量%の崩壊物を攪拌式電気炉に装入した。実施例1と同様にして算出した収率は、50.9%であった。
得られた合金粉末を、エタノールを溶媒として平均粒径2.5μmまで振動ボールミル粉砕し、保磁力(HcJ)が901kA/m、角形性(Hk)が431kA/mの良好な磁気特性を有するSm−Fe−N磁石粉末を得た。測定結果を表1に示す。

Figure 2008171868
(比較例1)
第1工程の還元後にArガスを1.0L/minで流したまま室温まで冷却した以外は、実施例4と同様にして、Th2Zn17型結晶構造を有する23.2質量%Sm−bal.Fe−3.3質量%N合金粉末を得た。
このとき、第2工程で得られた崩壊物を4メッシュの篩で分級し、水中投入によるH2ガス発生を確認したところ、4メッシュ以上であって水中に投入したときにH2ガスを発生する塊は、全体の21.7質量%であった。H2ガスを発生する塊を取り除いた、78.3質量%の崩壊物を攪拌式電気炉に装入した。実施例1と同様にして算出した収率は、47.0%であった。
この合金粉末を、エタノールを溶媒として平均粒径2.5μmまで振動ボールミル粉砕し、保磁力(HcJ)が921kA/m、角形性(Hk)が459kA/mの良好な磁気特性を有するSm−Fe−N磁石粉末を得た。還元後にO2ガスを含有する雰囲気中で冷却しなくても、良好な磁気特性を有する磁石粉末が得られるものの、塊量が21.7質量%と多く収率の低いことが分かった。測定結果を表2に示す。
(比較例2)
4メッシュ以上であって水中に投入したときにH2ガスを発生する塊を含む第2工程で得られた崩壊物すべてを第3工程の攪拌式電気炉に投入した以外は、実施例4と同様にしてTh2Zn17型結晶構造を有する23.6質量%Sm−bal.Fe−3.0質量%N合金粉末を得た。
このとき、第3工程の後に電気炉から回収された反応生成物には、4メッシュ以上の塊が3.4質量%含まれており、この塊を含めて全量を第4工程の湿式処理工程に投入した。実施例1と同様にして算出した収率は、59.2%であった。
得られた合金粉末を、エタノールを溶媒として平均粒径2.5μmまで振動ボールミル粉砕したところ、保磁力(HcJ)が768kA/m、角形性(Hk)が383kA/mと実施例4に比べて低い値となった。還元後に酸素を含有する雰囲気中で冷却しても、4メッシュ以上であって水中に投入したときに水素ガスを発生する塊を第3工程に持ち込むと、収率は良好であるものの優れた磁気特性が得られないことが分かった。測定結果を表2に示す。

Figure 2008171868
(実施例6)
750°Cでの雰囲気ガスをAr−0.1体積%O2ガスに、流量を20L/minに、保持時間を5時間とした以外には、実施例3と同様にして、Th2Zn17型結晶構造を有する23.5質量%Sm−bal.Fe−3.3質量%N合金粉末を得た。
第1工程の冷却過程で供給した酸素の総量は、過剰に投入した金属カルシウムを酸化カルシウムとするのに必要な量の0.72倍であった。このとき、第2工程で得られた崩壊物を4メッシュの篩で分級し、また、水中投入によるH2ガス発生を確認したところ、4メッシュ以上であって水中に投入したときにH2ガスを発生する塊は、全体の4.3質量%であった。H2ガスを発生する塊を取り除いた、95.7質量%の崩壊物を攪拌式電気炉に装入した。実施例1と同様にして算出した収率は、57.1%であった。
得られた合金粉末を、エタノールを溶媒として平均粒径2.5μmまで振動ボールミル粉砕し、保磁力(HcJ)が921kA/m、角形性(Hk)が427kA/mの良好な磁気特性を有するSm−Fe−N磁石粉末を得た。測定結果を表3に示す。
(実施例7)
750°Cでの雰囲気ガスをAr−0.01体積%O2ガスに、流量を20L/minに、保持時間を38時間とした以外には、実施例3と同様にして、Th2Zn17型結晶構造を有する23.6質量%Sm−bal.Fe−3.2質量%N合金粉末を得た。
第1工程の冷却過程で供給した酸素の総量は、過剰に投入した金属カルシウムを酸化カルシウムとするのに必要な量の0.55倍であった。このとき、第2工程で得られた崩壊物を4メッシュの篩で分級し、また、水中投入によるH2ガス発生を確認したところ、4メッシュ以上であって水中に投入したときにH2ガスを発生する塊は、全体の2.8質量%であった。H2ガスを発生する塊を取り除いた、97.2質量%の崩壊物を攪拌式電気炉に装入した。実施例1と同様にして算出した収率は、58.9%であった。
得られた合金粉末を、エタノールを溶媒として平均粒径2.5μmまで振動ボールミル粉砕し、保磁力(HcJ)が919kA/m、角形性(Hk)が437kA/mの良好な磁気特性を有するSm−Fe−N磁石粉末を得た。測定結果を表3に示す。
(実施例8)
第1工程の鉄製ルツボとして多孔ルツボを用いなかった以外には、実施例7と同様にして、Th2Zn17型結晶構造を有する23.8質量%Sm−bal.Fe−3.2質量%N合金粉末を得た。
第2工程で得られた崩壊物を4メッシュの篩で分級し、また、水中投入によるH2ガス発生を確認したところ、4メッシュ以上であって水中に投入したときにH2ガスを発生する塊は、全体の13.9質量%であった。H2ガスを発生する塊を取り除いた、86.1質量%の崩壊物を攪拌式電気炉に装入した。実施例1と同様にして算出した収率は、49.3%であった。
得られた合金粉末を、エタノールを溶媒として平均粒径2.5μmまで振動ボールミル粉砕し、保磁力(HcJ)が889kA/m、角形性(Hk)が408kA/mの良好な磁気特性を有するSm−Fe−N磁石粉末を得た。測定結果を表3に示す。

Figure 2008171868

Claims (4)

  1. 希土類酸化物粉末および鉄粉末、さらに選択的に、鉄酸化物粉末、コバルト粉末、コバルト酸化物粉末を含む原料粉末と還元剤を混合した後、希土類酸化物粉末を還元して鉄に拡散させることにより、希土類−鉄系母合金粉末と還元によって生成した副生成物とを含有する多孔質塊状反応生成物を得る第1工程、得られた多孔質塊状反応生成物を、水素を含有する雰囲気中に晒すことによって崩壊させ崩壊物を得る第2工程、得られた崩壊物を、窒素を含有する雰囲気中で熱処理をすることにより希土類−鉄系母合金粉末を窒化する第3工程、および、湿式処理をすることにより前記副生成物を除去する第4工程を有する希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法において、第1工程において、還元拡散反応が終了した後の冷却過程の雰囲気ガスを、酸素を含有する不活性ガスとすることを特徴とする希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法。
  2. 第1工程の冷却過程で供給する雰囲気ガスに含まれる酸素の総量が、前記希土類酸化物粉末、鉄酸化物粉末およびコバルト酸化物粉末を含む酸化物原料粉末を還元するのに必要な量に対して過剰に投入した還元剤を酸化物とするのに必要な量の0.5倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法。
  3. 第3工程において、前記崩壊物を分級し、タイラーメッシュで4メッシュ以下の崩壊物を第3工程に導入することを特徴とする請求項1に記載の希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法。
  4. 前記崩壊物の分級により得られた、タイラーメッシュで4メッシュを超える崩壊物のうち、水中に投入して水素ガスを発生しない崩壊物を第3工程にさらに導入することを特徴とする請求項3に記載の希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法。
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