JP2008167943A - 医療用ドレープ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】患者の血管内にガイドワイヤーGWを挿入する際に用いる医療用ドレープ1であって、患者を覆うシート部10と、シート部10に開口して術部を露出させるとともに、ガイドワイヤーGWの先端部GWaを挿入させるための開口部20と、ガイドワイヤーGWの基端部を、シート部10のガイドワイヤーGWが挿入される側の表面に固定する固定部30と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
ここで、ガイドワイヤーは血管内に挿入されるため、血管を傷つけないように柔軟性が必要とされている。そして、近年の技術の進歩によって、先端部の柔軟性が非常に向上している(図4参照)。
ここで、清潔域とは消毒性・殺菌性が維持できる領域のことであり、不清潔域とは、消毒性・殺菌性が維持できない領域のことである。
さらに、ガイドワイヤーが跳ねないように、術者等がガイドワイヤーの基端部を持っていなければならないという問題もある。
即ち、弾性(剛性)を有するガイドワイヤーを、医療用ドレープ上の清潔域に置いた際に、ガイドワイヤーの一部(基端部)が、医療用ドレープ外の不清潔域に飛び出さない医療用ドレープを提供することを目的とするものである。
また、Ni−Ti合金製のガイドワイヤーは高価なため、交換に伴う費用の増大を抑えることができる。
さらに、術者等がガイドワイヤーの基端部を持っている必要がないため、手術等が行いやすく、作業効率を上げることができる。
図1は、本実施形態にかかる医療用ドレープの斜視図である。図2は、図1のX−X矢視における断面図である。図3は、図1のX−X矢視における他の実施形態を示す断面図である。図4は、ガイドワイヤーの構造を示した部分断面図である。
なお、本実施形態において方向を説明する場合は、図1に示す前、後、右、左、上、下、を基準として説明する。ここで、前方向が患者の頭部方向に、後方向が患者の足部方向に相当する。また、医療用ドレープは、上方向の面が表面(以下、『上側面』という。)であり、下方向の面が裏面(以下、『下側面』という。)となる。また、左右方向は、患者が手術台の上に仰向けに寝た際の、患者にとっての左右方向に相当する。
医療用ドレープ1は患者の血管内にガイドワイヤーGW(図4参照)を挿入する手術に用いられるものであって、図1に示すように、シート部10と、開口部20と、固定部30とを主に備えている。そして、このような医療用ドレープ1は、前方向を患者の頭部方向又は足部方向にして使用される。
本実施形態でのシート部10は、患者を覆うためのものであって、例えば一辺が120cmの平面視矩形状に形成された柔軟なシートである。
また、図1に示すように、シート部10の左右方向の中央部には、開口部20が設けられている。
開口部20は、ガイドワイヤー等を挿入する術部を露出させるための孔であって、シート部10に形成されている。本実施形態では、円形状で構成されている。しかし、これに限られるものではなく、三角形、四角形、その他多角形としても良い。
固定部30は、ガイドワイヤーGWの一部又は基端部GWbを、シート部10の上側面上の清潔域CA内に保持するためのものである。
磁力が5×10−4T(5G)未満だと、ガイドワイヤーGWの剛性に耐えられず、ガイドワイヤーGWの基端部GWbを磁石に固定しておくことができない。
一方、磁力が15×10−4T(15G)より大きいと、周囲の医療機器に影響を及ぼす虞があるとともに、カンシ等の手術器具が磁石に固定されてしまい、作業しづらくなる。
ボールナンバーが20未満であると、ガイドワイヤーの剛性に耐えられず、ガイドワイヤーGWの基端部GWbを固定することができない。
一方、ボールナンバーが30を越えると、ゲルシートがシール状になり、ガイドワイヤーGWが剥がれず、操作しづらくなる。
なお、ゲルシートにすることで、非磁性体のガイドワイヤーGWも、上側面の清潔域CA内に固定することができる。
また、固定部30を複数設けることにより、術部やガイドワイヤーGWの長さに応じて、適宜使用する固定部30を変えることができる。
本実施形態での脆弱部40は、シート部10を術後に切り開きやすくし、患者から医療用ドレープ1を取り去りやすくするためのものであって、シート部10の縁部から開口部20に向かって形成されている。また、図1に示すように、脆弱部40が、シート部10の上縁部から開口部20を通って下縁部に達するように設けられている。しかし、これに限られるものではなく、術部の位置や手術方法によっては、上縁部又は下縁部のいずれか一方から開口部に向けて設けられていても良い。
本実施形態での吸水部50は、流れ出た血液を堰き止めるとともに吸収し、術部の視野確保や血液によって手術室が汚れるのを防ぐためのものである。本実施形態では、例えば、シート部10の上縁部から下縁部に達するような帯状の柔軟なシートである。
また、図1に示すように、シート部10の上側面であって、開口部20の左右両側に所定の間隔(例えば、約200mm)で配置されている。
本実施形態での貼付部60は、医療用ドレープ1がずれることで、開口部20が術部からずれないように患者に固定するためのものであって、例えば両面粘着テープで構成されている。
また、図1に示すように、開口部20の周縁の少なくとも一部であって、下側面に配置されている。
さらに、第1貼付部61と第2貼付部62は、シート部10を術後に切り開きやすくするように、脆弱部40上に乗らないような位置に設けられていることが好ましい。
本実施形態での方向表示部70は、図1に示すように、シート部10の前後方向を示すための上下方向表示部71、及び/又は、折り畳まれた医療用ドレープを広げる際の引っ張る方向を示すための左右方向表示部72であって、粘着テープで構成されている。
また、方向表示部は、シート部10の上側面に配置されている。
上下方向表示部71は、矢印の矢頭が前側(頭部側)に向かうようにシート10の上面側に貼り付けられている。しかし、これに限られるものではなく、矢印の矢頭が後ろ側(足部側)に向かうように貼り付けても良い。これにより、手術の種類や術部の位置に対するシートの向きがわかりやすくなるため、作業効率が上がる。
右側に設けられた左右方向表示部72aは、矢印の矢頭が右側を向くように、左側に設けられた左右方向表示部72bは、矢頭が左側を向くように、それぞれ所定の接着方法により貼り付けられているのが好ましい。これにより、シートを広げるための向きがわかりやすくなるため、作業効率が上がる。
なお、説明に際して、セルジンガー法を用いて、栄養を送るためのカテーテルを患者の中心静脈に挿入する方法を例に説明する。
10 シート部
20 開口部
30 固定部
40 脆弱部
50 吸水部
51 第1吸水部
52 第2吸水部
60 貼付部
61 第1貼付部
62 第2貼付部
70 方向表示部
71 上下方向表示部
72 左右方向表示部
GW ガイドワイヤー
GWa 先端部
GWb 基端部
Claims (6)
- 患者の血管内にガイドワイヤーを挿入する際に用いる医療用ドレープであって、
前記患者を覆うシート部と、
前記シート部に開口して術部を露出させるとともに、前記ガイドワイヤーの先端部を挿入させるための開口部と、
前記ガイドワイヤーの基端部を、前記シート部の前記ガイドワイヤーが挿入される側の表面に固定する固定部と、
を備えることを特徴とする医療用ドレープ。 - 前記シート部に設けられ、前記シート部の縁部から前記開口部に達する脆弱部を備えることを特徴とする請求項1に記載の医療用ドレープ。
- 前記開口部の両側に所定の間隔で配置され、前記シート部の前記ガイドワイヤーが挿入される側の表面に接着された吸水性を有する材料からなる吸水部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の医療用ドレープ。
- 前記開口部の周縁の少なくとも一部で前記シート部の前記患者と接する側の表面に設けられ、前記シート部を前記患者に固定するための貼付部を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の医療用ドレープ。
- 前記シート部の前記ガイドワイヤーが挿入される側の表面に設けられ、前記患者の頭部又は足部の方向を示す上下方向表示部を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の医療用ドレープ。
- 前記シート部の前記ガイドワイヤーが挿入される側の表面に設けられ、折り畳まれた前記医療用ドレープを広げる際に、広げる方向を示す左右方向表示部を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の医療用ドレープ。
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- 2007-01-11 JP JP2007003918A patent/JP2008167943A/ja active Pending
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