JP2008162377A - キャブマウント装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 請求項1に係る発明は、シャシフレームに固定したキャブマウンティングブラケットに、2つのラバークッションが略V字状に取り付くベースプレートをボルトで締結したキャブマウント装置に於て、前記キャブマウンティングブラケットに対するベースプレートの締結部に、ベースプレートの上下位置を変更可能な長孔を設けると共に、キャブマウンティングブラケットとベースプレートとの間にベースプレートの昇降手段を設け、前記昇降手段によるベースプレートの高さ調整で、キャブが圧接するラバークッションの反発力を所定値に調整可能としたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
そして、キャブマウンティングブラケットに、特許文献1に開示されるようなラバークッション(ショルダークッション)を用いたキャブマウント装置が装着され、斯かるキャブマウント装置を介してキャブがキャブマウンティングブラケットに弾性的にマウントされている。
このため、キャブの組立の際に、予め十分にラバークッションの締め代を確保しておく必要があり、従来、ラバークッションの下にスペーサを挿入してラバークッションの高さ調整をすることで、ラバークッションの反発力を所定値に調整して既述したメインフックとロックピンとの干渉音を防止していた。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、キャブのチルトアップ/チルトダウンを繰り返すことなくラバークッションの高さ調整を可能として、ラバークッションの反発力を所定値に調整可能なキャブマウント装置を提供することを目的とする。
また、請求項6に係る発明は、調整ボルトの締付け工具側が規定トルクでネジ切れる構造としたため、ラバークッションの反発力を所定値に正確に設定できる利点を有する。
図1乃至図3は請求項1,請求項2及び請求項6に係るキャブマウント装置の一実施形態を示し、図中、1はシャシフレームの左右のサイドメンバ間に固定された断面コ字状のキャブマウンティングブラケット、3はキャブマウンティングブラケット1を跨いでキャブマウンティングブラケット1の前後のギブ(側壁)5,7にボルト締めされる断面コ字状のベースプレートで、ベースプレート3は、キャブマウンティングブラケット1のウェブ9との当接部11からキャブマウンティングブラケット1に沿って斜め上方へ傾斜する傾斜部13,15が左右に形成されたベースプレート本体17と、このベースプレート本体17の前後に形成されたフランジ19,21とからなり、両フランジ19,21の左右下端側に、夫々、長孔23が上下方向に設けられている。
一方、4つの前記長孔23に対応してキャブマウンティングブラケット1のギブ5,7には、ネジ部27が設けられている。
そして、前記ギブ5,7間に、前記ベースプレート3を上下動させる昇降手段としての調整ボルト35が螺着されている。
ラバークッション25のバネ締め代 2.5mm
ラバークッション25の反発力 100kgf
工具係合爪59をネジ切るトルク 0.26kgfm(M10×1.25)
工具係合爪59のサイズ □3.8mm(引張り強さ 40kgf/mm2相当)
そして、工具係合爪59に締付け工具を係合して調整ボルト35を矢印A方向へネジ込むと、既述したようにカム部49の円弧面57がカム当接部51を介してベースプレート3を矢印B方向へ上昇させるが、ラバークッション25のバネ締め代が2.5mmになってラバークッション25の反発力が所定値の100kgf に達すると、工具係合爪59に0.26kgfmのトルクがかかって工具係合爪59がネジ切れるようになっている。
この後、長孔23からネジ部27に取付ボルトを締結すれば、高さ調整されたベースプレート3がキャブマウンティングブラケット1上に固定される。
而も、既述したように本実施形態は、締め代が2.5mmになってラバークッション25の反発力が所定値の100kgfに達すると、工具係合爪59に0.26kgfm のトルクがかかって工具係合爪59がネジ切れるように構成したため、作業者はラバークッション25の反発力が所定値に達したことを容易に認識できると共に、ラバークッション25の反発力を所定値に正確に設定できる利点を有する。
図4に於て、63はキャブマウンティングブラケット1-1のウェブ9-1に設けたナット取付孔、65はナット取付孔63に挿着した溶接ナットで、この溶接ナット65に円柱状の調整ボルト67がネジ込まれており、調整ボルト67の軸部69の挿入側先端がベースプレート本体17-1の当接部11-1の裏面側に当接している。
このように、本実施形態も、締付け工具を用いて調整ボルト67を矢印C方向へ回転させてベースプレート3-1の高さ調整を行うことにより、キャブ(キャブブラケット)が圧接するラバークッション25の反発力を所定値に調整するものである。
本実施形態に係るキャブマウント装置71はこのように構成されているから、既述したように工具係合爪59に締付け工具を係合して調整ボルト67を矢印C方向へネジ込めば、ベースプレート3-1が矢印B方向へ上昇し、キャブ(キャブブラケット)が圧接するラバークッション25の締め代が順次増加していく。
従って、本実施形態によっても、ラバークッション25の締め代を確保するに当たり、従来の如くキャブのチルトアップ/チルトダウンを繰り返してラバークッション25の下に挿入するスペーサの枚数を調整する必要がなくなるため、作業性が飛躍的に向上する利点を有する。
図6乃至図8は請求項4乃至請求項6の一実施形態に係るキャブマウント装置を示し、以下、本実施形態を図面に基づいて説明する。
図に於て、73はキャブマウンティングブラケット1-2の前後のギブ(側壁)5,7にボルト締めされるベースプレートで、本実施形態のベースプレート73は、キャブマウンティングブラケット1-2に沿って左右方向にスライド可能な左右一対の分割ベースプレート75,77で構成されている。
一方、分割ベースプレート77も、ラバークッション25が取り付く傾斜部15とこれに連設された断面L字状のボルト取付部97からなる分割ベースプレート本体99と、この分割ベースプレート本体99の前後に形成されたフランジ101,103とでキャブマウンティングブラケット1-2を跨ぐように形成されており、両フランジ101,103には、キャブマウンティングブラケット1-2のギブ5,7に沿って他方の分割ベースプレート79方向へ同じくアーム部105,107が延設されている。
そして、工具係合爪59に係合させた締付け工具で調整ボルト115を矢印D方向にネジ込むと、分割ベースプレート73,75が夫々矢印F,E方向へスライドして、分割ベースプレート73,75に取り付くラバークッション25の間隔が狭まり、この結果、キャブ(キャブブラケット)に圧接するラバークッション25が斜め上方へ移動して反発力が上昇するようになっている。
そして、斯様にキャブ(キャブブラケット)に圧接するラバークッション25の位置が変更し、ラバークッション25のバネ締め代が2.5mmになってラバークッション25の反発力が所定値の100kgf に達すると、工具係合爪59に0.26kgfmのトルクがかかって工具係合爪59がネジ切れるようになっている。
そして、締め代が2.5mmになってラバークッション25の反発力が所定値の100kgfに達すると、工具係合爪59に0.26kgfm のトルクがかかって工具係合爪59がネジ切れるため、作業者はラバークッション25の反発力が所定値に達したことを認識できることとなる。
従って、本実施形態によっても、既述した各実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能で、ラバークッション25の締め代を確保するに当たり、従来の如くキャブのチルトアップ/チルトダウンを繰り返してラバークッション25の下にスペーサを挿入する必要がなくなるため、作業性が飛躍的に向上する利点を有する。
3,3-1,73 ベースプレート
5,7 ギブ
9,9-1 ウェブ
11,11-1 当接部
13,15 傾斜部
17,17-1 ベースプレート本体
19,21 フランジ
23,91 長孔
25 ラバークッション
27,37 ネジ部
29,39,65,113 溶接ナット
33,43,95,111 ボルト挿通孔
35,67,115 調整ボルト
45,69 軸部
47 頭部
49 カム部
51 カム当接部
53 透孔
55 平滑面
57 円弧面
59 工具係合爪
61,71,117 キャブマウント装置
63 ナット取付孔
75,77 分割ベースプレート
79,97 ボルト取付部
81,99 分割ベースプレート本体
87,89,105,107 アーム部
93,109 ボルト取付壁
Claims (6)
- シャシフレームに固定したキャブマウンティングブラケットに、2つのラバークッションが略V字状に取り付くベースプレートをボルトで締結したキャブマウント装置に於て、
前記キャブマウンティングブラケットに対するベースプレートの締結部に、ベースプレートの上下位置を変更可能な長孔を設けると共に、
キャブマウンティングブラケットとベースプレートとの間にベースプレートの昇降手段を設け、
前記昇降手段によるベースプレートの高さ調整で、キャブが圧接するラバークッションの反発力を所定値に調整可能としたことを特徴とするキャブマウント装置。 - 前記昇降手段は、キャブマウンティングブラケットの前後に螺着し、一回転方向に螺旋状に膨らんだカム部が軸部の外周に形成された調整ボルトと、
前記ベースプレートの底部に突設され、前記カム部に当接するカム当接部とからなることを特徴とする請求項1に記載のキャブマウント装置。 - 前記昇降手段は、キャブマウンティングブラケットの上面に螺着し、軸部先端がベースプレートの底部に当接する調整ボルトからなることを特徴とする請求項1に記載のキャブマウント装置。
- シャシフレームに固定したキャブマウンティングブラケットに、2つのラバークッションが略V字状に取り付くベースプレートをボルトで締結したキャブマウント装置に於て、
前記ベースプレートを、夫々にラバークッションが取り付き、キャブマウンティングブラケットに沿って左右方向にスライド可能な左右一対の分割ベースプレートで形成し、
前記キャブマウンティングブラケットに対する分割ベースプレートの締結部に、分割ベースプレートの位置を変更可能な長孔を設けると共に、
両分割ベースプレート間に分割ベースプレートの間隔調整手段を設け、
前記間隔調整手段による分割ベースプレートのスライド調整で、キャブが圧接するラバークッションの反発力を所定値に調整可能としたことを特徴とするキャブマウント装置。 - 前記間隔調整手段は、キャブマウンティングブラケットに沿って両分割ベースプレート間に螺着した調整ボルトからなることを特徴とする請求項4に記載のキャブマウント装置。
- 前記調整ボルトの締付け工具側は、規定トルクでネジ切れる形状とされていることを特徴とする請求項2、請求項3または請求項5のいずれか1項に記載のキャブマウント装置。
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