JP2008162398A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 操舵系のフリクションを推定する操舵系フリクション推定部22と、タイヤ横力に応じた第1操舵反力項を算出する第1操舵反力項計算部23と、操舵系フリクションに応じた第2操舵反力項を算出する第2操舵反力項計算部24と、第1操舵反力項と第2操舵反力項とを加算して操舵ハンドルに付与する操舵反力を生成する加算部26と、を備える。
【選択図】 図2
Description
一方、後者にあっては、タイヤ横力に対して、トルク検出値には位相遅れが生じてしまうため、操舵フィーリングが悪化する。
操向輪を転舵させる転舵機構と機械的に切り離された操舵ハンドルと、
この操舵ハンドルに操舵反力を付与する操舵反力付与手段と、
タイヤ横力を検出するタイヤ横力検出手段と、
このタイヤ横力検出手段の検出位置から操舵ハンドルに至る操舵系のフリクションを推定するフリクション推定手段と、
タイヤ横力に応じた操舵反力と操舵系フリクションに応じた操舵反力とに基づいて、操舵ハンドルに付与する操舵反力を生成する操舵反力生成手段と、
を備えることを特徴とする。
図1は、実施例1の車両用操舵制御装置を適用したステア・バイ・ワイヤシステムの構成図であり、実施例1の車両用操舵制御装置は、操舵機構1と、タイヤ(操向輪)2a,2bを転舵させる転舵機構3とが機械的に分離されていることを特徴とし、また、これら操舵機構1と転舵機構3とを電気的に制御するコントローラ4(4a,4b)を備えている構成となっている。
コントローラ4は、操舵角と車速とに基づいて、目標ヨーレートを設定し、目標ヨーレートからタイヤ2a,2bの目標転舵角を算出し、目標転舵角が得られるよう、転舵モータ9a,9bを駆動し、タイヤ2a,2bを転舵させる。
第2操舵反力項計算部24は、操舵系フリクションの推定値と車速とに応じて第2操舵反力項を計算する。ここで、第2操舵反力項は、操舵系フリクションが大きいほど、または車速が高いほど、大きな値となるように設定される(図4参照)。
加算部26は、ゲイン係数乗算後の第1操舵反力項とゲイン係数乗算後の第2操舵反力項とを加算し、最終的な操舵反力値を生成する。
応答伝達関数ブロック31は、転舵指令角(目標転舵角)θ1に、転舵機構3の応答性に対応する応答伝達関数を乗算し、転舵応答角θ2を出力する。なお、この転舵応答角θ2は、実転舵角に対応するものである。
ゲインブロック33は、差分θeに比例ゲイン係数Pを乗算した値θe×Pをフリクション値f1として出力する。
f1=θe×P (式1)
微分ブロック34は、差分θeの微分値d(θe)/dtを出力する。
f2=d(θe)/dt×D (式1)
積分ブロック36は、差分θeの積分値∫θedtを出力する。
ゲインブロック37は、∫θedtに積分ゲイン係数Iを乗算した値を出力する。
乗算ブロック39は、ゲインブロック37の出力∫θedt×Iに車速依存関数V2/(1+AV2)を乗算した値∫θedt×I×V2/(1+AV2)を出力する。
f3=[∫θedt×I×V2/(1+AV2)]−Fd (式3)
加算ブロック41は、各フリクション値f1,f2,f3を加算して操舵系フリクションΣfを出力する。
第1操舵反力項は、タイヤ横力(路面反力)を直接に検出可能な軸力センサ19a,19bにより、タイヤ2a,2bから入力されるタイヤ横力と車速とに応じて算出される。図4に示したように、タイヤ横力の増大および車速の増大に連れて、第1操舵反力項は増大するため、路面反力を直接運転者に伝えつつ、低速走行時に比べ高速走行時の操舵反力が増加し、運転者に安心感を与えることができる。
実施例1の車両用操舵制御装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
なお、ステア・バイ・ワイヤシステムおよび操舵反力生成のための演算ブロック線図については、実施例1と同一であるため、図示並びに説明を省略する。
実施例2の車両用操舵制御装置にあっては、以下の効果が得られる。
なお、ステア・バイ・ワイヤシステムおよび操舵反力生成のための演算ブロック線図については、実施例1と同一であるため、図示並びに説明を省略する。
実施例3の車両用操舵制御装置にあっては、以下の効果が得られる。
なお、ステア・バイ・ワイヤシステムおよび操舵反力生成のための演算ブロック線図については、実施例1と同一であるため、図示並びに説明を省略する。
実施例4の車両用操舵制御装置にあっては、以下の効果が得られる。
なお、ステア・バイ・ワイヤシステム、操舵反力生成のための演算ブロック線図については、実施例1と同一であり、操舵系フリクション推定部の演算ブロック線図についても、比較ブロック40に入力されるタイヤ横力が推定値となる以外は実施例1と同一であるため、図示並びに説明を省略する。
タイヤ横力推定値Fdは、以下の式に基づいて算出する。
Fd={G1/(1+T1s)}×{V2×θ2)/l(1+AV2)} (式4)
ここで、G1,T1,lは車両固有ゲイン係数である。このように、Fdは車速の関数および転舵応答角θ1によって計算することとなる。
Fd=G2×γ (式5)
Fd=G3×ay (式6)
ここで、γは車両重心点のヨーレート(ヨー角速度)であり、ayは車両重心点の横加速度である。G2とG3は車速と車両固有ゲイン係数に依存する関数である。
実施例5の車両用操舵制御装置にあっては、以下の効果が得られる。
なお、ステア・バイ・ワイヤシステム、操舵反力生成のための演算ブロック線図については、実施例1と同一であり、操舵系フリクション推定部の演算ブロック線図についても、比較ブロック40に入力されるタイヤ横力が推定値となる以外は実施例1と同一であるため、図示並びに説明を省略する。
Fd=G4×Am (式7)
ここで、G4はモータ電流ゲイン係数であり、Amは転舵モータ9a,9bの実電流値である。
実施例6の車両用操舵制御装置にあっては、以下の効果が得られる。
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜6に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1〜6に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
2a,2b タイヤ
3 転舵機構
4 コントローラ
5 操舵反力モータ
6 ハンドル軸
7 操舵ハンドル
8 操舵角センサ
9a,9b 転舵モータ
10a,10b ギヤ機構
11 ラック軸
12a,12b タイロッド
13a,13b ナックルアーム
14 ピニオン軸
15 転舵角センサ
16a,16b 転舵モータ電流センサ
17 ピニオン
18 転舵トルクセンサ
19a,19b 軸力センサ
20 操舵トルクセンサ
21a,21b,21c エンコーダ
22 操舵系フリクション推定部
23 操舵反力項計算部
24 操舵反力項計算部
25 ゲイン計算部
26 加算部
31 応答伝達関数ブロック
32 比較ブロック
33,35,37 ゲインブロック
34 微分ブロック
36 積分ブロック
38 車速依存関数ブロック
39 乗算ブロック
40 比較ブロック
41 加算ブロック
42,43 モータ特性伝達関数ブロック
Claims (8)
- 操向輪を転舵させる転舵機構と機械的に切り離された操舵ハンドルと、
この操舵ハンドルに操舵反力を付与する操舵反力付与手段と、
タイヤ横力を検出するタイヤ横力検出手段と、
このタイヤ横力検出手段の検出位置から操舵ハンドルに至る操舵系のフリクションを推定するフリクション推定手段と、
タイヤ横力に応じた操舵反力と操舵系フリクションに応じた操舵反力とに基づいて、操舵ハンドルに付与する操舵反力を生成する操舵反力生成手段と、
を備えることを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1に記載の車両用操舵制御装置において、
前記フリクション推定手段は、操向輪の転舵角に基づいて操舵系フリクションを推定することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項2に記載の車両用操舵制御装置において、
前記フリクション推定手段は、操向輪の転舵角の定常成分と過渡成分とに基づいて操舵系フリクションを推定することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
前記転舵機構を駆動する転舵モータを備え、
前記フリクション推定手段は、前記転舵モータの実電流値に基づいて操舵系フリクションを推定することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
前記フリクション推定手段は、操舵ハンドルの操舵角に基づいて操舵系フリクションを推定することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
前記転舵機構は、ピニオン軸の回転運動をラック軸の変位運動に変換するラック&ピニオン機構を有し、
前記ピニオン軸に作用する転舵反力を検出する転舵反力検出手段を設け、
前記フリクション推定手段は、前記転舵反力に基づいて操舵系フリクションを推定することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
車両挙動状態を検出する車両挙動状態検出手段と、
前記車両挙動状態に基づいてタイヤ横力に相当する路面反力を推定するタイヤ横力推定手段と、
を設け、
前記操舵反力生成手段は、前記タイヤ横力検出手段がタイヤ横力を検出できない領域では、前記タイヤ横力推定手段で推定された路面反力に応じた操舵反力と前記フリクション推定手段で推定された操舵系フリクションに応じた操舵反力とに基づいて、操舵反力を生成することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
前記転舵機構を駆動する転舵モータと、
前記転舵モータの実電流に基づいてタイヤ横力に相当する路面反力を推定するタイヤ横力推定手段と、
を設け、
前記操舵反力生成手段は、前記タイヤ横力検出手段がタイヤ横力を検出できない領域では、前記タイヤ横力推定手段で推定された路面反力に応じた操舵反力と前記フリクション推定手段で推定された操舵系フリクションに応じた操舵反力とに基づいて、操舵反力を生成することを特徴とする車両用操舵制御装置。
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