JP2008168350A - 粒子媒体の詰固方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒子媒体の詰固方法及びその装置において、粒子媒体を空隙部に流動させることにある。
【解決手段】セラミックシェル鋳型周囲および消失模型周囲の支持粒子媒体を詰固める方法および装置において、この鋳型または模型はコンテナに配置され、このコンテナは支持粒子媒体で充填される。コンテナ充填時に、コンテナが回転および振動するよう設定される。回転および傾斜の組み合わせにより、鋳型または模型の外部壁により形成される空隙部中の粒子媒体の自由表面が動的静止角を越えて移動するよう、空隙部が継続的かつ繰り返しその向きを変え、重力方向に対する空隙部の振動および継続向き変化の組み合わせにより、粒子媒体がこれらの空隙部に流入する。
【選択図】図1

Description

本発明は、粒子媒体の詰固方法及びその装置に係り、特にコンテナ内の鋳型または消耗型模型の周囲の支持粒子(サポート用粒子状物質)を詰固める粒子媒体の詰固方法及びその装置に関するものである。
鋳造時には、コンテナ内において緩くてぱらぱらの砂(ルースサンド)のような詰固め支持粒子でセラミックシェル鋳型を外包囲してこれを保持する金属鋳造法が知られている。
従来、米国特許第5,069,271号等の明細書は、このような鋳造方法につき記載している。鋳造される物品のフォーム模型を耐火性コーティングで被覆し、いわゆるロストフォーム鋳造時にコンテナ内において詰固めた砂のような支持粒子でセラミックシェル鋳型を外包囲してこれを支持するという、その他の鋳造方法も知られている。米国特許第4,085,790号および米国特許第4,616,689号の明細書は、そのようなロストフォーム鋳造法につき記載している。
鋳型枠(コンテナ)中におけるセラミックシェル鋳型またはフォーム模型の外周囲の支持粒子を詰固めることは、必要な工程である。第1に、ルースサンドのような支持粒子は、流動化して、セラミックシェル鋳型またはフォーム模型の外周囲の深く凹ませた空洞中に移動させなければならない。自由な流動化を促進するため、粒子によるブリッジ(穴埋め)を避けなければならない。次に、かかる粒子は堅固にして、セラミックシェル鋳型またはフォーム模型を構造的に支持しなければならないが、この鋳型または模型は、シェル鋳型の壁厚さや耐火性被覆フォーム模型の表面性質によっては非常に脆くなる。これらの二つの要求は、相反するものである。
従来は、鋳型枠を単純に振動させて、シェル鋳型またはフォーム模型の外側部全てを覆う支持粒子を堅固化していた。鋳型枠の振動は、支持粒子が移動して堅固になるよう相当厳密になされる必要があるが、脆い鋳型や模型を変形や損傷しないような厳格さではない。これは別の矛盾した要求である。
シェル鋳型や耐火性被覆フォーム模型の外部で細長い溝形状の空洞への充填を容易にするために、シェル鋳型やフォーム模型は、これらの溝形状空隙部が垂直またはほぼ垂直になるように指向配置されてきた。これが不可能の場合は、詰固め方法の多くは、鋳型枠の充填速度を制御して、この問題を処理してきた。支持粒子の自由表面のわずかな上部分のみが流動するので、この処理は、水平溝形状空洞の充填が困難となるレベル位置まで、粒子媒体を充填することが必要となるとともに、流動化した粒子が溝形状空洞の端まで移動する可能性が生じるまで、充填処理を停止することが必要となる。次の充填困難な空洞に達するまでに、鋳型枠の充填が再開する。この技法は、正確な振動および粒子の追加、配合、および正確な充填レベル制御が要求される。
この技法の別の問題は、詰固処理の一部において、シェル鋳型またはフォーム模型の上部は上方から支持されるとともに、その下部は振動する支持粒子媒体に部分的に埋没して鋳型枠を移動するということである。その結果、シェル鋳型またはフォーム模型が曲がって変形し、鋳型の亀裂や模型コーティングの亀裂が生じることがある。
上記の問題を克服する試みは、米国特許第6,457,510号明細書に記載されており、これは、4つのバイブレータを同期させるとともに、鋳型枠の振動を変化させて支持粒子が側方移動するよう、相互に対する回転方向および偏心角度を変更するものである。
米国特許第5,069,271号明細書 米国特許第4,085,790号明細書 米国特許第4,616,689号明細書 米国特許第6,457,510号明細書
ところが、上記の特許文献4において、その処理は、通路形状の空洞のために調整した、特定の振動ベクトルの配合変更が必要となる。さらに、振動の制御は、4つのバイブレータの軸に対して垂直な一面に限られている。最後に、この特許された詰固方法やその他の詰固方法は、支持媒体を流動化させるときに常に重力に逆らうものである。
そこで、本発明は、コンテナ内の鋳型または消失模型の周囲の支持粒子媒体を詰固めする方法および装置を提供するものであって、コンテナ振動、コンテナ回転、および重力方向(重力ベクトル)に対するコンテナ傾斜のシステム化されたステップの組み合わせにより、鋳型または模型の壁における支持粒子媒体が単純な空隙部や複雑な空隙部に誘導されこれを充填するよう鋳型または模型の向きを変更するものである。支持粒子媒体は、空隙部へ流動するよう誘導され、ここで支持粒子媒体が閉じ込められ、当該方法の実施時に鋳型または模型を基準として変化する重力ベクトルおよび振動ベクトルにより堅固化する。
本発明の一実施態様においては、コンテナを継続的に振動させ、継続的に回転させ、継続的に傾斜させることにより、重力方向に対する鋳型または模型の向きを変化させる。本発明の別の実施態様においては、コンテナ周囲の支持粒子媒体の詰固め時に、角度増加分づつ(インクリメント)の角度で、コンテナを傾斜させる。コンテナを連続的に回転および振動させ、あるいはそれを間欠的にそれぞれの傾斜増加分つづの角度で回転および振動させる。更に本発明の別の実施態様においては、コンテナを重力方向に対する所定傾斜角度で傾斜させつつ、コンテナを回転および振動させる。
本発明は、重力鋳造鋳型または模型、および反重力鋳造鋳型または模型の周囲の支持粒子媒体を詰固めるよう実施することができる。
本発明の実施態様による例示方法においては、鋳型または消失模型は、鋳型枠中に配置され、この鋳型枠は支持粒子媒体で充填される。この鋳型枠は、コンテナが継続的にまたは固定的に重力方向に対する第2軸で傾斜した状態で、継続的に第1軸周囲を振動および回転するよう設定される。コンテナ振動、回転、および重力方向に対する傾斜の組み合わせによって、溝、チャンバ、裂け目、その他の鋳型または模型の壁の所定形状により形成される空隙部が、繰り返して規則正しく向きを変えるようになり、また空隙部の振動およびその連続向き変更を組み合わせた動作により、この空隙部内の支持粒子媒体の自由表面が、その動的静止角を越えて移動し、これらの空隙部へ流入する。システム化された鋳型枠動作の繰り返しにより、鋳型壁または模型壁で形成される空隙部が詰固め支持粒子媒体で充填される。空隙部の開口部が下向きになるように回転して空隙部の向きがサイクルする場合、空洞開口部を塞ぐ詰固粒子媒体によって、支持粒子媒体の空隙部からの排出が防止される。コンテナ中の粒子媒体の上方面に蓋を任意に配置して、詰固方法の実施時にコンテナの傾斜角度を増大させることができる。
本発明の実施態様における例示装置において、コンテナは、回転可能な取付具に配置され、またこの固定具を回転する第1モータが設けられ、コンテナに対してその第1軸を回転させる。この取付具は、順に、傾斜可能なフレームに設けられ、このフレームを傾斜する第2モータを設けコンテナを重力方向に対する第2軸で傾斜する。一つまたはそれ以上のバイブレータは、フレームを支持するテーブルに、フレーム自体に、固定具自体に、および/またはコンテナ自体に設けられる。支持粒子の供給源が設けられ、鋳型または模型をコンテナに配置した後にコンテナを粒子で充填する。
本発明による詰固方法および装置は、パーツが最小限となることを目的としており複雑な粒子供給配合が不要であるという点で有利である。さらに、本発明の詰固方法および詰固装置は、重力鋳造の鋳型または消失模型、および反重力鋳造の鋳型または消失模型の周囲に配置した支持粒子媒体の詰固を実施できる。
本発明は、鋳型または模型の周囲の粒子媒体を詰固する方法であって、コンテナの粒子媒体中に鋳型または模型を配置するステップと、粒子媒体が鋳型壁または模型壁の空隙部に誘導されこれを充填するよう、前記コンテナに対し、振動、回転、および傾斜の組み合わせを行うステップとからなることを特徴とする。
本発明は、コンテナの回転等により粒子媒体を模型壁の空隙部に流動させることができる。
本発明の粒子媒体の詰固方法及びその装置は、粒子媒体を模型壁の空隙部に流動させる目的を、コンテナを回転等させて実現するものである。
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。
図1〜図18は、本発明に係る粒子媒体の詰固方法及びその装置の実施例を示すものである。
図1は、鋳型外部壁に空隙部を有するセラミックシェル鋳型の長手方向断面図である。
図1Aは、仮定的な円筒形状の鋳型を収容する鋳型枠を通る断面図であって、この鋳型は、ライザから鋳型枠側へ径方向放射状に延長する鋳型外部壁に、複雑で細長く溝形状を有する環状の空隙部を有している。この鋳型枠は、砂のような支持粒子で充填されている。
図1Bは、静止角にある支持粒子媒体の溝形状の空隙部への侵入を示す拡大図である。
図2は、図1による鋳型枠を傾斜して、支持粒子媒体を溝形状の空隙部に流入させている図であって、この傾斜の限界は、支持粒子媒体が鋳型枠の縁を越えて溢れるまでである。溝形状の空隙部1および4は、完全に充填されている。残りの溝形状の空隙部は、鋳型枠の傾斜が少ないため、部分的に充填されているのみである。
図3は、図1による鋳型枠を示しており、支持粒子媒体のかさ密度よりも高い物質からなる浮動蓋が取り付けられている。この浮動蓋は、重力により支持粒子媒体を閉じ込めるものであり、蓋なしの場合よりも大なる角度での支持粒子媒体の溢れを防止する。十分な振動が存するとともに傾斜角度がより大きいので、溝形状の空隙部1〜4の充填が可能となるとともに、これらの空隙部における支持粒子の堅固化が可能となる。
図4は、図1による鋳型枠であって、それがゆっくりと鋳型の長手方向軸Lを180度回転した後を示している。溝形状の空隙部1〜4は、完全に充填されている。支持粒子媒体は、開口部が下向きの状態で溝形状の空隙部5〜8へより深く侵入している。
図5は、長手方向軸L周囲を数回回転させた後の同じ鋳型枠を示している。溝形状の空隙部1〜5は、詰固め支持粒子媒体で完全に充填されている。残りの溝形状の空隙部は、詰固工程をいくら長く継続しても、この傾斜角度では充填されない。
図6は、支持粒子媒体中にエンジンブロックのロストフォーム模型を有する鋳型枠の断面図である。この模型の外表面と連絡する内部オイル溝形成通路を有するエンジンブロックの模型が示されている。この模型は、45度の角度で傾斜している。
図7Aは、正方形の断面を有するロストフォーム鋳型枠の長手方向断面図であって、この鋳型には、環状のフランジおよび環状の強化リブが取り付けられている。この鋳型枠は、レイザに取り付けた一対のエンジンシリンダヘッドに対応したロストフォーム模型を収容している。鋳型枠は、支持粒子媒体で充填されている。鋳型枠を傾斜する前に支持粒子媒体の表面上に配置される正方形状の蓋が示されており、これは注入カップ用の開口部を有している。蓋の重量による力の鋳型枠軸に沿ったベクトルが示されており、これは、静止角の上方の支持粒子媒体のくさびによる対向ベクトルよりも大きい。
図7Bは、図7Aに示す鋳型枠の平面図である。
図8Aは、図6に示す所定の傾斜角度で傾斜したエンジンブロック模型とともに鋳型枠を回転させる詰固装置の一部断面の立面図である。
図8Bは、図8Aに示す装置の平面図である。
図9は、図1〜図5の空隙部5と類似する複雑な溝形状の空隙部を有する詰固テストセルの立面図であって、本発明の実施により詰固めた砂で完全に充填されている。
図10の図11A〜図10Lは、理論上の詰固順序を示したテストセルの概略図である。
図11Aは、本発明の実施態様による、コンテナが傾斜する前における反重力鋳造セラミックシェル鋳型周囲の支持粒子媒体を詰固する自給式装置の立面図である。
図11Bは、図11Aの丸で示した部位の拡大断面図である。
図11Cは、コンテナが所定傾斜角度に傾斜した後における図11Aの自給式装置の立面図であって、所定の部品を便宜上断面的に示している。
図11Dは、図11Cの矢印11Dの方向による図である。
図11Eは、Acmeスクリュー用の駆動モータの部分的立面図である。
図12Aは、本発明の別の実施態様による、手動ウィンチによるハーネスプーリを使用してコンテナを傾斜した後の反重力鋳造セラミックシェル鋳型周囲の支持粒子媒体の詰固装置の立面図である。この傾斜装置は、1Gを越える振動でも影響を受けない。
図12Bは、図12Aによる装置の平面図である。
図13は、本発明のさらに別の実施態様による、セラミックシェル鋳型または消失模型周囲の支持粒子媒体を詰固めする油圧作動詰固装置の斜視図である。
図14は、本発明の別の実施態様による、セラミックシェル鋳型または消失模型周囲の支持粒子媒体を詰固めする別の油圧作動詰固装置の等角図である。
図15は、図14による多機能浮動蓋の拡大断面図である。
図16は、図14による装置の斜視図であって、水平線を越えて傾斜した鋳型枠を示している。
図17は、図14および図16による鋳型枠の部品の部分的斜視図であり、一部が断面として示されている。
図18は、図14による装置の斜視図であり、鋳型枠に直接設けたバイブレータを示している。この装置の主要構造は、鋳型枠と共に回転するバイブレータを収容するよう拡大化している。
本発明は、コンテナ内におけるセラミックシェル鋳型等の鋳型やプラスチック模型等の消失模型の周囲の支持粒子媒体を詰固める方法および装置を提供するものであって、コンテナ振動、コンテナ回転、および重力方向に対するコンテナ傾斜の組み合わせにより鋳型または模型の向きを変化させ、支持粒子媒体が鋳型壁や模型壁の単純な空隙部や複雑な空隙部に誘導されこれを充填するものである。本発明は、金属または合金の鋳造に使用されるものであって鋳型または消失模型に支持体を必要とする場合において、あらゆる型の鋳型または消失模型の周囲の支持粒子媒体を空隙部に詰固めるように実施できる。
図1によると、これは例示のためであってこれに限定されるものではないが、薄壁のセラミックのシェル鋳型10が示されている。これは、中央のレイザ通路10aと複数の鋳型空洞部10bとを有している。この複数の鋳型空隙部10bは、各ゲート通路10gを介してレイザ通路10aと連絡しており、ここから米国特許第5,069,271号明細書に記載のような反重力鋳造時に溶融金属または溶融合金を導入する。この文献は引用をもって本願に記載したものとする。かかるセラミックのシェル鋳型10は、通常は、周知のロストワックス法によって形成される。消失模型(例えばワックスやプラスチック)アセンブリ(図示せず)をセラミックスラリに浸し、余分なセラミックスラリを排除し、粗いセラミックスタッコ粒でスタッコ処理を行い、それから要望のシェル鋳型壁厚さとなるまで乾燥する。それから消失模型を除去し、セラミックシェル鋳型を残し、これを焼成して溶融金属または溶融合金の鋳造に十分な強度を与える。シェル鋳型10には、上記特許に記載のような反重力鋳造用の充填管(図示せず)と連絡する襟部12を有している。この反重力鋳造の場合、レイザ通路10aを介して、鋳型空洞部10bおよびセラミックの閉鎖部材12’へと溶融金属または溶融合金が上方に供給される。セラミックシェル鋳型壁の支持が望まれるとき、この発明はその壁がどのような厚さのものでも実施できる。
本発明は、図1に示される型の金属または合金の反重力鋳造用のセラミックシェル鋳型での実施に限定されず、どのような型の鋳型でも、および金属または合金の重力鋳造でも実施できる。例示のためであってこれに限定されるものではないが、金属または合金の重力鋳造用の支持粒子媒体で保持されたセラミックシェル鋳型は、本発明の実施に用いることができる。同様に、本発明は、コンテナに配置した、例えばこれに限定されるものではないが、プラスチック(例えばポリスチレン)フォーム模型のような消失模型とともに実施することができる。この消失模型は、模型外表面を耐火性薄膜コーティングで任意に被覆することもできる。
図1において明らかのように、セラミックのシェル鋳型10は、鋳型の外表面または外壁の周囲に複数の細長い溝形状または凹部形状の空隙部Vを構成する外形状を有している。レイザ通路10aに対して側方向(略径方向)に延長する空隙部Vが示されている。例えば、この空隙部Vは、側方向に延長する鋳型部10sの間に形成されており、この鋳型部10sは、それぞれその中に鋳型空洞部10bを有している。ただし、空隙部Vの形状および/またはレイザ通路に対する向きは、使用される鋳型の具体的外形状に応じた、いかなるものでもよい。図1は、本発明により詰固め支持粒子媒体で充填されることができる空隙部Vを単に例示のために代表的なものとして示したにすぎない。
さらに図1Aは、支持粒子媒体30中に存する仮定的な円筒形状の鋳型10を収容する鋳型枠(フラスク、コンテナ)20を示している。この鋳型10は、例示で仮定的な複雑な細長く溝形状かつ環状の空隙部Vを有している。この空隙部Vは、レイザ通路10aから鋳型枠20の内壁側への径方向外側の鋳型外壁10wに位置する。本発明の実施より詰固支持粒子媒体(例えば砂)を充填可能な様々な空洞形状を有する空隙部Vが示されている。
例えば、図1Aの断面に示されるような多数の複雑な空隙部Vを有する仮定的な円筒形状の鋳型10についてみる。鋳型10を鋳型枠20中に配置し、この鋳型を支持粒子媒体で充填した場合、静止角により決定される少量の支持粒子媒体30が図1Bに示されるような空隙部Vのそれぞれに入る。鋳型枠20を振動すると、鋳型枠20の支持粒子媒体30の上部位のわずかが流動化するが、多くの支持粒子媒体は誘導されず空隙部Vのそれぞれには流入しない。
鋳型枠20を図2のように重力方向(重力ベクトル、GV)に対して所定傾斜角度「A」に傾斜した場合、支持粒子媒体30は、上向きの開口部OPを有しており下方に傾斜した各空隙部Vに直ちに流入する。図1Aの空隙部1および空隙部4は、ぱらぱら(乾燥)の支持粒子媒体で完全に充填されているが、空隙部2および空隙部3は、鋳型枠20の端を越えて支持粒子媒体30が溢れ出すまでは、部分的に充填されるにすぎない。振動により、支持粒子媒体30の空隙部への流動が強化されるとともに、これら空隙部中の支持粒子媒体30の堅固化を促進する。しかしまた、振動により、より多くの支持粒子媒体30が鋳型枠20から溢れることになる。
支持粒子媒体30が空隙部Vに流入して詰固されるので、上方からの支持粒子媒体30は、重力方向に沿って流動して、それと取って代わる。空隙部を「気泡」として視覚化するとよい。支持粒子媒体30が少しずつ下方に流れるため、この「気泡」は、希薄な媒体(rarified media)となり、それが媒体に対して不浸透性の表面に当たるまで重力ベクトルに対向して上方に移動する。これが生じると、「気泡」はそのような表面の真下に空隙部を形成する。その形状およびその表面の方向に応じて、「気泡」を捕らえる。例えば、重力方向に対して直角方向の表面は、「気泡」を捕らえる。ひとつの領域における詰固は、別の領域の詰固を犠牲にすることで達成できる。本発明の実施より、そのような空隙部「気泡」は、捕獲表面の向きを規則正しく変えることで、漏出する。「気泡」が傾斜した鋳型枠壁に直面すると、「気泡」は支持粒子媒体30の上部開口表面を介して漏出するまで、鋳型枠壁に沿って移動する。
もし、支持粒子媒体30のかさ密度よりも高密の物質からなる取付蓋40を支持粒子媒体30の上表面に緩く配置すると(図3)、鋳型枠20は、支持粒子媒体30が鋳型枠20の端を越えて溢れずに、より急勾配な角度に傾斜できる。支持粒子媒体30の表面に対して垂直の取付蓋40からの力は、図7Aに示すような静止角により生じる支持粒子媒体30のくさびのため、浮動力よりも大きい。このため、鋳型枠20は、支持粒子媒体30が溢れ出ずに45〜50度まで傾斜することができる。図3に示すよう、取付蓋40により可能となる傾斜角において、より多くの空隙部Vが支持粒子媒体30で完全に充填される。鋳型枠20を振動することにより、空隙部Vの充填を加速化するとともに、ひとたび空隙部が完全に充填されると、支持粒子媒体30が詰固めされる。支持粒子媒体30で空隙部が充填されるとともに鋳型枠20および空隙部Vが支持粒子媒体30で詰固めされるので、結果として生じる希薄媒体の「気泡」が取付蓋40下方の支持粒子媒体30の上部表面に移動し、取付蓋40の縁に沿って漏出する。その結果、支持粒子媒体30の上部表面は、下落して、取付蓋40はより鋳型枠20内へ深く安定する。
もし傾斜した鋳型枠20が長手方向軸Lをゆっくりと回転すると、鋳型10のレイザ通路10aから放射する空隙部Vは、図4に示すような開口部OPが上向きになる位置に移動する。そこで、空隙部Vのそれぞれは、鋳型枠20の回転サイクル時に支持粒子媒体30を受け入れる。図4は、1回半の回転後の鋳型を示している。空隙部外側の詰固められた支持粒子媒体30がその開口部OPを閉鎖するため、下向きの空隙部は支持粒子媒体30を失わない。模試回転速度が十分に遅いならば、空隙部1〜4は1回転で充填される。しかし、空隙部5〜8に関しては、これらの空隙部の開口部OPが下向きであるサイクル部分においては、支持粒子媒体30は、空隙部のより深くに移動し、これらの空隙部の支持粒子媒体30の柱に一時的な隙間を残す。鋳型枠20を数回回転させた後では、ジグザグ状の空隙部5は、図5および図10Lに示すように、詰固められた支持粒子媒体30で完全に充填されている。
希薄化媒体の「気泡」は、重力方向に沿って真上に上昇するので、媒体を通るその経路は回転により歪められ、鋳型枠20の内壁側へ螺旋状に動く。もし「気泡」が媒体に対して非浸透性の何らかの障害物と衝突すると、その障害物の真下で「気泡」が蓄積する。もし障害物が鋳型表面であるならば、鋳型枠回転サイクル部分においてそれが上を向き、「気泡」を解放する。その結果、希薄化媒体の「気泡」は、鋳型枠の内壁と衝突し、そして傾斜した鋳型枠の回転により、それが上述のような露出した支持粒子媒体30の上面から漏出するまで、鋳型枠の内壁に沿って螺旋状に上昇する。
この支持粒子媒体30および希薄化媒体「気泡」の移動過程によって、鋳型枠20の回転サイクルの少なくとも一部分において空隙部の全ての部分が下方に傾く限り、空隙部Vはその複雑さにもかかわらず完全に充填される。この傾斜は、鋳型枠20に与えられる所定振動における支持粒子媒体30の静止角よりも大きくなくてはならない。この角度は、以後、支持粒子媒体の動的静止角と呼び、これは静的静止角よりも非常に小さいものである。
図5において、空隙部6、7、8は、これまで説明した鋳型枠の振動、回転、および傾斜状態によっては完全に充填されない。これは、鋳型枠20の全体的回転サイクルの際に空隙部6の端が上方に傾斜するとともに、残りの二つの空隙部7、8は、常に上方傾斜した第4の部分によって妨害されるためである。これらの空隙部6、7、8は、以下に説明する本発明の別の実施態様によって、充填することができる。
図1〜図5の空隙部Vは鋳型枠20の長手方向(回転)軸Lを含む平面に存するものとして示されているが、鋳型枠20の回転サイクルの一部において空隙部が下方に傾斜する限り、空隙部はあらゆる方向に指向して支持粒子媒体30を充填することができる。図1の空隙部6〜8が「長手方向(回転)軸に対して垂直の平面」(コンテナ底部と平行な面)に指向する場合、これらは、上述のような傾斜コンテナの振動および回転により、詰固めた支持粒子媒体が直ちに充填される。
図9は、図1〜図5の空隙部5と同様の本発明の実施により詰固めた砂で完全に充填された複雑な溝形状の空隙部Vを有する詰固テストセル(鋳型または模型Pの部分のシミュレーション)の立面図である。特に、詰固テストセルは、垂直で透明のアクリル板APで挟んだポリスチレンバーで形成されていた。詰固テストセルは、図1〜図5の空隙部5と形状が同様の1.5インチ(3.75センチメートル)×1.5インチ(3.75センチメートル)×長さ36インチ(91.44センチメートル)寸法の溝形状の空隙部を有していた。示される垂直指向において、詰固テストセルは、深さ30インチ(76.2センチメートル)の円筒形状鋳型枠の底部に配置され、この鋳型枠は、32秒で乾燥したCalimo22支持粒子媒体が充填された。鋳型枠は、充填シーケンスでは振動させなかった。次に、初期テスト目的のため、傾斜、回転、および弱振動が可能な遠心鋳造機で、鋳型枠を重力方向(垂直)に対して30度の所定傾斜角度に傾斜させ、1G未満で振動させ、6rpmで2分間回転させた。
この鋳型枠を所定傾斜角度で2分間傾斜させつつ鋳型枠を振動および回転させる組み合わせにより、詰固テストセルの曲がりくねった溝形状の空隙部を詰固鋳造砂で完全に充填した。
これに対し、同じ鋳造機、同じ詰固テストセル、および同じ支持粒子媒体を利用した詰固テストが行われ、これは上記の鋳型振動条件のみが用いられた。すなわち、鋳型枠は30度の傾斜角度で傾斜させず、また回転させなかった。詰固テストの結果は、上部ポリスチレンバー上部の溝形状の空隙部は緩い支持粒子媒体で部分的にのみ充填されたというものであった。すなわち、90%を越える溝形状空隙部の残りの部分は、空のままであり、支持粒子媒体で充填されなかった。
図10A〜図10Lは、充填シーケンスを示しており、詰固テストセルの曲がりくねった溝形状の空隙部V(図9)中に鋳造砂を充填および詰固するものである。このシーケンスは、単に例示目的で提示したものであり、本発明を限定するものではない。図10Aによると、詰固テストセルは、初めは、垂直指向した鋳型枠(図示せず)中においてその側面上に位置しており、詰固テストセルの開口端Eが図10Aの左に面している。鋳型枠は、その開口端が上向きの状態で垂直に指向している(図1Aを参照)。それから、鋳造砂である支持粒子媒体30が鋳型枠に導入されるが、これは鋳型枠が充填され詰固テストセルが鋳造砂中に配置されるまで行われる。便宜上、鋳型枠の詰固テストセル周囲の鋳造砂の一部分のみが、図10Aに示されている。図10B〜図10Lにおいては、詰固テストセル周囲の鋳造砂は、便宜上省略されている。図10Aは、垂直鋳型枠の充填後において、鋳造砂が静的静止角で侵入することを示している。図10Bは、充填された鋳型枠が30度の傾斜角度で傾斜して規則正しい回転が行われて詰固テストセルの開口端Eが部分的に上向き位置になった後において、支持粒子媒体(鋳造砂)の空隙部への侵入する程度を示しており、ここでは、詰固テストセルの回転軸の初期の向きは重要ではない。図10Cにおいて、傾斜した鋳型枠は、1G未満で振動させつつ6rpmでその長手方向軸周囲を180度回転する。支持粒子媒体の屑が溝深くに流入しているものが示されている。図10D〜図10Kにおいて、傾斜した鋳型枠の振動および回転は継続して行われ、支持粒子媒体は、図10Lに示されるように空隙部が詰固鋳造砂で充填されるまで、空隙部へ継続して流動する。これらの図面においては、どのようにして空隙部「気泡」は、導入した媒体が分けられているか、またどのようにして「気泡」部分が媒体とともに溝部を逆流するかに注目せよ。実際の空隙部の充填および詰固は、鋳型枠を完全に12回転することを要する。
上記のように、本発明は、重力鋳造や反重力鋳造で使用するための、鋳型または消失模型の周囲における支持粒子媒体の詰固を実施できる。
重力鋳造の実施例
図7Aおよび図7Bは、重力鋳造のロストフォーム模型(消失模型)10’に使用する鋳型枠20’を示している。例示のためであって限定を目的とするものではないが、鋳型枠(コンテナ)20’は、鋼やその他の適切な物質からなり、例えば円筒形状や、正方形や多角形の断面を有するというように、どのような形状でもよい。
消失模型10’は、注入カップ10a’と、レイザ10s’と、ゲート10g’によりレイザ10s’に連結した一対のエンジンシリンダヘッドの模型10p’とからなる。消失模型10’は、薄い(例えば0.5mm)耐火性層(通常はマイカ系物質やシリカ系物質であるが、これに限定されない)でコーティングされたポリスチレンで製造される。
鋳型枠20’は、環状フランジ20a’および環状中間強化リブ20b’を有しており、図8Aおよび図8Bの詰固装置の回転を容易にする・
図8Aおよび図8Bは、ロストフォームエンジンブロック模型10’’の周囲の支持粒子媒体30’を詰固する装置を示しており、このロストフォームエンジンブロック模型10’’は支持粒子媒体30中に配置され、より詳細には図6に示されている。例示のためであって限定のためではないが、支持粒子媒体30’は、乾燥鋳物砂やその他の自由流動の耐火性粒子からなり、これは通常は、米国特許第5,069,271号明細書に記載のような樹脂やその他のバインダを含有しない非結合粒子である。しかし、支持粒子媒体30’は、支持粒子媒体の流動化能力に不利な影響を与えない限度で任意に結合し、本発明に従い鋳型枠20’中の鋳型または模型周囲で詰固してもよい。
図8Aによると、この装置は、従来の振動詰固テーブル(ベース)T’(概略的に図示されている)を有している。あるいは、またはこれに加えて、個別のバイブレータを図11A、図12A、図12B、図14、図16、図18のようにして利用できる。鋳型枠20’の重力方向に対する選択傾斜角度への傾斜は、振動テーブルTに配置した図11A、図11B、図11C、図12A、図12B、図13、図14、図16、および図18に示されるトラニオン(傾斜)機構のいずれかによってなされ、これは以下に説明される。例示のためであって限定するものではないが、トラニオン支持支柱17’は、振動詰固テーブルT’に配置され、傾斜可能なフレーム13’を支持し、ここに鋳型枠20’を受け入れる回転可能なネスト(固定物)50’が配置される。
鋳型枠20’は、フレーム13’のネスト50’を傾斜する前に、ネスト50’内に配置される。ネスト50’は、ネストベース板50a’を有しており、ここに鋳型枠20’が配置される。ネストベース板50a’は、円筒形状の窪部を有しており、そこに鋳型枠20’の底部を配置する。ネストベース板50a’は、フレーム13’の支持柱13b’の120度離間したローラベアリングB1’に載せられており、さらに鋳型枠の環状ネストベース板50a’周囲と係合する4つのローラベアリングB2’の中心に置かれている。ギヤモータ60’は、ネストベース板50a’のベルト受入溝50g’と係合する駆動ベルト62’により、ネスト50’を回転する。
鋳型枠20’がネスト50’中において垂直に指向する場合、模型10’’は鋳型枠内に位置しており、この鋳型枠は、オーバーヘッドホッパ(図示せず)のような適切な粒子供給源からの鋳物砂のような支持粒子媒体30’で充填される。鋳型枠を傾斜する前において、注入カップ10a’’用の開口部を有する正方形状の緩く挿入した自由浮動の蓋40’は、支持粒子媒体の上表面に配置され、傾斜角度が支持粒子媒体の静止角を超える場合の支持粒子媒体の溢れ出しを防止する。注入カップ10a’’は、蓋開口部を通って延長し、坩堝またはその他の溶融物保持容器(図示せず)から重力により鋳込まれる溶融金属または溶融合金を受け入れるよう露出する(図8B)。蓋40’の重さによる鋳型枠軸に沿った力ベクトルは図8Aに示されており、これは静的静止角を超える支持粒子媒体30’のくさびからの対向ベクトルよりも大きい。これにより、鋳型枠が50度まで傾斜した場合に支持粒子媒体の上部表面と鋳型枠の側面とが直角となるよう維持する。支持粒子媒体が堅固化するため、蓋は鋳型枠のより深くに位置する。鋳型枠が垂直位置に戻る場合、支持粒子媒体の上部表面は水平になる。
振動詰固テーブルT’の振動および鋳型枠20’の回転は、ネスト50’内で垂直に指向したままで開始するが、本発明はこのシーケンスに限定されるものではない。それからネスト50’は、トラニオン支持支柱17’(ひとつのみが図示されている)で、図8Aに示すような重力方向に対する一定傾斜角度に傾斜する。傾斜した鋳型枠20’は、図8Bに示される鋳型枠の環状中間リブ20b’と係合するようにして、フレーム13’の直立側面板13s’に設けた2つのローラベアリングB3’により、傾斜位置で回転可能に支持されている。鋳型枠が傾斜した状態での鋳型枠の振動および回転は、模型(特にエンジンブロック模型)10’’の空隙部が詰固鋳物砂で充填されるまで、継続される。
さらに例示として、図6は、内部オイル通路10p’’を有するロストフォームエンジンブロック模型10’’を示している。図6において、エンジンブロック模型を備えた鋳型枠は、重力と平行の振動を受け(ただし、この振動は、本発明の実施の際にはいかなる方向のものでもよい)、図示されるよう鋳型枠を傾斜した状態で回転する。鋳型枠が回転する際に、最も長いオイル通路10lp’’は45度に傾斜が維持されている。最も長いオイル通路に対して直角のオイル通路10p’’の傾斜は、回転による正弦波のように−45度〜+45度の間で変化する。その他の短いオイル通路10sp’’は、図示される面を内外に延長する。これらのオイル通路10sp’’の傾斜も、回転により−45度〜+45度の間で変化する。詰固テストにおいて、実際のエンジンブロック模型10’’は、鋳型枠の回転軸(長手方向軸)Lから数インチ偏倚して旋回する。模型旋回のそれぞれにおいて完全に1回転するため、鋳物砂の模型10’’のオイル通路への充填および詰固は同じである。
図7A、図7B、図8A、図8Bの装置は、重力鋳造の際に詰固支持粒子媒体を必要とする鋳型または模型とともに使用することができる。図7A、図7B、図8A、図8Bに示す本発明の重力鋳造の実施態様の場合、本発明による傾斜回転詰固方法は、以下の通りである。
鋳型枠20’は、従来の振動詰固テーブルT’上部の可変傾斜、回転可能なネスト(固定具)50’に固定される。鋳型または模型10’は、鋳型を振動させずに通常は手動にて鋳型枠に装填される。例えば、少量の鋳物砂を鋳型枠内に配置し、模型を鋳物砂中へと穏やかに押入れる。製造時には、鋳型枠充填サイクルの初めに模型は固定具(図示せず)により鋳型枠内で支持される。この固定具は、後に模型を解除する。垂直の鋳型枠は、従来の手段によって、鋳物砂のような支持粒子媒体で充填される。詰固工程を僅かに短縮するため、充填作業時に鋳型枠20’を振動してもよいが、これは同時にする必要はない。(もし充填工程時に振動を誘発しない場合、振動分離器は鋳型充填固定具に設ける必要はない)。十分な支持粒子媒体が導入され鋳型または模型の向きを維持する場合、鋳型または模型が解除され、鋳型枠の残りが充填される。
もし支持粒子媒体が溢れる角度を越えて鋳型枠が傾斜する場合、緩く取り付けた蓋40’は、支持粒子媒体30’の上表面に位置している。この蓋には、模型の注入カップ10a’用の開口部が設けられている。
振動詰固テーブルT’の振動は、鋳型枠の垂直長手方向軸L周囲の回転と同時に開始され、鋳型枠20’は重力方向に対する詰固傾斜角度へ傾斜する。ほとんどの鋳型または模型10’は、多数の空隙部を有しているため、30〜35度傾斜角度は十分であり、蓋40’は不要である。
鋳型枠20’は、この鋳型枠が継続的にまたは断続的に振動および回転する一定傾斜角度Aへ傾斜できる。
あるいは、鋳型枠20’は、垂直位置から30〜35度の傾斜角度Aまで継続的に傾斜し、それから鋳型枠を継続的または断続的に振動および回転する際に、望ましいならば前後方向となるよう垂直位置まで戻すことができる。
さらに、鋳型枠20’は、垂直位置と30〜35度の傾斜角度Aとの間で増加傾斜することができる。例示であって限定するものではないが、コンテナを振動および回転しつつ、垂直方向から10度へ所定時間、それから20度へ所定時間、それから30度へ所定時間、増加傾斜することができ、これは、それぞれの角度位置(例えば、10度、20度等)にコンテナが存する際に、継続的または断続的になされる。それから、それぞれの角度位置(例えば、10度、20度等)にコンテナが存する際に、コンテナを振動および回転を継続的または断続的に、30度から所定時間、20度で所定時間、それから10度へ所定時間というようにシーケンスを逆転させる。
詰固時に鋳型枠を継続的に傾斜するという本発明の実施態様による傾斜回転詰固方法を実施する際には、鋳型枠回転サイクル頻度は、鋳型枠の傾斜サイクル頻度の倍数と同じであることが好ましい。例示のためであって限定されないが、もし鋳型枠が一定の2rpmで回転する場合、鋳型枠は、0度(垂直)から傾斜角度へ、それから0度の位置へ1分間で戻るという滑らかかつ継続的なサイクルが行われる。このサイクルは、詰固が完全となるまで繰り返される。このようなパラメータにより、回転軸を左右対称的に指向する鋳型または模型の全ての空隙部において、その向きにもかかわらず等しく充填される機会が得られる。
支持粒子媒体が、回転速度、振動頻度および振動幅の組み合わせで詰固するため、支持粒子媒体30’の上部表面におけるその下方流動が支持粒子媒体の上部表面の回転速度により正確に適合する傾斜角度を見つけることができる。この傾斜角度を超えない限り、支持粒子媒体30’の上部表面は、鋳型枠20’の縁との平行を維持し、鋳型枠20’が垂直に戻ると水平化する。エンジンブロックのオイル通路のような長く複雑な内部通路を有するロストフォーム模型の場合、45度の傾斜角度が最良である(図6〜図8)。浮動する蓋40’は、鋳造砂の溢れを防止するために必要となる。
0.5〜2rpmの鋳型枠回転速度は、ほとんどの鋳型または模型にとって好ましい。回転速度が遅い場合、水平および水平付近の空隙部Vが支持粒子媒体の動的静止角を越えて数秒間傾斜するようにそれらが指向する。これにより、空隙部の充填時間が長くなる。非常に遅い回転速度の場合は、複雑でジグザグ形状の空隙部(例えば図1〜図5の空隙部5)の充填には数回の回転が必要となるため、より長い詰固サイクルを指令する。
高速回転速度は、支持粒子媒体の空隙部への流動が達成させる前に、空隙部の向きを変化させる。十分に高速で十分な回転半径では遠心効果が働くようになり、回転は有害なものとなる。例えば、鋳型枠が60rpmで回転する場合、空隙部Vは、開口部が鋳型枠の回転軸から5インチ以上(12.7センチメートル)の状態でコンテナ軸Lに対して30度で傾斜し、空隙部に沿って作用する重力方向の成分は、遠心加速により中和化されるとともに、空隙部に流入する支持粒子媒体30’は妨害される。
10rpm未満の低回転速度では、遠心効果はごく僅かであり、無視できる。前述のように、鋳型枠の傾斜角度のため、回転して部分的に上を向く水平の空隙部は、重力および振動の結合影響により直ちに充填する。鋳型枠が回転するため、充填された空隙部は、回転サイクルの半分において部分的に下を向く。しかし、空隙部の開口部は支持粒子媒体により塞がれるため、空隙部は空にはならない。鋳型または模型の周囲で詰固められた支持粒子媒体により、鋳型または模型の鋳型枠内での移動を防止するので、鋳型または模型は、詰固サイクルにおいて支持される必要はない。
鋳型または模型は、鋳型装填固定具のような非振動要素に取り付けられず自由に浮動するため、鋳型または模型の変形は最小限になる。
深くまたはねじ曲がった空隙部、あるいは小さい開口部OPを有する大容量の空隙部は、ひとつの回転サイクルでは完全に充填されない。しかし、これは問題ではない。そのような空隙部の自由表面が動的静止角を超えて回転するため、支持粒子媒体が再び流動する。空隙部上方で回転して残った詰固支持粒子媒体は、流動化して再び空隙部に下方流動する(図10を参照)。従来の粒子詰固技法は、このようにはなされない。
支持粒子媒体粒状体のブリッジ(穴埋め)は不規則に生じる。もしこのブリッジが狭い内部空隙部の開口部(例えば図1Aの開口部OP)付近や空隙部内で生じた場合、空隙部に流動する支持粒子媒体は、開口部や空隙部その場所に生じるドーム状の二次的な空隙部によって一時的に塞がれる。しかし、鋳型回転により、そのような二次的なドーム状空隙部をその側面側に回転させ、それによりドーム状空隙部が破壊され、支持粒子媒体の空隙部への流動が再びなされる。ひとたび空隙部が完全に充填されると、空隙部が支持粒子媒体の動的静止角を越えて傾斜しつつ重力および振動によって空隙部の支持粒子媒体を堅固化する。空隙部に残された自由表面が存しなくなると、上部の自由表面を除き、もはや支持粒子媒体の流動化は生じない。
鋳型枠を垂直向きに戻して回転および振動を停止すると、詰固サイクルが完了し、回転および振動を停止する。
図13は、本発明の別の実施態様による重力鋳造または反重力鋳造の鋳型または模型用の装置を示している。図13は、従来の詰固テーブル(ベース)Tの支持デッキ100に取り付けた油圧動作の詰固装置を示している。鋳型枠120は、回転可能なネスト(固定具)150に支持されており、順に傾斜可能なネスト支持フレーム113に配置されている。このネスト支持フレーム113は、枢動ピン135(一つが示されている)によって固定したトラニオン柱または支柱117に傾斜可能に(枢動可能に)支持される。支柱117は、支持デッキ100に固定搭載したベースパッド141上に搭載する。ネスト支持フレーム113は、ベースパッド141の一部であるかそれに固定したクレードル133の弓形のレール133aを滑動する弓形のランナ132を備えている。振動が詰固テーブル(ベース)Tからベースパッド141およびクレードル133のレール133aを介して鋳型枠120へ、それから鋳型枠120を担持するネスト支持フレーム113のランナ132へと伝達する。
クレードル133およびランナ132は、同軸トラニオン枢動ピン135(一つが示されている)周囲のセンタリング装置としても働く。鋳型枠120は、その一端がクレードル133に連結するとともにその他端が鋳型枠120の外側面に連結する油圧シリンダ136の作用により、前述のようにして枢動ピン135周囲を傾斜する。鋳型枠120の上半分は、鋳型枠が回転する際に一対のローラベアリングB3に載っている。鋳型枠120の下半分は、ネスト支持フレーム113に設けた円筒形状の回転可能なネスト150中に存している。ネスト150は、ラジアルベアリング/スラストベアリングの組み合わせ(この視点では隠れている)の上を自由に回転する。ネスト150は、空気タイヤ(この視点では隠れている)による摩擦駆動を介した油圧モータにより回転する。鋳型枠120は、上述の型の鋳型または模型(図示せず)および上述の型の支持粒子媒体(図示せず)を受け入れ、鋳型または模型周囲の詰固を行う。
反重力鋳造
図11A〜図11Eの装置は、反重力鋳造時に詰固支持粒子媒体を必要とする鋳型または模型とともに使用することができる。
図11A〜図11Eは、鋳型枠220内の反重力鋳造のセラミックのシェル鋳型210の周囲の支持粒子媒体230を詰固める自給装置を示している。また、この装置は、あらゆる種類の重力注入鋳型周囲またはあらゆる種類のロストフォーム模型周囲の支持粒子媒体の詰固にも使用することができる。鋳型枠210の底部および鋳型締結装置のみが異なる。
図11Cにおいて、シェル鋳型210に固定したセラミックの充填管211が示されており、これは米国特許第5,069,271号明細書(これは引用をもって本願に記載したものとする)に記載の型であり、図1のセラミックのシェル鋳型10として示されている。この鋳型210は、充填管211が鋳型枠210の底部から突出するよう、鋳型枠210内に配置されている。鋳型枠210は、支持粒子媒体230で充填されており、もし鋳型枠210が支持粒子媒体230が鋳型枠210から溢れ出るところまで傾斜する場合には蓋240で覆われている。鋳型枠210は、ベース板250aを有する円筒形状のネスト(固定具)250に存しており、このベース板250aは、傾斜可能なフレーム213の底部に支持される3つのローラベアリングB1によって支持される。
ネスト支持フレーム213は、メインフレーム(ベース)218の支柱217に存するトラニオン235で支持される。支柱217のそれぞれは、そこに取り付けた板217aを備えており、指向性を組み合わせた電気バイブレータ222を搭載する。これら電気バイブレータ222は、それらの軸を、側方振動の場合垂直に、上下振動の場合は水平にして搭載される。電気バイブレータ222は、実質的な直線振動の場合は反転するよう、回転振動パターンの場合は同一方向に搭載することができる。振動回数および振幅も調節できる。詰固装置は、4つの空気振動分離器221に支持される。この装置においては、装置全体が振動する。
鋳型枠220の回転は、駆動ベルト262によりネスト250を回転するギヤモータ260によってなされる。フレーム213の傾斜は、別のギヤモータ265、アクメスクリュ269を回転する駆動ベルト267によってなされ、順にレバー271を作用してフレーム213を傾斜するバー270に取り付けたアクメナットを駆動することによってなされる。1Gを越える大きな振幅の振動によって、真鍮アクメナットに許容されない摩耗が生じる。傾斜した鋳型枠220は、回転時に傾斜可能なフレーム213に設けた鋳型枠210の側面を支持する2つ以上のローラベアリングB3によって支持される。
本発明の反重力鋳造の実施態様の場合、本発明による回転詰固方法は、前述の重力鋳造の実施態様と同様であるが、以下の点が異なる。
すなわち、セラミックのシェル鋳型210は、溶融金属が鋳型に引き込まれるセラミック管211に不変的に組み立てられる。
反重力鋳造の実施態様は、以下の工程を伴う。垂直の鋳型枠220(図11A)は、従来の手段により鋳物砂のような支持粒子媒体230で充填される。詰固工程を僅かに短縮するため、充填作業時に鋳型枠220を振動してもよいが、これは同時にする必要はない。(もし充填工程時に振動を誘発しない場合、振動分離器を鋳型充填固定具に設ける必要はない)。
もし支持粒子媒体が縁から溢れる角度を越えて鋳型枠を傾斜する場合、蓋240は、支持粒子媒体230を含有する露出表面上に配置される。
バイブレータ222によるメインフレーム218の振動は、鋳型枠の垂直長手方向軸L周囲の回転と同時に開始され、鋳型枠220は、重力方向に対して連続的に増加傾斜するか、上記のように一定角度で増加傾斜する。ほとんどの鋳型または模型は、多数の空洞部を有しているため、30〜35度の傾斜角度で十分であり、蓋は不要である。
支持粒子媒体が、回転速度、振動頻度および振動幅の組み合わせで詰固するため、支持粒子媒体30’の上部表面におけるその下方流動が支持粒子媒体の上部表面の回転速度により正確に適合する傾斜角度を見つけることができる。この傾斜角度を超えない限り、支持粒子媒体の上部表面は、鋳型枠の縁との平行を維持し、鋳型枠が垂直に戻ると水平化する。
0.5〜2rpmの鋳型枠回転速度は、ほとんどの鋳型または模型にとって好ましい。鋳型枠の傾斜角度のため、回転して部分的に上を向く水平の空隙部は、重力および振動の結合影響により直ちに充填する。鋳型枠が回転するため、充填された空隙部は、回転サイクルの半分において部分的に下を向く。しかし、空隙部の開口部(例えばOP)は支持粒子媒体により塞がれるため、空隙部は空にはならない。鋳型または模型の周囲で詰固められた支持粒子媒体により、鋳型または模型の鋳型枠内での移動を防止するので、鋳型または模型は、詰固サイクルにおいて支持される必要はない。
鋳型または模型は、鋳型装填固定具のような非振動要素に取り付けられず自由に浮動するため、鋳型または模型の変形は最小限になる。
深くまたはねじ曲がった空隙部、あるいは小さい開口部を有する大容量の空隙部は、ひとつの回転サイクルでは完全に充填されない。しかし、これは問題ではない。そのような空隙部の自由表面が動的静止角を超えて回転するため、支持粒子媒体が再び流動する。空隙部上方で回転して残った詰固支持粒子媒体は、流動化して再び空隙部に下方流動する(図10を参照)。従来の粒子詰固技法は、このようにはなされない。
支持粒子媒体粒状体のブリッジは不規則に生じる。もしこのブリッジが狭い内部空隙部の開口部付近や空隙部内で生じた場合、空隙部に流動する支持粒子媒体は、開口部や空隙部その場所に生じるドーム状の二次的な空隙部によって一時的に塞がれる。しかし、鋳型回転により、そのような二次的なドーム状空隙部をその側面側に回転させ、それによりドーム状空隙部が破壊され、支持粒子媒体の空隙部への流動が再びなされる。
ひとたび空隙部が完全に充填されると、空隙部が支持粒子媒体の動的静止角を越えて傾斜しつつ重力および振動によって空隙部の支持粒子媒体を堅固化する。空隙部に残された自由表面が存しなくなると、上部の自由表面を除き、もはや支持粒子媒体の流動化は生じない。
鋳型枠を垂直向きに戻して回転および振動を停止すると、詰固サイクルを完了し、回転および振動を停止する。
もちろん、レイザ通路を介して上方へシェル鋳型210の鋳型空洞部への溶融金属または溶融合金の反重力鋳造は、重力鋳造とは異なる方法で行われ、これは米国特許第5,069,271号の明細書に詳述されている。
図12Aおよび図12Bは、図11Aおよび図11Bに示される装置と同様のものを図示しており、ハンドウィンチ282により引き寄せるハーネス280からなる鋳型枠傾斜機構を有する点のみが異なる。電動ウィンチもハーネス280の牽引に使用することができる。この傾斜装置は、1Gを越える振動でも影響を受けないという点で有利である。図12Aおよび図12Bにおいて、同じ番号を同様の要素と関連させて使用する。
鋳型または模型に対する様々な重力および振動ベクトルの詰固効率のおかげで、振幅は、従来の詰固技法に必要とされるほどは大きくなくてよい。数多くの詰固用途において、1G未満の加振加速度で十分である。1G未満の振幅では、鋳型枠は、支持ベアリングとの接触を維持し、詰固騒音は小さく、装置摩耗は許容されるものである。図11〜図13の装置は、これら低振幅で良好に作動する。
加速度計による計測から、図11〜図13に示されるように鋳型枠を拘束しない場合、一面の振動により全方向の振動を誘導することが示された。したがって、バイブレータの位置および向きは、それほど重要ではない。バイブレータを詰固装置の静止構成要素に取り付けることは、便利であるため好ましい。
通常は、詰固工程全体において、鋳型枠は12回未満、回転させる必要がある。あるいは、鋳型枠を360度ほど回転させ、それから逆方向に360度回転させる。この回転周期変動は、必要に応じて繰り返される。各360度の回転周期変動により、同一方向への2連続回転と同様の効果をもたらす。通常は、2〜6の回転周期変動により、詰固完了させることができる。この技法により、図18に示すよう鋳型枠320に直接設けたバイブレータ322に動力を容易に供給できる。この実施態様の利点は、より多くの振動エネルギーは、鋳型枠320の支持粒子媒体(図示せず)に伝達される。鋳型枠320のフランジ320fは、ボルト付けやクランプ型締されるか、そうでなければハブまたはネスト(固定具)350に取り付けられる。ネスト350は、傾斜可能なプラットフォームフレーム352に保持される。対衝撃性合成板は、フランジ、ハブまたはネスト350と、図14〜図15に関して以下説明するプラットフォームフレート352との間の表面として使用される。ハブまたはネスト350は、ベルト362により回転する。このベルト362は油圧モータ360により駆動する。スタンション317に設けた油圧アクチュエータ355によって、プラットフォームフレート352を180度まで傾斜する。このスタンション317はテーブルTに配置している。テーブルは、4つの空気振動分離器321上に設けられている。鋳型枠は、蓋(図示されていないが、図14〜図15に関して記載されている)で封止される。スタンション317を展開して鋳型枠とともに回転するバイブレータを収容する。この変形例の利点は、より多くの振動エネルギーが鋳型枠内の支持粒子媒体に伝達されるということである。
もし1Gを越える振幅を必要とするとともに低い騒音レベルが望ましい場合、鋳型枠は、詰固装置の回転・振動要素に固定する必要がある。かかる実施態様は、図14〜図18に詳述されており、鋳型枠320のフランジ320fがハブまたはネスト350にボルト付けまたはクランプ型締される。ハブまたはネスト350は、フランジ351とプラットフォームフレーム352との間に保持される。ハブまたはネスト350は、合成ベアリング表面340を回転する(図15)。このアセンブリは、保持フランジ351とプラットフォームフレート352との間で捕らえられる。ハブ350は、油圧モータ360により駆動する駆動ベルト362を介して回転する。スタンション317に設けた油圧アクチュエータ355によって、プラットフォームフレート352を180度まで傾斜する。このスタンション317はテーブルTに配置している。テーブルは、4つの空気振動分離器321上に設けられている。
鋳型枠320は、支持粒子媒体330の上部に存する蓋340で封止される。この蓋340は、膨張可能なリム封止管340tと、バキュームポンプ(図示せず)のような減圧源に連絡した回転ユニオン361とを備えている。膨張可能なリム封止管340tは、鋳型枠320の壁に対し気密封止する。蓋340は、スクリーン359を有しており、空気が通過するが支持粒子媒体330は通過せず、蓋340に設けたプレナム372を介した鋳型枠の部分的排気が可能となる。プレナム372は、回転ユニオン361の取付具F1をバキュームポンプと、取付具F2を介してエアポンプと連絡し、シール340tを膨張する(図17)。このシール340tは、市場で入手可能な回転ユニオンである。プレナム372は、ラジアルフィン372aを有しており、スクリーン359を強化する。大気圧により、蓋340の弾性膜363が膨張し、鋳型枠内の支持粒子媒体の上部と適合する。この鋳型枠は、回転ユニオン361およびプレナム372を介して部分真空へ(3〜4psi(約206〜約275hPa)減圧)へ排気できる。蓋340全体に生じる圧力差を使用して、図16のように鋳型枠が逆さますなわち水平線を越えて反転した状態にある場合、鋳型または模型および鋳型枠内の支持粒子媒体を保持する。膨張可能リム封止管340tを備えた蓋340は、部分的に排気した鋳型枠340に対し大気圧で保持される。
詰固時における鋳型枠320の振動は、2つの電動バイブレータ322’および/または図14および図16に示されるようなスタンションに搭載した型、もしくは図18に示されるような鋳型枠320に直接搭載した型のバイブレータ322によってなされる。この装置は、テーブルTを支持する4つの空気振動分離器321に搭載している。
鋳型310周囲の詰固時には、支持粒子媒体が鋳型枠の鋳型(または模型)310の空隙部Vへ詰固されるので、支持粒子媒体の上表面は下落する。雰囲気圧と鋳型枠320中の部分的減圧との圧力差のため、蓋340は、鋳型枠の向きとは関係なしに鋳型枠中に後退するとき、支持粒子媒体の上表面との係合を継続する。蓋340と鋳型枠320の近傍壁との間の可動的な気密封止は、膨張可能リム封止管340tによって維持される。
1Gを越える振幅で使用される図14〜図18の装置は、ボールローラベアリングを図15に示されるような耐振動、低摩擦のプラスチックから製造されるラジアル・スラストベアリング349に交換したその他の装置の実施態様とは異なるものである。あるいは、2つの大径アンギュラコンタクトボールベアリング(図示せず)を使用して、それらの間に回転するネストを設けることもできる。にもかかわらず、自由に反発する(跳ね上がる)緩い構成部品は存しないため、図14〜図18に示されるよう騒音や衝突力は制御される。
既に述べたように、鋳型枠320は、ボルト止めやクランプ型締により、傾斜プラットフォームの部品間に挟まれる回転ハブすなわちネスト350へ固定される。回転ハブまたはネスト350は、それに固定した鋳型枠320とともに、それらが回転して傾斜できる限度でのみ閉じ込められるので、鋳型枠へ伝達される振動は、その方向性質をかなりの程度に維持するとともに、振動ベクトル面からの第2振動は減少している。これは、鋳型枠内の鋳型または模型に対する重力ベクトルおよび振動ベクトルの滑らかで連続的な同時変更という望ましい効果をもたらす。油圧モータにより、油圧アクチュエータがプラットフォーム352を180度まで増加傾斜または所定傾斜角度まで傾斜しつつ、ネスト350が回転する。
鋳型枠は、充填管311を備えたセラミックのシェル鋳型310を含有している。鋳型枠は、その周囲に沿った膨張可能な封止管340tを備えており、膨張の封止および鋳型枠の部分的排気のための回転ユニオン361を備えた蓋340を有している。あるいは、インナーチューブ型の逆止弁(図示せず)を膨張可能な封止管340tに使用して、封止管340t用の回転ユニオンの通気路を省略することもできる。この蓋は、一面において環境空気に露出しており、他面において鋳型枠内部に露出した可撓性膜を有している。鋳型枠320に鋳型または模型が取り付けられ、緩い支持粒子媒体330で充填され、蓋340が取付けられると、封止管340tは膨張し、鋳型枠320は3〜4psi(約206〜約275hPa)に減圧される。
このとき、鋳型枠320は完全に逆さまになっている。大気圧によって、蓋340を保持するとともに、その向きとは関係なしに鋳型枠の内容物を保持する。
図14〜図18の装置における支持粒子媒体330の詰固の際には、支持粒子媒体は鋳型または模型の空隙部に流入して、詰固される。希薄媒体からなる「気泡」が成長し、鋳型枠320の高点側へ移動する。もし鋳型枠が水平線を越える場合、高点は鋳型枠の底角に位置することになる。「気泡」が上方に浮遊すると、静止角で分散し、上方通路において直面する不透過性障害物の真下に蓄積する。逆さまになった鋳型枠では、空気ギャップは鋳型枠の底部に形成される。回転する鋳型枠が垂直線側へ後方傾斜すると、この空気ギャップは、鋳型枠壁に沿って鋳型枠上部まで螺旋状に動き、この鋳型枠は、空間を幾分占める鋳型枠に固定される蓋340により収容されるとともに、残りの空間は可撓性膜363が大気圧により鋳型枠へと膨張するためこれで占められる。置き換えられた空気は、蓋340の底中央部のスクリーン359を介して漏出する。蓋340および可撓性膜363からの圧力により、さらに支持粒子媒体の上部層の詰固が行われる。鋳型枠が再び逆さまになると、圧力により詰固が維持される。鋳型枠の回転および振動と同時になす部分的に排気された鋳型枠の傾斜の繰り返しサイクルにより、全ての空隙部および希薄媒体容量は、鋳型枠壁に沿って導かれ、蓋340のスクリーン359を介して排除される。
本発明の実施態様のより複雑な傾斜回転詰固方法を実施するにあたっては、回転サイクル頻度を傾斜サイクル頻度の倍数と等しくすることが好ましい。例えば、もし鋳型枠が安定的に2rpmで回転している場合、鋳型枠は、0度から180度へ、さらに0度へ1分間で戻る傾斜角度で滑らかにかつ継続してサイクルさせる。このサイクルは、詰固が完全となるまで繰り返される。このようなパラメータにより、鋳型または模型の全ての空隙部が、その向きにもかかわらず等しく充填される機会が得られる。図14〜図18に記載の装置は、図1〜図5に示される全ての空隙部を詰固めた支持粒子媒体で完全に充填するものである。
本発明のこの実施態様は、重力鋳造の鋳型周囲での支持粒子媒体の詰固めにも利用できる。鋳型枠の形状とは無関係に、蓋を前述のような可撓性封止膜で製造できる。鋳型の注入カップは、一時的に封止され、注入カップを含む鋳型全体は支持粒子媒体で覆われる。蓋は、チャンバに取り付けられ、蓋シールが膨張して、鋳型枠は雰囲気圧未満の3〜4psi(約206〜約275hPa)にまで排気される。そのとき鋳型枠は、詰固工程時には完全に逆さまになっている。蓋全体における圧力差が小さいため、鋳型枠の内容物を保持するに十分である。詰固が完了してから、鋳型枠が水平に戻され、蓋が取り外され、十分な支持粒子媒体が除去され、鋳造用注入カップを曝す。
傾斜回転の詰固方法の実施は、いくつかの利点があり、これは鋳型または模型の離間した空洞凹部や水平突出部が詰固支持粒子媒体で効果的に充填されているものや、詰固支持粒子媒体に深く埋没した支持粒子媒体の自由表面は、各鋳型回転サイクルの少なくとも1/4で空隙部を再び充填し始め、支持粒子媒体や粒子によるブリッジがその側面や上面にブリッジすることにより生じる前述のブリッジしたドーム状の二次的空隙部が破壊または充填されるよう、その傾斜によって効果的に取り除かれているものがあるが、これに限定されない。さらに、鋳型または模型は支持される必要はなく詰固時に鋳型または模型に対する重力方向が連続的かつ滑らかに変化するため、鋳型または模型の変形は最小限になる。支持粒子媒体の鋳型枠への供給率は、従来のロストフォーム詰固装置のように変化する必要はない。鋳型枠は、迅速に充填され、それから詰固される。詰固テーブルの振動ベクトルは、変化する必要はない。そのかわり、鋳型または模型の向きは、振動ベクトルや重力方向に対して変化させる。詰固方法は、部分的に独立しており、さまざまな鋳型または模型のための特別な詰固配合は必要ない。
即ち、この実施例においては、コンテナ内の鋳型または消失模型の周囲の支持粒子媒体を詰固めする方法および装置を提供するものであって、コンテナ振動、コンテナ回転、および重力方向(重力ベクトル)に対するコンテナ傾斜のシステム化されたステップの組み合わせにより、鋳型または模型の壁における支持粒子媒体が単純な空隙部や複雑な空隙部に誘導されこれを充填するよう鋳型または模型の向きを変更するものである。支持粒子媒体は、空隙部へ流動するよう誘導され、ここで支持粒子媒体が閉じ込められ、当該方法の実施時に鋳型または模型を基準として変化する重力ベクトルおよび振動ベクトルにより堅固化する。
また、この実施例における一実施態様においては、コンテナを継続的に振動させ、継続的に回転させ、継続的に傾斜させることにより、重力方向に対する鋳型または模型の向きを変化させる。本発明の別の実施態様においては、コンテナ周囲の支持粒子媒体の詰固め時に、角度増加分づつ(インクリメント)の角度で、コンテナを傾斜させる。コンテナを連続的に回転および振動させ、あるいはそれを間欠的にそれぞれの傾斜増加分つづの角度で回転および振動させる。更に本発明の別の実施態様においては、コンテナを重力方向に対する所定傾斜角度で傾斜させつつ、コンテナを回転および振動させる。
更に、この実施例は、重力鋳造鋳型または模型、および反重力鋳造鋳型または模型の周囲の支持粒子媒体を詰固めるよう実施することができる。
更にまた、この実施例の実施態様による例示方法においては、鋳型または消失模型は、鋳型枠中に配置され、この鋳型枠は支持粒子媒体で充填される。この鋳型枠は、コンテナが継続的にまたは固定的に重力方向に対する第2軸で傾斜した状態で、継続的に第1軸周囲を振動および回転するよう設定される。コンテナ振動、回転、および重力方向に対する傾斜の組み合わせによって、溝、チャンバ、裂け目、その他の鋳型または模型の壁の所定形状により形成される空隙部が、繰り返して規則正しく向きを変えるようになり、また空隙部の振動およびその連続向き変更を組み合わせた動作により、この空隙部内の支持粒子媒体の自由表面が、その動的静止角を越えて移動し、これらの空隙部へ流入する。システム化された鋳型枠動作の繰り返しにより、鋳型壁または模型壁で形成される空隙部が詰固め支持粒子媒体で充填される。空隙部の開口部が下向きになるように回転して空隙部の向きがサイクルする場合、空洞開口部を塞ぐ詰固粒子媒体によって、支持粒子媒体の空隙部からの排出が防止される。コンテナ中の粒子媒体の上方面に蓋を任意に配置して、詰固方法の実施時にコンテナの傾斜角度を増大させることができる。
また、この実施例の実施態様における例示装置において、コンテナは、回転可能な取付具に配置され、またこの固定具を回転する第1モータが設けられ、コンテナに対してその第1軸を回転させる。この取付具は、順に、傾斜可能なフレームに設けられ、このフレームを傾斜する第2モータを設けコンテナを重力方向に対する第2軸で傾斜する。一つまたはそれ以上のバイブレータは、フレームを支持するテーブルに、フレーム自体に、固定具自体に、および/またはコンテナ自体に設けられる。支持粒子の供給源が設けられ、鋳型または模型をコンテナに配置した後にコンテナを粒子で充填する。
更に、この実施例による詰固方法および装置は、パーツが最小限となることを目的としており複雑な粒子供給配合が不要であるという点で有利である。さらに、本発明の詰固方法および詰固装置は、重力鋳造の鋳型または消失模型、および反重力鋳造の鋳型または消失模型の周囲に配置した支持粒子媒体の詰固を実施できる。
本発明においては、一定の実施態様に関して説明されたが、当業者は、添付の特許請求の範囲の各請求項に記載された趣旨および範囲を逸脱せず変更や改変等をなしうることを理解できる。
鋳型外部壁に空隙部を有するセラミックシェル鋳型の長手方向の断面図である。 仮定的な円筒形状の鋳型を収容する鋳型枠を通る断面図である。 静止角にある支持粒子媒体の溝形状の空隙部への侵入を示す図1Aにおける矢印1Bの拡大図である。 図1による鋳型枠を傾斜して、支持粒子媒体を溝形状の空隙部に流入させている図である。 図1による鋳型枠を示した図である。 図1による鋳型枠であって、それがゆっくりと鋳型の長手方向軸Lを180度回転した後を示した図である。 長手方向軸L周囲を数回回転させた後の同じ鋳型枠を示した図である。 支持粒子媒体中にエンジンブロックのロストフォーム模型を有する鋳型枠の断面図である。 正方形の断面を有するロストフォーム鋳型枠の長手方向の断面図である。 図7Aに示す鋳型枠の平面図である。 図6に示す所定の傾斜角度で傾斜したエンジンブロック模型とともに鋳型枠を回転させる詰固装置の一部断面図である。 図8Aに示す装置の平面図である。 図1〜図5の空隙部と類似する複雑な溝形状の空隙部を有する詰固テストセルの図である。 図10Aは、理論上の詰固順序を示した第1のテストセルの概略図である。図10Bは、理論上の詰固順序を示した第2のテストセルの概略図である。図10Cは、理論上の詰固順序を示した第3のテストセルの概略図である。図10Dは、理論上の詰固順序を示した第4のテストセルの概略図である。図10Eは、理論上の詰固順序を示した第5のテストセルの概略図である。図10Fは、理論上の詰固順序を示した第6のテストセルの概略図である。図10Gは、理論上の詰固順序を示した第7のテストセルの概略図である。図10Hは、理論上の詰固順序を示した第8のテストセルの概略図である。図10Iは、理論上の詰固順序を示した第9のテストセルの概略図である。図10Jは、理論上の詰固順序を示した第10のテストセルの概略図である。図10Kは、理論上の詰固順序を示した第11のテストセルの概略図である。図10Lは、理論上の詰固順序を示した第12のテストセルの概略図である。 本発明の実施態様による、コンテナが傾斜する前における反重力鋳造セラミックシェル鋳型周囲の支持粒子媒体を詰固する自給式装置の図である。 図11Aの11Bで示した部位の拡大断面図である。 コンテナが所定傾斜角度に傾斜した後における図11Aの自給式装置の図である。 図11Cの矢印11Dの方向による図である。 Acmeスクリュー用の駆動モータの部分的立面図である。 本発明の別の実施態様による、手動ウィンチによるハーネスプーリを使用してコンテナを傾斜した後の反重力鋳造セラミックシェル鋳型周囲の支持粒子媒体の詰固装置の図である。 図12Aによる装置の平面図である。 本発明のさらに別の実施態様による、セラミックシェル鋳型または消失模型周囲の支持粒子媒体を詰固めする油圧作動詰固装置の斜視図である。 本発明の別の実施態様による、セラミックシェル鋳型または消失模型周囲の支持粒子媒体を詰固めする別の油圧作動詰固装置の等角図である。 図14による多機能浮動蓋の拡大断面図である。 図14による装置の斜視図であって、水平線を越えて傾斜した鋳型枠を示した図である。 図14および図16による鋳型枠の部品の部分的斜視の一部断面図である。 図14による装置の斜視図である。
符号の説明
1〜8 空隙部
10 シェル鋳型
10a レイザ通路
10b 鋳型空隙部
10g ゲート通路
10s 鋳型部
10w 鋳型外壁
12 襟部
20 鋳型枠
30 支持粒子媒体
40 取付蓋

Claims (41)

  1. 鋳型または模型の周囲の粒子媒体を詰固する方法であって、コンテナの粒子媒体中に鋳型または模型を配置するステップと、粒子媒体が鋳型壁または模型壁の空隙部に誘導されこれを充填するよう、前記コンテナに対し、振動、回転、および傾斜の組み合わせを行うステップとからなることを特徴とする粒子媒体の詰固方法。
  2. 前記コンテナを第1軸で回転させ、前記コンテナを第2軸で傾斜させることを含むことを特徴とする請求項1に記載の粒子媒体の詰固方法。
  3. 前記コンテナは、その長手方向軸を回転することを特徴とする請求項2に記載の粒子媒体の詰固方法。
  4. 前記第2軸は、前記第1軸に対して垂直であることを特徴とする請求項2に記載の粒子媒体の詰固方法。
  5. 前記コンテナを継続的に振動させ、継続的に回転させ、そして継続的に傾斜させて、鋳型または模型の重力方向に対する向きを変化させることを特徴とする請求項1に記載の粒子媒体の詰固方法。
  6. 前記回転は、第1方向に回転させ、それから反対方向に回転させるという1回以上の周期変動の回転であることを特徴とする請求項5に記載の粒子媒体の詰固方法。
  7. 粒子媒体の詰固時において前記コンテナを角度増加分で傾斜させることを特徴とする請求項1に記載の粒子媒体の詰固方法。
  8. 前記コンテナに対し、傾斜角度増加分ごとに回転および振動を行うことを特徴とする請求項7に記載の粒子媒体の詰固方法。
  9. 前記コンテナが所定傾斜角で傾斜している間に、前記コンテナに対し回転および振動を行うことを特徴とする請求項1に記載の粒子媒体の詰固方法。
  10. 回転および傾斜の組み合わせにより、鋳型または模型の外部壁により形成される空隙部中の粒子媒体の自由表面が動的静止角を越えて移動するよう、空隙部が継続的かつ繰り返しその向きを変え、重力方向に対する空隙部の振動および継続向き変化の組み合わせにより、粒子媒体がこれらの空隙部に流入することを特徴とする請求項1に記載の粒子媒体の詰固方法。
  11. 回転および傾斜の組み合わせにより、空隙部の開口部が下方に面するよう位置させることを特徴とする請求項10に記載の粒子媒体の詰固方法。
  12. 前記コンテナ中の持粒子媒体の堅固化により、下方に面する開口部を塞いで、空隙部中の粒子媒体の空隙部からの漏出を防止することを特徴とする請求項11に記載の粒子媒体の詰固方法。
  13. 回転および傾斜により、前記空隙部の開口部が再び上方に面して粒子媒体が再び前記空隙部に流入するよう位置変更することを特徴とする請求項10に記載の粒子媒体の詰固方法。
  14. 前記空隙部が粒子媒体で完全に充填されると、空隙部の開口部が上方に面するとともに空隙部が下方に傾斜しつつ、振動および重力の組み合わせにより粒子媒体の堅固化が生じることを特徴とする請求項10に記載の粒子媒体の詰固方法。
  15. 粒子媒体の詰固後に前記コンテナを垂直向きに戻す最終ステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の粒子媒体の詰固方法。
  16. 振動または手動水平化により前記コンテナが垂直向きに戻した後で、粒子媒体を水平化させるステップを含むことを特徴とする請求項15に記載の粒子媒体の詰固方法。
  17. 粒子媒体のかさ密度より高密の物質からなる蓋を前記コンテナ中の粒子媒体の自由表面に配置するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の粒子媒体の詰固方法。
  18. 非拘束の前記蓋により、前記コンテナが粒子媒体の静止角を越えて傾斜する場合に粒子媒体が前記コンテナから溢れ出ないよう防止することを特徴とする請求項17に記載の粒子媒体の詰固方法。
  19. 前記コンテナを初期の垂直位置に対して50度まで傾斜させることを特徴とする請求項18に記載の粒子媒体の詰固方法。
  20. 前記コンテナ中が雰囲気圧未満となるよう、少なくとも部分的に前記蓋を前記コンテナに対して封止することを特徴とする請求項17に記載の粒子媒体の詰固方法。
  21. 前記蓋は、前記蓋全体にわたる圧力差によって、前記コンテナの向きとは無関係に詰固時に後退するとき、粒子媒体の上部表面と係合維持するようにして移動することを特徴とする請求項20に記載の粒子媒体の詰固方法。
  22. 前記蓋の一部または全部は、可撓性膜からなり、この可撓性膜全体にわたる圧力差により粒子媒体表面と密接することを特徴とする請求項21に記載の粒子媒体の詰固方法。
  23. 前記蓋は、回転ユニオンを介して減圧源と連絡しており、前記蓋を前記コンテナとともに回転させることを特徴とする請求項20に記載の粒子媒体の詰固方法。
  24. 前記コンテナが継続的に垂直向きと反転向きとの間で前後に180度まで傾斜するとき、前記コンテナに対し、連続的回転および振動を与えることを特徴とする請求項20に記載の粒子媒体の詰固方法。
  25. 詰固前に前記コンテナ中の重力鋳造用鋳型の注入カップを粒子媒体で一時的に覆い、それから詰固後に注入カップの覆いを除去するよう十分に粒子媒体を除去することを特徴とする請求項1に記載の粒子媒体の詰固方法。
  26. 前記コンテナの外部に突出する突出充填管を有する反重力鋳造用鋳型を前記コンテナに配置することを特徴とする請求項1に記載の粒子媒体の詰固方法。
  27. 前記コンテナを粒子媒体で充填しつつ、前記充填管を型締することを特徴とする請求項26に記載の粒子媒体の詰固方法。
  28. 粒子媒体の詰固後に鋳造用蓋が粒子媒体の上部に配置され、その表面に空隙部が生じる可能性を除去することを特徴とする請求項27に記載の粒子媒体の詰固方法。
  29. 粒子媒体は、セラミックシェル鋳型周囲で詰固められることを特徴とする請求項1に記載の粒子媒体の詰固方法。
  30. 粒子媒体は、耐火性消失模型周囲で詰固められることを特徴とする請求項1に記載の粒子媒体の詰固方法。
  31. 前記コンテナに対し振動、傾斜、および回転の組み合わせを行う際に、鋳型または模型を備えた前記コンテナは粒子媒体で充填されることを特徴とする請求項1に記載の粒子媒体の詰固方法。
  32. 前記コンテナに対し振動、傾斜、および回転の組み合わせを行う前に、鋳型または模型を備えた前記コンテナは粒子媒体で部分的にまたは完全に充填されることを特徴とする請求項1に記載の粒子媒体の詰固方法。
  33. 鋳型または模型を導入するコンテナを設け、このコンテナを配置する回転可能な固定具を設け、この固定具を回転させ前記コンテナを第1軸周囲で回転させる第1モータを設け、前記固定具が配置される傾斜可能なフレームを設け、このフレームを傾斜して前記コンテナを第2軸周囲で傾斜させる第2モータを設け、前記傾斜可能なフレームが配置されるベースを設け、前記ベース、前記フレーム、前記固定具、または前記コンテナの少なくともいずれか一つに配置されるバイブレータを設けたことを特徴とする鋳型または模型周囲の粒子媒体の詰固装置。
  34. 前記固定具は、前記傾斜可能なフレームのローラベアリングに配置した回転可能なネストであることを特徴とする請求項33に記載の鋳型または模型周囲の粒子媒体の詰固装置。
  35. 前記傾斜可能なフレームは、前記ベースに連結した支柱のトラニオンで支持されることを特徴とする請求項33に記載の鋳型または模型周囲の粒子媒体の詰固装置。
  36. 前記固定具は、前記コンテナが固定される回転可能なハブであり、このハブは、傾斜可能なプラットフォームに固定されることを特徴とする請求項35に記載の鋳型または模型周囲の粒子媒体の詰固装置。
  37. 前記ハブは、ベルト駆動により前記傾斜可能なプラットフォームで回転することを特徴とする請求項36に記載の鋳型または模型周囲の粒子媒体の詰固装置。
  38. 粒子媒体のかさ容量より高密の物質からなる蓋を設け、この蓋は、前記コンテナ中の粒子媒体の上部表面に配置されることを特徴とする請求項33に記載の鋳型または模型周囲の粒子媒体の詰固装置。
  39. 前記蓋は、粒子媒体の反対面で雰囲気圧に曝される可撓性気密膜からなり、上部表面が詰固で変化する場合に上部表面を封止するとともにこれと適合することを特徴とする請求項38に記載の鋳型または模型周囲の粒子媒体の詰固装置。
  40. 前記蓋は、膨張可能なシールであることを特徴とする請求項39に記載の鋳型または模型周囲の粒子媒体の詰固装置。
  41. 前記蓋は、減圧源と連絡した回転ユニオンであることを特徴とする請求項39に記載の鋳型または模型周囲の粒子媒体の詰固装置。
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