JP4966001B2 - 生タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ゴムストリップを周方向に巻回したストリップ積層体によってサイド補強ゴムを形成したランフラットタイヤ用の生タイヤに関する。
空気入りタイヤでは、近年、トレッドゴム、サイドウォールゴム、インナーライナゴムなどの各種のゴム部材を、テープ状の未加硫のゴムストリップを周方向に巻き付けたストリップ積層体によって形成することが提案されている。この巻き付け方式では、大型のゴム押出機の使用がなくなるため、工場設備を小型化でき、しかも従来、製造するタイヤの種類替え毎に必要であったゴム押出機のノズル交換および調整作業等が不要となるなど、特に多品種少量生産の傾向が強いタイヤにおいて大きなメリットを発揮しうる。
他方、空気入りタイヤでは、パンク等によって充填空気が抜けた場合にも、比較的高速度で一定の距離を安全に走行しうるタイヤとして、サイドウォール部のタイヤ内腔側に断面略三日月状のサイド補強ゴムを設けた所謂自己支持型のランフラットタイヤが知られている。このランフラットタイヤは、充填空気が抜けた場合、このサイド補強ゴムがタイヤの荷重を支え、タイヤの縦撓みが抑制される。
そして、このようなランフラットタイヤにおいても前述の巻き付け方式の利点を活かすため、前記サイド補強ゴムを、ストリップ積層体によって形成することが望まれている。しかし、ストリップ積層体によって形成されたゴム部材は、加硫成形後も隣り合うゴムストリップ間の界面が強度的な弱所となってゴム部材の表面に露出する。その結果、特にサイド補強ゴムの如く、ランフラット走行時に大きな歪み受けるゴム部材では、ランフラット走行時に前記界面の露出点を起点としてクラックが早期に発生するなど、ランフラット性能が発揮されなくなるという問題が生じる。
なお特許文献1には、ゴム部材を内ゴム層と表面ゴム層とで形成し、表面における露出点の形成数を減じることにより、クラックの発生を抑制する技術が提案されている。しかしこの二層構造を前記サイド補強ゴムに採用した場合、空気圧が適正に充填された通常走行においては特に問題ないものの、ランフラット走行時には、歪みが過度に高まるためクラックを抑制しえず、ランフラット性能を充分に発揮することはできない。
特開2005−225278号公報
そこで本発明は、表面ゴム層をなすゴムストリップの横断面を略菱形形状とし、この横断面の長軸側の対角線が、サイド補強ゴムの内表面プロファイルの傾きに近づくようにゴムストリップを配することを基本として、充填空気が抜けた過酷な条件下で走行した場合にも、クラックの発生を抑制でき、高いランフラット性能を揮しうる生タイヤを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、該カーカスの内側に配されかつ内表面がタイヤ内腔面の一部をなす断面略三日月状のサイド補強ゴムとを有する未加硫の生タイヤであって、
前記サイド補強ゴムは、カーカス側の内ゴム層と、そのタイヤ内腔側に重置されかつ前記サイド補強ゴムの全内表面の少なくとも80%以上の面をなす表面ゴム層とからなり、かつ該内ゴム層と表面ゴム層とは、テープ状のゴムストリップを周方向に渦巻き状に巻回したストリップ積層体から形成されるとともに、
前記表面ゴム層をなす外のゴムストリップは、巾W1が5〜50mm、かつ前記内表面に現れる露出巾Waが前記巾W1の50%〜80%の範囲とし、しかもこの外のゴムストリップの横断面は、両端部分が端に向かって厚さを減じて先細状となる略菱形形状とするとともに、
前記外のゴムストリップのエッジのうちで、前記内表面に現れる露出側端エッジと、他方の端エッジとを結ぶ対角線は、前記サイド補強ゴムの内表面プロファイルにおける前記露出側端エッジに相当する位置での前記内表面プロファイルの接線に対する角度θを30°以下とし、
前記外のゴムストリップ同士が接する界面と、この界面が前記内表面に現れる前記露出側端エッジからタイヤ内側に1.0mmの距離を隔てて前記内表面プロファイルに平行な仮想基準線とが交わる交点と、前記露出側端エッジとを結ぶ直線は、前記内表面プロファイルにおける前記露出側端エッジに相当する位置での前記内表面プロファイルの接線に対する角度αを30°以下としたことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記露出巾Waは、5.0mm以上であることを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記外のゴムストリップは、最大厚さが0.3〜5.0mmであることを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記角度θは、5°以下であることを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記外のゴムストリップの前記表面ゴム層における巻回数nは、次式を充足することを特徴としている。但し、W2は、前記表面ゴム層の前記内表面に沿った長さである。
n≦2.0×(W2/W1) −−−−(1)
又請求項6の発明では、前記界面は、前記直線を越えて前記角度αが増加する向きに突出しないことを特徴としている。
本発明は叙上の如く、ストリップ積層体によってサイド補強ゴムを形成した生タイヤにおいて、サイド補強ゴムの全内表面の80%以上の面を表面ゴム層で形成している。そして、この表面ゴム層をなす外のゴムストリップが内表面に現れる露出巾Waを、外のゴムストリップの巾W1の50%以上とし、ゴムストリップ間の界面が前記内表面で露出する露出点の形成数を減じている。
又前記外のゴムストリップの横断面を略菱形形状とするとともに、この横断面のエッジのうちで、前記内表面に現れる露出側端エッジと、他方の端エッジとを結ぶ対角線が、前記サイド補強ゴムの内表面プロファイルの接線となす角度θを30°以下としている。このように前記対角線が、前記内表面プロファイルの傾きに近づくようにゴムストリップを寝かせて配することにより、外のゴムストリップ間の界面も内表面プロファイルの傾きに近づく。その結果、表面ゴム層を薄く形成しながらも、ストリップ間の接合長さである界面長さを長く確保することができ、しかもサイド補強ゴムが曲げ変形する際に、前記界面に作用する剪断応力を減じることができる。従って、前述の露出点の形成数の減少と相俟って、露出点を起点として前記界面が剥離するクラック損傷を、効果的に抑制することができ、優れたランフラット性能を発揮しうる。
またトリップ積層体では、その表面が凹凸をなすため、加硫成形する際、前記露出点の位置には、加硫用ブラダーとの間に断面略三角状の隙間が形成される。この隙間は、加硫成形時のゴム流れによってある程度埋まるが、隙間が大きいと微少な傷或いは凹みとなって残存し、外観不良、或いはクラックの起点をなす。しかし、本発明では、前記加硫用ブラダーとの間の隙間も減じることができ、傷や凹みの発生を抑え、クラックの発生をよりいっそう抑制するとともに、外観不良を改善しうる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は、本発明がランフラットタイヤ用の生タイヤである場合を示す断面図である。
図1において、生タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6の内側に配されかつ内表面Sがタイヤ内腔面TSの一部をなす断面略三日月状のサイド補強ゴム10とを具える。
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば70゜〜90゜の角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aからなり、このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るプライ本体部6aの両側に、該ビードコア5の廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されて係止されるプライ折返し部6bを一連に具える。なお前記プライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間には、ビードコア5から半径方向外方に向かってのびるビード補強用のビードエーペックスゴム8が配置される。本例では、前記プライ折返し部6bは、前記ビードエーペックスゴム8の外端をタイヤ半径方向外側に超えてのび、その外端部6beは、前記プライ本体部6aとベルト層7との間に挟まれて終端する。これによりカーカスプライ6Aを1枚としながらも、サイドウォール部3を効果的に補強しうる。
又カーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内部には、ベルト層7が配される。該ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば10〜35゜で配列した複数枚、本例では2枚のベルトプライ7A、7Bからなり、各ベルトコードがプライ間相互で交差することにより、ベルト剛性を高め、トレッド部2をタガ効果を有して強固に補強する。
又カーカス6の内側には、インナーライナゴム9を介して、前記断面略三日月状のサイド補強ゴム10が配される。前記インナーライナゴム9には、タイヤ内腔i内の空気を保持するため、ガスバリア性を有する例えばブチル系ゴムが採用されるとともに、前記タイヤ内腔iを囲むように前記ビード部4、4間を連続的に延在する。なお「ブチル系ゴム」とは、ブチルゴム及び/又はその誘導体を含有したゴムであり、前記ブチルゴムの誘導体として、ブチルゴムに塩素、臭素等を反応させたハロゲン化ブチルゴムが挙げられる。
次に、前記サイド補強ゴム10は、その中央部分からタイヤ半径方向の内端10i及び外端10oに向かって厚さを漸減させた断面略三日月状で形成される。なお前記サイド補強ゴム10の内端10iはビードエーペックスゴム8の外端よりもタイヤ半径方向内側かつビードコア5よりもタイヤ半径方向外側に位置するのが望ましい。これにより、サイド補強ゴム10とビードエーペックスゴム8との間で剛性の低い箇所を無くすことができ、サイドウォール部3からビード部4にかけての曲げ剛性をバランス良く向上させ得る。
又前記サイド補強ゴム10の外端10oは、トレッド部2の内側に至って延在し、ベルト層7の外端よりもタイヤ軸方向内側の位置で終端するのが望ましい。これにより、バットレス部等において剛性が著しく低い箇所を無くすことができる。
そして本発明では、サイド補強ゴム10は、カーカス側の内ゴム層11と、そのタイヤ内腔側に重置されかつ前記サイド補強ゴム10の全内表面Sの少なくとも80%以上の面をなす表面ゴム層12とからなる2層構造で構成される。又この内ゴム層11と表面ゴム層12とは、それぞれテープ状のゴムストリップPを周方向に渦巻き状に巻回したストリップ積層体から形成される。
ここで、図2に示すように、前記内ゴム層11は、前記サイド補強ゴム10の主要部をなすものであり、従ってこの内ゴム層11は、サイド補強ゴム10に要求される略三日月状の断面形状に近いプロファイル形状で形成される。そのために、内ゴム層11では、例えば巾W1が5〜15mm、厚さT1が1.0〜2.0mmの略矩形状断面を有する内のゴムストリップPiを用い、その重り巾OLを適宜変化させながら、内のゴムストリップPiを巻回させている。このとき前記重り巾OLは、前記巾W1の30〜95%の範囲が好ましく、この範囲から外れると所望のプロファイル形状を得るのが難しくなる。
これに対して前記表面ゴム層12は、前記内ゴム層11を覆って保護する被覆層であり、略一定の厚さを有するシート状に形成される。この表面ゴム層12を形成する外のゴムストリップPoとして、図3、4に示すように、横断面において、その両端部分が端に向かって厚さを減じて先細状となる略菱形形状のものが採用される。この外のゴムストリップPoは、巾W1が5〜50mmの範囲であって、前記内表面Sに現れる露出巾Waは、前記巾W1の50%〜80%の範囲に規制される。このように、露出巾Waを巾W1の50%以上とすることにより、ゴムストリップPo、Po間の界面Jが前記内表面Sで露出する露出点Jpの形成数を減じることができる。なお前記露出巾Waは、5.0mm以上であることも好ましく、これを下回ると、曲げ変形時の応力が集中してクラックの抑制が達成できなくなる。又前記露出巾Waが巾W1の80%を越えると、ゴムストリップPo、Po間の接合が不充分となる。
又前記表面ゴム層12では、前記外のゴムストリップPoのエッジのうちで、内表面Sに現れることにより前記露出点Jpとなる露出側端エッジE1と、他方の端エッジE2とを結ぶ対角線をXとしたとき、前記サイド補強ゴム10の内表面プロファイルYの接線Kに対する、前記対角線Xの角度θを30°以下に減じている。
ここで、前記「接線K」とは、前記露出側端エッジE1に相当する内表面プロファイルY上の位置Yeにおける内表面プロファイルYの接線Kを意味する。又前記「露出側端エッジE1に相当する内表面プロファイルY上の位置Ye」とは、露出側端エッジE1を通って前記内表面プロファイルYと直交する直交線が、前記内表面プロファイルYと交わる点を意味する。又前記「内表面プロファイルY」とは、各ゴムストリップPoの露出面に接して滑らかに連なる曲線」を意味し、各露出側端エッジE1を滑らかに継ぐ曲線Y1とは実質的に平行をなす。
このように、前記対角線Xの角度θを30°以下に減じることにより、外のゴムストリップPo、Po間の界面Jも内表面プロファイルYの傾きに近づく。その結果、サイド補強ゴム10が曲げ変形する際に、前記界面Jに作用する剪断応力を減じることができる。しかも、表面ゴム層12を薄く形成しながらも、界面Jの長さが長く確保されるため、ゴムストリップPo、Po間の接合強度も高められる。従って、前述の露出点Jpの形成数の減少と相俟って、露出点Jpを起点として前記界面Jが剥離するクラック損傷を、効果的に抑制することができる。また内表面Sが内表面プロファイルYに近づくため、前記内表面Sと内表面プロファイルYとの間の隙間、特に前記露出点Jpの位置で生じる断面略三角状の隙間を小に抑えることができる。従って、加硫成型時のゴム流れ不足に起因して、この隙間の位置に傷や凹みが発生し、クラック発生を助長したり外観不良が生じるのを抑制することもできる。
前述の効果のために、前記角度θは20°以下、さらには10°以下、さらには5°以下とするのが好ましい。このような生タイヤ1では、加硫成形された既加硫タイヤにおいても前記界面J及び対角線Xは、ある程度識別でき、又この対角線Xが、既加硫タイヤのタイヤ内腔面の接線となす角度も、前記角度θの範囲に維持することができる。
なお表面ゴム層12をなす前記外のゴムストリップPoのうちの少なくとも80%以上、好ましくは90%以上のゴムストリップPoにおいて、前記露出巾Waの範囲、及び角度θの範囲を充足することが必要である。
又前記外のゴムストリップPoでは その最大厚さT1max が0.3〜5.0mmであることが好ましい。0.3mm未満では、外のゴムストリップPo自体の強度が過小となって、内ゴム層11を被覆保護する効果が達成できず、内ゴム層11におけるゴムストリップPi、Pi間の界面にクラックが発生する傾向となる。又内ゴム層11と表面ゴム層12との間にエアー溜まりが生じやすくなる。逆に5.0mmを越えると、サイド補強ゴム10が過度に厚肉化し、乗り心地性の低下、及び重量増加による転がり抵抗性の低下を招く。このような観点から、前記最大厚さT1max の上限は3.0mm以下、下限は1.0mm以上であるのが好ましい。
又表面ゴム層12における前記外のゴムストリップPoの巻回数nは、次式(1)を充足することが好ましい。但し、符号W2は、前記表面ゴム層12の前記内表面Sに沿った半径方向の長さである。
n≦2.0×(W2/W1) −−−−(1)
前記巻回数nが比(W2/W1)の2.0倍を超えると、露出点Jpの形成数が増し、クラック抑制に不利となる。しかし巻回数nが過小となると、外のゴムストリップPo、Po間の接合が不充分となり、又時にゴムストリップPo、Po間に隙間が生じるなど、巻き付け作業性を損ねる傾向となる。従って、前記巻回数nの上限は、前記比(W2/W1)の1.8倍以下、さらには1.6倍以下が好ましく、又下限は、1.2倍以上、さらには1.4倍以上が好ましい。
又、クラック抑制効果をさらに高めるために、図5(A)に拡大して示すように、前記界面Jと、前記露出側端エッジE1からタイヤ内側に1.0mmの距離を隔てて前記内表面プロファイルYに平行な仮想基準線Yxとが交わる交点をQとしたとき、前記露出側端エッジE1と前記交点Qとを結ぶ直線Zは、前記内表面プロファイルYの接線Kに対する角度αを30°以下に設定される。なお前記「接線K」は、前述の如く、前記露出側端エッジE1に相当する内表面プロファイルY上の位置Yeにおける内表面プロファイルYの接線Kを意味する。
この角度αを30°以下に減じることにより、サイド補強ゴム10が曲げ変形する際に、露出側端エッジE1において界面Jに作用する剪断応力をさらに減じることができ、前記界面Jが剥離するクラック損傷をより効果的に抑制しうる。特に、図5(B)に示すように、前記界面Jは、前記直線Zを越えて、前記角度αが増加する向きには突出しないことが好ましく、これにより前記界面Jに作用する剪断応力をさらに減じることができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示す構造をなし、かつ表1の仕様の生タイヤを用いて、タイヤサイズ245/40R18のランフラットタイヤを試作した。そして各試供タイヤに対して、ランフラット耐久テストを行い、その結果を同表1に記載した。各タイヤともに、表1に記載以外は同仕様である。
<ランフラット耐久性>
各供試タイヤを、バルブコアを取り去ったリム(18×8.5JJ)にリム組し、デフレート状態でドラム試験機上を速度(80km/h)、縦荷重(4.14kN:正規荷重の65%の荷重)、室温(38±2℃)の条件にて、タイヤが破壊するまでの走行距離を測定した。結果は比較例1を100とする指数により表示しており、数値が大きいほどランフラット耐久性に優れている。
Figure 0004966001
本発明の生タイヤの一実施例を示す断面図である。 サイド補強ゴムの内ゴム層を示す断面図である。 サイド補強ゴムの表面ゴム層を示す断面図である。 (A)、(B)は、表面ゴム層をさらに拡大して示す断面図である。 (A)、(B)は、外のゴムストリップ間の界面をさらに拡大して示す断面図である。
符号の説明
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
10 サイド補強ゴム
11 内ゴム層
12 表面ゴム層
E1 露出側端エッジ
E2 他方の端エッジ
iタイヤ内腔
J 界面
K 接線
Po 外のゴムストリップ
Q 交点
S 内表面
TS タイヤ内腔面
X 対角線
Y 外表面プロファイル
Yx 仮想基準線
Z 直線

Claims (6)

  1. トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、該カーカスの内側に配されかつ内表面がタイヤ内腔面の一部をなす断面略三日月状のサイド補強ゴムとを有する未加硫の生タイヤであって、
    前記サイド補強ゴムは、カーカス側の内ゴム層と、そのタイヤ内腔側に重置されかつ前記サイド補強ゴムの全内表面の少なくとも80%以上の面をなす表面ゴム層とからなり、かつ該内ゴム層と表面ゴム層とは、テープ状のゴムストリップを周方向に渦巻き状に巻回したストリップ積層体から形成されるとともに、
    前記表面ゴム層をなす外のゴムストリップは、巾W1が5〜50mm、かつ前記内表面に現れる露出巾Waが前記巾W1の50%〜80%の範囲とし、しかもこの外のゴムストリップの横断面は、両端部分が端に向かって厚さを減じて先細状となる略菱形形状とするとともに、
    前記外のゴムストリップのエッジのうちで、前記内表面に現れる露出側端エッジと、他方の端エッジとを結ぶ対角線は、前記サイド補強ゴムの内表面プロファイルにおける前記露出側端エッジに相当する位置での前記内表面プロファイルの接線に対する角度θを30°以下とし、
    前記外のゴムストリップ同士が接する界面と、この界面が前記内表面に現れる前記露出側端エッジからタイヤ内側に1.0mmの距離を隔てて前記内表面プロファイルに平行な仮想基準線とが交わる交点と、前記露出側端エッジとを結ぶ直線は、前記内表面プロファイルにおける前記露出側端エッジに相当する位置での前記内表面プロファイルの接線に対する角度αを30°以下としたことを特徴とする生タイヤ。
  2. 前記露出巾Waは、5.0mm以上であることを特徴とする請求項1記載の生タイヤ。
  3. 前記外のゴムストリップは、最大厚さが0.3〜5.0mmであることを特徴とする請求項1又は2記載の生タイヤ。
  4. 前記角度θは、5°以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の生タイヤ。
  5. 前記外のゴムストリップの前記表面ゴム層における巻回数nは、次式を充足することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の生タイヤ。
    n≦2.0×(W2/W1) −−−−(1)
    (但し、W2は、前記表面ゴム層の前記内表面に沿った長さである)
  6. 前記界面は、前記直線を越えて前記角度αが増加する向きに突出しないことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の生タイヤ。
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