JP3016791B2 - 反重力式注型方法及び装置 - Google Patents

反重力式注型方法及び装置

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JP3016791B2
JP3016791B2 JP1113872A JP11387289A JP3016791B2 JP 3016791 B2 JP3016791 B2 JP 3016791B2 JP 1113872 A JP1113872 A JP 1113872A JP 11387289 A JP11387289 A JP 11387289A JP 3016791 B2 JP3016791 B2 JP 3016791B2
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ジョージ・ディー・チャンドリー
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D18/00Pressure casting; Vacuum casting
    • B22D18/06Vacuum casting, i.e. making use of vacuum to fill the mould
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22CFOUNDRY MOULDING
    • B22C9/00Moulds or cores; Moulding processes
    • B22C9/02Sand moulds or like moulds for shaped castings
    • B22C9/04Use of lost patterns
    • B22C9/046Use of patterns which are eliminated by the liquid metal in the mould

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、透気性(ガス透過性)の型部材に金属を反
重力式に注型する技術に関し、特に、粒状型材の本来的
に不安定なマスと、該マス内に埋設した破壊自在の模型
を用いて溶融金属を反重力式に(重力に抗して)注型す
る方法及び装置に関する。破壊自在の模型は、注型工程
中溶融金属プールから吸引される溶融金属によって破壊
され溶融金属に取って代わられる。ここで、「マス」と
は、一定の囲い又は容器内に収容された物質の「集ま
り」をいう。「粒状型材のマス」をここでは単に「粒状
マス」又は「マス」とも称する。
発明の背景 真空反重力式注型法は、例えば米国特許第4,340,108
号、4,606,396号等の先行特許に開示されている。真空
反重力式注型法は、型部材(鋳型)浸漬法であり、締め
合わせた多孔質の透気性上型部材(コープ)と下型部材
(ドラッグ)を有する鋳型を準備し、鋳型に真空室を密
封係合させて真空室を透気性上型部材に対面させ、下型
部材をその下に位置する溶融金属のプールに浸漬させ、
真空室を拔気して溶融金属を下型部材のゲートを通して
上型部材と下型部材の間に画定された成形キャビテイ内
へ吸引することから成る。真空反重力式注型法に使用さ
れる鋳型は、通常、適当な手段によって締め合わされる
剛性の自己保形性の上型部材と下型部材とから成る。
「ロストフォーム法」と称されるもう1つの注型法
は、多孔質の結合されていない(結合剤のない)砂鋳型
(砂でできた鋳型)によって囲包されたフォームプラス
チック製模型内へ溶融金属を注入して溶融金属によって
模型を破壊(気化)し、砂が崩落しないうちに模型に代
って金属を砂内に充填することから成る。かくして、固
化した金属は、フォームプラスチック製模型の形をと
り、模型が破壊又は気化して生じた物質は砂内へ逃出す
る。このロストフォーム法は、例えば米国特許第4,085,
790号及び4,616,689号に開示されているように、金属を
重力により、又は反重力式に注入する技法と組合せて用
いることが提案されている。
発明の目的 本発明の目的は、費用のかかる型形成粒状材(例えば
樹脂含有砂)及び別個の型製造装置及び型取扱い装置を
設ける必要性を排除すると共に、注型工程の所要時間を
相当に短縮する経済的な型浸漬式反重力式注型方法を提
供することである。
本発明の他の目的は、粒状型材の本来的に不安定なマ
スを底部開放容器内に装入し、マスの底面に容器の内部
圧より高い外部圧を作用させることによって該マスを容
器内で破壊自在の模型の周りに保持し、前記マスの底面
を溶融金属のプール内に浸漬させ、その状態で溶融金属
を該マス内へ吸引して模型を破壊し模型に代ってマス内
に溶融金属を充填することを特徴とする溶融金属の反重
力式注型方法及び装置を提供することである。
発明の概要 上記目的を達成するために、本発明は、溶融金属を反
重力式に注型する方法であって、粒状型材の本来的に不
安定なマスを底部開放容器内に装入し、該マスの底面に
容器の内部圧より高い外部圧を作用させることによって
該マスを該容器内で破壊自在の模型の周りに保持し、前
記容器とその下に位置する溶融金属のプールを相対的に
移動させて前記マスの底面を該溶融金属のプール内に浸
漬させ、前記マスの底面を前記溶融金属のプール内に浸
漬させた状態で、該マスの底面と模型との間のゲート部
分を通して溶融金属を該マス内へ吸引して模型を破壊し
模型に代って該マス内に溶融金属を充填することから成
る溶融金属の反重力式注型方法を提供する。
注型操作の後容器を溶融金属プールから引出せば、粒
状型材は、マスの底面に作用する、容器の内部圧より高
い外部圧によって該マス内に模型に代って充填された
(即ち注型された)金属の周りに保持される。粒状型材
及び固化した金属を容器から取出すために、上記内部圧
と外部圧を均衡化させ、粒状型材及び固化した金属を容
器から重力によって落下させる。ここで、「不安定な」
マスとは、互いに結合されていない、又は弱く結合され
た粒状材のマスのことをいい、そのようなマスは、金属
を充填された状態で溶融金属プールから引上げられる
際、単独では(即ち上述した内外の圧力差なしでは)マ
ス自体の重量及びマス内に形成された注型品の重量を支
えるだけの内部凝集力を有していない。そのような好ま
しいマスとしては、結着材無しの、流動自在の砂のマス
が挙げられる。そのような砂は、経済的であり、硬化操
作を必要とせず、再使用のために容易に回収することが
できる。弱く結合させた粒状材(例えば砂)を使用する
こともできるが、結合剤を使用する分だけコスト高とな
り、工程も複雑になる。
本発明の方法の一実施例においては、上下逆にされた
前記容器が金属プールの上方に懸架されたとき、模型及
びそれに代ってマス内に充填された金属模型をその周り
に保持される粒状型材だけによって該容器内に支持す
る。
本発明の方法の別の実施例においては、破壊自在の模
型と一体のゲートを溶融金属のプールに接触させること
ができるように前記マスの底面に露呈させる。
本発明の方法の更に別の実施例においては、マスの底
面に周囲流体圧を作用させ、上下逆にされた容器が溶融
金属のプールの上方に懸架されたとき、注型操作中粒状
型材を模型及び該模型に代って充填された金属の周りに
保持するのに十分な内外圧力差をマスの底面と容器の内
部との間に設定する。
本発明は、又、底部開放容器をその開放端を上に向け
て位置づけし、破壊自在の模型を該容器内に位置づけ
し、該容器内に粒状型材を充填することによって粒状型
材のマスを該模型の周りに装入し、該マスの上向き露出
面を容器の上向き開放端に近接したところに位置させ、
該マスの上向き面に該容器の内部圧より高い外部圧を作
用させ、該容器を上下逆にして容器の開放端及びマスの
露出面を下に向けてその下に位置する溶融金属のプール
に接触させ、該マスを内外圧力差によって容器内で模型
の周りに保持することから成る反重力式注型方法を提供
する。
本発明は、又、開放底端を有する容器と、下に位置す
る溶融金属のプールに接触するための底面を有し、前記
容器内装入された粒状型材の本来的に不安定なマスと、
前記マス内に埋設された破壊自在の模型と、前記模型と
前記マスの底面との間に設けられたゲートと、粒状型材
を前記容器内で模型の周りに保持するために容器内の内
部圧より高い外部流体圧を前記マスの底面に作用させる
ための手段とから成る反重力式注型鋳型を提供する。前
記容器は、特定の模型形態に適合するように開放頂端を
有するものであってもよく、開放底端を有するものであ
ってもよい。
本発明は、又、上述した鋳型と、前記マスの底面をそ
の下に位置する溶融金属のプール内に浸漬させるために
前記鋳型と溶融金属のプールを相対的に移動させるため
の手段と、前記模型を破壊し模型に代って前記マス内に
溶融金属を充填するために前記マスの底面を前記溶融金
属のプール内に浸漬させた状態で、該溶融金属を前記ゲ
ートを通して該マス内へ吸引するための手段とから成る
反重力式注型装置を提供する。
本発明の一実施例においては、前記容器は、透気性上
壁又は透気性側壁を有する構成とし、容器に隣接して設
けた真空室により透気性上壁又は透気性側壁を通して容
器内に周囲圧未満の圧力を設定し、粒状型材のマスと容
器の内部との間に上述した内外圧力差を創生することが
できるようにする。
本発明の他の実施例では、粒状型材のマスを容器の開
放底端より下に配置し、注型操作中、容器自体を溶融金
属プールに接触させる必要なしに、粒状型材を溶融金属
プールに接触させることができるようにする。
本発明の更に別の実施例では、粒状型材は、例えば、
制御された粒度の、結合剤無しのセラミック粒子で構成
することができ、注型操作中上記内外圧力差によって容
器内で模型及び原も形に代って充填される金属の周りに
保持することができる約40メッシュ未満で、約140メッ
シュを越える粒度の砂粒子が好ましい。
本発明の装置の更に別の実施例では、容器を粒状型材
及び模型装入ステーションと、金属注型ステーション
と、粒状型材及び注型品取出しステーションの間で垂直
軸線の周りに順次に移動させるための手段と、容器の開
放端を上記各ステーションにおいて適正な向きに位置づ
けするために容器を水平軸線の周りに回転させるための
手段を設ける。
本発明の装置の更に別の実施例では、真空は子を容器
に解放自在に密封係合させ、容器の内部を拔気するため
の真空室を容器の透気性部分に対面するようにして形成
する。粒状型材の本来的に不安定のマス、あるいは結合
されたマスを容器内に装入して成形キャビテイを有する
型部材を形成する。型部材の底面をその下に位置する溶
融金属のプールに浸漬させた状態で、上記真空室を拔気
して溶融金属を成形キャビテイ内へ吸引する。溶融金属
を成形キャビテイ内へ注型した後、容器を真空箱から分
離し、成形キャビテイ内へ注型された金属を容器内の粒
状型材のマス内でゆっくり冷却させ、それと併行して上
記真空室を用いて別の型部材に溶融金属を注型する。
実施例 第1図を参照して説明すると、本発明の反重力式注型
装置は、固定支持ベース14上に配置された回転自在のベ
ース12を有する。ベース12は、固定ベース14上に設置さ
れた回転駆動機15によって回転される。回転自在のベー
ス12には、それと共に垂直軸線の周りに回転するように
直立軸受台20が取付けられている。軸受台20には、環状
のスライド22が摺動自在に装着されている。スライド22
は、流体圧シリンダ26のピストン24によって軸受台20に
沿って摺動される。スライド22には、それと共に移動す
るように水平支持腕28が固定されている。支持腕28の外
端には作動軸29が水平軸線の周りに回転自在に支承され
ている。この目的のために作動軸29には被動歯車29aが
取付けられている。被動歯車29aと噛合する駆動歯車30a
を備えた回転駆動機30が支持腕28に取付けられている。
回転駆動機15及び30は、慣用の流体圧モータ又は電気モ
ータで構成することができる。
作動軸29は、延長軸29bを有し、延長軸29bには、それ
と共に回転するように筒状(例えば円筒形、四辺形等)
容器32が固定されている。
第1図は、装入ステーションP1に位置づけされたとき
の環状スライド22、支持腕28、作動軸29及び容器32を示
す左半分と、注型ステーションP2に配置されたときの環
状スライド22、支持腕28、作動軸29及び容器32を示す右
半分とに縦に分割されている。
上記各部品は、ベース12の回転によって装入ステーシ
ョンP1及び注型ステーションP2に順次に位置づけされ
る。装入ステーションP1においては、容器32は、最初、
粒状型材を受容するためにその開放端33を上に向けて位
置付け刺され、注型ステーションP2においては、容器32
は、後述するように注型操作のためにその開放端33を下
に向けて位置づけされる。注型ステーションP2における
注型操作の後、各部品は、装入ステーションP1の下の取
出しステーションP3へ移動され、取出しステーションP3
において容器32は、後述するように固化した注型品及び
粒状型材を取出すために開放端を下向きにして位置づけ
される。回転駆動機30は、作動軸を回転し、各ステーシ
ョンにおいて容器32を適正な向きとする。
装入ステーションP1と取出しステーションP3とは第1
図では上下に配置され、注型ステーションP2とは180゜
反対の位置に配置されたものとして示されているが、装
入ステーションP1、注型ステーションP2及び取出しステ
ーションP3は、軸受台20の周りに図示の例とは異なる位
置関係に配置することもできることは当業者には明らか
であろう。
第1及び4図を参照すると、容器32は、装入ステーシ
ョンP1にあり、その開放端33が上に向けられた状態で示
されている。容器32は、透気性端壁40と、該端壁に締着
されており、端壁40のある側とは反対側に開放端33を画
定する環状の気体不透過性側壁、即ち、不透気性側壁42
とから成る。作動軸の延長軸29aは、容器32を支持する
ように環状壁42に固定されている。透気性端壁40は、内
側面40aと外側面40bを有する。透気性端壁40の外側面40
bに隣接して室48を画定するように、透気性端壁40に環
状のフランジ44が締着され、該フランジに閉鎖部材46が
締着されている。真空密封のために、容器32の上記各構
成部材間に適当な環状ガスケット41が介設される。
閉鎖部材46には、パイプ50を溶接などにより密封状態
に接続するための孔46aが設けられている。パイプ50の
外端には弁54(第1図右側参照)に通じる可撓性ホース
52に接続される。ホース52は、装入ステーションP1及び
取出しステーションP3と注型ステーションP2との間での
容器32の移動を可能にするのに十分な長さを有する。弁
54は、真空ポンプ60又は空気圧力源62をホース52に、従
って容器32の透気性端壁40に隣接した室48に選択的に接
続する切換弁である。真空ポンプ6及び空気圧力源62は
固定ベース14上に設置されたものとして示されている
が、それらは、ホース52の長さを短くすることができる
ように回転ベース12に取付けてもよく、あるいは、この
注型装置から離れた工場設備内の他の場所に設置されて
いて、工場内の各機械に接続されたセントラル真空源及
び圧力源であってもよい。
容器32の透気性端壁40は、多孔質のアルミナ板で構成
するのが好ましく、環状壁42及び室48を画定する部材は
金属部材で構成するのが好ましい。
第1、4図に明示されるように、装入ステーションP1
において結合剤を含まない自由流動性の粒状型材(好ま
しくは砂)又は注型すべき特定の金属のための型材とし
て使用するのに適したその他のセラミック粒状型材70を
容器32に部分的に(満杯にではなく)装入する。容器32
への粒状型材(単に「型材」又は「粒子」とも称する)
70の装入は、手操作又はホッパー69を用いて行なうこと
ができる。
粒状型材の種類は、注型すべき金属の種類に応じて変
えることができ、その目的に合わせて選択することがで
きる。例えば、鉄及び鋼を注型する場合には、シリカ又
は砂粒子等が好ましい型材である。粒状型材の粒度は、
後述するように制御される。
容器32に粒子70を部分的に充填した状態で、弁54を作
動し圧力源62から可撓性ホース542及びパイプ50を通し
て加圧空気等のガスを室48へ導入する。この加圧空気
は、室48を加圧し、透過性端壁40を透過して容器32内へ
上向きに流動し、粒子70を流動化させる。
取付具90に保持された複数の破壊自在の模型90を適当
な移送手段(図示せず)によって容器の開放端33の上方
に位置づけする(第2〜4図)は、模型90を開放自在に
吸着して保持するための複数の真空ポート92aを有する
細長い中空部材で構成することができる。各取付具92の
内部は、各ポート92aに真空吸着作用を及ぼすように共
通の真空ポンプ94に接続することができる。
各破壊自在の模型90は、溶融金属を流入させるための
ゲート部分90aと、注型すべき物品の形状を有する成型
部分90bとから成る。成型部分90bは、単に例示の目的で
内燃エンジンのためのポペット弁を成型するための形状
を有するものとして示されている。ゲート部分90aは、
成型部分90bから対応する真空ポート92aにまで延長した
一体の円筒形部分として構成することができる。ゲート
部分90a及び成型部分90bの形状は、いろいろな形状とす
ることができる。ゲート部分90aは、模型90と一体にす
るか、あるいは、模型に連結することができ、模型と同
じ又は異なる材料で形成することができる。ゲート部分
90aは、図示の実施例では模型90と一体のものとして示
されており、従って後述する注型操作中破壊されるが、
非破壊性ゲート部分を使用することもできる。ただし、
非破壊性ゲート部分は、注型後注型品から除去しなけれ
ばならないので、好ましくない。例えば、セラミック又
は金属製のゲートチューブ(図示せず)を図示のゲート
部分90aと同様の態様で模型から延長させることができ
る。又、各模型は、多数のゲート部分90a及び、又は多
数の成型部分90bから成る構成とすることもできる。
破壊自在の模型90は、溶融金属の熱により気化するフ
ォームプラスチック(例えばポリスチレンフォーム)の
ような材料で形成するのが好ましいが、溶融金属の熱に
より融解、分解、昇華、又は何らかの形で破壊され、粒
状マスの気孔を通して除去される他の材料で形成するこ
とができる。成型部分90bには、最終注型品にそのまま
組込むことができる、あるいは最終注型品から除去して
注型品に孔を形成するための金属又はその他の材料製の
インサート(挿入体)を装入することもできる。又、模
型の成型部分90bには、金属注型品に所望の表面を付与
するためのコーチングを被覆することができる。
上述したようにして容器32に粒子70を部分的に充填
し、粒子を流動化させた状態で、取付具92を適当な手段
(図示せず)によって下降させ、模型90を砂粒子内の所
定位置に所定の深さにまで挿入し、各模型90を粒子で囲
包する(第5図)。別法として、容器32の方を上昇させ
て模型を粒子内の所望の深さにまで挿入することもでき
る。模型は、そのゲート部分90aが容器の開放端(容器
の環状リム33a)より上方に突出させる深さにまで容器3
2内に位置づけすることが好ましい。
模型を所望の深さに設置した後、弁54を作動して室48
への空気流を停止し、それによって粒子の流動化を停止
する。
容器の残部に粒子70を充填する前に、容器32の壁42の
延長として、容器の水平なリム33aの上に、開放端33と
実質的に同じ内径又は内寸を有する仮の環状延長壁即ち
容器延長部分100を載せる(第5図)。次いで、第5図
に明示されるように、粒子70を延長壁100の上端の僅か
に下のレベル(高さ)にまで容器内へ追加し、粒状型材
のマス(粒状マス)103の露出上向き面102を容器の開放
端33の近くに形成する。図から明らかなように、マス10
3の露出面102は、容器の開放端33より上方で、破壊自在
模型のゲート部分90aの上端90cの僅かに下に位置する。
かくして、ゲート部分90aの上端90cは、粒状マス103の
面102に露出される。
ある種の模型の場合は、模型を位置づけする際半ば充
填された容器内の砂粒子を流動化させなければならない
が、模型の条件によっては、それを容器に挿入する際容
器だけを振動させればよい場合がある。従って、模型の
位置づけ中粒子を流動化させる操作は、必須要件ではな
く、髄選択の操作であり、模型の条件(例えば寸法や、
形状の複雑さ)に応じて行なわれる。
容器32に粒子を第5図に示されるレベル(高さ)にま
で装入する間、及び場合によっては、特に模型が複雑な
形状を有するものである場合、粒子70を装入した後、模
型の周りの粒子70の詰り度合を高めるために容器32を振
動させる必要がある場合がある。
当業者には明らかなように、結合剤のない粒状マス内
への模型の埋設は、上記以外の他の方法によっても行な
うことができる。例えば、模型及び粒状型材を、適当な
仮の閉鎖部材によって一時的に閉鎖された開放端33を下
に向けた容器32内へ導入することができる。その場合、
模型及び粒状型材は、着脱自在の透気性端壁40を外して
上から容器内へ装入することができる。模型が粒状型材
内に埋設された後、容器の上端に透過性端壁を締着し、
容器内に相対真空(容器の内外間に圧力差)を創生す
る。次いで、仮の閉鎖部材を容器の開放端から外し、粒
状マスの底面をその下に位置する溶融金属のプールに接
触させることができるように露出させる。
模型が粒状型材内に第5図に示されるレベルにまで埋
設され、露出面102が形成された後、取付具92内の真空
を解除することによって模型を取付具から釈放する。次
いで、取付具92を模型90から外す。
次に、弁54を作動して室48をパイプ50及びホース52を
通して真空音符60に接続することによって室48に真空を
引く。その結果として、透過性端壁40を通して容器32内
に相対真空(即ち、部分真空即ち大気圧未満の圧力)を
創生し、粒状マス103の上向き露出面102には大気圧を作
用させる。室48内の真空度は、容器を上下逆にしたとき
その中の粒子を保持するにに十分なレベルであり、粒子
の粒度及び重量、及び粒状マス内に成型される注型品の
寸法及び重量によって変えられ、容器の開放端33の面積
によってもある程度変えられる。
その後、環状の円頂壁100を開放端33から再使用又は
廃棄するために取外す。次いで、容器32を上昇させ装入
ステーションP1において回転させ、開放端33及びマス10
3の露出面102を下向きにする。その後、容器32を注型ス
テーションP2へ移送する前に容器を振動させて露出面10
2から遊離した粒子を振り落すことが好ましい。
第6図は、上述した鋳型形成工程によって形成された
反重力式注型鋳型110を示す。この注型鋳型110は、底部
開放容器32と、該容器内の大気圧未満の圧力より高い外
部大気圧をマス103の露出面102に及ぼすことによって容
器内に保持された透気性粒状マス103及びマスに囲包さ
れた模型90(取付具から釈放されている)とから成る。
図から明らかなように、粒状マスの露出面102は、注型
鋳型の底部となり、容器32の開放端33より下に位置す
る。模型は、上記内外差圧によって容器内に保持される
粒状マス103だけによって保持され支持される。
第6図の反重力式注型鋳型110を形成するに当って、
結合剤無しの粒状型材90の粒度は、型材が容器の開放底
部33から落下するのを防止し、かつ、透気性端壁40を透
過して吸引されるのを防止するように制御される。鉄又
は鋼の注型に一般に用いられる特定の丸い珪砂粒子の場
合は、約40メッシュ(AFS)未満で、約120メッシュ(AF
S)より大きい粒度が好適であることが判明しており、
より好ましくは、50メッシュ(AFS)〜約70メッシュ(A
FS)の範囲の粒度である。本発明による特定の用例に使
用しうる粒度の範囲は、使用される粒状型材の種類及び
形状、透過性端壁40の気孔のサイズ、及び容器内に創生
される真空度に応じて決定される。融点の高い金属を注
型するのには、粒度の小さい竜性好ましい。本発明の実
施に当って粒子の形状も変えることができる。
室48に作用させる真空は、模型によって画定される成
型キャビテイの頂部にまで溶融金属を吸引し、かつ、マ
ス103とその中に成型された注型品との合計重量に少な
くとも等しい上向きの力をマス103の底面102に及ぼすの
に少なくとも十分でなければならない。上記40〜140メ
ッシュの砂粒子(即ち約11.32kgの砂)を、容器の開放
底端から落下させることなく、容器(直径45.72cmの円
筒形容器)内に模型を囲包するようにして保持し、約9.
53kgの注型品を該砂粒子内に支持するのにするのに室48
内の真空度は、水銀柱約185mm(7.3in)であることが認
められた。
粒状マス103は、容器内に周囲圧未満の圧力を創生す
ることによって容器内に保持されるものとして例示され
ているが、容器の内外間に所望の圧力差を設定するよう
にマスの底面に作用する外部流体圧力を容器内の内部圧
に対して相対的に増大させてもよいことは当業者に明ら
かであろう。従って、例えば、この目的のために、容器
内に大気圧を維持したまま、粒状マス103の底面102に大
気圧を越える空気圧を作用させる手段を用いることがで
きる。
先に述べたように、粒状マス103の底面102は、第6図
の容器の開放底端33より下方に位置する。反重力式注型
鋳型110のこの特徴は、容器32の環状壁42をその下に位
置するタンク122内の溶融金属のプール120に接触させる
必要なしに、粒状マス103の底面102及び模型の露出端90
cを溶融金属のブール120に浸漬させることを可能にす
る。
反重力式注型鋳型110は、ベース12を回転させること
によって装入ステーションP1から注型ステーションP2へ
移動され、ピストン24によって溶融金属プールの上方の
所望の高さ位置へ持上げられる。注型ステーションP2に
おいては粒状マス103の底面102及び模型の露出端90c
は、その下に位置する溶融金属プール120に面する。本
発明の反重力式注型方法によれば、粒状マス103の底面1
02を溶融金属プール120に浸漬させるために注型鋳型110
と溶融金属プール120を相対的に移動させる。図示の実
施例では、ピストン24によって環状スライド22を下降さ
せて注型鋳型110を溶融金属プール120に向けて下降さ
せ、粒状マス103の底面102及び模型の露出端90cを第6
図に示されるように該プール内に浸漬させる。この浸漬
中容器内に大気圧未満の圧力を維持した状態で溶融金属
プール120に大気圧を作用させるので、溶融金属は、ゲ
ート部分90aを通して模型の成型部分90b内へ吸引され
る。かくして、溶融金属は、模型を気化又は分解又はそ
の他の態様で破壊し、粒状マス内に模型に代って充填さ
れる。一方、模型の気化又は分解生成物は、透気性であ
る粒状マス103内へ吸引され、真空室48から真空系を通
して排出される。
模型90に代って充填された溶融金属が固化した後、ピ
ストン24を伸長させることによって注型鋳型110をプー
ル120から引出す(上昇させる)。この操作中、模型に
代って充填された金属の周りの粒状マス103を保持する
ために容器32内に大気圧未満の圧力を維持する。かくし
て、注型された金属は、粒状マスだけによって容器内に
保持され、支持される。
比較的大型の注型品のための別の実施例においては、
注型鋳型は、模型の成型部分90bに充填された金属がま
だ溶融状態にある間に、まず注型品のゲート部分が固化
した後溶融金属プールから引出すことができる。最初に
注型品の固化を行なわせるために必要な模型のゲート部
分90aの個数及び寸法は、米国特許第4,340,108号に説明
されているように、注型すべき物品の種類及び注型金属
の種類によって異なる。
以上の説明では溶融金属は、容器内に砂粒子を保持す
る作用をするのと同じ真空(減圧)によって模型90へ吸
引されるものとして説明されたが、本発明はそれに限定
されるものでないことは当業者には明らかであろう。例
えば、容器内に周囲圧未満の圧力を設定した状態で、あ
るいは設定せずに、模型への溶融金属の流入を容易にす
るために外圧を加えることができる。この目的のために
大気圧より高い圧力を加えるための適当な手段を設ける
ことができる。
金属を充填された注型鋳型110を溶融金属プール120か
ら引出した後、ベース12を回転し、ピストン24を引込め
てちゅえき鋳型を取出しステーションP3に位置づけし、
容器の開放端33を開放グリッド又はスクリュー130に対
面させる。次いで、周囲圧未満の圧力(真空)を解除
し、容器32内を大気圧とする。このように内外圧力を均
衡化させることにより、粒状マス及び該マス内の固化金
属(注型品)重力によって容器32からその開放底端33を
通して開放グリッド130上へ落下させる。グリッド130
は、その上面に注型品を保持するが、粒状型材は下方ホ
ッパー131へ通過させる。粒状型材は、下方ホッパー131
から再使用のために装入ステーションP1の上方の上方ホ
ッパー69へコンベヤ133又は他の適当な移送手段によっ
て移送することができる。金属注型品は、グリッド130
からコンベヤ135又機の適当な移送手段によって仕上げ
ステーション(図示せず)へ移送することができる。
次いで、空になった容器32を作動軸29によって回転し
その開放端33をホッパー69の方に向けて上向きにし、上
述した装入、注型及び取出し操作を繰返す。
第7図は、本発明の別の実施例を示す。この実施例
は、注型鋳型110の底面102に粒状マス103の透気性より
低い透気性を有する層150を被せることによって底面102
の透気性を減少させるという点で第1〜6図の実施例と
異なる。低透気性層150は、装入ステーションP1におい
て底面102に被せるのが好ましく、模型の端部90cを露出
させたままにして底面102にスプレー被覆することがで
きるセラミックスラリーでああてよく、あるいは、底面
102に塗布することができる有機接着剤であってよい。
別法として、第7図に示されるように、容器32内に真空
を引いたときに創生される内外圧力差によって破壊自在
のシート又はフィルムを底面102に保持させるようにし
てもよい。そのようなシートは、粒状マスの底面が溶融
金属プール内に浸漬されたとき破壊され、それによって
マスの底面において模型の露出端90cを露出させ、溶融
金属に接触させることができる。鉄及び鋼の反重力式注
型のための好ましい破壊自在シート150は、アルミニウ
ムフォイルである。アルミニウムフォイルが好ましいの
は、溶融金属プールに接触するまでは融解しないからで
ある。そのようなフォイル150の使用は、粒状マスの底
面102の全面積のうち模型のゲート部分を構成する面積
の割合(%)を大きくすることができ、従って、1つの
鋳型当りの注型可能な注型品の個数を殖やすか、あるい
は、同じ個数の注型品を注型するとすれば、注型品1個
当りの溶融金属の供給量を増大させることができる。
上述した本発明の好ましい反重力式注型方法(即ち、
結合剤を包含しない粒状型材を使用しての注型方法)及
び装置は、複雑な形状を注型するのに剛性の、自己保形
成の、樹脂で結合された型材を必要とされないという点
で有利である。樹脂で結合された型材の使用回避は、型
材の材料コストを削減し、樹脂の硬化工程を不要にし、
樹脂結合型材が注型中溶融金属の熱により熱崩壊される
ことによって発生するガスをなくすことができる。その
ようなガスは、注型品の品質にとって極めて有害であ
り、そのようなガスを最小限にすることが非常に望まし
い。更に、本発明の教示によれば、重力利用の注型法に
おいてはゲート即ち溶融金属注入口を1つだけにしなけ
ればならないのに対して、溶融金属を模型に供給するた
めのゲートを1つだけの一二ではなく多数の部位に設け
ることができる。更に本発明によれば、剛性の結合され
た型材、セラミック製の注入管、溶融金属のためのシー
ル(密封材)等が不要となり、簡略化された、経済的な
反重力式注型方法及び装置が提供される。
上述した各実施例では、取付具92から釈放された破壊
自在の模型90は、粒状マス103内に埋設され、容器の内
外に圧力差が設定される結果として粒状マスだけによっ
て容器内に保持され支持される。
好ましくないが、注型工程中容器32内に残すことがで
きる1つ又は複数の取付部材200(第8図)を用いて模
型を粒状マス内に支持することも可能である。そのよう
な取付部材は、セラミック又はその他の材料で形成する
ことができ、例えばつまみねじ202などによって容器に
釈放自在に取付けることができる。模型は、接着剤又は
その他の適当な手段によって取付部材に固定することが
できる。
第8図の実施例では、粒状マス103は、上述した内外
圧力差によって模型90の周りに保持されるが、模型90
は、取付部材200によって所定位置に保持される。注型
鋳型の底面102が溶融金属プールに浸漬されると、先の
実施例に関連して上述したように、溶融金属が模型内へ
吸引され、模型を破壊し模型に代ってマス103内に充填
される。模型に取って代わった金属は、その金属が取付
部材200に付着する場合は、取付部材によって粒状マス
内に支持することができる。しかし、金属が取付部材に
付着しない場合は、金属は粒状マスによって所定位置に
保持される。注型鋳型をプール120から引出した後、取
出ステーションP3において取付部材を容器に対する取付
部から外し、外部圧と内部圧を均衡化し、固化した金属
即ち注型品及び取付部材を重力により容器からその開放
底端33を通して落下させることによって容器から取出す
ことができる。その後、必要に応じて注型品を取付部材
から取外すことができる。
第9図は、開放底端33′及び開放頂端35′を有する容
器32′を用いるという点で先に述べた実施例と異なる本
発明の変形実施例を示す。第9図の実施例においては、
容器32′は、透気性部分42a′をを含む環状の側壁42′
を有する。環状側片42′に環状の真空箱45′が密封状態
に固定され、透気性部分42a′の周りに周辺真空室48′
が画定されている。真空室48′は、導管50′を介して真
空ポンプ(図示せず)に接続される。複数の破壊自在の
模型90′が、粒状マス103′内に埋設される。粒状マス1
03′は、溶融金属プールに浸漬するための露出底面10
2′と、露出頂面105′を有する。第1〜6図に関連して
先に述べたように、容器32′を装入ステーションP1から
注型ステーションP2へ、次いで取出しステーションP3へ
移送する間(第1図参照)、粒状マス103′及び模型9
0′、及び最終的に模型に取って代わる金属注型品を容
器内に保持するのに十分な真空を室48′内に創生する。
装入ステーションP1での開放容器32′への粒状型材及び
模型の装入は、第1〜6図に関連して先に説明したよう
に、容器の端部33′又は35′を通して行なわれ、真空箱
を容器に密封係合させる前又は後に行なうことができ
る。粒状マス103′の頂面105′に金属フォイル、プラス
チックフィルム又はそれに類する不透気性シート(図示
せず)を被覆することができる。当業者には明らかなよ
うに、ある種の形態の模型は、第1〜6図の容器32によ
りも、第9図の両端が開放した容器32′への方が装入し
易い。
第10〜12図は、更に別の実施例を示す。この実施例で
は、容器32″と真空箱47″とを互いに切離すことができ
る(第10図参照)。容器32″は、開放端33″を画定する
環状の不透気性壁42″に締着された透過性端壁40″を有
する。真空箱47″は、端部閉鎖部材46″と、それと一体
の環状フランジ44″を有する。フランジ44″にはガスケ
ット41″が装着されている。真空箱47″を容器32″に密
封係合させると、容器の透気性端壁40″に隣接して真空
室48″が形成される。
第10〜12図の実施例では、容器32″をその開放端33″
を上に向けて位置づけし、第1〜6図に関連して先に説
明したように、容器内に粒状マス103″を充填し、複数
の破壊自在の模型90″を装入する。真空箱47″を支持腕
(例えば第1図の支持腕28)によって持上げ容器の透気
性端壁40″に密封係合させる(第11図参照)。真空箱4
7″と透気性端壁40″の間に画定された真空室48″内を
導管50″に接続した真空ポンプ(図示せず)によって拔
気即ち真空引きする。真空室48″内に創生する真空は、
容器32″を真空箱47″に吸着するのに十分な真空度であ
り、かつ、第1〜6図に関連して先に説明したように注
型操作を行うために真空箱47″を密封係合させた容器3
2″を注型位置(例えば第6図参照)へ上下逆に回転
し、粒状マスの露出面102″を溶融金属プールに浸漬さ
せた(第6図参照)とき、容器内で粒状マス103′を模
型90″の周りに保持するのに十分な真空度とすることが
好ましい。
注型操作後、容器32″を溶融金属プールから離して露
出面102″をプールから引出し、容器を上下逆に回転し
て容器の開放端33″及び粒状マス103″の露出面102″を
上に向ける。次いで、容器32′をコンベヤ300″に隣接
する位置へ移送し(第12図参照)、真空室48″の真空を
解除し、粒状マスと金属注型品305″を保持した容器3
2″から真空箱47″を切離す。次いで、該容器を、その
開放端33″を上に向け、透気性壁40″を下にしてコンベ
ヤ300″上に載せる。コンベヤ300″は、粒状マスと金属
注型品305″を保持した容器32″を順次に取出しステー
ション(図示せず)へ移送し、そこで各容器32″を上下
逆にして冷却した金属注型品305″及び粒状マス103″を
下向きの開放端33″を通して排出させる。
第10〜12図の実施例は、注型品を粒状マス103″内で
ゆっくりと冷却させるために長時間(例えば1時間又は
それ以上)各容器32″の粒状マス103″内に残したまま
にしておくことができるという点で有利である。注型品
の、粒状マス内でこのようなゆっくりとした冷却は、多
くの合金注型品や、ある種の形状の注型品の場合に必要
とされる。多数の容器32″をコンベヤ300″上に載せて
移送しながら(あるいは別の部署で)ゆっくりと冷却さ
せる間に、真空箱47″を用いて他の容器で次々に注型を
行なうことができるので、注型工程の生産性を損なうこ
とがない。
本発明は、上述した内外圧力差だけによって容器内に
保持される、結合されていない(結合剤無しの)粒子を
用いて実施するのが好ましいが、弱く結合させた粒子を
用いることも本発明の範囲内である。例えば、粒状材に
少量の結合剤(即ち、結合剤の種類によって異なるが、
砂−樹脂ミックスの約0.3重量%の結合剤)を混合又は
被覆することができる。そのような結合剤の量は、粒状
材を互いにある程度粘着させるのに十分であるが、上下
逆にした容器32を金属プールから引出したとき、単独で
それ自体の重量を支持することができるマスを形成する
には不十分な量とする。しかし、少量でも結合剤を使用
することは、それだけコストを高くし、工程を複雑にす
るので、結合剤無しの粒状材を使用する方法ほどは好ま
しくない。しかしながら、多少の結合剤の使用は、
(1)ばらの(遊離した)粒子が容器から溶融金属プー
ル内へ落下する可能性を少なくすること、(2)使用し
うる粒度の範囲を広くすること、(3)内外圧力差によ
る支持力を補完するためのある程度の粘着性を粒状材に
与えるという点で有利である。従って、結合剤を添加す
ることが望ましい場合もある。
本発明に使用するのに適した結合剤含有砂(粒状型
材)は、下記のような化学的に固化又は硬化される樹脂
から成るものであることが好ましい。
1.アミン(例えばトリエチルアミン)蒸気を通してフェ
ノール−ウレタン結合剤を形成することによって架橋さ
せたフェノール−イソシアネート樹脂ミックス(例えば
アッシュランド・ケミカル・カンパニーのイソキュア
(登録商標))、 2.メチルホルメートガスを通してフェノール−エステル
樹脂を形成することによって重合させたフェノール樹脂
(例えばボードン・ケミカル・カンパニーのベータセッ
(登録商標))、 3.フェノール樹脂とエステルを容器32内へ導入する直前
に予備混合して得られる「ノーベーク」(“no bake")
物質(例えばボードン・ケミカル・カンパニーのアルフ
ァセット(登録商標))、 4.SO2ガスを通すことによって硬化させたアクリル−エ
ポキシ樹脂と、ヒドロペルオキシドと、シランの混合物
(アッシュランド・ケミカル・カンパニーのイソセット
(登録商標))。
ガス/蒸気(ガス又は蒸気)で硬化させた物質を使用
する場合、本出願の対応米国特許願と同時に1988年5月
10日に出願された本出願人の米国特許願に記載されてい
るように模型を埋設した後硬化用のガス/蒸気透過性壁
40を経て砂−樹脂ミックス内へ通す。いわゆる「ノーベ
ーク」物質は、その中に模型が埋設された後硬化される
までそのままに放置される。硬化後、粒状マスを保持す
るための上記内外圧力差を設定し、以後の工程を上述し
たようにして実施する。
第10〜12図の実施例は、容器32″内に粒状型材の本来
的に不安定なマス103″を装入するものとして説明され
たが、この実施例においても、完全に結合された粒状型
材で形成された注型鋳型、例えば1個又は複数個の成形
キャビテイを有する、樹脂で結合された砂型を、例えば
前節で言及した本出願人の米国特許願に開示された方法
に従って、粒状型材の本来的に不安定なマス103″の代
りに用いることができることは、当業者には明らかであ
ろう。
本発明の方法に使用するための反重力式注型装置は、
支持腕28、作動軸29、29b及びそれに固定された容器32
を備えた環状スライド22を有する1つの中央直立軸受台
20を有するものとして第1図に示されているが、そのよ
うな直立軸受台20を1対設け、それらを回転自在ベース
12上に間隔をおいて取付けてもよいことは当業者には明
らかであろう。その場合、各直立軸受台20に環状スライ
ド22を摺動自在に装着し、そのれぞれの環状スライド22
に支持腕28、及び容器32を担持した作動軸29、29bを連
結する。かくして、一方の直立軸受台20に装着した環状
スライド22、支持腕28、及び作動軸29を操作して、それ
に関連する空の空気32を装入ステーションP1に、又は、
金属を充填された容器32を取出しステーションP3に位置
づけし、それと併行して、他方の直立軸受台20に装着し
た環状スライド22、支持腕28、及び作動軸29を操作し
て、それに関連する、粒状型材を充填した容器32を注型
ステーションP2に位置づけすることができる。回転自在
のベース12を180゜回転することによって、前に装入ス
テーションP1にあった、粒状型材を充填した容器32を注
型ステーションP2に位置づけし、前に注型ステーション
P2にあった、金属を充填された容器32を取出しステーシ
ョンP3に位置づけすることができ、先の述べたようにし
てそれぞれ装入、注型及び取出し操作を行なうことがで
きる。このように、一方の直立軸受台20上の容器32の装
入及び取出し作業を装入ステーションP1及び取出しステ
ーションP3で実施するのと併行して、他方の直立軸受台
20上の容器32に注型ステーションP2において溶融金属を
注型することができるので、1対の直立軸受台を備えた
反重力式注型装置は、生産性を高めることができる。
以上、本発明を実施例に関連して説明したが、本発明
は、ここに例示した実施例の構造及び形態に限定される
ものではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱すること
なく、いろいろな実施形態が可能であり、いろいろな変
更及び改変を加えることができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の反重力式注型装置の立面図であり、
装入ステーション及び取出しステーションを示す左半分
と、注型ステーションを示す右半分に分割して示されて
いる。第2図は、本発明に使用するための複数の破壊自
在模型の立面図、第3図は、模型の平面図、第4図は、
粒状型材を部分的に充填された容器を断面図で示し、容
器内に装入するための模型を立面図で示す。第5図は、
第4図と同様の図であるが、模型が容器内の粒状型材内
に埋設されたところを示す。第6図は、第5図の容器を
上下逆にして粒状マスの底面を粗のしたの溶融金属プー
ルに浸漬させたところを示す断面図である。第7図は、
本発明の別の実施例の第6図と同様の(ただし、溶融金
属プールは示さず)断面図である。第8図は、本発明の
更に別の実施例の第6図と同様の(ただし、溶融金属プ
ールは示さず)断面図である。第9図は、上下両端が開
放した容器を使用する本発明の更に別の実施例の断面図
である。第10図は、容器と真空箱を切離し自在とした本
発明の更に別の実施例の断面図である。第11図は、第10
図と同様の図であるが、容器と真空箱を密封係合させた
ところを示す。第12図は、第10と同様の図であるが、真
空箱から切離され、コンベヤ上へ載せられる態様を示
す。 12:回転自在のベース 15:回転駆動機 20:直立軸受台 22:環状スライド 24:ピストン 26:流体圧シリンダ 32:容器 33:開放端 P1:装入ステーション P2:注型ステーション P3:取出しステーション 40:透気性端壁 46:閉鎖部材 48:室 50:パイプ 52:可撓性ホース 90:模型 90a:ゲート部分 90b:成型部分 92:取付具 100:延長壁 102:露出面 103:粒状型材のマス(粒状マス) 110:注型鋳型 120:溶融金属のプール 150:低透過性層 32′:容器、33′:開放底壁 35′:開放頂端 42′:環状側壁 42a′:透気性部分 48′:周辺真空室 32″:容器 33″:開放端 40″:端壁 47″:真空箱 48″:真空室 102″:露出面 103″:粒状マス
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 18/06 B22C 9/04

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融金属を反重力式に注型する方法であっ
    て、 (a) 粒状型材の本来的に不安定なマスを底部開放容
    器内に装入し、該マスの底面に容器の内部圧より高い外
    部圧を作用させることによって該マスを該容器内で破壊
    自在の模型の周りに保持し、 (b) 前記容器とその下に位置する溶融金属のプール
    を相対的に移動させて前記マスの底面を該溶融金属のプ
    ール内に浸漬させ、 (c) 前記マスの底面を前記溶融金属のプール内に浸
    漬させた状態で、該マスの底面と模型との間のゲート部
    分を通して溶融金属を該マス内へ吸引して模型を破壊し
    模型に代えて該マス内に溶融金属を充填することから成
    る溶融金属の反重力式注型方法。
  2. 【請求項2】模型に代ってマス内に溶融金属を充填した
    後、前記容器と溶融金属のプールを相対的に移動させて
    前記マスの底面を該溶融金属のプールから引出し、その
    引出し操作中該マスの底面に前記内部圧より高い外部圧
    を加えることによって粒状型材を該容器内で該金属の周
    りに保持する工程を含むことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の反重力式注型方法。
  3. 【請求項3】前記マスの底面を溶融金属のプールから引
    出した後、前記外部圧と内部圧を均衡化して前記粒状型
    材及び金属を重力により前記容器から排出させる工程を
    含むことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の反重
    力式注型方法。
  4. 【請求項4】前記粒状型材は、実質的に結合剤無しの砂
    であることを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の反
    重力式注型方法。
  5. 【請求項5】前記マスの底面にゲートを形成するように
    前記模型の一部をマスの底面に露呈させることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の反重力式注型方法。
  6. 【請求項6】前記底部開放容器をその開放底部を上に向
    けて位置づけし、前記模型を該容器内に位置づけし、該
    容器内に粒状型材を充填することによって粒状型材のマ
    スを該模型の周りに装入し、該マスの上向き面を容器の
    上向きに面した底面に近接したところに位置させ、該マ
    スの上向き面に該容器の内部圧より高い外部圧を作用さ
    せ、該容器を上下逆にして容器の開放底面を下に向けて
    該マスの前記上向き面を底面とすることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の反重力式注型方法。
  7. 【請求項7】前記マスの透気率を減少させる工程を含む
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の反重力式
    注型方法。
  8. 【請求項8】前記透気率減少工程は、マスの前記底面
    に、該マスより低い透気率を有する層を設けることによ
    って行なわれることを特徴とする特許請求の範囲第7項
    記載の反重力式注型方法。
  9. 【請求項9】前記層は、前記底面上に透気率の低い破壊
    自在のシートを保持することによって設定されることを
    特徴とする特許請求の範囲第8項記載の反重力式注型方
    法。
  10. 【請求項10】溶融金属を反重力式に注型する方法であ
    って、 (a) 粒状型材の本来的に不安定なマスを底部開放容
    器内に装入し、該マスの底面に周囲流体圧を作用させ、
    該容器内に周囲圧未満の圧力を設定することによって該
    マスを該容器内で気化自在の模型の周りに保持し、 (b) 前記容器とその下に位置する溶融金属のプール
    を相対的に移動させて前記マスの底面を該溶融金属のプ
    ール内に浸漬させ、 (c) 前記マスの底面を前記溶融金属のプール内に浸
    漬させた状態で、該マスの底面と模型との間のゲート部
    分を通して溶融金属を該マス内へ吸引して模型を気化さ
    せ模型に代って該マス内に溶融金属を充填することから
    成る溶融金属の反重力式注型方法。
  11. 【請求項11】溶融金属を反重力式に注型する方法であ
    って、 (a) 砂の本来的に不安定なマスを底部開放容器内に
    装入し、該マスの底面に大気圧を作用させ、該容器内に
    大気圧未満の圧力を設定することによって該マスを該容
    器内で気化自在の模型の周りに保持し、 (b) 模型の一部分を前記マスの底面に露出させ、 (c) 前記容器とその下に位置する溶融金属のプール
    を相対的に移動させて前記マスの底面及び模型の前記露
    出した一部分を該溶融金属のプール内に浸漬させ、 (d) 前記マスの底面及び模型の前記露出した一部分
    を前記溶融金属のプール内に浸漬させた状態で、該溶融
    金属を該マス内へ吸引して模型を気化させ模型に代って
    該マス内に溶融金属を充填することから成る溶融金属の
    反重力式注型方法。
  12. 【請求項12】溶融金属を反重力式に注型する方法であ
    って、 (a) 底部開放容器内で破壊自在の模型を粒状型材の
    本来的に不安定なマスによって囲包し、 (b) 前記マスの底面に前記容器内の内部圧より高い
    外部圧を作用させて容器内の粒状型材を模型の周りに保
    持することから成る溶融金属の反重力式注型方法。
  13. 【請求項13】溶融金属を反重力式に注型する方法であ
    って、 (a) 容器をその開放端を上に向けて位置づけし、 (b) 破壊自在の模型を粒状型材の本来的に不安定な
    マスで囲包して、前記容器の開放端に近接したところに
    該マス上に上向きの面を形成し、 (c) 前記容器を上下逆にしたとき前記粒状型材を容
    器内に前記模型の周りに保持するのに十分に容器内の内
    部圧より高い外部流体圧を該マスの前記面に作用させ、 (d) 前記マスの前記面を下に向けられてその下に位
    置する溶融金属のプールに接触するように前記容器を上
    下逆にし、 (e) 前記面を前記溶融金属のプール内に浸漬させ、 (f) 該溶融金属を該マス内へ吸引して前記模型を破
    壊して模型に代って該マス内に溶融金属を充填し、 (g) 前記マスの前記面を前記溶融金属のプールから
    引き上げ、 (h) 前記容器を該プールから離れた部署へ移送し、 (i) 前記外部流体圧を除去して前記マス及びその中
    の金属を前記容器から排出させることから成る溶融金属
    の反重力式注型方法。
  14. 【請求項14】前記容器の上向き開放端に着脱自在の環
    状の延長容器部分を配置し、前記模型の一部分を前記マ
    スの前記面に露出させ、模型の該露出部分を前記延長容
    器部分の上方に位置づけし、該延長容器部分に粒状型材
    を充填し、前記内部圧より高い外部圧を設定した後該延
    長容器部分を取外す工程を含むことを特徴とする特許請
    求の範囲第13項記載の反重力式注型方法。
  15. 【請求項15】反重力式注型鋳型であって、 (a) 開放底端を有する容器と、 (b) 下に位置する溶融金属のプールに接触するため
    の底面を有し、前記容器内に金属受入れ成型キャビテイ
    を画定する粒状型材の本来的に不安定なマスと、 (c) 前記マス内に埋設され、前記キャビテイの形を
    定める破壊自在の模型と、 (d) 前記模型と前記マスの底面との間に設けられた
    ゲートと、 (e) 前記粒状型材を前記容器内で模型の周りに保持
    するのに十分な負の圧力差を容器の内部と外部の間に設
    定するための手段と、 から成る反重力式注型鋳型。
  16. 【請求項16】前記差圧を設定するための前記手段は、
    前記容器内に周囲圧未満の圧力を設定するための手段を
    含むことを特徴とする特許請求の範囲第15項記載の反重
    力式注型鋳型。
  17. 【請求項17】前記容器は、容器内に周囲圧未満の圧力
    を設定するための手段を有し、該圧力設定手段と前記マ
    スとの間に配置された透気性壁を有することを特徴とす
    る特許請求の範囲第16項記載の反重力式注型鋳型。
  18. 【請求項18】容器内に周囲圧未満の圧力を設定するた
    めの前記手段は、前記透気性壁に隣接して設けられた真
    空室を含むことを特徴とする特許請求の範囲第17項記載
    の反重力式注型鋳型。
  19. 【請求項19】前記容器は真空箱を有し、該真空箱と容
    器とに解放自在に密封係合して真空室を形成するための
    密封手段を有することを特徴とする特許請求の範囲第15
    項記載の反重力式注型鋳型。
  20. 【請求項20】反重力式注型装置であって、 (a) 開放底端(33)を有する容器(32)と、 (b) 下に位置する溶融金属のプール(120)に接触
    するための底面を有し、前記容器内に収容された粒状型
    材の本来的に不安定なマス(103)と、 (c) 前記マス内に埋設された破壊自在の模型(90)
    と、 (d) 前記模型と前記マスの底面との間に設けられた
    ゲート(90a)と、 (e) 前記粒状型材を前記容器内で模型の周りに保持
    するために外部大気圧が該容器の内部圧より高い外部流
    体圧として前記マスの底面に作用するように、かつ、前
    記模型を破壊し該模型に代って前記マス内に溶融金属を
    充填するために、前記容器内に大気圧未満の圧力が維持
    されている間に前記マスの底面を前記溶融金属のプール
    内に浸漬させたとき該溶融金属が該模型内へ吸引される
    ように、該容器内に大気圧未満の圧力を設定するため
    の、該容器に連通された真空手段(60)と、 (f) 前記マスの底面を前記溶融金属のプール内に浸
    漬させるために前記容器と該容器金属のプールを相対的
    に移動させるための手段(12,15,22,24,26)と、 から成る反重力式注型装置。
  21. 【請求項21】前記容器は、周囲圧未満の圧力を設定す
    るための前記真空手段と、前記マスとの間に配置された
    透気性壁(40)を有することを特徴とする特許請求の範
    囲第20項記載の反重力式注型装置。
  22. 【請求項22】前記容器内に周囲圧未満の圧力を設定す
    るための前記真空手段は、前記透気性壁(40)に隣接し
    て設けられた真空室(48)を含むことを特徴とする特許
    請求の範囲第21項記載の反重力式注型装置。
  23. 【請求項23】反重力式注型装置であって、 (a) 開放底端を有する容器と、 (b) 下に位置する溶融金属のプールに向って下向き
    に向けられた底面を有し、前記容器内に収容された粒状
    型材の本来的に不安定なマスと、 (c) 前記マス内に埋設され、一部分をマスの底面に
    露出された気化自在の模型と、 (d) 前記前記粒状型材を前記模型の周りに保持し、
    注型中、該粒状型材を模型に代って充填される金属の周
    りに保持するために該容器内に周囲圧未満の圧力を設定
    するとともに、前記マスの底面及び前記模型の前記露出
    部分を前記溶融金属のプールに接触させることにより該
    模型を気化させ該模型に代って該マス内に溶融金属を充
    填するために該溶融金属を模型に向けて吸引するための
    真空手段と、 (e) 前記マスの底面及び前記模型の前記露出部分を
    前記溶融金属のプール内に浸漬させるために前記容器と
    該容器金属のプールを相対的に移動させるための手段
    と、 から成る反重力式注型装置。
  24. 【請求項24】反重力式注型装置であって、 (a) 透気性上端と開放底端とを有する容器と、 (b) 下に位置する溶融金属のプールに向って下向き
    に向けられた底面を有し、前記透気性上端に近接したと
    ころに上面を有し、前記容器内に収容された砂の本来的
    に不安定なマスと、 (c) 前記マス内に埋設され、一部分をマスの底面に
    露出された気化自在の模型と、 (d) 前記透気性上端に近接して設けられており、前
    記砂を前記容器内で模型の周りに保持し、注型中、該砂
    を模型に代って充填される金属の周りに保持するために
    該容器内に周囲圧未満の圧力を設定し、前記マスの底面
    及び前記模型の前記露出部分を前記溶融金属のプールに
    接触させることにより該模型を破壊させ模型に代って該
    マス内に溶融金属を充填するために該溶融金属を模型に
    向けて吸引するための手段と、 (e) 前記マスの底面及び前記模型の前記露出部分を
    前記溶融金属のプール内に浸漬させるために前記容器と
    該溶融金属のプールを相対的に移動させるための手段
    と、 から成る反重力式注型装置。
  25. 【請求項25】溶融金属を反重力式に注型する方法であ
    って、 (a) 開放端と透気性部分を有する容器と真空箱とを
    解放自在に密封係合させることにより、該容器の内部
    を、該透気性部分を通して拔気するための真空室を該透
    気性部分に対面するようにして形成し、 (b) 粒状型材の本来的に不安定なマスを、その一面
    を前記容器の開放端に近接したところに露出させて該容
    器内で破壊自在の模型の周りに保持するのに十分な負の
    圧力差を容器の内部と外部の間に設定するように前記真
    空室を拔気し、 (c) 前記マスの前記露出した一面がその下に位置す
    る溶融金属のプールに対面するように該マスを保持した
    前記容器を位置づけし、 (d) 前記溶融金属のプールと前記マスを保持した容
    器を相対的に移動させて該マスの前記露出した一面を該
    溶融金属のプール内に浸漬し、 (e) 前記マスの露出した一面を溶融金属のプール内
    に浸漬させた状態で該マスの露出した一面と前記模型の
    間のゲートを通して溶融金属を吸引し、それによって該
    マス内の模型を破壊し、模型に代って該金属を充填し、 (f) 前記容器金属のプールと前記マスを保持した前
    記容器を相対的に移動させて該マスの露出した一面を該
    溶融金属のプールから引き出し、 (g) 前記真空箱と前記容器とを脱係合させ、 (h) 前記脱係合された容器内で前記マス内の金属を
    冷却することから成る反重力式注型方法。
  26. 【請求項26】反重力式注型装置であって、 (a) 開放底端と透気性部分を有する容器と、 (b) 下に位置する溶融金属のプールに接触するため
    の底面を有し、前記容器内に収容された粒状型材の本来
    的に不安定なマスと、 (c) 前記マス内に埋設された破壊自在の模型と、 (d) 前記模型と前記マスの底面との間に設けられた
    ゲートと、 (e) 粒状型材のマスを前記容器内で前記模型の周り
    に保持するのに十分な負の圧力差を容器の内部と外部の
    間に設定するように、かつ、前記マスの底面を溶融金属
    のプール内に浸漬させた状態で、前記模型を破壊して該
    マス内の模型に代って金属を充填するために前記ゲート
    を通して溶融金属を該マス内へ吸引するように、該容器
    の内部を拔気するための真空室を該容器の透気性部分に
    対面するようにして形成するために該容器に解放自在に
    密封係合する真空箱と、 (f) 前記マスの底面を前記溶融金属のプール内に浸
    漬させるために該マスを保持した前記容器と該溶融金属
    のプールを相対的に移動させるための手段と、 (g) 前記マスの底面を前記溶融金属のプールから引
    き出すために該溶融金属のプールと該マスを保持した前
    記容器を相対的に移動させるための手段と、 (h) 前記真空箱と前記容器とを脱係合させるための
    手段と、 (i) 前記脱係合された容器内で前記粒状型材のマス
    内の金属を冷却する間該容器を支持するための手段と、 から成る反重力式注型装置。
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