JP2016514640A - 車両のepsシステムのトルクを制御する方法および車両のepsシステム - Google Patents
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Abstract
方法は、車両の電動パワーステアリング(EPS)システムのトルクを制御する。方法は、車両の動作の状態に基づいて、制約を満たすEPSシステムのトルクの値の範囲を求める。制約は、ステアリングホイールに対するEPSシステムのトルクの効果に関する少なくとも1つの制約を含む。方法は、車両の動作の目的に基づいて、値の範囲内においてトルクの値を選択し、トルクの値に従ってトルクを生成するようにEPSシステムに命令する。【選択図】図1A
Description
本発明は、包括的には、車両における電動パワーステアリング(EPS)システムに関し、より詳細には、EPSシステムの制御に関する。
電動パワーステアリング(EPS)システムは、車両のステアリングコラムに対してトルクを生成する。EPSの制御方法の共通の目的は、ドライバーがステアリングホイールを回す際の労力を削減することである。ドライバーがステアリングホイールを回す際の労力を削減するEPSシステムの様々な構成およびEPSシステムの動作を記載している、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照されたい。
ステアリングシステムアーキテクチャは、車両の動作に影響を与える。いくつかの方法が、EPSシステムを用いて、車両のコーナリングの性能およびヨー安定性制御を改善することを記載している。例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6を参照されたい。同様に、特許文献7は、オーバーステアリング制御方法を記載している。しかしながら、それらの概念の用途は限られている。なぜならば、EPSアクチュエータは、ステアリングホイールに機械的に接続されており、EPSシステムの作動は、ドライバーに影響を与えるからである。EPSの不適切な設計または制御は、有害である可能性があり、ドライバーに軽い苛立ちを与えるもの、例えば、道路の「感触」の低下から、車両の横方向応答に対する感度の喪失および場合によっては車両の安定性の維持の喪失等の深刻な問題にまで及ぶ可能性がある。いくつかの場合には、EPSの不適切な設計または制御は、怪我をもたらすドライバーの腕に対する過度の負担(strain)等の脅威を与える損傷をドライバーにもたらす可能性がある。
このため、従来のEPSシステムは、ドライバーに対するEPS動作の不適切な影響を回避するために、ドライバーの腕の延長として設計され、EPSシステムによってステアリングコラムに印加されるトルクの値は、ステアリングメカニズムの現在の状態によって一意に決まる。
その結果、従来のシステムは、コーナリング性能および車両安定性制御等の種々の運転目的にEPSを用いていない。例えば、従来のヨー安定性制御システムは、異なるホイールへの異なるトルクの印加を通じてヨーモーメントを生成することによって車両安定性制御を実施する。例えば、特許文献8に記載されているシステムは、ブレーキを用いて、種々のトルクを達成する。そのシステムは、高速の安定性回復に効果を発揮することができるが、突然の予期せぬ回転減速および縦減速に起因してドライバーを不快にする可能性がある。加えて、ブレーキ作動メカニズムは正確ではなく、そのため、システムの係合は、できる限り遅延され、安定性回復にしか用いられず、正確な安定性制御には用いられない。
車両コーナリング性能は、ステアリングホイール角とホイールとの間の関係の変更を可能にするアクティブステアリングメカニズムとしても知られている可変ステアリングギアを用いることによっても改善することができる。しかしながら、その手法は、特定のアクチュエータを必要とし、これらの特定のアクチュエータは、多くの費用を必要とし、次の不利な点を有する。ドライバーは、「道路の感触」を失う場合がある。すなわち、ドライバーは、安定性喪失のインジケーターであるアライメントトルクを知覚しない。また、ステアリングは、常に、抵抗の最も少ない方向に移動し、したがって、ドライバーがステアリングホイールを放すと、アクチュエータは、ステアリングコラムを回転させ、ホイールを回転させない。
したがって、EPSシステムを用いて、ドライバーに対するEPS動作の不適切な効果を回避しながら、上記状況の全ておよびその他の多くのことをアシストする必要がある。
本発明の様々な実施の形態は、電動パワーステアリング(EPS)システムを、車両の動作の所与の状態について単一のトルク動作を生成することに制限しないことによって、車両の動作の異なる目的にEPSの異なる能力を利用する。その代わり、本発明のいくつかの実施の形態によるEPSシステムは、例えば、車両の現在の状態および車両のステアリングホイールの状態に応じて、動作の状態についてのEPS動作の容認可能な値の範囲を生成する。そのような値の範囲は、少なくとも部分的に、ステアリングホイールに対するEPSシステムのトルクの効果に関する制約を含む制約によって決定される。
その場合、EPSトルクの容認可能な値の中で、車両に印加されるトルク値は、車両の動作の現在の目的に基づいて選択される。動作の目的の例は、車線の中央に対して或る特定の位置に車両を維持すること、車両の回転角を改善すること、車両運動安定性を維持および回復すること、並びにドライバーの労力を快適だが安全なレベルに削減することを含む。いくつかの実施の形態では、動作の目的は、車両の稼働中に変更することができる。
特定の動作の目的に基づいてEPSトルクの現在の値を選択することによって、EPSは、異なる目的に異なるトルクを生成することが可能になる。例えば、車両を車線内に維持するのに必要とされるEPSトルクは、コーナリング性能を最適化するのに必要とされるトルクと異なる可能性がある。加えて、ステアリングホイールに対するEPSトルクの影響に関する制約は、目的にかかわらずドライバーの快適性を確保する。
したがって、1つの実施の形態は、車両の電動パワーステアリング(EPS)システムのトルクを制御する方法を開示する。該方法は、車両の動作の状態に基づいて、制約を満たすEPSシステムのトルクの値の範囲を求める。制約は、ステアリングホイールに対するEPSシステムのトルクの効果に関する少なくとも1つの制約を含む。該方法は、車両の動作の目的に基づいて値の範囲内においてトルクの値を選択し、トルクの値に従ってトルクを生成するようにEPSシステムに命令する。該方法のステップは、プロセッサによって実行することができる。
別の実施の形態は、車両の電動パワーステアリング(EPS)システムのトルクを制御する方法を開示する。該方法は、車両の動作の目的を求めることと、動作の目的に基づいて車両の動作のコスト関数を求めることと、EPSシステムのトルクの値の範囲を規定する制約を求めることであって、該制約は、動作の状態に基づいており、車両のステアリングホイールに対するEPSシステムのトルクの効果に関する少なくとも1つの効果制約と、車両の動作の目的に基づいて選択された少なくとも1つの目的制約とを含むことと、制約を条件としてコスト関数を最適化することとを含む。
さらに別の実施の形態は、車両の電動パワーステアリング(EPS)システムであって、車両の動作の状態に基づいて、ステアリングホイールに対する該EPSシステムのトルクの効果に関する少なくとも1つの制約を含む制約を満たす該EPSシステムのトルクの値の範囲を求めるとともに、車両の動作の目的に基づいて範囲内においてトルクの値を選択するプロセッサと、選択された値に従ってトルクを生成するモータとを備える、EPSシステムを開示する。
図1Aは、本発明のいくつかの実施形態による車両の電動パワーステアリング(EPS)システム1110のトルクを制御する方法の図を示している。この方法のステップは、プロセッサ1101によって実施することができる。実施形態は、制約1122を満たすEPSシステムのトルクの値の範囲1125を求める(1120)。制約1122は、ステアリングホイールに対するEPSシステムのトルクの効果に関する少なくとも1つの制約1124を含む。この制約1124は、範囲1125内のトルクのどの値についても、車両のドライバーの快適性および安全性が、例えば、EPSシステム1110の設計者によって定められた許容レベル内に維持されていることを確保するものである。
制約1124は、車両の動作の目的に基づいて事前決定、または選択することができる(1155)。制約1122は、追加の制約も含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、制約1122は、目的1153に基づいて選択された少なくとも1つの目的制約1126を含む。この目的制約は、動作の目的が満たされることを確保するものである。
いくつかの実施形態では、車両の動作の目的は、プロセッサ1101によっても求められる。代替の実施形態では、この目的は、外部システム1160から受信される。外部システム1160の例は、車線内の車両の位置を追跡するGPS若しくはカメラ、またはタイヤと道路との摩擦を感知するセンサに接続されたアプリケーションを含むことができる。1つの実施形態では、プロセッサ1101は、EPSシステム1110と統合され、EPSシステムの様々なセンサから測定値を受信し、これらの測定値に基づいて動作の目的1153および制約1122を求める(1150)。
様々な実施形態では、値の範囲1125は、車両の動作中において、動作の状態1117に基づいて求められる(1120)。例えば、状態1117は、ステアリングホイールの状態1111、EPSシステムの状態1113、および車両の状態1115のうちの1つまたはそれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、この範囲は、状態1117の変化に応答して動的に更新される。それらの実施形態は、例えば、動作状況の変化、例えば、車両の状態1115の変化に応答して、ドライバーの行動に加えてまたはこの行動とは独立に範囲1125を更新することを可能にする。
実施形態は、車両の動作の目的1153に基づいて、値の範囲1125内においてトルクの値1135を選択し(1130)、この値1135に従ってトルクを生成するようにEPSシステムに命令する(1140)。いくつかの実施形態は、範囲1125内において値1135をランダムに選択する。代替的に、いくつかの実施形態は、制約1122を条件としてコスト関数1133を最適化することによって値1135を選択する。いくつかの実施形態では、このコスト関数は、目的1153に基づいて選択される。代替の実施形態では、このコスト関数は、他の最適化のパラメータ、例えば、省エネルギーに基づいて選択される。
図1Bは、EPSトルクの値の関数ベースの生成とEPSトルク値の範囲の制約ベースの生成との差を時間の関数として示している。明確にするために、図1Bでは、EPSシステムによって生成されるEPSトルク、およびドライバーによってステアリングホイールに印加される力によって生成されるドライバートルクのみが考慮されている。
ドライバートルクの関数1171が、EPSトルクを選択するのに用いられる場合、ドライバートルク1172の所与の値について、EPSトルク1174の1つの値1173のみを選択することができる。他方、制約ベースの選択が用いられる場合、EPSシステムによって生成されるトルクは、領域1175内に制限され、ドライバートルク1172の所与の値について、EPSトルクの範囲1176、例えば、線分1177を選択することができる。線分1177において選択されたEPSトルクのどの値も、ドライバーの快適性および安全性を尊重するように保証され、したがって、この選択は、車両の動作のどの現在の目的も最適化するように操作することができる。
図1Cは、本発明のいくつかの実施形態に従って用いられるEPSトルク値の範囲の制約ベースの生成の原理を示している。期間1180、1184、および1188等の異なる時点において、ステアリングホイールに対するEPSシステムのトルクの効果に関する効果制約によって制御される値の範囲と、動作の目的に基づいて選択された目的制約によって制御される値の範囲とを交差させることによって、EPSシステムのトルクの値の範囲が選択される。
例えば、時間期間1180における目的制約1181と効果制約1182との交差は、EPSシステムのトルクの可能な値の範囲1183を規定する。時間期間1184における目的制約1185と効果制約1186との交差は、EPSシステムのトルクの可能な値の範囲1187を規定する。同様に、時間期間1188における目的制約1189と効果制約1190との交差は、EPSシステムのトルクの可能な値の範囲1191を規定する。異なる時間の期間について目的制約および/または効果制約を変化させることによって、いくつかの実施形態は、車両の動作の異なる目的にEPSシステムの異なる能力を利用し、その目的にかかわらずドライバーの快適性を確保する。
図2は、EPSシステムと、ドライバーおよび車両との相互作用の概略図を示している。EPSシステムは、トルクを車両のステアリングコラムに印加することによって、車両のステアリングに影響を与える。ステアリングコラムに対するトルクは、ステアリングコラムの回転を引き起こす。また、ステアリングコラムに対するトルクは、ドライバーがステアリングホイールを回転させることによって印加することができるとともに、道路209の摩擦が、コラム上のステアリングラックによって伝播される車両のホイールに対するアライメントトルクを通じて、ホイールを介してトルクをフィードバックすることによって印加することができる。
例えば、ステアリングコラム201の運動は、EPSトルクTEPS203を通じてEPSシステム202による影響を受け、ドライバートルクTdrv205を通じてドライバー204による影響を受け、アライメントトルクTaln207を通じて車両206の動作による影響を受ける。このアライメントトルクは、ホイールと道路との間の摩擦によって生成されるトルクである。
ステアリングコラムに対するトルクの効果は、以下のステアリングコラム運動方程式によって表される。
ここで、φは、ステアリングコラムの角度であり、ドットは、時間に関する1次導関数を示し、2つのドットは、時間に関する2次導関数を示し、βは、ステアリングコラムの回転時の摩擦であり、Jcは、一体回転する全ての構成要素を含むステアリングコラムの慣性である。
例えば、ステアリングコラムの角度および回転速度によって測定することができるステアリングコラム201の運動は、以下の式に従って、車両206の動作に影響を与える。
ここで、xは、車両の状態を表す値、例えば、ヨーレート、横加速度、速度、縦加速度、タイヤ滑り角、車両の道路上の位置または車両のロケーションを含み、関数fは、車両の動作を表す所望の詳細度に従って指定される。
式(3)における関数fは、複数の方法で定義することができる。例えば、1つの実施形態は、この関数をヨーレートおよび横速度に関して定義する。別の実施形態は、車両の位置をモデル化する項を含み、縦速度および縦加速度等の追加の量を用いる。別の実施形態は、車両の動作を表すモデルを用いて、式(3)における関数fを定義する。
図3は、本発明のいくつかの実施形態による関数fを求める、車両の動作を表すシングルトラックモデルの図を示している。このモデルは、近似されたタイヤ力特性と、タイヤ力およびアライメントトルクに対する車両の動作の効果とを含む。このシングルトラックモデルでは、車両は、当該車両の左側および右側が対称に作動すると仮定したシングルトラック車両(二輪車)として表されている。
このモデルは、道路ホイール角δ301、タイヤ横滑りの角度αf302およびαr303、すなわち、ホイールにおける速度間の角度、並びにフロントタイヤのホイール方向vf304およびリアタイヤのホイール方向vr305を含む。このモデルは、フロントタイヤFf306およびリアタイヤFr307における力、車両質量中心c310における縦速度vx308および横速度vz309、車両質量m、質量中心c310における垂直軸に沿った車両慣性Iz、フロントa311およびリアb312の車両質量中心からの距離も含む。
図3に記載されたモデルを用いると、関数fは、以下の式に従って定義することができる。
ここで、Ggは、ステアリングコラムとホイール角との間のギア比である。加えて、タイヤ力は、通常、滑り角302、303および道路摩擦係数μの関数である。
図4Aは、角度αφ内における車両状態の関数としてのフロントタイヤ力の関数fを表す曲線313を示している。固定された道路摩擦係数μについて、曲線313は、境界線314、315によって仕切られた線形領域330と、境界線316、317によって仕切られた安定領域340とを有する。線形領域では、車両の制御は予測可能である。線形領域の外側の安定領域では、車両の制御は難しいが可能である。線形領域の外側では、車両の制御は、極めて困難であるかまたは不可能でさえある。これは、例えば、ヨーレート320が管理不能となり、車両がスピンして制御を失うことを意味する。
図4Bは、前輪における滑り角および道路摩擦係数μに依存する曲線323によって、アライメントトルクと、車両の状態、特にαφの状態との関係を示している。この曲線は、境界線324、325によって仕切られた線形領域350と、326、327によって仕切られた安定領域360とを有する。線形領域では、アライメントトルクは、ステアリングホイールに対する抵抗トルクを前輪における滑り角(車両ヨーレートに比例する)と線形比例して増加させることによって、車両の動作の良好な表示を提供する。線形領域の外側の安定領域では、アライメントトルクによって提供されるこの表示は、知覚するのがより難しくなっているが、依然として存在する。線形領域の外側では、アライメントトルクは、車両の動作の表示を実質的に提供しない。
ドライバーは、車両のヨーレートおよび速度等の車両運動量210による影響を受ける。また、ドライバーは、ステアリングホイールを介したステアリングコラムに対する抵抗トルクの変化を通じてEPSによる影響も受ける。ドライバーが感知する抵抗トルクは、フィードバックトルクTfbと呼ばれ、以下の式となる。
EPSトルクがない場合、フィードバックトルクは、アライメントトルクに等しく、したがって、ドライバーは、車両の挙動を感知することができる。一方、EPSシステムがトルクを印加すると、フィードバックトルクは、もはやアライメントトルクに等しくなく、車両の挙動のドライバーによる知覚が影響を受ける場合がある。フィードバックトルクTfbは、ドライバーの腕に対する負担Tstrに等しい。このため、このトルクが大きい場合、大きい負担トルクがドライバーに影響を与え、これは、望ましくなくかつ危険である可能性がある。
ドライバーに対するそのような負の効果を回避するために、EPSトルクは、潜在的な問題を回避する(通常、車両速度によって変調されたドライバートルクTdrvの)固定された関数によって定義することができる。しかしながら、そのような場合、EPSシステムは、EPSシステムが実行することができる動作のタイプを制限するアシストトルクの単一の値しか生成することができない。例えば、道路についてのドライバーの感触を保持するために、いくつかのEPSシステムは、ドライバーによって生成されたトルクと同じ方向のトルクしか生成しない場合がある。その結果、そのようなEPSシステムは、ドライバーの挙動しか増幅することができず、一般的な車両運動目的を達成することの助けとはなり得ない。実際に、そのようなEPSシステムは、積極的な先導動作(lead action)を適用することによって車両のコーナリング性能を改善することができない。なぜならば、これは、ドライバートルクを打ち消す車両ヨーレートオーバーシュートのその後の除去を必要とするからである。
対照的に、本発明の様々な実施形態は、EPSが所与の車両およびドライバーの状態についてのアシストトルクの値の範囲を生成することを可能にすることによって、EPSシステムの挙動を過度に制限することなく、ドライバーの安全性および快適性を保持することができるという認識に基づいている。ドライバートルクの範囲は、ドライバーの安全性および快適性を保持するように設計された適切な制約によって規定される。これらの制約は、現在のステアリングホイールトルク(ドライバートルク)、現在のアライメントトルク、およびEPSトルクに関して規定することができる。これらの制約は、組み合わせると、EPSがドライバートルクおよびアライメントトルクに関して印加し得るトルク値の範囲を規定する。印加可能なトルクの範囲内において、実際に印加されるトルクは、動作の特定の目的に従って、かつ場合によっては動作に対する追加の制約に従って選択することができる。
効果制約
様々な効果制約が、単独でまたは組み合わせて、本発明の種々の実施形態によって用いられる。より一般的な制約のうちのいくつかを以下で詳述するが、ドライバーに適した快適度の量およびタイプを求めるために、より多くの制約を設計することができることが理解されるべきである。
様々な効果制約が、単独でまたは組み合わせて、本発明の種々の実施形態によって用いられる。より一般的な制約のうちのいくつかを以下で詳述するが、ドライバーに適した快適度の量およびタイプを求めるために、より多くの制約を設計することができることが理解されるべきである。
フィードバックトルク制約
図5は、本発明の1つの実施形態による、ステアリングホイールに対する最小フィードバックトルクおよび最大フィードバックトルクに関するフィードバックトルク制約を示している。フィードバックトルク制約は、ドライバーがステアリングホイールから感知するフィードバックトルクを制限して、ドライバーの不快感および場合によっては怪我を防止する。フィードバックトルク制約は、以下の式に従って求めることができる。
図5は、本発明の1つの実施形態による、ステアリングホイールに対する最小フィードバックトルクおよび最大フィードバックトルクに関するフィードバックトルク制約を示している。フィードバックトルク制約は、ドライバーがステアリングホイールから感知するフィードバックトルクを制限して、ドライバーの不快感および場合によっては怪我を防止する。フィードバックトルク制約は、以下の式に従って求めることができる。
最も左の項および最も右の項は、ドライバーの或る特定の程度の快適性を確保するために規定された負の制約および正の制約である。式(6)を満たす条件は、エリア501によってアライメントトルクおよびEPSトルクに関して表される。ここで、ライン502は、フィードバックトルクが0である条件を示している。いくつかの実施形態では、フィードバックトルク制約は、アライメントトルクTalnとEPSトルクTEPSとの差の境界を定める。
例えば、アライメントトルクTalnの値504が与えられると、線分503は、EPSトルクの値のその許容範囲505を示す。幅521および522は、それぞれ、式(6)における右の定数および左の定数によって決定される。
ドライバートルクに関係したEPSトルク制約
図6は、本発明の1つの実施形態による、ドライバーによってステアリングホイールに対して現在印加されているトルクに関係したEPSシステムトルクの最小量および最大量に関するドライバートルクに関係したEPSトルク制約の説明図を示している。ドライバートルクに関係したEPSトルク制約は、以下の式に従って、ドライバーによって印加される現在のトルクに基づいてEPSトルクの量を制限する。
図6は、本発明の1つの実施形態による、ドライバーによってステアリングホイールに対して現在印加されているトルクに関係したEPSシステムトルクの最小量および最大量に関するドライバートルクに関係したEPSトルク制約の説明図を示している。ドライバートルクに関係したEPSトルク制約は、以下の式に従って、ドライバーによって印加される現在のトルクに基づいてEPSトルクの量を制限する。
最も左の項および最も右の項は、ドライバーの或る特定の程度の快適性を確保するために規定された負の定数および正の定数である。ドライバートルクに関係したEPSトルク制約は、ドライバーの行動と比較して過度の動作がEPSシステムによって適用されないことを確保し、このため、ドライバーの不快感および場合によっては怪我を回避する。
式(7)を満たす条件は、エリア601によってドライバートルクおよびEPSトルクに関して表されている。ここで、ライン602は、EPSトルクがドライバートルクに等しい条件を示している。いくつかの実施形態では、ドライバートルク制約は、ドライバートルクTdrvとEPSトルクTEPSとの差の境界を定める。
例えば、ドライバートルクTdrvの値604が与えられると、線分603は、EPSトルクの値のその許容範囲605を示す。幅621および622は、それぞれ、式(7)における右の定数および左の定数によって決定される。
アライメントトルクのパーセンテージに関する制約
図7は、本発明のいくつかの実施形態によるステアリングホイールに伝播されるアライメントトルクのパーセンテージに関する制約の説明図を示している。アライメントトルクのパーセンテージに関する制約は、ドライバーの道路の感触を保持する。この感触は、ドライバーが車両の挙動を理解するとともにステアリングホイールに対して必要な制御行動を適用するのに用いられる。
図7は、本発明のいくつかの実施形態によるステアリングホイールに伝播されるアライメントトルクのパーセンテージに関する制約の説明図を示している。アライメントトルクのパーセンテージに関する制約は、ドライバーの道路の感触を保持する。この感触は、ドライバーが車両の挙動を理解するとともにステアリングホイールに対して必要な制御行動を適用するのに用いられる。
1つの実施形態では、この制約は、以下の式によって実施することができる。
ここで、cは、アライメントトルクの許容歪のパーセンテージであり、eは、低いアライメントトルクにおいて動作を維持することを可能にする定数オフセットである。定数cおよびεの双方は、ドライバーの或る特定の程度の快適性を確保するように選択される。通常、定数cの値は0〜1であり、定数εの値は0よりも大きい。
式(7)を満たす条件は、エリア701によってアライメントトルクおよびEPSトルクに関して表される。ここで、ライン702は、EPSトルクが0に等しく、かつ、式(5)によって、ステアリングホイールに対するフィードバックトルクがドライバートルクに等しい条件を示している。例えば、アライメントトルクTalnの値704が与えられると、容認可能条件の範囲703は、EPSトルクの範囲705が許容可能であることを示す。ライン721および722の傾き並びに723の幅は、式(8)における定数cおよびεの値によって決まる。
介入トルク制約
図8は、ドライバーが感じるステアリングホイールに対するフィードバックトルクを、ドライバーがステアリングホイールに対して印加するトルクに関係付ける介入トルク制約の説明図を示している。この介入トルク制約は、EPSステアリングシステムの物理的力(forcefulness)と、そのドライバー動作を変更する能力とを制限する。いくつかの実施形態では、介入トルク制約は、EPSシステムが、以下の式に従って、多くとも固定値分だけドライバーの行動に打ち勝つことができるとともに、多くとも別の固定値分だけドライバーの行動をアシストすることができるように設計される。
ここで、定数εは、0よりも大きく、ドライバーの或る特定の程度の快適性と、EPSシステムが運動目的を達成する或る特定の程度の能力とを確保するように選択される。
図8は、ドライバーが感じるステアリングホイールに対するフィードバックトルクを、ドライバーがステアリングホイールに対して印加するトルクに関係付ける介入トルク制約の説明図を示している。この介入トルク制約は、EPSステアリングシステムの物理的力(forcefulness)と、そのドライバー動作を変更する能力とを制限する。いくつかの実施形態では、介入トルク制約は、EPSシステムが、以下の式に従って、多くとも固定値分だけドライバーの行動に打ち勝つことができるとともに、多くとも別の固定値分だけドライバーの行動をアシストすることができるように設計される。
式(9)を満たす条件は、エリア801によってステアリングコラムに対するドライバートルクおよびEPSトルクに関して表される。ここで、ライン802は、EPSトルクがステアリングホイールに対するドライバーの行動を相殺する条件を示し、806、807は、EPSトルクがドライバートルクに打ち勝つエリアを示し、エリア808、809は、EPSトルクがドライバーをアシストするエリアを示す。
例えば、ドライバートルクTdrvの値804が与えられると、線分803は、アシスト範囲810および打ち勝つ範囲811を含むEPSトルクの値のその許容範囲805を示す。幅821および822は、式(9)における定数εの値によって決まる。
アライメントトルク制約を越えた介入
図9は、EPS動作に起因したフィードバックトルクの成分を、ドライバーがステアリングホイールに対してアライメントトルクを上回って印加しているトルクに関係付けるアライメントトルク制約を越えた介入の説明図を示している。この制約は、ステアリングホイールの速度の予想される変化に関係付けられ、したがって、車両ヨーレートの予想される変化に関係付けられる。この制約は、ドライバーが予想する車両の挙動に対する車両の挙動の変化をEPSシステムが変更することを制限する。アライメントトルク制約を越えた介入は、ドライバーへの予測可能性および快適性を実施し、以下の式によって表すことができる。
これらの式は、以下のように等価に記述することができる。
ここで、定数εは、アライメントトルクについて割り引かれるドライバートルクの許容されたアシストトルク最大オーバーカム(maximum overcome)である。定数εは、0よりも大きく、ドライバーの或る特定の程度の快適性と、EPSシステムが車の動作の目的を達成する或る特定の程度の能力とを確保するように選択される。
図9は、EPS動作に起因したフィードバックトルクの成分を、ドライバーがステアリングホイールに対してアライメントトルクを上回って印加しているトルクに関係付けるアライメントトルク制約を越えた介入の説明図を示している。この制約は、ステアリングホイールの速度の予想される変化に関係付けられ、したがって、車両ヨーレートの予想される変化に関係付けられる。この制約は、ドライバーが予想する車両の挙動に対する車両の挙動の変化をEPSシステムが変更することを制限する。アライメントトルク制約を越えた介入は、ドライバーへの予測可能性および快適性を実施し、以下の式によって表すことができる。
エリア901は、ステアリングコラムに対するドライバートルクおよびEPSトルクに関して式(11)を満たす条件を表している。ここで、ライン902は、EPSトルクが、ドライバーに起因したステアリングホイールの加速度を相殺する条件を示し、エリア906、907は、EPSトルクがステアリングホイールの加速度を低減するエリアを示し、エリア908、909は、EPSトルクがステアリングホイールの加速度を増加させるエリアを示す。
例えば、アライメントトルクを越えたドライバートルクTdrv−Talnの値904が与えられると、線分903は、アシスト範囲910および打ち勝つ範囲911を含むEPSトルクの値のその許容範囲905を示す。幅921および922は、式(11)における定数εの値によって決まる。
式(8)〜(11)における制約は、スイッチング制約(switching constraints)である。なぜならば、それらの制約は、「if文(〜である場合)」(最も右の式)によって示された或る特定の条件の下で有効な制約(最も左の式)をそれぞれ表す2つのエントリーを有するからである。「if文」の値を変化させると、現在の条件に基づいて実施される制約エントリーが変化する。このことから、この最も左の式は、スイッチング制約のエントリーであり、最も右の項は、スイッチング制約のスイッチング条件である。
運動目的制約および最適化
効果制約は、ドライバーの快適性を実施するEPSシステムからのトルクの許容範囲を規定する。これらの効果制約は、単独で実施することもできるし、車両の動作の目的に基づいて選択された他の目的制約と組み合わせて実施することもできる。
効果制約は、ドライバーの快適性を実施するEPSシステムからのトルクの許容範囲を規定する。これらの効果制約は、単独で実施することもできるし、車両の動作の目的に基づいて選択された他の目的制約と組み合わせて実施することもできる。
システムに実際に印加されるEPSトルクの値は、車両の動作の目的を表す様々なコスト関数Jiを最適化することによって、効果制約によって定められた範囲から選択することができる。ここで、i=1,...,Mであり、Mは目的の数である。例えば、いくつかの実施形態は、コスト関数としての関数Jiを、最適化がこれらのコスト関数を最小にするように求める。
例えば、1つの実施形態は、所望のヨーレートyrefを表す、以下の式によるコスト関数を用いる。
ここで、yは、式(3)におけるモデルによって定義することができる現在のヨーレートである。このコスト関数は、車両のコーナリングを改善する動作の目的に対応する車両軌道追跡を表すことができる。
動作の別の目的は、車両の位置を道路内の所望の位置prefの近くに維持することである。この目的は、車両を車線内に保つこと、衝突回避、および他の目的にも用いることができる。この動作の目的に対応するコスト関数は、以下の式となる。
ここで、道路における車両の実際の位置は、式(3)におけるモデルによって規定される。
動作の別の目的は、所望のフロントタイヤ滑り角およびリアタイヤ滑り角の維持である。この目的のためのコスト関数は、以下のものとすることができる。
ここで、これらの滑り角は、式(3)におけるモデル、例えば式(4)によって定義される。
様々な実施形態が、上記目的の異なる組み合わせを用いる。いくつかの実施形態は、関数Jiの形も変更する。例えば、1つの実施形態は、以下の式による式(17)の代替形態を用いる。
この式では、基準よりも大きい滑り角のみがJiに寄与する。この変更は、いくつかの状況では、有利に働くことができる。なぜならば、大きい滑り角は、不安定な車両運動に関連しており、したがって、所望の滑り角よりも大きなものを削減することによって、不安定性を回避することができるからである。
また、例えば式(4)によって定められる車両モデルは、車両運動およびステアリングシステム運動の将来の挙動を予測するのに用いることができ、したがって、最適なEPSトルク選択は、将来の時間間隔全体に対して行うことができる。このように、EPSトルク選択は、以下の式によって決定される。
ここで、追加の制約は、所望の運動目的を実施するのに用いることもできる。
tが現在の時刻であり、θが、EPSトルクが選ばれる将来の時間間隔の時間継続期間である場合の式(18)の解は、現時点においておよび運動目的Jiに従って最適である継続期間θの時間間隔に沿って車両の現在の状態のEPS動作にとって許容可能な範囲内にあるEPSトルクを提供する。
式(18)における追加の制約は、速度限界、滑り角、ヨーレート、および加速度限界に関する制約等の車両運動において用いられる任意の標準的な制約を伴うことができる。
図10は、本発明の1つの実施形態によるEPSシステムの最適なトルクを定期的に求めるフローチャートを示している。この実施形態は、車両の動作の状態の様々な変化に適応的に反応する。加えて、この実施形態のいくつかの変形形態では、有限計画対象期間(finite time horizon)最適化方法が、車両の性能をさらに最適化するのに用いられる。
ステップ1010において、実施形態は、動作の目的を求め、適切な目的関数および制約を選択する。ステップ1020において、実施形態は、車両の状態、ステアリングシステムの状態、およびEPSシステムの状態のうちの1つまたはそれらの組み合わせを含む現在の車両の動作の状態を求める。
ステップ1030において、実施形態は、実施されるEPSシステム制約を選択し、ステップ1020において取得された現在の状態について、許容可能なEPS値の範囲を求める。ステップ1040において、実施形態は、ステップ1030において規定された範囲内にあるEPSトルクの値を選択し、ステップ1010において選択された目的関数および追加の制約を最適化する。ステップ1050において、実施形態は、現在の時刻tから多くともθ秒の間、ステップ1040において取得されたトルクを生成するようにEPSシステムを制御する。θよりも短い時間の後(1060)、車両の動作の状態の変化に応答して、実施形態は、ステップ1010、1020、1030、1040、1050、および1060を繰り返す。
この実施形態の様々な実施態様では、ステップ1010、1020、1030、1040、1050、および1060は、逐次的にまたは(少なくとも部分的に)同時に実行される。トルクの最適値の選択は、2次計画、非線形計画、2点境界値問題、大域最適化等の数値最適化問題の解法を含む複数の方法によって行うことができる。
いくつかの実施形態では、スイッチング制約である式(8)〜(10)における制約を実施する計算を簡単にするために、スイッチング条件は、EPSシステムトルクの選択において考慮される長さθの将来の時間間隔の間、変更されないものと仮定する。
1つの実施形態は、次のステップを用いて、式(8)〜(10)のうちの1つまたはそれらの組み合わせに従って値の範囲を求める。この実施形態は、現在の車両、ステアリング、およびEPS状態に基づいて現在の時刻におけるスイッチング条件を求め、現在の時刻におけるスイッチング条件に基づいて制約のエントリーを選択する。次に、この実施形態は、EPSシステムトルクを選択するのに用いる将来の運動間隔全体について、制約のスイッチング条件の現在の値に基づいて、選択されたエントリーを実施する。
車両ステアリングシステム
図11は、本発明の様々な実施形態による制御方法を用いるモータ車両ステアリングシステム100の一実施形態の概略図である。本明細書および特許請求の範囲を通じて用いられる「車両」または「モータ車両」という用語は、任意の移動可能物体を指す。「車両」または「モータ車両」という用語は、車、トラック、バン、ミニバン、SUV、モータサイクル、スクーター、ボート、パーソナルウォータークラフト、および航空機を含むが、これらに限定されない。いくつかの場合には、モータ車両は、1つまたは複数のエンジンを備える。
図11は、本発明の様々な実施形態による制御方法を用いるモータ車両ステアリングシステム100の一実施形態の概略図である。本明細書および特許請求の範囲を通じて用いられる「車両」または「モータ車両」という用語は、任意の移動可能物体を指す。「車両」または「モータ車両」という用語は、車、トラック、バン、ミニバン、SUV、モータサイクル、スクーター、ボート、パーソナルウォータークラフト、および航空機を含むが、これらに限定されない。いくつかの場合には、モータ車両は、1つまたは複数のエンジンを備える。
説明の目的のため、モータ車両100のいくつかの構成要素は概略的に示されている。1つの実施形態では、モータ車両100はステアリングホイール110を備えることができ、そのステアリングホイールはステアリングコラム112にさらに接続される。ステアリングコラム112はラック114に接続することができ、そのラックはタイロッドを用いてモータ車両100の前輪にさらに接続することができる。
モータ車両100は、パワーステアリングシステム102を備えることができる。パワーステアリングシステム102は、モータ車両を旋回させるかまたは操縦するためにドライバーによって行使される操縦努力を低減するように設計された任意のシステムとすることができる。いくつかの場合には、パワーステアリングシステム102は油圧式パワーステアリングシステムとすることができる。他の場合には、パワーステアリングシステム102は電動パワーステアリングシステムとすることができる。例示的な実施形態では、パワーステアリングシステム102は、モータ車両を旋回させるかまたは操縦する上での助力を提供する電動モータを用いる電動パワーステアリングシステム(EPS)とすることができる。
パワーステアリングシステム102は、ギアボックス130を備えることができる。ギアボックス130は、当該技術分野において知られる任意のタイプのギアボックスとすることができる。パワーステアリングシステム102のいくつかの実施形態では、ギアボックス130はラックピニオン式とすることができる。パワーステアリングシステム102のいくつかの実施形態では、ギアボックス130はデュアルピニオン式とすることができる。いくつかの実施形態では、ギアボックスは、循環型のボールラック式(ball−and−rack type)とすることができる。
図11は、ラックピニオン式のギアボックスを有する一実施形態を示している。ギアボックス130の機能は、ステアリングホイール10の回転によりモータ車両100を旋回させることとすることができる。ステアリングホイール10は円弧状に回転する。ステアリングホイール10の回転によって、ステアリングコラム12に角度力が生じる。いくつかのモータ車両100では、この角度力の方向を変えて、車両を旋回させることができる。いくつかの実施形態では、角度力の方向を変えて、ラック14の側方運動(横運動)とすることができる。ギアボックス130は、ステアリングコラム12からの角度力の方向を変えてラック14の横力とするギアの組み合わせとすることができる。
パワーステアリングシステム102は、ドライバーによるモータ車両の旋回を補助するための提供機能(provisions)を備えることができる。1つの実施形態では、パワーステアリングシステム102は、ステアリングモータ104を備えることができる。一般的に、ステアリングモータ104は任意のタイプのモータとすることができる。例示的な実施形態では、ステアリングモータ104は、モータ車両の旋回を補助する1つまたは複数のモータ車両構成要素を駆動するように構成される電動モータとすることができる。
ステアリングモータ104は、モータ車両100内の様々な場所に配置することができる。ステアリングモータ104は、ステアリングコラム12に近接して配置することができる。ステアリングモータは、ギアボックス130のギアに近接して配置することができる。図1に示されるように、ステアリングモータ104は、ラック14の同心円状に設置して、ラック14を左または右に運動させる上での補助を提供することができる。異なるタイプのステアリングシステムを用いる他の実施形態では、ステアリングモータ104を様々な場所に提供して、モータ車両を旋回させる上での補助を提供することができる。
パワーステアリングシステム102は、ステアリングコラム12の回転をモニタリングするための提供機能を備えることができる。いくつかの場合には、パワーステアリングシステム102は、ステアリングコラム12の絶対位置をモニタリングするように構成される位置センサを備えることができる。他の場合には、パワーステアリングシステム102は、ステアリングコラム12の回転を直接モニタリングするように構成される何らかの種類の回転センサを備えることができる。ステアリングモータ104を用いて旋回を補助する実施形態では、パワーステアリングシステム102は、モータの角回転を測定するように構成されるセンサを備えることができる。パワーステアリングシステムにおけるモータ回転は通常、ステアリングコラムの固定ギア比の回転に関連しているため、モータ回転の測定値は、ステアリングコラムの回転の測定値に直接的に関連付けることができる。
いくつかの実施形態では、パワーステアリングシステム102は、回転センサ106を備えることができる。一般的に、回転センサ106は、ステアリングモータ104の回転を検知するように構成される任意のタイプのセンサとすることができる。例えば、1つの実施形態では、複数のホール効果センサをステアリングモータ104と関連付けて、ローターの運動を測定することができる。いくつかの実施形態では、ステアリングモータ104内のローターの回転を検知するために、リゾルバーまたは回転電気変圧器を用いることできる。さらに他の実施形態では、ステアリングモータ104の回転を検知するために、他のタイプのセンサを用いることができる。
回転センサ106は、パワーステアリングシステム102内の様々な場所に配置することができる。パワーステアリングシステム102は、異なるタイプのギアボックス130を採用することができる。ギアボックス130の各タイプは、異なる場所にギアを位置付けることができる。ステアリングモータ104および様々なセンサは、ギアボックス130のタイプに基づいて、異なる場所に位置付けることができる。例えば、回転センサ106は多くの要因に応じて位置付けることができ、その要因は、限定するものではないが、ギアの配置、ギアボックス130のタイプ、ステアリングモータ104のタイプ、ステアリングモータ104の配置、および他の要因を含む。
パワーステアリングシステム102は、ドライバーがステアリングシステムに印加したトルクを検知するための提供機能も備えることができる。1つの実施形態では、パワーステアリングシステム102は、操舵トルクセンサ108を備えることができる。いくつかの場合には、操舵トルクセンサ108はギアボックス130と関連付けることができる。一方、他の場合には、操舵トルクセンサ108をステアリングシステムの任意の他の場所に提供することができる。この構成を用いて、パワーステアリングシステムは、必要となり得る操舵補助の量を求めることができる。
モータ車両100は、パワーステアリングシステム102に関連する様々な構成要素と通信し、場合によっては制御するための提供機能を備えることができる。いくつかの実施形態では、モータ車両100はコンピュータまたは類似のデバイスに関連付けることができる。現在の実施形態では、モータ車両100はパワーステアリングシステムの電子制御ユニットと関連付けられ、この電子制御ユニットをここでは第1の電子制御ユニット(第1のECU)120と言う。1つの実施形態では、第1のECU120は、ステアリングモータ104、回転センサ106および操舵トルクセンサ108並びに他の構成要素またはシステムと通信し、および/またはこれらを制御するように構成することができる。
第1のECU120は、情報およびパワーの入出力を促進する複数のポートを備えることができる。本明細書で用いられる「ポート」という用語は、2つの導体間の任意のインターフェースまたは共通の境界を指す。いくつかの場合には、ポートは導体の挿入および除去を促進することができる。これらのタイプのポートの例には、機械式コネクターがある。他の場合には、ポートは、容易な挿入または除去を一般的には提供しないインターフェースである。これらのタイプのポートの例には、回路基板上のはんだまたは電子トレースがある。
第1のECU120に関連付けられる以下のポートおよび提供機能の全ては任意選択的なものである。いくつかの実施形態は、所与のポートまたは提供機能を備えることができるが、他の実施形態はそれを除外することができる。以下の説明では、使用可能なあり得るポートおよび提供機能の多くが開示されるが、所与の実施形態が全てのポートまたは提供機能を使用または備える必要がないことを記憶に留めておくべきである。
1つの実施形態では、第1のECU120は、操舵トルクセンサ108と通信するための第1のポート121、ステアリングモータ104と通信するための第2のポート122、および回転センサ106と通信するための第3のポート123を備えることができる。特に、第1のポート121を用いて、第1のECU120は、ステアリングコラム12に印加されたトルクに関連する情報を操舵トルクセンサ108から受け取ることができる。この情報により、第1のECU120は、必要とされている操舵補助の量を求め、第2のポート122を用いて制御信号をステアリングモータ104に送り、必要とされている操舵補助を提供するようにステアリングモータ104を操作することができる。加えて、第1のECU120は、ステアリングモータ104の回転についての情報を、第3のポート123を介して回転センサ106から受け取ることができ、この情報を用いて、ステアリングコラム12の回転をさらに求めることができる。
モータ車両100は、走行中に車両安定補助を提供する提供機能を備えることができる。例示的な実施形態では、モータ車両100は車両安定補助システム140(VSA)を備えることができる。車両安定補助システム140は、横滑り等の望ましくない運動を検知および防止することによって、車両の動作を修正することができる任意の横滑り防止システム(electric stability control system)とすることができる。特に、車両安定補助システム140は、操舵制御の不能を検知し、車両の方向転換を手助けするようにそれぞれのホイールに個々の制動を与えるよう構成することができる。
車両安定補助システム140は、車両100の動作状態に関連する情報を受け取るように構成される1つまたは複数のセンサと関連付けることができる。いくつかの実施形態では、モータ車両100は加速度センサ162を備えることができる。一般的に、加速度センサ162は任意のタイプの加速度センサとすることができる。1つの実施形態では、加速度センサ162は車両のヨーレートに関連する情報および/または横加速度情報を受け取るように構成されるジャイロセンサとすることができる。現在の実施形態では、ヨーレートおよび横加速度を検出するために単一のセンサを用いることができるが、他の実施形態では、2つ以上のセンサをモータ車両で用いることができる。
加速度センサ162は、モータ車両100内の様々な場所に位置付けることができる。加速度センサ162の場所は、ギアボックス130のタイプおよび当業者に知られる他の要因によって影響を受け得る。例えば、他の要因には、モータ車両100のエンジンのタイプおよびドライブトレインのタイプがあり得る。いくつかの実施形態では、加速度センサ162は、車両安定補助システムの電子制御ユニット内に位置付けることができる。
1つの実施形態では、モータ車両100はホイール速度センサ164の組を備えることができる。いくつかの場合には、ホイール速度センサ164の組は、モータ車両100の4つのホイールと関連付けられた4つの独立したホイール速度センサの組を含むことができる。特に、ホイール速度センサ164の組の各ホイール速度センサは、モータ車両100の対応するホイールの速度を検出するように構成することができる。この情報を用いて、車両安定補助システム140は、滑り、横滑り、または他の望ましくない車両の運動を検知するために、モータ車両100の4つのホイールの各々におけるホイール速度の変動を検知することができる。さらに、4つのホイール速度センサを例示的な実施形態で用いることができる一方で、他の実施形態は、任意の他の数のホイール速度センサを備えることができる。5つ以上のホイールを有する車両を含む代替的な実施形態では、例えば、5つ以上のホイール速度センサをモータ車両に与えることができる。
ホイール速度センサ164は、モータ車両100内の様々な場所に配置することができる。ホイール速度センサ164の場所は、多くの要因による影響を受け得るものであり、その要因は、限定するものではないが、モータ車両によって採用されるドライブトレインのタイプおよびブレーキシステムの構成を含む。いくつかの実施形態では、ホイール速度センサ164は第1のECU120と通信することができる。
いくつかの実施形態では、モータ車両100は車両速度センサ166を備えることができる。いくつかの場合には、車両速度センサ166は、モータ車両100の変速機に関連付けられた車速パルスセンサとすることができる。他の場合には、車両速度センサ166は、モータ車両100の1つまたは複数のシステムに車両速度情報を提供するように構成される任意の他のタイプのセンサとすることができる。車両速度センサ166から受け取った情報をモニタリングすることによって、車両安定補助システム140は、モータ車両の異常な動作状態を検知するように構成することができる。
モータ車両100は、車両操縦補助システム140に関連付けられた様々な構成要素と通信し、場合によってはこれらを制御するための提供機能を備えることができる。いくつかの実施形態では、モータ車両100はコンピュータまたは類似のデバイスに関連付けることができる。現在の実施形態では、モータ車両100は車両安定補助システムの電子制御ユニットと関連付けることができ、この電子制御ユニットをここでは第2のECU150と言う。1つの実施形態では、第2のECU150は、車両安定補助システム140を操作する上で用いられる、モータ車両100の様々なセンサおよびシステムと通信し、および/またはこれらを制御するように構成することができる。
第2のECU150は、情報およびパワーの入出力を促進する複数のポートを備えることができる。1つの実施形態では、第2のECU150は加速度センサ162と通信するための第4のポート124を備えることができる。特に、第2のECU150は、モータ車両100のヨーレートに関連する情報を加速度センサ162から受け取るように構成することができる。加えて、第2のECU150は、モータ車両100に関連する横加速度情報を加速度センサ162から受け取るように構成することができる。また、第2のECU150は、ホイール速度センサ164の組と通信するための第5のポート125を備えることができる。特に、第2のECU150は、モータ車両100の1つまたは複数のホイールの速度についての情報を受け取るように構成することができる。また、第2のECU150は、車両速度センサ166と通信するための第6のポート126を備えることができる。特に、第2のECU150は、モータ車両100の変速機に関連付けられる車速パルス情報を受け取るように構成することができる。この構成を用いて、第2のECU150は、モータ車両100の様々な動作状態を求め、モータ車両100が横滑りをしているかまたは滑っているかを判断するように構成することができる。
車両安定補助システム140は、安定制御を提供するために、モータ車両の1つまたは複数のシステムを制御するための提供機能も備えることができる。いくつかの実施形態では、第2のECU150は、ブレーキシステム180と通信するための第7のポート127を備えることができる。例えば、いくつかの場合には、モータ車両の横滑り状態の検知を受けて、第2のECU150は、走行状態を安定化し横滑りを低減するために、モータ車両100のホイールに個々の制動を印加する制御信号をブレーキシステム180に送ることができる。他の実施形態では、横滑りまたは他の望ましくない動作状態中のモータ車両制御を補助するための、モータ車両の追加的なシステムに、車両安定補助システム140を関連付けることができる。例えば、別の実施形態では、第2のECU150は、操舵制御が不能である状況中に、パワーを下げる形でエンジンを制御するように構成することができる。
モータ車両100は、様々なシステム間の通信を提供するための提供機能を備えることができる。1つの実施形態では、モータ車両100は、パワーステアリングシステム102と車両安定補助システム140との間の通信を提供するための提供機能を備えることができる。いくつかの場合には、モータ車両100は車両制御エリアネットワーク190を備えることができる。いくつかの場合には、車両制御エリアネットワーク190は、何らかのタイプの電子制御ユニットを用いて、モータ車両の任意のシステム間の通信を提供することができる。例示的な実施形態では、車両制御エリアネットワーク190は、パワーステアリングシステム102と車両安定補助システム140との間の通信を提供するように構成することができる。特に、パワーステアリングシステム102の第1のECU120は、第8のポート128を用いて、車両制御エリアネットワーク190と通信することができる一方、車両安定補助システム140の第2のECU150は、第9のポート129を用いて、車両制御エリアネットワークと通信することができる。
モータ車両は、1つまたは複数のサブシステムで用いる操舵角を求めるための提供機能を備えることができる。例えば、車両安定補助システムは、実際の車両の運動(様々なセンセーによって測定される)とドライバーの意図した運動(操舵角によって測定される)とを比較する目的で、操舵角を必要とすることがあり得る。
加えて、本発明の上記の実施形態は、多くの方法のうちのいずれによっても実施することができる。例えば、実施形態はハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを用いて実施することができる。ソフトウェアで実施される場合、ソフトウェアコードは任意の適切なプロセッサまたはプロセッサの集合上で実行することができ、それは単一のコンピュータで提供されるかまたは複数のコンピュータの間で分散されているかによらない。そのようなプロセッサは集積回路として実施することができ、集積回路のコンポーネント内には1つまたは複数のプロセッサが含まれる。とは言うものの、プロセッサは任意の好適な形態の回路を用いて実施することができる。
また、本明細書内で概説された様々な方法またはプロセスは、種々のオペレーティングシステムまたはプラットフォームのうちの任意の1つを採用した1つまたは複数のプロセッサ上で実行可能なソフトウェアとしてコーディングすることができる。追加的に、そのようなソフトウェアは複数の好適なプログラミング言語および/またはプログラミングツールまたはスクリプトツールの任意のものを用いて書くことができ、またフレームワークまたは仮想マシン上で実行される実行可能な機械語コードまたは中間コードとしてコンパイルすることもできる。
この点において、本発明は、非一時的なコンピュータ可読媒体または複数のコンピュータ可読媒体、例えばコンピュータメモリ、コンパクトディスク(CD)、光ディスク、デジタルビデオディスク(DVD)、磁気テープ、およびフラッシュメモリとして具現することができる。本明細書で用いられる「プログラム」または「ソフトウェア」という用語は、一般的な意味において、上述した本発明の様々な態様を実施するようにコンピュータまたは他のプロセッサをプログラムするために用いることができる任意のタイプのコンピュータコードまたはコンピュータ実行可能命令の組を指す。
コンピュータ実行可能命令は、1つまたは複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行される、プログラムモジュールのような多くの形態をとることができる。一般的には、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するかまたは特定の抽象データタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造を含む。通常、プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態で望まれるように組み合わせることも分散させることもできる。
また、本発明の実施形態は、既に具体例が提供された方法として具現することができる。本方法の一部として実行される行為は、任意の好適な方法で順序付けることができる。したがって、例示された順序とは異なる順序で行為が実行される実施形態を構築することができ、それは、例示した実施形態では一連の行為として示されたいくつかの行為を同時に実行することを含むことができる。
Claims (20)
- 車両の電動パワーステアリング(EPS)システムのトルクを制御する方法であって、
前記車両の動作の状態に基づいて、ステアリングホイールに対する前記EPSシステムの前記トルクの効果に関する少なくとも1つの制約を含む制約を満たす前記EPSシステムの前記トルクの値の範囲を求めることと、
前記車両の前記動作の目的に基づいて、前記値の範囲内において前記トルクの値を選択することと、
前記トルクの前記値に従って前記トルクを生成するように前記EPSシステムのモータに命令することと、
を備えた車両のEPSシステムのトルクを制御する方法。 - 前記車両の前記動作の前記目的を求めることと、
前記目的に従って前記制約およびコスト関数を選択することと、
前記値を求めるために、前記制約を条件として前記コスト関数を最適化することと、
をさらに備えた請求項1に記載の方法。 - 前記効果に関する前記制約は、前記EPSシステムの前記トルク、道路によって前記車両のホイールを通じて前記車両のステアリングコラムに対して作用されるアライメントトルク、および前記車両の前記ステアリングホイールに印加されるトルクのうちの少なくともいくつかの関数である
請求項1に記載の方法。 - 前記効果に関する前記制約は、前記ステアリングホイールに対するフィードバックトルクの最小量および最大量に関する制約を含む
請求項1に記載の方法。 - 前記効果に関する前記制約は、ドライバーによって前記ステアリングホイールに対して印加される前記トルクと関係したEPSシステムトルクの最小量および最大量に関する制約を含む
請求項1に記載の方法。 - 効果に関する前記制約は、前記ステアリングホイールに対する最大介入トルクに関する制約を含む
請求項1に記載の方法。 - 効果に関する前記制約は、前記ステアリングホイールに伝播されるアライメントトルクのパーセンテージに関する制約を含む
請求項1に記載の方法。 - 効果に関する前記制約は、前記ステアリングホイールに対する介入トルクとドライバーによって前記ステアリングホイールに印加される現在のトルクとの差を含む
請求項1に記載の方法。 - 効果に関する前記制約は、アライメントトルク上への介入に関する制約を含む
請求項1に記載の方法。 - 前記目的は、前記車両のコーナリング性能である
請求項1に記載の方法。 - 前記目的は、前記車両の安定性である
請求項1に記載の方法。 - 前記目的は、道路に対して前記車両の位置を維持することである
請求項1に記載の方法。 - 前記ステアリングホイールの状態、前記EPSシステムの状態、および前記車両の状態のうちの少なくとも1つの変化に応答して、前記求めること、前記選択すること、および前記命令することを繰り返すこと
をさらに備えた請求項1に記載の方法。 - 前記求めること、前記選択すること、および前記命令することを時間期間θごとに定期的に繰り返すこと
をさらに備えた請求項1に記載の方法。 - 車両の電動パワーステアリング(EPS)システムのトルクを制御する方法であって、
前記車両の動作の目的を求めることと、
前記動作の前記目的に基づいて、前記車両の前記動作のコスト関数を求めることと、
前記EPSシステムの前記トルクの値の範囲を規定する制約を求めることであって、前記制約は、前記動作の状態に基づいており、前記車両のステアリングホイールに対する前記EPSシステムの前記トルクの効果に関する少なくとも1つの効果制約と、前記車両の前記動作の前記目的に基づいて選択された少なくとも1つの目的制約とを含むことと、
前記制約を条件として前記コスト関数を最適化することと、
を備えた車両の電動パワーステアリングシステムのトルクを制御する方法。 - 前記制約は、スイッチング制約を含み、
前記スイッチング制約のスイッチング条件を求めることと、
前記スイッチング条件に従って、前記スイッチング制約のエントリーを選択することと、
前記最適化中において、時間期間θの間に前記エントリーを実施することと、
をさらに備えた請求項15に記載の方法。 - 車両の電動パワーステアリング(EPS)システムであって、
前記車両の動作の状態に基づいて、ステアリングホイールに対する前記EPSシステムのトルクの効果に関する少なくとも1つの制約を含む制約を満たす前記EPSシステムの前記トルクの値の範囲を求めるとともに、前記車両の前記動作の目的に基づいて前記範囲内において前記トルクの値を選択するプロセッサと、
選択された前記値に従って前記トルクを生成するモータと、
を備えた車両のEPSシステム。 - 前記プロセッサは、
前記車両の前記動作の前記目的を外部システムから受信し、
前記目的に従って前記制約およびコスト関数を選択し、
前記値を求めるために、前記制約を条件として前記コスト関数を最適化する
請求項17に記載のEPSシステム。 - 前記効果に関する前記制約は、前記EPSシステムの前記トルクと、道路によって前記車両のホイールを通じて前記車両のステアリングコラムに対して作用されるアライメントトルクと、前記車両の前記ステアリングホイールに印加されるトルクとのうちの少なくともいくつかの関数である
請求項17に記載のEPSシステム。 - 前記プロセッサは、前記アライメントトルクの変化に応答して前記トルクの前記値を求める
請求項19に記載のEPSシステム。
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