JP2021041592A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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【課題】リボン巻き工法で成形されたサイドウォールゴムに関するエア入りやベアの発生を抑制できる空気入りタイヤの製造方法を提供する。【解決手段】断面形状の幅がWr(mm)で且つ厚みがTr(mm)である帯状のゴムリボン40を巻回することにより、目標断面形状の幅がWs(mm)で且つ面積がAs(mm2)であるサイドウォールゴム6を成形するサイドウォールゴム成形工程を備え、係数C1を含む下記(1)及び(2)式に基づき、サイドウォールゴム成形工程におけるゴムリボン40の巻回数Xを設定する。X=C1×Ws(1)C1=2(As/(Tr×Wr×Ws))(2)【選択図】図3

Description

本発明は、リボン巻き工法によってサイドウォールゴムを成形する工程を備えた空気入りタイヤの製造方法に関する。
例えば特許文献1〜3に記載されているように、空気入りタイヤのサイドウォール部に設けられるサイドウォールゴムをリボン巻き工法により成形することが公知である。リボン巻き工法は、成形ドラムなどの被巻回体に帯状のゴムリボンを連続的に供給し、そのゴムリボンをタイヤ周方向に沿って巻回することにより、予め設計された目標断面形状を有するゴム部材を成形する工法である。
所定の目標断面形状を有するサイドウォールゴムをリボン巻き工法で成形するに際し、ゴムリボンの巻回数が少ないと、ゴムボリュームが不足し、エア入りや、ベアと呼ばれるゴム欠損に起因した外観不良を引き起こす恐れがある。また、巻回数が必要以上に多いと、タイヤ質量が増加し、転がり抵抗や高速耐久性能が悪化する傾向にある。したがって、ゴムリボンの巻回数を適切に設定することが重要である。
しかしながら、ゴムリボンの巻回数は、作業者による試行錯誤や、これまでの経験則に基づいて設定されていたため、作業者の熟練度によってサイドウォールゴムの仕上がりにバラツキが生じやすく、目標断面形状を有するサイドウォールゴムを安定して成形することが容易でなかった。それ故、リボン巻き工法で成形されたサイドウォールゴムに関するエア入りやベアの発生を抑制する、という要請に十分に対応できていなかった。
特開2006−159945号公報 特開2006−231533号公報 特開2008−162150号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、リボン巻き工法で成形されたサイドウォールゴムに関するエア入りやベアの発生を抑制できる、空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、断面形状の幅がWr(mm)で且つ厚みがTr(mm)である帯状のゴムリボンを巻回することにより、目標断面形状の幅がWs(mm)で且つ面積がAs(mm)であるサイドウォールゴムを成形するサイドウォールゴム成形工程を備え、係数C1を含む下記(1)及び(2)式に基づき、前記サイドウォールゴム成形工程における前記ゴムリボンの巻回数Xを設定するものである。
X=C1×Ws (1)
C1=2(As/(Tr×Wr×Ws)) (2)
この方法によれば、巻回されるゴムリボンの幅Wrと、成形されるサイドウォールゴムの目標断面形状の幅Wsとを勘案した巻回数Xが求められる。そのため、所定の目標断面形状を有するサイドウォールゴムがリボン巻き工法により安定して成形され、エア入りやベアの発生を抑制できる。係数C1は、例えば0.10〜0.15の範囲内である。
また、本発明に係る別の空気入りタイヤの製造方法は、断面形状の面積がAr(mm)である帯状のゴムリボンを巻回することにより、目標断面形状の面積がAs(mm)であるサイドウォールゴムを成形するサイドウォールゴム成形工程を備え、係数C2を含む下記(3)及び(4)式に基づき、前記サイドウォールゴム成形工程における前記ゴムリボンの巻回数Xを設定するものである。
X=C2×As (3)
C2=1/Ar (4)
この方法によれば、巻回されるゴムリボンの断面形状の面積Arと、成形されるサイドウォールゴムの目標断面形状の面積Asとを勘案した巻回数Xが求められる。そのため、所定の目標断面形状を有するサイドウォールゴムがリボン巻き工法により安定して成形され、エア入りやベアの発生を抑制できる。係数C2は、例えば0.035〜0.040の範囲内である。
本発明により製造される空気入りタイヤの一例を示すタイヤ子午線半断面図 タイヤケースの半断面図 (a)ゴムリボンの巻回を説明する図、及び、(b)ゴムリボンを巻回して成形したサイドウォールゴムを示す図 サイドウォールゴム成形工程で用いる巻回装置の一例を概略的に示す図 ゴムリボンの断面図 ゴムリボンの巻回状態を模式的に示す断面図 別実施形態におけるゴムリボンの巻回を説明する図
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示す空気入りタイヤ10は、一対のビード部1と、一対のビード部1の各々からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2の各々のタイヤ径方向外側端に連なるトレッド部3とを備える。タイヤ10は、タイヤ赤道面TEに関して左右対称に構成されている。ビード部1には、環状のビードコア1aと、ビードコア1aのタイヤ径方向外側(図1における上方)に配置されたビードフィラー1bとが埋設されている。ビードコア1aは、鋼線などの収束体をゴム被覆して形成されている。ビードフィラー1bは、タイヤ径方向外側に延びた断面三角形状の硬質ゴムにより形成されている。
空気入りタイヤ10は、更に、トレッド部3からサイドウォール部2を経てビード部1に至るカーカス4と、トレッド部3の外表面を形成するトレッドゴム5と、サイドウォール部2の外表面を形成するサイドウォールゴム6と、ビード部1の外表面を形成するリムストリップゴム7とを備える。トレッド部3には、カーカス4のタイヤ径方向外側に積層されたベルト8と、そのベルト8のタイヤ径方向外側に積層されたベルト補強材9とが設けられ、それらがトレッドゴム5で覆われている。トレッドゴム5の表面には、要求されるタイヤ性能や使用条件に応じたトレッドパターンが形成されている。タイヤ10の内表面は、インナーライナーゴム11で形成されている。
カーカス4は、一対のビード部1の間に架け渡されたトロイド状をなす。カーカス4は、タイヤ周方向に対して略直交する方向に配列した複数のカーカスコードをゴム被覆してなるカーカスプライで形成されている。カーカスコードの材料には、スチールなどの金属、または、ポリエステルやレーヨン、ナイロン、アラミドなどの有機繊維が好ましく用いられる。カーカス4を形成するカーカスプライは一枚に限られず、複数枚でもよい。カーカス4の端部は、ビードコア1a及びビードフィラー1bを挟み込むようにして、タイヤ径方向外側に巻き上げられている(即ち、ターンアップされている)。
ベルト8は、タイヤ周方向に対して傾斜する方向に配列した複数のベルトコードをゴム被覆してなるベルトプライで形成されている。ベルト8は、複数枚(本実施形態では二枚)のベルトプライにより構成され、そのプライ間でコードが互いに逆向きに交差するように積層されている。ベルトコードの材料には、スチールが好ましく用いられる。ベルト補強材9は、実質的にタイヤ周方向に延びるコードをゴム被覆してなる補強プライで形成されている。コードの材料には、有機繊維が好ましく用いられる。ベルト補強材9によってベルト8を補強することにより、高速耐久性能を向上できる。
サイドウォールゴム6は、トレッドゴム5の側方部からタイヤ径方向内側(図1における下方)に延びてリムストリップゴム7に到達している。また、サイドウォールゴム6は、カーカス4のタイヤ幅方向外側(図1における右方)に配置されている。このタイヤ10では、サイドウォールゴム6のタイヤ径方向外側の端部をトレッドゴム5の側方部に載せてなる、いわゆるサイドウォールオントレッド(SWOT:sidewall on tread)構造を採用している。本実施形態では、ビード部1とサイドウォール部2との境界部にサイドプロテクタ12が設けられている例を示すが、これに限られない。
以下、この空気入りタイヤ10を製造する方法について説明する。本実施形態では、サイドウォールゴム6を成形する工程を除いて、従来のタイヤ製造工程と同様にして製造できるため、主としてサイドウォールゴム6を成形する工程(即ち、サイドウォールゴム成形工程)について説明する。
サイドウォールゴム成形工程では、図2に示すようなタイヤケース20を被巻回体として使用し、リボン巻き工法によって環状のサイドウォールゴム6を成形する。具体的には、図3(a)のようにゴムリボン40をタイヤ周方向に沿って巻回し、それによって図3(b)のようなサイドウォールゴム6を成形する。図3(b)で示したようなゴムリボン40の界面は、加硫成形後のタイヤにおいても特定可能であり、例えば鋭利な刃物で切断したタイヤの断面に薄く観察されるゴム界面の性状によって判別できる。
図2に破線で示されるように、サイドウォールゴム6においては、予め設計された目標断面形状V6が設定されている。目標断面形状V6の幅Wsは、目標断面形状V6のタイヤ径方向外側端からタイヤ径方向内側端(サイドウォールゴム6とリムストリップゴム7との界面)までの、タイヤ外表面に沿って緩やかに湾曲した曲線の長さに相当する。本実施形態のようにサイドプロテクタ12が設けられる場合、そのサイドプロテクタ12の頂点と該頂点からタイヤ径方向内側に6mmの位置との間の範囲に、幅Wsのタイヤ径方向内側端が設定される。サイドプロテクタが設けられない場合は、図示しないリムラインの上端からタイヤ径方向に±3mmの範囲に幅Wsのタイヤ径方向内側端が設定される。目標断面形状V6は、例えばCADデータなどで定義される。表面が滑らかで凹凸の少ないサイドウォールゴム6を成形し、エア入りやベアの発生を抑制するには、ゴムリボン40の巻回体の断面形状を目標断面形状V6に近付けることが重要となる。
タイヤケース20は、カーカス4を含むケース本体21と、トレッドゴム5を含むトレッドリング22とを備える。ケース本体21は、一対のビードコア1a及びビードフィラー1bと、トロイド状のカーカス4と、リムストリップゴム7と、インナーライナーゴム11とを有する。トレッドリング22は、トレッドゴム5と、ベルト8と、ベルト補強材9とを有する。トレッドリング22の内周面は、ケース本体21の外周面に接着されている。タイヤケース20は、成形ドラム31の外周に保持されている。成形ドラム31は、グリーンタイヤを成形するためのシェーピングドラムである。
タイヤケース20は、公知の方法によって成形できる。例えば、成形ドラム31の外周でインナーライナーゴム11とカーカス4とを円筒状に成形し、その幅方向両側にビードコア1a及びビードフィラー1bを外挿した後、カーカス4の端部をターンアップして円筒状のケース本体21を作製する。そして、別途作成したトレッドリング22をケース本体21の外周側に配置し、ブラダーなどを用いてケース本体21をタイヤ径方向外側に膨張させてトロイド状に変形し、その外周面をトレッドリング22の内周面に密着させる。かかる方法により、図2の如きタイヤケース20が成形される。
図4のように、サイドウォールゴム成形工程で用いられる巻回装置30は、成形ドラム31と、押出機32と、圧着ローラ33と、それらの駆動を制御する制御装置34とを備える。成形ドラム31は、回転軸31aを中心として回転し、それに伴ってタイヤ軸方向に沿った軸線回りにタイヤケース20が回転する。押出機32は、口金32dから押し出したゴムリボン40を成形ドラム31に向かって連続的に供給する。ゴムリボン40は、この口金32dの形状に対応した断面形状を有する。圧着ローラ33は、ゴムリボン40をタイヤケース20に押し付けて圧着する。押出機32は、タイヤ径方向に沿って上下動可能に構成されており、圧着ローラ33もこれに合わせて上下動する。
ゴムリボン40は、未加硫の帯状ゴムであり、図5のように幅Wrに比べて厚みTr(最大厚み)が小さい扁平な断面形状を有する。ゴムリボン40の寸法は特に限定されず、例えば、幅Wrが15〜35mmで且つ厚みTrが1.0〜3.0mmでもよく、幅Wrが20〜25mmで且つ厚みTrが2.0〜3.0mmでもよい。本実施形態では、ゴムリボン40が、その幅方向の両端に向かって厚みが漸次小さくなる断面形状を有し、より具体的には、幅方向中央部の頂角において厚みが最大となる三角形の断面形状を有する。このため、圧着ローラ33によって、タイヤ形状に沿うようにゴムリボン40を変形させやすい。但し、ゴムリボン40の断面形状はこれに限定されない。
本実施形態では、ゴムリボン40が、トレッドゴム5の側方部からタイヤ径方向内側に向かって巻回され、リムストリップゴム7と接合する位置(サイドプロテクタ12に相当する位置)で終端する例を示す(図3参照)。その際、周回毎に重なり部を持たせながら、平行巻きによってゴムリボン40を巻き付けることが可能である。平行巻きは、成形ドラム31を一回転させる度に、周上の所定箇所(例えば、一周する直前)でゴムリボン40の巻き付け位置を一ピッチ分シフトする巻回である。但し、平行巻きに代えて、螺旋巻きを採用することも可能である。螺旋巻きは、成形ドラム31の回転に合わせて、ゴムリボン40の巻き付け位置を連続的にシフトする巻回である。
ゴムリボン40の巻き付け位置がタイヤ径方向外側へ移動すると、その巻き付け位置での周速(回転速度)が相対的に上がるため、ゴムリボン40がタイヤケース20に引っ張られることがある。そこで、本実施形態では、ゴムリボン40の巻き付け位置に応じて成形ドラム31の回転速度を調整し、ゴムリボン40の断面形状が一定に維持されるようにしている。具体的には、ゴムリボン40の巻き付け位置がタイヤ径方向外側へ移動すると成形ドラム31の回転速度を下げ、タイヤ径方向内側へ移動すると成形ドラム31の回転速度を上げる。かかる成形ドラム31の駆動は、制御装置34によって制御される。
図6は、ゴムリボン40の巻回状態を模式的に示す断面図であり、巻き付け始端から一〜三周目となるゴムリボン40a〜40cを互いから離して描いている。ゴムリボン40は、押出機32の上下動に応じたピッチPでシフトされる。ピッチPは周回間で変動してもよく、例えば重ね代L(重なり部の幅)を大きくしたい部位でピッチPを相対的に小さくしてもよい。サイドウォールゴム6を適度なボリュームで成形できるよう、ピッチPは、幅Wrの0.64倍以下で、幅Wrの0.18倍以上であることが好ましい。重ね代Lは、幅WrとピッチPとの関係により定まる。エア入りを抑制する観点から、断面において隣接するゴムリボン40の端部どうしの距離であるステップは4mm以上が好ましい。また、エア入りを抑制するうえで、ゴムリボン40の端部をトレッドゴム5の内周面の端部に合致させないことが好ましい。
上記のように、サイドウォールゴム成形工程では、断面形状の幅がWr(mm)で且つ厚みがTr(mm)である帯状のゴムリボン40を巻回することにより、目標断面形状V6の幅がWs(mm)で且つ面積がAs(mm)であるサイドウォールゴム6を成形する。サイドウォールゴム6に関するエア入りやベアの発生を抑制するうえでは、ゴムリボン40の巻回数(周回数)を適切に設定することが重要となる。そこで、本実施形態では、係数C1を含む下記(1)及び(2)式に基づき、そのサイドウォールゴム成形工程におけるゴムリボン40の巻回数Xを設定する。制御装置34は、設定された巻回数Xに基づいて巻回装置30の動作を制御する。
X=C1×Ws (1)
C1=2(As/(Tr×Wr×Ws)) (2)
かかる方法によれば、作業者の経験則や試行錯誤に依らずにゴムリボン40の巻回数Xが求められる。また、その巻回数Xは、巻回されるゴムリボン40の幅Wrと、成形されるサイドウォールゴム6の目標断面形状V6の幅Wsとを勘案したものとなる。このため、作業者の熟練度に応じてサイドウォールゴム6の仕上がりにバラツキが生じることなく、目標断面形状V6を有するサイドウォールゴム6がリボン巻き工法により安定して成形され、その結果、サイドウォールゴム6に関するエア入りやベアの発生を抑制できる。
係数C1は、例えば0.10〜0.15の範囲内であり、この範囲から任意に選択できる。ゴムリボン40の幅Wrが22mm、目標断面形状V6の幅Wsが50mmであって、上記(2)式から求めた係数C1が0.11である場合、上記(1)式により求められる巻回数Xは「5.5」となる。巻回数Xには自然数が設定されるので、この例であれば、小数第一位を四捨五入して得られる「6」が採用される。このように、上記(1)及び(2)式による計算結果においては、小数第一位を四捨五入することにより自然数を求めることができる。後述する式(3)及び(4)の計算結果も、これと同様である。
図示しない反対側のサイドウォール部においても、上記と同様にしてサイドウォールゴム6が設けられ、グリーンタイヤが成形される。成形されたグリーンタイヤはタイヤ加硫金型に供給され、常法に従って加硫処理が施される。これにより、加硫成形後の製品である空気入りタイヤ10が得られる。
換言すると、サイドウォールゴム成形工程は、断面形状の面積がAr(mm)である帯状のゴムリボン40を巻回することにより、目標断面形状の面積がAs(mm)であるサイドウォールゴム6を成形するものである。それ故、係数C2を含む下記(3)及び(4)式に基づき、サイドウォールゴム成形工程におけるゴムリボン40の巻回数Xを設定することも考えられる。かかる方法であっても、サイドウォールゴム6に関するエア入りやベアの発生を抑制できる。係数C2は、例えば0.035〜0.040の範囲内である。
X=C2×As (3)
C2=1/Ar (4)
前述の実施形態では、図3のように、目標断面形状V6の一方の端部からゴムリボン40を巻回し始め、タイヤ子午線断面において経路を折り返すことなく、目標断面形状V6の他方の端部に至る例を示したが、これに限られず、図7のようにゴムリボン40の経路を折り返してもよい。図7の例では、ゴムリボン40の巻き付け位置がタイヤ径方向外側へ向かった後、トレッドゴム5の外周面近傍でタイヤ径方向内側に折り返し、リムストリップゴム7に到達している。かかる場合でも、上記(1)及び(2)式または(3)及び(4)式から求めた巻回数Xを設定することが可能である。
図7の例では、トレッドゴム5の側方部とカーカス4との間で凹状に形成された段差部23(図3参照)における両者の境界23Bを起点とし、その境界23Bを跨ぐように(即ち、境界23Bを挟んだ両側に掛かるように)ゴムリボン40を巻回し始めることが好ましい。これにより、トレッドゴム5の側方部の厚みに起因する段差部23でのエアの抱き込みを防いで、エア入りの発生を効果的に抑制できる。巻回し始めの一周目では、ゴムリボン40の幅方向中央部を境界23Bに一致させた状態で、全周に亘って巻き付けることが好ましい。
本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
2 サイドウォール部
6 サイドウォールゴム
10 空気入りタイヤ
20 タイヤケース
21 ケース本体
30 巻回装置
31 成形ドラム
32 押出機
33 圧着ローラ
34 制御装置
40 ゴムリボン

Claims (4)

  1. 断面形状の幅がWr(mm)で且つ厚みがTr(mm)である帯状のゴムリボンを巻回することにより、目標断面形状の幅がWs(mm)で且つ面積がAs(mm)であるサイドウォールゴムを成形するサイドウォールゴム成形工程を備え、
    係数C1を含む下記(1)及び(2)式に基づき、前記サイドウォールゴム成形工程における前記ゴムリボンの巻回数Xを設定する、空気入りタイヤの製造方法。
    X=C1×Ws (1)
    C1=2(As/(Tr×Wr×Ws)) (2)
  2. 係数C1が0.10〜0.15の範囲内である請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 断面形状の面積がAr(mm)である帯状のゴムリボンを巻回することにより、目標断面形状の面積がAs(mm)であるサイドウォールゴムを成形するサイドウォールゴム成形工程を備え、
    係数C2を含む下記(3)及び(4)式に基づき、前記サイドウォールゴム成形工程における前記ゴムリボンの巻回数Xを設定する、空気入りタイヤの製造方法。
    X=C2×As (3)
    C2=1/Ar (4)
  4. 係数C2が0.035〜0.040の範囲内である請求項3に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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