JP2005193779A - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 過渡的な車両挙動変化時のステア状態を操舵反力として正確に運転者に伝達できる車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】 ハンドル1の操舵状態を検出するトルクセンサ4と、舵取機構2に操舵補助力を加減算するモータ5と、操舵トルクに応じてモータ5に対し操舵補助力を増減する制御指令を出力するコントローラ13と、を備えた車両用操舵装置において、車両後輪16,17の横力を検出する軸力センサ20,21を設け、コントローラ13は、後輪横力が大きいほど、モータ5に対し操舵補助力を小さくさせる制御指令を出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ハンドル1の操舵状態を検出するトルクセンサ4と、舵取機構2に操舵補助力を加減算するモータ5と、操舵トルクに応じてモータ5に対し操舵補助力を増減する制御指令を出力するコントローラ13と、を備えた車両用操舵装置において、車両後輪16,17の横力を検出する軸力センサ20,21を設け、コントローラ13は、後輪横力が大きいほど、モータ5に対し操舵補助力を小さくさせる制御指令を出力する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、操舵状態に応じて操舵補助力を増減制御する車両用操舵装置の技術分野に属する。
従来の車両用操舵装置は、車両挙動のオーバーステアまたはアンダーステアといったステア状態をヨーレートから検出し、オーバーステア状態およびアンダーステア状態に応じて操舵補助力を増減させることで、運転者に対しステア状態を操舵反力として知らせている。
特開平11−152057号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、ステア状態の判断を定常状態の車両運動方程式から判断しているため、過渡的な車両挙動変化時に必要とされる反力制御を実施できない。また、ステア状態をハンドル角とヨーレートから判断しているため、操舵系の剛性に起因するハンドル角とタイヤ角の違いにより、ステア状態の推測精度が悪いという問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、過渡的な車両挙動変化時のステア状態を操舵反力として正確に運転者に伝達できる車両用操舵装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、ステアリング操作部材の操舵状態を検出する操舵状態検出手段と、舵取機構に操舵補助力を加減算する動力源と、前記操舵状態検出手段により検出された操舵状態に応じて、前記動力源に対し操舵補助力を増減する制御指令を出力する操舵制御手段と、を備えた車両用操舵装置において、車両後輪の横力を検出する後輪横力検出手段を設け、前記操舵制御手段は、後輪横力検出手段により検出された後輪横力に応じて、操舵補助力を増減させることを特徴とする。
よって、本発明の車両用操舵装置では、後輪横力の増減に応じて操舵補助力、すなわち運転者に伝達される操舵反力が増減されるため、過渡的な車両挙動変化時のステア状態を操舵反力として正確に運転者に伝達できる。
以下に、本発明の車両用操舵装置を実施する最良の形態を、実施例1、2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の車両用操舵装置の構成を示すブロック図である。
実施例1の車両用操舵装置は、舵取り操作用のハンドル(ステアリング操作部材)1と舵取り動作を行う舵取機構2とを連結する操舵軸3に、ハンドル1に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ(操舵状態検出手段)4と操舵力補助用のモータ(動力源)5とが配置された、いわゆる電動パワーステアリングシステムである。
図1は、実施例1の車両用操舵装置の構成を示すブロック図である。
実施例1の車両用操舵装置は、舵取り操作用のハンドル(ステアリング操作部材)1と舵取り動作を行う舵取機構2とを連結する操舵軸3に、ハンドル1に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ(操舵状態検出手段)4と操舵力補助用のモータ(動力源)5とが配置された、いわゆる電動パワーステアリングシステムである。
ハンドル1は、図示しない車室内部に運転者と対向するように、軸周りに回転可能に固定されている。舵取機構2は、操舵軸3の下端に一体形成されたピニオン6と、これに噛合するラック軸7とを備えるラック&ピニオン式の舵取り装置により構成される。
ラック軸7は、図示しない車両前部に、左右方向摺動可能に固定され、ラック軸7の両端は、左右のタイロッド8,9を介して、操向用の前輪10,11に連結されている。操舵を補助するモータ5は、モータ5の発生トルクを操舵軸3の回転トルクに変換するような減速機12を介して、操舵軸3に結合されている。また、モータ5のモータ軸には、モータ5の回転数を検知するモータ速度センサ22が取り付けられている。
後輪16,17は、図示しない車体に回転軸18,19を介して固定されている。回転軸18,19には、軸力センサ(後輪横力検出手段)20,21が取り付けられている。これら軸力センサ20,21により、車体と後輪間の軸力が計測され、両左右輪の軸力の和として、後輪16,17の横力が算出される。
コントローラ(操舵制御手段)13には、トルクセンサ4からの操舵トルク信号と、軸力センサ20,21からの後輪2輪の横力信号と、車速センサ14からの車速信号、モータ速度センサ22からのモータ速度信号等が入力される。コントローラ13は、各センサからの信号に基づいてモータ5を駆動制御し、運転者の操舵力(運転者に伝達される操舵反力)を調整する。
図2は、実施例1のコントローラ13の制御ブロック図であり、コントローラ13は、駆動電流算出部Aと補正電流算出部Bとを備えている。
電動パワーステアリングシステムにおいては、運転者の操舵力を低減するために、駆動電流算出部Aによりモータ5の駆動電流値を算出する。運転者によりハンドル1が操作されると、機械的な連結により前輪10,11が操向される。この時の負荷は、トルクセンサ4により捩れ操舵トルクとして検出される。トルクセンサ4の出力は、駆動電流算出部Aに与えられる。さらに、駆動電流算出部Aには、モータ速度センサ22の出力と、車速センサ14の出力が与えられる。
電動パワーステアリングシステムにおいては、運転者の操舵力を低減するために、駆動電流算出部Aによりモータ5の駆動電流値を算出する。運転者によりハンドル1が操作されると、機械的な連結により前輪10,11が操向される。この時の負荷は、トルクセンサ4により捩れ操舵トルクとして検出される。トルクセンサ4の出力は、駆動電流算出部Aに与えられる。さらに、駆動電流算出部Aには、モータ速度センサ22の出力と、車速センサ14の出力が与えられる。
駆動電流算出部Aは、操舵トルクから車速に応じた操舵トルク−ベースアシスト電流マップ25を参照し、ベースアシスト電流値を算出する。また、モータの回転速度およびその微分値、車速等に基づいて、慣性補償電流値、ダンピング補償電流値および戻り補償電流値を演算し、これらをベースアシスト電流値に加算してモータ5の基本駆動電流値を算出する。
補正電流算出部Bには、右後輪軸力センサ20と左後輪軸力センサ21の出力、車速センサ14の出力、モータ速度センサ22の出力、および路面μが与えられる。路面μは、制駆動時のタイヤスリップ率等から推測する一般的な方法で求めることができる。
補正電流算出部Bは、右後輪横力と左後輪横力とを加算して後輪横力を演算し、演算した後輪横力から後輪横力−補正電流マップ26を参照して基本補正電流値を算出する。後輪横力−補正電流マップ26は、後輪横力が大きいほど、補正電流値が大きくなるような特性に設定されている。
また、車速、モータ速度および路面μに応じて、車速−補正係数マップ27、操舵速−補正係数マップ28および路面μ−補正係数マップ29からそれぞれ補正係数を求め、これを算出した基本補正電流値に乗算し、モータ5の補正電流値を算出する。
車速−補正係数マップ27は、車速が高いほど補正係数が大きくなるような特性に設定され、所定車速で一定の値となる。操舵速−補正係数マップ28は、操舵速度が高いほど補正係数が大きくなるような特性に設定され、所定操舵速度以上で一定の値となる。路面μ−補正係数マップ29は、路面μが大きいほど補正係数が小さくなるような特性に設定されている。
コントローラ13は、算出した基本駆動電流値から補正電流値を減算して目標電流値を算出し、モータ電流センサ24により検出される実電流値が目標電流値と一致するようにモータ5の駆動電流を制御する。モータ5へ供給される電源は、バッテリ15により与えられる。
次に、作用を説明する。
後輪横力Frは、車両2輪モデルで記述すると、下記の式(1)で表すことができる。
Fr=ξ・Cr・(Lr・γ/V−β) …(1)
ここで、ξは後輪のトレール、Crは後輪2輪分のコーナリングパワー係数、Lrは重心と後輪車軸間距離、γはヨーレート、Vは車速、βは横滑り角である。
後輪横力Frは、車両2輪モデルで記述すると、下記の式(1)で表すことができる。
Fr=ξ・Cr・(Lr・γ/V−β) …(1)
ここで、ξは後輪のトレール、Crは後輪2輪分のコーナリングパワー係数、Lrは重心と後輪車軸間距離、γはヨーレート、Vは車速、βは横滑り角である。
車速が高い場合にオーバーステア傾向になると、ヨーレートγは正の所定値から正方向へ急増し、横滑り角βは負の所定値から負方向へ急増することになる。ヨーレートγが正方向へ変化し、同時に横滑り角βが負方向へ変化すると、後輪横力Frは大きくなる。
また、車速が高い場合にアンダーステア傾向になると、ヨーレートγは正の所定値からゼロ方向へ減少し、横滑り角βは負の所定値からゼロ方向へ増加する。この場合、後輪横力Frは小さくなる。
すなわち、後輪横力Frの増減を操舵補助力に反映させることにより、車両のステア状態を操舵反力として運転者に正確に伝達できる。
[後輪横力に基づく目標電流値補正作用]
後輪横力が小さい場合、すなわち、ヨーレートと横滑り角の少なくとも一方が小さい場合は、補正電流値が小さくなり、モータ5への電流指令値はほぼ補正電流の影響を受けない。一方、後輪横力が大きい場合、すなわち、ヨーレートと横滑りの少なくとも一方が(負へ)大きい場合は、補正電流値が大きくなり、モータ5への電流指令値は減り操舵が重くなる。
後輪横力が小さい場合、すなわち、ヨーレートと横滑り角の少なくとも一方が小さい場合は、補正電流値が小さくなり、モータ5への電流指令値はほぼ補正電流の影響を受けない。一方、後輪横力が大きい場合、すなわち、ヨーレートと横滑りの少なくとも一方が(負へ)大きい場合は、補正電流値が大きくなり、モータ5への電流指令値は減り操舵が重くなる。
従って、オーバーステア時は、ヨーレートが大きくなり、横滑りが負へ大きくなるので、操舵力が重くなり、運転者がオーバーステア状態であると操舵力から判断できる上、操舵力が重いのでオーバーステア時のカウンター操舵が容易になる(操舵力が重い=ハンドルを中立へ戻す力が大きい=カウンター操舵時の操舵速度が上がる)。アンダーステア時は、ヨーレートが小さくなり、横滑りがゼロに近くなるので、操舵が軽くなり、運転者がアンダーステア状態であると操舵力から判断できる。
[車速に応じた目標電流値補正作用]
車速−補正係数マップ27により、補正電流算出部Bでは、車速が高くなるほど補正電流値が大きくなるように設定される。すなわち、車速が高くなると車両挙動変化は大きくなるため、車速が高くなるほどモータ5の目標駆動電流値を減少させ、操舵反力を大きくすることにより、運転者に車両挙動変化を認識させやすくすることができる。
車速−補正係数マップ27により、補正電流算出部Bでは、車速が高くなるほど補正電流値が大きくなるように設定される。すなわち、車速が高くなると車両挙動変化は大きくなるため、車速が高くなるほどモータ5の目標駆動電流値を減少させ、操舵反力を大きくすることにより、運転者に車両挙動変化を認識させやすくすることができる。
[操舵速に応じた目標電流値補正作用]
操舵速−補正係数マップ27により、補正電流算出部Bでは、操舵速度が高いほど補正電流値が大きくなるように設定される。すなわち、操舵速(ハンドル1とモータ5はメカニカルにつながっているのでモータ速度)が高くなると、車両挙動変化は大きくなるため、操舵速度が高くなるほどモータ5の目標駆動電流値を減少させ、操舵反力を大きくすることにより、運転者に車両挙動変化を認識させやすくすることができる。
操舵速−補正係数マップ27により、補正電流算出部Bでは、操舵速度が高いほど補正電流値が大きくなるように設定される。すなわち、操舵速(ハンドル1とモータ5はメカニカルにつながっているのでモータ速度)が高くなると、車両挙動変化は大きくなるため、操舵速度が高くなるほどモータ5の目標駆動電流値を減少させ、操舵反力を大きくすることにより、運転者に車両挙動変化を認識させやすくすることができる。
[路面μに応じた目標電流値補正作用]
路面μ−補正係数マップ29により、補正電流算出部Bでは、路面μが大きいほど補正電流値が小さくなるように設定される。すなわち、路面μが低くなると車両挙動変化は大きくなるため、路面μが低いほど補正電流を大きくすることで、運転者に車両挙動変化を認識させやすくすることができる。
路面μ−補正係数マップ29により、補正電流算出部Bでは、路面μが大きいほど補正電流値が小さくなるように設定される。すなわち、路面μが低くなると車両挙動変化は大きくなるため、路面μが低いほど補正電流を大きくすることで、運転者に車両挙動変化を認識させやすくすることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用操舵装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
実施例1の車両用操舵装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
(1) コントローラ13は、後輪横力に応じて操舵補助力を増減させるため、車両のステア状態を操舵反力として正確に運転者に伝達できる。
(2) コントローラ13は、後輪横力が大きいほど操舵補助力を単調に減少させるため、後輪横力、すなわち、オーバーステアやアンダーステアの量に応じて増減量は変化し、車両挙動が小さい領域では操舵力変化を少なくし、車両挙動が大きな領域では操舵力変化を大きくして、運転者に車両挙動の変化を強調して伝えることが可能となる。
(3) コントローラ13は、車速、操舵速および路面μに応じて操舵補助力の増減量を変更するため、運転者へ伝達する操舵反力を車両走行状態や操舵状況に合わせて変更でき、運転者に車両挙動の変化をより正確に伝達できる。
まず、構成を説明する。
図3は、実施例2の車両用操舵装置の構成を示すブロック図であり、実施例2では、実施例1の軸力センサに代えて、後輪車軸上に横Gセンサ23を設けた点で実施例1と異なる。なお、他の部位は実施例1と同一であるため、同一部位には実施例1と同一符号を付して説明を省略する。
図3は、実施例2の車両用操舵装置の構成を示すブロック図であり、実施例2では、実施例1の軸力センサに代えて、後輪車軸上に横Gセンサ23を設けた点で実施例1と異なる。なお、他の部位は実施例1と同一であるため、同一部位には実施例1と同一符号を付して説明を省略する。
コントローラ13には、操舵トルク信号と後輪車軸上での横Gと車速等の信号が入力され、それらの状況に応じてモータ5を制御駆動することで、運転者の操舵力を調整している。
図4は、実施例2のコントローラ13aの制御ブロック図であり、コントローラ13aは、駆動電流算出部Aと補正電流算出部Cとを備えている。補正電流算出部Cは、実施例1の補正電流算出部Bに対し、横力算出手段30と、後輪横力微分値−補正電流マップ31とを加えた点で実施例1と構成が異なる。
横力算出手段30は、横Gセンサ23の出力から後輪横力を算出する。後輪横力微分値−補正電流マップ31は、後輪横力の時間微分値から第2補正電流を算出する。算出された後輪横力微分値−補正電流マップ31は、後輪横力−補正電流マップ26の出力である基本補正電流値に加算される。後輪横力微分値−補正電流マップ31は、後輪横力微分値が大きいほど、補正電流値が大きくなるような特性に設定されている。
次に、作用を説明する。
実施例2では、横Gセンサ23が後輪車軸上に配置されているため、横Gは下記の式(2)で表すことができる。
α=Fm/m=ξ・Cr・(Lm・γ/V−β) …(2)
ここで、Fmは横G検知位置での仮想横力、Lmは重心から横G検知位置までの距離、その他は実施例1と同じである。
実施例2では、横Gセンサ23が後輪車軸上に配置されているため、横Gは下記の式(2)で表すことができる。
α=Fm/m=ξ・Cr・(Lm・γ/V−β) …(2)
ここで、Fmは横G検知位置での仮想横力、Lmは重心から横G検知位置までの距離、その他は実施例1と同じである。
したがって、車速が高い場合にオーバーステア(スピン)になると、γは正の所定値から正方向へ急増し、βは負の所定値から負方向へ急増することになる。上記式(2)において、γが正方向へ、および、βが負方向へ変化するとαは大きくなることになる。また、車速が高い場合にアンダーステアになると、γは正の所定値からゼロ方向へ減少し、βは負の所定値からゼロ方向へ増加する。この場合は、上記式(2)において、αは小さくなることを意味する。よって、横Gの増減を操舵反力に反映させることで、車両のステア状態を正確に運転者に操舵反力として伝達できる。
[後輪横力の時間微分値に基づく目標電流値補正作用]
後輪横力微分値−補正電流マップ31により、補正電流算出部Cでは、後輪横力の時間微分値が大きいほど補正電流値が大きくなるように設定される。すなわち、車両挙動変化が大きい場合は、後輪横Gの時間微分値は大きくなるので、車両挙動変化の大きさに応じてモータ5の目標駆動電流値を減少させ、操舵反力を変化させることで、運転者に車両挙動の変化を強調して伝えることが可能となる。
後輪横力微分値−補正電流マップ31により、補正電流算出部Cでは、後輪横力の時間微分値が大きいほど補正電流値が大きくなるように設定される。すなわち、車両挙動変化が大きい場合は、後輪横Gの時間微分値は大きくなるので、車両挙動変化の大きさに応じてモータ5の目標駆動電流値を減少させ、操舵反力を変化させることで、運転者に車両挙動の変化を強調して伝えることが可能となる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用操舵装置にあっては、実施例1の(1)〜(3)の効果に加え、以下に列挙する効果が得られる。
実施例2の車両用操舵装置にあっては、実施例1の(1)〜(3)の効果に加え、以下に列挙する効果が得られる。
(4) コントローラ13aは、車両重心より後方位置に設けた横Gセンサ23の出力から横力検出手段30により後輪横力を算出するため、横Gの増減を操舵反力に反映させることができ、車両のステア状態を運転者に対し操舵反力として伝達できる。また、横G検知位置を変更することで、ヨーレートと横滑り角の操舵力に対する寄与を変更することが可能となるので、車両個々の特性によって決まる車両挙動に合わせて操舵反力変化を容易にチューニングできる。
(5) 横Gセンサ23を後輪車軸上に設けたため、車両のステア状態を運転者に対し操舵反力としてより正確に伝達できる。
(6) コントローラ13aは、後輪横力の時間微分値に応じて操舵補助力を小さくするため、車両挙動変化が緩やかな領域では操舵反力変化が小さく、車両挙動変化が急激な領域では操舵反力変化が大きくなり、運転者に車両挙動の変化を強調して伝えることが可能となる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施する最良の形態を、実施例1,2に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1,2に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない設計変更等があっても本発明に含まれる。
以上、本発明を実施する最良の形態を、実施例1,2に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1,2に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない設計変更等があっても本発明に含まれる。
実施例1,2では、本発明を電動パワーステアリングシステムに適用した例を示したが、運転者の操舵状態や車両の走行状態にかかわりなく操舵反力を調整可能な車両用操舵装置に本発明を適用してもよい。例えば、モータで油圧ポンプを駆動し油圧ポンプの力で操舵反力を増減させる、いわゆるモータ駆動油圧パワーステアリングシステムに適用してもよいし、操舵ハンドルとタイヤがメカニカルに接続されておらず、操舵ハンドルの反力を任意に発生可能な、いわゆるステアバイワイヤシステムに適用してもよい。
また、実施例1,2の構成において、各構成品は相当の機能を持つものであれば、上記以外でも構わないし、取り付け部位が変更されても構わない。例えば、モータ速度の代わりにモータ角度を計測したり、モータ速度を直接計測せずに、モータの逆起電力からモータ速度を算出してもよい。また、後輪横力の計測に左右後輪16,17にそれぞれ軸力センサ20,21を付けているが、左右後輪16,17が連結されていれば、軸力センサは一つで構わないし、軸力センサ以外にロードセルや微小な変位を計測するストロークセンサ等を用いても構わない。
1 ハンドル
2 舵取り機構
3 操舵軸
4 トルクセンサ
5 モータ
6 ピニオン
7 ラック
8,9 タイロッド
10,11 前輪
12 減速機
13,13a コントローラ
14 車速センサ
15 バッテリ
16,17 後輪
18,19 後輪回転軸
20,21 軸力センサ
22 モータ角度センサ
23 横Gセンサ
24 モータ電流センサ
25 操舵トルク−ベースアシスト電流マップ
26 後輪横力−補正電流マップ
27 車速−補正係数マップ
28 操舵速−補正係数マップ
29 路面μ−補正係数マップ
30 横力算出手段
31 後輪横力微分値−補正電流マップ
2 舵取り機構
3 操舵軸
4 トルクセンサ
5 モータ
6 ピニオン
7 ラック
8,9 タイロッド
10,11 前輪
12 減速機
13,13a コントローラ
14 車速センサ
15 バッテリ
16,17 後輪
18,19 後輪回転軸
20,21 軸力センサ
22 モータ角度センサ
23 横Gセンサ
24 モータ電流センサ
25 操舵トルク−ベースアシスト電流マップ
26 後輪横力−補正電流マップ
27 車速−補正係数マップ
28 操舵速−補正係数マップ
29 路面μ−補正係数マップ
30 横力算出手段
31 後輪横力微分値−補正電流マップ
Claims (6)
- ステアリング操作部材の操舵状態を検出する操舵状態検出手段と、
舵取機構に操舵補助力を加減算する動力源と、
前記操舵状態検出手段により検出された操舵状態に応じて、前記動力源に対し操舵補助力を増減する制御指令を出力する操舵制御手段と、
を備えた車両用操舵装置において、
車両後輪の横力を検出する後輪横力検出手段を設け、
前記操舵制御手段は、後輪横力検出手段により検出された後輪横力に応じて、操舵補助力を増減させることを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1に記載の車両用操舵装置において、
前記後輪横力検出手段は、
車両重心より後方位置に配置され、横Gを検知する横G検知手段と、
この横G検知手段により検出された横Gから後輪横力を算出する後輪横力算出手段と、
を備えることを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項2に記載の車両用操舵装置において、
前記横G検知手段を、後輪車軸上に配置したことを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵制御手段は、後輪横力検出手段により検出された後輪横力が大きいほど、操舵補助力を小さくすることを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵制御手段は、後輪横力検出手段により検出された後輪横力の時間微分値が大きいほど、操舵補助力を小さくすることを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵制御手段は、車速、操舵速度または路面μの少なくとも1つに応じて、操舵補助力の増減量を変化させることを特徴とする車両用操舵装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|---|
JP2008030509A (ja) * | 2006-07-26 | 2008-02-14 | Toyota Motor Corp | 車両転舵制御装置 |
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