JP2020069297A - 手術用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 手術時に、術者等がキラツキをより感じにくく、目がより疲れにくい手術用シートを提供すること。【解決手段】 本発明の手術用シートは絡合不織布が表面に露出している。なお、絡合不織布の露出面における繊維は多方向に配向しているのが好ましい。また、絡合不織布は繊維が一方向に配向した一方向配向層を有するのが好ましい。更に、絡合不織布の構成繊維が短繊維であるのが好ましい。更に、絡合不織布に加えてフィルムを有するのが好ましい。【選択図】 図2

Description

本発明は手術用シートに関する。特には、手術時に人体(患者)の覆布として好適に使用できる手術用シートに関する。
従来から手術時には、術者等が手術を受ける患者の血液や体液等によって感染又は汚染する危険を低減するために、また、血液や体液等が床面へ滴り落ちるのを回避するために、手術を受ける患者を布で覆った状態で手術が行なわれていた。このような布として、スパンボンド不織布が知られているが、スパンボンド不織布はキラツキが生じやすく、手術時における術者等の目が疲れやすいことが指摘されていた。
そのため、このようなキラツキの問題を解決するために、「スパンボンド不織布とポリオレフィン系フィルムを貼合してなり、一つの面積が0.15mm〜0.50mmである熱融着部の面積の総和が不織布全体の5%〜15%であるスパンボンド不織布を用いた手術用資材」(特許文献1)が提案されている。しかしながら、このような手術用資材であっても、キラツキの問題が充分に解決されたものではなく、更にキラツキが小さく、目の疲れにくい手術用シートが待望されている。
特開2012−223379号公報
本発明はこのような状況下においてなされたものであり、手術時に、術者等がキラツキをより感じにくく、目がより疲れにくい手術用シートを提供することを目的とする。
本発明は、絡合不織布が表面に露出した手術用シートである。
本発明の絡合不織布の露出面における繊維は多方向に配向しているのが好ましい。また、絡合不織布は繊維が一方向に配向した一方向配向層を有するのが好ましい。更に、絡合不織布の構成繊維が短繊維であるのが好ましい。更に、手術用シートは絡合不織布に加えてフィルムを有するのが好ましい。
本発明の発明者らは、従来の手術用シートのキラツキが生じるのは、スパンボンド不織布が熱融着部を有することに起因することを見出し、本発明を完成した。
つまり、スパンボンド不織布を含む手術用シートは、スパンボンド不織布の熱融着部がフィルム化しており、入射光を反射しやすいことから、キラツキやすく、術者等の目が疲れやすいものであったのに対して、本発明の手術用シートは絡合不織布であることによって、フィルム化した融着部を有しないばかりでなく、微視的に絡合不織布表面に凹凸があることによって、入射光を乱反射しやすいため、本発明の手術用シートの絡合不織布が露出するように手術を受ける患者を覆って使用すれば、術者等がキラツキをより感じにくく、目がより疲れにくい手術用シートである。
また、絡合不織布の露出面における繊維が多方向に配向していると、入射光をより乱反射しやすいため、術者等がキラツキをより感じにくく、目がより疲れにくい手術用シートである。
更に、絡合不織布が、繊維が一方向に配向した一方向配向層を有する場合、血液や体液等を堰き止めやすいだけでなく、繊維の配向方向へ血液や体液等を誘導し、繊維の配向方向に拡散させやすいため、この一方向配向層の配向方向と手術を受ける患者の上下方向とが略一致するように患者を覆うと、血液や体液等が床面へ滴り落ちにくくすることができる。
更に、絡合不織布の構成繊維が短繊維であると、繊維が絡合不織布の厚さ方向にも配向しやすく、微視的に絡合不織布表面に凹凸を形成し、入射光を乱反射しやすいため、術者等がキラツキをより感じにくく、目がより疲れにくい。
更に、絡合不織布に加えてフィルムを有すると、手術を受ける患者自体が自身の血液や体液等によって汚染することを防止できるため好適である。
本発明の手術用シートの一例の模式的正面図 図1の手術用シートのC−C線における模式的断面図 図1の手術用シートの使用状態を示す模式的正面図
本発明の手術用シートについて、手術用シートの一例の模式的正面図である図1、図1の手術用シートのC−C線における模式的断面図である図2、及び図1の手術用シートの使用状態を示す模式的正面図である図3をもとに説明する。
本発明の手術用シート10は図1に示すように、外形が略長方形状を有し、図2に示すように、繊維が多方向に配向した多方向配向層11aと、繊維が一方向に配向した一方向配向層11bとを有する絡合不織布11と、フィルム12とを有し、絡合不織布11が表面に露出した構造を有する。なお、一方向配向層11bの配向方向と手術用シート10の長手方向(図1におけるA方向)とが略一致している。
そのため、図3に示すように、絡合不織布11が露出するように人体を覆って使用すると、絡合不織布11はフィルム化した融着部を有しないばかりでなく、微視的に絡合不織布表面に凹凸があることによって、入射光を乱反射しやすいため、術者等がキラツキをより感じにくく、目がより疲れにくい手術用シート10である。
このような絡合不織布11は、例えば、水流などの流体流、ニードル、或いはステッチにより絡合した不織布である。つまり、繊維ウエブの段階である程度の形態を維持できることから繊維同士はある程度絡合しているが、繊維ウエブを構成する繊維同士の結合方法としてフィルム化させるような結合方法により形成された不織布は入射光を反射しやすく、術者等がキラツキを感じやすく、目が疲れるため、本発明における「絡合不織布」とは、繊維ウエブ形成後の繊維同士の結合方法が絡合のみであることを意味する。例えば、水流などの流体流、ニードル、或いはステッチのみによって絡合した不織布、又はこれらの絡合方法を併用して絡合した不織布であることができる。これらの中でも、水流などの流体流により絡合した絡合不織布は、繊維に付着した汚染物質が洗い流されているため衛生的に優れており、手術用シート10の絡合不織布として好適である。
このような本発明の絡合不織布11を構成する繊維は特に限定するものではないが、例えば、レーヨン、キュプラなどの再生繊維;アセテートなどの半合成繊維;ナイロン、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、アクリル、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、ポリウレタンなどの単一樹脂からなる、又はこれら樹脂を2種類以上含む合成繊維;綿、麻などの植物繊維;羊毛、絹などの動物繊維;などを単独で、又は2種類以上を含むことができる。これらの中でも、レーヨン、キュプラ、アセテート、ナイロン、ビニロン、綿、麻、羊毛、絹などの公定水分率が4%以上の親水性繊維を含んでいると、血液や体液等を保持しやすく、血液や体液等が床面へ滴り落ちるのを効果的に抑制できるため好適である。
なお、公定水分率が4%未満の非親水性繊維(例えば、ポリエステル繊維)に親水性を付与した親水性繊維も好適に使用できる。例えば、スルホン化処理、フッ素ガス処理、ビニルモノマーのグラフト重合処理、放電処理、界面活性剤付与処理、或いは親水性樹脂付与処理等により、非親水性繊維を親水性繊維とすることができる。
また、理由は定かではないが、界面活性剤付与処理において、イオン性の異なる2種類以上の界面活性剤が付与された親水性繊維は、体液等に含まれる様々なイオン成分とイオン的に馴染みやすいためか、血液や体液等を保持しやすいため好適である。界面活性剤はイオン性が異なるアニオン系、カチオン系、ノニオン系、両性イオン系の中から選ばれる界面活性剤を1種類、又は2種類以上組み合わせて非親水性繊維へ付与し、親水性繊維とすることができる。
更に、非親水性繊維に界面活性剤を付与した親水性繊維の中でも、非親水性繊維がポリエステル繊維であると、耐熱性、耐候性、耐薬品性などに優れているため、手術用シートの使用環境や保管環境の影響を受けることなく吸収性等の品質を維持しやすく、また、ポリエステル繊維はレーヨン繊維などの原始的に親水性を有する繊維のように繊維中に血液や体液等を取り込まず、長時間の手術において手術用シートが吸収と乾燥を繰り返しても、シワなどが発生しにくく、形態を維持でき、良好な使用感が得られるため好適である。
このような親水性繊維(非親水性繊維に親水性を付与した親水性繊維を含む、以下同様)は前記作用に優れるように、絡合不織布中、30mass%以上を占めているのが好ましく、60mass%以上を占めているのがより好ましく、90mass%以上を占めているのが更に好ましく、100mass%を占めているのが特に好ましい。
本発明の絡合不織布11を構成する親水性繊維を含む繊維の繊度は特に限定するものではないが、絡合不織布11の地合いが優れているように、0.5dtex以上であるのが好ましく、0.8dtex以上であるのがより好ましい。他方で、繊度が大き過ぎても、絡合不織布11の地合いが悪くなり、また、血液や体液等の吸収性が悪くなる傾向があるため、10dtex以下であるのが好ましく、7dtex以下であるのがより好ましい。
また、本発明の絡合不織布11を構成する親水性繊維を含む繊維の繊維長は特に限定するものではなく、長繊維であっても良いし、短繊維であっても良いが、短繊維であると、繊維が絡合不織布の厚さ方向にも配向しやすく、微視的に絡合不織布表面に凹凸を形成し、入射光を乱反射しやすいため、術者等がキラツキをより感じにくく、目がより疲れにくいため好適である。より具体的には、短繊維の繊維長は110mm以下であるのが好ましく、80mm以下であるのがより好ましい。他方で、短繊維の繊維長が短かすぎると、絡合不織布11の地合いが悪くなり、また、血液や体液等の吸収性が悪くなる傾向があるため、25mm以上であるのが好ましく、35mm以上であるのがより好ましい。
なお、図1〜3の絡合不織布11のように、一方向配向層11bと多方向配向層11aとを有するように、多層構造の絡合不織布11からなる場合、各層の繊維構成(例えば、繊維組成、繊度、繊維長など)は同じであっても異なっていても良い。
図2の絡合不織布11は繊維が多方向に配向した多方向配向層11aと繊維が一方向に配向した一方向配向層11bとを有し、多方向配向層11aが表面に露出している。このように、絡合不織布11の露出面を構成する繊維が多方向に配向した多方向配向層11aであると、どの方向から手術用シート10を見ても、入射光をより乱反射しやすいため、術者等がキラツキをより感じにくく、目がより疲れにくいため好適である。また、繊維が多方向に配向していると、様々な方向への強度が優れており、取り扱い性に優れるという効果も奏する。例えば、図2の絡合不織布11のように、繊維が一方向に配向した一方向配向層11bは横方向(手術用シート10の短手方向)の強度が低いが、多方向配向層を有することによって、横方向の強度を補うことができる。
この「多方向配向層」とは、繊維ウエブ形成をローラーカード等のドッファーから剥ぎ取ったままの繊維ウエブを結合して得られる層ではない層である。例えば、繊維ウエブ形成をローラーカード等のドッファーから剥ぎ取った繊維ウエブを、クロスラッパー等により繊維ウエブの搬送方向に対して交差させるように繊維ウエブを積層させた後に結合して得られる層であることができる。
なお、多方向配向層11aは一方向配向層11bと比較して、繊維ウエブの搬送方向と横方向(搬送方向と直交する方向)のいずれの方向においても繊維同士の絡みがあり、いずれの方向においてもある程度強度的に優れている。多方向配向層11aは配向の度合い等によって影響を受けるため、特に限定するものではないが、多方向に配向した繊維ウエブを含む繊維ウエブを絡合して形成した絡合不織布の、多方向配向層11aの搬送方向における引張り強さ(MD)と横方向における引張り強さ(CD)との比率(MD/CD)は、3.0未満であるのが通常である。このような「多方向配向層」であるかどうかは、当業者であれば目視により容易に認識することができる。
図2における手術用シート10を構成する絡合不織布11は多方向配向層11aに加えて、繊維が一方向に配向した一方向配向層11bを有する。この一方向配向層11bは血液や体液等を堰き止めやすいだけでなく、繊維の配向方向へ血液や体液等を誘導し、繊維の配向方向に拡散させやすいため、この一方向配向層の繊維配向方向と手術を受ける患者の上下方向とが略一致するように患者を覆って使用すると、血液や体液等が床面へ滴り落ちにくいという効果を奏する。
この状態を、図1、3をもとに説明すると、絡合不織布11の一方向配向層11bの配向方向(図1におけるA方向)と人体の上下方向(図3におけるX方向)とが略一致するように人体を覆って使用すると、手術を受ける人から発生した血液や体液等は、絡合不織布11の多方向配向層11aの繊維配向の影響を受けて、手術用シート10の絡合不織布露出面において多方向に拡散するとともに、手術用シート10の厚さ方向へも拡散するが、絡合不織布11の片面を構成する一方向配向層11bの繊維配向の影響を受けて、血液や体液等は一方向配向層11bの繊維の配向方向と直交する方向(図1におけるB方向=図3におけるY方向)へは堰き止められるとともに、一方向配向層11bの繊維の配向方向(図3におけるX方向)へ誘導されるため、一方向配向層11bの繊維の配向方向(図1におけるA方向)と人体の上下方向(図3におけるX方向)とを略一致させるように人体を覆うと、人体の上下方向の方が床面までの距離が長いこともあって、血液や体液等が床面へ滴り落ちにくい。
この「繊維が一方向に配向した一方向配向層」とは、繊維ウエブ形成をローラーカード、セミランダムカード、又はランダムカード機のドッファーから剥ぎ取ったままの繊維ウエブを結合して得られる層である。そのため、一方向配向層の配向方向は繊維ウエブ形成時の搬送方向と一致する。
本発明の一方向配向層を形成する繊維ウエブの搬送方向には繊維同士の絡みがあり強度的に優れているものの、繊維ウエブの横方向(搬送方向と直交する方向)には繊維同士の絡みが弱く、強度的に劣っている。そのため、特に限定するものではないが、一方向に配向した繊維ウエブのみを絡合して形成した絡合不織布の、一方向配向層11bの搬送方向における引張り強さ(MD)と横方向における引張り強さ(CD)との比率(MD/CD)は3.0以上であるのが通常である。なお、このような「繊維が一方向に配向した一方向配向層」であるかどうかは、当業者であれば目視により容易に認識することができる。
なお、一方向配向層11bは血液や体液等の保持性に優れているように、前述のような親水性繊維を30mass%以上(好ましくは60mass%以上、より好ましくは90mass%以上、更に好ましくは100mass%)含んでいるのが好ましい。
このような絡合不織布11の目付、厚さは特に限定するものではないが、目付や厚さが大き過ぎると、ドレープ性を損なって使用感が低下する傾向にあり、一方で、目付や厚さが小さ過ぎると、保液性が低下する傾向があるため、目付は15〜200g/mであるのが好ましく、30〜100g/mであるのがより好ましい。また、厚さは0.2〜3.0mmであるのが好ましく、0.3〜1.5mmであるのがより好ましい。
なお、絡合不織布11における一方向配向層11bは前述のような血液や体液等の堰き止め作用と誘導作用とを効果的に発揮できるように、目付は5g/m以上であるのが好ましく、10g/m以上であるのがより好ましい。一方で、一方向配向層11bの目付の上限は保液性に優れるように、200g/m以下であるのが好ましく、100g/m以下であるのがより好ましい。
図1〜3に示す手術用シート10を構成する好適な絡合不織布11は次のような方法により製造することができる。
まず、例えば、親水性繊維を用いてローラーカード、セミランダムカード、又はランダムカードを用いて一方向に配向した一方向配向繊維ウエブを形成する。また、ローラーカード等を用いて形成した一方向配向繊維ウエブをクロスラッパー等により繊維ウエブの搬送方向に対して交差させた多方向配向繊維ウエブを形成する。
次に、一方向配向繊維ウエブと多方向配向繊維ウエブとを積層した後、水流などの流体流、ニードル、或いはステッチで絡合して絡合不織布11を形成する。
なお、親水性繊維として、非親水性繊維に界面活性剤が付与された親水性繊維を使用する場合には、カード機等を用いて繊維ウエブを形成する前の非親水性繊維に対して界面活性剤を付与しても良いし、繊維ウエブを形成した後の非親水性繊維を含む繊維ウエブ又は絡合不織布に対して界面活性剤を付与しても良い。
また、絡合不織布が非親水性繊維にイオン性の異なる2種類以上の界面活性剤が付与された親水性繊維を含む場合には、カード機等を用いて繊維ウエブを形成する前の非親水性繊維に対して2種類以上の界面活性剤を付与しても良いし、繊維ウエブを形成した後の非親水性繊維を含む繊維ウエブ又は絡合不織布に対して2種類以上の界面活性剤を付与しても良いし、繊維ウエブを形成する前の非親水性繊維に対して1種類以上の界面活性剤を付与し、繊維ウエブを形成した後の非親水性繊維を含む繊維ウエブ又は絡合不織布に対して1種類以上の界面活性剤を付与しても良い。
なお、非親水性繊維に界面活性剤を付与する方法は特に限定するものではないが、例えば、非親水性繊維、非親水性繊維を含む繊維ウエブ又は絡合不織布に対して界面活性剤を散布又は塗布する方法;界面活性剤浴に非親水性繊維、或いは非親水性繊維を含む繊維ウエブ又は絡合不織布を浸漬する方法、を挙げることができる。
また、界面活性剤の付与量は非親水性繊維が親水性繊維と同等以上の親水作用を奏する量であれば良く、特に限定するものではない。
図1〜3における手術用シート10においては、絡合不織布11に加えてフィルム12を有しているため、手術を受ける患者自体が自身の血液や体液等によって汚染するのを防止することができる。なお、図1〜3における手術用シート10においては、キラツキを抑制しやすいように、絡合不織布11の多方向に配向した面(多方向配向層)が表面に露出しているのが好ましいため、フィルム12は絡合不織布11の一方向配向層11bと接合している。
このフィルム12の素材は特に限定するものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどのポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリエーテルエーテルケトン、塩素化ポリ塩化ビニル等の樹脂等のフィルムに形成可能な有機高分子から構成することができる。また、シリコーン樹脂のような、無機成分を含有する樹脂から構成することもできる。
なお、フィルム12の目付は特に限定されるものではないが、ピンホールの発生がなく血液や体液等の患者側への透過を防ぐことができ、また強度的に充分であるように、5g/m以上であることが好ましく、10g/m以上であることがより好ましい。一方で、ドレープ性に優れ、使用感が優れているように、60g/m以下であることが好ましく、40g/m以下であることがより好ましい。
図1〜3に示すような手術用シート10は、例えば、絡合不織布11とフィルム12とを、ドライラミネート法、押出しラミネート法、ホットメルトラミネート法、ウェットラミネート法、ワックスラミネート法、或いはサーマルラミネート法により一体化して製造することができる。
以上は、図1〜3の手術用シート10の説明であるが、本発明は図1〜3の手術用シート10に限定されるものではない。具体的には、次のような変形例、又は次のような変形例を組み合わせた手術用シートであっても、絡合不織布11が表面に露出している限り、従来よりも術者等がキラツキを感じにくく、目がより疲れにくい手術用シートである。
(イ)本発明の手術用シートは図1に示すように、外形が略長方形状である必要はなく、例えば、正方形形状、台形形状、長方形等の四角形の角を丸めた形状、略長方形等の四角形の四辺の一部に切れ込みを有する形状、略長方形等の四角形の一部が打ち抜かれた貫通口を有する形状、略長方形等の四角形における1つ又は2つ以上の辺が丸みを帯びている形状、などの形状であっても良い。なお、「略長方形」とは、4つの角の角度がいずれも90±10°の四角形であることを意味する。
(ロ)図2に示す手術用シートは絡合不織布の露出面が多方向配向層であるが、一方向配向層が露出面を構成することができる。しかしながら、キラツキ性をより抑制するという観点からは、絡合不織布の露出面が多方向配向層であるのが好ましい。
(ハ)図2に示す手術用シートの絡合不織布は多方向配向層と一方向配向層とを有しているが、多方向配向層のみ、又は一方向配向層のみから構成することができる。
(ニ)図2に示す手術用シートの絡合不織布は多方向配向層と一方向配向層の2層から構成されているが、3層以上から構成することができる。例えば、多方向配向層/一方向配向層/多方向配向層、又は一方向配向層/多方向配向層/一方向配向層の3層から構成することができる。
(ホ)図2に示す手術用シートはフィルムを有しているが、必ず有している必要はない。しかしながら、手術を受ける患者自体の自身の血液や体液等による汚染防止の観点からフィルムを有しているのが好ましい。
(ヘ)絡合不織布の一方向配向層の配向方向と手術用シートの長手方向(図1におけるA方向)とが略一致していると、手術を受ける患者全体を覆うことができるため好適であるが、必ず一致している必要はない。なお、「略一致」とは、一方向配向層の配向方向と手術用シートの長手方向とのなす角度(鋭角)が30°以内であることを意味する。
(ト)図2に示す手術用シートは1つの絡合不織布と1つのフィルムとから構成されているが、1つ以上の絡合不織布と2つ以上又は2層以上のフィルム、又は1つ以上の絡合不織布と1つ以上の不織布と1つ以上又は1層以上のフィルムとから構成されていても良い。
例えば、2つの絡合不織布と2つのフィルムからなる手術用シートの場合、絡合不織布/フィルム/フィルム/絡合不織布の順に積層配置した状態にあることができる。このような積層配置状態にあると、手術時に、手術用シートの外面に漏出した血液や体液等を床面へ滴り落ちるのを抑制できるばかりでなく、手術用シートの内面に漏出した血液や体液等を吸収することができるため、患者の不快感を抑制することができる。この場合、絡合不織布、フィルムは同じであっても異なっていても良いが、少なくとも片方の絡合不織布の露出面は多方向配向層からなり、手術時には、絡合不織布の多方向配向層が露出するように使用するのが好ましい。なお、一方の絡合不織布を絡合不織布ではない不織布とすることもできる。
なお、「絡合不織布」は前述の通り、繊維ウエブを構成する繊維同士が絡合した不織布を意味し、例えば、不織布を製造する際に、繊維同士が結合していない繊維ウエブの段階で繊維ウエブ同士を積層し、絡合した場合には層構造を有する絡合不織布であり、不織布を積層した場合には、2つ以上の不織布を有する構造を有する。同様に、フィルムを製造する段階で積層した場合には層構造を有するフィルムであり、フィルムを積層した場合には、2つ以上のフィルムを有する構造を有する。
(チ)図2に示す手術用シートは1つの絡合不織布と1つのフィルムとから構成されているが、これら以外に、高吸水性パウダー及び/又は高級水性繊維を含む高吸水性シート、撥水性繊維シートを有することもできる。なお、高吸水性シートを有する場合、高吸水性シートは絡合不織布とフィルムとの間に存在しているのが好ましい。また、撥水性繊維シートを有する場合、撥水性繊維シートはフィルムの絡合不織布面とは反対の面に存在しているのが好ましい。
(リ)図1に示す手術用シートは表面から裏面へ貫通する開口を有するものではないが、人体を覆って使用する場合には、手術の操作を実施しやすいように、所望箇所に開口を有することができ、開口の数は手術内容により、適宜調整できる。本発明の手術用シートは絡合不織布を備えているが、フィルムを備えていると、絡合不織布に開口を形成しても、その開口から繊維が解れにくく、発塵性が低い特長がある。
(ヌ)図1〜2における手術用シートは絡合不織布とフィルムとは同じ大きさで、周縁が一致した状態にあるが、必ずしも一致している必要はない。
(ル)図1〜2における手術用シートは絡合不織布が一方向配向層を有するため、一方向配向層の配向方向と人体の上下方向とが略一致するように人体を覆って使用するのが好ましいが、必ずしも略一致して使用する必要はない。なお、「略一致」とは、一方向配向層の配向方向と人体の上下方向(実際には手術台の長手方向)とのなす角度(鋭角)が30°以内であることを意味する。
(ヲ)図1〜2における手術用シートは絡合不織布とフィルムとから構成されているが、局所的に高い血液や体液等の吸収性が要求される箇所に、更に吸収帯を設けることができる。この吸収帯は血液や体液等を吸収できる素材から構成されていれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、パルプからなるティッシュであることができる。このような吸収帯は、例えば、手術用シートの絡合不織布露出面の所望箇所に吸収帯を積層し、吸収帯の一部又は全体を熱融着性シートで覆った後、熱融着性シートの熱融着性を利用して吸収帯を絡合不織布露出面に固定することができる。
(ワ)図1〜2における手術用シートは全面が絡合不織布とフィルムとから構成されているが、一部が他の素材から構成されていても良い。例えば、手術用シートの所望箇所を部分的に透明なフィルムで構成することによって、透明なフィルム箇所を介して手術用機器を操作することができる。そのため、患者に加えて手術用機器を一緒に覆うことによって、手術用機器を汚染することなく、手術を実施することができる。
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(水流絡合不織布Aの準備)
アニオン系及びノニオン系界面活性剤を合計で0.3mass%付与したポリエステル短繊維(繊度:1.6dtex、繊維長:51mm)100mass%を、ローラーカード機によって開繊して、搬送方向に繊維が配向した一方向性繊維ウエブ(目付:18g/m)を形成した。
また、アニオン系及びノニオン系界面活性剤を合計で0.3mass%付与したポリエステル短繊維(繊度:1.6dtex、繊維長:51mm)100mass%を、ローラーカード機によって開繊して一方向性繊維ウエブを形成した後、クロスラッパーにより繊維ウエブの搬送方向に対して交差させるように繊維ウエブを積層して、多方向性繊維ウエブ(目付:16g/m)を2枚形成した。
次いで、一方向性繊維ウエブ/多方向性繊維ウエブ/多方向性繊維ウエブの順で、一方向性繊維ウエブの搬送方向と2枚のいずれの多方向性繊維ウエブの搬送方向とが一致するように積層した後、多方向性繊維ウエブ側から圧力13MPaの水流を噴出して繊維同士を絡合し、水流絡合不織布A(目付:50g/m、厚さ:0.4mm、MD/CD=3.8)を製造した。
(水流絡合不織布Bの準備)
界面活性剤を付与していないポリエステル短繊維(繊度:1.45dtex、繊維長:38mm)100mass%を、ローラーカード機によって開繊して、搬送方向に繊維が配向した一方向性繊維ウエブ(目付:18g/m)を形成した。
また、界面活性剤を付与していないポリエステル短繊維(繊度:1.6dtex、繊維長:51mm)100mass%を、ローラーカード機によって開繊して一方向性繊維ウエブを形成した後、クロスラッパーにより繊維ウエブの搬送方向に対して交差させるように繊維ウエブを積層して、多方向性繊維ウエブ(目付:16g/m)を2枚形成した。
次いで、一方向性繊維ウエブ/多方向性繊維ウエブ/多方向性繊維ウエブの順で、一方向性繊維ウエブの搬送方向と2枚のいずれの多方向性繊維ウエブの搬送方向とが一致するように積層した後、多方向性繊維ウエブ側から圧力13MPaの水流を噴出して繊維同士を絡合し、水流絡合不織布B(目付:50g/m、厚さ:0.4mm、MD/CD=3.7)を製造した。
(スパンボンド不織布aの準備)
ポリプロピレン繊維が多方向に配向し、部分的に融着したスパンボンド不織布を、アニオン系界面活性剤浴に浸漬してパッター処理を行った後、乾燥処理を行ない、アニオン系界面活性剤を約0.1g/m付与したスパンボンド不織布a(目付:50g/m、厚さ:0.4mm、MD/CD=2.4)を用意した。
(実施例1)
水流絡合不織布Aに、アニオン系界面活性剤浴に浸漬するパッター処理、乾燥処理を行い、アニオン系界面活性剤を約0.1g/m付与した後、ポリオレフィン系ホットメルト樹脂を用いたホットメルトラミネート法(塗布量:3g/m)により、水流絡合不織布Aの一方向性繊維ウエブに由来する面に、目付18g/mのポリエチレンフィルムを貼り合わせた後、水流絡合不織布Aの一方向配向層の配向方向と、手術用シートの長手方向とが一致するように、水流絡合不織布Aの搬送方向(長手方向)に320cm、水流絡合不織布Aの搬送方向と直交する方向(短手方向)に210cmの長方形に切断して、多方向配向層と一方向配向層とを有する水流絡合不織布Aとフィルムとが一体化しており、水流絡合不織布Aの多方向配向層とフィルムが表面に露出した長方形状の手術用シート(目付:71g/m、厚さ:0.5mm)を製造した。なお、水流絡合不織布Aはノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤が付着した親水性繊維から構成されていた。
(実施例2)
実施例1と同様にして、水流絡合不織布Aとフィルムとを貼り合わせた後、水流絡合不織布Aの一方向配向層の配向方向と、手術用シートの短手方向とが一致するように、水流絡合不織布Aの搬送方向に210cm、水流絡合不織布Aの搬送方向と直交する方向に320cmの長方形に切断して、多方向配向層と一方向配向層とを有する水流絡合不織布Aとフィルムとが一体化しており、水流絡合不織布Aの多方向配向層とフィルムが表面に露出した長方形状の手術用シート(目付:71g/m、厚さ:0.5mm)を製造した。なお、水流絡合不織布Aはノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤が付着した親水性繊維から構成されていた。
(実施例3)
水流絡合不織布Bに、アニオン系界面活性剤浴に浸漬するパッター処理、乾燥処理を行い、アニオン系界面活性剤を約0.1g/m付与したこと以外は、実施例1と同様にして、多方向配向層と一方向配向層とを有する水流絡合不織布Bとフィルムとが一体化しており、水流絡合不織布Bの多方向配向層とフィルムが表面に露出した長方形状の手術用シート(目付:71g/m、厚さ:0.5mm)を製造した。なお、水流絡合不織布Bはアニオン系界面活性剤が付着した親水性繊維から構成されていた。
(実施例4)
水流絡合不織布Aに対してアニオン系界面活性剤を付与したものの、フィルムを貼り合わせなかったこと以外は実施例1と同様にして、多方向配向層と一方向配向層とを有する水流絡合不織布Aのみからなり、水流絡合不織布Aの多方向配向層と一方向配向層とが表面に露出した長方形状の手術用シート(目付:50g/m、厚さ:0.4mm)を製造した。なお、水流絡合不織布Aはノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤が付着した親水性繊維から構成されていた。
(実施例5)
水流絡合不織布Bに、アニオン系界面活性剤浴に浸漬するパッター処理、乾燥処理を行い、アニオン系界面活性剤を約0.1g/m付与した後、ポリオレフィン系ホットメルト樹脂を用いたホットメルトラミネート法(塗布量:3g/m)により、水流絡合不織布Bの多方向性繊維ウエブに由来する面に、目付18g/mのポリエチレンフィルムを貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして、多方向配向層と一方向配向層とを有する水流絡合不織布Bとフィルムとが一体化しており、水流絡合不織布Bの一方向配向層とフィルムが表面に露出した長方形状の手術用シート(目付:71g/m、厚さ:0.5mm)を製造した。なお、水流絡合不織布Bはアニオン系界面活性剤が付着した親水性繊維から構成されていた。
(比較例1)
ポリオレフィン系ホットメルト樹脂を用いたホットメルトラミネート法(塗布量:3g/m)により、スパンボンド不織布aに目付18g/mのポリエチレンフィルムを貼り合わせた後、スパンボンド不織布aの搬送方向(長手方向)に320cm、スパンボンド不織布aの搬送方向と直交する方向(短手方向)に210cmの長方形に切断して、多方向配向層のみからなるスパンボンド不織布aとフィルムとが一体化しており、スパンボンド不織布aの多方向配向層とフィルムが表面に露出した長方形状の手術用シート(目付:71g/m、厚さ:0.5mm)を製造した。なお、スパンボンド不織布aはアニオン系界面活性剤が付着した親水性繊維から構成されていた。
(キラツキの評価)
実施例1〜5及び比較例1の手術用シートについて、JIS Z 8741に規定する方法3(入射角:60°)及び方法4(入射角:45°)で、光沢計(日本電色工業株式会社製、型番:VG7000)を用いて、入射光に対しての鏡面反射率をそれぞれ測定した。この結果は表1に示す通りであった。なお、表1においては、方法3(入射角:60°)で測定した鏡面反射率と方法4(入射角:45°)で測定した鏡面反射率との和が6.0以下である場合を「○」、前記鏡面反射率の和が6.0超、7.5以下である場合を「△」、前記鏡面反射率の和が7.5超である場合を「×」と評価した。
Figure 2020069297
表1の結果から、次のことが推定できた。
(1)実施例1〜5と比較例1との対比から、絡合不織布が表面に露出していることによって、鏡面反射率が小さいため、術者等がキラツキをより感じにくく、目がより疲れにくい。
(2)実施例1と実施例4との対比から、フィルム層の有無に関係なく、絡合不織布が表面に露出していれば、鏡面反射率が小さく、術者等がキラツキをより感じにくい。
(3)実施例3と実施例5との対比から、多方向配向層が表面に露出している方が、鏡面反射率が小さく、術者等がキラツキをより感じにくい。
(吸水性の評価)
次の手順により、実施例1〜5及び比較例1の手術用シートの吸水性を評価した。
(1)「JIS L 1092 繊維製品の防水性試験方法 はっ水度試験(スプレー試験)」で用いられる、角度45°の斜面を有し、その斜面の中央部に直径150mmの試験片保持枠を有する試験片保持具を用意する。
(2)長方形の手術用シートから、手術用シートの長手方向に20cmで、短手方向に20cmの試験片をそれぞれ5枚づつ採取する。
(3)試験片の、手術用シート時の長手方向と平行な辺が試験片保持具の左右方向となるように、試験片保持具の45°に傾けられた斜面に、試験片保持枠で試験片を固定する。
(4)試験片の上端部付近に対して、12cmの高さからスポイトを用いて蒸留水を1滴垂らし、吸水するのを待つ。
(5)蒸留水滴下箇所の上端から吸水跡の下端までの距離(吸水距離)を測る。
(6)吸水距離の測定を5枚の試験片に対してそれぞれ行ない、その結果を算術平均し、小数点以下第1位を四捨五入する。
(7)平均吸水距離が30mm以下である場合を優秀(○)、平均吸水距離が31〜34mmである場合を良好(△)、平均吸水距離が35mm以上である場合を不良(×)、と評価する。
この結果は表2、3に示す通りであった。
Figure 2020069297
Figure 2020069297
表2、3の結果から、次のことが推定できた。
(1)実施例1と実施例2との対比から、絡合不織布の一方向配向層の配向方向と人体の上下方向とが略一致するように人体を覆って使用した方が、吸水距離が短いため、血液や体液等が床面へ滴り落ちにくい。
(2)実施例1と実施例4との対比から、フィルム層の有無に関係なく、絡合不織布が一方向配向層を有していると、血液や体液等が床面へ滴り落ちにくい。
(3)実施例1と実施例3との対比から、親水性繊維が非親水性繊維にイオン性の異なる2種類以上の界面活性剤が付与された繊維であると、吸水距離がより短いため、血液や体液等が床面へ滴り落ちにくい。
(4)実施例3と実施例5との対比から、一方向配向層が露出していても、内層を構成していても、吸水距離に大差がないため、一方向配向層は絡合不織布のどの層を構成していても、血液や体液等が床面へ滴り落ちにくい。
本発明の手術用シートは手術時に人体の覆布として好適に使用できる他、患者が横たわる手術台のカバーとして、また、手術時の医療機器の汚染を防ぐための覆布としても好適に使用することができる。
10 手術用シート
11 絡合不織布
11a 多方向配向層
11b 一方向配向層
12 フィルム
A 一方向配向層の配向方向(手術用シートの長手方向)
B 一方向配向層の配向方向と直交する方向(手術用シートの短手方向)
X 人体の上下方向
Y 人体の左右方向(一方向配向層の配向方向と直交する方向)

Claims (5)

  1. 絡合不織布が表面に露出した手術用シート。
  2. 前記絡合不織布の露出面における繊維が多方向に配向していることを特徴とする、請求項1記載の手術用シート。
  3. 前記絡合不織布は繊維が一方向に配向した一方向配向層を有することを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の手術用シート。
  4. 前記絡合不織布の構成繊維が短繊維であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の手術用シート。
  5. 前記絡合不織布に加えてフィルムを有することを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の手術用シート。
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