JP2008162150A - 生タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】クラックの発生をより高いレベルで抑制し耐久性を向上させる。
【解決手段】ゴムストリップを周方向に渦巻き状に巻回したストリップ積層体からなるサイドウォールゴム3Gは、カーカス側の内ゴム層11とその外側の外ゴム層12とから形成される。前記外ゴム層12をなす外のゴムストリップPoは、巾W1が5〜50mm、かつ外表面Sに現れる露出巾Waが前記巾W1の50%〜80%の範囲とし、しかもその横断面は、両端部分が端に向かって先細状となる略菱形形状とする。前記外のゴムストリップPoのエッジのうちで、前記外表面Sに現れる露出側端エッジE1と、他方の端エッジE2とを結ぶ対角線Xは、サイドウォール部3の外表面プロファイルYにおける接線Kに対する角度θを30°以下とした。
【選択図】図4

Description

本発明は、ゴムストリップを周方向に巻回したストリップ積層体によってサイドウォールゴムを形成した生タイヤに関する。
空気入りタイヤでは、近年、トレッドゴム、サイドウォールゴム、インナーライナゴムなどの各種のゴム部材を、テープ状の未加硫のゴムストリップを周方向に巻き付けたストリップ積層体によって形成することが提案されている。この巻き付け方式では、大型のゴム押出機の使用がなくなるため、工場設備を小型化でき、しかも従来、製造するタイヤの種類替え毎に必要であったゴム押出機のノズル交換および調整作業等が不要となるなど、特に多品種少量生産の傾向が強いタイヤにおいて大きなメリットを発揮しうる。
しかし、前記巻き付け方式により形成したゴム部材では、図6に示すように、加硫成形後も隣り合うゴムストリップg、g間の界面Jが強度的な弱所となってゴム部材aの外表面に露出する。その結果、特にサイドウォールゴムの如く、タイヤ変形時の表面歪みが大きいゴム部材aにおいては、前記界面Jの露出点Jpを起点としてクラックが発生しやすく、タイヤの耐久性を低下させるという問題がある。
そこで例えば特許文献1には、サイドウォールゴムを、ゴムストリップの重なり巾が大な内ゴム層と、小な外ゴム層とで形成し、外表面における露出点の形成数を減じることにより、クラックの発生を抑制する技術が提案されている。しかし、本発明者が研究した結果、前記露出点の形成数を減じるだけでは、特に低内圧かつ過荷重の過酷な条件下で走行する際のクラックの発生を充分に抑制することが難しく、さらなる改善の余地が残されていることが判明した。
特開2005−225278号公報
そこで本発明は、外ゴム層をなすゴムストリップの横断面を略菱形形状とし、この横断面の長軸側の対角線が、サイドウォール部の外表面プロファイルの傾きに近づくようにゴムストリップを配することを基本として、特に低内圧かつ過荷重の過酷な条件下で走行した場合にも、クラックの発生をより高いレベルで抑制でき、タイヤの耐久性を大幅に向上しうる生タイヤを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、該カーカスのタイヤ軸方向外側に配されかつ前記サイドウォール部の外表面をなすサイドウォールゴムとを有する未加硫の生タイヤであって、
前記サイドウォールゴムは、カーカス側の内ゴム層と、その外側に重置されかつ前記サイドウォール部の全外表面の少なくとも80%以上の面をなす外ゴム層とからなり、かつ該内ゴム層と外ゴム層とは、テープ状のゴムストリップを周方向に渦巻き状に巻回したストリップ積層体から形成されるとともに、
前記外ゴム層をなす外のゴムストリップは、巾W1が5〜50mm、かつ前記外表面に現れる露出巾Waが前記巾W1の50%〜80%の範囲とし、しかもこの外のゴムストリップの横断面は、両端部分が端に向かって厚さを減じて先細状となる略菱形形状とするとともに、
前記外のゴムストリップのエッジのうちで、前記外表面に現れる露出側端エッジと、他方の端エッジとを結ぶ対角線は、前記サイドウォール部の外表面プロファイルにおける前記露出側端エッジに相当する位置での前記外表面プロファイルの接線に対する角度θを30°以下としたことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記露出巾Waは、5.0mm以上であることを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記外のゴムストリップは、最大厚さが0.3〜5.0mmであることを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記角度θは、5°以下であることを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記外のゴムストリップの前記外ゴム層における巻回数nは、次式を充足することを特徴としている。(但し、W2は、前記外ゴム層の外表面に沿った長さである。)
n≦2.0×(W2/W1) −−−−(1)
又請求項6の発明では、前記外のゴムストリップ同士が接する界面と、この界面が前記外表面に現れる前記露出側端エッジからタイヤ内側に1.0mmの距離を隔てて前記外表面プロファイルに平行な仮想基準線とが交わる交点と、前記露出側端エッジとを結ぶ直線は、前記外表面プロファイルにおける前記露出側端エッジに相当する位置での前記外表面プロファイルの接線に対する角度αを30°以下としたことを特徴としている。
又請求項7の発明では、前記界面は、前記直線を越えて前記角度αが増加する向きに突出しないことを特徴としている。
本発明は叙上の如く、ストリップ積層体によってサイドウォールゴムを形成した生タイヤにおいて、サイドウォール部の全外表面の80%以上の面を外ゴム層で形成している。そして、この外ゴム層をなす外のゴムストリップが外表面に現れる露出巾Waを、外のゴムストリップの巾W1の50%以上とし、ゴムストリップ間の界面が前記外表面で露出する露出点の形成数を減じている。
又前記外のゴムストリップの横断面を略菱形形状とするとともに、この横断面のエッジのうちで、前記外表面に現れる露出側端エッジと、他方の端エッジとを結ぶ対角線が、前記サイドウォール部の外表面プロファイルの接線となす角度θを30°以下としている。このように前記対角線が、前記外表面プロファイルの傾きに近づくようにゴムストリップを寝かせて配することにより、外のゴムストリップ間の界面も外表面プロファイルの傾きに近づく。その結果、外ゴム層を薄く形成しながらも、ストリップ間の接合長さである界面長さを長く確保することができ、しかもサイドウォール部が曲げ変形する際に、前記界面に作用する剪断応力を減じることができる。従って、前述の露出点の形成数の減少と相俟って、露出点を起点として前記界面が剥離するクラック損傷を、効果的に抑制することができる。
またストリップ積層体では、その表面が凹凸をなすため、加硫成形する際、前記露出点の位置には、金型面との間に断面略三角状の隙間が形成される。この隙間は、加硫成形時のゴム流れによってある程度埋まるが、隙間が大きいと微少な傷或いは凹みとなって残存し、外観不良、或いはクラックの起点をなす。しかし、本発明では、前記金型面との間の隙間も減じることができ、傷や凹みの発生を抑え、クラックの発生をよりいっそう抑制するとともに、外観不良を改善しうる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は、本発明が乗用車用ラジアルタイヤ用の生タイヤである場合を示す断面図である。
図1において、生タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ軸方向外側に配されかつ前記サイドウォール部3の外表面Sをなすサイドウォールゴム3Gとを具える。
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば70゜〜90゜の角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aからなり、このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るプライ本体部6aの両側に、該ビードコア5の廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されて係止される折返し部6bを一連に具える。なお前記プライ本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードコア5から半径方向外方に向かってのびるビード補強用のビードエーペックスゴム8が配置される。
又前記カーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内部には、ベルト層7が配される。該ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば10〜35゜で配列した複数枚、本例では2枚のベルトプライ7A、7Bからなり、各ベルトコードがプライ間相互で交差することにより、ベルト剛性を高め、トレッド部2をタガ効果を有して強固に補強する。
そして本発明では、サイドウォール部3をなす前記サイドウォールゴム3Gは、カーカス側の内ゴム層11と、その外側に重置されかつ前記サイドウォール部3の全外表面Sの少なくとも80%以上の面をなす外ゴム層12とからなる2層構造で構成される。又この内ゴム層11と外ゴム層12とは、それぞれテープ状のゴムストリップPを周方向に渦巻き状に巻回したストリップ積層体から形成される。
本例では、前記サイドウォールゴム3Gの半径方向外端部が、トレッド部2をなすトレッドゴム2Gのタイヤ軸方向外端部を覆って配される所謂SOT(サイドウォール・オーバー・トレッド)構造の場合を例示している。しかしこれとは逆に、サイドウォールゴム3Gの半径方向外端部が、トレッドゴム2Gのタイヤ軸方向外端部に覆われて配される所謂TOS(トレッド・オーバー・サイドウォール)構造とすることもできる。
ここで、図2に示すように、前記内ゴム層11は、前記サイドウォールゴム3Gの主要部をなすものであり、従ってこの内ゴム層11は、サイドウォールゴム3Gに要求される断面形状に近いプロファイル形状で形成される。そのために、内ゴム層11では、例えば巾Wiが5〜50mm、厚さTiが0.3〜5.0mm、好ましくは1.0〜3.0mmの略矩形状断面を有する内のゴムストリップPiを用い、その重り巾OLを適宜変化させながら、内のゴムストリップPiを巻回させている。このとき前記重り巾OLは、前記巾Wiの5〜95%の範囲が好ましく、この範囲から外れると所望のプロファイル形状を得るのが難しくなる。
これに対して前記外ゴム層12は、前記内ゴム層11の外面を覆って保護する被覆層であり、略一定の厚さを有するシート状に形成される。この外ゴム層12を形成する外のゴムストリップPoとして、図3、4に示すように、横断面において、その両端部分が端に向かって厚さを減じて先細状となる略菱形形状のものが採用される。この外のゴムストリップPoは、巾W1が5〜50mmの範囲であって、前記外表面Sに現れる露出巾Waは、前記巾W1の50%〜80%の範囲に規制される。このように、露出巾Waを巾W1の50%以上とすることにより、ゴムストリップPo、Po間の界面Jが前記外表面Sで露出する露出点Jpの形成数を減じることができる。なお前記露出巾Waは、5.0mm以上であることも好ましく、これを下回ると、曲げ変形時の応力が集中してクラックの抑制が達成できなくなる。又前記露出巾Waが巾W1の80%を越えると、ゴムストリップPo、Po間の接合が不充分となる。
又前記外ゴム層12では、図4(B)の如く、前記外のゴムストリップPoのエッジのうちで、外表面Sに現れることにより前記露出点Jpとなる露出側端エッジE1と、他方の端エッジE2とを結ぶ対角線をXとしたとき、前記サイドウォール部3の外表面プロファイルYの接線Kに対する、前記対角線Xの角度θを30°以下に減じている。
ここで、前記「接線K」とは、前記露出側端エッジE1に相当する外表面プロファイルY上の位置Yeにおける外表面プロファイルYの接線Kを意味する。又前記「露出側端エッジE1に相当する外表面プロファイルY上の位置Ye」とは、露出側端エッジE1を通って前記外表面プロファイルYと直交する直交線が、前記外表面プロファイルYと交わる点を意味する。又前記「外表面プロファイルY」とは、各ゴムストリップPoの露出面に接して滑らかに連なる曲線」を意味し、各露出側端エッジE1を滑らかに継ぐ曲線Y1とは実質的に平行をなす。
このように、前記対角線Xの角度θを30°以下に減じることにより、外のゴムストリップPo、Po間の界面Jも外表面プロファイルYの傾きに近づく。その結果、サイドウォール部3が曲げ変形する際に、前記界面Jに作用する剪断応力を減じることができる。しかも、外ゴム層12を薄く形成しながらも、界面Jの長さが長く確保されるため、ゴムストリップPo、Po間の接合強度も高められる。従って、前述の露出点Jpの形成数の減少と相俟って、露出点Jpを起点として前記界面Jが剥離するクラック損傷を、効果的に抑制することができる。また外表面Sが外表面プロファイルYに近づくため、前記外表面Sと外表面プロファイルYとの間の隙間、特に前記露出点Jpの位置で生じる断面略三角状の隙間Hを小に抑えることができる。従って、加硫成型時のゴム流れ不足に起因して、この隙間Hの位置に傷や凹みが発生し、クラック発生を助長したり外観不良が生じるのを抑制することもできる。
前述の効果のために、前記角度θは20°以下、さらには10°以下、さらには5°以下とするのが好ましい。このような生タイヤ1では、加硫成形された既加硫タイヤにおいても前記界面J及び対角線Xは、ある程度識別でき、又この対角線Xが、既加硫タイヤのサイドウォール部の外表面の接線となす角度も、前記角度θの範囲に維持することができる。
なお外ゴム層12をなす前記外のゴムストリップPoのうちの少なくとも80%以上、好ましくは90%以上のゴムストリップPoにおいて、前記露出巾Waの範囲、及び角度θの範囲を充足することが必要である。
又前記外のゴムストリップPoでは その最大厚さT1max が0.3〜5.0mmであることが好ましい。0.3mm未満では、外のゴムストリップPo自体の強度が過小となって、内ゴム層11を被覆保護する効果が達成できず、内ゴム層11におけるゴムストリップPi、Pi間の界面にクラックが発生する傾向となる。又内ゴム層11と外ゴム層12との間にエアー溜まりが生じやすくなる。逆に5.0mmを越えると、サイドウォールゴム3Gが過度に厚肉化し、乗り心地性の低下、及び重量増加による転がり抵抗性の低下を招く。このような観点から、前記最大厚さT1max の上限は3.0mm以下、下限は1.0mm以上であるのが好ましい。
又外ゴム層12における前記外のゴムストリップPoの巻回数nは、次式(1)を充足することが好ましい。但し、符号W2は、前記外ゴム層12の外表面に沿った半径方向の長さである。
n≦2.0×(W2/W1) −−−−(1)
前記巻回数nが比(W2/W1)の2.0倍を超えると、露出点Jpの形成数が増し、クラック抑制に不利となる。しかし巻回数nが過小となると、外のゴムストリップPo、Po間の接合が不充分となり、又時にゴムストリップPo、Po間に隙間が生じるなど、巻き付け作業性を損ねる傾向となる。従って、前記巻回数nの上限は、前記比(W2/W1)の1.8倍以下、さらには1.6倍以下が好ましく、又下限は、1.2倍以上、さらには1.4倍以上が好ましい。
又、クラック抑制効果をさらに高めるために、図5(A)に拡大して示すように、前記界面Jと、前記露出側端エッジE1からタイヤ内側に1.0mmの距離を隔てて前記外表面プロファイルYに平行な仮想基準線Yxとが交わる交点をQとしたとき、前記露出側端エッジE1と前記交点Qとを結ぶ直線Zは、前記外表面プロファイルYの接線Kに対する角度αを30°以下に設定される。なお前記「接線K」は、前述の如く、前記露出側端エッジE1に相当する外表面プロファイルY上の位置Yeにおける外表面プロファイルYの接線Kを意味する。
この角度αを30°以下に減じることにより、サイドウォール部3が曲げ変形する際に、露出側端エッジE1において界面Jに作用する剪断応力をさらに減じることができ、前記界面Jが剥離するクラック損傷をより効果的に抑制しうる。特に、図5(B)に示すように、前記界面Jは、前記直線Zを越えて、前記角度αが増加する向きには突出しないことが好ましく、これにより前記界面Jに作用する剪断応力をさらに減じることができる。
本発明の生タイヤは、本例の如く乗用車用ラジアルタイヤ用として形成することができる。しかし、トラック、バス用等の重荷重用ラジアルタイヤ、特にカーカスコードにスチールコードを用いかつサイドウォール部3の外表面Sの半径方向巾の中間位置におけるカーカス6から前記外表面Sまでの距離Lが4.0mm以上有する大型の重荷重用ラジアルタイヤに対して、より大きな効果を発揮しうる。これは、重荷重用ラジアルタイヤでは、負荷荷重が大きく、しかもタイヤ生産効率を高めるために、サイドウォールゴム3Gを形成するゴムストリップに、巾及び厚さが相対的に大な大型のものを使用する必要があり、従って、サイドウォール部3に、クラックがより発生しやすい傾向となるからである。従って、このような重荷重用ラジアルタイヤに、本発明の生タイヤ1の構造を適用することで、タイヤ生産効率を高く維持しながら、優れたクラック抑制効果を発揮しうるのである。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示す構造をなし、かつ表1の仕様の生タイヤを用いて、タイヤサイズ195/55R16の乗用車用ラジアルタイヤを試作するとともに、表2の仕様の生タイヤを用いて、タイヤサイズ205/55R16の乗用車用ラジアルタイヤを試作した。そして各試供タイヤに対して、耐クラック性のテストを行い、その結果を同表1、2に記載した。各タイヤともに、表1、2に記載以外は同仕様である。
<耐クラック性>
タイヤを、内圧(正規内圧の50%)、荷重(正規荷重の150%)とした低内圧、高荷重条件にて、速度50km/hでドラム試験走行させ、サイドウォール部の外表面にクラックが発生するまでの走行時間を、表1では比較例1を100、表2では実施例12を100とする指数で評価した。値が大きいほど優れている。
なお前記「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" を意味するが、乗用車用タイヤの場合には180kPaとする。又前記「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。
Figure 2008162150
Figure 2008162150
本発明の生タイヤの一実施例を示す断面図である。 サイドウォールゴムの内ゴム層を示す断面図である。 サイドウォールゴムの外ゴム層を示す断面図である。 (A)、(B)は、外ゴム層をさらに拡大して示す断面図である。 (A)、(B)は、外のゴムストリップ間の界面をさらに拡大して示す断面図である。 従来技術の問題点を説明する断面図である。
符号の説明
2 トレッド部
3 サイドウォール部
3G サイドウォールゴム
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
11 内ゴム層
12 外ゴム層
E1 露出側端エッジ
E2 他方の端エッジ
J 界面
K 接線
Po 外のゴムストリップ
Q 交点
S 外表面
X 対角線
Y 外表面プロファイル
Yx 仮想基準線
Z 直線

Claims (7)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、該カーカスのタイヤ軸方向外側に配されかつ前記サイドウォール部の外表面をなすサイドウォールゴムとを有する未加硫の生タイヤであって、
    前記サイドウォールゴムは、カーカス側の内ゴム層と、その外側に重置されかつ前記サイドウォール部の全外表面の少なくとも80%以上の面をなす外ゴム層とからなり、かつ該内ゴム層と外ゴム層とは、テープ状のゴムストリップを周方向に渦巻き状に巻回したストリップ積層体から形成されるとともに、
    前記外ゴム層をなす外のゴムストリップは、巾W1が5〜50mm、かつ前記外表面に現れる露出巾Waが前記巾W1の50%〜80%の範囲とし、しかもこの外のゴムストリップの横断面は、両端部分が端に向かって厚さを減じて先細状となる略菱形形状とするとともに、
    前記外のゴムストリップのエッジのうちで、前記外表面に現れる露出側端エッジと、他方の端エッジとを結ぶ対角線は、前記サイドウォール部の外表面プロファイルにおける前記露出側端エッジに相当する位置での前記外表面プロファイルの接線に対する角度θを30°以下としたことを特徴とする生タイヤ。
  2. 前記露出巾Waは、5.0mm以上であることを特徴とする請求項1記載の生タイヤ。
  3. 前記外のゴムストリップは、最大厚さが0.3〜5.0mmであることを特徴とする請求項1又は2記載の生タイヤ。
  4. 前記角度θは、5°以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の生タイヤ。
  5. 前記外のゴムストリップの前記外ゴム層における巻回数nは、次式を充足することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の生タイヤ。
    n≦2.0×(W2/W1) −−−−(1)
    (但し、W2は、前記外ゴム層の外表面に沿った長さである)
  6. 前記外のゴムストリップ同士が接する界面と、この界面が前記外表面に現れる前記露出側端エッジからタイヤ内側に1.0mmの距離を隔てて前記外表面プロファイルに平行な仮想基準線とが交わる交点と、前記露出側端エッジとを結ぶ直線は、前記外表面プロファイルにおける前記露出側端エッジに相当する位置での前記外表面プロファイルの接線に対する角度αを30°以下としたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の生タイヤ。
  7. 前記界面は、前記直線を越えて前記角度αが増加する向きに突出しないことを特徴とする請求項6に記載の生タイヤ。
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