JP2006007661A - 生トレッドゴムの形成方法、及びそれにより形成される生トレッドゴムを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

生トレッドゴムの形成方法、及びそれにより形成される生トレッドゴムを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】 キャップゴム層にSBR系ゴムを用いた生トレッドゴムにおいて、その連結部口開きや亀裂を確実に防止しでき、歩留まりやタイヤ品質を向上しうる。
【解決手段】 NR系ゴムからなるベースゴム層G2と、SBR系ゴムからなるキャップゴム層G1とからなる生トレッドゴムtgの形成方法であって、
前記ベースゴム層G2は、ゴム押出機aから押し出されかつ定寸切りされたゴム押出体c1を成形ドラムD上で一周巻きした環状体10からなり、かつ前記キャップゴム層G1は、ゴム押出機mから押し出されたゴムストリップ11を、前記環状体10上で、周方向かつ螺旋状に重ねて連続的に巻き付けたストリップ積層体12からなる。ベースゴム層G2のタイヤ赤道Co上での厚さT2を、生トレッドゴムtgのタイヤ赤道Co上での厚さT0の0.05〜0.7倍とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、天然ゴム系ゴムからなるベースゴム層と、スチレン・ブタジエン系ゴムからなるキャップゴム層とからなる2層構造の生トレッドゴムを高品質で形成しうる生トレッドゴムの形成方法、及びそれにより形成される生トレッドゴムを用いた空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤにおいては、耐久性、操縦安定性、グリップ性、低転がり抵抗性などのタイヤ性能を高めるべく、トレッドゴムを、内側のベースゴム層とその外側のキャップゴム層との2層構造とし、前記キャップゴム層に、耐老化性、耐熱性、耐摩耗性、ウエットスキッド抵抗などに優れるスチレン・ブタジエン系ゴムを採用するとともに、ベースゴム層に、反発弾性、低発熱性などに優れる天然ゴム系ゴムを採用することが行われている。
他方、このようなトレッドゴムを形成するための加硫成形前の生トレッドゴムは、従来、以下に示す方法で製造されている。即ち図5(A)に概念的に示すように、ゴム押出機aから連続的に押し出される2層構造の成形物cを、成形ドラムDの周長に合わせて定寸切りし、切断された定寸のゴム押出体c1を、いったん保管台車eに多段に積み上げて保管する。そしてタイヤ成形時、この保管台車eをタイヤ成形ラインまで搬送し、前記ゴム押出体c1を成形ドラムDに供給する。このときゴム押出体c1は、成形ドラムD上で一周巻きされ、その周方向の端部f、f間を互いに突き合わせて連結することによって、生タイヤ形成用の生トレッドゴムtが環状に形成される。なお図中の符号gは冷却ラインである。
しかしスチレン・ブタジエン系ゴムは、天然ゴム系ゴムに比して粘着性に劣るという欠点がある。
従って、前記端部f、fを連結する際、スチレン・ブタジエン系ゴムからなるキャップゴム層t1では、図5(B)に示すように、端部f、f間が充分に接着されず、タイヤ製造過程において連結部jが口開きを生じたり、又連結部jが弱所となって亀裂が生じるなどの恐れを招く。しかもスチレン・ブタジエン系ゴムは、縮みやすい性質を有するため、前記保管中におけるゴム押出体c1の寸法変化(長さの減少)が大きく、このことが前記口開きや亀裂の発生を助長させる。特に前記口開きや亀裂の発生は、前記タイヤ性能をより向上させるべく、スチレン・ブタジエン系ゴムにおけるスチレン・ブタジエンゴムの配合量を80質量部以上に高めた場合に顕著となる。
そこで本発明者は、ベースゴム層のみをゴム押出機からのゴム押出体によって形成し、粘着性に劣るキャップゴム層においては、テープ状のゴムストリップを、前記ベースゴム層上で周方向かつ螺旋状に重ねて連続的に巻き付ける、所謂ストリップワインド方式で形成することを提案した。
この方法によれば、スチレン・ブタジエンゴムを高配合とした場合にも、キャップゴム層での口開きや亀裂を確実に防止しでき、歩留まりやタイヤ品質を向上することが可能となる。又生トレッドゴムでは、タイヤ品種等に応じてキャップゴム層のゴム組成も変更される。従って、従来であれば、キャップゴム層とベースゴム層とが一体押出しされるため、その都度、ゴム替えして2層のゴム押出体c1を新たに形成する必要があるなど、中間在庫の大巾な増加を招いている。しかし本発明者の方法によれば、キャップゴム層とベースゴム層とが別々に形成されるため、ベースゴム層をある程度、又は一部共通化でき、ゴムストリップのみのゴム替えですむなど中間在庫の量や品種を大巾に減じることも可能となる。
特開2002−127718号公報
すなわち本発明は、キャップゴム層にスチレン・ブタジエン系ゴムを用いた生トレッドゴムにおいて、その口開きや亀裂を確実に防止しでき、歩留まりやタイヤ品質を向上しうるとともに、中間在庫の在庫量や品種の大巾な削減を可能とする生トレッドゴムの形成方法、及びそれにより形成される生トレッドゴムを用いた空気入りタイヤを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、ゴム基材中に天然ゴムを50質量部以上配合した天然ゴム系ゴムからなるベースゴム層と、ゴム基材中にスチレン・ブタジエンゴムを80質量部以上配合したスチレン・ブタジエン系ゴムからなりかつ前記ベースゴム層の半径方向外側に隣接するとともに外面がトレッド面をなすキャップゴム層とからなる生トレッドゴムの形成方法であって、
前記ベースゴム層は、ゴム押出機により押し出されかつ定寸切りされた巾広帯状のゴム押出体を、成形ドラム上で一周巻きしかつ周方向の各端部を連結した環状体により形成され、
かつ前記キャップゴム層は、ゴム押出機により押し出された長尺な巾狭帯状のゴムストリップを、前記環状体上で、周方向かつ螺旋状に重ねて連続的に巻き付けたストリップ積層体により形成されるとともに、
前記ベースゴム層のタイヤ赤道上での厚さT2を、生トレッドゴムのタイヤ赤道上での厚さT0の0.05〜0.7倍としたことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記ゴムストリップは、ストリップ巾を5〜30mmかつストリップ厚さを0.5〜3.0mmとしたことを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記スチレン・ブタジエン系ゴムの加硫後のゴム硬度Hs1は50〜80°、かつ前記天然ゴム系ゴムの加硫後のゴム硬度Hs2は、前記スチレン・ブタジエン系ゴムのゴム硬度Hs1よりも小、しかも差|Hs1−Hs2|を5°以上としたことを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記スチレン・ブタジエン系ゴムの加硫後の複素弾性率E* 1は5.0〜8.0MPa、かつ前記天然ゴム系ゴムの加硫後の複素弾性率E* 2は前記スチレン・ブタジエン系ゴムの複素弾性率E* 1よりも小、しかも差|E* 1−E* 2|を2.0MPa以上としたことを特徴としている。
又請求項5の発明は、空気入りタイヤであって、請求項1〜4の何れかの方法で形成された生トレッドゴムを用いたことを特徴としている。
本発明は叙上の如く構成しているため、キャップゴム層にスチレン・ブタジエン系ゴムを用いた生トレッドゴムにおいて、その口開きや亀裂を確実に防止しでき、歩留まりやタイヤ品質を向上しうる。又中間在庫の品種や在庫量の大巾な削減を可能とする。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は、本発明の形成方法により形成された生トレッドゴムを用いた空気入りタイヤを示す断面図である。
図1において、空気入りタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内方かつ前記カーカス6の半径方向外側に配されるベルト層7とを具える。
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば70〜90°の角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aからなり、カーカスコードとして、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、芳香族ポリアミドなどの有機繊維コードが好適に使用されるが、スチールなどの金属コードでもよい。又前記カーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間に跨るプライ本体部6aの両側に、前記ビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部6bを一連に具え、かつ該プライ本体部6aと折返し部6bとの間には、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側に先細状にのびるビード補強用のビードエーペックスゴム8を配設している。
又前記ベルト層7は、スチールコード等の高強力のベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば10〜35゜程度で配列した2枚以上、本例では2枚のベルトプライ7A、7Bからなり、各ベルトコードがプライ間相互で交差することによりベルト剛性を高め、トレッド部2の略全巾をタガ効果を有して強固に補強している。
又ベルト層7の半径方向外側には、主に高速耐久性を高める目的で、例えばナイロン等の有機繊維のバンドコードを周方向に対して5度以下の角度で配列させた周知のバンド層(図示しない)を設けることができ、以下に、このバンド層と前記ベルト層7とを総称してトレッド補強コード層9という。
そしてこのトレッド補強コード層9の半径方向外側には、トレッド部2を構成するトレッドゴムTGが配されるとともに、該トレッドゴムTGを、トレッド補強コード層9に隣接するベースゴム層G2と、その半径方向外側に隣接するとともに外面がトレッド面2Sをなすキャップゴム層G1とからなる2層構造で構成している。
ここで前記キャップゴム層G1には、耐老化性、耐熱性、耐摩耗性、ウエットスキッド抵抗などに優れるスチレン・ブタジエン系ゴム(SBR系ゴム)が採用される。該SBR系ゴムは、ゴム基材100質量部中に、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)を80質量部以上配合してなり、残部ゴムとしては天然ゴム(NR)やブタジエンゴム(BR)などが好適に採用される。このSBR系ゴムは、前記特性によりタイヤの耐久性、摩耗寿命、グリップ性などを向上させることができる。他方、前記ベースゴム層G2には、反発弾性、低発熱性、粘着性などに優れる天然ゴム系ゴム(NR系ゴム)が採用される。該NR系ゴムは、ゴム基材100質量部中に、天然ゴム(NR)を50質量部以上、好ましくは60質量部以上、より好ましくは70質量部以上配合してなり、残部ゴムとしてはBRが好適に採用できる。このNR系ゴムは、前記特性により、操縦安定性、低転がり抵抗、高速耐久性を向上させるとともに、前記トレッド補強コード層9とのセパレーションを抑制する。
なお前記SBR系ゴムの加硫後のゴム硬度Hs1を50〜80°、かつ前記NR系ゴムの加硫後のゴム硬度Hs2を、前記SBR系ゴムのゴム硬度Hs1よりも小、しかも差|Hs1−Hs2|を5°以上とするのが、グリップ性と低ころがり抵抗の両立の観点から好ましい。
又前記SBR系ゴムの加硫後の複素弾性率E* 1を5.0〜8.0MPa、かつ前記NR系ゴムの加硫後の複素弾性率E* 2を、前記SBR系ゴムの複素弾性率E* 1よりも小、しかも差|E* 1−E* 2|を2.0MPa以上とするのが耐久性と粘着性の両立の観点から好ましい。
又前記SBR系ゴムの加硫後の正接損失 tanδ1は0.10〜0.30の範囲かつNR系ゴムの加硫後の正接損失 tanδ2は、その60%以下、さらには50%以下、さらには40%以下とするのが操縦安定性と低ころがり抵抗の両立の観点から好ましい。
しかしこのようなトレッドゴムTGを形成するための生トレッドゴムtg(図2)を、前記「背景技術」の欄で記載した従来的な方法(図5(A))で製造した場合には、SBR系ゴムにおいて粘着性が劣るため、キャップゴム層G1の連結部jに口開きや亀裂が生じるなど歩留まりやタイヤ品質の低下を招く。
そこで本発明では、生トレッドゴムtgを以下の方法で形成する。
即ち、図3に概念的に示すように、ゴム押出機aからNR系ゴムからなる巾広帯状の一層構造の成形物cを連続的に押し出し、この成形物cを定寸切りしてなるゴム押出体c1を、タイヤ成形ラインにおいて成形ドラムD上で一周巻きするとともに、その周方向の各端部f、f間を突き合わせて連結することにより、前記ベースゴム層G2を環状体10として形成する。なお本例では、前述の如く、ゴム押出機aからの成形物cをリールrに巻き取っていったん保管し、又タイヤ成形時には、このロール状の成形物cを、タイヤ成形ラインに移送し、所定長さのゴム押出体c1に定寸切りしながら成形ドラムDに供給する場合を例示している。しかし前記ロール状での保管に代えて、ゴム押出機aからの成形物cを、所定長さのゴム押出体c1に定寸切りして、保管台車に多段に積み上げて保管させても良い。
又前記キャップゴム層G1は、ゴム押出機mにより押し出された長尺な巾狭帯状のゴムストリップ11を、図2に示す如く、前記環状体10上で、周方向かつ螺旋状に重ねて連続的に巻き付けたストリップ積層体12により形成してる。
このようなストリップ積層体12では、ゴムストリップ11がタイヤ周方向に連続して巻回するため、キャップゴム層G1にはタイヤ軸方向に横切る向きの連結部が形成されず、従って、特にSBRの配合量が80質量部以上と高配合のSBR系ゴムをキャップゴム層G1に使用した場合にも、タイヤ成形中での連結部の口開きを抑制することができる。なおストリップ積層体12では、タイヤ軸方向に隣り合うゴムストリップ11、11間に連結部(界面)kが形成されるが、トレッド部2では、タイヤ軸方向に作用する横力は、タイヤ周方向に作用する駆動・制動力等に比して小であるため特に問題なく、充分な強度を確保することができる。
なおゴムストリップ11としては、図4にその断面を示すように、ストリップ巾Wsを5〜30mm、かつストリップ厚さTsを0.5〜3.0mmとしたものが、所望の断面形状の生トレッドゴムtgを得る上で好ましく採用できる。
又前記生トレッドゴムtgにおいては、前記ベースゴム層G2のタイヤ赤道Co上での厚さT2は、生トレッドゴムtg全体のタイヤ赤道Co上での厚さT0の0.05〜0.7倍の範囲であることが必要である。0.7倍を越えると、摩耗中期にベースゴム層G2がトレッド面に露出するなどキャップゴム層G1による、路面グリップ性、耐摩耗性、耐久性等の向上効果が早期に喪失する傾向となる。又0.05倍未満では、ベースゴム層G2による低転がり抵抗性や操縦安定性の向上効果が充分に発揮されなくなる。このような観点から前記厚さの比T2/T0の下限値は、0.1以上、さらには0.15以上が好ましく、又その上限値は0.5以下、さらには0.3以下が好ましい。
又生トレッドゴムtgでは、前記厚さの比T2/T0を0.7以下とするなどゴム押出機aからの成形物cを薄く成形しうるため、この成形物cを前記図3に示すように、リールrに巻き取ったコンパクトなロール状態で保管することも可能となる。その結果、多段に積上げて保管する従来的な保管方式に比して、例えば20〜30%の保管スペースの削減が達成できるなど効率の良い保管が可能となる。又成形物cが薄くなるため冷却しやすくなり、冷却ラインgのライン長さを、従来のライン長さの50%以下に低減できる。
又前記ロール状の成形物cを、タイヤ成形ラインに発送し、所定長さのゴム押出体c1に定寸切りしながら成形ドラムDに供給しうる。そのため、ゴム押出体c1に寸法変化が発生せず、前記環状体10(ベースゴム層B2)を高精度で形成することができる。なお前記成形物cのロール状態での保管を容易とするために、前記厚さT2を6mm以下に規制するのも好ましい。
又生トレッドゴムでは、タイヤの品種等に応じてキャップゴム層G1のゴム組成を変更する場合があるが、このキャップゴム層G1をベースゴム層G2とは別個にストリップワインド方式で形成するため、ゴムストリップのみのゴム替えですむなど、成形物cの共通化を図ることができ、中間在庫の在庫量や品種を大巾に減じることが可能となる。このとき、前記ゴム押出体c1のタイヤ軸方向の最大巾Wcを、加硫成形された空気入りタイヤ1におけるトレッド巾TW0.6倍以上、好ましくは0.8倍以上、及び1.2倍以下、好ましくは1.1倍以下に規制するのが好ましい。これによりタイヤサイズに対しても、前記成形物cの共通化を図ることができ、中間在庫のさらなる削減が達成できる。
なお上記のように形成された生トレッドゴムtgは、従来周知の方法で生タイヤに組み付けられ、成形された生タイヤを加硫成形することにより図1に示す空気入りタイヤ1を得ることができる。なお生トレッドゴム以外の形成方法は従来と同じであるため、その詳細な説明は省略する。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
本発明の形成方法により形成された生トレッドゴムを用いて、タイヤサイズ195/65R15、及び205/65R15の2種類の空気入りタイヤを製造するとともに、前記製造に際してのトレッドゴムの口開きや亀裂等の発生の有無、試作タイヤの品質、及び生産性を比較例1、2と比較した。
又本発明の形成方法を実施しうる生トレッドゴム形成ライン(図3)を設置するために要する投資金額、設備スペース、中間在庫(保管)スペース、及び予想される中間在庫量を、比較例1、2の場合と比較した。
なお比較例1では、図5(A)の如く、ゴム押出機aからの2層構造の成形物cを定寸切りし、切断された定寸のゴム押出体c1を中間在庫として、いったん保管台車eに多段に積み上げて保管する。そしてこの保管台車eをタイヤ成形ラインに搬送し、前記ゴム押出体c1を成形ドラムD上で一周巻きして生トレッドゴムを環状に形成する。又比較例2では、ベースゴム層とキャップゴム層との双方を、ストリップワインド方式によるゴムストリップの積層体として形成している。
(1)口開き等の発生;
タイヤ製造に際してのトレッドゴムの口開きや亀裂等の発生割合を計算した。
(2)品質;
ユニフォミティー試験機を用いて、JASO C607の自動車用タイヤのユニフォーミティ試験方法に準拠し試供タイヤのRFVを測定し、その100本の平均値の逆数を、比較例1を100とする指数で表示している。指数の大きい方が良好である。
(4)投資金額、設備スペース、中間在庫(保管)スペース、中間在庫量;
2種類のタイヤをそれぞれ100本/12時間の割合で生産する生トレッドゴム形成ラインを想定し、該形成ラインにおける投資金額、設備スペース、中間在庫(保管)スペース、中間在庫量を、比較例1を100とする指数で表示した。それぞれ指数が小さい方が良好である。
Figure 2006007661
本発明の形成方法で形成された生トレッドゴムを用いた空気入りタイヤの一実施例を示す断面図である。 それに用いる生トレッドゴムを示す断面図である。 本発明の形成方法を概念的に示す線図である。 ゴムストリップの一例を示す断面図である。 (A)は従来の生トレッドゴムの形成方法を説明する線図、(B)はそのときの問題点を説明する連結部の断面図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2S トレッド面
10 環状体
11 ゴムストリップ
12 ストリップ積層体
a、m ゴム押出機
c1 ゴム押出体
D 成形ドラム
G1 キャップゴム層
G2 ベースゴム層
tg 生トレッドゴム

Claims (5)

  1. ゴム基材中に天然ゴムを50質量部以上配合した天然ゴム系ゴムからなるベースゴム層と、ゴム基材中にスチレン・ブタジエンゴムを80質量部以上配合したスチレン・ブタジエン系ゴムからなりかつ前記ベースゴム層の半径方向外側に隣接するとともに外面がトレッド面をなすキャップゴム層とからなる生トレッドゴムの形成方法であって、
    前記ベースゴム層は、ゴム押出機により押し出されかつ定寸切りされた巾広帯状のゴム押出体を、成形ドラム上で一周巻きしかつ周方向の各端部を連結した環状体により形成され、
    かつ前記キャップゴム層は、ゴム押出機により押し出された長尺な巾狭帯状のゴムストリップを、前記環状体上で、周方向かつ螺旋状に重ねて連続的に巻き付けたストリップ積層体により形成されるとともに、
    前記ベースゴム層のタイヤ赤道上での厚さT2を、生トレッドゴムのタイヤ赤道上での厚さT0の0.05〜0.7倍としたことを特徴とする生トレッドゴムの形成方法。
  2. 前記ゴムストリップは、ストリップ巾を5〜30mmかつストリップ厚さを0.5〜3.0mmとしたことを特徴とする請求項1記載の生トレッドゴムの形成方法。
  3. 前記スチレン・ブタジエン系ゴムの加硫後のゴム硬度Hs1は50〜80°、かつ前記天然ゴム系ゴムの加硫後のゴム硬度Hs2は、前記スチレン・ブタジエン系ゴムのゴム硬度Hs1よりも小、しかも差|Hs1−Hs2|を5°以上としたことを特徴とする請求項1又は2記載の生トレッドゴムの形成方法。
  4. 前記スチレン・ブタジエン系ゴムの加硫後の複素弾性率E* 1は5.0〜8.0MPa、かつ前記天然ゴム系ゴムの加硫後の複素弾性率E* 2は前記スチレン・ブタジエン系ゴムの複素弾性率E* 1よりも小、しかも差|E* 1−E* 2|を2.0MPa以上としたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の生トレッドゴムの形成方法。
  5. 請求項1〜4の何れかの方法で形成された生トレッドゴムを用いた空気入りタイヤ。
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