JP2008164594A - 電磁波を用いた検出方法、及び検出装置 - Google Patents

電磁波を用いた検出方法、及び検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】テラヘルツ波の周波数帯の固有振動スペクトルの有無に関わらず物質の状態の変化を、テラヘルツ波を用いて検出することができる検出方法及び装置を提供する。
【解決手段】検出装置は、物質8を保持する検体保持部と、照射手段1、6と、検出手段1、7と、算出手段と、評価手段を有する。照射手段1、6は、検体保持部に保持される物質8にテラヘルツ波を照射する。検出手段1、7は、物質8から透過又は反射してきたテラヘルツ波を検出する。算出手段は、照射したテラヘルツ波に対する物質8の性質の周波数依存性を求め、物質8の性質の周波数依存性の、直線近似したときの直線の傾き又は直線の傾きを算出する。評価手段は、予め求められた基準状態の物質の性質の周波数依存性の直線の傾きと算出手段で算出した物質8の直線の傾きとを比較し、物質の状態の変化を評価する。
【選択図】図1

Description

本発明は、0.1THz乃至10THzの周波数範囲から選択される電磁波(本明細書では、テラヘルツ波と呼ぶ。)を用いて、物質(検体)の情報の取得を行なう検出方法及び装置にかかる技術に関する。
近年、テラヘルツ波を利用した技術の開発が盛んである。特にテラヘルツ波の光子エネルギーは分子の骨格振動や分子間の相互作用のエネルギーと同程度であり、分光学的手法によって得られるスペクトルが、物質の分析に用いられる。
こうした技術について、食品の構成要素の構造に対応する固有振動周波数に等しいテラヘルツ波を照射して、その吸収スペクトルから物質を同定する検出方法が提案されている(特許文献1参照)。食品の構成要素としてのDNAや蛋白質、バクテリア、ウイルスなどが挙げられ、それらの構造の違い、変性の有無、毒素の有無などを迅速かつ簡便に検査できる旨が記載されている。
この様にテラヘルツ波は物質固有の振動周波数を持ち、そのスペクトル情報から物質の存在や状態を知ることが一般に知られている。
しかしながら、高分子材料や水和物では、テラヘルツ波の領域では固有振動スペクトルを判別することが困難な材料が数多くあり、必ずしも前記方法では検査できない物質があった。この理由は次の通りである。テラヘルツ波の周波数帯における高分子の固有振動数は無数にある為、重ね合わせの結果として、特徴的なピークを分離して観測することが困難になるからである。また、分子間力に起因する固有振動数は、アモルファス状態や溶液、水和状態になることで消失してしまう場合があるからである。こうした場合には、赤外分光などの従来法を用いることになる。赤外分光には、フーリエ変換赤外分光法(FT-IR)やラマン分光法などがあり、テラヘルツ波よりは高エネルギー側の分子の結合に対するスペクトルデータがデータベース化されていて、簡便に物質の評価ができる。
一方、例えば、蛋白質の分析の場合には、抗原-抗体反応を用いた方法として、ELIZA法(非特許文献1参照)、Western-Blotting法(非特許文献2参照)などがあり、高感度測定が可能である。その他、物質の結晶構造、相転移現象、フォノン、衝突緩和現象などを計測して物質内部の状態変化、広い意味での変性状態を観察する方法として、X線、光などの電磁波、磁気、超音波などを用いる方法がある。
特開2005-172775号公報 Immunochemistry, vol.8, pp.871-874,PergamonPress 1971 Analytical Biochemistry, vol.112,pp.195-203,(1981)
上記のように、従来、テラヘルツ波の帯域(0.1乃至10THz程度)に固有の振動スペクトルでは判別できないときには、テラヘルツ波を使って有効な検出を行う方法が提案されていない。従って、例えば、透過スペクトルの周波数依存性の変化の幅が、ノイズのベースラインの揺らぎに対して、十分大きくない場合には、物質の同定ができない。また、テラヘルツ時間領域分光法(THz-TDS)を用いて測定される位相差スペクトルにおいて、直線状の変化のみで、明確な変曲点や極値点、不連続点が検出困難な場合にも、物質の同定ができない。
一方で、従来から用いている赤外分光のうち、FT-IRにおいては幾つかの振動スペクトルが観測される。しかし、エネルギー的に高分子固有の骨格振動や分子間相互作用のエネルギーの領域は含まれないため物質の同定という点では限界があること、定量分析が難しいことが問題点として挙げられる。また、真空チャンバー中に検体を保管する必要があるため、生体分子が機能する様な液体サンプルや水和物の状態で測定することが困難である。また、ラマン分光では、高エネルギーのレーザ光で励起して波長のシフト量を観測するため、ソフトマテリアルの損傷の問題がある。更に、テラヘルツ波の領域では、励起波長に近いために分離が難しいことから精度に問題がある。
また、ELIZA法やWestern-Blotting法などによる生物化学的手法においては、特定の分子に対しては感度が非常に高いものなっている。しかし、全体構造を破壊してポリペプチド状態にし、蛋白質の一部のアミノ酸配列の違いから推定する手法であるため、やはり診断精度の問題がある。この理由は、配列が正しくても、蛋白質が正常に機能しているとは限らないからである。そのため、3次元の高次構造(conformation)を直接評価する手法が求められている。
上記課題に鑑み、0.1THz乃至10THzの周波数範囲から選択される電磁波を用いて物質の状態の変化を検出する本発明の検出方法は、次の第1乃至第5の工程を有することを特徴とする。第1の工程では、物質を検体保持部に配置する。第2の工程では、前記物質に前記電磁波を照射する。第3の工程では、前記物質から透過又は反射してきた電磁波を検出する。第4の工程では、前記検出した電磁波と前記照射した電磁波の情報から、前記照射した電磁波に対する前記物質の性質の周波数依存性を求め、前記物質の性質の周波数依存性の、直線近似したときの直線の傾き又は直線の傾きを算出する。第5の工程では、予め求められた基準状態の前記物質の性質の周波数依存性の直線の傾きと前記第4の工程で算出した前記物質の直線の傾きとを比較し、前記物質の状態の変化を評価する。前記物質の性質の周波数依存性としては、透過率、吸収率、反射率、位相差から少なくとも1つを選択することができる。また、特には、前記物質の性質の周波数依存性の直線の傾きを求めるときの周波数範囲は、0.2THz乃至2.5THzの範囲から選択される。
また、上記課題に鑑み、0.1THz乃至10THzの周波数範囲から選択される電磁波を用いて物質の状態の変化を検出する本発明の検出装置は、物質を保持する検体保持部と、照射手段と、検出手段と、算出手段と、評価手段を有することを特徴とする。前記照射手段は、前記検体保持部に保持される物質に前記電磁波を照射する。前記検出手段は、前記物質から透過又は反射してきた電磁波を検出する。前記算出手段は、前記検出した電磁波と前記照射した電磁波の情報から、前記照射した電磁波に対する前記物質の性質の周波数依存性を求め、前記物質の性質の周波数依存性の、直線近似したときの直線の傾き又は直線の傾きを算出する。前記評価手段は、予め求められた基準状態の前記物質の性質の周波数依存性の直線の傾きと前記算出手段で算出した前記物質の直線の傾きとを比較し、前記物質の状態の変化を評価する。
本発明によれば、テラヘルツ波の周波数帯の固有振動スペクトルの観測可否に関わらず物質の状態の変化を、テラヘルツ波を用いて非接触、非破壊、標識フリーで検出することができる。こうして、医療用の病理診断、工業用材料の開発/工程検査などで検査効率を向上させることができる。
以下、本発明の検出方法及び検出装置の実施形態を説明する。本発明は物質の状態の変化を検出するものであり、代表的には、物質が正常な状態(基準状態)から構造が変化することによる変性の度合いを検出するものである。この場合、対象にする検体において検出する変性の度合いとは、物質の主要な構成元素は大きく変化せずに、微量な元素の増減、構成元素内の結合状態の変化などにより、物質の全体的又は一部の構造が変化した変性の状態の度合いと定義する。
例えば、蛋白質、DNAなどの核酸類、糖類などの生体関連分子であれば、結合状態が変わることで、全体の立体構造(DNAであれば1本鎖、2本鎖の違いも含む)が変化する。これは、例えば、加熱や光照射などによって起こる。これは、人体の中では、或る異常が起きて或いは先天的にこの変性された分子が存在すると病気の発現、診断などにつながるので、応用上非常に重要である。例えば、癌、BSE(狂牛病)、黒色腫、ALS(筋萎縮性側索硬化症)などの疾患は特定の変性タンパクがあると発現することが知られており、これらを簡便な方法で検査できることは重要である。
本発明の検出方法及び検出装置は、その他、産業利用上で重要な構成材料などの状態変化の検出にも適用可能である。有機材料としては、有機発光材料、有機半導体、色素、顔料、染料、トナーなどがあり、構造変化による発現/劣化の状態の検出、ドーピング状態の検出、色味の検出などへの適用が考えられる。一方、無機材料でも同様に、発光材料、半導体、誘電体材料、液晶、色素、顔料、染料、トナーなどの状態変化の検出に適用可能であり、更に材料開発や製造工程でのチェックなどに適用できる。
ここでは、蛋白質の検査に応用した実施形態を説明する。ただし、物質に応じて適切な装置を使用することになるものの、0.1THz乃至10THzのテラヘルツ波帯において物質の状態の変化を検出する検出方法ないし装置については、様々な物質に対して共通である。
まず、テラヘルツ波を用いる検出装置の一実施形態について図1を用いて説明する。この装置は、フェムト秒レーザを半導体材料に照射することで発生するピコ秒以下のパルス幅を持つテラヘルツ波パルスを利用する。
図1の構成において、100fsecのパルス幅を持つファイバー型フェムト秒レーザ1から出射した波長780nm、平均パワー40mWのレーザ光を、ハーフミラー10で2つの経路に分岐する。一方は、電磁波発生側の光伝導素子6に照射され、もう一方は、複数のミラー11(同様の機能のものは付番を省略)を用いることで、時間遅延ステージ16を経て受信側の光伝導素子7に照射される。光伝導素子6、7としては、LT-GaAs(低温成長GaAs)にギャップ部をもつダイポールアンテナを形成した一般的なものを用いる。ただし、これらに特に限定するものではない。レーザ光として、パルス幅をより狭い10fsecのものにすれば、テラヘルツ波で分光する場合の帯域を伸ばすことができる。また、ファイイバーレーザ以外にも、チタンサファイアなどの固体を用いたものでもよい。更に、テラヘルツ波の発生、検出には、半導体表面をアンテナなしで用いたり、ZnTe結晶の様な電気光学結晶を用いたりしてもよい。ここで、発生側となる光伝導素子6の上記ギャップ部には、電源2により適切なバイアス電圧が印加されている。
発生したテラヘルツ波は放物面ミラー12で平行ビームにされ、放物面ミラー13によって、検体保持部に保持された検体(検査される物質)8に照射される。本実施形態では、ファイバー型フェムト秒レーザ1、光伝導素子6などが照射手段を構成する。
検体8を透過したテラヘルツ波は、再び放物面ミラー14、15によって光伝導素子7で受信される。本実施形態では、ファイバー型フェムト秒レーザ1、時間遅延ステージ16、光伝導素子7などで検出手段が構成される。
このとき、検体8の複数箇所を測定できるように、検体8を同一平面内で可動としてもよい。光伝導素子7で受信されたテラヘルツ波信号は、アンプ5で増幅されたのちロックインアンプ3で時間波形として取得される。そして、算出手段を含むPC(パーソナルコンピュータ)4でフーリエ変換などの信号処理をされたのちに、検体8の透過スペクトル、位相差スペクトルなどが算出できるようになっている。ロックインアンプ3で取得するために、発振器9の信号で発生側の光伝導素子6のギャップに印加する電源2からのバイアス電圧を変調(振幅5V乃至30V)している。これにより同期検波を行うことでS/N比を向上させている。以上に説明した検出方法は、一般にテラヘルツ時間領域分光法(THz-TDS)と呼ばれるものである。
検体8は、固体状のものであれば直接保持部の位置に配置させればよい。液体状物質であればマイクロメンブレンフィルタ(例えば、日本ポール社の商品名スーポア)などに染み込ませて測定してもよい。その場合の検体を保持するための部材を図2に示した。検体同士の干渉を避けるための隔壁(ウェル)20内に検体を注入し、マイクロメンブレンフィルタ22に定着させる。図2において、21は、樹脂等で隔壁21を構成する部材、23は、テラヘルツ波光の迷光やノイズ光を遮断するために用いる金属の部材である。マイクロメンブレンフィルタ22は、部材21と金属部材23の間に挟まれている。
この様な方式で、蛋白質であるBSA(bovine-serum-albumin)のテラへルツ波吸収スペクトルを調べた。これにより、図3に示す様な蛋白質の量や変性状態によって異なる周波数依存性[(a)透過スペクトル、(b)位相差スペクトル、(c)時間波形]が得られた。図3(a)と図3(b)では、実線が保持部材に検体の無い参照状態の結果を、白三角の線が濃度20mg/mlの基準である正常状態の検体を染み込ませたものの参照状態からの変化分を計算した結果を、夫々、示す。また、白四角の線が濃度20mg/mlの変性状態の検体を染み込ませたものの参照状態からの変化分を計算した結果を、黒三角の線が濃度10mg/mlの正常状態の検体を染み込ませたものの参照状態からの変化分を計算した結果を、夫々、示す。更に、白四角の線が濃度10mg/mlの変性状態の検体を染み込ませたものの参照状態からの変化分を計算した結果を示す。図3(c)では、実線が保持部材に検体の無い参照状態の結果を、白丸の線が濃度20mg/mlの変性状態の検体を染み込ませたものの参照状態からの変化分を計算した結果を、夫々、示す。また、黒丸の線が濃度20mg/mlの正常状態の検体を染み込ませたものの参照状態からの変化分を計算した結果を示す。
測定条件や検体の状態について、図3(a)の透過スペクトルのように、固有振動スペクトルははっきりと判別できないが、透過スペクトルには顕著な差が見られることが分かる。これについては、後述の実施例でも述べる。図3(a)において、グラフの曲線に見られるうねりは、マイクロメンブレンフィルタ22の上下両端面における干渉のために現れたものであり固有振動スペクトルとは無関係のものである。ここでは、特に、0.2THz乃至2.5THzの領域で直線近似して傾きを比較すれば、変性状態と正常状態では大きく異なることが分かる。更に、図3(b)の位相差スペクトル、図3(c)の時間波形シフトでも、夫々、比較が可能であり、同様に変性状態を検出するのに用いることができる。尚、図3(a)の透過スペクトルと図3(b)の位相差スペクトルは、THz-TDSで計測した生データである図3(c)の時間波形にフーリエ変換などの処理を施して求めている。
本実施形態では、適当な濃度と総モル数の1つ以上の基準の状態の物質について、上記特性を検量線としてデータベースに格納しておく。そして、これらの周波数に対する変化の割合(傾き)と、上記PC4の算出手段で算出された実際の測定サンプルの周波数に対する変化の割合(傾き)との比較から、上記PC4の評価手段により、測定サンプルに変性物質がどの程度混在しているかを評価できる。
ここでは透過率測定の場合を示したが、吸収率(これは透過率から算出される)を算出したり、反射率測定(これは検体からの反射波を検出して実行する)を行ったりしてもよい。また、その他の実施形態として、後述の実施例で説明する全反射光学系を用いるものや、伝送路でのテラヘルツ波の伝播を利用して検出する方法もある。
また、本実施形態は、THz-TDSを用いたテラヘルツ波パルスで計測する手段を用いた例であった。しかし、検出には、単一周波数のテラヘルツ波光源、例えば、後進行波管、量子カスケードレーザ、共鳴トンネルダイオードを複数用いて、夫々の周波数ポイントにおける透過率、吸収率、反射率、位相差などから変化の割合を傾きとして算出してもよい。その測定系の例を図9に示す。照射手段である発振器90から発生したテラヘルツ波は、不図示の光学系によって、保持部材92で支えられた検体91に照射される。検体91を透過したテラヘルツ波は検出器93で検出されて、検体91の透過率が求められる。
また、パラメトリック発振器などの波長可変テラヘルツ波光源などを用いて、複数の周波数ポイントにおける透過率などを求めて、上記直線の傾きを算出してもよい。更に、フーリエ変換赤外分光計(FT-IR)では概ね1THz乃至数100THzの広い範囲で透過スペクトルを取得することができる。従って、上記装置ではS/N比が十分でない周波数帯域、例えば、3 THz乃至10THzでは、本装置で測定することも有効である。
上記説明から分かる様に、本発明による検出方法は、周波数スペクトルの全体的な変化を見ているため、物質の固有振動スペクトルが特定できない場合にも適用できる。もちろん固有振動スペクトルがある場合にも、ピーク値の変化で検出するのではなく、ピークの存在する不連続点或いは極値点を除いた単調に変化する部分の曲線を直線近似したときの傾きを検出すれば、同様に本発明の検出方法を適用可能である。
以上に説明した様に、本実施形態に係る検出方法に関する発明は、0.1THz乃至10THzの周波数範囲から選択される電磁波を用いて物質の状態の変化を検出する検出方法であって、以下の第1の工程から第5の工程を有することが特徴である。
第1の工程:物質を検体保持部に配置する工程である。
第2の工程:前記物質に前記電磁波を照射する工程である。
第3の工程:前記物質から透過又は反射してきた電磁波を検出する工程である。
第4の工程:前記検出した電磁波と前記照射した電磁波の情報から、前記照射した電磁波に対する前記物質の性質の周波数依存性を求め、前記物質の性質の周波数依存性の、直線近似したときの直線の傾き又は直線の傾きを算出する工程である。
第5の工程:予め求められた基準状態の前記物質の性質の周波数依存性の直線の傾きと前記第4の工程で算出した前記物質の直線の傾きとを比較し、前記物質の状態の変化を評価する工程である。
上述した本実施形態により、簡便な測定系で物質の状態の変化(例えば、変性の度合い)をテラヘルツ波によって検出する検出方法及び装置を実現することができる。
以下に、より具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1を説明する。実施例1では、上述した図1のTHz-TDS装置を用い、正常及び熱変性したBSA蛋白質のテラへルツ波透過スペクトルを調べた。これには、図2の様なマイクロメンブレンフィルタ22をウェル20で区切って構成したメンブレンデバイスにBSA蛋白質を滴下して調べた。熱変性の条件としては、72乃至75℃で3分行った。また、滴下したものは、純水に夫々10mg/ml、20mg/mlの濃度になるように正常及び熱変性したBSA蛋白質を溶解させたものである。前者(10mg/ml)は60μl、後者(20mg/ml)は30μlの体積を供給して、夫々同じモル数になるようにして比較を行った。
その結果、図3(a)に見られるように、周波数0.2THz乃至3THzの領域における蛋白質の透過スペクトルには、いずれの濃度の場合にも、正常及び熱変性BSAを比較して、顕著な差が見られた。なお、グラフの挿入に記入してあるnativeは正常、denaturedは変性を表し、reference又はREFは、溶液作製に使用した純水のみを滴下したものの結果であることを表す。
また、変性蛋白質と正常蛋白質を滴下したメンブレン透過後のTHz波時間波形のピーク位置には、時間差を生じていた(図3(c)参照)。これを表すリファレンスとの位相差スペクトルも図3(b)に示した。位相差スペクトルは周波数に対して単調増加であり、その傾きに、変性の有無、濃度によって顕著な差があることが分かる。また、いずれの濃度の場合においても、正常よりも変性BSAの方が、透過率が高く、位相差の変化率が小さいことが分かる。また、濃度の上昇に伴って、透過率の増大、位相シフト量の低下が見られた。正常と変性のBSAを混合した場合には夫々中間的な位置の透過スペクトル、位相差スペクトルを示すことになる。
図3(a)、(b)において2.7THz以上では特性にバラツキが見られるが、これは、S/N比が低下しているためである。この領域の測定の精度を上げるには、テラヘルツ波のパワーを上昇させたり、平均化処理をより多く行ったりすればよい。また、全体に亘って透過スペクトルには1THz程度の広い間隔でうねりが観測されるが、これは、厚さ140μmのメンブレンデバイスの両端面におけるファブリペローエタロンの効果である。従って、傾きを算出する場合にはこれを補正した上で行う。
この様に、BSAの様な蛋白質の変性の度合いは、濃度と供給する量が分かれば、テラヘルツ波による透過率を比較すれば検出できる。その検出方法としては、透過率で見る場合には、選択した周波数範囲、例えば、変化が顕著に見られる0.2THz乃至2.5THzの範囲において、最小二乗法などで1次近似した直線の傾きで比較すればよい。また、位相差スペクトルから見る場合には、直線状に変化している同じく0.2Hz乃至2.5THzの範囲の直線の傾きで比較すればよい。これらの周波数範囲は、検体に応じて、適宜、顕著に傾きの差が出て判別しやすいところを選択してもよい。一方、更に広帯域に周波数スペクトルを測定する場合にはFT-IR装置を用いればよい。上記に述べたTHz-TDS法のように位相特性を求めることは難しく、また測定に時間がかかるが、より高周波までのデータを得たい場合には有効な方法である。上記と同一サンプルをFT-IR装置で測定した結果を図14に示す。2THz乃至10THzのデータが示されており、THz-TDSの場合と同様に変性した蛋白質の方の透過率が高くなっている。例えば5THz以上では平坦な特性となっているため、2 THz乃至5THzの範囲で直線近似した傾きを出して比較することで正常/変性の判別ができることが分かる。なお、FT-IR装置ではTHz-TDS装置で得意とする3THz以下ではS/N比が悪くなるので、必要に応じて両者が相互補完するのがよい。
予め、濃度及び供給した総モル数をパラメータとしてなるべく多くの検量線をデータベース化して格納手段に格納しておけば、上記の様な透過率の周波数に対する変化の割合(傾き)や、位相差の周波数に対する傾きを比較することで、変性度合いを検出できる。この様な透過スペクトル、位相差スペクトル、時間特性は全て関連付けられているため、検出方法としては、透過スペクトル又は位相差スペクトルについて比較してもよいし、2つ以上の組み合わせで判別してもよい。
上記の如く熱変性することで透過率が上昇する原因は、熱変性した蛋白質のconformationの変化によって、分子間のエネルギー再分配が行われ、蛋白質分子間の誘電応答及び分子集団の振動モードに変化を及ぼすためであると考えられる。その様子を図4(a)乃至4(d)に示した。図4(a)は正常状態の蛋白質を示し、ここでは、例えば、硫黄によるSS結合40で立体構造が保たれている。全体的な様子を図4(c)に示す。何らかの原因でSS結合が外れると2つのSH結合41ができて立体構造が崩れることになるが、SH結合は、他の分子のSH結合との間で、再結合によりSS結合ができて分子同士が凝集してしまうと考えられる。図4(d)には、こうして出来た変性分子43と正常分子42を示す。その結果、図4(c)の状態と図4(d)の状態の間では、テラヘルツ波に対する吸収係数及び屈折率に差が生じていると考えられる。これは、正常状態でも濃度によって透過率に差がつくことからも説明がつく。すなわち、濃度が薄いと均一に分子が分散するためにテラヘルツ波との相互作用の断面積が大きくなり透過率が小さくなるが、濃い濃度では或る程度凝集してしまって、同じモル数ではむしろ濃度が濃い方の透過率が上昇する。実際には、他の要因との複合で発現していると考えられる。この検出方法では、変性による異常蛋白質の検出のみではなく、ビタミンやホルモンの様なリガンド分子や、蛋白質同士の結合によるconformationの変化も蛋白質では観測できる。この方法は、簡便な蛋白質構造判別法を提供し、臨床利用における有用なツールとして用いることができる。
同様の実験を異種の蛋白質のアビジンで行った。20mg/mlで45μl供給したときの透過スペクトルを図5に示す。熱変性(72℃で3分)したもの(黒四角で示す。白四角は正常状態のもの)では、同様に透過率が上昇するが、その上昇の度合いがBSAとは異なっている。蛋白質の種類によって、変性することによる透過率や位相シフト量の変化の割合が異なることが分かる。
この様にテラヘルツ波領域に顕著な固有振動スペクトルを見出せない場合でも、周波数に対する蛋白質の性質の変化の割合、すなわち或る周波数範囲での変化の傾きが分かれば、蛋白質の変性の度合いを検出することができる。
ここで固有振動スペクトルが判別できないことの定義について触れておく。図3(b)において既に述べたように、固有振動スペクトルがない場合には、位相差スペクトルは周波数に対して単調に増加するだけである。一方、比較例として、デオキシシチジン塩酸塩(dC・HCl)は、図6(a)に示すような顕著な固有振動スペクトルが観測されている。そして、図6(b)の位相差スペクトルを見ると振動ピークに対応して極値点や変曲点、不連続点があることが分かる。なお、本例では0.2THz以下はノイズ成分となるので位相差スペクトルの極値点や変曲点、不連続点の判断には用いなかった。この様に、固有振動スペクトルがない場合とは、位相差スペクトルにおいて極値点や変曲点、不連続点がないものと定義することができる。
(実施例2)
本発明による第2の実施例は、実施例1で述べた様な蛋白質の変性状態の検出を病気の診断に適用するものである。
蛋白質の3次元的な立体構造すなわちconformationは、蛋白質の活性に最も重要であり、conformationの僅かな変化がDNAやリガンドとの結合や蛋白質同士の結合などに重大な影響を与える。こうして、細胞の恒常性の維持のみでなく、ときには細胞の生存にも影響を及ぼす。蛋白質のconformationの異変すなわち変性に由来する異常蛋白質は、癌を始め、狂牛病、アルツハイマー病、パーキンソン病などに関係する認知症など様々な病気に関連することが既に報告されている。ここでは、幾つかの病理診断に用いるターゲットとなる蛋白質について述べる。
p53遺伝子は代表的な癌抑制遺伝子として知られており、この遺伝子が正常に機能して生産されるp53蛋白質は癌化を抑制する働きをしている。DNA突然変異や欠失などを伴った変異p53遺伝子からは、正常な機能を失った変異p53蛋白質が生産される。つまり、変異したp53蛋白質は正常p53蛋白質のconformationを失ったため、活性を持たない。実際のヒトの癌の約半分でp53蛋白質の構造の異常が報告されており、ほぼ100%の癌でp53経路のどれかに変異が生じているということになる。これは、アポトーシスによる細胞の死を起こり難くしているものと思われる。癌の性質診断では、p53蛋白質の変異すなわち変性の有無を、実施例1の方法を用いてテラヘルツ波に対する周波数スペクトルによって検出すれば、治療への反応性を予測したり治療手段の選択を行ったり、臨床的予後の推測に用いたりすることができる。
一方、BSE(牛海綿状脳症)は、異常蛋白質「プリオン」の脳内蓄積で引き起された病気である。何らかの原因で人体に入り込んだ異常なプリオン蛋白質は、元々体内にある正常なプリオン、特に神経細胞に多く含まれる無害な蛋白質と結びつき、次々と異常化していく。変異したプリオンは塊となり、ニューロンを破壊し、脳を穴だらけにしてしまう。研究が困難である理由の1つは、BSEが通常の感染症の分類に当てはまらないことである。普通の感染症では、バクテリアやウイルスなどが人体に侵入して体内に病巣を作る。現在のところ、BSEの病気を引き起こす細菌やウイルスはまだ見つからず、感染しても免疫系は気づかないため、治療も困難となっている。この様な病気の早期診断に最も有力な手段が、本発明の方法による変性蛋白質プリオンの検出である。
また、悪性黒色腫は皮膚癌の一種であるが、致命的な悪性黒色腫の転移を予防・遅延する免疫反応に関して、患者の免疫細胞の表面に特殊なマーカーがある場合、延命率が高くなるという研究結果が報告されている。患者のTリンパ球(腫瘍を殺す免疫細胞)がケモカイン受容体CXCR3という特定の蛋白質を持つと、患者の生存率は50%程度高いことが判明している。すなわち、T細胞表面にある特定ケモカイン受容体の誘発ということで、生存率の向上が可能である。テラヘルツ波光を用いて、実施例1の方法でこの蛋白質の誘発の有無や発現量の診断を行うことが有効である。
また、認知症の一つで前頭側頭葉が萎縮するFTDと、筋肉が次第に動かなくなる筋萎縮性側索硬化症ALSの患者の神経細胞で共通した蛋白質の異常があることが報告されている。新たな治療法の開発につながると期待されるほか、アルツハイマー病など他の神経難病との関連性も注目される。正常な細胞では核に存在する43蛋白質「TDP-43」が、FTDとALSの患者の脳の細胞ではいずれも核の外にあり、細胞自体が正常に機能しなくなっていることが分かっている。本発明の検出方法によって、上記の様な異常な変性蛋白質を健常者の正常な蛋白質と比較して、conformationの変化として察知できれば新しい診断方法として有望である。
以上の様に、異常蛋白質の検出が急務であるにもかかわらず、より簡単且つ正確な検出法が非常に乏しく、現在よく使われている検出法が、背景技術のところで説明したELISA法やWestern Blotting法、及び免疫沈降法などである。この方法では、検出したい蛋白の抗原性が、検出のための処理、すなわち、還元、加熱処理によって失なわれる可能性が十分考えられる。また、他の異常蛋白質の検出法は、主に抗体、抗原の免疫性を利用したものである。つまり、合成した抗体を用いて、蛋白質の一部分のアミノ酸配列の違いを検出するにすぎない。用いている抗体が蛋白質の変異を検出ができなくても、その蛋白質が正常に働いているとは言いきれない。また、これらの検出法の殆どが、最終的に蛍光色素での検出を必要とする。蛍光色素とDNAや蛋白質との結合のメカニズムははっきりしていない。すなわち、検出された蛋白質が生体中の状態を本当に再現しているかという疑問が残る。最も重要なことは、これらの方法では蛋白質のパーツであるアミノ酸の配列の違いは検出できるが、ダイナミックな蛋白質そのものの全体像を見ることができない点である。
そこで、上記実施例1の様なテラヘルツ波分光を用いて、異常蛋白質の変性について、前処理や蛍光マーカーなどを付加することなく簡便に検出することが有効である。ここで挙げた症例は病理診断の一例である。本発明の検出方法により、様々な疾病について関連する蛋白質の異常もしくは変性を検出することは、様々な病理診断に適用可能であると言える。
(実施例3)
本発明による第3の実施例の検出方法は、DNAの検出に適用するものである。平均的な塩基長が2000baseのサーモンのDNAについて、実施例1と同様な測定を行った。DNAでは、2本鎖構造を形成したds-DNAの状態と、2本鎖構造の結合をはずして1本鎖構造にしたときの(熱変性の条件は95℃で5分)ss-DNAの状態がある。これら2つの状態のDNAについて、10mg/mlで60μlのものを供給した場合の透過スペクトルを図7に示す。
やはり透過スペクトルには顕著な差が見られ、ss-DNA(黒四角で示す)の方の透過率が高いことが分かる。すなわち、1THz乃至2THzにおける平均的な変化の割合、例えば、最小二乗法で求めた近似直線の傾きで比較すれば、検体サンプルにおけるss-DNAとds-DNAの割合を検出することができる。
これをDNAセンサとして応用する場合について述べる。或る塩基配列の有無を検出するためのプローブDNAを用意しておき、検査したいDNAの1本鎖状態のものを供給して結合させることによって2本鎖が形成された場合には、検体はターゲットとなる塩基配列が発現していることになる。逆に1本鎖のままであればその様な配列がないことになる。上述したテラヘルツ波の透過スペクトルを利用して、この発現の有無を検査することができる。
本実施例は、テラヘルツ波の周波数スペクトル特性である透過スペクトルの傾きの違いで簡便にDNAの構造上の違いを検出できる検出方法及び装置を提供するものである。ここでは示していないが、実施例1の様な位相差スペクトル、時間波形のシフト、或いはこれらの組み合わせからも検出することが可能である。
(実施例4)
本発明による第4の実施例は、無機物質の状態の変化も、同様にテラヘルツ波の周波数スペクトルの形状によって検出できることを示すものである。
図8は、光学材料として重要なMgF2結晶について、ノンドープの場合(実線80で示す)とCoドープの場合(実線82で示す)でのテラヘルツ波に対する吸収スペクトルの違いを示している。0.5THz乃至2.5THzにかけて、いずれもほぼ単調に増加しているが、Coをドーピングしたものでは2.0THz近傍にピークの様なものが見られる。いずれにしても、0.5THz乃至2.0THzにかけての領域において最小二乗法で直線近似した傾きを求めると、図8の点線81、83のようになる。
この様にCoのドーピングによって、顕著な直線81、83の傾きの差が現れ、ドーピングによる結晶構造の違いをドーピング濃度の関数として検出することができる。
これは、ドーピングするものが異なったり、意図的なドーピングをせずに不純物が導入されたり、結晶品質が悪かったりするという場合でも、同様に周波数スペクトルの傾きで検出できることを示す。また、結晶としては、テラヘルツ波に対する減衰が特に大きいものでなければ本検出方法を適用することができ、LiNbO3、水晶、サファイア等の状態変化の検出にも本検出方法を適用可能である。固体の結晶だけでなく、液晶などにも本検出方法を適用できる。更に、テフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリオレフィンなどの樹脂材料の状態変化の検出にも本検出方法を適用可能である。
(実施例5)
本発明による第5の実施例は、これまでの実施例の様に空間で検体とテラヘルツ波を相互作用させる検出方法を用いず、図10に示す様な伝送線路デバイスを用いるものである。
図10において、100はSiなどの保持基板、101はTi/Auなどの金属から成るグランドプレーン、102はBCB(サイクロテン:ダウケミカル社製の商品名)などの誘電体材料、105はTi/Auなどの金属パターンからなる高周波伝送線路である。本実施例ではマイクロストリップ線路を伝送線路105として用いている。
更に、テラヘルツ波の照射手段、検出手段が集積されており、検出手段と照射手段は、夫々、LT-GaAs薄膜104a、104bと引き出し線103a、103bと電極ギャップ部106a、106bから構成される。ギャップ部106bに電圧を印加してフェムト秒レーザを照射すればテラヘルツ波が発生し、もう一方のギャップ部106aでフェムト秒レーザの照射と同期した電流成分を検出すればよい。
検体は符号107で示すように伝送線路105の上部に塗布する。こうして、実施例1と同様なTHz-TDSシステムで検体107の状態の違いを透過スペクトル、位相差スペクトル、時間波形のシフト量などで検出する。検出は、図1の例と同様に、アンプ5で増幅されたテラヘルツ波信号と発振器9の信号とがミキシングされた信号をロックインアンプ113で取得しその出力をPC114で処理して行われる。
これを評価するためのTHz-TDSシステムを図11に示す。基本的には図1と同様な構成である。従って、同機能部分には図1と同符号を付してある。ここでは、レンズ112を用いて、レーザ110からの2つのレーザ光を伝送線路デバイス115のギャップ部106a、106bに夫々照射するように調整している。電磁波発生側の変調は、ここではデバイスに印加する電圧ではなく発振器9の信号で駆動される光チョッパー111を用いて行っている。
検体107としては、実施例3と同様のDNAを用いた。0.5μg/μlの濃度で900nlの塗布を行ったときの位相差スペクトルの例を図12(a)、(b)に示した。図12(a)はss-DNAのもので、図12(b)はds-DNAのものである。データを算出するにあたっては、実際に検体と電磁波が相互作用する領域を見積もって、塗布量に対する相互作用の効果を規格している。
図12(a)、(b)から分かるように、測定に用いた伝送線路105の場合には、帯域が1THz近傍までであり、反射の影響などで、大きな細かい周波数特性の凹凸としてリプルが生じている。しかし、平均的な傾きを、図12(a)の1本鎖では実線で示し、図12(b)の2本鎖では破線で示しており、その傾きの違いを判別することができる。ここでは、透過スペクトルにもリプルをベースにした大きなノイズ成分が含まれているので、より判別が容易な位相差スペクトルを用いたが、透過率(すなわち伝達)スペクトルや吸収スペクトルを用いてもよい。
この位相差スペクトルの様子を分かりやすくイメージ化したものが図12(c)である。同様に、実線で示したものが一本鎖、破線で示したものが二本鎖であり、少ない量のもの(A)が120と121、量を増加させたもの(B)が122と123である。1本鎖の方が、実施例3の結果から透過率が高く、同じ量では結果として位相差スペクトルの傾きが2本鎖より小さくなる様子が分かる。更に、この位相差スペクトルの傾きの、供給量による変化の割合からも1本鎖と2本鎖について判別することができる。これは、実施例1で述べた時間波形のピークのシフト量やピークシフトの変化率でも判別することが可能である(図3(c)参照)。
本実施例においては、検体を伝送線路近傍に塗布することで微量な検体で検出できるというメリットがある。
(実施例6)
本発明による第6の実施例について図13を用いて説明する。この例は、全反射プリズムカプラ202を用いてエバネッセント波を用いることで、反射波による変化の感度を向上させるものである。図13(a)は、そのプリズムカプラの平面図、(b)は、(a)の一点鎖線部における断面図である。図13において、201は、半円筒形のプリズムカプラ202の上面に貼り付けられた隔壁構成部材であり、これには複数のウェル200が設けられている。プリズムカプラ202としては、テラヘルツ波に対する損失や分散等が小さいので、高抵抗Si材料で作製されたプリズムが好ましい。ただし、この材料は、酸化マグネシウムなどの誘電体材料、テフロン(登録商標)などの樹脂材料でもよい。
上記構成において、図13(b)に示す如くテラヘルツ波205をカプラ202に入射すると反射テラヘルツ波が出射されるが、反射面近傍にはエバネッセント波が発生している。従って、ウェル200にメンブレンフィルタ204を配置して検体を供給することで、エバネッセント波と検体が相互作用して感度の高い測定ができる。この場合、例えば、検体の状態を敏感に反映した反射テラヘルツ波を各周波数で検出して、この結果を、複数の周波数における反射率としてプロットする。これにより、反射スペクトルが得られ、これから上記直線の傾きが算出できる。
隔壁構成部材201は、実施例1で説明した様な、複数の検体を供給するウェル200を図13(a)のように並べて高速に測定するために設けた部材である。ここでは、検体がエバネッセント波と効率良く相互作用するように、メンブレンフィルタ204は50μm程度の厚さにすることが望ましい。検体としては、メンブレンフィルタを用いなくても、液体セルを配置したり、粉末又は固体を直接設置したりしてもよい。
ここで、検量線のデータベースを取得する場合の全体の測定系としては、実施例1で説明した図1に示すものと同様でよい。実際にサンプルを検出する場合には、単一周波数を発振する発振器208と、反射波を検出する検出器207を図13(b)のように配置すればよく、周波数スペクトルにおける直線の傾きを調べるために、複数の単一周波数発振器を用意すればよい。図13(b)では1つの光線経路を示しているが、検体保持部分で多重反射させる構造としてもよい。
また、全反射を用いたエバネッセント波よりも効率が高い方法として、図13(c)に示すように導電材料206をメンブレンフィルタ204とカプラ202の表面の間に挟むタイプがある。この導電材料206としては、n型Si薄膜(厚さ2.5μm)を堆積したものが好適に用いられ、3THz近傍の周波数で表面プラズモンが発生する。ただし、この導電材料206としては、InAs、GaAsなどの他の半導体に不純物ドープしたものや、Au、Alなどの金属でもよい。
表面に上記と同様に50μm程度の厚さのメンブレンフィルタ204を配置することで、検体の状態を敏感に反映して反射テラヘルツ波の吸収の強いディップが現れる角度が存在する。この角度において、各周波数の反射テラヘルツ波を検出する。この結果を、複数の周波数における反射率としてプロットすれば、反射スペクトルが得られ、これから上記直線の傾きが算出できる。この様な測定をすることで検体の状態を感度良く評価することができる。この例は、導電材料206を検体と全反射面との間に配置したクレッチマン配置と言われるものであるが、逆に全反射面と導電材料の間に検体を含ませたメンブレンフィルタを配置するオットー配置(不図示)と言われるタイプを用いてもよい。この場合、導電材料の厚さに制限はなくなるが、1THzで測定する場合にはメンブレンフィルタを配置する隙間としては10μm程度以下が望ましい。この場合も多重反射構造としてもよい。
本実施例は、液体状の少量サンプルを液体セルなどに入れ、より感度良く液体を検出できる測定系を提供するものであり、検出方法などは実施例1乃至3のものと同様である。
(実施例7)
本発明による第7の実施例は、生体関連の分子において、固体(結晶)状態と、水溶液として溶解させたのちに実施例1で述べたマイクロメンブレンフィルタに塗布して乾燥させた溶解物の状態との違いを判別するものである。図15は、生理活性物質の1つのホルモン類であるヒスタミン(C5H9N3;MW(分子量):111.15)の固体(solid)と溶解物(dissolve)のFT-IR装置で測定した透過スペクトルを示す。図16は、また別の生理活性物質の神経伝達物質であるアセチルコリン((CH3)3N+CH2CH2OCOCH3Cl-;MW:181.66)の固体(solid)と溶解物(dissolve)のTHz-TDSでの測定結果を示したものである。溶解物は、溶液濃度:20mg/ml;滴下量:30μlで調整して測定を行い、個体は、ポリエチレン粉末を混合したペレットを作製して測定を行った。
例えばヒスタミンでは、1.5 THz乃至3THzの範囲の直線の傾きで、溶解物の傾きが大きいことから判別することができる。また、アセチルコリンでは、0.5 THz乃至2THzの範囲の傾きで、固体の傾きが大きいことから判別することができる。固体では結晶状態で存在しているが、溶解物では結晶性が悪くなり水和物を含む状態に変化するために、両状態の差がTHz波の透過スペクトルの差として表れると考えられる。本発明によれば、透過スペクトルのうち選択された周波数域における直線近似した傾きで、状態の違いを評価することができる。
本実施例は、その他のホルモン、神経伝達物質など生命活動を司り病気の指標となるような生体分子(生理活性物質)に対しても全般的に適用して、状態の検査ないし診断を行うことができる。
(実施例8)
本発明による第8の実施例は、食品添加物に適用し、実施例7と同様に固体か溶解物かを判別するものである。図17は、亜硝酸ナトリウム(NaNO2;MW:69)をFT-IR装置で測定した例を示し、溶解物では溶液濃度:20mg/ml;滴下量:30μlで調整している。
例えば、4THz乃至5THzの範囲の傾きで固体か溶解物かの判別をすることができる。本実施例によれば、様々な食品添加物に対して非破壊で添加状態の検査を行うことができる。
本発明による実施例1等の検出装置を示す構成図。 検体の保持部材の例を示す斜視図。 蛋白質(BSA)の透過スペクトル、位相差スペクトル、及び時間波形の例を示すグラフ。 蛋白質の立体構造及び状態の変化を説明する図。 蛋白質(アビジン)の透過スペクトルの例を示すグラフ。 核酸塩基類(dC・HCl)の透過スペクトル及び位相差スペクトルの例を示すグラフ。 DNAの透過スペクトルの例を示すグラフ。 無機結晶(MgF)の吸収スペクトルの例を示すグラフ。 本発明による他の実施例の検出装置を示す構成図。 伝送線路型センサを用いた実施例を示す斜視図。 図10のセンサを含む検出装置の光学配置図。 伝送線路型センサを含む検出装置による位相差スペクトルの例を示すグラフ。 本発明による他の実施例の反射測定系の検出装置を説明する構成図。 蛋白質(BSA)の透過スペクトルの他の測定例を示す図。 ホルモンの透過スペクトルの他の測定例を示す図。 神経伝達物質の透過スペクトルの他の測定例を示す図。 食品添加物の透過スペクトルの他の測定例を示す図。
符号の説明
1、110‥照射手段、検出手段(レーザ)
4、114‥PC(算出手段と評価手段を含む)
6‥照射手段(光伝導素子)
7‥検出手段(光伝導素子)
8、91、107‥物質(検体)
22、92、204‥保持部材(メンブレンフィルタ)
90、208‥照射手段(テラヘルツ発振器)
93、207‥検出手段(テラヘルツ検出器)
104a‥検出手段(半導体薄膜)
104b‥照射手段(半導体薄膜)

Claims (11)

  1. 0.1THz乃至10THzの周波数範囲から選択される電磁波を用いて物質の状態の変化を検出する検出方法であって、
    物質を検体保持部に配置する第1の工程と、
    前記物質に前記電磁波を照射する第2の工程と、
    前記物質から透過又は反射してきた電磁波を検出する第3の工程と、
    前記検出した電磁波と前記照射した電磁波の情報から、前記照射した電磁波に対する前記物質の性質の周波数依存性を求め、前記物質の性質の周波数依存性の、直線近似したときの直線の傾き又は直線の傾きを算出する第4の工程と、
    予め求められた基準状態の前記物質の性質の周波数依存性の直線の傾きと前記第4の工程で算出した前記物質の直線の傾きとを比較し、前記物質の状態の変化を評価する第5の工程と、
    を有することを特徴とする検出方法。
  2. 前記物質の性質の周波数依存性として、透過率、吸収率、反射率、位相差から少なくとも1つを選択することを特徴とする請求項1記載の検出方法。
  3. 前記物質の性質の周波数依存性の直線の傾きを求めるときの周波数範囲は、0.2THz乃至2.5THzの範囲から選択されることを特徴とする請求項1または2記載の検出方法。
  4. 前記物質は生体関連分子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の検出方法。
  5. 前記物質は食品添加物であり、その状態の検査を行う工程を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の検出方法。
  6. 前記生体関連分子は蛋白質であり、p53蛋白質、TDP−43蛋白質、又はプリオン蛋白質の状態の変化の検出によって、病理診断を行う工程を有することを特徴とする請求項4記載の検出方法。
  7. 前記生体関連分子は生理活性物質であり、その状態の診断を行う工程を有することを特徴とする請求項4記載の検出方法。
  8. 前記物質は液体状物質であり、前記検体保持部にマイクロメンブレンフィルタを用いることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の検出方法。
  9. 前記検体保持部のある高周波伝送線路を用いて、前記照射した電磁波に対する前記物質の性質の周波数依存性を求めることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の検出方法。
  10. 前記検体保持部のある全反射プリズムを用いて、前記照射した電磁波に対する前記物質の性質の周波数依存性を求めることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の検出方法。
  11. 0.1THz乃至10THzの周波数範囲から選択される電磁波を用いて物質の状態の変化を検出する検出装置であって、
    物質を保持する検体保持部と、
    前記検体保持部に保持される物質に前記電磁波を照射する照射手段と、
    前記物質から透過又は反射してきた電磁波を検出する検出手段と、
    前記検出した電磁波と前記照射した電磁波の情報から、前記照射した電磁波に対する前記物質の性質の周波数依存性を求め、前記物質の性質の周波数依存性の、直線近似したときの直線の傾き又は直線の傾きを算出する算出手段と、
    予め求められた基準状態の前記物質の性質の周波数依存性の直線の傾きと前記算出手段で算出した前記物質の直線の傾きとを比較し、前記物質の状態の変化を評価する評価手段と、
    を有することを特徴とする検出装置。
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